JPH0798888A - 光ディスク - Google Patents

光ディスク

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JPH0798888A
JPH0798888A JP5245148A JP24514893A JPH0798888A JP H0798888 A JPH0798888 A JP H0798888A JP 5245148 A JP5245148 A JP 5245148A JP 24514893 A JP24514893 A JP 24514893A JP H0798888 A JPH0798888 A JP H0798888A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reflectance
layer
underlayer
reflection layer
metal reflection
Prior art date
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Pending
Application number
JP5245148A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirotaka Tanaka
浩貴 田中
Hirofumi Senda
浩文 千田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP5245148A priority Critical patent/JPH0798888A/ja
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属反射層の反射率を低下させずに耐腐食性
や基体との密着性を向上させた信頼性の優れた光ディス
クを提供すること。 【構成】 透明樹脂の基体1上に、少なくとも厚さ30〜
400 Åで且つ屈折率が2.2 以下のイットリウムサイアロ
ン(Y−Si−Al−O−N)から成る下地層2とAl
を主成分とする金属反射層3とを順次積層して成る。こ
れにより、金属反射層3の反射率を70%以上に維持させ
ることができる上、下地層2により金属反射層3の耐腐
食性や基体との密着性を従来のものより向上させること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は透明樹脂の基体上に金属
反射層を設けた光ディスクに関する。
【0002】
【従来の技術とその問題点】従来、コンパクトディスク
(CD)やROMディスク等に代表される再生専用の光
ディスクは、透明樹脂製の基板の一主面上に記録情報を
表す凹凸のピット列を形成し、金属反射層を被着形成さ
せたものが一般的である。
【0003】光ディスクの記録情報を再生するには、ま
ず、基板の他の主面側(凹凸のピット列を形成させてい
ない側)からレーザー光を照射し、基板を通過した光を
金属反射層で反射させる。そして、この反射光の強弱を
光ディテクタによって検出し、これを信号処理すること
により例えばオーディオ信号として取り出すことができ
るのである。
【0004】したがって、金属反射層からの反射光をで
きるだけ精度よく検出する必要があるが、このためには
金属反射層の反射率が高いことが望まれ、金属反射層と
して反射率が良好なアルミニウム(Al)を主成分とし
た合金(Al単体を含む)等が好適に用いられる。
【0005】ところで、金属反射層の反射率は通常70%
以上が要求されているが、基板が樹脂製であると水分を
吸収しやすく、基板側からの水分により金属反射層が腐
食されることがあり、その反射率が極端に低下するた
め、Alに耐腐食性を向上させる元素(Ti,Cr,N
i,Co等)を添加することが提案されている(特開平
4-259939号公報等参照) 。また、Alの金属反射層の腐
食を防止する他の手段として、結晶質の酸化アルミニウ
ムを金属反射層の下地層として用いる提案もなされてい
る(特開平2-62898 号公報等参照)。
【0006】しかしながら、耐腐食性を向上させる元素
の添加により金属反射層の耐腐食性を向上させることが
できても、元素の添加による材質の変化で反射率が低下
したり、基板と金属反射層との密着性が低下するなどし
てやはり信頼性の点で問題であった。また、原因は明ら
かでないがAlの金属反射層の下地層に結晶質の酸化ア
ルミニウムを用いる場合でも、樹脂基板上に下地層を形
成する過程等で下地層にクラックが発生し、このクラッ
クから水分等が金属反射層に浸入して腐食が発生するの
で、金属反射層の腐食防止は十分でないことが本発明者
により確認されている。
【0007】
【発明の目的】そこで、本発明は上述した問題を解消
し、金属反射層の反射率を低下させずに耐腐食性や基体
との密着性を向上させた信頼性の優れた光ディスクを提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の光ディスクは、透明樹脂の基体上に、少なくとも厚
さ30〜400 Åで且つ屈折率が2.2 以下のイットリウムサ
イアロン(Y−Si−Al−O−N)から成る下地層と
Alを主成分とする金属反射層とを順次積層して成る。
【0009】
【作用】上記構成の光ディスクによれば、透明樹脂の基
体とAlを主成分とする金属反射層との間に、少なくと
も厚さ30〜400 Åで且つ屈折率が2.2 以下のイットリウ
ムサイアロン(Y−Si−Al−O−N)から成る下地
層を介在させているので、金属反射層の反射層の反射率
を70%以上に維持させることができる上、下地層により
金属反射層の耐腐食性や基体との密着性を従来のものよ
り向上させることができる。
【0010】
【実施例】本発明に係る実施例を詳細に説明する。図1
に示すように、ROMディスクに適用される光ディスク
Dの基本的な層構成は、記録情報を示す凹凸のピット列
を形成した基体1の一主面上に少なくとも下地層2、金
属反射層3が順次積層されたものであって、基体1の裏
面側に樹脂等から成るバックコート層を設けたり、金属
反射層3上に非晶質AlOx 膜の保護層や紫外線硬化樹
脂等の樹脂層を設けるなどする。
【0011】上記光ディスクDの記録情報を再生するに
は、情報が書き込まれていない基体1の他の主面側から
レーザー光を照射し、基体1及び下地層2を通過した光
を金属反射層3で反射させる。そして、この反射光の強
弱を光ディテクタによって検出し、これを信号処理する
ことにより例えばデジタル信号として取り出すことがで
きるのである。
【0012】ここで、基体1は厚み1.2 mm、透明の例え
ばポリカーボネート(以下、PCという)等の樹脂から
成り、この基体1の一主面上に記録情報を表す凹凸のピ
ット列が形成されている。下地層2は非晶質のイットリ
ウムサイアロン(Y−Si−Al−O−N)であり、そ
の厚みは30〜400 Åが適当であり、屈折率が2.2 以下と
なるように成膜されている。これにより、金属反射層3
の反射率を70%以上に維持させることができる上、下地
層により金属反射層の耐腐食性や基体との密着性を従来
のものより向上させることができる。
【0013】下地層2の成膜には、RFマグネトロンス
パッタ法等の周知の成膜法が使用されるが、組成制御等
の点で有利な反応性スパッタリングを用いた。すなわ
ち、予めピット列が形成された基体1を、80〜100 ℃の
乾燥雰囲気中に設置して十分乾燥させた後、1 ×10-4Pa
程度の雰囲気中でボンバード処理を施し、その後10〜20
sccmで制御された流量の酸素雰囲気の真空室内でAlタ
ーゲットをスパッタリングして下地層2を成膜した。
【0014】金属反射層3は純度99.99 %のAlをスパ
ッタリングにより厚み300 〜700 Å程度に成膜したもの
であるが、C, N, Ti,Cr,Ni,Co等の元素を
添加してもよい。この金属反射層3の上には下地層2と
同様な材質・製法で膜厚約100 〜200 Å程度に形成され
る保護層を設けてもよい (好適には150 Å程度が耐腐食
性の点で最適である) 。そして、さらにこの保護層上に
紫外線樹脂等の樹脂層を数十μm 程度の厚みで設けても
よい。
【0015】次に、下地層2の組成をY7 Si31Al8
1242とし、金属反射層3をAl単体を約700 Åの厚
みに成膜したものとし、金属反射層3上に非晶質のAl
化合物AlO0.820.23を50〜300 Åの厚みに成膜し、
さらにこの上に紫外線硬化樹脂を 5〜30μm 程度に積層
したものについて、温度約80℃, 湿度90%の高温高湿槽
に250 時間投入して密着性,反射率,耐腐食性,チルト
等について評価した結果について説明する。
【0016】ここで、密着性は基体に対する成膜層の剥
離率であって、評価面積に対する剥離面積の割合を示
す。また、反射率はAl薄膜の反射率を100 %としたと
きの相対的な値を示し、耐腐食性とはこの反射率が維持
されており、かつ顕微鏡観察においても外観的にムラが
認識できない場合に良好なものと判断する。また、チル
トとは機械特性の一つであり、回転軸に直交する軸とデ
ィスク表面との角度であり、これが小さいほど機械特性
が良好である。
【0017】下地層2の屈折率は非晶質の形成条件等に
より変化するが、屈折率nがほぼ2.2 になるように成膜
条件を制御したものについて、下地層2の密着性及び反
射率の膜厚依存性を調べたところ、図2に示すように、
下地層2の膜厚が30Å未満では密着性が50%以上となり
急激に劣化し耐腐食性も著しく低下する。一方、膜厚が
400 Åを越えると密着性は良好でも反射率が70%以下に
まで低下したり、チルトが大きくなる (1mrad 以上) 。
一方、下地層2の膜厚が30〜400 Åであれば、密着性は
50%未満で、且つ反射率も70%以上を維持でき、さらに
耐腐食性はきわめて良好であり、かつチルトも0.7 〜0.
8mrad 程度で小さいことが判明した。
【0018】次に、下地層2の膜厚をほぼ400 Å一定と
した場合の、密着性及び反射率の屈折率依存性について
調べたところ、図3に示すように、下地層2の屈折率の
増加に伴い、密着性が低下するうえ、反射率も低下する
ことが判明した。なお、耐腐食性やチルトについては屈
折率依存性はほとんどない。この結果から、密着性が50
%未満で且つ反射率が70%以上を維持させるには、屈折
率nは2.2 以下としなければならないことが判明した。
【0019】上記結果より、下地層2の好適条件は、膜
厚が30〜400 Åで且つ屈折率が2.2以下であることが判
明した。さらに、下地層2の膜厚及び屈折率nについて
詳細に検討した結果、密着性が 5%未満で且つ反射率が
80.0%以上となるようにするには、膜厚が100 〜200 Å
で屈折率は1.8 以下が最適範囲であることが判明した。
【0020】なお、基板1にAlを上記下地層2と同等
な膜厚で直接成膜したものでは耐腐食性が極端に悪く、
この場合にTi等を添加しても耐腐食性の大幅な向上は
望めなかった。また、下地層2をNi又はAl2 3
し、これを反射層3の反射率が70%以上となるような厚
みに成膜しても耐腐食性が不十分であった。
【0021】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の光ディス
クによれば、基体とAlを主成分とする金属反射層との
間に、少なくとも厚さ30〜400 Åで且つ屈折率が2.2 以
下のイットリウムサイアロンから成る下地層を介在させ
ているので、金属反射層の反射率を70%以上に維持させ
ることができるうえ、下地層により金属反射層の耐腐食
性や基体との密着性等を従来のものより向上させること
ができ、信頼性の優れた光ディスクを提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ディスクの一実施例を示す要部
断面図である。
【図2】成膜層の密着性と反射率との下地層の膜厚依存
性を示すグラフである。
【図3】成膜層の密着性と反射率との下地層の屈折率依
存性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ・・・ 基体 2 ・・・ 下地層 3 ・・・ 金属反射層 D ・・・ 光ディスク

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明樹脂の基体上に、少なくとも厚さ30
    〜400 Åで且つ屈折率が2.2 以下のイットリウムサイア
    ロン(Y−Si−Al−O−N)から成る下地層とアル
    ミニウム(Al)を主成分とする金属反射層とを順次積
    層して成る光ディスク。
JP5245148A 1993-09-30 1993-09-30 光ディスク Pending JPH0798888A (ja)

Priority Applications (1)

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JP5245148A JPH0798888A (ja) 1993-09-30 1993-09-30 光ディスク

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5245148A JPH0798888A (ja) 1993-09-30 1993-09-30 光ディスク

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JPH0798888A true JPH0798888A (ja) 1995-04-11

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ID=17129340

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JP5245148A Pending JPH0798888A (ja) 1993-09-30 1993-09-30 光ディスク

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