JPH078B2 - きのこの人工栽培方法 - Google Patents

きのこの人工栽培方法

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JPH078B2
JPH078B2 JP62318416A JP31841687A JPH078B2 JP H078 B2 JPH078 B2 JP H078B2 JP 62318416 A JP62318416 A JP 62318416A JP 31841687 A JP31841687 A JP 31841687A JP H078 B2 JPH078 B2 JP H078B2
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侑 松井
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寳酒造株式会社
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は改良されたきのこの栽培用培養基材を用いてき
のこを栽培する方法に関する。
〔従来の技術〕
従来のきのこの栽培はコナラ、クヌギ、ブナ等の原木を
利用したほだ木栽培が殆どであり、そのため気象条件に
より収穫が左右されることが多く、また最近ではほだ木
の原木不足更には原木切出しのための労働力が不足して
いること等によつて原木の入手が困難になりつつある。
またほだ木栽培では栽培期間が長い、例えば種菌の接種
からきのこの収穫までに1年半〜2年を要すること等に
より生産コストが相当高くなることが避けられないのが
実情である。
このため近年エノキタケ、ヒラタケ、シロタモギタケ、
ナメコ等の栽培において、鋸屑に米糠を配合した培養基
を用い、瓶または箱で栽培を行う菌床人工栽培方法が確
立され、一年を通して四季に関係なく安定してきのこを
収穫できるようになつている。このためほだ木による従
来の農家での副業的性格が強く、小規模生産に頼つてい
たきのこの栽培が、現在では企業が工業的規模で大量に
栽培でき、かつ原料入手がし易い菌床人工栽培法に移り
つつある。
しかしながら、この菌床栽培法においても、きのこを大
量に連続栽培するには、未だ収量が充分に高いとは言え
ず、かつ栽培期間がかなり長いため、その生産コストは
充分に安価とは言えない。
このため種々の農産廃棄物等を培養基に用いて収量を増
大させる試みがなされている。例えばコーンコブ(とう
もろこしの穂軸)の粉砕物がエノキタケ、ヒラタケ、シ
ロタモギタケ、ナメコ、シイタケ等のきのこの培養基に
用いられており、収量において増収効果が認められてい
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、このコーンコブ粉砕物はこのままでは培
養基として使用する際に粉塵が多く作業環境を悪くす
る、吸水性が悪く培養基の水分調整が難かしいという欠
点があり、このため収穫されるきのこの揃いが悪い、品
質が悪い等の問題点を有している。このためコーンコブ
粉砕物は現在殆ど使用されていない。
従つて本発明の目的は上記現状に鑑み、きのこの増収効
果を有するコーンコブ粉砕物を培養基として用いる場合
の上記問題点を解決し、改良されたきのこの人工栽培用
培養基材を用いることによるきのこの人工栽培方法を提
供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明はきのこの人工栽培方法に関し、コーンコブ粉砕
物に栄養剤を加えて粒状物にし、この粒状物に水を含浸
させ破壊して培養基を作り、きのこを培養するきのこの
人工栽培方法である。
本発明者等は、コーンコブ粉砕物用いるきのこの人工栽
培における前記問題点を解決するため、コーンコブの有
効な利用方法について鋭意検討を重ねた結果、コーンコ
ブに栄養剤を加えて造粒して培養基材として、これに水
を含浸させ破壊して培養基に用いた場合、作業環境の悪
化を防止しうるのみならず、収穫されるきのこの揃いお
よび品質を改良でき、更には収量の増加もできることを
ここに見出した。
本発明で使用するコーンコブ粉砕物は市場で入手するこ
とができ例えば金商又一株式会社より市販されているコ
ーンコブ粉砕物が利用できる。これらは通常0.25〜4mm
の粒径を有する粉末で、飛散し易いものである。
本発明で前記コーンコブ粉砕物に加える栄養剤としては
米糠、麩、大麦粉砕物、大豆皮、とうもろこし糠、麦糠
等従来よりきのこの栽培に使用されているものを使用で
きる。これらはそれぞれ単独で用いてもよく、あるいは
2種以上の混合物の形で使用してもよい。
前記コーンコブ粉砕物と栄養剤の混合割合は、コーンコ
ブ粉砕物の重量に対して0.1〜10倍、好ましくは0.4〜4
倍で使用するとよい。しかしこの混合割合は任意に選択
でき、これに限定されるものではない。
前記コーンコブ粉砕物および栄養剤の混合および造粒に
は通常使用される造粒機例えば不二パウダル社製F−5/
11−175型押出機を用いて押し出し、これを切断してペ
レツト状粒状物とするとよい。このとき適当量の水を混
合物に加えて造粒する方が粒状物の形態保持が容易で粉
塵の発生を防止できることは判るであろう。
上述した如くして作つた粒状物は必要により通常の如く
乾燥して水分10重量%以下にすれば長期保存することが
できる。
粒状物の形状は通常直径3〜8mm、長さ10〜30mmの円筒
状にすればよい、なおこの形状は他の形および寸法であ
つてもよい。
上述した本発明による培養基材を用いてきのこの人工栽
培用培養基を作るに当つては、これに水を加えて撹拌破
壊し、水分含有率60〜65重量%に調整し、これを栽培容
器例えば広口瓶または箱等に入れて上より圧力を加えて
圧縮する。上記撹拌中に水分を含有した本発明による粒
状物培養基材はその形態が容易に破壊されて均一混合物
となるのでこれを押し固めて必要な培養基を形成する。
培養基を製造するに当つて、本発明による上述した培養
基材を予め鋸屑と混合し、これに上述した如く水を加え
て撹拌し、水分含有率60〜65重量%に調整してもよい。
なお鋸屑を使用する場合、鋸屑対造粒物の重量比は1:2
〜3の割合で混合するとよい。鋸屑としては広葉樹鋸屑
および針葉樹鋸屑をそれぞれ単独でまたは混合して使用
してもよい。
本発明による培養基材を用いて培養基を作り、これを用
いて栽培できるきのこは、人工栽培できるきのこであれ
ば任意のきのこであることができ、例えばエノキタケ、
ヒラタケ、シロタモギタケ、ナメコ、シイタケ等を挙げ
ることができる。
きのこの培養法自体は従来の方法を使用できる。
〔作 用〕
本発明による培養基材は粒状物にしてあるため、それを
用いて培養基を作成するに当つて、コーンコブ粉砕物を
用いる場合と異なり粉塵の発生がないので作業環境の悪
化がなく、しかも吸水性が改良されるため培養基の水分
調整が容易になる。このため収穫されるきのこの揃いが
良くなり、高品質なものが得られ、収量も向上させるこ
とができる。
〔実施例〕
以下に実施例を挙げて本発明を説明する。
実施例 1 コーンコブ粉砕物〔金商又一株式会社販売〕を直径21〜
2mmの範囲の大きさに篩分けし、これと米糠および麩を
5:7:2の重量比で使用して、これに水をを15重量%加え
て押出機(不二パウダル社製F−5/11−175型)を用い
て直径6mmのストランドに押し出し、この押出物を切断
して長さ30mmのペレット粒状物を作つた。このものを40
℃で乾燥した。
形成された培養基材は粉塵を発生することはなかつた。
次に上述した培養基材を用いてシロタモギタケの栽培に
使用した。前記培養基材140gを杉材鋸屑50gと混合し、
更に水道水を水分含有率が63重量%になるように加え、
撹拌した。このとき前記培養基材は破壊されて均質混合
物となつた。このときも粉塵の発生はなかつた。
前記混合物をポリプロピレン製850ml広口瓶内に入れ圧
縮して固めて培養基層を形成した。次に瓶口部中央より
下方に向い底まで直径1cmの穴をあけた後、キヤツプで
打栓し、これを120℃で90分間高圧蒸気滅菌した。
冷却後、シロタモギタケの固体種菌20mlを接種し、暗所
で温度25℃、湿度55%の条件下で30日間培養して培養菌
糸を発生させた。
この培養菌糸を更に同じ条件の下で55日間培養を続けて
熟成させた後、次にキヤツプを取り除き、培養基の上部
から約1cm菌かきをして菌糸層を取り除いた後、水道水2
0mlを加えて吸水させた。4時間放置後、培養基上に残
つた水を傾写して除き、温度15℃、湿度95%、照度20ル
ツクスの条件下で10日間培養して子実体原基を形成さ
せ、更に照度を300ルツクスに上げて15日間培養を続け
て成熟子実体を得た。
成熟子実体の収量は153gで、形態も良く揃つた高品質の
シロタモギタケが得られた。
実施例 2 コーンコブ粉砕物〔金商又一株式会社販売〕を直径2〜
4mmの範囲の大きさに篩分けし、これと米糠および麩を
7:2:1の重量比で使用し、実施例1と同様にして押し出
し、切断して直径6mm、長さ30mmのペレツト粒状物を作
り、このものを40℃で乾燥した。
形成された培養基材は粉塵を発生することはなかつた。
上述した培養基材200gに水道水を水分含有率が63重量%
になるように加え、撹拌した。このとき前記培養基材は
破壊されて均質混合物となつた。このときも粉塵の発生
はなかつた。
上記混合物をポリプロピレン製850ml広口瓶内に入れ圧
縮して固めて培養基層を形成した。次に瓶口部中央より
下方に向い底まで直径1cmの穴をあけた後、キヤツプで
打栓し、これを120℃で90分間高圧蒸気滅菌した。
冷却後シロタモギタケの固体種菌20mlを接種し、暗所で
温度25℃、湿度55%の条件下で29日間培養して培養菌糸
を発生させた。
この培養菌糸を同じ条件下で更に56日間培養を続けて熟
成させた後、次にキヤツプ取り除き、培養基の上部から
約1cm菌かきをして菌糸層を取り除いた後水道水20mlを
加えて吸水させた。4日間放置後培養基上に残つた水を
傾写して除き、温度15℃、湿度95%、照度20ルツクスの
条件下で10日間培養して子実体原基を形成させ、更に照
度を300ルツクスに上げて15日間培養を続けて成熟子実
体を得た。
成熟子実体の収量は166gで形態も良く揃つた高品質のシ
ロタモギタケが得られた。
実施例 3 コーンコブ粉砕物〔金商又一株式会社販売〕を直径0.25
〜1mmの範囲の大きさに篩分けし、これと米糠を5:9の重
量比で使用し、実施例1と同様に押し出し、切断し、直
径6mm、長さ30mmのペレツト粒状物を作り、このものを4
0℃で乾燥した。
形成された培養基材は粉塵を発生することはなかつた。
前記培養基材140gを杉材鋸屑50gと混合し、更に水道水
を水分含有率が63重量%になるように加え撹拌した。こ
のとき前記培養基材は破壊されて均質混合物となつた。
このときも粉塵の発生はなかつた。
前記混合物をポリプロピレン製850ml広口瓶内に入れ圧
縮して固めて培養基層を形成した。次に瓶口部中央より
下方に向い底まで直径1cmの穴をあけた後、キヤツプで
打栓し、これを120℃で90分間高圧蒸気滅菌した。
冷却後ヒラタケの種菌20mlを接種し、暗所で温度25℃、
湿度55%の条件下で30日間培養して培養菌糸を発生させ
た。
次にキヤツプを取り除き、培養基の上部から約1cm菌か
きをして菌糸層を取り除いた後、水道水20mlを添加して
吸水させた。4時間放置後培養基上に残つた水を傾写し
て除き、温度15℃、湿度95%、照度20ルツクスの条件下
で4日間培養して子実体原基を形成させ、更に照度を30
0ルツクスに上げて10日間培養を続けて成熟子実体を得
た。
成熟子実体の収量は118gで形態の良く揃つた高品質のヒ
ラタケが得られた。
実施列 4 コーンコブ粉砕物〔金商又一株式会社販売〕を直径0.25
〜1mmに篩分けし、これと米糠を7:4の重量比で使用し、
実施例1と同にして押し出し、切断して直径6mm、長さ3
0mmのペレツト粒状物を作り、このものを40℃で乾燥し
た。
形成された培養基材は粉塵を発生することはなかつた。
上述した培養基材200gに水道水を水含有率が63重量%に
なるように加え撹拌した。このとき培養基材は破壊され
て均質混合物になつた。このときも粉塵の発生はなかつ
た。
この混合物をポリプロピレン製850ml広口瓶に入れ、圧
縮して固めて培養基層を形成した。次に広口瓶中央より
下方に向い底まで直径1cmの穴をあけた後キヤツプで打
栓し、これを120℃で90分間高圧蒸気滅菌した。
冷却後ヒラタケの固体種菌20mlを接種し、暗所で温度25
℃、湿度55%の条件下で29日間培養して培養菌糸を発生
させた。
次にキヤツプを取り除き培養基の上部から約1cm菌かき
をして菌糸層を取り除いた後、水道水20mlを加えて吸水
させた。4時間放置後、培養基上に残つた水を傾写して
除き、温度15℃。湿度95%、照度20ルツクスの条件下で
4日間培養して子実体原基を形成させ、更に照度を300
ルツクスに上げて11日間培養を続け成熟子実体を得た。
成熟子実体の収量は125gで形態も揃つた高品質のヒラタ
ケが得られた。
実施例 5 コーンコブ粉砕物〔金商又一株式会社販売〕(粒径0.25
〜1mm)を米糠と5:9の重量比で使用し、実施例1と同様
にして押し出し、切断して直径6mm、長さ30mmのペレツ
ト粒状物を作り、40℃で乾燥した。
形成された培養基材は粉塵を発生することはなかつた。
この培養基材140gを杉材鋸屑50gと混合し、更に水道水
を水分含有率が63重量%になるように加え撹拌した。こ
のとき培養基材は破壊されて均質混合物となつた。この
ときも粉塵の発生はなかつた。
この混合物をポリプロピレン製850ml広口瓶に入れ圧縮
して固めて培養基層を形成した。次に瓶口部中央より下
方に向い底まで直径1cmの穴をあけた後、キヤツプで打
栓し、これを120℃で90分間高圧蒸気滅菌した。
冷却後エノキタケの種菌20mlを接種し、暗所で温度20
℃、湿度55%の条件下で22日間培養して培養菌糸を発生
させた。
次にキヤツプを取り除き、培養基の上部に盛り上つてい
る古い種菌を取り除いた後、暗所で温度12℃、湿度85%
の条件下で10日間培養して子実体原基を形成させた。次
に温度4℃の暗所で真上から風をあてる抑制を7日間行
つた後、暗所で温度7℃、湿度75%の条件下で4日間培
養して子実体を瓶口部まで生長させた。その後紙まきを
行い、更に6日間培養を続けて成熟子実体を得た。
成熟子実体の収量は145gで揃いのよいエノキタケが得ら
れた。
実施例 6 コーンコブ粉砕物〔金商又一株式会社販売〕(粒径1〜
2mm)を米糠と7:4の重量比で使用し、実施例1と同様に
押し出し、切断して直径6mm、長さ30mmのペレツト粒状
物を作り40℃で乾燥した。
形成された培養基材は粉塵を発生することはなかつた。
この培養基材200gに水道水を水分含有率が63重量%にな
るように加えて撹拌した。このとき培養基材は破壊され
て均質混合物になつた。このときも粉塵の発生はなかつ
た。
この混合物をポリプロピレン製850ml広口瓶に入れ圧縮
して固めて培養基層を形成した。次に瓶口中央より下方
に向い底まで直径1cmの穴をあけた後、キヤツプで打栓
し、これを120℃で90分間高圧蒸気滅菌した。
冷却後エノキタケの種菌20mlを接種し、暗所で温度20
℃、湿度55%の条件下で20日間培養して培養菌糸を発生
させた。
次にキヤツプを取り除き、培養基の上部に盛り上つてい
る古い種菌を取り除いた後、暗所で温度12℃、湿度85%
の条件下で11日間培養して子実体原基を形成させた。次
に温度4℃の暗所で真上から風をあてる抑制を7日間行
つた後、暗所で温度7℃、湿度75%の条件下で4日間培
養して子実体を瓶口部まで生長させた。その後紙まきを
行い、更に5日間培養を続けて成熟子実体を得た。
成熟子実体の収量は148gで、揃いのよいエノキタケが得
られた。
試験 1 杉材鋸屑50gおよび下掲の第1表に示す各組成を有し、
前記実施例1と同様にして作つた各造粒物140gを用い、
実施例1と同様に処理した広口瓶内の培養基にシロタモ
ギタケの固体種菌20mlを接種し、暗所で温度25℃、湿度
55%の条件下で、30日間培養を続けると、各培養基に菌
糸がまわつた。更に、55日間培養を続けて熟成させた
後、次に栓をはずして培養基の上部から約1cm菌かきを
して菌糸層を除いた後、水道水20mlを添加して吸水させ
た。4時間放置後、上部に残つた水を傾写して除いて、
温度15℃、湿度95%、照度20ルツクスの条件下で、10日
間培養して子実体原基を形成させ、更に照度を300ルツ
クスに上げ、15日間培養を続けて、培養基における各造
粒物の添加が子実体の収量および品質に及ぼす影響につ
いて検討した。
なお、対照区として、杉材鋸屑50g、コーンコブの粉砕
物(造粒せず)50g、米糠90gをよく混合し、水を加えて
水分含有率を63重量%に調整して作つた培養基を用い、
同様に培養を行つた。
それらの各結果を第1表に示す。
第1表で明らかなように、本発明によりコーンコブの粉
砕物に各種栄養剤を加えて造粒した造粒物を鋸屑と混合
し、水を含浸させて破壊して作った人工培養基を用いる
ことにより、シロタモギタケの収量が、コーンコブ粉砕
物と栄養剤の単なる混合物に水を加えて培養基として用
いた場合に比して増大するのみならず、高品質のシロタ
モギタケが得られることが判つた。
試験 2 下掲の第2表に示す各組成を有し、前記実施例1と同様
にして作つた各造粒物200gを用い、実施例1と同様に処
理した広口瓶内の培養基にシロタモギタケの固体種菌20
mlを接種し、暗所で温度25℃、湿度55%の条件下で30日
間培養を行つた。更に55日間培養を続けて熟成させた
後、次に栓をはずして培養基の上部から約1cm菌かきを
して菌糸層を除いた後、水道水20mlを添加して吸水させ
た。4時間放置後、上部に残つた水を傾写して除いて、
温度15℃、湿度95%、照度20ルツクスの条件下で、10日
間培養して子実体原基を形成させ、更に照度を300ルツ
クスに上げ、15日間培養を続けて、培養基における各造
粒物の使用が子実体の収量および品質に及ぼす影響につ
いて検討した。
なお、対照区としてコーンコブの粉砕物(造粒せず)14
0g、米糠60gをよく混合し、水を加えて水分含有率を63
重量%に調整して作つた培養器を用い、同様に培養を行
つた。
それらの結果を第2表に示す。
第2表で明らかなように、本発明によりコーンコブの粉
砕物に各種栄養剤を加えて造粒した造粒物を人工培養基
材として用い、これに水を含浸させて破壊して作つた人
工培養基を用いることにより、シロタモギタケの収量が
コーンコブ粉砕物と栄養剤の単なる混合物に水を加えて
培養基として用いた場合に比し、増大するのみならず、
高品質なきのこが得られることが判つた。
〔発明の効果〕
以上、詳細に説明したとおり、本発明による栽培方法に
よれば、コーンコブの粉塵による環境汚染を防止できる
と共にきのこを高品質、高収量で得ることが可能となつ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 伴 滋賀県大津市瀬田3丁目4番1号 寳酒造 株式会社中央研究所内 (72)発明者 松井 侑 滋賀県大津市瀬田3丁目4番1号 寳酒造 株式会社中央研究所内 (72)発明者 谷口 勉 滋賀県大津市瀬田3丁目4番1号 寳酒造 株式会社中央研究所内 (72)発明者 大林 晃 滋賀県大津市瀬田3丁目4番1号 寳酒造 株式会社中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭58−40014(JP,A) 特開 昭59−88027(JP,A) 特開 昭50−121044(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コーンコブ粉砕物に栄養剤を加えて押出機
    で押し出し、粒状物にし、この粒状物に、水を含浸させ
    破壊して培養基を作り、きのこを培養することを特徴と
    するきのこの人工栽培方法。
  2. 【請求項2】培養基が、粒状培養基材に水を60〜65重量
    %含浸させ破壊し、容器内で圧縮して作った培養基であ
    る特許請求の範囲第1項記載のきのこの人工栽培方法。
JP62318416A 1987-12-15 1987-12-15 きのこの人工栽培方法 Expired - Lifetime JPH078B2 (ja)

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