JPH0796820B2 - 二重葺き屋根構造 - Google Patents

二重葺き屋根構造

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JPH0796820B2
JPH0796820B2 JP2277717A JP27771790A JPH0796820B2 JP H0796820 B2 JPH0796820 B2 JP H0796820B2 JP 2277717 A JP2277717 A JP 2277717A JP 27771790 A JP27771790 A JP 27771790A JP H0796820 B2 JPH0796820 B2 JP H0796820B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔従来技術〕 本発明は主として金属屋根の水密構造に関するものであ
る。
〔背景技術及びその解決すべき課題〕
本発明者は、先に特願昭59−69995号(特開昭60−21596
3)によって、雪国等の寒冷地の屋根における積雪によ
って生じる、いわゆる「すが漏れ」防止を図るため、水
漏り防止板を用いた水漏り防止のための発明を提案して
いる。即ち、この発明では、第18図に示すように、母屋
などの支持部材(11)上に下内層材(12)を敷設し、下
内層材(12)上に固定した段部(19a)を有する垂木(1
9)と固定金具(16)などからなる取付部材(25)に上
内層材(21)を敷設固定し、前記下内層材(12)と上内
層材(21)との間に空気層(22)を形成し、上内層材
(21)上に屋根板(23)を葺き、下内層材(12)上に耐
水性の水漏り防止板(14)を敷設し、水漏り防止板(1
4)の両側縁部(14a),(14a)を下内層材(12)と前
記取付部材(25)で押圧挾着し、水漏り防止板(14)の
軒先側に接して空気層(22)を屋根外に開口させる排水
口を形成した構成となっている。
しかしながら、前記発明では、台風時の強風雨や、局地
的な豪雨等、大量の降水と強風が継続的に作用する異状
環境条件下においては、屋根面を流下する雨水が強風に
よりせき止められて、屋根板の係合部が冠水状態にな
り、これをオーバーフローして室内側に雨水が浸入する
場合があった。そして、オーバーフローした水は、第18
図の金属垂木(19)の係合爪(19d)から矢印(A)で
示す方向に浸入し、隣合う水漏り防止板の起立部(14
a)間より室内側に浸入すると云う問題点があった。
更に特開昭60−215963号公報に開示された屋根構造も知
られているが、水漏り防止板の垂木内部に配設される部
分に形成される突条部と固定部材の押え板との締結構造
が相違し、水密機能の点で問題があった。
〔発明の開示〕 本発明は、上記の問題点を解決し、雪解け水は勿論のこ
と、台風、暴風雨下の異状な気象状態においても、水漏
れや雨漏りを確実に防止できる優れた雨仕舞機能を有す
る屋根構造を提供することを目的としている。即ち、請
求項(1)の発明は、母屋などの支持部材上に下内層材
を敷設し、この下内層材上に垂木を固定部材で固定する
と共に、垂木上に屋根材又は上内層材を敷設固定して前
記下内層材と上内層材との間に軒先側の開口と連通する
空気層を形成し、下内層材上に耐水性の水漏り防止板を
敷設し、固定部材の押え板で水漏り防止板の一部を押圧
固定した屋根において、 前記押え板を略溝状に形成すると共に、前記水漏り防止
板の垂木内部に配設される部分に、前記押え板の断面形
状と近似する突条部を形成し、この突条部に固定具挿通
用の切欠部を設けたことを特徴としている。
又、請求項(8)の発明は、母屋などの支持部材上に下
内層材を敷設し、この下内層材上に垂木を固定部材で固
定すると共に、垂木上に屋根材又は上内層材を敷設固定
して前記下内層材と上内層材との間に軒先側の開口と連
通する空気層を形成し、下内層材上に耐水性の水漏り防
止板を敷設し、固定部材の押え板で水漏り防止板の一部
を押圧固定した屋根において、 前記押え板を略溝状に形成すると共に、前記水漏り防止
板の垂木内部に配設される部分に、前記押え板の断面形
状と近似する突条部を形成し、この突条部に固定具挿通
用の切欠部を設け、しかも前記垂木のフランジ部を、前
記水漏り防止板上に載置させた前記押え板の支持部に支
持させ、この支持部直下に空間を形成したことを特徴と
している。
更に請求項(14)の発明は、母屋などの支持部材上に下
内層材を敷設し、この下内層材上に垂木を固定部材で固
定すると共に、垂木上に屋根材又は上内層材を敷設固定
して前記下内層材と上内層材との間に軒先側の開口と連
通する空気層を形成し、下内層材上に耐水性の水漏り防
止板を敷設し、固定部材の押え板で水漏り防止板の一部
を押圧固定した屋根において、 前記押え板を略溝状に形成すると共に、前記水漏り防止
板の垂木内部に配設される部分に、前記押え板の断面形
状と近似する突条部を形成し、この突条部に固定具挿通
用の切欠部を設け、しかも前記垂木のフランジ部を、前
記水漏り防止板上に載置させた前記押え板の支持部に支
持させ、この支持部直下に空間を形成すると共に、前記
押え板を、押え板に設けた支承脚部によって水漏り防止
板上に支承したことを特徴としている。
〔発明の作用〕
上記のように、請求項(1)に記載した発明によると、
固定部材の押え板を略溝状に形成すると共に、水漏り防
止板の垂木内部に配設される部分に、前記押え板の断面
形状に近似する突条部を形成し、この突条部に固定具挿
通用の切欠部を設けたことにより、固定部材と水漏り防
止板とがしっかりと密着して重合するため、水漏り防止
板によって垂木の内側が殆んど完全に近い密閉状態とな
り、台風雨等の異状気象下において、屋根板ないしその
吊り子を固定するビス、ボルト或は垂木に形成されたツ
メ等の隙間から垂木を伝わって垂木の内側へ雨水等が浸
入した場合でも、浸入した水は、室内側に入り込むこと
なく、確実に水漏り防止板の表面を流下して軒先から排
出される。
又、本構成の水漏り防止板は、下内層材の上に敷設され
るために、外圧の影響をほとんど受けることのない空間
にほぼ雨仕舞の完全な水漏り防止板が敷設されることに
なる。従って、事実上第2の屋根板を構成したことにな
る。
このため、本発明に係る二重葺き屋根構造を、例えば
瓦、平板スレート、ソーラーパネル等を用いた雨仕舞機
能が比較的に高くはないが、しかし一応の雨仕舞機能と
外圧を一旦遮断する構成を備えた屋根部材を第1の屋根
板として使用した場合であっても、台風等の特殊な気象
条件下において十分に耐え得る水密機能の高い安全な二
重葺き屋根構造を提供することができる。このため、第
1の屋根を意匠的にも斬新な屋根とすることができる。
又、請求項(8)に記載の発明によると、垂木のフラン
ジ部を、前記水漏り防止板上に載置させた前記押え板の
支持部に支持させ、この支持部直下に少許の空間を形成
したことによって、前記の作用に加え、雨仕舞機能が十
分でない平板スレート、ソーラーパネルなどのために空
気層部への浸入水があっても、押え板支持部は湿潤する
ことがないので、押え板は腐食しにくいため垂木の支持
強度が低下する心配がなくなり、長期的に完全な使用を
確保することができる。
更に、請求項(14)に記載した発明によると、垂木のフ
ランジ部を、前記水漏り防止板上に載置させた前記押え
板の支持部に支持させ、この支持部直下に少許の空間を
形成すると共に、前記押え板を、押え板に設けた支承脚
部によって水漏り防止板上に支承したので、前記各作用
に加え、垂木の高さをいちいち各種の屋根の空気層の高
さに合せて形成させることなく、押え板の支承脚部の高
さを変更するだけで、簡単に合せることができる。しか
も強度的にも劣らないという作用がある。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例につき図面を参照して説明する。
第1図乃至第4図は本発明の第1実施例を示す。第1図
は本発明の屋根構造を備えた屋根の概略説明のための部
分側面断面図、第2図は要部の正面縦断面図、第3図は
固定部材の分解斜視図、第4図は水漏り防止板の斜視図
である。
第1図乃至第4図中、(11)はC形鋼からなる支持部材
即ち母屋であり、母屋(11)上に支持されて下内層材
(12)が敷設されている。下内層材(12)は例えば硬質
木毛板(12b)上にフェルト(12c)が敷設されたもので
ある。前記下内層材(12)の接合部下部に設けた切欠
(12a)には、母屋(11)上にこれらと直交して支持さ
れたほぼ倒立溝形断面の目地部材(13)が嵌合されてい
る。
(14)は水漏り防止板であって、この水漏り防止板(1
4)は、屋根の棟側から軒先までの全面にわたって下内
層材(12)上に敷設されている。水漏り防止板(14)
は、鉄、アルミニウムのような金属のごく薄い板や厚手
の箔、合成樹脂の薄板のような耐水性材料で構成されて
いる。また、水漏り防止板(14)は、第1図に示すよう
に軒棟方向に複数に分割され、分割した軒側の水漏り防
止板(14)の棟側端部の上に棟側の水漏り防止板(14)
の軒側端部が重ねられている。更に水漏り防止板(14)
は第2図又は第4図に示すように両側縁から上方に直角
よりも大きい角度で屈曲した起立部(14a)と起立部(1
4a)から下方へ折り曲げた折り曲げ部(14a)を有す
る。(14a)は水漏り防止板の突条部であって、この突
条部(14c)は後述する垂木内部に配設される部分であ
り、後述する固定部材の押え板の断面形状とほぼ近似す
る形状に突設される。
(14b)は上記突条部に設けた切欠部、ここではボルト
貫通用のボルト孔である。(14e)は平面部であり、こ
の平面部(14e)には、後述するように必要に応じてリ
ブを設け、デザインの暫新性の向上を兼ねた補強部を形
成することができる。
第3図は固定部材(25)の分解斜視図であって、この固
定部材(25)は、母屋(11)に引掛けるためのほぼJ字
形の取付金具(15)、押え板(16)、ボルト(17)、ボ
ルト(17)に固着したナット部(17a)、上下のナット
(18),(18)、折込み式の楔板(20),(20)、ゴム
又は樹脂製の防水用パッキン(24)及び締付板(26)と
で構成されている。
押え板(16)は、左右2組の係合部(16a),(16b)、
押え板(16)のほぼ上面から左右に付設したリブ(16
c)、前記係合部(16a)と(16b)の間の支持部(16e)
及びボルト貫通孔(16h)とからなっていて、前記左右
の係合部(16a)と上面とによって略溝状に形成され
る。
そして、第2図に示すように母屋(11)に引掛けたほぼ
J形の取付金具(15)上に目地部材(13)の上底(13
a)が支持され、隣接する下内層材(12)の接合部上に
水漏り防止板(14)の突条部(14c)が押え板(16)の
下にパッキン(24)を介して配置されている。
更に、上部にナット部(17a)を備えたボルト(17)の
下部を取付金具(15)の上辺部に下部のナット(18)に
よって締付けると共に、ナット部(17a)の上方のボル
ト(17)に、パッキン(24)、押え板(16)を挿通し、
この上から上部のナット(18)を締付けることで、母屋
(11)に取付金具(15)、目地部材(13)、下内層材
(12)が一体に固定されていると共に、水漏り防止板
(14)の突条部(14c)の周囲の部分が押え板(16)と
下内層材(12)とで挾着される。
又、水漏り防止板(14)の突条部(14c)は押え板(1
6)と上部のナット(18)とボルト(17)に備えられた
ナット部(17a)によってしっかりと締付けられる。更
にパッキン等の防水部材(24)と締付板(26)とを介す
れば、いっそう水密性が高まって、雨仕舞機能が高めら
れる。
(19)は金属垂木であって、この垂木(19)は下内層材
(12)上に母屋(11)と直交して配置されている。垂木
(19)はほぼ倒立溝形部の両側に係合部(19b)を介し
てフランジ(19c)が設けられている。前記押え板(1
6)の係合部(16a)に垂木(19)の係合部(19b)が係
合され、押え板(16)の係合部(16a),(16b)に楔板
(20)の両側部が係合されて、前記垂木(19)のフラン
ジ(19c)が締結され、垂木(19)は押え板(16)、水
漏り防止板(14)を介して下内層材(12)に固定されて
いる。(16c)は押え板(16)に設けた垂木の係合部(1
9b)と係合させるためのリブである。又、(16h)は押
え板(16)に設けたボルト貫通孔である。
前記垂木(19)の上に木毛板などからなる上内層材(2
1)の側縁部が支持されて適宜の手段で固定され、上内
層材(21)が垂木(19)間に敷設され、下内層材(12)
と上内層材(21)との間に第1図に示すように空気層
(22)が形成されている。上内層材(21)上に長尺の亜
鉛メッキ鋼板、塗装鋼板などの金属板からなる屋根板
(23)が横葺きされ、屋根板(23)は垂木(19)上に支
持されて、垂木(19)上面に形成された切下げ片(19
d)によって固定され、軒棟方向に隣接する屋根板(2
3)の対向端部が係合されている。
以上のように構成された本発明の第1実施例の二重葺き
屋根構造では、水漏り防止板の垂木内部に配設される部
分を水密構造となるように十分に配慮したことで、台風
雨下等の異状な気象下であっても雨漏れするおそれがな
くなると共に、二重屋根構造における外側の第1屋根
が、水密構造の点で十分な処理がされていない場合で
も、十分に使用に耐えることができる。
尚、第2図示の垂木(19)は、一段式のほぼハット状の
形状をしているが、この垂木を第18図に示すように公知
の段部(19a)を有する多段式の垂木(いわゆる複合垂
木)に置き換えることができる。そして、一段式の垂木
(19)であっても、二段式の垂木(19)であっても、い
ずれも垂木(19)上に直接屋根を葺くこともでき、又必
要に応じて木毛板等の上内層材(21)を垂木の上端部や
段部などの所定の個所に載置させて葺くこともできる。
本発明においては、水漏り防止板及び取付部材(25)の
押え板(16)は、第5図乃至第17図の各図に示すように
適宜変更することができる。
即ち、第5図は水漏り防止板(14)の変形例を示す斜視
図であって、両側縁から上方に屈曲した起立部(14
a),(14a)のうち、図面上の右方の起立部(14a)に
は、平面部(14e)に対しほぼ直角の起立部を形成す
る。このように形成したのは、水漏り防止板(14)をよ
り安定して敷設できるように折り曲げ部(14b)にも係
止部(14f)を設けたものである。
第6図(a),(b),(c)は水漏り防止板(14)の
変形例であり、第7図は上記第6図(a)の水漏り防止
板(14)を用いた屋根の正面縦断面図である。即ち、水
漏り防止板(14)の平面部(14e)には、補強とデザイ
ンの点から所要形状のリブである支持部(14g)を設け
ることができる。この支持部(14g)は1枚の水漏り防
止板(14)に第6図(b)に示すように1箇所、第6図
(a)に示すように2箇所、又は必要に応じてはそれ以
上設けることができる。又、支持部(14g)は第6図
(c)に示すように重ね合わせた時に支持部(14g)を
形成するように設けることができる。そして、このよう
な支持部(14g)を形成することで、第7図に示すよう
に上内層材(21)を含む屋根材の高荷重がかかっても、
この支持部(14g)が荷重の支持部として作用し、屋根
材又は上内層材の変形、破損を防止することができる。
第8図及び第9図は、前記押え板(16)の変形例であっ
て、第3図示のものとは、押え板(16)のリブ(16c)
の形状が異る点だけである。
第10図は水漏り防止板(14)の他の変形例を示したもの
である。この場合は左右2枚の水漏り防止板(14),
(14)の係合個所が重り合って突条部(14c)を形成す
るように形成した点が上記の水漏り防止板(14)の形状
と異っている。即ち、1枚の水漏り防止板(14)には突
条部(14c)はなく、中央の平面部(14e)の両側縁に起
立部(14a),(14a)と、平面部(14e)と平行な折り
曲げ部(14b),(14b)とが設けられ、一方の折り曲げ
部(14b)からは下方に折曲げた係合部(14f)が設けら
れる。(14d)はボルト貫通用の切欠部である。
このようにして形成された水漏り防止板(14)を2枚係
合させると第11図に示すような形状の水漏り防止板(1
4),(14)が形成され、第12図に示すような取付け状
態で水密構造が形成される。この水漏り防止板は、加工
や運搬が楽である点が秀れている。
第13図及び第14図は本発明の第2実施例を示す要部縦断
面図とその押え板の斜視図であり、固定部材(25)を構
成する押え板(16)の形状が第1実施例のものとは異
る。即ち、押え板(16)に設けた左右2組の係合部(16
a),(16b)のうちボルト貫通孔(16h)側にある係合
部(16a)の上部に突設した2枚のリブ(16c)が、第14
図に示すように押え板(16)の補強と加工容易を目的と
して大きな台形に形成されている。
そして、ボルト(17)とナット(18),(18)との調整
によって、前記第1実施例の取付順序に従って垂木(1
9)を押え板(16)の支持部(16e)の上に楔板(20)に
よって固定した時に、垂木(19)のフランジ部(19c)
を支持している支持部(16e)と下内層材(12)直上の
水漏り防止板(14)との間に、数ミリないし数十ミリの
空間(30)即ち空気層部ができるようにしたものであ
る。
この空間(30)が形成されることで、第1実施例の作用
効果の他に上内層材(21)を含む上部の屋根が、雨仕舞
機能の十分でない平板スレート、ソーラーパネルなどの
ために、空気層部即ち空間(30)への浸入水があって
も、押え板支持部は湿潤することがないので、押え板が
腐食して垂木の支持強度が低下する心配がなくなり、長
期的に安全が確保できる。
尚、第13図示の第2実施例では左右の水漏り防止板(1
4),(14)は第10図ないし第12図で説明したものと同
じ構成であり、立上り部分を垂木内部で重合させた時に
突条部が形成されるようにしたものである。又、この第
13図示のものは、パッキン等の防水部材を挾着していな
いが、必要に応じて防水部材を挾着することができる。
第15図及び第16図は本発明の第3実施例を示す要部縦断
面図であり、固定部材(25)を構成する押え板(16)の
形状が上記の各実施例のものと異る。即ち、押え板(1
6)に設けた左右2組の係合部(16a),(16b)の左右
方向への突出位置よりも更に下方へ所要寸法伸びるよう
に形成された支承脚部(16g),(16g)が形成されてい
る点が前記押え板と異る。従って、前記の取付順序に従
って取付けられた場合、支承脚部(16g)と係合部(16
a),(16b)との間には数ミリないし数十ミリの空間
(30)が生じる構成となる。
このような第3実施例では、前記第1実施例の作用効果
の他に第2実施例の作用効果の併せ持ち、垂木の高さを
いちいち各種の屋根の空気層の高さに合せて形成させる
ことなく、押え板(16)の支承脚部(16g)の高さを変
更するだけで、簡単に合せることが可能となる。
しかも、支承脚部(16g)は1つの押え板(16)に四ケ
所設けられており、これらが所要間隙ごとに母屋(11)
上にボルトでしっかりと固定されるので、強度的にも第
1実施例のものと比べて劣ることはない。
第17図は、この第3実施例用の押え板(16)の変形例で
あって、支承脚部(16g)の形状と係合部(16a)の形状
とが異っているだけで、前記の各例に示す押え板(16)
と同様な機能を有する。
尚、上記第5図乃至第17図において、第1実施例と共通
する部分については前述した附号を記入し、各部の説明
を省略する。
〔発明の効果〕
請求項(1)に記載の発明は前記のような構成であっ
て、固定部材の押え板を略溝状に形成すると共に、水漏
り防止板の垂木内部に配設される部分に、前記押え板の
断面形状と近似する突条部を形成し、この突条部に固定
具挿通用の切欠部を設けたことにより、固定部材と水漏
り防止板とがしっかりと密着して重合するため、水漏り
防止板によって垂木の内側が殆んど完全に近い密閉状態
となり、台風雨等の異状気象下において、屋根板ないし
その吊り子を固定するビス、ボルト或は垂木に形成され
たツメ等の隙間から垂木を伝わって垂木の内側へ雨水等
が浸入した場合でも、浸入した水は、室内側に入り込む
ことなく、確実に水漏り防止板の表面を流下して軒先か
ら排出される。
又、本構成の水漏り防止板は、下内層材の上に敷設され
るために、外圧の影響をほとんど受けることのない空間
にほぼ雨仕舞の完全な水漏り防止板が敷設されることに
なる。従って、事実上第2の屋根板を構成したことにな
る。
このため、本発明に係る二重葺き屋根構造を、例えば
瓦、平板スレート、ソーラーパネル等を用いた雨仕舞機
能が比較的に高くはないが、しかし一応の雨仕舞機能と
外圧を一旦遮断する構成を備えた屋根部材を第1の屋根
板として使用した場合であっても、台風等の特殊な気象
条件下において十分に耐え得る水密機能の高い安全な二
重葺き屋根構造を提供することが可能となり、第1の屋
根を意匠的に斬新な屋根とすることができる。又、水密
機能が高いために、寒冷地等におけるいわゆる“すがも
れ”防止が可能となることは勿論のこと、広く一般の屋
根として使用することができる。
又、請求項(8)に記載の発明では、固定部材の押え板
を略溝状に形成すると共に、水漏り防止板の垂木内部に
配設される部分に、前記押え板の断面形状と近似する突
条部を形成し、この突条部に固定具挿通用の切欠部を設
け、しかも前記垂木のフランジ部を、前記水漏り防止板
上に載置させた前記押え板の支持部に支持させ、この支
持部直下に空間を形成したので、前記の効果に加え、こ
の空間によって、雨仕舞機能が十分でない平板スレー
ト、ソーラーパネルなどのために空気層部への浸入水が
あっても、押え板支持部は湿潤することがないために、
押え板は腐食しにくくなり、垂木の支持強度が低下する
心配がなくなり、長期的に安全が確保できる。
更に、請求項(14)に記載した発明では、固定部材の押
え板を略溝状に形成すると共に、水漏り防止板の垂木内
部に配設される部分に、前記押え板の断面形状と近似す
る突条部を形成し、この突条部に固定具挿通用の切欠部
を設け、しかも前記垂木のフランジ部を、前記水漏り防
止板上に載置させた前記押え板の支持部に支持させ、こ
の支持部直下に空間を形成すると共に、前記押え板を、
押え板に設けた支承脚部によって水漏り防止板上に支承
したので、前記各効果に加え、垂木の高さをいちいち各
種の屋根の空気層の高さに合せて形成させることなく、
押え板の支承脚部の高さを変更するだけで、簡単に合せ
ることができる。
しかも、本発明における水漏り防止板は使用目的に応じ
て適宜の形状に構成出来るため施工上大変便利であり、
特に屋根材又は上内層材を支持するリブを1つ又はそれ
以上設けたときは、屋根の高荷重を支持できて、屋根材
又は上内層材の変形、破損を防止できる。
又、固定部材と水漏り防止板の突条部上面との間にパッ
キン等の防水部材を挾着した時は、水密機能をより大き
くすることができる。しかも、強度的にも劣らない等の
多くの優れた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る二重葺き屋根構造の概略説明を示
す部分側面断面図、第2図は要部の正面縦断面図、第3
図は固定部材の分解斜視図、第4図は水漏り防止板の部
分斜視図、第5図は水漏り防止板に変形例を示す部分斜
視図、第6図(a),(b),(c)はそれぞれ水漏り
防止板の変形例、第7図は第6図(a)の水漏り防止板
を用いた屋根の要部正面断面図、第8図及び第9図は押
え板の斜視図、第10図は他の変形例を示す水漏り防止板
の正面図、第11図は同上の係合状態を示す部分斜視図、
第12図は取付状態を示す要部の正面縦断面図、第13図は
第2実施例の要部の正面縦断面図、第14図は押え板の斜
視図、第15図は第3実施例の要部の正面縦断面図、第16
図はその押え板の斜視図、第17図は押え板の変形例を示
す斜視図、第18図は従来の屋根構造を示す要部正面縦断
面図である。 (11)…支持部材(母屋)、(12)…下内層材、(12
a)…切欠、(12b)…硬質木毛板、(12c)…フェル
ト、(13)…目地部材、(14)…水漏り防止板、(14
a)…起立部、(14b)…折り曲げ部、(14c)…突条
部、(14d)…切欠部、(14e)…平面部、(14f)…係
止部、(14g)…支持部、(15)…取付金具、(16)…
押え板、(16a),(16b)…押え板の係合部、(16c)
…リブ、(16e)…支持部、(16g)…支承脚部、(16
h)…ボルト貫通孔、(17)…ボルト、(17a)…ナット
部、(18)…ナット、(19)…垂木、(19a)…段部、
(19b)…垂木の係合部、(19c)…垂木のフランジ、
(20)…楔板、(21)…上内層材、(22)…空気層、
(23)…屋根板、(24)…防水部材、(25)…固定部
材、(26)…締付板、(27)…排水口、(30)…空間。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】母屋などの支持部材上に下内層材を敷設
    し、この下内層材上に垂木を固定部材で固定すると共
    に、垂木上に屋根材又は上内層材を敷設固定して前記下
    内層材と上内層材との間に軒先側の開口と連通する空気
    層を形成し、下内層材上に耐水性の水漏り防止板を敷設
    し、固定部材の押え板で水漏り防止板の一部を押圧固定
    した屋根において、 前記押え板を略溝状に形成すると共に、前記水漏り防止
    板の垂木内部に配設される部分に、前記押え板の断面形
    状と近似する突条部を形成し、この突条部に固定具挿通
    用の切欠部を設けたことを特徴とする二重葺き屋根構
    造。
  2. 【請求項2】水漏り防止板は、両側縁に立上り部を有す
    ると共に、中央に突条部を形成した請求項(1)に記載
    の二重葺き屋根構造。
  3. 【請求項3】水漏り防止板は、両側縁に立上り部を有す
    ると共に、この立上り部分を垂木内部で重合させた時に
    突条部が形成されるようにした請求項(1)に記載の二
    重葺き屋根構造。
  4. 【請求項4】水漏り防止板の平面部に、屋根材又は上内
    層材を支持する支持部を1つ又はそれ以上設けた請求項
    (1),(2)又は(3)に記載の二重葺き屋根構造。
  5. 【請求項5】固定部材と水漏り防止板の突条部上面との
    間にパッキン等の防水部材を挾着した請求項(1),
    (2),(3)又は(4)に記載の二重葺き屋根構造。
  6. 【請求項6】垂木のフランジ部が固定部材の押え板の係
    合部を介して下内層材上に密着している請求項(1)な
    いし(5)のいずれかに記載の二重葺き屋根構造。
  7. 【請求項7】垂木は、上端部と側面との間に段部を設け
    た請求項(1)〜(6)のいずれかに記載の二重葺き屋
    根構造。
  8. 【請求項8】母屋などの支持部材上に下内層材を敷設
    し、この下内層材上に垂木を固定部材で固定すると共
    に、垂木上に屋根材又は上内層材を敷設固定して前記下
    内層材と上内層材との間に軒先側の開口と連通する空気
    層を形成し、下内層材上に耐水性の水漏り防止板を敷設
    し、固定部材の押え板で水漏り防止板の一部を押圧固定
    した屋根において、 前記押え板を略溝状に形成すると共に、前記水漏り防止
    板の垂木内部に配設される部分に、前記押え板の断面形
    状と近似する突条部を形成し、この突条部に固定具挿通
    用の切欠部を設け、しかも前記垂木のフランジ部を、前
    記水漏り防止板上に載置させた前記押え板の支持部に支
    持させ、この支持部直下に空間を形成したことを特徴と
    する二重葺き屋根構造。
  9. 【請求項9】水漏り防止板は、両側縁に立上り部を有す
    ると共に、中央に突条部を形成した請求項(8)に記載
    の二重葺き屋根構造。
  10. 【請求項10】水漏り防止板は、両側縁に立上り部を有
    すると共に、この立上り部分を垂木内部で重合させた時
    に突条部が形成されるようにした請求項(8)に記載の
    二重葺き屋根構造。
  11. 【請求項11】水漏り防止板の平面部に、屋根材又は上
    内層材を支持する支持部を1つ又はそれ以上設けた請求
    項(8),(9)又は(10)に記載の二重葺き屋根構
    造。
  12. 【請求項12】固定部材と水漏り防止板の突条部上面と
    の間にパッキン等の防水部材を挾着した請求項(8),
    (9),(10)又は(11)に記載の二重葺き屋根構造。
  13. 【請求項13】垂木は、上端部と側面との間に段部を設
    けた請求項(8)ないし(12)のいずれかに記載の二重
    葺き屋根構造。
  14. 【請求項14】母屋などの支持部材上に下内層材を敷設
    し、この下内層材上に垂木を固定部材で固定すると共
    に、垂木上に屋根材又は上内層材を敷設固定して前記下
    内層材と上内層材との間に軒先側の開口と連通する空気
    層を形成し、下内層材上に耐水性の水漏り防止板を敷設
    し、固定部材の押え板で水漏り防止板の一部を押圧固定
    した屋根において、 前記押え板を略溝状に形成すると共に、前記水漏り防止
    板の垂木内部に配設される部分に、前記押え板の断面形
    状と近似する突条部を形成し、この突条部に固定具挿通
    用の切欠部を設け、しかも前記垂木のフランジ部を、前
    記水漏り防止板上に載置させた前記押え板の支持部に支
    持させ、この支持部直下に空間を形成すると共に、前記
    押え板を、押え板に設けた支承脚部によって水漏り防止
    板上に支承したことを特徴とする二重葺き屋根構造。
  15. 【請求項15】水漏り防止板は、両側縁に立上り部を有
    すると共に、中央に突条部を形成した請求項(14)に記
    載の二重葺き屋根構造。
  16. 【請求項16】水漏り防止板は、両側縁に立上り部を有
    すると共に、この立上り部分を垂木内部で重合させた時
    に突条部が形成されるようにした請求項(14)に記載の
    二重葺き屋根構造。
  17. 【請求項17】水漏り防止板の平面部に、屋根材又は上
    内層材を支持する支持部を1つ又はそれ以上設けた請求
    項(14),(15)又は(16)に記載の二重葺き屋根構
    造。
  18. 【請求項18】固定部材と水漏り防止板の突条部上面と
    の間にパッキン等の防水部材を挾着した請求項(14),
    (15),(16)又は(17)に記載の二重葺き屋根構造。
  19. 【請求項19】垂木は、上端部と側面との間に段部を設
    けた請求項(14)ないし(18)のいずれかに記載の二重
    葺き屋根構造。
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