JPH0791537A - 電子制御変速機 - Google Patents

電子制御変速機

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JPH0791537A
JPH0791537A JP5264218A JP26421893A JPH0791537A JP H0791537 A JPH0791537 A JP H0791537A JP 5264218 A JP5264218 A JP 5264218A JP 26421893 A JP26421893 A JP 26421893A JP H0791537 A JPH0791537 A JP H0791537A
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JP
Japan
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shift
speed
shift drum
axis
rack
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Application number
JP5264218A
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English (en)
Inventor
Mitsunori Kuwahata
光則 桑波田
Eiji Nakai
英二 中井
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Filing date
Publication date
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Priority to US08/311,014 priority patent/US5590563A/en
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Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/26Generation or transmission of movements for final actuating mechanisms
    • F16H61/28Generation or transmission of movements for final actuating mechanisms with at least one movement of the final actuating mechanism being caused by a non-mechanical force, e.g. power-assisted
    • F16H61/30Hydraulic or pneumatic motors or related fluid control means therefor
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H63/00Control outputs from the control unit to change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion or to other devices than the final output mechanism
    • F16H63/02Final output mechanisms therefor; Actuating means for the final output mechanisms
    • F16H63/08Multiple final output mechanisms being moved by a single common final actuating mechanism
    • F16H63/16Multiple final output mechanisms being moved by a single common final actuating mechanism the final output mechanisms being successively actuated by progressive movement of the final actuating mechanism
    • F16H63/18Multiple final output mechanisms being moved by a single common final actuating mechanism the final output mechanisms being successively actuated by progressive movement of the final actuating mechanism the final actuating mechanism comprising cams
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/26Generation or transmission of movements for final actuating mechanisms
    • F16H61/28Generation or transmission of movements for final actuating mechanisms with at least one movement of the final actuating mechanism being caused by a non-mechanical force, e.g. power-assisted
    • F16H2061/2876Racks
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
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    • Y10T74/18568Reciprocating or oscillating to or from alternating rotary
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    • Y10T74/18808Reciprocating or oscillating to or from alternating rotary including spur gear with rack
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    • Y10T74/19Gearing
    • Y10T74/19219Interchangeably locked
    • Y10T74/19251Control mechanism
    • Y10T74/19279Cam operated

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 変速機の上下方向のレイアウト性を低下させ
ることなく、シフトドラムを配置できるような電子制御
変速機を提供する。 【構成】 変速ギヤ機構を3つのシフトロッド71,7
2,73を介して操作するシフト機構のシフトドラム8
0は、メインシャフト45とカウンタシャフトの両軸心
を含む鉛直面から左側へオフセットさせて両軸心に平行
に配置され、シフトドラム80を回転駆動するラック・
ピニオン機構90のラック部材94は、シフトドラム8
0の軸心とメインシャフト45の軸心との間を通して前
記鉛直面とほぼ平行に配設される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シフトドラムによりシ
フトロッドを操作して変速するように構成した電子制御
変速機に関し、特にシフトドラムの配置及びラック・ピ
ニオン機構のラックの配置を改善したものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動車用のマニュアル変速機にお
いては、通常、各シフトロッドをシフトレバーに連結
し、シフトレバーを操作することで、変速するように構
成されているが、例えば、特開昭64−46049号公
報に記載されているように、シフトドラムと、このシフ
トドラムを回転駆動する電気的アクチュエータとを備
え、シフトドラムの外周面に各シフトロッドに対応する
シフト溝を形成し、各シフトロッドの基端の係合部を対
応するシフト溝に係合させ、シフトレバーの操作に対応
させてシフトドラムを回転させることにより、シフトロ
ッドを介して変速するように構成してなる電子制御変速
機が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記公報には、シフト
ドラムの配置に関しては、詳細には記載されていない
が、後輪駆動車における変速機は、フロアトンネルの下
側の狭い空間に配置される関係上、変速機を極力小型化
することが要請されている。前記シフトレバーが、車室
側に設けられる関係上、前記シフトドラムを変速機の上
端側部位に配置することは、比較的容易であるが、シフ
トドラムをメインシャヤトの真上に平行に配置する場合
には、変速機の上下高さが大きくなるため、フロアトン
ネルが大型化するし、また、前記変速機の上下高さの増
大に応じて、変速機の配置位置を低くすると、最低地上
高を確保するのが困難になる。
【0004】一方、シフトドラムを駆動するアクチュエ
ータの小ボリューム化を図る為に、そのアクチュエータ
として、ラック・ピニオン機構と、そのラックを駆動す
る油圧シリンダとを適用することができるが、ラックの
長さがある程度長くなるのでこの場合、かなり長いラッ
クの配置に工夫を凝らす必要がある。本発明の目的は、
変速機の上下方向のレイアウト性を低下させずに、コン
パクトにシフトドラムを配置できるような電子制御変速
機を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の電子制御変速
機は、各シフトロッドに対応したシフト溝を有するシフ
トドラムを回転させることによりシフトロッドを動かし
て変速を行うように構成した電子制御変速機において、
前記変速機のメインシャフトと、カウンタシャフトと、
シフトドラムとを、それらの軸心が平行となるように配
置し、前記シフトドラムの軸心を、メインシャフトの軸
心とカウンタシャフトの軸心を含む面からオフセットさ
せたものである。ここで、前記シフトロッドを、メイン
シャフトの軸心とカウンタシャフトの軸心を含む面に対
して、シフトドラムがオフセットした側に配置した構成
(請求項1に従属の請求項2)、前記シフトドラムを回
転駆動する為のラック・ピニオン機構を設け、このラッ
ク・ピニオン機構のラック部材を、メインシャフトの軸
心とカウンタシャフトの軸心を含む面に対してほぼ平行
に配置した構成(請求項1に従属の請求項3)、前記シ
フトドラムを回転駆動する為のラック・ピニオン機構を
設け、このラック・ピニオン機構のラック部材を、メイ
ンシャフトの軸心と、シフトドラムの軸心間を通して配
置した構成(請求項1に従属の請求項4)、等の種々の
態様に構成することができる。
【0006】
【発明の作用及び効果】請求項1の電子制御変速機にお
いては、前記変速機のメインシャフトと、カウンタシャ
フトと、シフトドラムとを、それらの軸心が平行となる
ように配置し、前記シフトドラムの軸心を、メインシャ
フトの軸心とカウンタシャフトの軸心を含む面からオフ
セットさせたので、シフトドラム配置に伴う変速機の全
高の増加を最小限に抑えることができるため、変速機の
レイアウト性を低下させることなく、シフトドラムをコ
ンパクトに配置できる。
【0007】ここで、請求項2では、前記シフトロッド
を、メインシャフトの軸心とカウンタシャフトの軸心を
含む面に対して、シフトドラムがオフセットした側に配
置したので、シフトロッドによる変速機の全高の増加を
最小限に抑えて、複数のシフトロッドをコンパクトに配
置することができ、また、シフトドラムによるシフトロ
ッドの駆動性能が低下することもない。請求項3では、
前記シフトドラムを回転駆動する為のラック・ピニオン
機構を設け、このラック・ピニオン機構のラック部材
を、メインシャフトの軸心とカウンタシャフトの軸心を
含む面に対してほぼ平行に配置したので、ラック部材が
変速機の横側方へ突出することがなく、ラック部材をコ
ンパクトに配置できる。請求項4では、前記シフトドラ
ムを回転駆動する為のラック・ピニオン機構を設け、こ
のラック・ピニオン機構のラック部材を、メインシャフ
トの軸心と、シフトドラムの軸心間を通して配置したの
で、請求項3と同様に、ラック部材が変速機の横側方へ
突出することがなく、ラック部材をコンパクトに配置で
きる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しつつ説明する。本実施例は、乗用の後輪駆動型自動車
の電子制御変速機に、本発明を適用した場合の例であ
り、最初に、機械的構成について説明し、その後制御系
について説明する。尚、この変速機は、車体の前後方向
向きに配置されるが、自動車の車体の前後左右を前後左
右と定義して説明する。図1〜図3に示すように、変速
機TMには、クラッチ機構10と、変速ギヤ機構40
と、変速ギヤ機構40を変速操作する為のシフト機構7
0等が設けられ、また、クラッチ機構10及びシフト機
構70を駆動制御することにより変速ギヤ機構40を制
御する為の後述の油圧系及び制御系も設けられている。
【0009】前記クラッチ機構10は、図1に示すよう
に、エンジンの出力軸に連結されるフライホイール11
と変速機TMの入力軸12とを断続する為の一般的なプ
ル型クラッチ機構と同様のものであるが、その操作力入
力機構として、クラッチペダルに作動的に連結されたマ
ニュアル操作力入力機構13に加えて、自動操作力入力
機構14とを有する点で特有のものである。このクラッ
チ機構10において、クラッチディスク15、プレッシ
ャプレート16、ダイヤフラムスプリング17、レリー
ズベアリング18等については、既存のクラッチと同様
である。
【0010】前記マニュアル操作力入力機構13におい
て、クラッチ機構10のケーシング19の左側部分の後
壁部には、クラッチペダルに油圧系を介して作動的に連
結されるクラッチシリンダ20が付設され、ケーシング
19の左側内部において、第1レリーズフォーク21が
縦向きの枢支軸回りに回動自在に枢着されて、その内側
端部21aは、図6、図7に示すように、レリーズベア
リング18の上下1対のL形断面の第1操作部22に前
方から当接するように構成され、また、第1レリーズフ
ォーク21の外側端部は、クラッチシリンダ20の出力
ロッド23に連結され、クラッチペダルが踏み込まれる
と、クラッチシリンダ20に油圧が供給されて出力ロッ
ド23が進出移動して、レリーズベアリング18が後方
へ押動され、クラッチ機構10が分断される。
【0011】前記自動操作力入力機構14において、ケ
ーシング19の右側部分の後壁部には、油圧シリンダか
らなる油圧アクチュエータ25が付設され、ケーシング
19の右側内部において、第2レリーズフォーク28が
縦向きの枢支軸回りに回動自在に枢着されて、その内側
端部28aは、図6、図7に示すように、レリーズベア
リング18の上下1対のコ字状断面の第2操作部29に
係合され、また、第2レリーズフォーク28の外側端部
は、油圧アクチュエータ25の出力ロッド27に連結さ
れている。
【0012】前記油圧アクチュエータ25には、油路を
切換える複数のソレノイド弁26aからなる電磁制御バ
ルブ26が設けられ、油圧アクチュエータ25に、油圧
が供給されると、出力ロッド27が進出移動して、レリ
ーズベアリング18が後方へ押動され、クラッチ機構1
0が分断される。但し、マニュアル操作力入力機構13
により、レリーズベアリング18が後方へ押動される際
に、そのレリーズベアリング18の後方移動が、第2レ
リーブフォーク28へフィードバックされる。尚、前記
のプル型のクラッチ機構10に代えて、プッシュ型のク
ラッチ機構を適用できることは勿論である。
【0013】次に、変速ギヤ機構40について説明す
る。この変速ギヤ機構40は、図1、図2に示すよう
に、1速〜5速の変速段とリバースとに切換え可能な一
般的なマニュアル変速ギヤ機構と同様の構成のものなの
で、簡単に説明する。この変速キヤ機構40において、
ケーシングは、箱状の第1ケース部材41、筒状の第2
ケース部材42、壁状の第3ケース部材43、箱状の第
4ケース部材44等で構成されている。ケーシング内に
は、メインシャフト45とカウンタシャフト46が、上
下に所定間隔空けてそれらの軸心を平行にして(つま
り、メインシャフト45の軸心とカウンタシャフト46
の軸心とを含む面が鉛直面となるように)配設されてい
る。前記入力軸12に形成された入力ギヤ47は、カウ
ンタシャフト46の前端の入力ギヤ48に噛合してい
る。
【0014】カウンタシャフト46には、前側から順に
設けられた入力ギヤ48、3速ギヤ53、2速ギヤ5
2、1速ギヤ51、5速ギヤ55、後退ギヤ49からな
るギヤ列50が設けられ、メインシャフト45には、前
記ギヤ53,52,51,55,49に夫々対応する遊
転可能な3速ギヤ63、2速ギヤ62、1速ギヤ61、
5速ギヤ65、後退ギヤ66からなるギヤ列60が設け
られている。更に、メインシャフト45には、4速/3
速切換え用の第1同期装置67、2速/1速切換え用の
第2同期装置68、5速/リバース切換え用の第3同期
装置69が設けられている。
【0015】第1同期装置67を、前側位置に切換える
と入力軸12から直接メインシャフト45に回転が伝達
される4速になり、後側位置に切換えると3速になる。
第2同期装置68を、前側位置に切換えると2速にな
り、後側位置に切換えると1速になる。第3同期装置6
9を、前側位置に切換えると5速になり、また、後側位
置に切換えると後退ギヤ49の回転が、リバース軸のギ
ヤと、後退ギヤ66を介してメインシャフト45に伝達
されるリバースになる。
【0016】次に、前記第1〜第3同期装置67〜69
を切換えるシフト機構70について説明する(図1〜図
5参照)。このシフト機構70は、第1〜第3同期装置
67〜69を夫々切換える為の第1〜第3シフトロッド
71,72,73と、3つのシフトロッド71〜73に
夫々対応するシフト溝81,82,83を有するシフト
ドラム80と、シフトドラム80を正転及び逆転方向に
回転駆動するラック・ピニオン機構90等で構成されて
いる。
【0017】前記シフトドラム80は、メインシャフト
45のギヤ列60及びカウンタシャフト46のギヤ列5
0から軸方向後方へ大きくオフセットさせた部位であっ
て変速機TMの後端側部分の左側の上端近傍部位に、メ
インシャフト45及びカウンタシャフト46と平行に、
且つ、メインシャフト45の軸心とカウンタシャフト4
6の軸心を含む鉛直面から左側へ所定距離オフセットさ
せた位置に配設されている。 つまり、シフトドラム8
0の軸心は、メインシャフト45の軸心及びカウンタシ
フト46の軸心と平行で、シフトドラム80の軸心は、
両シャフト45,46の軸心を含む面から左側へ所定距
離オフセットしており、かつ、シフトドラム80の軸心
から適当距離隔てた位置に配置されている。
【0018】前記シフトドラム80は、やや大径のドラ
ム本体部84と、その前端から一体的に延びる軸部85
とを有し、シフトドラム80の後端部84aには、軸部
材86がスプライン嵌合されている(図4参照)。シフ
トドラム80は、軸部85と後端部84aを介して第4
ケース部材44に回転自在に枢支され、第4ケース部材
44には、シフトドラム80の上側部分に接近してその
上側部分を覆うドラムカバー部44aが形成されてい
る。
【0019】シフトドラム80のドラム本体84の外周
面には、前側から順に、第1〜第3シフトロッド71,
72,73に夫々対応するシフト溝81,82,83が
形成されている。つまり、第1〜第3同期装置67,6
8,69の配列順序と同じ配列順序にて、これら同期装
置に対応するシフト溝81,82,83が形成されてい
る。
【0020】第1〜第3シフトロッド71,72,73
は、メインシャフト45の軸心とカウンタシャフト46
の軸心とを含む鉛直面に対して、シフトドラム80と同
様に左側にオフセットした位置に配設され、前後方向に
所定距離移動自在となるように、ケーシングの壁部を挿
通して前後方向向きに配置されている。第1〜第3シフ
トロッド71,72,73に夫々固着されたシフトフォ
ーク74,75,76は、第1〜第3同期装置67,6
8,69の同期リングの外周溝に夫々相対回転自在に係
合されている。ドラム本体84には、シフト溝81,8
2,83の外周側を夫々覆うように3つの筒体87,8
8,89が相対回動自在に外嵌され、筒体87,88,
89の内側に突出状に夫々付設されたローラ71a,7
2a,73a(図5参照)は、シフト溝81,82,8
3に摺動自在に夫々係合され、筒体87,88,89
は、夫々、腕部材を介して又は直接第1〜第3シフトロ
ッド71,72,73の基端部に夫々固着されている。
【0021】図5には、3本のシフト溝81,82,8
3の展開図が図示してあり、第1シフトロッド71のロ
ーラ71aが、4速位置P4になると4速に、3速位置
P3になると3速に切換えられる。第2シフトロッド7
2のローラ72aが、2速位置P2になると2速に、1
速位置P1になると1速に切換えられる。第3シフトロ
ッド73のローラ73aが、5速位置P5になると5速
に、リバース位置PRになるとリバースに切換えられ
る。尚、誤動作により、5速からリバースへ切換えられ
るのを防止する為に、シフト溝83は、5速位置P5と
リバース位置PRとの間において分断されている。
【0022】前記ラック・ピニオン機構90に関して、
シフトドラム80と一体回転する軸部材86には、ピニ
オン93Aが一体形成され、このピニオン93Aに噛合
するピニオン93Bがピニオン93Aの下側に設けられ
ている。前記ピニオン93Bに噛合するラック部材94
は、図3に示すように、メインシャフト45の軸心とカ
ウンタシャフト46の軸心とを含む鉛直面に対してほぼ
平行に、両シャフト45,46の軸心間を通して、ほぼ
縦向きに配設され、このラック部材94は、第4ケース
部材44の後端に固定されるラックケース95に形成さ
れた案内孔96に上下動自在に装着されている。
【0023】ラック部材94を上下に駆動する為の油圧
アクチュエータは、夫々油圧シリンダからなる第1油圧
アクチュエータ91と第2油圧アクチュエータ92とか
らなる。これら両アクチュエータ91,92間は、シー
ル部材98で仕切られて、第1油圧アクチュエータ91
の油室91bと第2油圧アクチュエータ92の油室92
bとが形成され、第1油圧アクチュエータ91のピスト
ン91aと、第2油圧アクチュエータ92のピストン9
2aと、ラック部材94とは、一体部材に構成され、両
油室91b,92bに制御された油圧を供給する為のサ
ーボバルブ97が設けられている。
【0024】油室91bに油室に油圧を供給しつつ、油
室92bから油圧を排出すると、ラック94は上方へ移
動し、後方視にてピニオン93Bは左回りに回転し、ピ
ニオン93Aは右回りに回転する。これとは反対に、油
室91bの油圧を排出しつつ、油室92bへ油圧を供給
すると、ラック94は下方へ移動し、ピニオン93Bは
右回りに回転し、ピニオン93Aは左回りに回転する。
従って、油圧アクチュエータ91,92に対する油圧の
供給と排出及び流量を制御することにより、シフトドラ
ム80を所望の方向へ所望の速度にて回転駆動できる。
【0025】前記シフトドラム80をニュートラル位置
に付勢する機構として、前記軸部材86には、ピニオン
93Aよりも前側において、星形の規制板106が一体
形成され、ラックケース95の左側部分には、ラック・
ピニオン機構90よりも左側に位置するほぼ縦向きの装
着孔107が形成され、装着孔107の上部には、ロッ
ド108が移動自在に装着され、このロッド108の上
端部には、星形の規制板106の谷部に係合するローラ
108aが取付けられている。前記装着孔107の下部
には、ネジ部材109が螺着され、装着孔107内にお
いて、ネジ部材109とロッド108間には、ロッド1
08を規制板106の方へ付勢する圧縮スプリング10
9aが装着されている。シフトドラム80が、ニュート
ラル位置にあるとき、ロッド108の上端のローラ10
8aが星形の規制板106の谷部に係合し、シフトドラ
ム80をニュートラル位置に付勢するように構成してあ
る。これにより、シフト機構70のフェイルセーフが図
られている。
【0026】次に、シフトドラム80の潤滑やメインシ
ャフト45の回転状態検出の為の構成について簡単に説
明する(図1〜図3参照)。メインシャフト45には、
シフトドラム80に対応する前後方向位置において、メ
インシャフト45の回転状態検出の為のロータ部材99
が固着され、ロータ部材99には、放射状の6つのフィ
ンが一体形成されている。 ロータ部材99の半径は、
メインシャフト45の軸心からシフトドラム80の外周
面までの距離よりも小さく設定してあるので、シフトド
ラム80との干渉は生じない。
【0027】このロータ部材99に対応する前後方向位
置において、ケーシングの下部には、ロータ部材99の
フィンの先端の回転周面に近接して臨む3つの電磁ピッ
クアップセンサ101,102,103が付設され、こ
れらセンサ101〜103によりフィンを検出した検出
信号から、メインシャフト45の回転速度と回転方向を
正確に検出するように構成してある。そして、これらセ
ンサ101〜103は、それらの検出端が、メインシャ
フト45よりも低く、ケーシング内のオイルの油面より
も低くなるように配設されている。
【0028】メインシャフト45が回転しているとき、
ロータ部材99のフィンによりオイルが多量に飛散され
て、シフトドラム80に、常時供給されるため、ローラ
71a,72a,73aとシフト溝81,82,83と
の摺接部が十分に潤滑され、シフトドラム80の軸支部
も潤滑される。このように、特別の部材を設けることな
く、メインシャフト45の回転状態検出の為のロータ部
材99を有効活用してシフトドラム80を確実に潤滑す
ることができる。
【0029】そして、第4ケース部材44には、シフト
ドラム80の上部の外側近傍を覆うドラムカバー部44
aを設けたので、ロータ部材96で飛散されたオイル
が、効果的にシフトドラム80に供給されることにな
る。しかも、電磁ピックアップセンサ101,102,
103の検出端がオイル内に没っしているため、検出端
は常にオイルで洗浄されるから、検出端に鉄粉等の異物
が付着するのを確実に防止し、センサ101,102,
103の信頼性を確保することができる。
【0030】次に、電子制御変速機TMの油圧及び制御
系について、図8を参照しつつ説明する。この電子制御
変速機TMの制御装置100は、シフトレバー110の
操作に応じて、クラッチ機構10の油圧アクチュエータ
25と、シフト機構70の油圧アクチュエータ91,9
2と、エンジンの吸気系の電気制御式スロットルバルブ
機構133と、変速段表示用のディスプレイ150等を
制御するものである。シフトレバー110は、インクリ
メント方式のもので、シフトアップ指令と、シフトダウ
ン指令と、自動変速モードであるドライブレンジへの切
換え指令と、リバースへの切換え指令とを出力可能に構
成され、このシフトレバー110に設けられた複数のス
イッチからの指令信号は制御装置100に供給されてい
る。
【0031】油圧供給源120は、リレー121を介し
て駆動されるモータ122と、そのモータ122で駆動
される油圧ポンプ123と、レギュレータ124と、ア
キュムレータ125と、電磁方向切換え弁126等から
なり、矢印Hで示すように、所定圧の油圧が出力され
る。尚、油圧系における丸付きの「P」は油圧センサ、
丸付きの「T」は油温センサを示す。クラッチ機構10
の油圧アクチュエータ25は、流量制御機能のある電磁
制御バルブ26を介して駆動制御されるが、油圧アクチ
ュエータ25の出力ロッド27の位置を検出するポジシ
ョンセンサ112からの検出信号が制御装置100に供
給されている。
【0032】電気制御式スロットルバルブ機構133
は、スロットル弁131よりも上流側において吸気管1
30内に設けられた副スロットル弁134と、この副ス
ロットル弁134を駆動するモータ135とからなり、
モータ135は制御装置100で制御される。尚、スロ
ットル弁131の開度を検出するスロットル開度センサ
132からの検出信号が、制御装置100に供給されて
いる。
【0033】前記変速ギヤ機構40のカウンタシャフト
46の入力ギヤ48のギヤ歯を検出してカウンタシャフ
ト46の回転数を検出する電磁ピックアップセンサ10
4の検出信号、メインシャフト45の回転状態(回転数
と回転方向)を検出する前記3つの電磁ピックアップセ
ンサ101,102,103の検出信号も制御装置10
0に供給されている。
【0034】前記シフト機構70のラック・ピニオン機
構90の第1及び第2油圧アクチュエータ91,92に
は、油圧供給源120からの油圧の供給を受けるデュー
ティソレノイドバルブ140と、サーボ弁141とを介
して制御された油圧、方向、流量の油圧が供給される。
そして、ラック・ピニオン機構90のピニオン93Aの
回転角度を検出する電磁ピックアップ型のポジションセ
ンサ142が設けられ、その検出信号が制御装置100
に供給され、また、シフトドラム80の軸方向位置を検
出するポテンショメータ型のポジションセンサ143が
設けられ、その検出信号が制御装置100に供給されて
いる。
【0035】更に、制御装置100には、エンジン回転
数センサ144の検出信号、車速センサ145の検出信
号、車体に作用するヨーレイトを検出するヨーレイトセ
ンサ147からの検出信号、ブレーキスイッチ146の
スイッチ信号等も供給され、その他の種々の信号(スタ
ータのスイッチ信号、アンチスキッドブレーキ制御装置
からの路面摩擦を示す信号及び4輪のスリップ率を示す
信号、等々)も供給されている。前記ディスプレイ15
0は、主として変速段を表示する為のもので、1速〜5
速に夫々対応する「1」〜「5」、リバースに対応する
「R」、シフト禁止を示す「0」、自動変速モードに対
応する「A」、システムフェイルに対応する「F」等を
表示するように構成されている。この制御装置100
は、その基本的な制御態様としてシフトレバー110か
らの指令信号に応じて、クラッチ機構10の油圧アクチ
ュエータ25を制御する一方、シフト機構70を介して
変速ギヤ機構40を切換える。
【0036】例えば、発進直後には、1速に制御し、そ
のシフトレバー110によりアップシフトされる毎に順
次現在の変速段を1段ずつインクリメントし、1速から
2速、2速から3速、3速から4速、4速から5速、の
ように切換え、また、ダウンシフトされる毎に順次現在
の変速段を1段ずつデクリメントし、5速から4速、4
速から3速、3速から2速、2速から1速、1速からニ
ュートラル位置、のように切換え、また、シフトレバー
110によりリバースが指令されると、リバースに切換
える。また、シフトレバー110により、ドライブレン
ジ(自動変速モード)が設定された場合には、予め入力
格納している変速マップと、検出車速と、検出スロット
ル開度とに基いて、通常の自動変速機と同様に、シフト
機構70を介して、自動的に変速機ギヤ機構40とクラ
ッチ機構10とを制御するように構成されている。
【0037】前記制御装置100には、自動変速モード
における自動変速制御の制御プログラム以外に、以下に
説明するマニュアル変速モードにおける変速機制御の制
御プログラムが予め格納してあり、以下、マニュアル変
速モードにおける変速機制御について、図8以降の図面
を参照しつつ説明する。尚、フローチャートにおいて、
符号Si(i=1,2,3・・・)は各ステップを示す
ものである。
【0038】図9に示すメーインルーチンにおいて、こ
のエンジンのイグニションスイッチ(キースイッチ)の
ONにより制御が開始されると、油圧ポンプ123が駆
動され(S1)、次に各種センサ信号等が読み込まれ
(S2)、次にエンジン回転数NE、入力軸12の回数
数NIが演算され(S3)、次にエンジン始動か否か判
定し(S4)、エンジン始動の場合には、S5において
エンジン始動モードにおける図10のサブルーチンが実
行される。車速Vが所定値以下の場合には、S7におい
て、図11、図12に示す発進モードにおけるサブルー
チンが実行される。そして、シフト指令が入力された場
合には、S9において図13、図14に示すシフトチェ
ンジモードにおけるサブルーチンが実行される。
【0039】図9に示すエンジン始動モードにおけるサ
ブルーチンが開始されると、スタータスイッチがOFF
の間は、スタータモータのリレーがOFFとされ(S2
0,S21)、また、スタータスイッチがONになる
と、油圧供給源の油圧がOKか否か判定され(S20,
S22)、油圧がOKでないうちは、スタータモータの
リレーがOFFとされ(S23)、そして、油圧がOK
になると、クラッチ機構10の電磁制御バルブ26を介
して油圧アクチュエータ25に油圧を供給し、クラッチ
機構10をリリース(分断)してから、スタータモータ
のリレーをONとしてスタータモータが起動され、エン
ジンが起動される。
【0040】次に、図11、図12に示す発進モードの
サブルーチンについて説明する。この制御は、急発進
と、普通発進と、微低速発進と、リバース発進とにおけ
るクラッチの接続を制御するものである。最初に、1速
であってブレーキスイッチ信号BRKがONか否か判定
し(S30,S31)、1速でブレーキ作動中の場合に
は、エンジン回転数NEが3000rpmより大きく、
且つブレーキスイッチがOFFで、且つスロットル弁1
31のスロットル開度TVOが1/2より大きいとき
(S32,S34,S35)には、急発進であるので、
S36において、急速にクラッチミート(接続)が開始
され、次に、エンジン回転数NEが590rpm以上
で、エンストの虞がないことを条件として、クラッチが
ミートされる(S37,S39)。但し、エンジン回転
数NEが590rpmとなってエンストの虞が発生した
ときには、クラッチがリリースされる(S38)。
【0041】S30,S31の判定の結果、1速で且つ
ブレーキスイッチ信号BRKがOFFの場合は、普通発
進の場合であり、S40以降が実行される。最初に0.
1秒間待機してから(S40)、エンジン回転数NEが
1000rpmより大きい場合に、急速にクラッチミー
ト(接続)が開始され(S42)、エンジン回転数NE
が590rpm以上のときには、クラッチストロークを
3mm未満にした半クラッチ状態を保持してから(S4
3〜S45)、エンジン回転数NEが590rpm以上
で、且つエンジン回転数NEと入力軸12の回転数NI
とがほぼ等しくなったことを条件として、クラッチがミ
ートされる(S46〜S48)。
【0042】1速以外の速度段で、リバースでなく、ブ
レーキスイッチ信号BRKがOFFのときには(S3
0,S49,S50)、微低速発進の場合であり、S5
1以降が実行される。この場合、微低速でクラッチミー
トが開始され(S51)、次に、エンジン回転数NEが
590rpm以上のときには、クラッチストロークを3
mm未満にした半クラッチ状態を保持してから(S52
〜S54)、エンジン回転数NEが590rpm以上
で、且つエンジン回転数NEと入力軸12の回転数NI
とがほぼ等しくなったことを条件としてクラッチがミー
トされる(S46〜S48)。
【0043】リバースが指令され、ブレーキスイッチ信
号BRKがOFFのときには(S49,S55)、リバ
ース発進の場合で、この場合には、微低速でクラッチミ
ートが開始され(S56)、次に、エンジン回転数NE
が590rpm以上のときには、クラッチストロークを
3.2mm未満にした半クラッチ状態を保持してから
(S57〜S59)、エンジン回転数NEが590rp
m以上で、且つエンジン回転数NEと入力軸12の回転
数NIとがほぼ等しくなったことを条件として、クラッ
チがミートされる(S60〜S62)。以上のようにし
て、急発進、普通発進、微低速発進、リバース発進にお
けるクラッチ接続制御がなされる。尚、図15は、急発
進時のクラッチストロークの特性、図16は、普通発進
時のクラッチストロークの特性、図17は、微低速発進
時のクラッチストロークの特性を示すものである。
【0044】次に、シフトチェンジモードのサブルーチ
ンについて、図13、図14を参照しつつ説明する。最
初に、駐停車中か否か判定し(S70)、Yes のときに
は、S71においてシフトドラム80が指示された変速
段の位置まで回転駆動され、その後S97へ移行する。
駐停車中でない場合には、ヨーレイトセンサ147で検
出されるヨーレイトに基いて、旋回限界か否か判定し
(S72)、旋回限界で走行中には、変速段の切換えを
せずに、シフト禁止を示す「0」がディスプレイ150
に表示され、その後リターンする。
【0045】旋回限界でない場合には、ブレーキスイッ
チ信号BRKがONで、かつアクセルがOFFか否か判
定することで、急減速状態か否か判定し(S74)、急
減速状態のときには副スロットル134が全閉となるよ
うにモータ135を制御(S75)してから、クラッチ
がリリースされる(S76)。但し、急減速状態でない
ときには、S75がスキップされる。次に、ABS制御
から供給される路面μ(摩擦係数)から、極低μ路か否
か判定し(S77)、極低μ路の場合には、シフトドラ
ム80が、指示された変速段の位置まで、予め設定され
た極低速にてゆっくりと回転され(S78)、また、極
低μ路でないときには、シフトドラム80が、指示され
た変速段の位置まで、普通の速度で回転される(S7
9)。この場合、シフトドラム80の回転速度は、エン
ジン回転数NEと、変速段とをパラメータとして、エン
ジン回転数NEが大きくなる程速くなるように、また、
変速段が高くなる程遅くなるように、予めマップや演算
式にて設定してある。
【0046】S78又はS79の後、クラッチミートが
開始され(S80)、次にアクセルがOFFで、かつブ
レーキスイッチ信号BRKがONのときには、クラッチ
が通常の速度で接続され始める(S81,S82,S8
3)。その後、駆動輪のスリップ率を用いて判定するS
84の判定を介して、ホイールスピン状態のときにはS
89へ移行し、また、ホイールスピン状態でないときに
は、S85においてクラッチミートが完了し、その後S
97へ移行する。次に、アクセルがOFFで、かつブレ
ーキスイッチ信号BRKがOFFのときには、クラッチ
がゆっくりと接続され始める(S81,S82,S8
6)。また、アクセルがOFFでないときには、クラッ
チが通常の速度で接続され始める(S81,S87)。
【0047】次に、S88の判定を介して、ホイールス
ピン状態のときには、S89においてクラッチ位置を保
持してから、エンジン回転数NEと入力軸12の回転速
度NIとがほぼ等しくなると、クラッチミートが実行さ
れる(S89,S91,S92)。ホイールスピン状態
でないときには、半クラッチ位置(ハンクラ位置)に保
持してから、エンジン回転数NEと入力軸12の回転速
度NIとがほぼ等しくなると、クラッチミートが実行さ
れる(S88,S90〜S92)。尚、半クラッチ位置
は、エンジン回転数NEとシフトパターンとをパラメー
タとするマップで予め設定してある。
【0048】次に、アクセルがOFFで、かつブレーキ
スイッチ信号BRKがOFFのときには、副スロットル
弁134がゆっくりと開かれ(S93,S94,S9
5)、その後S97へ移行する。これにより、トルクシ
ョックを防止できる。一方、アクセルがOFFでないと
きには(S93:No)のときには、副スロットル弁1
34が速度Vtoで開かれる(S96)。この速度Vt
oは、トルク変化が大きいとき程遅くなるように、ま
た、トルクが大きくなる程速くなるように、予めマップ
や演算式に設定してある。S96のステップにより、ト
ルクショックを防止することができる。S71、S8
5、S95、S96の何れかからS97へ移行すると、
油圧ポンプの駆動が実行され、その後リターンする。
【0049】次に、以上説明した電子制御変速機の作用
について説明する。前記クラッチ機構10に関して、マ
ニュアル操作力入力機構13と、自動操作力入力機構1
4とを設けたので、クラッチペダルからのマニュアル操
作と、制御装置100による油圧アクチュエータ25を
介しての自動操作とを両立させることができる。特に、
自動操作力入力機構14のフェイル時には、マニュアル
操作力入力機構13による操作が可能である。
【0050】第1レリーズフォーク21の内側端部21
aを、レリーズベアリング18の第1操作部22に前側
から当接させ、また、第2レリーズフォーク28の内側
端部28aを、レリーズベアリング18の第2操作部2
9に係合させたので、第1レリーズフォーク21による
操作と、第2レリーズフォーク28による操作とが干渉
することがないし、また、第1レリーズフォーク21に
よる操作は、第2レリーズフォーク28にフィードバッ
クされるので、自動操作力入力機構14によるクラッチ
操作を誤動作なく確実に行うことができる。しかも、ク
ラッチシリンダ20と、アクチュエータ25とを入力軸
12の左右両側に略対称に配置したので、両レリーズフ
ォーク21,28の機械的な相互干渉を防止して作動確
実化を図ることができる。
【0051】前記シフト機構70に関して、シフトドラ
ム80は、メインシャフト45のギヤ列60及びカウン
タシャフト46のギヤ列50に対して、軸方向後方に大
きくオフセットさせた位置に配設され、シフトドラム8
0の3つのシフト溝81,82,83は、3つのシフト
ロッド71,72,73が夫々係合する3つの同期装置
67,68,69の配列順序と同じ配列順序に配列され
ているので、3つのシフトロッド71,72,73の入
力点から出力点までの距離のバラツキ度合いが小さくな
るため、3つのシフトロッド71,72,73の操作力
伝達特性のバラツキ度合いが小さくなることから、シフ
トドラム80の回転を円滑化する上で有利である。
【0052】メインシャフト45と、カウンタシャフト
46と、シフトドラム80とを、それらの軸心が平行と
なるように配置し、前記シフトドラム80の軸心を、メ
インシャフト45の軸心とカウンタシャフト46の軸心
を含む面からオフセットさせたので、シフトドラム80
配置に伴う変速機の全高の増加を最小限に抑えることが
できるため、変速機のレイアウト性を低下させることな
く、シフトドラム80をコンパクトに配置できる。
【0053】更に、シフトロッド71,72,73を、
メインシャフト45の軸心とカウンタシャフト46の軸
心を含む面に対して、シフトドラム80がオフセットし
た側に配置したので、シフトロッド71,72,73に
よる変速機の全高の増加を最小限に抑えて、複数のシフ
トロッド71,72,73をコンパクトに配置すること
ができ、また、シフトドラム80によるシフトロッド7
1,72,73の変速作動が低下することもない。
【0054】前記シフトドラム80を駆動するラック・
ピニオン機構90を設け、このラック・ピニオン機構9
0のラック部材94を、メインシャフト45の軸心とカ
ウンタシャフト46の軸心を含む面に対してほぼ平行に
配置したので、ラック部材94が変速機の横側方へ突出
することがなく、ラック部材94をコンパクトに配置で
きる。前記ラック部材94を、メインシャフト45の軸
心と、シフトドラム80の軸心間を通して配置したの
で、ラック部材94が変速機の横側方へ突出することが
なく、ラック部材94をコンパクトに配置できる。
【0055】更に、メインシャフト45にロータ部材9
9を付設し、その回転するロータ部材99により、変速
機のケーシング内のオイルを多量に上方へ飛散させて、
シフトドラム80の外周面へ常時オイルを供給できるの
で、シフトドラム80を十分に潤滑することができる。
このように、メインシャフト45の回転状態検出の為の
ロータ部材99を有効活用して簡単な構成でシフトドラ
ム80の潤滑を図ることができる。しかも、ケーシング
に、シフトドラム80の上部の外側近傍を覆うドラムカ
バー部44aを設けたので、ロータ部材99で飛散され
たオイルが、効率よくシフトドラム80に供給される
し、ドラムカバー部44aに付着するオイルもシフトド
ラム80に供給される。
【0056】前記シフトドラム80を往復動型のラック
・ピニオン機構90により回転駆動するように構成した
ので、小型でシンプルな機構でもってシフトドラム80
を駆動することができる。特にラック部材94を1対の
油圧アクチュエータ91,92で駆動するため、小型の
アクチュエータ91,92により強力に駆動できる。前
記ロータ部材99に臨む電磁ピックアップセンサ10
1,102,103を、メインシャフト45よりも低く
配置して、それらの検出端がオイル内に没するように配
置し、それらセンサの検出端を、ロータ部材99が攪拌
するオイルで常時洗浄するように構成したため、それら
検出端に鉄粉等の異物が付着することがなくなるから、
センサ101,102,103の信頼性を確保できる。
【0057】しかも、3つのセンサ101,102,1
03を設けたので、メインシャフト45の回転数は元よ
り、回転方向を確実に検出でき、メインシャフト45の
回転状態検出の信頼性を高め得る。更に、カウンタシャ
フト46の回転数検出の為の電磁ピックアップセンサ1
04は、最も大径の入力ギヤ48の歯を検出するように
配置したので、入力ギヤ48の多くの歯を介してカウン
タシャフト46の回転数を高精度に検出できる。
【0058】以下、前記実施例の一部を、次のように変
更することもできる。1〕 前記シフトロッド71,7
2,73の基端に固着される筒体87,88,89を省
略して、シフトロッド71,72,73の基端にローラ
71a,72a,73aを夫々直接固着し、それらロー
ラ71a,72a,73aを、シフト溝81,82,8
3に夫々摺動自在に係合させてもよい。2〕 前記シフ
トレバー110の代わりに、操舵ハンドルに、アップ指
令用の操作部材と、ダウン指令用の操作部材とを設け、
操舵ハンドル又はインストルメントパネルに、リバース
とドライブレンジを指令する操作スイッチ等を設けても
よい。但し、シフトレバー106としては、前記シーケ
ンシャル方式のものに限定されず、通常のマニュアル変
速機のシフトレバーと同様に構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る電子制御変速機の横断平面図であ
る。
【図2】図1の電子制御変速機の縦断側面図である。
【図3】シフト機構のラック・ピニオン機構を示す縦断
図である。
【図4】シフトドラムとその近傍部の縦断面図である。
【図5】図1の電子制御変速機のシフトドラムのシフト
溝の展開図である。
【図6】図1の電子制御変速機のクラッチ機構の要部正
面図である。
【図7】図5のクラッチ機構のレリーズベアリングの縦
断側面図である。
【図8】図1の電子制御変速機の油圧供給系と制御系の
構成図である。
【図9】図1の電子制御変速機を制御するメインルーチ
ンのフローチャートである。
【図10】図8のルーチンにおけるエンジン始動モード
の処理のフローチャートである。
【図11】図8のルーチンにおける発進モードの処理の
フローチャートの一部である。
【図12】図8のルーチンにおける発進モードの処理の
フローチャートの残部である。
【図13】図8のルーチンのシフトチェンジモードの処
理のフローチャートの一部である。
【図14】図8のルーチンのシフトチェンジモードの処
理のフローチャートの残部である。
【図15】発進モードにおける急発進時のクラッチスト
ローク特性の線図である。
【図16】発進モードにおける普通発進時のクラッチス
トローク特性の線図である。
【図17】発進モードにおける微低速発進時のクラッチ
ストローク特性の線図である。
【符号の説明】
TM 電子制御変速機 10 クラッチ機構 40 変速ギヤ機構 45 メインシャフト 70 シフト機構 71,72,73 シフトロッド 80 シフトドラム 90 ラック・ピニオン機構 94 ラック部材 100 制御装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各シフトロッドに対応したシフト溝を有
    するシフトドラムを回転させることによりシフトロッド
    を動かして変速を行うように構成した電子制御変速機に
    おいて、 前記変速機のメインシャフトと、カウンタシャフトと、
    シフトドラムとを、それらの軸心が平行となるように配
    置し、 前記シフトドラムの軸心を、メインシャフトの軸心とカ
    ウンタシャフトの軸心を含む面からオフセットさせたこ
    とを特徴とする電子制御変速機。
  2. 【請求項2】 前記シフトロッドを、メインシャフトの
    軸心とカウンタシャフトの軸心を含む面に対して、シフ
    トドラムがオフセットした側に配置したことを特徴とす
    る請求項1に記載の電子制御変速機。
  3. 【請求項3】 前記シフトドラムを回転駆動する為のラ
    ック・ピニオン機構を設け、このラック・ピニオン機構
    のラック部材を、メインシャフトの軸心とカウンタシャ
    フトの軸心を含む面に対してほぼ平行に配置したことを
    特徴とする請求項1に記載の電子制御変速機。
  4. 【請求項4】 前記シフトドラムを回転駆動する為のラ
    ック・ピニオン機構を設け、このラック・ピニオン機構
    のラック部材を、メインシャフトの軸心と、シフトドラ
    ムの軸心間を通して配置したことを特徴とする請求項1
    に記載の電子制御変速機。
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