JP2543041B2 - 断熱体 - Google Patents
断熱体Info
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- JP2543041B2 JP2543041B2 JP61145366A JP14536686A JP2543041B2 JP 2543041 B2 JP2543041 B2 JP 2543041B2 JP 61145366 A JP61145366 A JP 61145366A JP 14536686 A JP14536686 A JP 14536686A JP 2543041 B2 JP2543041 B2 JP 2543041B2
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- adsorbent
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、冷蔵庫,冷凍庫,冷凍プレハブ等に利用す
る断熱体に関するものである。
る断熱体に関するものである。
従来の技術 近年、断熱箱体の断熱性能向上を図るため、内部を減
圧した断熱体を用いることが注目されている。この断熱
体の芯材としては、パーライトからなる粉末,ハニカム
及び発泡体を用いている。例えば、第3図で説明する
と、図において、1は断熱体であり、連続気泡を有する
硬質ウレタンフォーム2と共に、水分等を吸着するゼオ
ライト3を充填した通気性を有する包装体4とを気密性
薄膜から成る容器5で被い、内部を0.05torrまで減圧
し、密閉している。
圧した断熱体を用いることが注目されている。この断熱
体の芯材としては、パーライトからなる粉末,ハニカム
及び発泡体を用いている。例えば、第3図で説明する
と、図において、1は断熱体であり、連続気泡を有する
硬質ウレタンフォーム2と共に、水分等を吸着するゼオ
ライト3を充填した通気性を有する包装体4とを気密性
薄膜から成る容器5で被い、内部を0.05torrまで減圧
し、密閉している。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記のような構成では、樹脂骨格内に膨
潤する触媒,発泡剤等の有機ガスあるいは炭酸ガス等を
完全に排気することができない場合があり、硬質ウレタ
ンフォーム2内の圧力を短時間の排気で均一に減圧する
ことは困難である。
潤する触媒,発泡剤等の有機ガスあるいは炭酸ガス等を
完全に排気することができない場合があり、硬質ウレタ
ンフォーム2内の圧力を短時間の排気で均一に減圧する
ことは困難である。
例えば、30cm×30cm×2cm(容積1800cm3)の大きさの
硬質ウレタンフォームを耐熱温度に近い120〜140℃で1
時間程度乾燥を行なったものに関して樹脂骨格内に膨潤
する気体を分析した結果、約20〜40cm3が残存すること
がわかっている。これが、気泡膜や樹脂骨格の拡散抵抗
を受けながら断熱体1内部に拡散することが予想され
る。また、通気性を有する包装体4に充填されたゼオラ
イト3は水分,CO2は吸着するが触媒のアミンガスや発泡
剤のR−11等の有機ガスは吸着しないうえに、水蒸気を
吸着した後でのCO2吸着能力は極めて低い。このため、
硬質ウレタンフォームの様な比較的水分を吸着しやすい
芯材を用いた場合、ゼオライトを介在させたとしても水
分量の影響を受けCO2が吸着しなかったり、また有機ガ
スを吸着しないために、初期の熱伝導率が優れたもので
も経時的に断熱体の内部圧力は上昇して、熱伝導率が大
きくなってくるのである。また、ゼオライト3において
は、品温を常温のまま容器内部に収納し、減圧密閉した
場合、吸着した空気等のガスが水分吸着と共に脱気され
拡散し断熱体1の内部圧力を上昇させている。
硬質ウレタンフォームを耐熱温度に近い120〜140℃で1
時間程度乾燥を行なったものに関して樹脂骨格内に膨潤
する気体を分析した結果、約20〜40cm3が残存すること
がわかっている。これが、気泡膜や樹脂骨格の拡散抵抗
を受けながら断熱体1内部に拡散することが予想され
る。また、通気性を有する包装体4に充填されたゼオラ
イト3は水分,CO2は吸着するが触媒のアミンガスや発泡
剤のR−11等の有機ガスは吸着しないうえに、水蒸気を
吸着した後でのCO2吸着能力は極めて低い。このため、
硬質ウレタンフォームの様な比較的水分を吸着しやすい
芯材を用いた場合、ゼオライトを介在させたとしても水
分量の影響を受けCO2が吸着しなかったり、また有機ガ
スを吸着しないために、初期の熱伝導率が優れたもので
も経時的に断熱体の内部圧力は上昇して、熱伝導率が大
きくなってくるのである。また、ゼオライト3において
は、品温を常温のまま容器内部に収納し、減圧密閉した
場合、吸着した空気等のガスが水分吸着と共に脱気され
拡散し断熱体1の内部圧力を上昇させている。
これを防ぐためには、硬質ウレタンフォーム2の樹脂
骨格等に膨潤する発泡剤等の気体を完全に排気するた
め、少なくとも120〜140℃に維持し、1日以上真空ポン
プで排気し続けることが必要であろう。またゼオライト
においても、吸湿をしない条件下で品温を高温に維持し
排気するなどの操作が必要となる。すなわち、この操作
により樹脂骨格内に残存する気体は排気され、また残存
する水分等もゼオライトによって吸着することが可能で
ある。しかしながら、この操作は生産においては、極め
て量産性にとぼしい、また、この断熱体を保温のため高
温で使用した場合、ゼオライトより脱気がおこり断熱性
能を低下させる。
骨格等に膨潤する発泡剤等の気体を完全に排気するた
め、少なくとも120〜140℃に維持し、1日以上真空ポン
プで排気し続けることが必要であろう。またゼオライト
においても、吸湿をしない条件下で品温を高温に維持し
排気するなどの操作が必要となる。すなわち、この操作
により樹脂骨格内に残存する気体は排気され、また残存
する水分等もゼオライトによって吸着することが可能で
ある。しかしながら、この操作は生産においては、極め
て量産性にとぼしい、また、この断熱体を保温のため高
温で使用した場合、ゼオライトより脱気がおこり断熱性
能を低下させる。
本発明は、上記問題点を鑑み短時間の排気で所定の圧
力まで減圧し、経時的に初期の圧力を維持するばかり
か、さらに、内部圧力を低下させる効果を持つと共に、
生産性を向上させることを目的とする。
力まで減圧し、経時的に初期の圧力を維持するばかり
か、さらに、内部圧力を低下させる効果を持つと共に、
生産性を向上させることを目的とする。
問題点を解決するための手段 本発明は、上記問題点を解決するために、有機ポリイ
ソシアネート,ポリオール,触媒,発泡剤及び気泡連通
化剤を原料とする硬質ウレタンフォームを芯材に用い、
さらに有機ガス吸着物質として活性炭,炭酸ガス吸着物
質としてアルカリ金属又はアルカリ土金属の水酸化物,
及び水分吸着物質として結晶水を有し且つ吸水性を有す
る無機化合物とを吸着剤として備え、前記吸着剤のう
ち、炭酸ガス吸着物質と水分吸着物質を均一に混合しバ
インダーで一体成型化した前記吸着剤を充填した通気性
を有する包装体とを金属−プラスチックスラミネートフ
ィルムから成る容器で被い、この容器の内部を0.05torr
程度の比較的低い真空度に減圧したものである。
ソシアネート,ポリオール,触媒,発泡剤及び気泡連通
化剤を原料とする硬質ウレタンフォームを芯材に用い、
さらに有機ガス吸着物質として活性炭,炭酸ガス吸着物
質としてアルカリ金属又はアルカリ土金属の水酸化物,
及び水分吸着物質として結晶水を有し且つ吸水性を有す
る無機化合物とを吸着剤として備え、前記吸着剤のう
ち、炭酸ガス吸着物質と水分吸着物質を均一に混合しバ
インダーで一体成型化した前記吸着剤を充填した通気性
を有する包装体とを金属−プラスチックスラミネートフ
ィルムから成る容器で被い、この容器の内部を0.05torr
程度の比較的低い真空度に減圧したものである。
作用 上記構成によって、連続気泡を有する硬質ウレタンフ
ォームと共に、吸着剤として活性炭,アルカリ金属又は
アルカリ土金属の水酸化物、及び結晶水を有し且つ吸水
性を有する無機化合物を介在させることにより、短時間
の排気によって樹脂骨格内に膨潤する残存ガスが経時的
に発生しても、残存する水分が、塩化カルシウム,硫化
カルシウム等の結晶水を有し且つ吸水性を有する無機化
合物に吸着される。
ォームと共に、吸着剤として活性炭,アルカリ金属又は
アルカリ土金属の水酸化物、及び結晶水を有し且つ吸水
性を有する無機化合物を介在させることにより、短時間
の排気によって樹脂骨格内に膨潤する残存ガスが経時的
に発生しても、残存する水分が、塩化カルシウム,硫化
カルシウム等の結晶水を有し且つ吸水性を有する無機化
合物に吸着される。
この吸着水分を開始剤として、その隣接する水酸化ナ
トリウム,水酸化カルシウム等のアルカリ金属又はアル
カリ土金属の水酸化物が、残存するCO2と反応し吸着す
る。炭酸ガス吸着物質と水分吸着物質とが均一に混合さ
れ、バインダーで一体成型されているため、この反応に
よって発生するすべての水分は、その隣接する結晶水を
有し且つ吸水性を有する無機化合物の結晶水として、再
び吸着される。
トリウム,水酸化カルシウム等のアルカリ金属又はアル
カリ土金属の水酸化物が、残存するCO2と反応し吸着す
る。炭酸ガス吸着物質と水分吸着物質とが均一に混合さ
れ、バインダーで一体成型されているため、この反応に
よって発生するすべての水分は、その隣接する結晶水を
有し且つ吸水性を有する無機化合物の結晶水として、再
び吸着される。
そして、アミンガス,R−11等の残存する有機ガスは、
有機ガス吸着剤である活性炭に吸着されされる。
有機ガス吸着剤である活性炭に吸着されされる。
これによって、長期間にわたって内部圧力の上昇がな
く、初期の断熱性能を維持向上させるものである。ま
た、吸着性においても、加熱処理等の必要がなく、常温
で容器内部に収納でき、作業性を向上させるものであ
る。
く、初期の断熱性能を維持向上させるものである。ま
た、吸着性においても、加熱処理等の必要がなく、常温
で容器内部に収納でき、作業性を向上させるものであ
る。
実 施 例 以下、本発明の一実施例について、図面を参照しなが
ら説明する。
ら説明する。
第1図において、6は表1に示す原料及び配合部数を
用いてウレタン高圧発泡機で発泡し、硬化させた硬質ウ
レタンフォームで常温でエージングした後、所定の大き
さに切断したものである。
用いてウレタン高圧発泡機で発泡し、硬化させた硬質ウ
レタンフォームで常温でエージングした後、所定の大き
さに切断したものである。
表1において、ポリオールは芳香族ジアミンを開始剤
としてプロピオンオキサイドを付加重合させ得た水酸基
価442mgKOH/gポリエーテルポリオールである。また、整
泡剤は、信越化学(株)製のシリコーン界面活性剤F−
318、発泡剤は、昭和重工(株)製フロンR−11であ
る。触媒は、ジブチルチンジラウレートである。また、
気泡連通化剤は日本油脂(株)製ステアリン酸カルシウ
ムである。有機ポリイソシアネートはトルイレンジイソ
シアネートとトリメチルプロパン及びジエチレングリコ
ールを反応させて得たアミン当量150のポリイソシアネ
ートである。これらの原料を表記の配合部数で配合し、
ウレタン高圧発泡機で発泡を行った硬質ウレタンフォー
ムを20cm×20cm×2cmの寸法に切断し、この後、140℃で
約1時間加熱し、吸着水分を蒸発させると共に樹脂骨格
内に膨潤する気体の一部を蒸発させ、硬質ウレタンフォ
ーム6を形成する。また吸着剤7として、水酸化カルシ
ウム及び塩化カルシウムを表2に示す配合重量で均一に
混合し、バインダーで一体成型化したものと、活性炭と
を通気性を有する包装体8に充填した。
としてプロピオンオキサイドを付加重合させ得た水酸基
価442mgKOH/gポリエーテルポリオールである。また、整
泡剤は、信越化学(株)製のシリコーン界面活性剤F−
318、発泡剤は、昭和重工(株)製フロンR−11であ
る。触媒は、ジブチルチンジラウレートである。また、
気泡連通化剤は日本油脂(株)製ステアリン酸カルシウ
ムである。有機ポリイソシアネートはトルイレンジイソ
シアネートとトリメチルプロパン及びジエチレングリコ
ールを反応させて得たアミン当量150のポリイソシアネ
ートである。これらの原料を表記の配合部数で配合し、
ウレタン高圧発泡機で発泡を行った硬質ウレタンフォー
ムを20cm×20cm×2cmの寸法に切断し、この後、140℃で
約1時間加熱し、吸着水分を蒸発させると共に樹脂骨格
内に膨潤する気体の一部を蒸発させ、硬質ウレタンフォ
ーム6を形成する。また吸着剤7として、水酸化カルシ
ウム及び塩化カルシウムを表2に示す配合重量で均一に
混合し、バインダーで一体成型化したものと、活性炭と
を通気性を有する包装体8に充填した。
前記硬質ウレタンフォーム6と吸着剤7として、水酸
化カルシウム及び塩化カルシウムを均一に混合しバイン
ダーで一体成型化したものと、活性炭とを充填した包装
体8を金属−プラスチックスラミネートフィルムから成
る容器9に入れ、内部を0.05torrまで減圧し、密閉して
断熱体10を得ている。得られた断熱体10の初期の熱伝導
率と、30日後の熱伝導率を真空理工(株)製K−Matic
で平均温度24℃で測定し、表3に示した。なお、参考例
は、実施例と同じ硬質ウレタンフォームを用いて吸着剤
を表4に示す配合重量で混合し介在させたものである。
化カルシウム及び塩化カルシウムを均一に混合しバイン
ダーで一体成型化したものと、活性炭とを充填した包装
体8を金属−プラスチックスラミネートフィルムから成
る容器9に入れ、内部を0.05torrまで減圧し、密閉して
断熱体10を得ている。得られた断熱体10の初期の熱伝導
率と、30日後の熱伝導率を真空理工(株)製K−Matic
で平均温度24℃で測定し、表3に示した。なお、参考例
は、実施例と同じ硬質ウレタンフォームを用いて吸着剤
を表4に示す配合重量で混合し介在させたものである。
表3から明らかになるように活性炭と、水酸化カルシ
ウム及び塩化カルシウムを均一に混合し、バインダーで
一体成型化した吸着剤7を用いることにより、硬質ウレ
タンフォーム6の樹脂骨格内に膨潤する残存ガスを吸着
することがわかった。これは、20〜40cm3の膨潤ガスの8
0%がCO2であり、残りが触媒のアミンガスや発泡剤のR
−11等の有機ガスと水分である。このため、以下のよう
な反応のプロセスでガス吸着が行なわれるものである。
まず、容器9内部に残存する水分が塩化カルシウムによ
って吸着される。この吸着水分を開始剤としてその隣接
する水酸化カルシウムが下式のようにCO2と反応し吸着
する。
ウム及び塩化カルシウムを均一に混合し、バインダーで
一体成型化した吸着剤7を用いることにより、硬質ウレ
タンフォーム6の樹脂骨格内に膨潤する残存ガスを吸着
することがわかった。これは、20〜40cm3の膨潤ガスの8
0%がCO2であり、残りが触媒のアミンガスや発泡剤のR
−11等の有機ガスと水分である。このため、以下のよう
な反応のプロセスでガス吸着が行なわれるものである。
まず、容器9内部に残存する水分が塩化カルシウムによ
って吸着される。この吸着水分を開始剤としてその隣接
する水酸化カルシウムが下式のようにCO2と反応し吸着
する。
この反応によって発生する水分は再び塩化カルシウムの
結晶水として吸着される。また、触媒のアミンガスや発
泡剤のR−11等の有機ガスは活性炭によって吸着され
る。
結晶水として吸着される。また、触媒のアミンガスや発
泡剤のR−11等の有機ガスは活性炭によって吸着され
る。
一方、参考例1の場合、ゼオライトが水分及び炭酸ガ
スを吸着し、活性炭が有機ガスを吸着するが、ゼオライ
トは、0.05torrの低圧下では空気等を脱気するため、経
時後の熱伝導率は著しく大きなものとなっている。参考
例2の場合、水分吸着物質がないため水酸化カルシウム
とCO2の反応が起こりにくく、また、反応後発生する水
分が蒸発し容器内部に拡散することが予想される。ま
た、参考例3においては炭酸ガス吸着物質がないため、
経時的に発生するCO2が容器内部に拡散し、熱伝導率を
大きくしているものと考えられる。
スを吸着し、活性炭が有機ガスを吸着するが、ゼオライ
トは、0.05torrの低圧下では空気等を脱気するため、経
時後の熱伝導率は著しく大きなものとなっている。参考
例2の場合、水分吸着物質がないため水酸化カルシウム
とCO2の反応が起こりにくく、また、反応後発生する水
分が蒸発し容器内部に拡散することが予想される。ま
た、参考例3においては炭酸ガス吸着物質がないため、
経時的に発生するCO2が容器内部に拡散し、熱伝導率を
大きくしているものと考えられる。
以上のように、連続気泡構造の硬質ウレタンフォーム
と共に、有機ガス吸着物質,炭酸ガス吸着物質及び水分
吸着物質のうち少なくとも炭酸ガス吸着物質と水分吸着
物質を均一に混合し、バインダーで一体成型化した吸着
剤を介在させることにより、短時間の排気で所定の圧力
まで減圧し、経時的に初期の圧力を維持するばかりかさ
らに、内部圧力を低下させる効果を持つ断熱体を得るも
のである。
と共に、有機ガス吸着物質,炭酸ガス吸着物質及び水分
吸着物質のうち少なくとも炭酸ガス吸着物質と水分吸着
物質を均一に混合し、バインダーで一体成型化した吸着
剤を介在させることにより、短時間の排気で所定の圧力
まで減圧し、経時的に初期の圧力を維持するばかりかさ
らに、内部圧力を低下させる効果を持つ断熱体を得るも
のである。
発明の効果 以上の様に、連続気泡構造の硬質ウレタンフォームと
共に、有機ガス吸着物質として活性炭,炭酸ガス吸着物
質としてアルカリ金属又はアルカリ土金属の水酸化物,
及び水分吸着物質として結晶水を有し且つ吸水性を有す
る無機化合物とを吸着剤として備え、吸着剤のうち、炭
酸ガス吸着物質と水分吸着物質を均一に混合し、バイン
ダーで一体成型化した吸着剤を充填した包装体を介在さ
せることにより、減圧密閉後も樹脂骨格内に残存する膨
潤ガスが経時的に容器内部へ拡散してきた場合でも、す
べてのガスが吸着剤によって吸着されるため長期にわた
って初期の断熱性能を維持するばかりか、炭酸ガス吸着
物質が、水蒸気を吸着してしまい炭酸ガスを吸着しなか
ったり、炭酸ガス吸着により水分が発生してしまって
も、炭酸ガス吸着物質に隣接して水分吸着物質を配して
いるので、水分による悪影響を排除でき、したがって発
泡したウレタンフォームを容器内部に有し、容器内部を
低真空度にしか減圧しない断熱体において大きな問題と
なる、残存ガス発生による経時的な性能劣化の防止とい
う固有の課題を解決でき、さらに断熱性能を向上させる
ものである。
共に、有機ガス吸着物質として活性炭,炭酸ガス吸着物
質としてアルカリ金属又はアルカリ土金属の水酸化物,
及び水分吸着物質として結晶水を有し且つ吸水性を有す
る無機化合物とを吸着剤として備え、吸着剤のうち、炭
酸ガス吸着物質と水分吸着物質を均一に混合し、バイン
ダーで一体成型化した吸着剤を充填した包装体を介在さ
せることにより、減圧密閉後も樹脂骨格内に残存する膨
潤ガスが経時的に容器内部へ拡散してきた場合でも、す
べてのガスが吸着剤によって吸着されるため長期にわた
って初期の断熱性能を維持するばかりか、炭酸ガス吸着
物質が、水蒸気を吸着してしまい炭酸ガスを吸着しなか
ったり、炭酸ガス吸着により水分が発生してしまって
も、炭酸ガス吸着物質に隣接して水分吸着物質を配して
いるので、水分による悪影響を排除でき、したがって発
泡したウレタンフォームを容器内部に有し、容器内部を
低真空度にしか減圧しない断熱体において大きな問題と
なる、残存ガス発生による経時的な性能劣化の防止とい
う固有の課題を解決でき、さらに断熱性能を向上させる
ものである。
また、前記吸着剤は、ゼオライトのように低圧下での
脱気がなく、バインダーで一体成型化しているため取り
扱いも容易で量産時の生産性を確保することが可能とな
る。
脱気がなく、バインダーで一体成型化しているため取り
扱いも容易で量産時の生産性を確保することが可能とな
る。
第1図は本発明の実施例の断熱体に用いる硬質ウレタン
フォームの外観斜視図、第2図は同断熱体の断面図、第
3図は従来例の断熱体の断面図である。 6……硬質ウレタンフォーム、7……吸着剤、8……包
装体、9……容器、10……断熱体。
フォームの外観斜視図、第2図は同断熱体の断面図、第
3図は従来例の断熱体の断面図である。 6……硬質ウレタンフォーム、7……吸着剤、8……包
装体、9……容器、10……断熱体。
Claims (2)
- 【請求項1】有機ポリイソシアネート,ポリオール,触
媒,整泡剤,発泡剤及び気泡連通化剤を混合し、発泡し
た連続気泡構造の硬質ウレタンフォームと、前記硬質ウ
レタンフォームと共に、有機ガス吸着物質として活性
炭,炭酸ガス吸着物質としてアルカリ金属又はアルカリ
土金属の水酸化物、及び水分吸着物質として結晶水を有
し且つ吸水性を有する無機化合物とを吸着剤として備
え、前記吸着剤のうち、炭酸ガス吸着物質と水分吸着物
質を均一に混合しバインダーで一体成型化した前記吸着
剤を充填した通気性を有する包装体とを金属−プラスチ
ックスラミネートフィルムから成る容器で被い、この容
器の内部を0.05torr程度の比較的低い真空度に減圧した
断熱体。 - 【請求項2】炭酸ガス吸着物質として水酸化カルシウ
ム,水分吸着物質として塩化カルシウムを用いたことを
特徴とする特許請求の範囲第1項記載の断熱体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61145366A JP2543041B2 (ja) | 1986-06-20 | 1986-06-20 | 断熱体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61145366A JP2543041B2 (ja) | 1986-06-20 | 1986-06-20 | 断熱体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS633166A JPS633166A (ja) | 1988-01-08 |
JP2543041B2 true JP2543041B2 (ja) | 1996-10-16 |
Family
ID=15383547
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61145366A Expired - Fee Related JP2543041B2 (ja) | 1986-06-20 | 1986-06-20 | 断熱体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2543041B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5934085A (en) * | 1997-02-24 | 1999-08-10 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Thermal insulator cabinet and method for producing the same |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0647134Y2 (ja) * | 1988-12-05 | 1994-11-30 | カヤバ工業株式会社 | 静油圧ベアリング装置 |
GB2244714B (en) * | 1990-05-31 | 1993-10-06 | Sanyo Chemical Ind Ltd | Foamed polyurethane-forming composition,foamed polyurethane and process for making the same |
US5371113A (en) * | 1993-03-29 | 1994-12-06 | General Electric Company | Polyurethane foam of low thermal conductivity and method of preparation |
JPH08159377A (ja) * | 1994-12-02 | 1996-06-21 | Matsushita Refrig Co Ltd | 真空断熱体 |
WO2019211259A1 (en) * | 2018-05-03 | 2019-11-07 | Huntsman International Llc | Long term improvement of thermal insulation values in rigid polyisocyanurate/polyurethane comprising insulation foams |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57110437A (en) * | 1980-12-29 | 1982-07-09 | Nippon Oxygen Co Ltd | Vacuum heat insulating structure |
JPS60126568A (ja) * | 1983-12-08 | 1985-07-06 | 松下冷機株式会社 | 断熱体パック |
JPS60174639A (ja) * | 1984-02-20 | 1985-09-07 | 松下冷機株式会社 | 断熱板 |
-
1986
- 1986-06-20 JP JP61145366A patent/JP2543041B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5934085A (en) * | 1997-02-24 | 1999-08-10 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Thermal insulator cabinet and method for producing the same |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS633166A (ja) | 1988-01-08 |
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