JP2000270675A - マイタケ菌床人工栽培用栄養材 - Google Patents

マイタケ菌床人工栽培用栄養材

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JP2000270675A
JP2000270675A JP2000009665A JP2000009665A JP2000270675A JP 2000270675 A JP2000270675 A JP 2000270675A JP 2000009665 A JP2000009665 A JP 2000009665A JP 2000009665 A JP2000009665 A JP 2000009665A JP 2000270675 A JP2000270675 A JP 2000270675A
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Masafumi Nagai
雅史 長井
Katsuhiko Kusakabe
克彦 日下部
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TAKARA AGURI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マイタケの菌床人工栽培において高収量を得
ることができる栄養材及び栽培方法を提供する。 【解決手段】 豆皮と乾燥オカラを混合してなるマイタ
ケ菌床人工栽培用栄養材。該栄養材を使用するマイタケ
の人工栽培方法。該方法においては、鋸屑、コーンコ
ブ、綿実殻、きのこ原木栽培の廃ホダ木、及びきのこ菌
床栽培廃菌床からなる群のうちの1種類以上を培地支持
体として用いても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、豆皮とオカラを混
合して成るマイタケ菌床人工栽培用栄養材及び該栄養材
を用いたマイタケの菌床人工栽培方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マイタケは初秋ごろ、深山のミズナラ、
ブナなどの広葉樹の古木に発生する極めて美味な食用菌
であり、古来より「幻のきのこ」として珍重されてき
た。近年、シイタケ、エノキタケ、ヒラタケ、ナメコ、
ブナシメジなどの食用きのこは、人工栽培法が発達して
きている。人工栽培法は大きく分類して原木人工栽培法
と菌床人工栽培法があり、前者はコナラ、ブナ、クヌギ
等の原木をホダ木として使用する栽培法であり、後者は
鋸屑あるいはコーンコブなどを培地間隙の保持と保水の
ための培地支持体とし、これに米糠、小麦フスマ、コー
ンブラン等の栄養材を混合して調製した培地をビン、
袋、箱などの容器に充填した固形培養基を用いる方法で
ある。マイタケについても同様に人工栽培が普及してお
り、特に後者の菌床人工栽培法は人工的に環境を制御し
た施設内における大規模周年栽培に適した方法として広
く用いられている。しかし現在普及しているマイタケの
菌床人工栽培法では、例えば広葉樹鋸屑に小麦フスマや
コーンブランを栄養材として混合した培養基を用いる菌
床人工栽培法で、850mlビンを栽培容器とした場合
は、1ビン当りの収穫量が100g前後と低く、その生
産コストは安価とはいえない。故にマイタケの菌床人工
栽培における生産性の向上が求められており、例えば、
特開昭62−3716号公報では栄養材として大豆皮殻
を用い、容器として培養基2.5kgを充填できる袋を
用いた菌床人工栽培法の例が開示されている。この例で
は2.5kg菌床1個当り550gの収量を得ている
が、これを850mlビン当りに換算すると1ビン当り
110〜120g程度となり、ブナシメジやエノキタケ
などの他のきのこに比べて収量性が低く商業的人工栽培
の収量性としてはいまだ不十分である。また、特開平6
−22645号公報には豆皮と乾燥オカラを主成分とす
るきのこの菌床人工栽培用培地が開示されているが、こ
れは廃培地の肥料化・飼料化を容易にするために、培地
支持体としての鋸屑を使用せずにきのこを栽培する発明
であり、きのこの増収が目的ではない。したがって、開
示されている実施例において、従来の培地と比較してき
のこの増収は見られていない。また、マイタケについて
の実施例も記載されていない。また、マイタケ〔森産業
(株)森M51号〕において、当該公報に記載の該組成の培
地での栽培を行うと菌糸がビン内にまん延せず、子実体
の発生を見ることはなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、マイ
タケの菌床人工栽培において高収量を得ることができる
栄養材及び栽培方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本
発明の第1の発明は菌床人工栽培においてマイタケを高
収量で得ることができる栄養材に関し、豆皮とオカラを
混合して成ることを特徴とする。本発明の第2の発明は
マイタケの菌床人工栽培方法に関し、豆皮とオカラを混
合して成る栄養材を使用することを特徴とする。
【0005】本発明者らはマイタケの菌床人工栽培にお
いて更なる生産性の向上を図るべく鋭意検討を重ねた結
果、鋸屑等を支持体として用いたマイタケの菌床人工栽
培において、豆皮とオカラを適当な比率で混合した栄養
材を使用した場合、従来用いられている小麦フスマやコ
ーンブランを栄養材として使用する場合に比べて大幅に
収量が増加し、かつ豆皮又はオカラを単独で用いた場合
よりも収量が高くなることを見出し、本発明を完成し
た。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に説明す
る。本発明におけるマイタケの菌床人工栽培用栄養材
は、豆皮とオカラを混合して成る。本発明で使用される
豆皮は、主として大豆などの豆類の種子を食用あるいは
工業用に加工する際に皮殻をはく離することにより大量
に生成するものであり、これらは通常副産物として廃棄
されたりあるいは家畜の飼料等に転用される。
【0007】本発明で使用されるオカラとは、豆腐の製
造時に発生する副産物であり、家畜の飼料やきのこ菌床
人工栽培用の栄養材として使用される。本発明で使用さ
れる豆皮及びオカラの粒度、形状などには特に制約が無
く、入手可能なあらゆる品質のものが使用できる。しか
しながら、オカラについては、通常多量の水分を含有し
ているため、腐敗しやすく、また、培地への混合が難し
くなるため、適当な方法で乾燥したいわゆる乾燥オカラ
を使用することが望ましい。次に豆皮とオカラの混合比
率については、この2種類が混合されていればそれぞれ
の単独の場合より効果が大きく、その比率に特に限定は
ないが、より最適な混合比率について述べるならば、オ
カラの比率が低すぎると増収効果が小さく、逆に高すぎ
た場合は子実体の発生不良や雑菌汚染が出易くなること
から、豆皮とオカラの混合比率が乾物重量比で8:1〜
4:4が良い。より好適には6:2〜5:3がより良
い。
【0008】本発明におけるマイタケの菌床人工栽培で
は、豆皮とオカラを培地調製時に別々に所定ずつ加えて
も良く、またあらかじめ豆皮とオカラを所定の比率で混
合しておいても良い。更に、豆皮とオカラを所定の比率
で混合したものを顆粒状やペレット状に加工成型して用
いても良い。次に、使用される支持体としては、広葉樹
鋸屑が望ましいが、針葉樹鋸屑、コーンコブ、綿実殻、
きのこ原木栽培の廃ホダ木、きのこ菌床人工栽培後の廃
菌床などを使用することもできる。また、支持体とし
て、培地間隙を保持し保水力があるもので栄養源的性質
が弱いものであれば、上記以外の資材も使用できる。た
だし、豆皮やオカラのように、それ自身が栄養源的性質
の強いものは、栄養過多となるため使用できない。これ
ら支持体は、支持体としては単独で使用しても良いし2
種類以上を混合して使用しても良い。なお、広葉樹鋸屑
にはチップダストを含む。次に、栄養材としては、豆皮
とオカラをのみを用いるもの以外にその他の成分を含有
しても良い。これらの例として、例えば、小麦フスマ、
ホミニーフィード(コーンブランを含む)、米糠等が挙げ
られる。
【0009】次に、支持体と栄養材との使用比率である
が、使用する支持体及び栄養材の粒度、嵩比重、また使
用する容器によっても異なり、特に限定はないが、例え
ば、栄養材として豆皮〔昭和産業(株)〕と乾燥オカラ
〔(株)きらず〕を乾燥重量比8:1〜4:4で使用した
場合、支持体と栄養材の比率は乾物重量比で0.5:1
〜18:1、好ましくは1:1〜9:1、より好ましく
は1.5:1〜4:1が良い。例えば容器としてポリプ
ロピレン製850ml瓶〔信越農材(株)製、ブロービン
S−850〕、一瓶当りの栄養材量が10〜120g、
残余が支持体、例えば広葉樹鋸屑、となる比率が良い。
これより栄養材が多いと栄養過多となり、増収が見込め
なくなる。
【0010】本発明を実施するためのマイタケの菌床人
工栽培法としては、ビン栽培、袋栽培、箱栽培などを容
器として用いる菌床人工栽培法が挙げられ、また栽培の
形態としては温度・湿度などを人工的に制御した空調施
設栽培(周年栽培)や培養基を屋外の林地や畑地等に設
置又は埋設する自然栽培などが挙げられるが、本発明は
これらの形態や方式に何ら制約されるものではない。ま
た、使用するマイタケの菌株については、本発明の栄養
材を使用することにより増収する菌株であれば、市販の
菌株でも、天然の子実体から採取した菌株でも、新たに
育種した菌株でも良い。
【0011】次に本発明を実施するためのマイタケの菌
床人工栽培について、850ml容量のビンを用いた周
年栽培を例にして更に具体的に説明する。本発明におけ
るマイタケの菌床人工栽培法では鋸屑、コーンコブ、綿
実殻、きのこ原木栽培の廃ホダ木、及びきのこ菌床栽培
の廃菌床からなる群のうちの1種類以上を培地支持体と
し、これに豆皮と乾燥オカラを混合した栄養材を、85
0mlビン1ビン当りに乾物重で10〜120g、好ま
しくは20〜100g、より好ましくは40〜80gに
なるように加え、必要に応じて、その他の栄養材を栄養
材量トータルで120gまでになるように加えて混合
し、含水率が最終的に50〜80%になるように培地を
調製し、これを850mlのビンに充填する。培地を充
填したビンに打栓し、高圧又は常圧の殺菌釜などで滅菌
し、放冷する。放冷した培養基にマイタケの種菌を無菌
的に接種し、温度20〜30℃、湿度40〜70%の条
件下で菌糸を培養基にまん延させ、次いで温度10〜2
0℃、湿度85%以上の条件下で子実体を生育させるこ
とによりマイタケを収穫する。以上本発明を実施するた
めのマイタケの菌床人工栽培法について、ビンを用いた
周年栽培の例を述べたが、本発明は容器の形状や栽培方
式、環境条件などに何ら制約を受けるものではない。
【0012】
【実施例】以下に、本発明を実施例により更に具体的に
説明するが、本発明は以下の実施例の範囲のみに限定さ
れるものではない。
【0013】実施例1 広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕122g(乾物重)、
豆皮〔昭和産業(株)〕52g(乾物重)、乾燥オカラ
〔(株)きらず〕8g(乾物重)をよく混合し(乾物重
量比で豆皮:乾燥オカラ=約7:1)、水分含有率を6
5%に調整したものをポリプロピレン製850ml容広
口培養ビン〔信越農材(株)製、ブロービンS−850〕
に圧詰めし、中央に約1cm程度の穴を開けて固形培養
基とした。これを16本用意し打栓後、高圧殺菌釜を用
いて118℃で90分間殺菌した。殺菌終了後培養基を
充分に放冷し、マイタケ〔森産業(株)森M51号〕の
鋸屑種菌を植菌した。これを温度24℃、湿度約50〜
60%の培養室で42日間培養したのち栓を外し、温度
18℃、加湿を(株)鷺宮製作所製ヒューミアイ100の
表示値で115〜120%となるように制御した発生室
に移動し、照度100〜500ルクスの条件下で子実体
を発生させ、収穫した。発生室への移動後から収穫まで
に要した日数は8〜9日であり、収穫されたマイタケ子
実体の1ビン当り平均収量は144gであった。
【0014】実施例2 培養基の組成を、広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕12
2g(乾物重)、豆皮〔昭和産業(株)〕45g(乾物
重)、乾燥オカラ〔(株)きらず〕15g(乾物重)
(乾物重量比で豆皮:乾燥オカラ=6:2)とした以外
は実施例1と同様にしてマイタケ〔森産業(株)森M5
1号〕の栽培を行い、子実体を収穫した。発生室への移
動後から収穫までに要した日数は8〜11日、収穫され
たマイタケ子実体の1ビン当り平均収量は158gであ
った。
【0015】実施例3 培養基の組成を、広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕12
2g(乾物重)、豆皮〔昭和産業(株)〕37.5g
(乾物重)、乾燥オカラ〔(株)きらず〕22.5g
(乾物重)(乾物重量比で豆皮:乾燥オカラ=5:3)
とした以外は実施例1と同様にしてマイタケ〔森産業
(株)森M51号〕の栽培を行い、子実体を収穫した。
発生室への移動後から収穫までに要した日数は8〜10
日、収穫されたマイタケ子実体の1ビン当り平均収量は
174gであった。
【0016】実施例4 培養基の組成を、広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕12
2g(乾物重)、豆皮〔昭和産業(株)〕30g(乾物
重)、乾燥オカラ〔(株)きらず〕30g(乾物重)
(乾物重量比で豆皮:乾燥オカラ=1:1)とした以外
は実施例1と同様にしてマイタケ〔森産業(株)森M5
1号〕の栽培を行い、子実体を収穫した。発生室への移
動後から収穫までに要した日数は8〜11日、収穫され
たマイタケ子実体の1ビン当り平均収量は152gであ
った。
【0017】比較例1 培養基の組成を、広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕12
2g(乾物重)、豆皮〔昭和産業(株)〕60g(乾物
重)とした以外は実施例1と同様にしてマイタケ〔森産
業(株)森M51号〕の栽培を行い、子実体を収穫し
た。発生室への移動後から収穫までに要した日数は8〜
9日、収穫されたマイタケ子実体の1ビン当り平均収量
は128gであった。
【0018】比較例2 培養基の組成を、広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕12
2g(乾物重)、乾燥オカラ〔(株)きらず〕60g
(乾物重)とした以外は実施例1と同様にしてマイタケ
〔森産業(株)森M51号〕の栽培を行ったが、発生室
へ移動しても子実体の発生は見られなかった。
【0019】比較例3 培養基の組成を、広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕12
9g(乾物重)、小麦フスマ〔前田産業(株)〕60g
(乾物重)とした以外は実施例1と同様にしてマイタケ
〔森産業(株)森M51号〕の栽培を行い、子実体を収
穫した。発生室への移動後から収穫までに要した日数は
13日、収穫されたマイタケ子実体の1ビン当り平均収
量は115gであった。
【0020】比較例4 培養基の組成を、広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕15
0g(乾物重)、ホミニーフィード〔ゴードー溶剤
(株)〕60g(乾物重)とした以外は実施例1と同様
にしてマイタケ〔森産業(株)森M51号〕の栽培を行
い、子実体を収穫した。発生室への移動後から収穫まで
に要した日数は15〜17日、収穫されたマイタケ子実
体の1ビン当り平均収量は109gであった。
【0021】実施例5 広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕117g(乾物重)、
豆皮〔昭和産業(株)〕61g(乾物重)、乾燥オカラ
〔(株)きらず〕9g(乾物重)をよく混合し(乾物重
量比で豆皮:乾燥オカラ=約7:1)、水分含有率を6
5%に調整したものをポリプロピレン製850ml容広
口培養ビン〔信越農材(株)製、ブロービンS−850〕
に圧詰めし、中央に約1cm程度の穴を開けて固形培養
基とした。これを16本用意し打栓後、高圧殺菌釜を用
いて118℃で90分間殺菌した。殺菌終了後培養基を
充分に放冷し、マイタケ〔森産業(株)森M51号〕の
鋸屑種菌を植菌した。これを温度24℃、湿度約50〜
60%の培養室で42日間培養したのち栓を外し、温度
18℃、加湿を(株)鷺宮製作所製ヒューミアイ100の
表示値で115〜120%となるように制御した発生室
に移動し、照度100〜500ルクスの条件下で子実体
を発生させ、収穫した。発生室への移動後から収穫まで
に要した日数は7〜10日であり、収穫されたマイタケ
子実体の1ビン当り平均収量は144gであった。
【0022】実施例6 培養基の組成を、広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕11
7g(乾物重)、豆皮〔昭和産業(株)〕52g(乾物
重)、乾燥オカラ〔(株)きらず〕18g(乾物重)
(乾物重量比で豆皮:乾燥オカラ=約6:2)とした以
外は実施例5と同様にしてマイタケ〔森産業(株)森M
51号〕の栽培を行い、子実体を収穫した。発生室への
移動後から収穫までに要した日数は7〜10日、収穫さ
れたマイタケ子実体の1ビン当り平均収量は171gで
あった。
【0023】実施例7 培養基の組成を、広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕11
7g(乾物重)、豆皮〔昭和産業(株)〕43g(乾物
重)、乾燥オカラ〔(株)きらず〕27g(乾物重)
(乾物重量比で豆皮:乾燥オカラ=約5:3)とした以
外は実施例5と同様にしてマイタケ〔森産業(株)森M
51号〕の栽培を行い、子実体を収穫した。発生室への
移動後から収穫までに要した日数は7〜10日、収穫さ
れたマイタケ子実体の1ビン当り平均収量は150gで
あった。
【0024】実施例8 培養基の組成を、広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕11
7g(乾物重)、豆皮〔昭和産業(株)〕35g(乾物
重)、乾燥オカラ〔(株)きらず〕35g(乾物重)
(乾物重量比で豆皮:乾燥オカラ=1:1)とした以外
は実施例5と同様にしてマイタケ〔森産業(株)森M5
1号〕の栽培を行い、子実体を収穫した。発生室への移
動後から収穫までに要した日数は7〜10日、収穫され
たマイタケ子実体の1ビン当り平均収量は139gであ
った。
【0025】比較例5 培養基の組成を、広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕11
7g(乾物重)、豆皮〔昭和産業(株)〕70g(乾物
重)とした以外は実施例5と同様にしてマイタケ〔森産
業(株)森M51号〕の栽培を行い、子実体を収穫し
た。発生室への移動後から収穫までに要した日数は7〜
10日、収穫されたマイタケ子実体の1ビン当り平均収
量は137gであった。
【0026】比較例6 培養基の組成を、広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕11
7g(乾物重)、乾燥オカラ〔(株)きらず〕70g
(乾物重)とした以外は実施例5と同様にしてマイタケ
〔森産業(株)森M51号〕の栽培を行ったが、発生室
へ移動しても子実体の発生は見られなかった。
【0027】比較例7 培養基の組成を、広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕12
5g(乾物重)、小麦フスマ〔前田産業(株)〕70g
(乾物重)とした以外は実施例5と同様にしてマイタケ
〔森産業(株)森M51号〕の栽培を行い、子実体を収
穫した。発生室への移動後から収穫までに要した日数は
14〜17日、収穫されたマイタケ子実体の1ビン当り
平均収量は98gであった。
【0028】比較例8 培養基の組成を、広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕13
5g(乾物重)、ホミニーフィード〔ゴードー溶剤
(株)〕70g(乾物重)とした以外は実施例5と同様
にしてマイタケ〔森産業(株)森M51号〕の栽培を行
い、子実体を収穫した。発生室への移動後から収穫まで
に要した日数は14〜17日、収穫されたマイタケ子実
体の1ビン当り平均収量は119gであった。
【0029】実施例9 広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕105g(乾物重)、
豆皮〔昭和産業(株)〕70g(乾物重)、乾燥オカラ
〔(株)きらず〕10g(乾物重)をよく混合し(乾物
重量比で豆皮:乾燥オカラ=7:1)、水分含有率を6
5%に調整したものをポリプロピレン製850ml容広
口培養ビン〔信越農材(株)製、ブロービンS−850〕
に圧詰めし、中央に約1cm程度の穴を開けて固形培養
基とした。これを16本用意し打栓後、高圧殺菌釜を用
いて118℃で90分間殺菌した。殺菌終了後培養基を
充分に放冷し、マイタケ〔森産業(株)森M51号〕の
鋸屑種菌を植菌した。これを温度24℃、湿度約50〜
60%の培養室で42日間培養したのち栓を外し、温度
18℃、加湿を(株)鷺宮製作所製ヒューミアイ100の
表示値で115〜120%となるように制御した発生室
に移動し、照度100〜500ルクスの条件下で子実体
を発生させ、収穫した。発生室への移動後から収穫まで
に要した日数は8〜10日であり、収穫されたマイタケ
子実体の1ビン当り平均収量は136gであった。
【0030】実施例10 培養基の組成を、広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕10
5g(乾物重)、豆皮〔昭和産業(株)〕60g(乾物
重)、乾燥オカラ〔(株)きらず〕20g(乾物重)
(乾物重量比で豆皮:乾燥オカラ=6:2)とした以外
は実施例9と同様にしてマイタケ〔森産業(株)森M5
1号〕の栽培を行い、子実体を収穫した。発生室への移
動後から収穫までに要した日数は8日、収穫されたマイ
タケ子実体の1ビン当り平均収量は160gであった。
【0031】実施例11 培養基の組成を、広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕10
5g(乾物重)、豆皮〔昭和産業(株)〕50g(乾物
重)、乾燥オカラ〔(株)きらず〕30g(乾物重)
(乾物重量比で豆皮:乾燥オカラ=5:3)とした以外
は実施例9と同様にしてマイタケ〔森産業(株)森M5
1号〕の栽培を行い、子実体を収穫した。発生室への移
動後から収穫までに要した日数は9〜11日、収穫され
たマイタケ子実体の1ビン当り平均収量は159gであ
った。
【0032】比較例9 培養基の組成を、広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕10
5g(乾物重)、豆皮〔昭和産業(株)〕80g(乾物
重)とした以外は実施例9と同様にしてマイタケ〔森産
業(株)森M51号〕の栽培を行い、子実体を収穫し
た。発生室への移動後から収穫までに要した日数は8〜
10日、収穫されたマイタケ子実体の1ビン当り平均収
量は126gであった。
【0033】比較例10 培養基の組成を、広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕10
5g(乾物重)、乾燥オカラ〔(株)きらず〕80g
(乾物重)とした以外は実施例9と同様にしてマイタケ
〔森産業(株)森M51号〕の栽培を行ったが、発生室
へ移動しても子実体の発生は見られなかった。
【0034】比較例11 培養基の組成を、広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕11
5g(乾物重)、小麦フスマ〔前田産業(株)〕80g
(乾物重)とした以外は実施例9と同様にしてマイタケ
〔森産業(株)森M51号〕の栽培を行い、子実体を収
穫した。発生室への移動後から収穫までに要した日数は
17日、収穫されたマイタケ子実体の1ビン当り平均収
量は98gであった。
【0035】比較例12 培養基の組成を、広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕13
0g(乾物重)、ホミニーフィード〔ゴードー溶剤
(株)〕80g(乾物重)とした以外は実施例9と同様
にしてマイタケ〔森産業(株)森M51号〕の栽培を行
ったが、発生室へ移動しても菌塊状になり、正常な子実
体の発生は見られなかった。
【0036】実施例12 広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕129g(乾物重)、
豆皮〔昭和産業(株)〕25g(乾物重)、乾燥オカラ
〔(株)きらず〕25g(乾物重)をよく混合し(乾物
重量比で豆皮:乾燥オカラ=1:1)、水分含有率を6
5%に調整したものをポリプロピレン製850ml容広
口培養ビン〔信越農材(株)製、ブロービンS−850〕
に圧詰めし、中央に約1cm程度の穴を開けて固形培養
基とした。これを16本用意し打栓後、高圧殺菌釜を用
いて118℃で90分間殺菌した。殺菌終了後培養基を
充分に放冷し、マイタケ〔森産業(株)森M51号〕の
鋸屑種菌を植菌した。これを温度24℃、湿度約50〜
60%の培養室で42日間培養したのち栓を外し、温度
18℃、加湿を(株)鷺宮製作所製ヒューミアイ100の
表示値で115〜120%となるように制御した発生室
に移動し、照度100〜500ルクスの条件下で子実体
を発生させ、収穫した。発生室への移動後から収穫まで
に要した日数は7〜11日であり、収穫されたマイタケ
子実体の1ビン当り平均収量は128gであった。
【0037】比較例13 培養基の組成を、広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕12
9g(乾物重)、豆皮〔昭和産業(株)〕50g(乾物
重)とした以外は実施例12と同様にしてマイタケ〔森
産業(株)森M51号〕の栽培を行い、子実体を収穫し
た。発生室への移動後から収穫までに要した日数は7〜
11日、収穫されたマイタケ子実体の1ビン当り平均収
量は89gであった。
【0038】比較例14 培養基の組成を、広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕12
9g(乾物重)、乾燥オカラ〔(株)きらず〕50g
(乾物重)とした以外は実施例12と同様にしてマイタ
ケ〔森産業(株)森M51号〕の栽培を行ったが、子実
体を形成したビンは16本中1本のみで、残り15本は
子実体の発生は見られなかった。発生したものは、発生
室への移動後から収穫までに要した日数は11日、収穫
されたマイタケ子実体の収量は117gであった。
【0039】比較例15 培養基の組成を、広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕13
5g(乾物重)、小麦フスマ〔前田産業(株)〕50g
(乾物重)とした以外は実施例12と同様にしてマイタ
ケ〔森産業(株)森M51号〕の栽培を行い、子実体を
収穫した。発生室への移動後から収穫までに要した日数
は7〜11日、収穫されたマイタケ子実体の1ビン当り
平均収量は97gであった。
【0040】比較例16 培養基の組成を、広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産〕15
3g(乾物重)、ホミニーフィード〔ゴードー溶剤
(株)〕50g(乾物重)とした以外は実施例12と同
様にしてマイタケ〔森産業(株)森M51号〕の栽培を
行い、子実体を収穫した。発生室への移動後から収穫ま
でに要した日数は15〜18日、収穫されたマイタケ子
実体の1ビン当り平均収量は117gであった。
【0041】以上の実施例1〜12と比較例1〜16を
比べると、1ビン当りの栄養材総量が同じであれば、本
発明による栄養材を使用する方が豆皮、オカラ、小麦フ
スマ、ホミニーフィードといった公知の材料を単独で使
用するよりも、はるかに高収量が得られている。
【0042】実施例13 培養基の組成を、広葉樹鋸屑119g(乾物重)、豆皮
〔昭和産業(株)〕35g(乾物重)、乾燥オカラ
〔(株)きらず〕18g、米糠18g(乾物重)(乾物
重量比で豆皮:乾燥オカラ:米糠=約4:2:2)とし
た以外は実施例1と同様にしてマイタケ〔森産業(株)
森M51号〕の栽培を行い、子実体を収穫した。発生室
への移動後から収穫までに要した日数は14〜21日、
収穫されたマイタケ子実体の1ビン当り平均収量は12
8gであった。
【0043】上記の実施例13と、実施例5〜8を比較
すると、1ビン当り栄養材総量が同じ70g(乾物重)の
場合、本発明の栄養材のみを使用する方が、豆皮、オカ
ラ及び米糠を混合使用する場合に比べて収量が明らかに
増加しており、また培養基を発生室へ移動してから収穫
までに要する日数も短縮されている。また、実施例12
と実施例13を比較すると、本発明による栄養材総量が
同じ場合、これへ米糠を併用しても収量はほぼ同等とな
り、米糠は阻害を及ぼさないことがいえる。
【0044】比較例17 培養基の組成を、広葉樹鋸屑119g(乾物重)、豆皮
〔昭和産業(株)〕52g(乾物重)、米糠18g(乾
物重)(乾物重量比で豆皮:米糠=約6:2)とした以
外は実施例1と同様にしてマイタケ〔森産業(株)森M
51号〕の栽培を行い、子実体を収穫した。発生室への
移動後から収穫までに要した日数は11〜21日、収穫
されたマイタケ子実体の1ビン当り平均収量は113g
であった。
【0045】上記比較例17と実施例13を比較する
と、米糠を併用した場合も、豆皮と米糠の組合せより
も、本栄養材と米糠の組み合わせの方が高収量となって
いる。
【0046】実施例14 豆皮〔昭和産業(株)〕44g(乾物重)、乾燥オカラ
〔(株)きらず〕6g(乾物重)を混合し、豆皮と乾燥
オカラが乾物重量比で約7:1となる本発明による栄養
材50g(乾物重)を調製する。これに小麦フスマ〔前
田産業(株)〕20g(乾物重)を加えて栄養材総量を
70g(乾物重)とし、さらに広葉樹鋸屑〔(有)トモ
エ物産〕110g(乾物重)を加えて良く混合し、水分
含有率を65%に調整したものをポリプロピレン製85
0ml容広口培養ビン〔信越農材(株)製、ブロービンS
−850〕に圧詰めし、中央に約1cm程度の穴を開け
て固形培養基とした。これを16本用意し打栓後、高圧
殺菌釜を用いて118℃で90分間殺菌した。殺菌終了
後培養基を充分に放冷し、マイタケ〔森産業(株)森M
51号〕の鋸屑種菌を植菌した。これを温度24℃、湿
度約50〜60%の培養室で42日間培養したのち栓を
外し、温度18℃、加湿を(株)鷺宮製作所製ヒューミア
イ100の表示値で115〜120%となるように制御
した発生室に移動し、照度100〜500ルクスの条件
下で子実体を発生させ、収穫した。発生室への移動後か
ら収穫までに要した日数は9〜10日であり、収穫され
たマイタケ子実体の1ビン当り平均収量は129gであ
った。
【0047】実施例15 本発明による栄養材の組成を、豆皮〔昭和産業(株)〕
37g(乾物重)、乾燥オカラ〔(株)きらず〕13g
(乾物重)、すなわち豆皮と乾燥オカラが乾物重量比で
約6:2とした以外は実施例14と同様にしてマイタケ
〔森産業(株)森M51号〕の栽培を行い、子実体を収
穫した。発生室への移動後から収穫までに要した日数は
9〜10日、収穫されたマイタケ子実体の1ビン当り平
均収量は135gであった。
【0048】実施例16 本発明による栄養材の組成を、豆皮〔昭和産業(株)〕
31g(乾物重)、乾燥オカラ〔(株)きらず〕19g
(乾物重)、すなわち豆皮と乾燥オカラが乾物重量比で
約5:3とした以外は実施例14と同様にしてマイタケ
〔森産業(株)森M51号〕の栽培を行い、子実体を収
穫した。発生室への移動後から収穫までに要した日数は
9〜11日、収穫されたマイタケ子実体の1ビン当り平
均収量は122gであった。
【0049】実施例17 本発明による栄養材の組成を、豆皮〔昭和産業(株)〕
25g(乾物重)、乾燥オカラ〔(株)きらず〕25g
(乾物重)、すなわち豆皮と乾燥オカラが乾物重量比で
1:1とした以外は実施例14と同様にしてマイタケ
〔森産業(株)森M51号〕の栽培を行い、子実体を収
穫した。発生室への移動後から収穫までに要した日数は
10日、収穫されたマイタケ子実体の1ビン当り平均収
量は124gであった。
【0050】以上の実施例14〜実施例17は、本発明
による栄養材をマイタケの菌床人工栽培において従来使
用されている小麦フスマと併用した例であるが、比較例
7と比べると、1ビン当り栄養材総量が同じ70g(乾
物重)でも、本発明による栄養材を併用する方が小麦フ
スマ単独使用の場合に比べて収量が明らかに増大してお
り、また培養基を発生室に移動してから収穫までに要す
る日数も短縮されている。また、栄養材総量を50g、
小麦フスマを増量材と見て実施例12、比較例13〜1
6と上記実施例14〜17を比較すると、上記実施例の
方が収量が高く、本発明の栄養材と小麦フスマを併用し
ても、本発明の栄養材の効果は阻害されていない。
【0051】実施例18 豆皮〔昭和産業(株)〕44g(乾物重)、乾燥オカラ
〔(株)きらず〕6g(乾物重)を混合し、豆皮と乾燥
オカラが乾物重量比で約7:1となる本発明による栄養
材50g(乾物重)を調製する。これにホミニーフィー
ド〔ゴードー溶剤(株)〕20g(乾物重)を加えて栄
養材総量を70g(乾物重)とし、更に広葉樹鋸屑
〔(有)トモエ物産〕120g(乾物重)を加えて良く
混合し、水分含有率を65%に調整したものをポリプロ
ピレン製850ml容広口培養ビン〔信越農材(株)製、
ブロービンS−850〕に圧詰めし、中央に約1cm程
度の穴を開けて固形培養基とした。これを16本用意し
打栓後、高圧殺菌釜を用いて118℃で90分間殺菌し
た。殺菌終了後培養基を充分に放冷し、〔森産業(株)
森M51号〕の鋸屑種菌を植菌した。これを温度24
℃、湿度約50〜60%の培養室で42日間培養したの
ち栓を外し、温度18℃、加湿を(株)鷺宮製作所製ヒュ
ーミアイ100の表示値で115〜120%となるよう
に制御した発生室に移動し、照度100〜500ルクス
の条件下で子実体を発生させ、収穫した。発生室への移
動後から収穫までに要した日数は9〜10日であり、収
穫されたマイタケ子実体の1ビン当り平均収量は141
gであった。
【0052】実施例19 本発明による栄養材の組成を、豆皮〔昭和産業(株)〕
37g(乾物重)、乾燥オカラ〔(株)きらず〕13g
(乾物重)、すなわち豆皮と乾燥オカラが乾物重量比で
約6:2とした以外は実施例18と同様にしてマイタケ
〔森産業(株)森M51号〕の栽培を行い、子実体を収
穫した。発生室への移動後から収穫までに要した日数は
9〜10日、収穫されたマイタケ子実体の1ビン当り平
均収量は135gであった。
【0053】実施例20 本発明による栄養材の組成を、豆皮〔昭和産業(株)〕
31g(乾物重)、乾燥オカラ〔(株)きらず〕19g
(乾物重)、すなわち豆皮と乾燥オカラが乾物重量比で
約5:3とした以外は実施例18と同様にしてマイタケ
〔森産業(株)森M51号〕の栽培を行い、子実体を収
穫した。発生室への移動後から収穫までに要した日数は
9〜10日、収穫されたマイタケ子実体の1ビン当り平
均収量は143gであった。
【0054】実施例21 本発明による栄養材の組成を、豆皮〔昭和産業(株)〕
25g(乾物重)、乾燥オカラ〔(株)きらず)25g
(乾物重)、すなわち豆皮と乾燥オカラが乾物重量比で
1:1とした以外は実施例13と同様にしてマイタケ
〔森産業(株)森M51号〕の栽培を行い、子実体を収
穫した。発生室への移動後から収穫までに要した日数は
9〜10日、収穫されたマイタケ子実体の1ビン当り平
均収量は155gであった。
【0055】以上の実施例18〜実施例21は本発明に
よる栄養材をマイタケの菌床人工栽培において従来使用
されているホミニーフィードと併用した例であるが、比
較例8と比べると、1ビン当り栄養材総量が同じ70g
(乾物重)でも、本発明による栄養材を併用する方がホ
ミニーフィード単独使用の場合に比べて収量が明らかに
増大しており、また培養基を発生室に移動してから収穫
までに要する日数も短縮されている。また、栄養材総量
を50g、ホミニーフィードを増量材と見て実施例1
2、比較例13〜16と上記実施例18〜21を比較す
ると、上記実施例の方が収量が高く、本発明の栄養材と
ホミニーフィードを併用しても、本発明の栄養材の効果
は阻害されていない。
【0056】比較例18 豆皮〔昭和産業(株)〕88g(乾物重)、乾燥オカラ
〔(株)きらず〕27g(乾物重)、小麦フスマ〔前田
産業(株)〕60g(乾物重)および水280gをよく
かくはん・混合したものをポリプロピレン製850ml
容広口培養ビン〔信越農材(株)製、ブロービンS−85
0〕に圧詰めし、中央に約1cm程度の穴を開けて、特
開平6−22645号公報に開示されている組成の固形
培養基とした。これを16本用意し打栓後、高圧殺菌釜
を用いて118℃で90分間殺菌した。殺菌終了後培養
基を充分に放冷し、マイタケ〔森産業(株)森M51
号〕の鋸屑種菌を植菌した。これを温度24℃、湿度約
50〜60%の培養室で培養したが、菌糸伸長がビンの
肩口付近で停止し、発生室に移動しても子実体は発生し
なかった。上記比較例18は特開平6−22645号公
報で公知となっている培地組成であるが、マイタケの菌
糸伸長が培養期間中に停止してしまい、子実体も形成し
なかった。
【0057】
【発明の効果】以上詳細に説明した通り、マイタケの菌
床人工栽培法において、本発明による豆皮と乾燥オカラ
を混合した栄養材を用いてマイタケを栽培すると、従来
使用されている小麦フスマなどを栄養材とした場合に比
べて収量が飛躍的に増加しており、特に豆皮と乾燥オカ
ラを5:3又は6:2の比率で混合した栄養材を用いた
場合は小麦フスマを栄養材とした場合に比べて37〜7
4%もの増収となっている。更に本発明の栄養材を用い
た場合、培養基を発生室に移動してから収穫までに要す
る日数が1週間近く短縮されるという効果も有する。ま
た、豆皮又は乾燥オカラを単独で栄養材として使用した
場合と比較しても、高い収量性が得られている。また本
発明による栄養材と従来使用されている小麦フスマなど
の栄養材を併用した場合も、従来使用されている栄養材
を単独使用した場合に比べて収量が飛躍的に増大してお
り、更に培養基を発生室に移動してから収穫までに要す
る日数も短縮される。以上のように本発明による栄養材
を用いると、マイタケの菌床人工栽培において高い生産
性を得ることが可能となる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 豆皮とオカラを混合して成ることを特徴
    とするマイタケ菌床人工栽培用栄養材。
  2. 【請求項2】 豆皮とオカラの比率が乾物重量比で8:
    1〜4:4であることを特徴とする請求項1記載のマイ
    タケ菌床人工栽培用栄養材。
  3. 【請求項3】 豆皮とオカラを混合して成る栄養材を使
    用することを特徴とするマイタケの菌床人工栽培方法。
  4. 【請求項4】 豆皮とオカラの比率が乾物重量比で8:
    1〜4:4であることを特徴とする請求項3記載のマイ
    タケの菌床人工栽培方法。
  5. 【請求項5】 菌床人工栽培方法が、鋸屑、コーンコ
    ブ、綿実殻、きのこ原木栽培の廃ホダ木、及びきのこ菌
    床栽培の廃菌床からなる群のうちの1種類以上を培地支
    持体として用いる方法であることを特徴とする請求項3
    又は4記載のマイタケの菌床人工栽培方法。
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