JPH0791015A - 弾性スペーサを用いた壁面および床面施工法 - Google Patents

弾性スペーサを用いた壁面および床面施工法

Info

Publication number
JPH0791015A
JPH0791015A JP6033894A JP6033894A JPH0791015A JP H0791015 A JPH0791015 A JP H0791015A JP 6033894 A JP6033894 A JP 6033894A JP 6033894 A JP6033894 A JP 6033894A JP H0791015 A JPH0791015 A JP H0791015A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive
board
floor
leveling
construction method
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6033894A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3333625B2 (ja
Inventor
Kunio Oguro
邦雄 小黒
Takayuki Kosho
孝行 古庄
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KOWA KENSHIYOU KK
Original Assignee
KOWA KENSHIYOU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KOWA KENSHIYOU KK filed Critical KOWA KENSHIYOU KK
Priority to JP06033894A priority Critical patent/JP3333625B2/ja
Publication of JPH0791015A publication Critical patent/JPH0791015A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3333625B2 publication Critical patent/JP3333625B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Finishing Walls (AREA)
  • Floor Finish (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボード類を貼り付けることにより壁面あるい
は床面を構成する施工法において、熟練を必要とするこ
となく簡単でしかも効率良くレベル出しを行うことので
きる壁面および床面施工法を提案すること。 【構成】 アジャスタピン取付け孔2が形成された石膏
ボード1を用意し、この裏面あるいは壁面にスポンジス
ペーサ3を貼り付ける。このスペーサ3に発泡性接着材
を含浸させた後に、石膏ボード1を壁面Wに貼り付け
る。次に、孔2を通してアジャスタピン8を打ちつけ
る。アジャスタピン8のナット85を調節して、石膏ボ
ード1のレベル出しを行う。この後は、ポリウレンタフ
ォームが発泡硬化するのを待ち、アジャスタピン8を抜
き取る。熟練を必要とすることなく、簡単な作業による
石膏ボード1のレベル出しを行うことができるので、効
率良くこのようなボード類の張り付けを行うことが可能
になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、弾性スペーサを利用し
て、石膏ボード等のボード類をコンクリート製等の壁面
に対して接着材を用いて張りつけることにより壁を構成
する壁面施工法に関するものである。
【0002】また、本発明は、弾性スペーサを利用し
て、パーティクルボード等の床下地材をコンクリート製
等の床面に対して接着材を用いて敷きつめて床を構成す
る床面施工法に関するものである。
【0003】
【従来の技術】従来の住宅、事務所等の内壁工法として
は、GL工法あるいは佐官仕上げ工法として知られてい
る湿式工法と、スクリューパッキン工法等として知られ
ている乾式工法がある。
【0004】しかしながら、いずれの工法も次のような
欠点を有している。
【0005】まず、湿式工法においては、石膏系接着材
に水を加えて練り込むことによって得た所謂水性接着材
を使用している。そのため、この接着材に含まれている
水分が原因となって壁仕上げ材の表面などにかびが発生
するおそれが高い。また、水性接着材の乾燥期間は、通
常1週間程度が必要となるので、その分、工期が長くな
ってしまう。さらには、湿式工法では、水性接着材を団
子状態にしてコンクリート面に塗り付けた後に仕上げ用
ボードをその上から圧着しているが、このような圧着を
行ってボードのレベル出しを行うことは相当の熟練が必
要である。
【0006】乾式工法においては、壁面に塩化ビニール
製などの調整台および金物類を接着により固定し、乾燥
後にレベル出しを行い、しかる後に、プラスターボード
等を釘、ビス等で固定している。この工法は工期を湿式
工法よりも短くできるが、工数が多く、能率的でない。
よって、大量施工には不向きである。
【0007】また、これらの工法のいずれにおいても、
ボード類のレベル出しの作業が簡単ではないという問題
点がある。
【0008】一方、住宅、事務所の床面工法としても各
種のものが提案されており、基本的には、上記の壁面工
法と同様に、湿式工法および乾式工法が採用されてい
る。これらの床面工法においても、上記の問題点があ
る。
【0009】これらの問題点を解決するための工法とし
て、壁面工法としては例えば特開平3−166460号
に記載されたものがある。また、床面工法としては、特
公昭62−34897号に記載されたものがある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】これらの公報に記載さ
れた施工方法は、ボード類のレベル出しのための補助器
具を用いて、ボード類のレベル出し作業を簡単化するよ
うにしている。
【0011】本発明の課題は、これらの工法を改良し
て、より簡単な構成によりボード類のレベル出しを行う
ことができると共に、接着材の使用料も少なくて済むよ
うにできる壁面および床面施工法を提案することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の壁面施工法においては、まず、複数の孔
が形成されたボードの裏面および壁面のうちの少なくと
も一方に、弾性スペーサを張り付ける。次に、ボードの
裏面および壁面のうちの少なくとも一方の側に発泡性の
接着材を団子状態に盛りつけ、ボードを、団子状態に盛
りつけた接着剤を介して壁面に張り付ける。しかる後
に、ピン本体と、その外周に螺合したナットとを備えた
レベル出し用調整具を用意し、このレベル出し用調整具
のピン本体の先端を、壁面に張り付けたボードの表面側
から、ここに形成されている孔を通して壁面に打ちつけ
る。そして、レベル出し用調整具におけるナットを回転
して、当該ナットの端面によりボードを押しつけて、当
該ボードのレベル出しを行なう。最後に、接着剤の硬化
後にレベル出し用調整具を取り外す。
【0013】この壁面施工法においては、ボードを壁面
に貼り付けたときには、その裏面あるいは壁面に前もっ
て張り付けてある弾性スペーサがクッションとなって、
ボードと壁面の間がほぼ一定の隙間に調整される。次
に、レベル出し用調整具を打ちつけた後に、そのナット
を締め付けることにより、ボードと壁面の間の接着材の
発泡によるボードの移動が押さえ付けられる。よって、
ナットの締め付けを調整することにより、ボードはレベ
ル出しが行われた状態に保持される。この状態で、硬化
した接着材を介して、ボードは壁面に固定される。
【0014】ここで、接着材としては発泡性の硬質ウレ
ンタ樹脂液を用いることができる。また、ボードのレベ
ル出しを行った後に、当該ボードの四周縁と壁面との間
にシール材を充填して、これらのボードと壁面の間に密
閉空気層を形成すれば、断熱構造の壁面を構成すること
ができる。
【0015】次に、本発明の別の壁面施工法において
は、まず、複数の孔が形成されたボードの裏面および壁
面のうちの少なくとも一方の側に、接着材の含浸および
保持特性を備えた弾性スペーサに接着材を含浸させた状
態で張り付ける。次に、ボードを、接着材を含浸させた
弾性スペーサを介して壁面に張り付ける。この後に、ピ
ン本体と、その外周に螺合したナットとを備えたレベル
出し用調整具を用意し、このレベル出し用調整具のピン
本体の先端を、壁面に張り付けたボードの表面側から、
ここに形成されている孔を通して、壁面に打ちつける。
そして、壁面に打ちつけたレベル出し用調整具における
ナットを回転して、当該ナットの端面によりボードを押
しつけて、当該ボードのレベル出しを行ない、接着材の
硬化後にレベル出し用調整具を取り外すようにしてい
る。
【0016】この施工法によれば、弾性スペーサ自体に
接着材を含浸させているので、団子状に接着材を板状部
材の裏面あるいは壁面に盛りつける場合に比べて、接着
材の使用料が少なくて済む。また、接着材として発泡性
のものを使用する場合には、弾性スペーサに発泡性の接
着材を含浸させるので、接着材の発泡が抑制され、ボー
ドのレベル出しも容易になる。さらには、接着材が硬化
すると、弾性スペーサ自体も接着材により固化し、この
固化した弾性スペーサを介してボードが壁面に張り付け
られた状態になるので、ボードは強固に壁面に張り付け
られる。
【0017】ここに、吸音構造の壁面を構成する場合に
は、弾性スペーサとして、ボードとほぼ同一寸法の板状
弾性スペーサを用いれば、これが吸音層として機能す
る。この場合、ボードのレベル出しを容易に行うために
は、板状弾性スペーサの片方の面を凹凸面としておけば
よい。また、断熱構造の壁面を構成する場合には、ボー
ドのレベル出しを行った後に、このボードの四周と壁面
との間にシール材を充填すればよい。このようにする
と、ボードと壁面との間に密閉された断熱空気層を形成
することができる。
【0018】次に、本発明の更に別の壁面施工法におい
ては、まず、壁面に対して、軸線方向に塑性変形可能な
塑性スペーサを複数箇所に取付け、これらの塑性スペー
サを取り付けた壁面に対してボードを当てがい、このボ
ードのレベル出しがなされた状態となるように、各塑性
スペーサを軸線方向に塑性変形させる。そして、塑性変
形させた各塑性スペーサを変形不可の状態となるように
接着材を用いて固化させる。しかる後に、接着材の含浸
および保持特性を有する弾性スペーサを、接着材を含浸
させた状態で、ボードの裏面および壁面のうちの少なく
とも一方の側に張り付ける。次に、ボードを、接着材を
含浸させた弾性スペーサを介して、壁面に張り付けるよ
うにしている。
【0019】この施工法においては、塑性スペーサを用
いてレベル出しを行っているので、ボードにレベル出し
用調整具の取付け孔を開ける必要がない。
【0020】ここで、上記の塑性スペーサの代わりに、
次の構成のレベル出し用調整具を用いることができる。
すなわち、雄側片と、これを押し込み可能な雌側片とを
有し、押し込まれた雄側片が雌側片から引抜きできない
状態に相互に係合可能となっているレベル出し用調整具
を用いることができる。この場合には、レベル出し用調
整具の雄側片および雌側片のうちの一方の片を所定の間
隔でボードの裏面に取り付けると共に、他方の片を壁面
に対して所定の間隔で取り付ける。次に、接着材の含浸
および保持特性を備えた弾性スペーサを、接着材を含浸
させた状態で、壁面およびボード裏面のうちの少なくと
一方の側に張り付ける。しかる後に、接着材を含浸させ
た弾性スペーサを挟み、ボードを壁面に張り付けて、レ
ベル出し用調整具の雄側片を対応する雌側片に対して押
し込むことにより、ボードのレベル出しを行えばよい。
【0021】次に、本発明の床面施工法は、次のように
して、床面上の所定の高さ位置に床下地材を敷設するよ
うになっている。まず、複数の孔が形成された床下地材
の裏面および床面のうちの少なくとも一方の面に、所定
の間隔で、弾性スペーサを張り付ける。次に、床下地材
板の裏面および床面のうちの少なくとも一方の側に発泡
性の接着材を団子状態に盛りつける。そして、床下地材
を、団子状態に盛りつけた接着剤を介して床面に張り付
ける。この後は、ピン本体およびその外周に螺合したナ
ットを備えたレベル出し用調整具を用意し、このレベル
出し用調整具のピン本体の先端を、床面に張り付けた床
下地材の表面側から、ここに形成されている孔を通し
て、床面に打ちつける。次に、床面に打ちつけたレベル
出し用調整具におけるナットを回転して、当該ナットの
端面により床下地材を押しつけて、当該床下地材のレベ
ル出しを行い、接着剤の硬化後にレベル出し用調整具を
取り外す。なお、床下地材としては一般的にはパーティ
クルボードが使用される。また、床面施工法の場合に
は、弾性スペーサが接着材により硬化する前に床下地材
の重量で押し潰される等の弊害を回避するためには、弾
性スペーサとして、スポンジなどの弾性部材と、コイル
ばねなどのばね部材とを組み合わせたものを使用すれば
よい。
【0022】次に、本発明の別の床面施工法は、まず、
複数の孔が形成された床下地材の裏面および床面のうち
の少なくとも一方の側に、接着材の含浸および保持特性
を備えた弾性スペーサを、接着材を含浸させた状態で張
り付ける。次に、床下地材を、接着材を含浸させた弾性
スペーサを介して床面に設置する。この後は、ピン本体
およびその外周に螺合したナットを備えたレベル出し用
調整具を用意する。そして、このレベル出し用調整具の
ピン本体の先端側から床下地材の各孔に挿入して、床面
に打ち付け、各レベル出し用調整具のナットを回転し
て、当該ナットの端面により床下地材を押し付けて、当
該床下地材のレベル出しを行なう。最後に、接着材の硬
化後にレベル出し用調整具を抜き取るようにしている。
【0023】この施工法によれば、弾性スペーサ自体に
接着材を含浸させているので、団子状に接着材を床下地
材に盛りつける場合に比べて、接着材の使用料が少なく
て済む。また、接着材として発泡性のものを使用する場
合には、弾性スペーサに発泡性の接着材を含浸させるの
で、接着材の発泡が抑制され、床下地材のレベル出しも
容易になる。さらには、接着材が硬化すると、弾性スペ
ーサ自体も接着材により固化し、この固化した弾性スペ
ーサを介して床下地材が床面に張り付けられた状態にな
るので、床下地材は強固に床面に張り付けられる。
【0024】ここで、レベル出し用調整具としては、次
の構成のものを使用することができる。すなわち、雄側
片と、これを押し込み可能な雌側片とを有し、押し込ま
れた雄側片が雌側片から引抜きできない状態に相互に係
合可能となっているレベル出し用調整具を用いることが
できる。この場合には、このレベル出し用調整具の雄側
片および雌側片のうちの一方の片を所定の間隔で床下地
板の裏面に取り付けると共に、他方の片を、床面に対し
て所定の間隔で取り付ける。次に、床面に対して、接着
材の含浸および保持特性を備えた弾性スペーサを、接着
材を含浸させた状態で張り付け、床下地材を、接着材を
含浸させた弾性スペーサを介して、床面に設置する。し
かる後に、レベル出し用調整具の雄側片を、対応する雌
側片に押し込むことにより、床下地板のレベル出しを行
なう。
【0025】このレベル出し用調整具を用いた場合に
は、床下地材にレベル出し用調整具の取付け孔を形成す
る必要がない。また、レベル出しを、床下地板を押し込
むことにより、簡単に行うことができる。
【0026】次に、本発明による、床面の所定の高さ位
置に床下地材を所定の目地間隔で敷設する床面施工法に
おいては、まず、床面上に所定の間隔で、接着材の含浸
および保持特性を備えた弾性スペーサを、接着材を含浸
させた状態で配置する。次に、床下地材の目地部分が位
置する床面に、床面に打ち込み可能なピン本体と、これ
に螺合している短冊状のナット部材から構成されるレベ
ル出し用調整具を打ちつける。そして、これらのレベル
出し用調整具のナット部材により、床下地材を支持し
て、ナット部材を回すことにより、当該床下地材のレベ
ル出しを行なう。接着材の硬化後に、床下地板の目地か
ら抜取り可能な状態となるように、レベル出し用調整具
のナット部材を回して、当該レベル出し用調整具を床面
から抜き取るようにしている。
【0027】この施工法によれば、床下地板にレベル出
し用調整具の取付け孔を形成する必要がない。また、短
冊状のナット部材を回転することにより、レベル出し用
調整具を取り外すことができるので、この調整具を繰り
返し使用できるという利点もある。
【0028】ここで、上記のレベル出し用調整具の代わ
りに、床面に張りつけ固定可能な支持部と、当該支持部
に対して昇降自在に取付けられた昇降部と、この昇降部
を前記支持部に対して固定可能な固定具とから構成され
るレベル出し用調整具を用いることができる。この構成
の調整具を用いれば、昇降部を単に上下させるのみでレ
ベル出しを行うことができるので、その作業が非常に簡
単になるという利点がある。
【0029】この構成の調整具を用いる場合、上記の固
定具と共に、接着材を充填することにより、レベル出し
用調整具の昇降部を支持部に対して確実に固定すること
ができる。
【0030】また、床面から床下地板までの高さが高い
場合には、上記のレベル出し用調整具の支持部に、接着
材を含浸させた弾性スペーサを取付け、このスベーサを
介して床面に接着固定すればよい。
【0031】なお、本発明における接着材を含浸して内
部に保持可能な弾性スペーサを用いた方法は、床面施工
法、壁面施工法に限定されることなく、その他の建築の
分野に適用することができる。すなわち、複数の部材
を、一定の間隔で相互に接合する場合には、接着材を含
浸させた弾性スペーサを用いて簡単に接合することがで
きる。
【0032】
【実施例】以下に、図面を参照して本発明の実施例を説
明する。
【0033】第1の実施例 本発明の方法を、石膏ボードをコンクリート壁面に貼り
付ける場合に適応した例を説明する。
【0034】まず、コンクリート躯体の養生を充分に行
い、ボルト、針金等を除去し、また、ごみ、油等の汚れ
を取り、コンクリート躯体表面をきれにする。次に、石
膏ボードの貼り付け面であるコンクリート壁面に仕上げ
用の墨出しを行う。
【0035】次に、石膏ボードを用意する。通常は90
0mm×1800mmの石膏ボードを使用する。この石
膏ボードに、レベル出し用調整具であるアジャスタピン
の取付け孔を開ける。例えば、図1に示すように長方形
の石膏ボード1に対して、長手方向の両辺および中央
に、それぞれ4個づつ、合計12個の8mm径の孔2を
開ける。これらの孔には、後述するようにアジャスタピ
ンが取付けられる。使用する石膏ボードの大きさ、アジ
ャスタピン取付け用の孔の個数および配列状態は、ボー
ド張りつけ場所等に応じて適宜変更すべきものである。
また、孔の径も、使用するアジャスタピンの径に応じて
適宜変更すべきものである。
【0036】次に、石膏ボード1の裏面あるいは壁面に
対してスポンジスペーサを張り付ける。本例では、図2
に示すように、壁面Wにおける石膏ボード1が張り付け
られる部分(図において点線で囲ってある部分)W1に
対して、薄い直方体形状のスポンジスペーサ3を張り付
ける。本例では6個所にスポンジスペーサ3を張り付け
る。スポンジスペーサとしては、一定の厚さのものなら
ばどのような形状のものであってもよい。また、このス
ペーサは、ある程度の弾性特性を備えておればよく、そ
の材質も特に限定されるものではない。
【0037】この後は、石膏ボード1の裏面あるいは壁
面W1に対して、団子状に接着材を盛り付ける。本例で
は、図3に示すように、石膏ボード1の裏面に対して、
一定のピッチで6個所に接着材の団子4を盛り付ける。
接着材としては、硬質発泡ポリウレンタ液を使用でき、
また、団子4の大きさは、例えば、その径を約150m
m、厚さを不陸の厚み程度にすればよい。このように、
接着材の団子4を盛り付けた後は、5分以内に、石膏ボ
ード1を壁面W1に対して墨出し線に合わせて静かに張
り付ける。この貼り付け時には、スポンジスペーサ3が
クッションの役目を果たし、石膏ボード1と壁面W1の
間隔がほぼ一定の寸法に設定される。
【0038】使用する接着材は発泡性のものであればよ
く、また、その団子の大きさ、配列状態は、使用接着材
の接着特性、張りつけ対象のボードの大きさ、重量等に
応じて適切なものを選択すればよい。
【0039】接着材としては、硬質発泡ポリウレンタ液
を使用できる。本例では、この接着材のスプレーガンと
して、その圧力容器が二重構造となっており、そのうち
の一方の側の第1の密閉槽内にポリオールが封入され、
他方の側の第2の密閉槽内にイソシアネートおよび発泡
材としてのフロンガスが封入されたものを使用してい
る。使用時には、第1の密閉槽を開けて、ポリオールを
第2の密閉槽内に供給して、その中で化学反応させてゲ
ル化させる(約10秒程度の圧力容器の振り)。この後
に、噴射口からゲル化した接着材をスポンジスペーサ3
に噴射して、そこに充分に含浸させる。このようなゲル
化した後の接着材を噴射することにより、ポリウレタン
フォーム形成時の発泡圧を小さく押さえることができ、
後述の石膏ボードのレベル調整作業を容易に行うことが
可能になる。
【0040】ここに、本例で使用する硬質発泡ポリウレ
タン液の特性を以下に列記する。 接着強度 平均1.5kg/cm3 圧縮強度 1.5kg/cm2 密度 28ないし30kg/cm2 ゲルタイム 5ないし8分 タックフリータイム 5ないし8分 完全内部硬化 15ないし20分 熱伝導率 0.015Kcal/mhO C 完全使用温度 35O C以下 燃焼性 自己消火性 対薬品性 濃酸及び一部溶剤、石油類を除
いて殆ど侵されない。
【0041】次に、図4に示すように、壁面W1に貼り
付けられた石膏ボード1に対しては、そのアジャスタピ
ン取付け孔2に、アジャスタピン5を挿入し、コンクリ
ート面にしっかりと押しつけた状態で、ハンマーで叩き
込むことにより、このアジャスタピン5を固定する。
【0042】この図に示すように、本例で使用するアジ
ャスタピン5は、尖鋭状の脚部先端51および鍔広の頭
部52を備えたピン本体53と、このピン本体53の外
周面に形成した雄ねじ部54に螺合しているナット55
から構成されている。ナット55の一方の端には、アジ
ャスタピン取付け孔よりも大径の環状の板押さえ部分5
6が一体形成され、他方の端には、ナットを回すための
環状把手部分57が一体形成されている。
【0043】アジャスタピン5を打ち込む際には、ナッ
トを充分に緩めておき、打ち込んだ状態において、図4
に示すように、ナットの板押さえ部分56が石膏ボード
1の表面に当たらないようにしておく。
【0044】各取付け孔2を通してアジャスタピン5を
打ちつけた後は、定規、下げ振りを使用して、墨出し線
に合わせて、石膏ボード1のレベル調整(レベル出し)
を行う。すなわち、アジャスタピン5のナット55を締
め付けて、その板押さえ部分56を石膏ボード表面に押
しつけた状態にする。この結果、接着材の硬化過程にお
ける発泡にかかわらず、石膏ボード1は膨れることなく
レベル調整された状態に保持される。ここに、本例で使
用している接着材はゲル化させた状態のものであるの
で、一般的な発泡性の接着材に比べて発泡圧が小さく、
したがって、接着材の硬化過程において、アジャスタピ
ンによってレベル出しされた石膏ボードが膨れてしまう
ことを確実に防止できる。
【0045】次に、本例においては、図5に示すよう
に、貼り付けた石膏ボード1の目地の部分にも、例えば
等しいピッチで接着材の団子7を注入し、これによっ
て、目地の部分をしっかりと壁面Wに固定する。
【0046】このようにして石膏ボード1を壁面Wに張
り付けた後は、左右あるいは上下に連続して石膏ボード
を同じ手順で張り付けていく。壁面Wに石膏ボードを張
り詰めた後は、4ないし5時間放置して、接着材の硬化
を待つ。この後に、各アジャスタピン5を壁面から引き
抜く。ここに、アジャスタピン取付け孔が目立つ場合等
には、この孔に接着材を注入して穴埋を行うようにして
もよい。以上の工程により、石膏ボード面を構成するこ
とができる。
【0047】以上説明したように、本例の方法において
は、アジャスタピン取付け孔が形成された板状部材を、
弾性スペーサおよび団子状態に盛りつけた発泡性接着材
を挟み、壁面に貼り付け、しかる後に、アジャスタピン
を打ち込み、このアジャスタピンのナットを調整して板
状部材のレベル出しを行い、接着材硬化後は、アジャス
タピンを取り外すようにしている。したがって、板状部
材のレベル出しを、アジャスタピンのナットを調整する
という作業により簡単に行うことができ、特に熟練を必
要としない。よって、簡単でしかも効率良く、板張り壁
面を施工することができる。また、本例の方法は、従来
の工法とは異なり、全体として軽量の壁面を構成できる
ので、高層建築物等の壁面工法として利用するのに適し
ている。
【0048】第2の実施例 次に、本発明の方法の別の実施例を説明する。以下に述
べる方法も、石膏ボードをコンクリート壁面に貼り付け
る場合に適応した例である。
【0049】本例に方法においては、図6および図7に
示すように、孔開きの石膏ボード1を用意し、これが貼
り付けられるコンクリート壁面の部分にスポンジスペー
サ3を接着剤を用いて張り付ける工程までは、前述した
方法と同一である。
【0050】この後は、本例においては、図8に示すよ
うに、各スポンジスペーサ3に対して、接着材スプレー
ガン6などを用いて発泡性の接着材を充分に含浸させ
る。このように、本例ではスポンジスペーサ3に接着材
を含浸させるので、使用するスポンジスペーサとして
は、接着材を含浸して内部に保持可能な特性を有するも
のが必要である。なお、スポンジスペーサは、接着材を
含浸させた後に張り付けてもよい。
【0051】ここに、本例で使用する硬質発泡ポリウレ
タン液の特性を以下に列記する。 接着強度 平均1.3kg/cm3 圧縮強度 0.9kg/cm2 密度 25.5kg/cm2 ゲルタイム 10分 タックフリータイム 25分 完全内部硬化 20時間 熱伝導率 0.018Kcal/mhO C 完全使用温度 35O C以下 燃焼性 自己消火性 対薬品性 濃酸及び一部溶剤、石油類を除
いて殆ど侵されない。
【0052】次に、図9に示すように、壁面W1に張り
付けられた石膏ボード1に対しては、そのアジャスタピ
ン取付け孔2に、アジャスタピン8を挿入し、コンクリ
ート面にしっかりと押しつけた状態で、ハンマーで叩き
込むことにより、このアジャスタピン8を固定する。
【0053】図10に示すように、本例で使用するアジ
ャスタピン8は、尖鋭状の脚部先端81および鍔広の頭
部82を備えたピン本体83と、このピン本体83の外
周面に形成した雄ねじ部84に螺合しているナット85
から基本的に構成されている。ナット85は、鍔広のフ
ランジ851と、この裏面側に同軸状態に一体成形され
た半割りの中空軸部分852から構成されている。フラ
ンジ851にはピン本体83の雄ねじ部84が螺合して
いるねじ孔853が形成されていると共に、このねじ孔
853に連続したこれよりも大径の孔854が形成され
ている。また、半割り状の中空軸部分852の内周面に
も雌ねじ部855が形成されている。したがって、これ
らの雌ねじ部853、855に螺合しているピン本体8
3を、これらの雌ねじ部から半径方向に取り外し可能と
なっている。ピン本体83は、一方の端861が半割り
状の中空軸部分852に固定されたダブルクリップ状の
押さえ部材86の他方の端862によって、雌ねじ部8
53、855の側に螺合した状態に保持されている。
【0054】アジャスタピン8を打ち込む際には、ナッ
トを充分に緩めておき、打ち込んだ状態において、図9
に示すように、ナットの板押さえ部分であるフランジ8
51が石膏ボード1の表面に当たらないようにしてお
く。
【0055】各取付け孔2を通してアジャスタピン8を
打ちつけた後は、定規、下げ振りを使用して、墨出し線
に合わせて、石膏ボード1のレベル調整(レベル出し)
を行う。すなわち、ナット85を締め付けて、そのフラ
ンジ851を石膏ボード表面に押しつける。この結果、
接着材の硬化過程における発泡により石膏ボード1が膨
れることがなく、また接着材の発泡圧により石膏ボード
1はレベル調整された状態に保持される。
【0056】次に、本例においては、図5に示すよう
に、貼り付けた石膏ボード1の目地の部分にも、例えば
等しいピッチで接着材の団子7を注入し、これによっ
て、目地の部分をしっかりと壁面Wに固定する。
【0057】このようにして石膏ボード1を壁面Wに張
り付けた後は、左右あるいは上下に連続して石膏ボード
を同じ手順で張り付けていく。壁面Wに石膏ボードを貼
り詰めた後は、4ないし5時間放置して、接着材の硬化
を待つ。この後に、各アジャスタピン5を壁面から引き
抜く。ここに、アジャスタピン取付け孔が目立つ場合等
には、この孔に接着材を注入して穴埋を行うようにして
もよい。以上の工程により、石膏ボード面を構成するこ
とができる。
【0058】以上説明したように、本例の方法において
は、アジャスタピン取付け孔が形成された板状部材を、
発泡性接着材を含浸させたスポンジスペーサを挟み、壁
面に張り付け、しかる後に、アジャスタピンを打ち込
み、このアジャスタピンのナットを調整して板状部材の
レベル出しを行い、接着材硬化後は、アジャスタピンを
取り外すようにしている。したがって、板状部材のレベ
ル出しを、アジャスタピンのナットを調整するという作
業により簡単に行うことができ、特に熟練を必要としな
い。よって、簡単でしかも効率良く、板貼り壁面を施工
することができる。また、本例の方法は、従来の工法と
は異なり、全体として軽量の壁面を構成できるので、高
層建築物等の壁面工法として利用するのに適している。
【0059】さらに、本例の方法によれば、スポンジス
ペーサに接着材を含浸させているので、前述した第1の
実施例における壁面と石膏ボードの間に団子状に接着材
を盛りつける場合に比べて接着材の使用料が少なくて済
むという利点がある。また、接着材をスポンジスペーサ
に含浸させているので、接着材の発泡を抑制できるとい
う利点がある。さらには、接着材の硬化により、スポン
ジスペーサも固化し、この固化したスペーサを介して石
膏ボードが強固に壁面に張り付けられた状態を形成する
ことができる。
【0060】さらには、本例において使用しているアジ
ャスタピン8は、そのナット85に形成したねじ孔が完
全な閉鎖形状ではなく、ほぼ半分が開放状態にある。し
たがって、繰り返し使用した場合に、接着材、塵などが
雌ねじ部、あるいはピン本体の雄ねじ部に付着した場合
に、ナットおよびピン本体を相対的に回転させることに
より、付着した接着材などを雌ねじ部あるいは雄ねじ部
からはぎ取ることができる。よって、接着材の付着等が
原因となってナットの締め付けができないといった不具
合を回避できるのでこのましい。
【0061】なお、本例で使用したアジャスタピンを、
前述した第1の実施例におけるアジャスタピンの代わり
に使用することもできる。
【0062】吸音壁の構成 次に、上記の第2の実施例の方法においては、スポンジ
スペーサ3として小寸法のものを用いている。この代わ
りに、1枚の石膏ボード1の裏面全体を覆う寸法のスポ
ンジ板を利用することができる。この場合には、石膏ボ
ードのレベル調整を小さな力で簡単に行うことができる
ように、スポンジ板の一方の表面を凹凸面とすることが
好ましい。このようにスポンジの層を全面に配置するこ
とにより、吸音壁を構成することができる。
【0063】断熱壁の構成 一方、上記の第1および第2の実施例の方法において、
石膏ボード1を壁面に貼り付けた後に、各石膏ボードの
四周と壁面との間にシール材を充填して密閉すれば、各
石膏ボードと壁面の間に密閉空気層が形成される。した
がって、断熱壁を構成することができる。
【0064】第3の実施例 次に、本発明の第3の実施例による壁面施工法を説明す
る。まず、コンクリート躯体の養生を充分に行い、ボル
ト、針金等を除去し、また、ごみ、油等の汚れを取り、
コンクリート躯体表面をきれにする。次に、石膏ボード
の貼り付け面であるコンクリート壁面に仕上げ用の墨出
しを行う。
【0065】次に、石膏ボードを用意する。通常は90
0mm×1800mmの石膏ボードを使用する。
【0066】この後、図11に示すように、コンクリー
ト壁面Wにおける石膏ボード10が張り付けられる部分
(図において点線で囲ってある部分)W1に対して、一
定の間隔で、塑性スペーサ11を取り付ける。
【0067】図12に示すように、本例の塑性スペーサ
11は、焼入れしていない金属製の線状部材をコイル状
に巻いた本体部分11aと、その一方の端面に取り付け
た粘着面11bから構成されており、粘着面11bは剥
離紙11cで覆ってある。本例では、図11に示すよう
に、12個の塑性スペーサ11を一定の間隔で壁面W1
に取り付ける。すなわち、剥離紙11cを剥がして、そ
の粘着面11bを壁面1に取り付ける。図13(a)は
この取り付けた状態を示してある。
【0068】次に、石膏ボード10を塑性スペーサ11
を挟み、壁面W1に取付けて、そのレベル出しを行う。
石膏ボード10を壁面W1に対して押しつけてレベル出
しを行うと、間に挟まれている塑性スペーサ11の本体
部分11aは押し潰されて、石膏ボード1がレベル出し
された状態での長さに縮じむ。この後は、石膏ボード1
0を取外して、各塑性スペーサ11をホットメルト接着
材等によって固化させる。
【0069】この後は、図13(b)に示すように、発
泡性の接着材を含浸させた弾性スペーサ12を、壁面W
1に所定の間隔で張りつける。弾性スペーサ12は、上
記の第2の実施例におけるスポンジスペーサと同一のも
のであり、ここに含浸させた接着材も上記の第2の実施
例と同一のものである。本例では、弾性スペーサ12の
厚さを、塑性スペーサ11の初期長さよりも厚くなるよ
うに設定してある。
【0070】この後は、これら塑性スペーサ11および
弾性スペーサ12を挟み、石膏ボード10を壁面W1に
押しつける。石膏ボード10を壁面W1に向けて押しつ
けると、弾性スペーサ12はそれに伴って押しつぶされ
る。しかし、石膏ボード10の裏面が固化された塑性ス
ペーサ11の先端に当たると、それ以上は石膏ボード1
0を移動できない。したがって、石膏ボード10の全体
を、各塑性スペーサ11の先端に当たるまで押し込むこ
とにより、石膏ボード10はレベル出しされた状態にな
る。したがって、この状態で弾性スペーサ12に含浸さ
せた接着材を硬化させれば、石膏ボード10はレベル出
しされた状態で壁面W1に張りつけられた状態になる。
【0071】このように、本例の壁面施工法において
は、前述の施工法のようなアジャスタピンを使用するこ
となく石膏ボードのレベル出しを行うことができる。こ
のため石膏ボードにアジャスタピンの取付け孔を開ける
ことなく、石膏ボードの張りつけを行うことが可能にな
る。
【0072】床面施工法 ここで、上記の壁面施工法は、そのまま床面施工法に適
用することができる。すなわち、上記の第1、2および
第3の実施例において、壁下地板の代わりに、パーティ
クルボード等の床下地材を用いることにより、これらの
実施例の方法をそのまま床面施工法に適応することがで
きる。
【0073】この場合、各実施例において使用している
スポンジスペーサの代わりに、このスポンジスペーサに
必要とされる弾性特性を付与するために、例えば、スポ
ンジとコイルばねとを組み合わせたものをスペーサとし
て使用することができる。例えば、図14に示すよう
に、直方体形状のスポンジ素材31にコイルばね32を
内蔵したものをスペーサとして利用することができる。
あるいは、スポンジ素材31の外周にコイルばね32を
巻き付けたものをスペーサとして使用することもでき
る。この構成の弾性スペーサを用いれば、それが接着材
により硬化するまえに、床下地材の重量により押し潰さ
れる等といった弊害を回避できる。
【0074】第4の実施例 図15を参照して、本発明の別の実施例である床面施工
法を説明する。本例の施工法は次のようになっている。
【0075】まず、床下地面であるコンクリート躯体の
養生を充分に行い、ボルト、針金等を除去し、また、ご
み、油等の汚れを取り、コンクリート躯体表面をきれに
する。次に、床下地材であるパーティクルボードの張り
付け面に墨出しを行う。
【0076】この後、コンクリート製の床面におけるボ
ード張りつけ部分に、一定の間隔で、レベル出し用アジ
ャスタ15の雌側片16を張りつけ、パーティクルボー
ド18の裏面には、このレベル出し用アジャスタ15の
雄側片17を、各雌側片16に対応する位置に張りつけ
る。
【0077】ここで、図15を参照して、本例で使用す
るレベル出し用アジャスタ15の構造を説明する。本例
のアジャスタ15は雌側片16と雄側片17から構成さ
れている。雌側片16は長方形の基板161を有し、こ
の上面中央位置からは円筒状のはめ込み孔162が垂直
に突出している。この孔162の内周面には、一定のピ
ッチで三角形断面の環状突起163が複数形成されてい
る。各環状突起163の断面形状は、上側の側面が下方
に向かう傾斜面163aとなっており、下側の側面はほ
ぼ水平な水平面163bとなっている。また、基板16
1の裏面には、粘着テープ164が張りつけられてお
り、このテープ164を覆っている剥離紙165を剥が
せば、この雌側片16を床面の側に接着することができ
る。
【0078】これに対して、雄側片17も長方形の基板
171を有し、この表面中央位置からは円柱状突起17
2が垂直に突出している。この円柱状突起172の外周
面には、上記の環状突起163と同一のピッチで、傘状
突起173が複数形成されている。この傘状突起173
が形成された円柱状突起172は、上記の雌側片17の
側のはめ込み孔162内にはめ込み可能な大きさに設定
されている。
【0079】本例においては、雌側片16および雄側片
17の双方を弾性変形可能な塩化ビニル等の合成樹脂材
料から形成してある。したがって、図15から分かるよ
うに、円柱状突起172をはめ込み孔162内に押し込
むことにより、円柱状突起172の各傘状突起173が
はめ込み孔162内の環状突起163を乗り越えて進
み、押し込みを止めると、その位置で、各傘状突起17
3と対応する環状突起163が相互に係合しあって、雌
側片および雄側片はその位置に固定される。
【0080】雄側片17の基板171の裏面側にも粘着
テープ174が張りつけられており、このテープ174
を覆っている剥離紙175を剥がせば、この雄側片17
をパーティクルボード18の裏面に接着することができ
る。
【0081】本例の方法においては、図16(a)に示
すように、この構造のレベル出し用アジャスタ15の雌
側片16を床面の側に接着し、雄側片17をパーティク
ルボード18の裏面に接着しておく。さらに、接着材の
含浸および保持特性のある多孔質の弾性スペーサ19を
用意し、これに発泡性の接着材、例えば、硬質ウレンタ
樹脂液を含浸させる。接着材を含浸させた弾性スペーサ
19を、所定の間隔で、床面に張りつける。
【0082】この後は、図16(b)に示すように、パ
ーティクルボード18を、その裏面に取り付けた各雄側
片17が対応する床面の側の雌側片16に一致するよう
に、床面上に設置する。そして、パーティクルボード1
8を床面の側に押しつけながらレベル出しを行う。ここ
に、パーティクルボード18を押しつけると、その位置
に取付けられているアジャスタの雄側片17は対応する
床面の側の雌側片16内に押し込まれ、その位置に固定
される。よって、パーティクルボード18をレベル出し
された状態に設定することができる。接着材を含浸させ
た弾性スペーサ19をある程度の厚さに設定しておけ
ば、このようにレベル出しされた状態において、弾性ス
ペーサ19は僅かに押しつぶされた状態で、レベル出し
されたパーティクルボード18と床面との間に保持され
る。
【0083】この後は、弾性スペーサ19に含浸させた
接着材が硬化するのを待つ。接着材が硬化すると、パー
ティクボード18はレベル出しされた状態で床面に接着
された状態になる。
【0084】以上説明した本例の方法においては、レベ
ル出し用アジャスタを所謂ワンタッチで取付けることが
できるので便利である。また、アジャスタ取付け用の孔
をパーティクルボードに開ける必要がない。さらには、
レベル出しの作業は、パーティクルボードを押し込むこ
とにより簡単に行うことができる。さらには、前述の実
施例の場合とは異なり、アジャスタは埋め殺しとしてい
るので、その取外し作業が不要となり、作業が簡単にな
るという利点がある。
【0085】第5の実施例 図17を参照して、本発明の更に別の床面施工法の実施
例を説明する。本例の施工法においては、まず、床面W
5の隅に、レベル出しを行った状態できわ根太21を取
り付けると共に、床下地材であるパーティクルボードの
敷設のための墨出しを行う。次に、壁ぎわに配置する一
枚のパーティクルボード22の設置部分の中央に位置す
るように、床面上に接着材を含浸させた弾性スペーサ2
3を複数個配置する。また、きわ根太21の反対側のパ
ーティクルボード22の縁22aに半分掛かるように、
接着材を含浸させた弾性スペーサ23を複数配置する。
さらに、パーティクルボード23の縁22aが掛かるよ
うに、複数のアジャスタ24を床面W5に打ちつける。
【0086】ここに、本例で使用するアジャスタ24
は、外周に雄ねじを切ったピン本体24aと、これに螺
合させた短冊状のナット部材24bから構成されてい
る。ピン本体24aの先端は先鋭状になっており、コン
クリート面に打ち込み可能となっている。ピン本体24
aをコンクリート面に打ちつけた後に、ナット部材24
bを回転させることにより、ナット部材24bの高さ位
置を調整できる。
【0087】この後は、パーティクルボード22を、そ
の一方の縁22bがきわ根太21に乗り、他方の縁22
aがアジャスタ24のナット部材24bに乗った状態と
なるように設置する。図17(a)にはこの状態を示し
てある。次に、各アジャスタ24のナット部材24bを
回して、パーティクルボード22のレベル出しを行う。
【0088】レベル出しを行った後は、隣接配置するパ
ーティクルボード22−2の他方の縁22cが掛かる位
置に、同様にアジャスタ24を打ちつける。また、接着
材を含浸させた弾性スペーサ23を、このパーティクル
ボード22−2が設定される床面部分の中央に設置する
と共に、その縁22cが半分掛かるように床面部分に設
置する。この後に、最初に設定したパーティクルボード
22に隣接させて、一定の間隔を於いてパーティクルボ
ード22−2を設置する。図17(b)にはこの状態を
示してある。パーティクルボード22−2を設置した後
は、各アジャスタ24のナット部材24bを調整してパ
ーティクルボード22−2のレベル出しを行う。以下、
同様にして、一定の目地を開けながら、順次にパーティ
クルボードを敷設していく。
【0089】敷設した後のパーティクルボード22は、
その裏面と床面の間に挟まれている弾性スペーサ23に
含浸させた接着材が硬化すると、それを介して、床面W
5上に固定される。
【0090】接着材が完全に硬化した後は、図17
(c)に示すように、各アジャスタ24のナット部材2
4bをボード間の目地22dと平行になるように回転さ
せて、床面5から引き抜く。このようにして取り外した
アジャスタ24は繰り返し使用される。
【0091】(アジャスタの別の実施例)ここで、使用
するアジャスタとしては、上記の構造のアジャスタ24
の代わりに、図18に示す構造のものを使用することが
できる。
【0092】図18に示すアジャスタ26は、床面W6
上に張りつけられる支持部27と、この支持部に対して
上下にスライド可能に取り付けた昇降部28から構成さ
れている。支持部27は、床面W6上に張りつける基板
27aと、この基板から垂直に突出している円柱27b
から構成され、基板27aの裏面には、粘着テープ27
cが取付けられている。この粘着テープ27cを覆って
いる剥離紙(図示せず)を剥がすことにより、支持部2
7を床面W6に固着することができる。
【0093】昇降部28は、上記の円柱27bをスライ
ド可能に受け入れている円筒28aと、この円筒の上端
に水平に取り付けた床板支持部28bから構成されてい
る。円筒28aには、その側壁を貫通した状態に蝶ねじ
28cが取付けられており、昇降部28を所定の高さ位
置に移動させた後に、蝶ねじ28cを締め付けて、その
先端を円柱27bの側壁に食い込ませることにより、昇
降部28をその高さ位置に固定できるようになってい
る。さらに、円筒28a内においては、その中に差し込
まれている円柱27bの先端と円筒端面28dとの間に
圧縮状態でコイルばね28eが装着されている。
【0094】この構造のアジャスタ26を使用する場合
には、蝶ねじ28cを緩めておき、昇降部28を上下に
スライドさせて、その上に支持されている床下地板29
のレベル出しを行う。レベル出しを行った後は、蝶ねじ
28cを締め付けて、昇降部28をその高さ位置に固定
すればよい。なお、本例のアジャスタ26は、前述した
アジャスタ24とは異なり、埋め殺しとされる。
【0095】本例のアジャスタ26は、ねじ式で高さ調
整を行なわずに、単にスライドさせるだけでよいので、
レベル調整を簡単に行うことができる。また、コイルば
ねを内蔵しているので、高さ調整のための操作を簡単に
行うことができる。
【0096】なお、本例においては、昇降部28を目標
とする高さ位置に固定するために蝶ねじを用いている。
しかし、固定状態を強固にするためには、例えば、昇降
部28の床板支持部28bに、円筒28aの内部に連通
する接着材充填孔を形成しておき、昇降部28を目標と
する高さ位置に固定した後に、この孔を介して円筒内部
に接着材を充填すればよい。
【0097】また、床面に対して床下地材の設置高さが
高い場合には、例えば、図19に示すように、上記のア
ジャスタ26の基板26aの裏面に、接着材を含浸させ
た弾性スペーサ26Aを張りつけて使用すればよい。
【0098】その他の実施例 以上、本発明を建築の分野における壁面施工、および床
面施工に適用した場合を説明したが、本発明はその他の
建築の分野においても応用することができる。例えば、
接着材を含浸させた弾性スペーサは、一定の間隔で接合
しなければならない二つ、あるいは、それ以上の部材の
間を接合する場合に利用することができる。
【0099】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、弾性スペーサとレベル出し用のアジャスタとの組み
合わせにより、従来に比べて、熟練を必要とすることな
く、簡単でしかも効率良く、壁板、床下地板等のレベル
出し作業および張りつけ作業を行うことができる。
【0100】また、弾性スペーサとして接着材含浸およ
び保持特性のあるものを用いて、弾性スペーサに接着材
を含浸させて使用している。よって、このスペーサを、
接着材の硬化前はレベル出し用のスペーサとして機能さ
せ、接着材の硬化後は壁面あるいは床面と、そこに張り
つけた板材との間の接合部分として機能させることがで
きる。また、このように弾性スペーサに接着材を含浸さ
せているので、接着材を団子状態で使用する場合に比べ
て、接着材の使用料を少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】石膏ボードの平面図である。
【図2】壁面に張り付けたスポンジスペーサの配置状態
を示す斜視図である。
【図3】石膏ボードの裏面に盛り付けた接着材の配置状
態を示す裏面図である。
【図4】アジャスタピンの取付け状態を示す断面図であ
る。
【図5】張り付けた石膏ボードの目地の部分に注入した
接着材の配置状態を示す平面図である。
【図6】石膏ボードの平面図である。
【図7】壁面に貼り付けたスポンジスペーサの配置状態
を示す斜視図である。
【図8】スポンジスペーサに発泡性接着材を含浸させた
状態の断面図である。
【図9】張り付けた石膏ボードにアジャスタピンを取り
付けた状態の断面図である。
【図10】図9に示すアジャスタピンの構造を示す図で
ある。
【図11】壁面に塑性スペーサを取付けた状態を示す斜
視図である。
【図12】塑性スペーサを示す斜視図である。
【図13】塑性スペーサを用いたボードのレベル出しを
説明する図であり、(a)は塑性スペーサをボードによ
り押しつけた状態を示す断面図、(b)は接着材を含浸
させた弾性スペーサを壁面に取付けた状態を示す断面
図、(c)はボードを張り付けた状態を示す断面図であ
る。
【図14】弾性スペーサの例を示す斜視図である。
【図15】アジャスタの例を示す図であり、(a)はそ
の分解斜視図であり、(b)はそのb−b線で切断した
部分の断面図である。
【図16】図15のアジャスタを用いた床面施工法を示
す図であり、(a)はボード設置前の状態を示す断面
図、(b)はボード設置後の状態を示す断面図である。
【図17】床面施工法の別の例を示す斜視図であり、
(a)は一枚のボードを設置した状態を示す斜視図、
(b)は二枚のボードを設置した状態を示す斜視図、
(c)はアジャスタの取外しを示す斜視図である。
【図18】アジャスタの別の例を示す断面図である。
【図19】図18のアジャスタの変形例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1・・・石膏ボード 2・・・アジャスタピン取付け孔 3・・・スポンジスペーサ 4・・・接着材の団子 5、7・・・アジャスタピン 10・・・石膏ボード 11・・・塑性スペーサ 12・・・弾性スペーサ 15・・・アジャスタ 16・・・雌側片 17・・・雄側片 18・・・パーティクルボード 19・・・弾性スペーサ 21・・・きわ根太 22・・・パーティクルボード 23・・・弾性スペーサ 24・・・アジャスタ 26・・・アジャスタ 26A・・・弾性スペーサ 27・・・支持部 28・・・昇降部 53・・・ピン本体 54・・・雄ねじ部 55・・・ナット 56・・・板押さえ部分 W・・・壁面 W1・・・石膏ボードの貼り付け領域

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 壁面にボードを張りつける壁面施工法に
    おいて、 複数の孔が形成されたボードの裏面および壁面のうちの
    少なくとも一方に、弾性スペーサを張り付け、 ボードの裏面および壁面のうちの少なくとも一方の側に
    発泡性の接着材を団子状態に盛りつけ、 ボードを、弾性スペーサおよび団子状態に盛りつけた接
    着剤を介して壁面に張り付け、 ピン本体と、その外周に螺合したナットとを備えたレベ
    ル出し用調整具を用意し、このレベル出し用調整具のピ
    ン本体の先端を、壁面に張り付けたボードの表面側か
    ら、ここに形成されている孔を通して壁面に打ちつけ、 壁面に打ちつけたレベル出し用調整具におけるナットを
    回転して、当該ナットの端面によりボードを押しつけ
    て、当該ボードのレベル出しを行ない、 接着剤の硬化後にレベル出し用調整具を取り外す、 ことを特徴とする壁面施工法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、ボードのレベル出し
    を行った後に、当該ボードの四周縁と壁面との間にシー
    ル材を充填して、これらのボードと壁面の間に密閉空気
    層を形成することを特徴とする壁面施工法。
  3. 【請求項3】 壁面にボードを張りつける壁面施工法に
    おいて、 複数の孔が形成されたボードの裏面および壁面のうちの
    少なくとも一方の側に、接着材の含浸および保持特性を
    備えた弾性スペーサを、接着材を含浸させた状態で張り
    付け、 ボードを、接着材を含浸させた弾性スペーサを介して壁
    面に張り付け、 ピン本体と、その外周に螺合したナットとを備えたレベ
    ル出し用調整具を用意し、このレベル出し用調整具のピ
    ン本体の先端を、壁面に張り付けたボードの表面側か
    ら、ここに形成されている孔を通して、壁面に打ちつ
    け、 壁面に打ちつけたレベル出し用調整具におけるナットを
    回転して、当該ナットの端面によりボードを押しつけ
    て、当該ボードのレベル出しを行ない、 接着材の硬化後にレベル出し用調整具を取り外す、 ことを特徴とする壁面施工法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、弾性スペーサは、ボ
    ードとほぼ同一寸法のものであり、一方の面は凹凸面と
    されており、 この弾性スペーサには、接着材がその表裏面に充分に行
    き渡る状態で、部分的に接着材を含浸させることを特徴
    とする壁面施工法。
  5. 【請求項5】 請求項3または4において、ボードのレ
    ベル出しを行なった後に、このボードの四周縁と壁面と
    の間に、シール材を充填することを特徴とする壁面施工
    法。
  6. 【請求項6】 壁面にボードを張りつける壁面施工法に
    おいて、 壁面に対して、軸線方向に塑性変形可能な塑性スペーサ
    を複数箇所に取付け、 これらの塑性スペーサを取り付けた壁面に対してボード
    を当てがい、このボードのレベル出しがなされた状態と
    なるように、各塑性スペーサを軸線方向に塑性変形さ
    せ、 塑性変形させた各塑性スペーサを変形不可の状態となる
    ように接着材を用いて固化させ、 接着材の含浸および保持特性を有する弾性スペーサを、
    接着材を含浸させた状態で、ボードの裏面および壁面の
    うちの少なくとも一方の側に張り付け、 ボードを、接着材を含浸させた弾性スペーサを介して、
    壁面に張り付け、ることを特徴とする壁面施工法。
  7. 【請求項7】 壁面にボードを張り付ける壁面施工法に
    おいて、 雄側片と、これを押し込み可能な雌側片とを有し、押し
    込まれた雄側片が雌側片から引抜きできない状態に相互
    に係合可能となっているレベル出し用調整具を用意し、
    このレベル出し用調整具の雄側片および雌側片のうちの
    一方の片を所定の間隔でボードの裏面に取り付けると共
    に、他方の片を壁面に対して所定の間隔で取り付け、 接着材の含浸および保持特性を備えた弾性スペーサを、
    接着材を含浸させた状態で、壁面およびボード裏面のう
    ちの少なくと一方の側に張り付け、 接着材を含浸させた弾性スペーサを挟み、ボードを壁面
    に張り付けて、レベル出し用調整具の雄側片を、対応す
    る雌側片に対して押し込むことにより、ボードのレベル
    出しを行う、 ことを特徴とする壁面施工法。
  8. 【請求項8】 床面上の所定の高さ位置に床下地材を敷
    設する床面施工法において、 複数の孔が形成された床下地材の裏面および床面のうち
    の少なくとも一方の面に、所定の間隔で、弾性スペーサ
    を張り付け、 床下地材板の裏面および床面のうちの少なくとも一方の
    側に発泡性の接着材を団子状態に盛りつけ、 床下地材を、弾性スペーサおよび団子状態に盛りつけた
    接着剤を挟む状態で床面に張り付け、 ピン本体およびその外周に螺合したナットを備えたレベ
    ル出し用調整具を用意し、このレベル出し用調整具のピ
    ン本体の先端を、床面に張り付けた床下地材の表面側か
    ら、ここに形成されている孔を通して床面に打ちつけ、 床面に打ちつけたレベル出し用調整具におけるナットを
    回転して、当該ナットの端面により床下地材を押しつけ
    て、当該床下地材のレベル出しを行い、 接着剤の硬化後にレベル出し用調整具を取り外す、 ことを特徴とする床面施工法。
  9. 【請求項9】 請求項8において、弾性スペーサは、弾
    性部材と、ばね部材とから構成されていることを特徴と
    する床面施工法。
  10. 【請求項10】 床面上の所定の高さに床下地材を敷設
    する床面施工法において、 複数の孔が形成された床下地材の裏面および床面のうち
    の少なくとも一方の側に、接着材の含浸および保持特性
    を備えた弾性スペーサを、接着材を含浸させた状態で張
    り付け、 床下地材を、接着材を含浸させた弾性スペーサを介して
    床面に設置し、 ピン本体およびその外周に螺合したナットを備えたレベ
    ル出し用調整具を用意し、このレベル出し用調整具のピ
    ン本体の先端側から床下地材の各孔に挿入して、床面に
    打ち付け、 各レベル出し用調整具のナットを回転して、当該ナット
    の端面により床下地材を押し付けて、当該床下地材のレ
    ベル出しを行ない、 接着材の硬化後に、レベル出し用調整具を抜き取る、こ
    とを特徴とする床面施工法。
  11. 【請求項11】 床面上の所定の高さ位置に床下地材を
    敷設する床面施工法において、 雄側片と、これを押し込み可能な雌側片とを有し、押し
    込まれた雄側片が雌側片から引抜きできない状態に相互
    に係合可能となっているレベル出し用調整具を用意し、
    このレベル出し用調整具の雄側片および雌側片のうちの
    一方の片を所定の間隔で床下地板の裏面に取り付けると
    共に、他方の片を、床面に対して所定の間隔で取り付
    け、 床面に対して、接着材の含浸および保持特性を備えた弾
    性スペーサを、接着材を含浸させた状態で張り付け、 床下地材を、接着材を含浸させた弾性スペーサを介して
    床面に設置し、 レベル出し用調整具の雄側片を、対応する雌側片に押し
    込むことにより、床下地板のレベル出しを行なう、こと
    を特徴とする床面施工法。
  12. 【請求項12】 床面の所定の高さ位置に床下地材を所
    定の目地間隔で敷設する床面施工法において、 床面上に所定の間隔で、接着材の含浸および保持特性を
    備えた弾性スペーサを、接着材を含浸させた状態で配置
    し、 床下地材の目地部分が位置する床面に、床面に打ち込み
    可能なピン本体と、これに螺合している短冊状のナット
    部材から構成されるレベル出し用調整具を打ちつけ、 これらのレベル出し用調整具のナット部材により、床下
    地材を支持して、ナット部材を回すことにより、当該床
    下地材のレベル出しを行い、 接着材の硬化後に、床下地板の目地から抜取り可能な状
    態となるように、レベル出し用調整具のナット部材を回
    して、当該レベル出し用調整具を床面から抜き取る、 ことを特徴とする床面施工法。
  13. 【請求項13】 請求項12において、前記レベル出し
    用調整具の代わりに、床面に張りつけ固定可能な支持部
    と、当該支持部に対して昇降自在に取付けられた昇降部
    と、この昇降部を前記支持部に対して固定可能な固定具
    とから構成されるレベル出し用調整具を用いることを特
    徴とする床面施工法。
  14. 【請求項14】 請求項13において、前記固定具と共
    に、接着材を充填することにより、前記レベル出し用調
    整具の昇降部を支持部に固定することを特徴とする床面
    施工法。
  15. 【請求項15】 請求項13または14において、前記
    レベル出し用調整具の支持部を、接着材を含浸させた弾
    性スペーサを介して床面に接着固定することを特徴とす
    る床面施工法。
  16. 【請求項16】 接着材を含浸して内部に保持可能な弾
    性スペーサを用いて、複数の部材を、一定の間隔を保持
    した状態で、相互に接合することを特徴とする部材の接
    合方法。
JP06033894A 1993-03-05 1994-03-03 床面施工法 Expired - Fee Related JP3333625B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06033894A JP3333625B2 (ja) 1993-03-05 1994-03-03 床面施工法

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7081993 1993-03-05
JP5-204760 1993-07-27
JP20476093 1993-07-27
JP5-70819 1993-07-27
JP06033894A JP3333625B2 (ja) 1993-03-05 1994-03-03 床面施工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0791015A true JPH0791015A (ja) 1995-04-04
JP3333625B2 JP3333625B2 (ja) 2002-10-15

Family

ID=27297153

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06033894A Expired - Fee Related JP3333625B2 (ja) 1993-03-05 1994-03-03 床面施工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3333625B2 (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1037432A (ja) * 1996-07-26 1998-02-10 Toyo Exterior Co Ltd 屋外構築物の擬石又はタイル接着固定装置及びその 接着固定方法
JPH10266509A (ja) * 1997-03-28 1998-10-06 Nippon Jutaku Panel Kogyo Kyodo Kumiai 中空部材への取付下地の形成方法及び中空部材の取付下地
JP2000145093A (ja) * 1998-11-17 2000-05-26 Dan Form Kk 壁面形成方法及び壁面形成用2液性硬質発泡ポリウレタンフォーム・シーラント
JP2001012050A (ja) * 1999-07-01 2001-01-16 Kowa Kenshiyou Kk 部材の位置決め方法および位置決め構造
JP2004190385A (ja) * 2002-12-12 2004-07-08 Katsuya Hiraoka 階段
JP2006188846A (ja) * 2005-01-05 2006-07-20 Mitsui Kagaku Sanshi Kk 基礎の施工方法
JP2010229732A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Toto Ltd 内装壁構造及び施工方法
KR200455585Y1 (ko) * 2008-11-13 2011-09-15 이현배쓰(주) 조립식 욕실의 벽판넬 배면지지체
JP2014194147A (ja) * 2012-08-30 2014-10-09 Eidai Co Ltd 木質系床材
CN104234365A (zh) * 2013-06-06 2014-12-24 上海超杰环境保护有限公司 一种扣件瓷砖及其安装方法
JP2017025559A (ja) * 2015-07-22 2017-02-02 河野 誠 ボード状建材の配設方法及びレベル調整具
JP2018199974A (ja) * 2017-05-29 2018-12-20 株式会社ノーリツ 床敷設マットの敷設方法および床敷設マット
JP2019082086A (ja) * 2017-10-31 2019-05-30 フクビ化学工業株式会社 ルームユニット支持脚、硬化性材料充填ルームユニット支持脚、ルームユニットの設置高さ調整方法
CN110042996A (zh) * 2018-01-17 2019-07-23 张引强 房屋装修结构

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1037432A (ja) * 1996-07-26 1998-02-10 Toyo Exterior Co Ltd 屋外構築物の擬石又はタイル接着固定装置及びその 接着固定方法
JPH10266509A (ja) * 1997-03-28 1998-10-06 Nippon Jutaku Panel Kogyo Kyodo Kumiai 中空部材への取付下地の形成方法及び中空部材の取付下地
JP2000145093A (ja) * 1998-11-17 2000-05-26 Dan Form Kk 壁面形成方法及び壁面形成用2液性硬質発泡ポリウレタンフォーム・シーラント
JP2001012050A (ja) * 1999-07-01 2001-01-16 Kowa Kenshiyou Kk 部材の位置決め方法および位置決め構造
JP2004190385A (ja) * 2002-12-12 2004-07-08 Katsuya Hiraoka 階段
JP2006188846A (ja) * 2005-01-05 2006-07-20 Mitsui Kagaku Sanshi Kk 基礎の施工方法
KR200455585Y1 (ko) * 2008-11-13 2011-09-15 이현배쓰(주) 조립식 욕실의 벽판넬 배면지지체
JP2010229732A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Toto Ltd 内装壁構造及び施工方法
JP2014194147A (ja) * 2012-08-30 2014-10-09 Eidai Co Ltd 木質系床材
CN104234365A (zh) * 2013-06-06 2014-12-24 上海超杰环境保护有限公司 一种扣件瓷砖及其安装方法
JP2017025559A (ja) * 2015-07-22 2017-02-02 河野 誠 ボード状建材の配設方法及びレベル調整具
JP2018199974A (ja) * 2017-05-29 2018-12-20 株式会社ノーリツ 床敷設マットの敷設方法および床敷設マット
JP2019082086A (ja) * 2017-10-31 2019-05-30 フクビ化学工業株式会社 ルームユニット支持脚、硬化性材料充填ルームユニット支持脚、ルームユニットの設置高さ調整方法
CN110042996A (zh) * 2018-01-17 2019-07-23 张引强 房屋装修结构

Also Published As

Publication number Publication date
JP3333625B2 (ja) 2002-10-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3333625B2 (ja) 床面施工法
US7574837B2 (en) Insulated stud panel and method of making such
US7127856B2 (en) Insulated stud panel and method of making such
US5600930A (en) Construction system using lightweight fire-resistant panels
JP4927424B2 (ja) 壁構造体及びその施工方法
CN216042368U (zh) 一种保温装饰一体化板外墙外保温系统及其锚固件
US20090025329A1 (en) Wall panel construction and repair method and apparatus
JPH11172895A (ja) 床材施工方法及びその床材
JP2764529B2 (ja) コンクリートの鉛直打継目の処理方法
JPH08193409A (ja) 繊維強化プラスチックパネル、その接合体および不燃複合繊維強化プラスチックパネル
JPH1113206A (ja) 木質鉄骨梁の断熱構造
JPH07173930A (ja) コンクリート被覆材および同被覆材の型枠への仮固定方法
JP3464926B2 (ja) 木造家屋の土台・基礎のハイブリッド断熱工法における気密保持方法およびその構造
JP2646152B2 (ja) モルタル下地板の製造方法
JP2006052590A (ja) 型枠兼用断熱パネルとそれを用いた断熱コンクリート躯体構造およびその施工方法
KR200347584Y1 (ko) 건축물 내, 외장용 인조석 판재
CA2488948C (en) Insulated stud panel and method of making such
JPS6317604B2 (ja)
JPH1136557A (ja) タイルの施工方法及びタイルの施工治具
JP3073788U (ja) ハニカム材セルに合成樹脂発泡体粉砕物を充填したサンドイッチパネル
JPS626185Y2 (ja)
KR20050033136A (ko) 건축물 내, 외장용 인조석 판재와 그의 제조 및 시공방법
JPH04143361A (ja) モルタル下地板の製造方法
KR200336881Y1 (ko) 건축물 내, 외장용 인조석 판재
JPH0754435A (ja) 垂木受け部材

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080726

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100726

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees