JPH0795166B2 - 投影型表示装置 - Google Patents

投影型表示装置

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JPH0795166B2
JPH0795166B2 JP63334232A JP33423288A JPH0795166B2 JP H0795166 B2 JPH0795166 B2 JP H0795166B2 JP 63334232 A JP63334232 A JP 63334232A JP 33423288 A JP33423288 A JP 33423288A JP H0795166 B2 JPH0795166 B2 JP H0795166B2
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正子 岡田
修一 神崎
文明 船田
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、いわゆるプロジェクション装置などに好適に
実施され、さらに詳しくは、ライトバルブとしてツイス
テッドネマティック液晶を用いた液晶セルを使用する投
影型表示装置に関する。
従来の技術 液晶表示装置は薄型、軽量、低消費電力という特徴を生
かして、時計、電卓などの数値セグメント型表示装置と
して広く普及している。さらにマトリクス表示方式の液
晶表示装置は、パーソナルコンピュータ、ワードプロセ
ッサなどのオフィスオートメーションにおける端末装置
の表示装置として利用されるようになってきている。ま
た液晶セルに赤色、緑色、青色のカラーフィルタを組合
わせて液晶層を光シャッターとして用いてカラー表示を
行う液晶表示装置も液晶テレビなどに用いられている。
一方、たとえばテレビジョン受信機などにおいて大画面
を実現するために、投影型カラー表示装置も普及してき
ている。従来からの投影型カラー表示装置は3原色のそ
れぞれに専用のCRT(陰極線管)を用い、それらによっ
て再生された画像をレンズを用いてスクリーン上に投影
するようにしてカラー表示を実現している。しかしなが
らCRTが発生する光の強度が十分でないために、大画面
に投影することができず、また画面の明るさを向上する
ためには指向性のスクリーンを用いるようにするため、
視角が非常に狭くなってしまう。さらに大型のCRTを3
個用いるうえにスクリーンと一体化した構成とされるた
めに装置が大型化し設置場所が限定されるなどの問題点
もある。
上記問題点を解決するために液晶セルを利用する投影型
表示装置も考え出されている。すなわちa−Si薄膜トラ
ンジスタやp−Si薄膜トランジスタを能動素子として用
いて各絵素をドットマトリクス型に構成し、いわゆるア
クティブマトリクス方式によって表示駆動される液晶セ
ルを、ライトバルブとして用いた投影型表示装置が既に
提案されている。
このようなアクティブマトリクス方式で駆動される液晶
セルに用いられる液晶として、ツイステッドネマティッ
クモードの液晶を用い、液晶セルの基板間で約90°のね
じれ配向をなすようにした場合には、一般の単純マルチ
プレクス駆動方式の液晶セルに比較して高いコントラス
ト比(電圧印加時と非印加時との単位面積あたり透過光
量の比)が得られるという利点を有している。しかしな
がら、このような投影型表示装置では、液晶セルのコン
トラスト比に視角依存性があり、この視角依存性が液晶
セルの法線方向に対して軸対称でないために、後述する
ように、スクリーンに投影される画像において表示領域
内でコントラスト比が均一でなくなるという問題点があ
る。
第11図は、液晶セル5を用いた典型的な投影型表示装置
1の基本的な構成を示す図である。投影型表示装置1は
光源3と、コンデンサレンズ4と、液晶セル5と、投影
レンズ6とを含んで構成され、光源3から照射される光
を液晶セル5を介してスクリーン7に投影することによ
って画像を表示する。
投影型表示装置1において、光源3からの照射された光
は、直接あるいは反射鏡2によって反射されてコンデン
サレンズ4に入射される。コンデンサレンズ4および後
述する投影レンズ6は、コンデンサレンズ4からの光が
投影レンズ6の中心において集光するように配置され、
いわゆるケーラ照明が行われる。コンデンサレンズ4と
投影レンズ6との間には、液晶セル5が介在されてい
る。液晶セル5には複数の絵素電極が形成されており、
各絵素電極に選択的に電圧を印加することによって液晶
層の光学的特性を変化し、光を透過/遮断する。液晶セ
ル5を透過する光は、入射される光の角度が一定でない
ことや光の回折現象に起因して広がりを持った光として
出射される。このような光は投影レンズ6によってスク
リーン7の一点に集光され、これによってスクリーン7
上に映像が投影される。
第12図は、液晶セル5における視角依存性を説明するた
めの図である。液晶セル5において、第12図上方からこ
の液晶セルを見た場合について説明する。一般に液晶セ
ル5には表示コントラストが最大となる特定の方向25が
存在する。液晶セル5のガラス基板上において、表示コ
ントラストが最大となる方向25とガラス基板の法線方向
23とが作る平面24を考える。この平面24上で視線22と法
線23とがなす角度を視角θとして定義する。
すなわち液晶セル5においては、第13図に示すようにθ
=θ1でコントラスト比が最大となる。したがって液晶
セル5は、視角θ=θ1方向に照射される光を優れたコ
ントラスト比で透過/遮断することができる。
発明が解決しようとする課題 上述した投影型表示装置1において、液晶セル5の第11
図上方の絵素電極を通過する光と、第11図下方の絵素電
極を通過する光とを考える。
すなわち光源3から矢符8a方向に照射された光は、コン
デンサレンズ4によって矢符9a方向に屈折され、液晶セ
ル5の上方の絵素電極を透過し、矢符10a方向に最も強
度の大きい光として広がりをもって進む。このとき立体
角Ωaの範囲の光は投影レンズ6によってスクリーン7
上の位置12aに集光される。
また光源3から矢符8b,9b方向に進行し、液晶セル5の
下方の絵素電極を透過した光は矢符10b方向に最も強度
の大きい広がりを持って進む。このとき立体角Ωbの光
は、投影レンズ6によってスクリーン7の位置12b上に
集光される。
今、液晶セル5のコントラスト比が最大となる視角θ1
が第11図に示されるように、第11図下方にθ1だけ傾い
ているとする。この場合に法線方向23と矢符10a方向と
がなす角度θaは比較的角度θ1に近いので矢符10a方
向の光は良好なコントラスト比で液晶セル5によって透
過/遮断される。
しかしながら矢符10b方向の光は矢符10bと法線方向23と
がなす角度θb(<0)は前記角度θ1とは大きく異な
るために、液晶セル5は矢符10b方向の光を十分に透過
/遮断することができない。すなわち最も強度の大きい
矢符10b方向の光に対して液晶セル5のコントラスト比
は悪化してしまう。
このようにしてスクリーン7においては、位置12aでは
良好なコントラスト比が得られ、位置12bにおいては極
めて低いコントラスト比の画像しか得られない。
たとえば、第13図において、θa=15°,θb=−15°
とすれば位置12aでは約50%のコントラスト比が得られ
るが、位置12bでは約10%のコントラスト比しか得られ
ないことが判る。
このように上記投影型液晶装置1においては、液晶セル
5の視角依存性に起因してスクリーン7に投影される映
像にコントラスト比のムラを生じるという問題がある。
本発明の目的は、上記技術的課題を解決し、表示画像に
おけるコントラスト比のムラを低減し、表示品位を格段
に向上した投影型表示装置を提供することである。
課題を解決するための手段 本発明は、光源からの光が入射される液晶セルの絵素毎
に光の透過/遮断制御を行って、液晶セルの透過光をス
クリーンに投影して表示を行う投影型表示装置におい
て、 前記液晶セルは、一対の透明基板と、該透明基板間にツ
イステッドネマティック型液晶材料を封入して形成され
る液晶層とを含んで構成され、 前記ツイステッドネマティック型液晶材料の屈折率異方
性をΔnとし、前記液晶層の層厚をdとしたとき、Δn
・dは、 0.3μm≦Δn・d≦0.6μm であり、 前記ツイステッドネマティック型液晶材料の分子長軸方
向の誘電率と分子短軸方向の誘電率との差である誘電率
異方性をΔεとしたとき、この誘電率異方性Δεが、 7≦Δε≦14 となるようにしたことを特徴とする投影型表示装置であ
る。
作用 本発明に従えば、光源からの光が入射される液晶セルに
おいて、絵素毎に光の透過/遮断制御を行って透過光を
スクリーンに投影して表示を行う投影型表示装置におい
て、前記液晶セルは一対の透明基板と、該透明基板間に
ツイステッドネマティック型液晶を封入して形成される
液晶層とを含んで構成される。この液晶セルに封入され
るツイステッドネマティック型液晶材料の屈折率異方性
をΔnとし、前記液晶層の層厚をdとしたとき、Δn・
dは、 0.3μm≦Δn・d≦0.6μm であり、前記ツイステッドネマティック型液晶の分子長
軸方向の誘電率と、分子短軸方向の誘電率との差である
誘電率異方性をΔεとしたとき、この誘電率異方性Δε
が、 7≦Δε≦14 となるようにその液晶材料が選択される。
このような液晶材料を用いた液晶セルにおいては、その
視角依存性が液晶セルの法線方向に対してほぼ対称とな
るので、液晶セルの視角依存性に起因して発生する投影
像におけるコントラスト比のムラを低減することができ
る。
実施例 投影型表示装置 第1図は、本発明に従う投影型表示装置に使用される液
晶セル35の構成を示す部分断面図である。液晶セル35に
おいて、一方のガラス基板37aと他方のガラス基板37bと
の相互に対向する面には、酸化インジウムなどから成る
絵素電極38aおよび対向電極38bがそれぞれパターン化し
て形成される。絵素電極38aはマトリクス状に複数個形
成されている。各絵素電極38aおよび対向電極38bの表面
には、たとえばポリミイド系高分子皮膜などから成る配
向膜39a,39bがそれぞれ形成され、それらの表面は布な
どで一定方向にラビング処理が施されている。
このようなガラス基板37a,37bの間には、液晶層40が介
在させられ、図示しないシール部材によって封止され
る。さらにガラス基板37aおよびガラス基板37bの相互に
配向する側の表面には、偏光板36aおよび偏光板36bがそ
れぞれ設けられている。またこの液晶セル35には各絵素
電極38a、対向電極38bに個別的に対応して薄膜トランジ
スタなどから成る図示しないスイッチング素子が形成さ
れている。
このような液晶セル35では図示しない駆動回路などによ
って各スイッチング素子のスイッチング態様が制御され
て選択的に各絵素電極38a・対向電極38b間に電圧が印加
される。
偏光板36a,36bの偏光方向はたとえば互いに直行する方
向に設定されており、絵素電極38a、対向電極38b間に電
圧が印加された状態で光は遮断され、印加されていない
状態で光は透過される。
液晶セル35の液晶層40の層厚dおよび使用される液晶材
料においては、その視角依存性を改善するために、後述
するように各物理的特性が設定される。
第2図は、上記液晶セル35を用いた投影型表示装置の光
学系を示す構成図である。第2図示の投影型表示装置に
おいては、3つの液晶セル35(それぞれ参照符「35r」
「35g」「35b」を用いて表す)が使用される。
第2図において、コンデンサレンズ54は光源53からの光
または光源53から反射鏡52によって反射された光を集光
するためのレンズであり、このコンデンサレンズ54から
の光はダイクロイックミラー55bに当てられる。
光源54としては、白熱電球、ハロゲンランプ、キセノン
ランプなどが用いられる。
ダイクロイックミラー55bは屈折率の異なる複数の薄膜
を積層して形成され、干渉効果によって特定の波長域の
光だけを反射し、他の光を透過させる機能を持つ。ダイ
クロイックミラー55bはコンデンサレンズ54からの光の
うち青色光を選択的に反射し、他の光を透過する。
ダイクロイックミラー55bで反射された青色光はミラー5
6bによって反射され、その反射光の光路の途中には第1
の液晶セル35bが設けられる。この液晶セル35bを通過し
た青色光はミラー57bで反射され、ダイクロイックミラ
ー58bに当てられる。このダイクロイックミラー58bは上
記ダイクロイックミラー55bと同様に青色光を選択的に
反射する機能を有する。ダイクロイックミラー58bで反
射された青色光は投影レンズ59によってスクリーン60上
に集光されて投影される。
一方、ダイクロイックミラー55bを通過した光の光路の
途中には赤色光を選択的に反射し、他の光を透過する機
能を有する他のダイクロイックミラー55rが設けられて
おり、このダイクロイックミラー55rで反射された赤色
光はさらにミラー56r,57rによって反射される。ミラー5
7rによって反射された赤色光は、その光路の途中に設け
られる第2の液晶セル35rに入射される。この液晶セル3
5rを透過した赤色光は、前記ダイクロイックミラー55r
と同様に赤色光だけを選択的に反射するダイクロイック
ミラー58rによって反射される。ダイクロイックミラー5
8rで反射された赤色光は、ダイクロイックミラー58bを
通過し、投影レンズ59によってスクリーン60上に集光さ
れて投影される。
さらにダイクロイックミラー55rを通過した緑色光の光
路の途中には、第3の液晶セル35gが設けられており、
この液晶セル35gを通過した緑色光はダイクロイックミ
ラー58r,58bを通過し、投影レンズ59によってスクリー
ン60上に集光されて投影される。
また本発明の他の実施例として、液晶セルにカラーフィ
ルタを設けてカラー表示を実現する場合には、第3図に
示される液晶セル44が用いられる。前述した液晶セル35
と異なる点は、たとえばガラス基板47aと絵素電極48aと
の間にカラーフィルタ45が形成される点であり、他は液
晶セル35と同様の構成をしている。
すなわち、一方のガラス基板47aのガラス基板47bと対向
する面にはカラーフィルタ45が形成され、さらに絵素電
極48aがパターン形成される。また他方のガラス基板47b
の前記ガラス基板48aと対向する面には対向電極48bがパ
ターン形成される。各絵素電極48aおよび対向電極48bの
表面には、たとえばポリミイド系高分子皮膜などから成
る配向膜49a,49bがそれぞれ形成され、その表面にはラ
ビング処理が施されている。
ガラス基板47a,47bの間には液晶層50が介在させられ、
図示しないシール部材によって封止される。またガラス
基板47a,47bの相互に配向する表面にはそれぞれ偏光板4
6a,46bが設けられ、この偏光板46a,46bの偏光方向はた
とえば約90°だけ偏らせてある。
このような液晶セル44においても、液晶層50の層厚dお
よび使用される液晶材料の物理的特性は後述するように
設定される。これによって液晶セル44の視角依存性が大
きく改善される。
第4図は、液晶セル44を使用した投影型表示装置の光学
系を示す構成図である。
第4図示の投影型表示装置は光源63と、コンデンサレン
ズ64と、液晶セル65と、投影レンズ66とを含んで構成さ
れ、光源63から照射される光を液晶セル44を介してスク
リーン67に投影することによって画像を表示する。
この投影型表示装置において、光源63からの照射された
光は、直接あるいは反射鏡62によって反射されてコンデ
ンサレンズ64に入射される。コンデンサレンズ64および
後述する投影レンズ66は、コンデンサレンズ4からの光
が投影レンズ66の中心において集光するように配置さ
れ、いわゆるケーラ照明が行われる。コンデンサレンズ
64と投影レンズ66との間には、液晶セル44が介在されて
いる。液晶セル44には複数の絵素電極が形成されてお
り、各絵素電極に選択的に電圧を印加することによって
液晶層の光学的特性を変化し、光を透過/遮断する。液
晶セル44を透過する光は、入射される光の角度が一定で
ないことや光の回折現象に起因して広がりを持った光と
して出射される。このような光は投影レンズ66によって
スクリーン67の一点に集光され、これによってスクリー
ン67上に映像が投影される。
液晶材料における物理的特性の設定 従来の技術において、第12図および第13図を参照して説
明したように、液晶セルにおけるコントラスト比は視角
θに依存している。実用的な表示装置に必要な最小のコ
ントラスト比20%以上となる視角範囲をθβ<θ<θα
としたときに、θβおよびθαのうち、その絶対値が小
さい方の角度の絶対値を視角範囲角θ2と定義する。
第5図は、液晶材料の誘電率異方性Δε=7の液晶材料
において、Δn・d(Δnは液晶材料の屈折率異方性を
表す)と視角範囲角θ2との関係を表すグラフである。
第5図および後述する第6図、第7図は、コンピュータ
によるシミュレーションによって得られた結果を示して
おり、各種液晶材料は、これらの図面に示される特性を
有していることが実験によって判っている。第5図から
Δn・dの値が小さいほど視角範囲角θ2が大きくなる
ことが分かる。実用的な表示装置においては視角範囲角
θ2は15°以上である必要がある。したがってΔn・d
の値は次式に示される範囲に設定される。
Δn・d≦0.6(μm) …(1) また第6図には液晶材料の誘電率異方性Δεと視角範囲
角θ2との関係が示されている。第6図においては、Δ
n・dの数値として0.45μmの場合におけるコンピュー
タによるシミュレーションの結果が示される。第6図か
ら視角範囲角θ2が15°以上であるためには、誘電率異
方性Δεは次式に示される範囲に設定される。
7≦Δε …(2) さらにいわゆるノーマリオープン方式で液晶セルを駆動
させる場合には、非電圧印加時において、液晶セルは可
視光範囲(400〜700nm)にわたって光の透過率は大きく
なければならない。第7図は、赤色(650nm)、緑色(5
50nm)、および青色(450nm)の各波長における光の透
過率の平均値(以下、総透過率と称する)TRとΔn・d
との関係を示すグラフである。色付きが少なく、十分に
明るい表示を実現するためには、総透過率TRを85%以上
にすればよく、第1式における関係を考慮すると、Δn
・dは次の範囲に設定される。
0.3(μm)≦Δn・d≦0.6(μm) …(3) さらに液晶材料の比抵抗ρと誘電率異方性Δεとの間に
は第8図で示される関係があることが見い出された。第
8図は、N型(Δε<0)の複数のフェニルシクロヘキ
サン系の液晶材料を混合して得られたベース液晶に所定
の混合比で、第1表に示される液晶化合物を混合して得
られた5種類の液晶材料A〜Eの場合について示されて
いる。
上記5種類の液晶材料に限らず、各種液晶材料は、第8
図斜線で示される領域80に示される範囲に、その誘電率
異方性Δεと比抵抗ρとが位置することが実験によって
確かめられている。すなわち誘電率異方性Δεが大きい
液晶材料ほど比抵抗ρは小さくなるという傾向がある。
液晶材料における比抵抗ρは、薄膜トランジスタが形成
されるアクティブマトリクス型の液晶セルにおいては非
常に重要であり、この比抵抗ρが小さくなると、液晶層
による電荷保持機能が低下するため、表示のコントラス
ト比が低下し、表示品位が著しく劣化してしまう。した
がって比抵抗ρは実用的な観点から1013Ω・cm以上必要
となる。第8図の結果から、比抵抗ρが1013Ω・cm以上
であるためには誘電率異方性Δεについて次の関係を満
たすことが必要となる。
Δε≦14 …(4) 以上の観点から、液晶材料に求められる屈折率異方性Δ
nと液晶層厚dと誘電率異方性Δεとの間には、次式で
示される範囲に設定される。
0.3(μm)≦Δn・d≦0.6(μm) …(5) 7≦Δε≦14 …(6) 上記数値を満たす液晶材料は、シアノフェニルシクロヘ
キサン系、フェニルシクロヘキサン系、シクロヘキサン
系、ビフェニル系、エステル系およびピリミジン系の液
晶材料などから1つまたは複数の液晶材料を選択して含
有することによって得られる。具体的にはたとえば、 などの液晶化合物を混合して使用することができる。
なおRは−CnH2n+1(nは自然数)、 シクロヘキサン環、 はベンゼン環を表す。
たとえば第2表および第3表にそれぞれ示される混合比
の液晶化合物から成る液晶材料F,Gを用いた場合につい
て説明する。
第9図には、本発明に従う液晶材料F,Gにおける誘電率
異方性Δεと視角範囲角θ2との値が示される。液晶材
料F,Gにおける視角範囲角θ2および誘電率異方性Δε
は参照符82,83でそれぞれ示される。なお第9図におい
て参照符81で示される液晶材料Hは比較のために測定さ
れた従来の液晶材料であり、その各液晶化合物の混合比
は第4表に示される。
なお、第2表〜第4表において、R,R1は−CnH2n+1(n
は自然数)を表す。
第9図から判るように、本発明に従う液晶材料F,Gにお
いては、その視角範囲角θ2が大きく向上し、液晶セル
における視角依存性が格段に改善される。なお第9図に
おいて、各液晶材料F〜HのΔn・dは0.4μmに設定
されている。
第10図は、本発明に従う液晶材料Fにおける視角θとコ
ントラスト比との関係を表すグラフである。第10図から
も判るように、本発明に従う液晶材料においては、コン
トラスト比が視角θ=0°でほぼ対称となり、スクリー
ン上端部と下端部とにおけるコントラスト比のムラが解
消され、表示品位が格段に向上される。
すなわち第4図を参照して、液晶材料Fを用いて液晶セ
ル44の液晶層50を構成すれば以下に説明するようにして
コントラスト比のムラが解消される。
液晶セル44の第4図上方の絵素電極を通過する光と、第
4図下方の絵素電極を通過する光とを考える。光源63か
ら矢符68a方向に照射された光は、コンデンサレンズ4
によって矢符69a方向に屈折され、液晶セル44の上方の
絵素電極を透過し、矢符70a方向に最も強度の大きい光
として広がりをもって進む。このとき立体角Ωaの範囲
の光は投影レンズ66によってスクリーン67上の位置72a
に集光される。
また光源63から矢符68b,69b方向に進行し、液晶セル44
の下方の絵素電極を透過した光は、矢符70b方向に最も
強度の大きい広がりを持って進む。このとき立体角Ωb
の光は、投影レンズ66によってスクリーン67の位置72b
上に集光される。
このとき、液晶セル44のコントラスト比と視角θとの関
係が第10図に示されるようにθ=0°に対してほぼ対称
であり、スクリーン67の下端部と上端部とにおいてコン
トラスト比のムラが解消される。
しかも第4図においてθa=15°,θb=−15°とした
場合でも、θ=θa,θbに対応するコントラスト比とし
て30%以上の値が得られ、このような投影型表示装置に
おいて、スクリーン67全体に亘って十分なコントラスト
比が得られる。
このように本実施例においてはスクリーンに投影される
画像のコントラスト比を画面全体に亘って均一とするこ
とができ、明るさのムラなどが解消され、表示品位が格
段に向上される。
発明の効果 以上説明したように本発明に従えば、液晶セルをライト
バルブとして使用する投影型表示装置において、液晶セ
ルの視角依存性を液晶セルの法線方向に対して対称にす
ることができ、これによってコントラスト比のムラを解
消し、その表示品位を格段に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の投影型表示装置に使用され
る液晶セル35の構成を示す部分断面図、第2図は液晶セ
ル35を用いた投影型表示装置の光学系を示す構成図、第
3図は本発明の他の実施例の投影型表示装置に使用され
る液晶セル44の構成を示す部分断面図、第4図は液晶セ
ル44を使用した投影型表示装置を示す構成図、第5図は
液晶材料のΔn・dと視角範囲角θ2との関係を示すグ
ラフ、第6図は液晶材料の誘電率異方性Δεと視角範囲
角θ2との関係を示すグラフ、第7図は液晶材料のΔn
・dと総透過率TR等の関係を示すグラフ、第8図は各種
液晶材料における誘電率異方性Δεと非抵抗ρとの関係
を示すグラフ、第9図は本発明に従う液晶材料における
誘電率異方性Δεと視角範囲角θ2との数値を示すグラ
フ、第10図は本発明に従う液晶材料を使用した液晶セル
において視角θとコントラスト比との関係を示すグラ
フ、第11図は従来技術の投影型表示装置1を示す構成
図、第12図は視角θを定義するための参考図、第13図は
従来の液晶材料を用いた液晶セルにおける視角θとコン
トラスト比との関係を示すグラフである。 35,35r,35g,35b,44…液晶セル、40,50…液晶層、53,63
…光源、54,64…コンデンサレンズ、59,66…投影レン
ズ、60,67…スクリーン

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源からの光が入射される液晶セルの絵素
    毎に光の透過/遮断制御を行って、液晶セルの透過光を
    スクリーンに投影して表示を行う投影型表示装置におい
    て、 前記液晶セルは、一対の透明基板と、該透明基板間にツ
    イステッドネマティック型液晶材料を封入して形成され
    る液晶層とを含んで構成され、 前記ツイステッドネマティック型液晶材料の屈折率異方
    性をΔnとし、前記液晶層の層厚をdとしたとき、Δn
    ・dは、 0.3μm≦Δn・d≦0.6μm であり、 前記ツイステッドネマティック型液晶材料の分子長軸方
    向の誘電率と分子短軸方向の誘電率との差である誘電率
    異方性をΔεとしたとき、この誘電率異方性Δεが、 7≦Δε≦14 となるようにしたことを特徴とする投影型表示装置。
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