JPH0791153A - 複層ガラス内のブラインド駆動装置および駆動機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 複層ガラス1 内の上部に、駆動軸2 を配し、
該駆動軸2 に吊持紐を介しブラインドを吊設し、駆動軸
2 を正・逆転することにより該吊持紐を巻降し・巻上げ
てブラインドを昇降する装置であって、駆動軸2 の一端
部に、該駆動軸2に軸着してピニオン5 および軸正転用
の一方向クラッチ6 を配し、更に前記ピニオン5 に噛合
するラックおよび内側磁石を備えた内側昇降部材11を配
し、複層ガラス外側には仕切壁15を挟み前記内側磁石に
対応し、磁力誘引される外側磁石と、該外側磁石を吊上
げる伸縮性吊上手段、および該外側磁石の引下手段から
なる外側昇降部材19を配した装置（駆動軸逆転において
も軸逆転用一方向クラッチを配すること以外は同様な構
成）、およびその駆動機構からなる。 【効果】 コンパクト性、簡潔性に富み、美観上からも
好適である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は複層ガラスにおける密閉
空間に内蔵したブラインドの昇降駆動装置および昇降駆
動機構に関する。

【０００２】

【従来技術とその問題点】複層ガラスの密閉状態を維持
しつつ内蔵したブラインドを昇降駆動させるために、磁
石を利用すること自体は知られている。

【０００３】例えば実開昭60−146195号には、ガラス板
外面に磁力によりブラインドスラットを伸縮操作する操
作具を、別に磁力によりブラインドスラットを角度調整
する操作具を設けたブラインド付複層ガラスが開示され
ており、操作具を複層ガラスの上下幅全域にわたり操作
しなければならず、また操作具のガイドレールを前記上
下幅全域に設ける等コンパクト性、美観性に欠ける。

【０００４】本発明は上記不具合を解消し、コンパクト
性、簡潔性に富み、美観上からも好ましい複層ガラス内
のブラインド駆動装置および駆動機構を提供するもので
ある。

【０００５】

【問題点を解決するための手段】本発明は、複層ガラス
1 内の上部に、駆動軸2 を配し、該駆動軸2 に吊持紐3
を介しブラインド4 を吊設し、駆動軸2 を正・逆転する
ことにより該吊持紐3 を巻降し・巻上げてブラインド4
を昇降する装置であって、駆動軸2 の一端部に、該駆動
軸2 に軸着してピニオン5 および軸正転用の一方向クラ
ッチ6 、並びにピニオン7 および軸逆転用の一方向クラ
ッチ8 を並設し、前記ピニオン5 に噛合するラック9 お
よび内側磁石10を備えた内側昇降部材11、並びにピニオ
ン7 に噛合するラック12および内側磁石13を備えた内側
昇降部材14を配し、複層ガラス外側には仕切壁15を挟み
前記内側磁石10に対応し、磁力誘引される外側磁石16
と、上方より該外側磁石16を吊上げる伸縮性吊上手段
（例えばスプリング）17、および該外側磁石16の引下手
段（例えば引下げ用紐体) 18からなる外側昇降部材19、
並びに前記内側磁石13に対応し、磁力誘引される外側磁
石20と、上方より該外側磁石20を吊上げる伸縮性吊上手
段（例えばスプリング）21、および該外側磁石20の引下
手段（例えば引下げ用紐体）22からなる外側昇降部材23
からなること、および前記複層ガラス内のブラインド駆
動装置によるブラインド駆動機構であって、引下手段18
により外側昇降部材19を降下させ、磁力誘引される内側
昇降部材11に付設したラック9 を連動降下させ、ラック
9 に噛合するピニオン5 および一方向クラッチ6 を介し
駆動軸2 を正転させてブラインド4 を降下させ、引下手
段18を解放すると伸縮性吊上手段21の作用により外側昇
降部材19および内側昇降部材11が上昇し、ピニオン5 が
回転するが一方向クラッチ8 を解放状態と為し駆動軸2
は回転せず、前記動作の繰り返しによりブラインド4 を
所望位置に降下させる機構、および、他方の引下手段22
により外側昇降部材23を降下させ、磁力誘引される内側
昇降部材14に付設したラック12を連動降下させ、ラック
12に噛合するピニオン7 は回転するが一方向クラッチ8
は解放状態と為し駆動軸2 は回転せず、引下手段22を解
放すると伸縮性吊上手段21の作用により外側昇降部材23
および内側昇降部材14が上昇し、ピニオン7 および一方
向クラッチ8 を介して駆動軸2 は逆転しブラインド4 を
上昇させ、前記動作の繰り返しによりブラインド4 を所
望位置に上昇させる機構からなること、から構成され
る。

【０００６】以下本発明を添付の図面に基づき説明す
る。図１は複層ガラスの概略全体正面図、図２はブライ
ンド駆動装置部分を示す一部破断部分正面図、図３は図
２における A−A 視部分平断面図であり、図４はブライ
ンド駆動装置部分の斜視図、図５は吊持紐とブラインド
のかかわりを示す概略部分斜視図である。

【０００７】図１において1 は二枚のガラスG 、G を有
する (図３参照) 複層ガラスで、該複層ガラス1 内の上
部に、駆動軸2 を配し、該駆動軸2 に吊持紐3 、3 を介
しブラインド4 、4 を吊設し、駆動軸2 を正・逆転する
ことにより該吊持紐3 、3 を巻降し・巻上げてブライン
ド4 、4 を昇降するものであり、複層ガラス1 の上部一
側にはその駆動装置1aが配される。

【０００８】図２〜図４、特に図３および図４に示すよ
うに、前記駆動軸2 の一端は軸受2'により軸支され、そ
の近傍に、該駆動軸2 に軸着したピニオン5 および軸正
転用の一方向クラッチ6 、並びにピニオン7 および軸逆
転用の一方向クラッチ8 を並設し、前記ピニオン5 に噛
合するラック9 および内側磁石10を備えた摺動板11'か
らなる内側昇降部材11、並びにピニオン7 に噛合するラ
ック12および内側磁石13を備えた摺動板14' からなる内
側昇降部材14を配する。前記摺動板11' 、14'は両側部
を摺動枠11" 、14" に嵌合し、それに沿って昇降するも
のである。なお、一方向クラッチ6 、8 は、公知の例え
ば円筒コロとカム面とを有するコロクラッチ等が採用で
きる。

【０００９】複層ガラス外側には仕切壁15を挟み前記内
側磁石10に対応し、磁力誘引される外側磁石16と、複層
ガラス上端部の枠辺より該外側磁石16を吊上げる伸縮性
吊上手段、例えばスプリング17、および該外側磁石16の
引下手段、例えば引下用紐体18を備えた摺動板19' から
なる外側昇降部材19、並びに前記内側磁石13に対応し、
磁力誘引される外側磁石20と、複層ガラス上端部の枠辺
より該外側磁石20を吊上げる伸縮性吊上手段、例えばス
プリング21、および該外側磁石20の引下手段、例えば引
下げ用紐体22を備えた摺動板23' からなる外側昇降部材
23から構成される。

【００１０】前記仕切壁15はアルミニウム、ガラス、硬
質樹脂等非磁性で堅牢な材料であればよい。また前記摺
動板19' 、23' は、先の摺動板11' 、14' 同様両側部を
摺動枠19" 、23" に嵌合し、それに沿って昇降するもの
である。このようにして形成した駆動装置1aは、枠24内
に一体的に組込まれるものである。

【００１１】上記ブラインド駆動装置1aにおけるブライ
ンド駆動機構は以下のとおりである。すなわち、引下用
紐体18の引下げにより外側昇降部材19を降下させ、磁力
誘引される内側昇降部材11に付設したラック9 を連動降
下させ、ラック9 に噛合するピニオン5 および一方向ク
ラッチ6 を介し駆動軸2 を正転させてブラインド4 を降
下させる。引下用紐体18を弛緩するとスプリング17の作
用により外側昇降部材19および内側昇降部材11が上昇
し、ピニオン5 が回転するが一方向クラッチ6 を解放状
態と為したことにより、駆動軸2 は回転しない。従って
前記動作の繰り返しによりブラインド4 を所望位置に降
下させることができる。

【００１２】また、他方の引下用紐体22の引下げにより
外側昇降部材23を降下させ、磁力誘引される内側昇降部
材14に付設したラック12を連動降下させ、ラック12に噛
合するピニオン7 は回転するが一方向クラッチ8 は解放
状態と為したことにより、駆動軸2 は回転しない。引下
用紐体を22を弛緩するとスプリング21の作用により外側
昇降部材23および内側昇降部材14が上昇し、ピニオン7
および一方向クラッチ8 を介して駆動軸2 は逆転しブラ
インド4 を上昇させる。従って前記動作の繰り返しによ
りブラインド4 を所望位置に上昇させることができる。

【００１３】図示においてはブラインドスラットについ
て例示したが、スラットに替え垂れ幕状としても、同様
な駆動装置1aおよび駆動機構により昇降できる。また、
いずれのブラインドにおいてもブラインド面に熱線反射
膜、低放射性膜等の機能性膜を一種または組合せて膜付
けすることもできる。

【００１４】また実施例においてはブラインドの昇降駆
動について述べたが、周知公用のブラインド同様、例え
ば図５に概略示すようにブラインド4 の吊持紐をラダー
コード3'と昇降コード3"に分離して駆動軸2 に取付け、
駆動軸2 の小回転により矢印25のごとくブラインドスラ
ットの角度を変更し、さらに回転することにより昇降コ
ードを矢印26のごとく巻上げ、巻戻してブラインド4 を
昇降し、すなわちスラットの開閉、昇降を兼用して行う
ことも本発明の範疇である。

【００１５】以上実施例からも明らかなように、本発明
の駆動装置は、コンパクトかつ外観上簡潔で美観を損ず
ることがなく、かつブラインドの昇降、ブラインドスラ
ットの開閉 (傾斜) をも合せて行えるという効果を奏す
る。

【００１６】

【発明の効果】本発明の駆動装置は、コンパクト、簡潔
で美観を損ずることがなく、かつブラインドの昇降、ス
ラットの開閉 (傾斜) をも合せて行えるという効果を奏
するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】複層ガラスの概略全体正面図である。

【図２】ブラインド駆動装置部分を示す一部破断部分正
面図である。

【図３】図２における A−A 視部分平断面図である。

【図４】ブラインド駆動装置部分の斜視図である。

【図５】ブラインドと吊持紐のかかわりを示す概略部分
斜視図である。

【符号の説明】1 ----複層ガラス1a ----駆動装置 2 ----駆動軸 3 ----吊持紐 4 、4 ----ブラインド 5 、7 ----ピニオン 6 、8 ----一方向クラッチ 9 、12----ラック 10、13----内側磁石 11、14----内側昇降部材 15 ----仕切壁 16、20----外側磁石 17、21----伸縮性吊上手段 (スプリング) 18、22----引下手段 (引下用紐体) 19、23----外側昇降部材

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複層ガラス1 内の上部に、駆動軸2 を配
   し、該駆動軸2 に吊持紐3 を介しブラインド4 を吊設
   し、駆動軸2 を正・逆転することにより該吊持紐3 を巻
   降し・巻上げてブラインド4 を昇降する装置であって、 駆動軸2 の一端部に、該駆動軸2 に軸着してピニオン5
   および軸正転用の一方向クラッチ6 、並びにピニオン7
   および軸逆転用の一方向クラッチ8 を並設し、前記ピニ
   オン5 に噛合するラック9 および内側磁石10を備えた内
   側昇降部材11、並びにピニオン7 に噛合するラック12お
   よび内側磁石13を備えた内側昇降部材14を配し、 複層ガラス外側には仕切壁15を挟み前記内側磁石10に対
   応し、磁力誘引される外側磁石16と、上方より該外側磁
   石16を吊上げる伸縮性吊上手段17、および該外側磁石16
   の引下手段18からなる外側昇降部材19、並びに前記内側
   磁石13に対応し、磁力誘引される外側磁石20と、上方よ
   り該外側磁石20を吊上げる伸縮性吊上手段21、および該
   外側磁石20の引下手段22からなる外側昇降部材23からな
   ることを特徴とする複層ガラス内のブラインド駆動装
   置。
2. 【請求項２】請求項１記載の複層ガラス内のブラインド
   駆動装置によるブラインド駆動機構であって、引下手段
   18により外側昇降部材19を降下させ、磁力誘引される内
   側昇降部材11に付設したラック9 を連動降下させ、ラッ
   ク9 に噛合するピニオン5 および一方向クラッチ6 を介
   し駆動軸2 を正転させてブラインド4 を降下させ、引下
   手段18を解放すると伸縮性吊上手段17の作用により外側
   昇降部材19および内側昇降部材11が上昇し、ピニオン5
   が回転するが一方向クラッチ6 を解放状態と為し駆動軸
   2 は回転せず、前記動作の繰り返しによりブラインド4
   を所望位置に降下させる機構、 および、他方の引下手段22により外側昇降部材23を降下
   させ、磁力誘引される内側昇降部材14に付設したラック
   12を連動降下させ、ラック12に噛合するピニオン7 は回
   転するが一方向クラッチ8 は解放状態と為し駆動軸2 は
   回転せず、引下手段22を解放すると伸縮性吊上手段21の
   作用により外側昇降部材23および内側昇降部材14が上昇
   し、ピニオン7 および一方向クラッチ8 を介して駆動軸
   2 は逆転しブラインド4 を上昇させ、前記動作の繰り返
   しによりブラインド4 を所望位置に上昇させる機構、か
   らなることを特徴とする複層ガラス内のブラインド駆動
   機構。