JPH079580A - 曲面を有する架橋重合体成形物の製造方法 - Google Patents

曲面を有する架橋重合体成形物の製造方法

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JPH079580A
JPH079580A JP15912893A JP15912893A JPH079580A JP H079580 A JPH079580 A JP H079580A JP 15912893 A JP15912893 A JP 15912893A JP 15912893 A JP15912893 A JP 15912893A JP H079580 A JPH079580 A JP H079580A
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JP15912893A
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Norio Iguchi
紀夫 井口
Eiji Yoshida
英次 吉田
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Teijin Metton KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 メタセシス重合触媒系使用してメタセシス重
合性環状オレフィンを型内にて重合して得られた架橋重
合体成形物を、さらに曲面を有する架橋重合体成形物に
賦形するに際し、型から取り出された前記成形物におけ
る曲面を付与すべき部位に膨潤剤を塗布して膨潤せし
め、次いで所望の形状に維持しながら膨潤剤を離脱せし
めることを特徴とする曲面を有する架橋重合体成形物の
製造方法。 【効果】 1つの共通した型を使用し、目的に応じた曲
面を有する多種類の形の成形物を安価に容易に得ること
が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はメタセシス重合体環状オ
レフィンをメタセシス重合体触媒系の存在下、型内で重
合と成形を同時に行い、架橋重合体成形物(以下、成形
物と称する)を製造する方法において、得られた組成物
をさらに安価且つ容易に曲面を有する成形物に賦形する
方法に関する。
【0002】本発明によって得られた曲面を有する成形
物は、例えば曲面コンクリートパネル(以下、コンパネ
と称する)に用いることができる。
【0003】
【従来の技術】環状オレフィンがメタセシス重合触媒系
によって開環重合体を与えることは公知である。そこ
で、ジシクロペンタジエンの如く安価に得られる液状の
メタセシス重合性環状オレフィンをメタセシス重合触媒
系によって型内で重合と成形を一段階で行って重合体成
形物を得る方法が提案された。すなわち、メタセシス重
合触媒系が塩化タングステンの如き触媒成分と、アルキ
ルアルミニウムハライドの如き活性化剤成分との2成分
よりなることを利用し、この2成分とモノマーとからな
る2種類の液を用いて衝突混合により反応射出成形法で
架橋重合体成形物(以下、成形物と称する)を得る方法
が提案された(例えば、特公平3−23451号公報参
照)。
【0004】かかる方法は、安価な低圧成形型を用いて
良好な性能を有する大型成形物が得られるため、工業的
に非常に魅力のある方法である。この方法に、通常使用
される型としては、ニッケル電鋳型や亜鉛系合金等の金
属溶射型、アルミニウム、亜鉛系合金等の金属鋳造型、
樹脂型等がある。この方法に使用する型は、熱可塑性樹
脂の射出成形用型や不飽和ポリエステル(SMCなど)
の加圧成形用型に比べ安価である点において有利ではあ
るが、いずれの成形方法においても、成形品の形状が違
えば、それぞれの形状に応じた型を作る必要がある。従
って、同一形状の成形品の必要数が少ない場合には、成
形品価格に占める型価格の償却費の割合が大きくなり樹
脂化のメリットが減少してしまう。
【0005】また一方で、コンパネ用材料としては、多
くのものがスチールで作られている。その他には、木や
樹脂が使われている。これらの材料の問題点として、ス
チールは重い、錆び易いなど、木を使う場合には熱帯雨
林に代表されるような環境破壊、また樹脂では前述した
ように成形品形状に応じて型を準備しなければならな
い、などの不利な点が挙げられる。特に樹脂に関して
は、成形方法を含めた型価格の低減が重要課題である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は共通の型から
目的に応じて、種々の曲面を有する成形物を簡便に得る
方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、メタセシス
重合性環状オレフィンをメタセシス重合触媒系の存在
下、型内で重合と成形を同時に行って、曲面を有する成
形物を得る方法において、型価格を低減し且つこれを極
めて容易に得るための成形方法を鋭意研究した結果、第
一段目に例えば平板状の板を成形するための共通型を使
用して成形物を得る、次いで第二段目で得られた成形物
を安価且つ容易に目的の曲面を有する成形物に賦形しう
る方法を見出した。すなわち、第一段目で得られた成形
物の曲面を付与すべき部位に膨潤剤を塗布して膨潤さ
せ、その部位を軟くした後、所望の形状に賦形する方法
である。
【0008】本発明は、前記知見に基いて到達されたも
のであって、メタセシス重合触媒系の触媒成分を含有す
るメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマー液
(溶液A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤成分を含
有するメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマ
ー液(溶液B)とを混合し、型内に注入し重合を行い得
られた架橋重合体成形物を、さらに曲面を有する架橋重
合体成形物に賦形するに際し、型から取り出された前記
成形物における曲面を付与すべき部位に膨潤剤を塗布し
て膨潤せしめ、次いで所望の形状に維持しながら膨潤剤
を離脱せしめることを特徴とする曲面を有する架橋重合
体成形物の製造方法である。
【0009】かくして本発明によれば、第一段目の反応
射出成形法によって得られた成形品に対して、膨潤剤を
所定の部位に作用させ、膨潤を行なわせて軟くしてから
所定の形状に賦形するので、この第二段目の成形は、簡
単な賦形用の型を使用することができる。すなわち、膨
潤させた部位に曲面を与える形状を維持し、膨潤剤を離
脱させるのみで賦形することができるので、多くの形状
のものを簡便に製造することが可能となる。
【0010】本発明に用いられるメタセシス重合性環状
オレフィンは、メタセシス重合性シクロアルケン基を1
〜2個含有するものが用いられる。好ましくは、ノルボ
ルネン骨格を分子中に少なくとも1つ有する化合物であ
る。
【0011】これらの具体例としては、ジシクロペンタ
ジエン、トリシクロペンタジエン、シクロペンタジエン
−メチルシクロペンタジエン共二量体、5−エチリデン
ノルボルネン、ノルボルネン、ノルボルナジエン、5−
シクロヘキセニルノルボルネン、1,4,5,8−ジメタ
ノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフ
タレン、1,4−メタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a
−オクタヒドロナフタレン、6−エチリデン−1,4,
5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オク
タヒドロナフタレン、6−エチリデン−1,4,5,8−
ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−ヘプタヒド
ロナフタレン、1,4,5,8−ジメタノ−1,4,4a,
5,6,7,8,8a−ヘキサヒドロナフタレン、エチレン
ビス(5−ノルボルネン)などを挙げることができこれ
らの混合物も使用することができる。特にジシクロペン
タジエンまたはそれを50モル%以上含む混合物が好適
に用いられる。
【0012】また、必要に応じて、酸素、窒素等の異種
元素を含有する極性基を有するメタセシス重合性環状オ
レフィンを共重合モノマーとして用いることができる。
かかる共重合モノマーも、ノルボルネン構造単位を有す
るものが好ましく且つ、極性基としてはエステル基、エ
ーテル基、シアノ基、N−置換イミド基、ハロゲン基等
が好ましい。かかる共重合モノマーの具体例としては、
5−メトキシカルボニルノルボルネン、5−(2−エチ
ルヘキシロキシ)カルボニル−5−メチルノルボルネ
ン、5−フェニロキシメチルノルボルネン、5−シアノ
ノルボルネン、6−シアノ−1,4,5,8−ジメタノ−
1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレ
ン、N−ブチルナデック酸イミド、5−クロルノルボル
ネンなどを挙げることができる。
【0013】本発明における成形は、メタセシス重合触
媒系の触媒成分を含有するメタセシス重合性環状オレフ
ィンからなるモノマー液(溶液A)と、メタセシス重合
触媒系の活性化剤成分を含有するメタセシス重合性環状
オレフィンからなるモノマー液(溶液B)とを混合し、
型内に注入する方法であるが、3つ以上に溶液を分ける
方式も可能である。
【0014】かかる成形におけるメタセシス重合触媒系
における触媒成分としては、タングステン、レニウム、
タンタル、モリブデンなどの金属のハライドなどの塩類
が用いられるが、特にタングステン化合物が好ましい。
かかるタングステン化合物としては、タングステンヘキ
サハライド、タングステンオキシハライドなどが好まし
く、より具体的にはタングステンヘキサクロライド、タ
ングステンオキシクロライドなどが好ましい。また、有
機アンモニウムタングステン酸塩なども用いることがで
きる。かかるタングステン化合物は、直接モノマーに添
加すると、直ちにカチオン重合を開始することもあり、
そのためタングステン化合物は不活性溶媒、例えばベン
ゼン、トルエン、クロロベンゼンなどに予め懸濁し、少
量のアルコール系化合物および、またはフェノール系化
合物を添加することによって可溶化させて使用するのが
好ましい。
【0015】更に上述した如き、好ましくない重合を予
防するためにタングステン化合物1モルに対し、約1〜
5モルのルイス塩基またはキレート化剤を添加すること
が好ましい。かかる添加剤としてはアセチルアセトン、
アセト酢酸アルキルエステル類、テトラヒドロフラン、
ベンゾニトリル等を挙げることができる。極性モノマー
を用いる場合には、前述の如く、そのものがルイス塩基
である場合があり、上記の如き化合物を特に加えなくて
もその作用を有している場合もある。かくして、触媒成
分を含むモノマー液(溶液A)は、実質上十分な安定性
を有することになる。
【0016】一方メタセシス重合触媒系における活性化
剤成分は、周期律表第I〜第III族の金属のアルキル
化物を中心とする有機金属化合物、特にテトラアルキル
錫、アルキルアルミニウム化合物、アルキルアルミニウ
ムハライド化合物が好ましく、具体的には塩化ジエチル
アルミニウム、ジ塩化エチルアルミニウム、トリオクチ
ルアルミニウム、ジオクチルアルミニウムアイオダイ
ド、テトラブチル錫などをあげることができる。これら
活性化成分としての有機金属化合物を、モノマーに溶解
することにより、もう一方の溶液(溶液Bに相当する)
が形成される。
【0017】本発明においては、基本的に前記溶液Aお
よび溶液Bを混合することによって、成形物を得ること
ができるが、上記組成のままでは、重合反応が非常に速
く開始されるので、成形型に十分流れ込まない間に硬化
が起こることもあり、そのために活性調節剤を用いるこ
とが好ましい。
【0018】かかる調節剤としては、ルイス塩基類が一
般に用いられ、なかんずく、エーテル類、エステル類、
ニトリル類などが用いられる。具体例としては安息香酸
エチル、ブチルエーテル、ジグライムなどを挙げること
ができる。かかる調節剤は一般的に、有機金属化合物の
活性化剤の成分の溶液(溶液B)の側に添加して用いら
れる。前述と同様にルイス塩基を有するモノマーを使用
する場合には、それを調節剤の役目を兼ねさせることが
できる。
【0019】メタセシス重合触媒系の使用量は例えば触
媒成分としてタングステン化合物を用いる場合は、上記
原料単量体に対するタングステン化合物の比率は、モル
基準で約1,000対1〜1,5000対1、好ましくは
2,000対1の付近であり、また、活性化成分はアル
キルアルミニウム類を用いる場合には、上記原料単量体
に対するアルミニウム化合物の比率は、モル基準で約1
00対1〜2,000対1、好ましくは200対1〜5
00対1の付近が用いられる。更に上述した如き、マス
ク剤や調節剤については、実験によって上記触媒系の使
用量に応じて、適宜、調節して用いることができる。
【0020】本発明によって得られる成形品には、実用
に当って、その特性を改良または維持するために、更に
各種添加剤を配合することができる。かかる添加剤とし
ては、充填剤、顔料、酸化防止剤、光安定剤、難燃化
剤、高分子改良剤などがある。このような添加剤は、本
発明の架橋重合体が成形されて後は添加することが不可
能であるから、添加する場合には予め前記した原料溶液
に添加しておく必要がある。
【0021】その最も容易な方法としては、前記溶液A
および溶液Bのいずれかまたは両方に前もって添加して
おく方法を挙げることができるが、その場合、その液中
の反応性の強い触媒成分、活性化剤成分と実用上差支え
ある程度には反応せず、且つ、重合を阻害しないもので
なくてはならない。どうしても、その反応が避け得ない
ものが共存しても、重合は実質的に阻害しないものの場
合は、モノマーと混合して、第三液を調製し、重合直前
に、混合使用することもできる。また、重合触媒または
活性化剤を第三液とし、これを含まない溶液Aまたは溶
液Bに上記添加物を添加する方法も考えられる。更に、
固体の充填剤の場合であって、両成分が混合されて、重
合反応を開始する直前あるいは重合しながら、その空隙
を充分に埋め得る形状の物について、成形型内に、充填
しておくことも可能である。添加剤としての補強材また
は充填剤は、曲げモジュラスを向上するのに効果があ
る。かかるものとしてはガラス繊維、雲母、カーボンブ
ラック、ウォラスナイト等をあげることができる。これ
らを、いわゆるシランカップラーなどによって表面処理
したものも好適に使用できる。
【0022】また、本発明によって得られる形成物は、
酸化防止剤を添加しておくことが好ましく、そのため、
フェノール系またはアミン系の酸化防止剤を予め溶液中
に加えておくことが望ましい。これら酸化防止剤の具体
例としては2,6−t−ブチル−p−クレゾール、N,
N'−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、テトラキ
ス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シシンナメート)]メタンなどがあげられる。
【0023】また、本発明により得られる成形物は、他
の重合体をモノマー溶液状態の時に添加しておくことが
できる。かかる重合体添加剤としてはエラストマーの添
加が、成形物の耐衝撃性を高めることおよび溶液の粘度
を調節する上で効果がある。かかる目的に用いられるエ
ラストマーとしては、スチレン−ブタジエン−スチレン
トリブロツクゴム、スチレン−イソプレン−スチレント
リブロックゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブ
チルゴム、エチレンプロピレン−ジエンターポリマー、
ニトリルゴムなど広範なエラストマーをあげることがで
きる。本発明方法は、厚みが約3〜20mm、好ましく
は約5〜15mmの成形物に適用するのが好ましい。
【0024】本発明による第一段目の成形は、通常反応
射出成形と称されている成形方法である。本発明によれ
ば、この段階で用いる3〜5kg/cm2程度の圧力に
耐え得る比較的高価な型は、主に平板状成形物を得るた
めのものであり、最終形状を得るためのものではないの
で、共通化できる。即ち型に関する投資額を最小に押さ
えることができる。
【0025】本発明では、前記第一段目の成形によって
得られた架橋重合体成形物について、第二段目の成形
(賦形)を行なう。この第二段目の成形においては、成
形物の曲面を付与すべき部位に膨潤剤を塗布し、その部
位を膨張させて軟かくし、次いでその成形物を賦形用型
に設置または型締めて、膨潤剤を離脱させればよい。
【0026】成形物に対する膨潤剤の塗布は、曲面を付
与すべき部位、平板の場合は、その片面或いは両面、好
ましくは両面に、行なうことができる。成形物の所定の
部位の膨潤を効果的に実施するためには液状の膨潤剤を
適当に保持(保液)することができる材料に含浸させ
て、その保液した材料を成形物の所定の部位に接触する
方法が推奨される。
【0027】使用される膨潤剤としては架橋重合体を膨
潤することができるものであればよく、通常は例えば炭
化水素系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、ケトン系溶
媒およびエステル系溶媒が挙げられる。具体例を示す
と、炭化水素系溶媒としては例えば、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン
などが挙げられ、ハロゲン化炭化水素としては、例えば
ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、
クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどが挙げられ、ケ
トン系溶媒としては例えばアセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノンなどが挙げられ、エステル系溶媒
としては、例えば酢酸エチル、酢酸ブチルなどが挙げら
れる。こられは一種でも二種以上の混合溶媒であっても
よい。
【0028】これら膨潤剤を保持する材料としては、膨
潤剤に溶解しない材料で形成された膨潤剤を含浸するこ
とができるものであればよく、繊維状、不織布状または
スポンジ状のものが好ましい。その一例としては、繊維
状セルロースが挙げられる。このような保持材に含浸さ
せた膨潤剤と必要な曲面を有する極めて安価な賦形用型
を使用して成形物に曲面が付与された後、膨潤剤を離脱
させることによって賦形が完成される。
【0029】成形物からの膨潤剤の離脱は、自然揮散で
もなく、また加熱によることもできる。かくして本発明
の第二段目の成形における型は、耐圧性である必要はな
いために例えば木製でも十分使用可能であり極めて安価
に製作できる。従って、色々の用途に応じた種々の形状
を有する成形物を得るために多数種類を準備しなければ
ならないそれぞれの型を極めて安価に作成できること
は、工業生産上極めて有利なことである。
【0030】また本発明の第二段目の成形は、第一段目
の成形とは離れた別な所でも実施できるので、ニーズに
応じて必要とする個所適宜実施しうる利点も有してい
る。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、一つの共通型を使用し
て、目的に応じた曲面を有する多種類の成形物を安価に
且つ容易に得ることが可能である。さらに第二段目の成
形は、第一段目の成形とは別の個所で行うことができ、
必要とする場所で簡単に成形することができる。
【0032】また、本発明の成形物は、表面・裏面とも
に平滑で美粧性に優れ、残留歪みがなく軽量であるとこ
ろか、各種機器類の外装部材など大型の製品を中心に広
範な用途に使用できる。この中でも特に、耐コンクリー
ト性が優れ、硬化後のコンクリートとの型離れ性も良い
ことから、本発明の成形法によって有利に得られる成形
物が曲面を有することもあって、コンパネ用として使用
することが推奨できる。
【0033】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を説明する。な
お実施例は説明のためのものであって、本発明はそれに
限定されるものではない。
【0034】
【実施例1】キャビティ寸法、巾500mm、長さ50
0mm、深さ10mmで、長さ500mmのフィルムゲ
ートを有し、表面にクロムメッキをしたスチール製で加
熱が可能な型を第一段目成形用に使用した。なお、成形
に際しては、厚さ6mmの平板状のスペーサーを型キャ
ビティ内に置き、キャビティ寸法の内深さを4mmとし
た。
【0035】第二段目成形の賦形用型は、巾500m
m、長さ500mm、厚さ5mmのベニヤ板の巾方向を
直径250mmに曲げてカマボコ状の曲面を有する形状
を得、これを木の板で変形しないように補強して作っ
た。同様の要領で相当する雌型を作った。
【0036】(モノマー液)主として、ジシクロペンタ
ジエン、エラストマー、トリオクチルアルミニウムおよ
びオクチルアルミニウムアイオダイドを含む帝人ハーキ
ュレス(株)製T02の液を溶液Bとして用いた。ま
た、主としてジシクロペンダジエン、エラストマーおよ
びタングステンヘキサクロライドを含む帝人ハーキュレ
ス(株)製T02の液を溶液Aとして用いた。
【0037】(成形)第一段目成形用スチール型をキャ
ビティ型90℃、コア型70℃に加熱し、型を閉じた
後、この中へ通常のRIM成形機を使用してミキシング
ヘッドにより等量の溶液Aと溶液Bを衝突混合し注入し
た。液充填後3分で型を開き成形物を取り出し、第二段
目成形を次のように行った。
【0038】得られた平板状成形物にセルロース入りア
セトン−ジクロルメタン混合溶媒(塗装剥離剤の1種
で、四国化研工業製の商品名“ハクリタイド”)を塗布
し、成形物が軟くなるまで5分間放置した。軽くなった
成形物を二段目成形用木製型の雄型の土に乗せ、この上
から雌型をかぶせて人手で押しつけた後、四隅をボルト
・ナットで留めた。2時間後型を開き成形物を取り出
し、直径250mmの曲面を有する目的物を得た。
【0039】
【比較例】セルロース入りアセトン−ジクロルメタン混
合溶媒を塗布しないで成形物を実施例1と同様の装置を
使用し、同様の操作を行なって二段目の成形物を得た
が、水平面から7mm曲面に変形しているだけであっ
た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メタセシス重合触媒系の触媒成分を含有
    するメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマー
    液(溶液A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤成分を
    含有するメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノ
    マー液(溶液B)とを混合し、型内に注入し重合を行い
    得られた架橋重合体成形物を、さらに曲面を有する架橋
    重合体成形物に賦形するに際し、型から取り出された前
    記成形物における曲面を付与すべき部位に膨潤剤を塗布
    して膨潤せしめ、次いで所望の形状に維持しながら膨潤
    剤を離脱せしめることを特徴とする曲面を有する架橋重
    合体成形物の製造方法。
JP15912893A 1993-06-29 1993-06-29 曲面を有する架橋重合体成形物の製造方法 Withdrawn JPH079580A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003080636A (ja) * 2001-09-12 2003-03-19 Teijin Meton Kk 複合成形品及びそれを用いた浴室構成品

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003080636A (ja) * 2001-09-12 2003-03-19 Teijin Meton Kk 複合成形品及びそれを用いた浴室構成品

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