JPH0789004B2 - 断熱体 - Google Patents

断熱体

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JPH0789004B2
JPH0789004B2 JP2285987A JP2285987A JPH0789004B2 JP H0789004 B2 JPH0789004 B2 JP H0789004B2 JP 2285987 A JP2285987 A JP 2285987A JP 2285987 A JP2285987 A JP 2285987A JP H0789004 B2 JPH0789004 B2 JP H0789004B2
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英夫 中元
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松下冷機株式会社
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、冷蔵庫,冷凍庫,冷凍プレハブ等に利用する
断熱体に関するものである。
従来の技術 近年、断熱箱体の断熱性能向上を図るため、内部を減圧
した断熱体を用いることが注目されている。この断熱体
の芯材としては、パーライトからなる粉末,ハニカム及
び発泡体を用いている。例えば、第3図で説明すると、
図において1は断熱体であり、発泡体として連続気泡を
有する硬質ウレタンフォーム2と共に、水分,炭酸ガス
等を吸着するゼオライト3を充填した通気性を有する包
装体4とを気密性薄膜から成る容器5で被い、内部を0.
05mmHgまで減圧し、密閉している。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記のような構成では、樹脂骨格内に膨潤
する触媒,発泡剤等の有機ガスあるいは炭酸ガス等を完
全に排気することができない場合があり、硬質ウレタン
フォーム2内の圧力を短時間の排気で均一に減圧するこ
とは困難である。例えば、30cm×30cm×2cm(容積1800c
m3)の大きさの硬質ウレタンフォームを耐熱温度に近い
120℃〜140℃で1時間程度乾燥を行なったものに関して
樹脂骨格内に膨潤する気体を分析した結果、約20〜40cm
3が残存することがわかっている。これらが、気泡膜や
樹脂骨格の拡散抵抗を受けながら断熱体1内部に拡散す
ることが予想される。また、通気性を有する包装体4に
充填されたゼオライト3に水分,炭酸ガスは吸着するが
触媒のアミンガスや発泡剤のR−11等の有機ガスは吸着
しないうえに、水分を吸着した後での炭酸ガス吸着能力
は極めて低い。このため硬質ウレタンフォームの様な比
較的水分を吸着しやすい芯材を用いた場合、ゼオライト
を介在させたとしても水分量の影響を受け炭酸ガスが吸
着しなかったり、また、有機ガスを吸着しないため、初
期の熱伝導率が優れたものでも経時的に断熱体の内部圧
力は上昇して、熱伝導率が大きくなってくるものであ
る。また、ゼオライト3においては、品温を常温のまま
容器内部に収納し、減圧密閉した場合、吸着した空気等
のガスが水分吸着と共に脱気され拡散し断熱体1の内部
圧力を上昇させている。
これを防ぐためには、硬質ウレタンフォーム2の樹脂骨
格等に膨潤する発泡剤等の気体を完全に排気するため、
少なくとも120〜140℃に維持し、1日以上真空ポンプで
排気し続けることが必要であろう。また、ゼオライトに
おいても、吸湿をしない条件下で品温を高温に維持し排
気するなどの操作が必要となる。すなわち、この操作に
より樹脂骨格内に残存する気体は排気され、また残存す
る水分等もゼオライトによって吸着することが可能であ
る。しかしながら、この操作は生産においては、極めて
量産性にとぼしい。また、この断熱体を保温のための高
温で使用した場合、ゼオライトより脱気がおこり断熱性
能を低下させる。
本発明は、上記問題点に鑑み短時間の排気で所定の圧力
まで減圧し、経時的に初期の圧力を維持するばかりかさ
らに、内部圧力を低下させる効果を持つと共に、生産性
を向上させることを目的とする。
問題点を解決するための手段 本発明は、上記問題点を解決するために、発泡プラスチ
ックスと共に、吸着体として有機ガス吸着物質,炭酸ガ
ス吸着物質及び水分吸着物質から成る吸着剤と発泡体粉
砕物を充填した通気性を有する包装体を用いたものであ
る。また、有機ガス吸着物質としては活性炭等を用い、
炭酸ガス吸着物質としては水酸化カルシウム等を用い、
水分吸着物質としては塩化カルシウム,硫化カルシウ
ム,酸化カルシウム等を用いることができる。
作用 上記構成によって、発泡プラスチックスと共に、吸着体
として有機ガス吸着物質,炭酸ガス吸着物質及び水分吸
着物質から成る吸着剤と発泡体粉砕物を充填した通気性
を有する包装体を用いることにより、発泡体粉砕物が吸
着体内部でスペーサ的な役割となり吸着剤の吸着能力を
向上させるばかりか、排気の際には排気通路となり吸着
剤内部の気体をすみやかに排気することを可能にするも
のである。また、吸着剤として有機ガス吸着物質,炭酸
ガス吸着物質及び水分吸着物質から成る吸着剤を用いる
ことにより、短時間の排気によって樹脂骨格内に膨潤す
る残存ガスが経時的に発生しても、アミンガス,R−11′
等の有機ガスは、活性炭等の有機ガス吸着物質に吸着さ
れ、CO2は水酸化カルシウムの炭酸ガス吸着物質に吸着
され、残存水分は塩化カルシウム,硫酸カルシウム等の
水分吸着物質に吸着される。また、CO2と金属水酸化物
の反応によって生じる水分は、その隣接する水分吸着物
質にすべて吸着される。これによって、長期間にわたっ
て内部圧力の上昇がなく、初期の断熱性能を維持向上さ
せるものである。
実 施 例 以下、本発明の一実施例について、図面を参照しながら
説明する。
第1図において、6は表1に示す原料及び配合部数を用
いてウレタン高圧発泡機で発泡し、硬化させた硬質ウレ
タンフォームで、常温でエージングした後、スキン層を
除いて所定の大きさに切断したものである。
表1において、ポリオールは芳香族ジアミンを開始剤と
してプロピオンオキサイドを付加重合させて得た水酸基
価442mgKOH/gのポリエーテルポリオールである。また、
整泡剤は、信越化学(株)製のシリコーン界面活性剤F
−318、発泡剤は、昭和電工(株)製フロンR−11であ
る。触媒は、ジブチルチンジラウレートである。また、
気泡連通化剤は日本油脂(株)製ステアリン酸カルシウ
ムである。有機ポリイソシアネートはトルイレンジイソ
シアネートとトリメチルプロパン及びジエチレングリコ
ールを反応させて得たアミン当量150のポリイソシアネ
ートである。これらの原料を表記の配合部数で配合し、
ウレタン高圧発泡機で発泡を行なった硬質ウレタンフォ
ームを20cm×20cm×2cmの寸法に切断し、この後、140℃
で約1時間加熱し、吸着水分を蒸発させると共に樹脂骨
格内に膨潤する気体の一部を蒸発させ、硬質ウレタンフ
ォーム6を形成する。また、吸着体7として、水酸化カ
ルシウム,塩化カルシウム及び活性炭の各粉末を表2に
示す配合重量で均一に配合し、さらに硬質ウレタンフォ
ーム6を裁断する際に発生した切りくず等の発泡体粉砕
物8のうち粒径が0.1mm〜1mmのものを全吸着剤に対して
20vol.%に相等するだけ混入させ不織布に充填し、吸着
体9を形成している。
前記硬質ウレタンフォーム6と、吸着体7として、水酸
化カルシウム,塩化カルシウム及び活性炭の各粉末を均
一に混合し、さらに硬質ウレタンフォームの切りくず等
の発泡体粉砕物8を混入させ不織布に充填した吸着体9
とを、金属−プラスチックスラミネートフィルムからな
る容器10に入れ、内部を0.05mmHgまで減圧し、密閉して
断熱体11を得ている。得られた断熱体11の初期の熱伝導
率と、30日後の熱伝導率を真空理工(株)製K−Matic
で平均温度24℃で測定し、表3に示した。なお、参考例
として、実施例と同じ硬質ウレタンフォームを用いて、
吸着剤を表4に示す配合重量で包装体に充填し介在させ
たものである。
表3から明らかになるように、吸着剤7として水酸化カ
ルシウム,塩化カルシウム及び活性炭の各粉末を均一に
混合し、さらに硬質ウレタンフォームの切くず等の発泡
体粉砕物8を混入させ不織布に充填した吸着体9を用い
ることにより、硬質ウレタンフォーム6の樹脂骨格内に
膨潤する残存ガスを吸着することがわかった。これは、
20〜40cm3の膨潤ガスの80%がCO2であり、残りが触媒の
アミンガスや発泡剤のR−11等の有機ガスと水分であ
る。このため、以下のような反応のプロセスでガス吸着
が行なわれるものである。まず、容器10内部に残存する
水分が塩化カルシウムによって吸着される。この吸着水
分を開始剤としてその隣接する水酸化カルシウムが下式
のようにCO2と反応し吸着する。
この反応によって発生する水分は再び塩化カルシウムの
結晶水として吸着される。また、触媒のアミンガスや発
泡剤のR−11等の有機ガスは活性炭によって吸着され
る。
一方、表4で示す参考例1の場合、ゼオライトが水分及
び炭酸ガスを吸着し、活性炭が有機ガスを吸着するが、
ゼオライトは0.05mmHgの低圧下では、空気等を脱気する
ため、経時後の熱伝導率は著しく大きなものとなってい
る。参考例2の場合、水分吸着物質がないため水酸化カ
ルシウムとCO2の反応が起こりにくく、また、反応後発
生する水分が蒸発し容器内部に拡散することが予想され
る。また、参考例3においては炭酸ガス吸着物質がない
ため、経時的に発生するCO2が容器内部に拡散し、熱伝
導率を大きくしているものと考えられる。
以上のように、連続気泡構造の硬質ウレタンフォームと
共に、吸着体として有機ガス吸着物質,炭酸ガス吸着物
質及び水分吸着物質から成る吸着剤の各粉末を均一に混
合し、さらに硬質ウレタンフォームの切くず等の発泡体
粉砕物を混入させ不織布に充填したものを用いることに
より、吸着剤の吸着能力を向上させ、短時間の排気で吸
着体の内部を含めてすべて所定の圧力まで減圧し、経時
的に初期の圧力を維持するばかりか、さらに、内部圧力
を低下させ効果を持つ断熱体を得るものである。
また、発泡体粉砕物としては、パーライト等の粉末を使
用することもできる。
発明の効果 以上のように、発泡プラスチックスと共に、吸着体とし
て有機ガス吸着物質,炭酸ガス吸着物質及び水分吸着物
質から成る吸着剤と発泡体粉砕物を混入させ充填した通
気性を有する包装体を用いることにより、発泡体粉砕物
が吸着体内部でスペーサー的な役割となり吸着剤の吸着
能力を向上させるばかりか、排気の際には排気通路とな
り吸着剤内部の気体をすみやかに排気することを可能に
するものであり、産業廃棄物である硬質ウレタンフォー
ムの粉砕物を利用することもできるため、安価で容易に
製造することが可能である。
また、前記吸着剤はすべてのガスを吸着すること可能で
あるため、長期にわたって初期の断熱性能を維持するば
かりか、さらに断熱性を向上させるものである。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の実施例の断熱体に用いる硬質ウレタン
フォームの外観斜視図、第2図は同断熱体の断面図、第
3図は従来の断熱体の断面図である。 6……硬質ウレタンフォーム、7……吸着剤、8……発
泡体粉砕物、9……吸着体、10……容器、11……断熱
体。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発泡プラスチックスと共に、吸着体として
    有機ガス吸着物質,炭酸ガス吸着物質及び水分吸着物質
    から成る吸着剤と発泡体粉砕物とを充填した通気性を有
    する包装体を、金属−プラスチックスラミネートフィル
    ムから成る容器で被い、この容器の内部を減圧し密閉し
    た断熱体。
  2. 【請求項2】有機ガス吸着物質として活性炭,炭酸ガス
    吸着物質として金属水酸化物,水分吸着物質として金属
    塩化物,金属硫化物または金属酸化物を用いたことを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の断熱体。
JP2285987A 1987-02-03 1987-02-03 断熱体 Expired - Fee Related JPH0789004B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11201378A (ja) * 1998-01-13 1999-07-30 Mitsubishi Electric Corp カートリッジおよびそれを装着した真空断熱体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH11201378A (ja) * 1998-01-13 1999-07-30 Mitsubishi Electric Corp カートリッジおよびそれを装着した真空断熱体

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JPS63189772A (ja) 1988-08-05

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