JPH0794893A - シールドルームの窓における電磁波遮断構造 - Google Patents

シールドルームの窓における電磁波遮断構造

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JPH0794893A
JPH0794893A JP5187633A JP18763393A JPH0794893A JP H0794893 A JPH0794893 A JP H0794893A JP 5187633 A JP5187633 A JP 5187633A JP 18763393 A JP18763393 A JP 18763393A JP H0794893 A JPH0794893 A JP H0794893A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 シールドルームの窓における電磁波遮蔽を有
効に行うための、ガラス板と壁の導電性材料の接続構造
を提供する。 【構成】 窓開口部3に取付けた開口枠5内に、透光性
を有する導電性材料を備えたガラス板6を装着し、窓開
口部を形成する壁に備えてある導電性材料2を窓開口部
の周辺に延出し、その延出された導電性材料2aとガラ
ス板の周端部から延出された導電性材料7aとを重合わ
せ、その重合わせ部分をカバー材8で被覆し、そのカバ
ー材を開口枠5及び/又は壁1に固着した。また、開口
枠5を先付け枠51と導電性後付け枠52とで構成し、
開口枠内に透光性を有する導電性材料7を備えたガラス
板6を装着し、壁に備えてある導電性材料2を窓開口部
の周辺に延出し、ガラス板の周端部から延出させた導電
性材料と壁から延出された導電性材料とを後付け枠52
を介して電気的に接続した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シールドルーム(電磁
波遮蔽性能を備えた部屋)の窓における電磁波遮断構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータによって代表されるディジ
タル技術を用いる電子機器に関しては、一方において、
外来電磁波がノイズとしてその電子機器に妨害や干渉等
の影響を与える問題があり、他方において、電子機器が
発生する高調波成分を含むディジタル信号が、例えば、
コンピュータとプリンタを接続するインタフェースケー
ブル等から電磁波となって室内空間に輻射し、これが外
部に漏洩して情報が室外で傍受される問題があるため、
電磁波の侵入及び漏洩を防止するシールドルームの需要
が急増している。
【0003】シールドルームの床と壁の電磁波対策及び
それらの接続構造に関しては、実公平5−14559号
公報などに開示されているが、窓ガラスやドアなど、採
光部、通風部、出入り口などの開口部の遮蔽体に関して
は、実用に適する電磁波対策及びそれらの接続構造が知
られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、シ
ールドルームの特に窓における電磁波遮断構造、すなわ
ち、電磁波の浸入及び漏洩を有効に防止するための、窓
ガラスの導電性材料と窓周囲の壁の導電性材料との接続
構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係る窓における電磁波遮断構造は、窓開口
部に取付けた開口枠内に、透光性を有する導電性材料を
備えたガラス板を装着し、前記窓開口部を形成する壁に
備えてある導電性材料を前記窓開口部の周辺に延出し、
その延出された導電性材料と前記ガラス板の周端部から
延出された導電性材料とを重合わせ、その重合わせ部分
をカバー材で被覆し、そのカバー材を前記開口枠及び/
又は前記壁体に固着してなることを特徴としている。
【0006】また、窓開口部に先付け枠と導電性後付け
枠とからなる開口枠を取付け、その開口枠内に透光性を
有する導電性材料を備えたガラス板を装着し、前記窓開
口部を形成する壁に備えてある導電性材料を前記窓開口
部の周辺に延出し、前記ガラス板の周端部から延出させ
た導電性材料と前記壁から延出された導電性材料とを前
記後付け枠を介して電気的に接続してなることを特徴と
している。
【0007】さらに、後付け枠はガラス板の周端部付近
から開口枠を取付ける木枠の室内側面を覆う位置まで延
在し、壁から延出された導電性材料は、前記木枠と前記
後付け枠の間に挟持されて、後付け枠に電気的に接続さ
れていることを特徴としている。
【0008】
【作用】ガラス板に設けた導電性材料は、壁の導電性材
料を経由してアースに接続されている。従って、屋外側
から窓面に進行する電磁波及び室内の電子機器から窓面
輻射される電磁波は、そのガラス板の導電性材料におい
て電流に変換され、アースに流れる。また、開口枠が導
電性の後付け枠を用いる場合は、ガラス板の導電性材料
により電磁波から変換された電流は、後付け枠を介して
壁の導電性材料を経由してアースに流れる。
【0009】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。図1は、第一発明の実施例を採用した窓の縦断面
図、図2は同窓の横断面図である。図1,2において、
1は建物の外壁であり、その室内側面に導電性材料2、
例えば、線間隔が1〜3mm程度の金網(メッシュスク
リーン)又は銅薄板が張設されている。導電性材料2
は、窓開口部3の周辺において窓開口部側に延出されて
いる。
【0010】窓開口部3の周辺に木製枠材4A〜4Dを
結合し、かつ、矩形に枠組みして木枠4が形成されてお
り、その木枠の内周面に開口枠(サッシレーム)5が取
付けられ、その開口枠にガラス板6が装着されている。
開口枠5の構造及び開口枠に対するガラス板6の装着方
法は、従来のガラス嵌め殺し窓と同一である。すなわ
ち、開口枠5は、上枠5A、下枠5B及び左右の縦枠5
C,5Dを矩形に接続してなっている。各枠5A〜5D
は、ガラス板装着前に木枠4にねじS1 により固定され
る先付け枠51と、ガラス板装着後に先付け枠51に嵌
め込んで固定される後付け枠52とからなっている。
【0011】そして、上枠5A及び下枠5Bの先付け枠
51に形成されている、対向して開口するL字形の溝及
び左右の縦枠5C,5DのL字形溝にガラス板6の周縁
をそれぞれ挿入した後、上、下枠5A,5B及び左右の
縦枠5C,5Dの先付け枠51のガラス板6と反対側か
ら後付け枠52を嵌着することにより、ガラス板6を固
定している。
【0012】上記ガラス板6は、透光性を有する導電性
材料7、例えば、線間隔が1〜3mm程度の金網を有し
ている。そして、導電性材料7は、ガラス板6の周辺か
ら外側に延出されており、前記各後付け枠52の外面に
沿って延長されて、その延出部分7aを前記壁1の導電
性材料2の延出部分2aに重合わせることにより、壁1
の導電性材料2と、ガラス板6の導電性材料7が電気的
に接続されている。
【0013】単に重合わせただけでは、電気的接触状態
が不完全な部分もあり得る。また、導電性材料2,7の
延出部分2a,7aが、窓開口部の周辺の屋内側面に露
呈されては、体裁上好ましくない。さらに、導電性材料
が室内空気に含まれる水分又は窓ガラスを流下する結露
水により腐植する恐れもある。
【0014】そこで、上記導電性材料の重合わせ部分を
含めて、木枠4及び開口枠5の室内側面に延長された延
出部分2a,7aを化粧カバー材8で被覆している。こ
のカバー材8は、前記木枠4及び開口枠5のいずれか一
つ又は好ましくは、木枠4と開口枠5の双方にねじS2
等により固定されており、カバー材8と導電性材料2,
7の延出部分2a,7aとの間に断熱材9が介在されて
いる。これにより、壁及び又はガラス板面に生じること
がある結露水が導電性材料の重合部分に浸透して、これ
らを早期に腐植させることが有効に防止されている。断
熱材9は、ゲル状のものを用いると、カバー材8の導電
性材料に対する馴染みが改善される。また、断熱材9
に、導電性を有するものを用いると、壁の導電性材料2
とガラス板の導電性材料7の電気的接続状態を完全にす
ることができる。なお、壁1の導電性材料2は、図示さ
れていない任意の方法により図示を省略された床材に備
えてある導電性材料を経て、又はこれらを経ずに直接に
アース10に接地されている。これにより、壁面及びガ
ラス面に到達した外来電磁波又は漏洩電磁波は、ガラス
板の導電性材料により電流に変換され、壁の導電性材料
を経てアース10に流れて消滅する。
【0015】図3及び図4は、第二発明の第1実施例を
示す断面図である。図3は窓の上部を省略して下部のみ
を示す縦断面図であり、図4は窓の右側部分を省略し
て、左側部分のみを示す横断面図である。なお、第一発
明と同一の部材には同一の符号を用いて重複する説明を
省略する。
【0016】開口枠5B,5Cは、図1,2における開
口枠5B,5Cと同様に、先付け枠51と後付け枠53
とで構成されている。先付け枠51は、一般的な形材と
同様に、アルミニゥム合金製形材の陽極酸化処理により
表面にアルマイト皮膜を有し、かつ、さらにその表面に
防蝕性向上のための塗装による塗膜を有しているから、
導電率が低い。これに対して、第二発明における後付け
枠53は、前記アルマイト皮膜及び塗膜を有しないもの
を用いているので、高い導電性を有している。
【0017】そして、ガラス板6の導電性材料7の延出
部分7aが後付け枠53に電気的に接触されており、ガ
ラス体6と後付け枠53の間に押入されるビード11に
よって電気的接触状態が確実に保持されている。また、
壁1の導電性材料2の延出部分2aも、その後付け枠5
3に接触されている。この実施例の場合も、後付け枠5
及び壁1の導電性材料2の延出部分2aの接触状態を確
実にするため、及び体裁向上と水分による腐植の防止の
ため、後付け枠の室内側面を被覆するカバー材8が断熱
材9を介在させて取付けられている。
【0018】こうして、この発明においても、第一発明
の場合と同様に、壁面及びガラス面に到達した外来電磁
波又は漏洩電磁波は、導電性材料2,7で電流に変換さ
れ、アース10に流失する。この発明におけるガラス板
6は、その導電性材料7を導電性を有する後付け枠53
に電気的に接触させれば良いから、図示のように導電性
材料7がガラス板6の周端縁から延出されたもの限られ
ない。従って、ガラス板には、透明電極を1〜5mm程
度の間隔を持ってマトリックス状に塗布したもの、表裏
2枚のガラス板の間に金網又は透明電極を介在させた構
造のもの、又は溶融ガラス中に金網を挿入して固化させ
たもの、あるいは、ガラス成分の中に導電性物質を混入
して成形したもの等を用いることができる。
【0019】図5及び図6は、第二発明の第2実施例を
示す、図3,4に対応する断面図である。この実施例に
おいては、開口枠5B,5Cを構成する先付け枠51
と、後付け枠54のうち、後付け枠54は、ガラスの周
縁を挟持する部分から木枠4B,4Cの室内側面を覆い
隠す位置まで延びる形状にステンレス・スチールで成形
されたものを用い、その後付け枠54をガラス板装着後
に先付け枠51と木枠4B,4Cに固着して、ガラス板
6を嵌め殺し状に固定している。そして、この場合も、
ガラス板6の導電性材料7を導電性を有する後付け枠5
4に電気的に接続し、さらに、後付け枠54を壁1の導
電性材料2の延出部分2aに電気的に接続している。
【0020】この実施例の場合は、後付け枠54が上記
実施例の後付け枠53とカバー材8とを兼ねるので、電
磁波に対して同一の作用効果が得られるとともに、材料
節減及び施工簡略化によるコスト低減の効果が得られ
る。
【0021】上記説明における壁の導電材料が部屋の内
外いずれの側に存在するか、また、壁の導電材料の延出
部分とガラス板の導電材料の延出部分との接続が部屋の
内外いずれの側で行われるかは、とくに制限を受けるも
のではない。
【0022】
【発明の効果】上述のように、第一発明によれば、壁の
導電性材料の延出部分とガラス板の導電性材料の延出部
分とを重合わせて、その重合部分をカバー材で被覆して
固定するだけで、壁とガラスの導電性材料を簡単に、か
つ、確実に電気的に接続することができ、安い設備コス
トで、壁面及び窓面の全体において外来電磁波又は漏洩
電磁波に対して有効なシールド効果を得ることができ
る。また、第二発明によれば、ガラス板を保持する開口
枠の構成部材に導電性を備えたので、ガラス装着時の後
付け枠の取付けが容易であり、かつ、ガラス板の導電材
料と壁の導電材料との接続も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一発明の実施例の縦断面図である。
【図2】同実施例の横断面図である。
【図3】第二発明の第1実施例の一部を省略した縦断面
図である。
【図4】同実施例の一部を省略した横断面図である。
【図5】第二発明の第2実施例の一部を省略した縦断面
図である。
【図6】同実施例の一部を省略した横断面図である。
【符号の説明】
1 壁 2 導電性材料 2a 延出部分 3 窓開口部 4 木枠 4〜4D 木製枠材 5 開口枠 5A 上枠 5B 下枠 5C,5D 縦枠 51 先付け枠 52,53,54 後付け枠 6 ガラス板 7 導電性材料 7a 延出部分 8 カバー材 10 アース

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窓開口部に取付けた開口枠内に、透光性
    を有する導電性材料を備えたガラス板を装着し、前記窓
    開口部を形成する壁に備えてある導電性材料を前記窓開
    口部の周辺に延出し、その延出された導電性材料と前記
    ガラス板の周端部から延出された導電性材料とを重合わ
    せ、その重合わせ部分をカバー材で被覆し、そのカバー
    材を前記開口枠及び/又は前記壁に固着してなることを
    特徴とするシールドルームの窓における電磁波遮断構
    造。
  2. 【請求項2】 窓開口部に先付け枠と導電性後付け枠と
    からなる開口枠を取付け、その開口枠内に透光性を有す
    る導電性材料を備えたガラス板を装着し、前記窓開口部
    を形成する壁に備えてある導電性材料を前記窓開口部の
    周辺に延出し、前記ガラス板の周端部から延出させた導
    電性材料と前記壁から延出された導電性材料とを前記後
    付け枠を介して電気的に接続してなることを特徴とする
    シールドルームの窓における電磁波遮断構造。
  3. 【請求項3】 後付け枠はガラス板の周端部付近から開
    口枠を取付ける木枠の室内側面を覆う位置まで延在し、
    壁の導電性材料は、前記木枠と前記後付け枠の間に挟持
    されて、後付け枠に電気的に接続されていることを特徴
    とする請求項2記載のシールドルームの窓における電磁
    波遮断構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0972167A (ja) * 1995-09-06 1997-03-18 Shimizu Corp 二重窓枠構造の電磁遮蔽ビル
JP2006016939A (ja) * 2004-07-05 2006-01-19 Nittetsu Steel Sheet Corp 電波シールド窓及びその設置方法
WO2013085872A1 (en) * 2011-12-09 2013-06-13 3M Innovative Properties Company Window frame wrapping system

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