JPH0787778A - ブラシレスモータ駆動回路 - Google Patents

ブラシレスモータ駆動回路

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JPH0787778A
JPH0787778A JP5232938A JP23293893A JPH0787778A JP H0787778 A JPH0787778 A JP H0787778A JP 5232938 A JP5232938 A JP 5232938A JP 23293893 A JP23293893 A JP 23293893A JP H0787778 A JPH0787778 A JP H0787778A
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JP
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signal
detection signal
edge
circuit
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JP5232938A
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Inventor
Hideyuki Nakanishi
英行 中西
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 モータの着磁ばらつきにより主磁極のエッジ
と回転検出信号の所定のエッジとの位置関係がばらつい
ても、最善の基準エッジを選択して駆動信号を生成し、
位相ずれによる特性劣化を最小限にする。 【構成】 位置検出手段1は位置検出信号を出力し、回
転検出手段3は回転検出信号を出力する。モータの駆動
信号を生成する際に、位置検出信号のエッジでの回転検
出信号の値を検出し、位置検出信号のn番目のエッジで
の回転検出信号の値が位置検出信号のn−2番目のエッ
ジでの回転検出信号の値と等しければ正と判定し、他方
等しくなければ否と判定する判定手段5により、カウン
トミスを起こしていない基準エッジを選択し、この基準
エッジで発生する基準パルスから駆動信号を生成するよ
うにしたので、着磁ばらつきによる駆動信号の位相ずれ
が最小限に抑えられ、特性劣化を防ぐことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブラシレスモータの駆動
回路に関するもので、特に位置検出素子を削減し、ディ
ジタル回路で駆動信号を生成するときの駆動回路に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来から3相ブラシレスモータの回転時
の振動やトルクリップルを抑えるための試みがなされて
いる。振動やトルクリップルを小さくするには固定子巻
線に供給する電流波形を正弦波状にするのが好ましい
が、従来から知られているように種々の要因でホール素
子の出力は理想的な正弦波とはならず、3次成分をはじ
めとする奇数次の高調波成分を含み、これが、トルクリ
ップルやモータ回転時の振動の原因にもなっている。こ
のため、従来からディジタル信号処理で理想的な正弦波
信号を生成して通電する方法が提案されており、例えば
特開昭62−2883号公報、特開昭62−2884号
公報、特開昭62−2885号公報には1つの位置検出
素子と回転検出信号から、モータ起動時は位置検出素子
の出力を3値で検出して3相に分配して通電し、モータ
がある程度回転してディジタル回路が初期化されれば、
ディジタル信号処理によって生成した駆動信号に切り換
えて通電する直流ブラシレスモータが示されている。こ
こで、上記の直流ブラシレスモータにおけるディジタル
信号処理での駆動信号の生成は、位置検出信号の所定の
エッジを基準に回転検出信号のエッジをカウントし、回
転検出信号のエッジが到来する毎に段階的にレベルが変
化する正弦波状の階段波信号を生成し、この階段波信号
にスロープを付加して滑らかな駆動信号を得るものであ
る。
【0003】このように、ディジタル信号処理で駆動信
号を生成する場合、生成された駆動信号とモータの主磁
極との位相ずれをなくすために図16に示すように主磁
極のエッジ(N極とS極との切り換わり部分)と回転検
出信号の所定のエッジとが一致するように構成するのが
望ましいが、実際は主磁極の着磁ばらつきにより、たと
え回転検出信号に周期ばらつきがなくても主磁極のエッ
ジと回転検出信号の所定のエッジが一致せず、最大で回
転検出信号の半周期分の位相ずれが生じる。また、例え
ば回転検出信号を得るために図17に示す様に別の着磁
帯を設けたときなどはこの着磁帯の着磁ばらつきが加わ
りエッジの位置ずれはさらに顕著に現われる。この位相
ずれの大きさは主磁極のエッジの位置によって異なり、
主磁極のあるエッジでの位相ずれの大きさと、別のエッ
ジでの位相ずれの大きさとが一様でない。従って、ディ
ジタル信号処理で駆動信号を生成する場合にモータ1回
転の間に複数の基準エッジを設けると、一方の基準エッ
ジと他方の基準エッジとの間で回転検出信号のエッジの
カウントミスを引き起こして駆動波形が歪んだり、これ
を避けるためにモータ1回転の間で絶えず決まった唯一
の位置に基準エッジを設けた場合、主磁極(あるいは位
置検出信号)のどのエッジを基準にするかで位相ずれの
大きさが異なるため、基準エッジの選び方によっては特
性が著しく劣化することがある。具体的に例を挙げて説
明する。
【0004】今、8極に着磁された主磁極(図18の
(a))と、96極に着磁された回転検出信号検出のた
めの着磁帯(図18の(b))の位置関係が図18に示
すようになっており、駆動信号を生成する際の基準エッ
ジを主磁極のS極からN極へ切り換わりエッジが到来し
た後の最初の回転検出信号のエッジに設定したとして説
明する。このように基準エッジを設定したとき、基準エ
ッジの位置は図18に示すp1〜p4の4箇所となる。
理想的にはこれら基準エッジp1〜p4の間隔は回転検
出信号のエッジ数で24エッジ毎(96極÷4)になる
のが望ましいが、着磁ばらつきによる影響で図18に示
すようにその数が25になったり23になったりする。
このため、全ての基準エッジを採用して駆動信号を生成
した場合、図18の(c)に示す様に駆動信号が歪んだ
り、回路によってはカウントミスにより誤動作を起こし
駆動信号が生成されない場合がある。また、カウントミ
スを防ぐためモータ1回転の間の唯一の基準エッジを採
用する方法を取ったとき、例えば図18のp1の基準エ
ッジを採用したときは駆動信号は図18の(d)のよう
になるが、図18のp3の基準エッジを用したときは駆
動信号は図18の(e)のようになり、どの基準エッジ
を採用するかで位相ずれの大きさが異なり、カウントミ
スを起こしている基準エッジを採用したときは位相ずれ
大により特性が著しく劣化することが考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようにディジタル
信号処理で駆動信号を生成する場合、駆動信号を生成す
るときの基準位置が実使用上問題となるが、上記文献に
はこれらのことはなんら触れられていない。
【0006】本発明は上述のような課題を解決するため
になされたもので、着磁ばらつきにより主磁極のエッジ
と回転検出信号の所定のエッジとの位置関係がばらつい
ても、最善の基準エッジを選択して駆動信号を生成し、
位相ずれによる特性劣化を最小限にするブラシレスモー
タ駆動回路を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した問題点を解消す
るために本発明のブラシレスモータ駆動回路は、回転子
の回転位置を検出して位置検出信号を発生する位置検出
手段と、前記回転子が回転したときに前記位置検出信号
よりも高い周波数を有する回転検出信号を発生する回転
検出手段と、前記位置検出信号のエッジでの前記回転検
出信号の値を検出し、前記位置検出信号のn番目のエッ
ジでの前記回転検出信号の値が前記位置検出信号のn−
2番目のエッジでの前記回転検出信号の値と等しければ
正と判定し、他方等しくなければ否と判定する判定手段
と、前記位置検出信号のモータn回転毎に到来する所定
のエッジで基準パルスを発生する基準パルス発生手段
と、前記基準パルスを基準に前記回転検出信号をカウン
トし、前記回転検出信号のエッジが到来するごとにレベ
ルが段階的に切り換わる階段波信号を生成する駆動信号
生成手段を備えたことを特徴とするものである。
【0008】
【作用】上記の構成により、本発明では駆動信号を生成
する際に、位置検出信号のエッジでの回転検出信号の値
を検出し、位置検出信号のn番目のエッジでの回転検出
信号の値が位置検出信号のn−2番目のエッジでの回転
検出信号の値と等しければ正と判定し、他方等しくなけ
れば否と判定する判定手段により、カウントミスを起こ
していない基準エッジを選択し、この基準エッジで発生
する基準パルスから駆動信号を生成するようにしたの
で、着磁ばらつきによる駆動信号の位相ずれが最小限に
抑えられ、特性劣化を防ぐことができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。図1は本発明の一実施例におけるブラ
シレスモータ駆動回路のブロック図を示したものであ
る。図1において、1はU相,W相についての回転子の
位置を検出するための位置検出手段であり、モータ回転
と共に図2の(a),(b)に示す信号を出力する。な
お、本実施例ではモータの主磁極が8極に着磁されてい
るものとして説明を行う。次いで、2は図2の(a),
(b)に示すU相,W相の信号から次の演算により図2
の(c)に示すV相の信号を生成し3相の信号に分配す
る分配回路である。
【0010】 V相=−U相−W相 ・・・(1) このようにして生成された3相の駆動信号は切換回路1
2を介し、上下分配・回転方向切換回路13に入力され
て外部から与えられる回転方向指令に対応した所定の信
号に分配され、電流増幅回路14で電流増幅されて固定
子巻線15〜17に通電される。以下、切換回路12が
この通電モードにあるときをモード0と表現する。次い
で、3は周波数発電機等の回転検出手段であり、本実施
例では回転検出手段が図2の(d)に示す様に電気角3
60度あたり12発のパルスを出力するように構成され
ているものとして説明する。以下この回転検出信号をF
G信号と略記する。4は後述する基準パルスを基準に回
転検出手段3の出力をカウントしFG信号のエッジが到
来する毎にレベルが段階的に変化する階段波信号(図2
の(e),(f),(g)に示す)を生成する駆動信号
生成回路である。以下、切換回路12が駆動信号生成回
路4で生成された駆動信号を通電するモードにあるとき
をモード1と表現する。11は位置検出手段1から出力
されるU相,W相の位置検出信号のうちU相の位置検出
信号をコンパレートして出力する比較回路であり、便宜
上この比較回路11はU相の位置検出信号を反転して出
力するものとする。以下位置検出手段1から出力される
U相の位置検出信号をUh、比較回路11から出力され
る位置検出信号をUcと区別して明記する。5は比較回
路11から出力される位置検出信号UcのエッジでのF
G信号の値を検出し、位置検出信号Ucのn番目のエッ
ジでのFG信号の値が位置検出信号Ucのn−2番目の
エッジでのFG信号の値と等しければ”正”と判定し、
他方等しくなければ”否”と判定する判定回路である。
6は外部からモード信号md(”H”の信号)が与えら
れたときに判定回路5の判定値が”正”であればそのま
まモード信号mdを出力し、”否”であれば、判定値
が”正”になるのを待ってモード信号mdを出力するモ
ード信号切換回路である。ここで、以後、外部から与え
られるモード信号とモード信号切換回路6から出力され
るモード信号を区別し、前者をmd、後者をmd1と明
記する。また、本実施例では外部から与えられるモード
信号mdが”L”のときをモード0に設定され、他方”
H”のときをモード1に設定されているものとする。9
はモード信号切換回路6から出力されるモード信号md
1が”L”のときは絶えずゲート信号Sg(”H”の信
号)を出力し、モード信号切換回路6から出力されるモ
ード信号md1が”H”のときは比較回路11から出力
される位置検出信号Ucのエッジをカウントしモータn
回転に1回の割合でゲート信号Sg(”H”の信号)を
出力するカウント回路である。8はカウント回路9から
出力されるゲート信号Sgが”H”のときは比較回路1
1から出力される位置検出信号Ucをそのまま出力し、
他方”L”のときはゲートを閉じる回路である(このと
きは”H”を出力する)。7はゲート回路8を介して位
置検出信号Ucが入力されたときにそのトレイリングエ
ッジ到来後の最初のFG信号のエッジでパルスを発生さ
せるワンショットパルス発生回路であり、上記ワンショ
ットパルス発生回路7、ゲート回路8、およびカウント
回路9で駆動信号を生成する際の基準パルス発生回路1
0を構成している。以上のように構成されたブラシレス
モータ駆動回路についての詳細を以下に説明する。
【0011】図3はゲート回路8、カウント回路9の具
体回路例であり、NAND800でゲート回路8を構成
し、インバータ901〜903、Tフリップフロップ
(以下、TFFと略記)904〜907、NAND90
8〜910、Dフリップフロップ(以下、DFFと略
記)911からなる回路でカウント回路9を構成してい
る。以下図4に示すタイミング波形図を参照し、その動
作について説明する。先ず、モード信号切換回路6から
出力されるモード信号md1が”L”のとき、すなわち
モード0のときはNAND909の出力の値如何にかか
わらずNAND910の出力(Sg)は”H”になり、
出力信号Upは位置検出信号Ucと等しくなる(つまり
モード0のときは絶えずゲートが開いている状態とな
る。)。ここで、本回路ではモード0のときにTFF9
04〜907の回路を初期化しており、モード1への移
行がスムースに行えるようにしている。図4において、
今、時刻t1で位置検出信号Ucのトレイリングエッジ
が到来したとき、DFF911にクロックが入るので、
DFF911の出力が”L”になり、これによってTF
F904〜907がリセットされる。また、これによっ
てTFF904〜907の反転端子出力は全て”H”と
なるので、この瞬間にNAND909の出力が”L”に
なり、DFF911がセットされてこのDFF911の
出力が”H”に戻る。次いで、時刻t2において位置検
出信号Ucのリーディングエッジの到来とともにTFF
904の出力が”L”から”H”になり、これによって
TFF905の出力が”L”から”H”になり、以下同
様にTFF906,907の出力が”L”から”H”に
なる。次いで、時刻t3において位置検出信号Ucのト
レイリングエッジが到来すれば時刻t1での動作と同じ
くDFF911にクロックが入ることによってその出力
が”L”になり、これによってTFF904〜907が
リセットされ、これによってNAND909の出力が”
H”から”L”に切り換わり、DFF911がセットさ
れてDFFの出力が”H”に戻り一巡の動作が完了す
る。以下、時刻t4まで上記の動作が繰り返し行われ
る。次いで、時刻t4においてモード信号md1が”
L”から”H”に切り換わる。モード1に移行すればカ
ウント回路9により位置検出信号Ucのエッジをカウン
トし、モータn回転に1回の割合でゲート信号を出力す
ることになる。このようにモード0とモード1とではカ
ウント回路9の動作は異なるが、本回路ではモードが切
り換わってもゲート信号Sgの値が急に変化することが
ないようにしている。つまり、モード信号の切換タイミ
ングによっては後で説明するようにワンショットパルス
発生回路7で誤動作を起こし正常にパルスが生成されな
いことがあるからである。
【0012】以下、モード1に切り換わった後の動作を
説明する。時刻t4においてモードが切り換わったと
き、位置検出信号Ucが”L”の間はNAND909の
出力も”L”であるのでNAND910出力のゲート信
号Sgが急に切り換わることはない。このあと時刻t5
において位置検出信号Ucのリーディングエッジが到来
すればTFF904が”L”から”H”に移行し、これ
によってTFF905〜907も同様に”L”から”
H”に移行する。この瞬間にNAND909の出力が”
H”に移行するので、NAND910から出力されるゲ
ート信号Sgが”L”になり、NAND800で構成さ
れるゲート回路8のゲートを閉じることになる(NAN
D800の出力は”H”に固定される。)。以下、位置
検出信号Ucのリーディングエッジ到来と共にリーディ
ングエッジをカウントする動作が開始され、時刻t6に
おいて位置検出信号Ucのモード1移行後の2回目のリ
ーディングエッジが到来すれば、TFF904〜907
の出力が[0111]となり、時刻t7において3回目
のリーディングエッジが到来すれば[1011]とな
る。続いて時刻t8にて4回目のリーディングエッジが
到来すれば、その出力は[0011]となるがこの瞬間
NAND908の出力が”L”となり、これによってT
FF905がセットされ、これによってTFF906の
出力が”H”に切り換わる。このようにカウント動作が
進行して行き、時刻t9において12回目のリーディン
グエッジが到来すればTFF904〜907の出力は
[0000]となり、時刻t10でTFF904〜90
7の出力が[1111]に移行するまでの間ゲート信号
Sgが”H”となる。以下、時刻t10以降の動作も同
様であり、モードが0から1に移行した後は位置検出信
号Ucのリーディングエッジが12回到来する毎にゲー
ト信号Sgが”H”になる。本実施例ではモータの主磁
極の極数が8であるので、図3に示す回路の場合、モー
タ3回転に1回の割合でゲートを開くことになる。以上
のように、図3に示すカウント回路9およびゲート回路
8ではモードが0から1に切り換わる直前の位置検出信
号Ucのトレイリングエッジからカウントし、12周期
後の位置検出信号Ucのトレイリングエッジを出力する
ように構成されている。このようにして出力された信号
Upはワンショットパルス発生回路7に入力される。以
下、ワンショットパルス発生回路7の動作についてその
詳細を説明する。
【0013】図5はワンショットパルス発生回路7の具
体回路例を示したものである。インバータ701,70
2、Dフリップフロップ703,704、NAND70
5〜707からなる回路7Aは信号Upのトレイリング
エッジ到来後の最初のFG信号のエッジでFG信号半周
期分のパルス幅を有するワンショットパルス信号P0を
発生する回路であり、この信号P0が駆動信号を生成す
るための基準パルス信号となる。その動作は、まず信号
Upのトレイリングエッジが到来した後、DFF703
の出力はFG信号のリーディングエッジに同期して”
L”から”H”に切り換わり、他方DFF704の出力
はFG信号のトレイリングエッジに同期して”L”か
ら”H”に移行する。すなわち、DFF703の出力と
DFF704の出力は必ずFG半周期分の位相遅れが存
在することになる。図6にこの部分のタイミング波形図
を示すが、図6は信号Upのトレイリングエッジが到来
した後の最初のFG信号のエッジがリーディングエッジ
の場合の波形を示している。また、NAND705〜7
07はDFF703の出力とDFF704の出力との排
他的論理和をとっており、両者の出力が等しいときは”
H”を出力し、異なるときには”L”を出力する。DF
F703の出力と、DFF704の出力が異なるところ
は、信号Upが”H”から”L”に移行した後の最初の
FG信号のエッジから2番目のFG信号のエッジまでの
区間と、信号Upが”L”から”H”に移行した後の最
初のFG信号のエッジから2番目のFG信号のエッジま
での区間である。この区間ではNAND707の出力
は”L”となるが、信号Upがインバータ702を介し
てNAND707に入力されているために信号Upが”
H”のときはNAND309の出力は強制的に”H”と
なる。従って、NAND707の出力からは信号Upの
トレイリングエッジ到来後の最初のFG信号のエッジで
パルス幅がFG半周期のパルス信号P0を発生すること
になる。
【0014】次に、NAND709〜715からなる回
路7Bは信号Upのトレイリングエッジ到来後の最初の
FG信号のエッジがリーディングエッジであればNAN
D715の出力からは入力のFG信号を反転して出力
し、他方信号Upのトレイリングエッジ到来後の最初の
FG信号のエッジがトレイリングエッジであればNAN
D715の出力からは入力のFG信号をそのまま出力す
る回路である。つまり、もし信号Upのトレイリングエ
ッジ到来後の最初のFG信号のエッジがリーディングエ
ッジであれば、このリーディングエッジ到来によって、
DFF703の出力が”H”となり、これによってNA
ND710の出力が”L”となる。このときDFF70
4の出力は”L”のまま、すなわちNAND709の出
力は”H”のままであるのでNAND711からは”
L”が出力され、NAND712からは”H”が出力さ
れる。これによってNAND715からはインバータ7
01出力のFG信号の反転信号が出力される。信号Up
のトレイリングエッジ到来後の最初のFG信号のエッジ
がトレイリングエッジである場合は、各出力の値が逆に
なるだけでその動作は同様である。
【0015】以上説明したワンショットパルス発生回路
7、ゲート回路8、カウント回路9で基準パルス発生回
路10を構成しており、カウント回路9に与えられるモ
ード信号md1が”L”のときは、位置検出信号Ucを
そのままワンショットパルス発生回路9に出力し、信号
Upつまり位置検出信号Ucのトレイリングエッジ到来
毎に基準パルスP0を生成している。また、モード信号
md1が”H”に切り換わると位置検出信号Ucを12
周期に1回の割合(モータ3回転に1回)でワンショッ
トパルス発生回路7に出力するので、基準パルスP0も
モータ3回転に1回すなわちモータのある固定された位
置で発生することになる。このとき、モードの切り換わ
りのタイミングによって、モータ1回転の間に4回到来
する位置検出信号Ucのトレイリングエッジのうちどの
エッジを採用するかが決まることになるが、上述したよ
うに着磁ばらつきの影響により基準エッジの選び方によ
って、生成された駆動信号と主磁極の位相ずれの量が異
なり、これによりトルクリップル、騒音の増大や、効率
の低下を招くことが考えられる。以下本発明によるこの
基準エッジの選び方の原理について説明する。
【0016】本来、理想的には図7の(a)に示すよう
にモータの主磁極とFG信号の位置関係にずれがなく、
主磁極のどのエッジにおいてもそのときのFG信号の値
が一定であり、かつ主磁極のあるエッジとそれに連続す
る他のエッジとの間のFG信号の歯数は主磁極のどのエ
ッジにおいても等しいのが望ましいが、例えばあるモー
タの主磁極とFG信号の位置関係が図7の(b)に示す
ように主磁極の第1のエッジ、第2のエッジ、第4のエ
ッジにおけるFG信号の値が”H”で主磁極の第3のエ
ッジにおけるFG信号の値が”L”と1箇所だけ他と異
なるエッジがあるとき、すなわち第1のエッジと第2の
エッジの間のFG信号のエッジ数が24、第2のエッジ
と第3のエッジの間のFG信号のエッジ数が25、第3
のエッジと第4のエッジの間のFG信号のエッジ数が2
3、第4のエッジと第1のエッジの間のFG信号のエッ
ジ数が24というように第3のエッジでFG信号のカウ
ントミスを引き起こしていたとき、この場合、基準エッ
ジの選び方で得られる駆動信号の位相が異なる。例えば
基準エッジとして第1のエッジを選択した場合、上記基
準パルス発生回路10で説明したように、駆動信号を生
成するときの基準パルスP0は第1のエッジが到来した
後の最初のFG信号のエッジで発生する。すなわち、図
7の(c)に示す位置で基準パルスP0が発生する。駆
動信号生成回路4ではこの基準パルスP0を基準位置に
図7の(d)に示す駆動信号を生成する。このようにし
て得られる駆動信号は、基準エッジとして第2のエッジ
もしくは第4のエッジを選択しても同一位相の波形とな
る。他方、基準エッジとして第3のエッジを選択したと
きは基準パルスP0は図7の(e)に示す位置で発生
し、これによって駆動信号は図7の(f)に示すように
図7の(d)に示す駆動信号と位相がずれた波形にな
る。こうして得られた駆動信号の位相はトルクリップル
や騒音、効率低下等への影響を考えると主磁極と一致し
ているのが望ましいが、着磁ばらつきにより主磁極とF
G信号との間に部分的に位置ずれが生じ、必ずしも全体
に渡って駆動信号の位相と主磁極とが一致しない。図7
の例では、(d)に示す駆動信号の場合、機械角0度〜
180度、270度〜360度の区間で主磁極とほぼ位
相が一致しており、機械角180度〜270度の区間で
はFG信号と主磁極との位置ずれによりやや位相がずれ
ている。また、(f)に示す駆動信号の場合は(d)の
場合とは逆で機械角180度〜270度の区間で主磁極
とほぼ位相が一致しており、機械角0度〜180度、2
70度〜360度の区間ではFG信号と主磁極との位置
ずれによりやや位相がずれている。このように、着磁ば
らつきにより主磁極とFG信号との間に部分的に位置ず
れが生じるが、特性面を考慮すればこの位相ずれの区間
を最小にするように基準エッジを選べば全体的な位相ず
れは小さくなり、特性が著しく劣化することが防止でき
る。このように、位相ずれの区間を最小にするためには
多数決の論理で基準エッジを選べば良く、例えば図7の
(b)の場合、第1のエッジ、第2のエッジ、第4のエ
ッジがこれに相当する。本発明では、比較的簡単な論理
ですなわち小規模な回路で、上記のエッジを選ぶように
している。すなわち本発明の判定手段では、位置検出信
号Ucのn番目のトレイリングエッジエッジでのFG信
号の値を検出し、位置検出信号Ucのn−2番目のトレ
イリングエッジでのFG信号の値と等しければ”正”と
判定し、n番目のエッジを基準エッジとして採用するよ
うにしたものである。この方法は位置検出信号Ucのn
番目のトレイリングエッジとn−2番目のトレイリング
エッジとの間でFG信号のエッジが2つ以上ずれないと
の仮定のもので成立するものであるが、通常そのずれは
一般的にかなり小さく、位置検出信号Ucのトレイリン
グエッジ近辺にFG信号のエッジが存在したときに、着
磁ばらつきによりそのFG信号のエッジが位置検出信号
Ucのトレイリングエッジの前に来るか後に来るかばら
つく程度であり、通常はFG信号のエッジ2つ以上ずれ
ることはない。従って、位置検出信号Ucのn番目のト
レイリングエッジでのFG信号の値と同じくn−2番目
のトレイリングエッジでのFG信号の値とが等しい場合
は、2つのエッジ間のFG信号のエッジ数は48(電気
角360度当りのFG信号の歯数を24としたとき)と
なり、n番目とn−2番目の両方のトレイリングエッジ
でカウントミスを引き起こしているか、両方が正しいか
のどちらかとなるが、多数決の論理により主磁極が8極
のモータでは、4箇所ある位置検出信号Ucのトレイリ
ングエッジのうち2つのエッジが正しい間隔に位置する
ならば、上記2つのエッジはカウントミスを起こしてい
ないエッジとなる。すなわち、正しいエッジとなる。ま
た、12極着磁などその他のモータにおいては、本方式
は全ての場合について網羅した方式ではないが、ただ1
つカウントミスを起こしているエッジがあるときなど、
このエッジの採用を避けるときに有効に作用する。
【0017】次いで、判定回路5およびモード信号切換
回路6について具体例を挙げその動作を説明する。図8
は判定回路5およびモード信号切換回路6の具体回路例
を示したものであり、インバータ501,502、TF
F503〜505、DFF506〜509、NAND5
10〜518からなる回路5Aとインバータ519,5
20、TFF521〜523、NAND524,525
からなる回路5Bとで判定回路5を構成し、DFF60
1,602からなる回路でモード信号切換回路6を構成
している。まず、インバータ501,502、TFF5
03〜505、DFF506〜509、NAND510
〜518からなる回路5Aでは位置検出信号Ucのトレ
ーリングエッジ到来と共に、そのときのFG信号の値を
検出し、n番目の位置検出信号Ucのトレーリングエッ
ジでのFG信号の値が、n−2番目の位置検出信号Uc
のトレーリングエッジでのFG信号の値と等しければ”
正”と判定しNAND518から”H”を出力し、他方
等しくなければ”否”と判定し”L”を出力する回路で
ある。このような方法により駆動信号を生成するときの
基準位置となる位置検出信号Ucの基準エッジの選定を
正しく行うものである。以下その動作について図9に示
すタイミング波形図を参照して説明する。
【0018】先ず、上記基準パルス発生回路10の説明
で述べたように基準パルスP0は位置検出信号Ucのト
レイリングエッジ到来後の最初のFG信号のエッジで発
生するので、入力信号Ucを便宜上インバータ501で
反転させてTFF503に入力している。TFF503
では位置検出信号Ucのトレイリングエッジ到来毎にそ
の出力を反転させ(つまり2分周し)、さらにTFF5
04ではTFF503の正転出力をさらに分周し、TF
F505ではTFF503の反転出力をさらに分周す
る。これにより図9に示す様にTFF504からは位置
検出信号Ucの奇数番目のトレイリングエッジで出力が
反転する信号を出力し、TFF505からは位置検出信
号Ucの偶数番目のトレイリングエッジで出力が反転す
る信号を出力する。DFF506ではTFF504出力
のリーディングエッジでのFG信号の値を出力しDFF
507ではTFF504出力のトレイリングエッジでの
FG信号の値を出力する。つまり、DFF506と50
7は位置検出信号Ucの奇数番目のトレイリングエッジ
でのFG信号の値を出力することになる。すなわち、図
9では時刻t1において位置検出信号Ucの1番目のト
レイリングエッジが到来したときにDFF506はその
ときのFG信号の値(図9の場合は”L”の信号)を出
力し、時刻t3において位置検出信号Ucの3番目のト
レイリングエッジが到来したときにDFF507はその
ときのFG信号の値(図9の場合は”L”の信号)を出
力する。NAND510,511,514はDFF50
6,507の両出力の排他的論理和をとる回路で、両者
の出力が等しいとき(すなわち、位置検出信号Ucのト
レイリングエッジが到来したときにそのエッジでのFG
信号の値と2回前のトレイリングエッジでのFG信号の
値とが等しいとき)に”H”を出力し、他方異なるとき
(すなわち、位置検出信号Ucのトレイリングエッジが
到来したときにそのエッジでのFG信号の値と2回前の
トレイリングエッジでのFG信号の値とが異なるとき)
には”L”を出力する。すなわち、図9で時刻t3でD
FF506と507の出力がともに等しく”L”を出力
しているので、このときNAND514の出力は”H”
となる。また、DFF508,509の動作も基本的に
上記DFF506,507の動作と同一で、DFF50
6と507が位置検出信号Ucの奇数番目のトレイリン
グエッジでのFG信号の値を出力するのに対し、DFF
508と509は位置検出信号Ucの偶数番目のトレイ
リングエッジでのFG信号の値を出力する。すなわち、
図9では時刻t2において位置検出信号Ucの2番目の
トレイリングエッジが到来したときにDFF508はそ
のときのFG信号の値(図9の場合は”L”の信号)を
出力し、時刻t4において位置検出信号Ucの4番目の
トレイリングエッジが到来したときにDFF509はそ
のときのFG信号の値(図9の場合は”H”の信号)を
出力する。NAND512,513,515はDFF5
08,509の両出力の排他的論理和をとる回路で、両
者の出力が等しいときに”H”を出力し、他方異なると
きには”L”を出力する。すなわち、図9では時刻t4
でDFF508が”L”、DFF509が”H”を出力
し、その値が異なるのでこのときNAND515の出力
は”L”となる。次いで、NAND516〜518、イ
ンバータ502からなる回路は、現時点での位置検出信
号Ucのトレイリングエッジが奇数番目のエッジであれ
ばNAND514の出力信号をNAND518より出力
し、他方偶数番目のエッジであればNAND515の出
力信号をNAND518より出力する。以上の処理によ
り、位置検出信号Ucのn番目のトレイリングエッジが
到来したときに、n番目のトレイリングエッジにおける
FG信号の値とn−2番目のトレイリングエッジでのF
G信号の値とが等しければ、NAND518から”H”
を出力し、他方異なれば”L”を出力することになる。
【0019】次いで、インバータ519,520、TF
F521〜523、およびNAND524,525から
なる回路5Bは外部から与えられるモードmdが”L”
から”H”に切り換わったあと位置検出信号Ucのトレ
イリングエッジが4回到来してもNAND518の出力
が”H”に切り換わるポイントがなかったときにNAN
D525から”L”の信号を出力し強制的にモード信号
md1を”L”から”H”に切り換える回路である。例
えば、あるモータの主磁極とFG信号の位置関係が図1
0の(a)に示すように主磁極の第1のエッジ、第2の
エッジ、におけるFG信号の値が”H”で、第3のエッ
ジ、第4のエッジにおけるFG信号の値が”L”となっ
ていたとき(第1のエッジと第2のエッジの間のFG信
号のエッジ数が24、第2のエッジと第3のエッジの間
のFG信号のエッジ数が23、第3のエッジと第4のエ
ッジの間のFG信号のエッジ数が24、第4のエッジと
第1のエッジの間のFG信号のエッジ数が25)、どの
エッジを選択してもカウントミスを起こすエッジの数は
等しくなり、全体的な位相ずれも同じ大きさとなる。こ
のような場合、位置検出信号のn番目のトレイリングエ
ッジでのFG信号の値とn−2番目のトレイリングエッ
ジでのFG信号の値が等しくなるポイントはなく、上記
の回路5Aの出力は絶えず”L”を保持することにな
る。回路5Bはこのような場合でも所定の位置がくれば
モード移行ができるようにに設けられたものである。そ
の動作について説明すると、先ず、モード信号mdが”
L”の間はNAND525から”H”の信号が出力さ
れ、この期間にTFF521〜523がリセットされて
いる。次いで、モード信号mdが”L”から”H”に切
り換わったあとTFF521〜523からなるカウント
回路は位置検出信号Ucのトレイリングエッジをカウン
トし始め、位置検出信号Ucの4回目のトレイリングエ
ッジが到来した後、TFF523〜521の出力が[1
00]となり、インバータ519の出力が”H”になれ
ばNAND524の出力が”L”になり、これによって
NAND525の2つの入力がともに”H”となるの
で、NAND525から”L”が出力される。これによ
ってDFF602がセットされて、モード信号md1が
強制的に”H”に移行する。
【0020】次いで、DFF601,602からなるモ
ード信号切換回路6は外部から与えられるモード信号m
dが”L”から”H”に切り換わった後、NAND51
8の出力が”H”に移行した後の最初のFG信号のリー
ディングエッジが到来するか、あるいはNAND525
の出力が”L”に移行したときモード信号md1を”
L”から”H”に切り換える回路である。モード信号切
換回路6の動作については明白である。
【0021】以上説明したように判定回路5において、
駆動信号を生成するうえで最適な基準エッジを選定して
おり、最適な基準エッジが到来したときにモード信号切
換回路6によってモードが切り換わり、基準位置パルス
発生回路10ではモードが切り換わる直前の位置検出信
号Ucのトレイリングエッジを基準エッジとして基準パ
ルスを発生させているので、結果的に最適な基準エッジ
から基準パルスを発生させているので着磁ばらつきに対
しても位相ずれのない駆動信号を生成することができ
る。
【0022】図11および図12は駆動信号生成回路4
の具体回路例を示したものであり、図11に示す回路
(以下、ステップコントローラと表現する)は、上記基
準パルスP0とFG信号からディジタル信号処理で3相
の駆動信号を生成する回路で、図12に示す回路(以
下、ステップ電流発生回路と表現する)は、ステップコ
ントローラから出力されるディジタルの駆動信号を階段
波電流信号に変換する回路である。以下、図11に示す
ステップコントローラの動作について説明する。
【0023】ステップコントローラでは基準パルスP0
およびFG信号からディジタル信号処理により図14に
示すu1〜u6、v1〜v6、w1〜w6の信号を出力
する。ここで、u1〜u6の信号がU相固定子巻線に通
電する駆動信号となり、v1〜v6の信号がV相固定子
巻線に通電する駆動信号となり、w1〜w6の信号がW
相固定子巻線に通電する駆動信号となる。図11におい
て、インバータ401,402,410〜417、TF
F403〜405、およびNAND406〜409,4
18〜440からなる回路4Aは前記NAND715出
力のFG1信号とNAND707出力の基準パルスP0
から図13に示すように1ステップずつパルス位置がず
れた位置信号P1〜P12を出力する回路である。ま
ず、インバータ401,402、TFF403〜40
5、およびNAND406〜409からなる回路の動作
を説明する。この回路は基準パルスP0とFG1から図
13に示す信号403〜405を出力する回路である。
TFF403〜405は基本的にカウンタ動作し、基準
パルスP0が与えられれば(”L”が与えられる)、T
FF403がリセットされ、TFF404,405がセ
ットされ、また、TFF403〜405の反転出力が全
て”H”になれば、TFF404,405がセットされ
るものである。以下、図13を参照して動作を説明す
る。今、時刻t1において基準パルスP0が”H”か
ら”L”になるとTFF403はリセットされ、TFF
404,405はセットされる。次いで、時刻t3にお
いてFG1が”H”から”L”になればTFF403の
出力が”L”から”H”になり、これによってTFF4
04の出力が”H”から”L”になる。次いで、時刻t
5においてFG1が”H”から”L”になることにより
TFF403の出力が”H”から”L”に移行する。次
いで、時刻t6においてFG1が”H”から”L”にな
ればTFF403の出力が”L”から”H”になり、こ
れによってTFF404の出力が”L”から”H”にな
り、これによってTFF405の出力が”H”から”
L”に移行する。以下、FG1のトレイリングエッジが
到来する毎にTFF403〜405がカウントされて行
く。時刻t7においてFG1が”H”から”L”になれ
ばTFF403の出力が”H”から”L”に移行し、こ
れによってTFF403〜405の全ての反転端子出力
が”H”に移行する。このため、NAND406の出力
が”L”に移行し、これによってNAND407の出力
が”H”になり、これによってNAND408の出力
が”L”になり、NAND409の出力が”H”とな
り、インバータ402を介してTFF404,405を
セットさせる。以上説明した動作が繰り返し行われるこ
とによりTFF403〜405の出力から図13に示す
403〜405の信号が得られる。
【0024】次に、インバータ410〜417、NAN
D418〜440からなる回路は、前記の信号403〜
405とFG1から前記図13に示す信号P2〜P12
を生成する回路である。P1については、NAND40
9から出力される信号を反転することにより得られる。
P2はFG1とTFF404の出力とTFF405の出
力の3者のNAND出力から得られ、同様にP4はFG
1とTFF403の出力とTFF405の出力の3者の
NAND出力から得られ、同様にP6はFG1とTFF
403の反転出力とTFF404の反転出力の3者のN
AND出力から得られ、同様にP8はFG1とTFF4
03の出力とTFF404の出力の3者のNAND出力
から得られ、同様にP10はFG1とTFF403の反
転出力とTFF405の反転出力の3者のNAND出力
から得られ、同様にP12はFG1とTFF403の出
力とTFF404の反転出力とTFF405の反転出力
の4者のNAND出力から得られる。次いで、P3はN
AND426〜428からなる回路でP2とP4から生
成している。つまり、図13に示すように時刻t2にお
いてP2のトレイリングエッジが到来すればNAND4
26の出力(図示せず)が”L”から”H”に移行しす
る。次いで、時刻t3においてP2が”L”から”H”
になれば、NAND428の2つの入力がともに”H”
となるのでその出力(P3)は”L”に移行する。次い
で、時刻t4においてP4のトレイリングエッジが到来
すればNAND426の出力は”L”に移行するのでN
AND428の出力(P3)は”H”に戻る。このよう
に、NAND428の出力はP2のリーディングエッジ
で”L”になり、P4のトレイリングエッジで”H”に
なるように構成されているのでP2とP4の間でP3の
パルス信号が発生する。P5,P7,P9,P11につ
いてもP3と同様に生成され、P5はP4とP6から、
P7はP6とP8から、P9はP8とP10から、また
P11はP10とP12から生成される。以上の様に生
成されたP1〜P12からNAND441〜448,4
56〜463,471〜478、およびインバータ44
9〜455,464〜470,479〜485からなる
回路によって図14に示すu1〜u6,v1〜v6,w
1〜w6が生成される。このようにステップコントロー
ラによって基準パルスP0とFG1信号からディジタル
信号処理により駆動信号が生成される。
【0025】以上のように生成した駆動信号u1〜u
6,v1〜v6,w1〜w6は図12に示すステップ電
流発生回路に入力され、図14に示す階段波状のアナロ
グ信号Um,Vm,Wmに変換される。ここで、その回
路構成および動作はU相,V相,W相のいずれも同一で
あるのでU相駆動信号u1〜u6を階段波信号Umに変
換する場合を例にとり説明する。
【0026】図12において、トランジスタ4001〜
4006および抵抗4013〜4018からなる回路は
電流源回路41〜46を構成しており、ここで電流源回
路41の電流値をI1、電流源回路42の電流値をI
2、電流源回路43の電流値をI3、電流源回路44の
電流値をI4、電流源回路45の電流値をI5、電流源
回路46の電流値をI6とすれば、これらの電流値は次
式を満足するように構成されている。
【0027】 I1=I0・ sin15度 ・・・(2) I2=I0・(sin30度−sin15度) ・・・(3) I3=I0・(sin45度−sin30度) ・・・(4) I4=I0・(sin60度−sin45度) ・・・(5) I5=I0・(sin75度−sin60度) ・・・(6) I6=I0・(sin90度−sin75度) ・・・(7) ただし(2)〜(7)式においてI0は基準電流値であ
る。IC内においては、抵抗値や面積についてその比の
精度は良好であるので、トランジスタ4001〜400
6のエミッタ面積および抵抗4013〜4018の抵抗
値を(2)〜(7)式を満たすように設定すれば比較的
容易に(2)〜(7)式を満たす電流源回路は実現でき
る。以上のように構成されたステップ電流発生回路の動
作を説明する。今、駆動信号u1が”H”のときはトラ
ンジスタ4007はOFFするため電流源回路41から
与えられる電流I1はダイオード4019を介しそのま
ま出力される。一方、u1が”L”のときはトランジス
タ4007がONするので、電流源回路41から与えら
れる電流I1はトランジスタ4007のコレクタ電流と
なりダイオード4019には電流が流れない。つまり、
入力信号が”H”のときには電流源回路41から送り出
される電流I1はすべて出力電流となり、他方”L”の
ときは出力電流は0となる。他の入力信号u2〜u6に
ついても動作は同一である。
【0028】次いで、図15を参照しながら図12に示
すステップ電流発生回路に図11に示すステップコント
ローラから出力される駆動信号u1〜u6が入力された
場合の動作について説明する。図15において、時刻t
0では駆動信号u1〜u6の値はいずれも”L”である
ためこのとき出力電流の値Umは0となる。次いで、時
刻t1においてu1が”H”になれば、トランジスタ4
007がOFFするので電流源回路41の電流I1はダ
イオード4019を介し出力端子に送り込まれる。この
ときu2〜u6は”L”であるので出力に流れる電流は
電流源回路41の電流I1だけであり、出力電流Umは
I1すなわちI0・sin15度となる。次いで、時刻
t2においてu2が”H”になればトランジスタ400
8がOFFするので電流源回路42の電流I2はダイオ
ード4020を介し出力端子に送り込まれる。従って、
出力電流UmはI1+I2すなわちI0・sin30度
となる。以下同様に、時刻t3では出力電流UmはI0
・sin45度となり、時刻t4では出力電流UmはI
0・sin60度となり、時刻t5では出力電流Umは
I0・sin75度となり、時刻t6では出力電流Um
はI0・sin90度=I0となる。以上説明したよう
に、図12に示すステップ電流発生回路では図11に示
すステップコントローラから出力されるu1〜u6駆動
信号を入力することによって、正弦波状の階段波信号U
mが生成される。また、ここでは電流源回路41〜46
の電流比を(2)〜(7)式のように設定したので正弦
波状の階段波信号が出力されるが、電流源回路41〜4
6の設定の仕方によって任意の階段波信号が可能であ
る。
【0029】このようにして生成された3相の駆動信号
は切換回路12を介し、上下分配・回転方向切換回路1
3に入力されて外部から与えられる回転方向指令に対応
した所定の信号に分配され、電流増幅回路14で電流増
幅されて固定子巻線15〜17に通電される。
【0030】以上のような構成とすることによりディジ
タル回路(駆動信号生成回路4、判定回路5、モード信
号切換回路6、基準パルス発生回路10)が初期化され
ていないモータ起動時は位置検出手段1の出力を分配回
路2にて3相に分配した駆動信号を通電し、モータが回
転することにより、上記ディジタル回路にFG信号と位
置検出信号Ucが与えられて初期化が完了すれば、駆動
モードを0から1に切り換えるが、このとき上述したよ
うに着磁ばらつきによる影響を吸収して最適な位置でモ
ード切り換えが行われるので、結果的に得られた駆動信
号は最適位相の駆動信号となる。また、駆動信号生成回
路4では基準パルスP0を基準にFG信号のエッジが到
来する毎に段階的にレベルが変化する駆動信号を生成す
るが、なお本実施例では基準パルスP0の発生位置を位
置検出信号Ucのトレイリングエッジ到来後の最初のエ
ッジとしたので駆動信号の基準位置はU相駆動信号の第
1ステップのエッジに位置するように設定したが、この
もし基準パルスの発生位置が本実施例と異なる位置で発
生させるのであれば、駆動信号の基準位置も基準パルス
の発生位置にあわせて変えてやれば良い。
【0031】また上記実施例では、回転検出手段2は電
気角360度当りに12発のパルス信号(FG信号)を
出力するものとして説明したが、このパルス数は12発
に限定されるものではなく、例えば回転検出手段2が電
気角360度当り10発のパルスを出力するならば、パ
ルスエッジ到来と共に階段波信号のレベルが5段階に変
化するようにすれば良く、この場合も上記実施例と同様
の構成で同じ効果を有することは明らかである。
【0032】また、上記実施例で示した駆動信号生成回
路4、判定回路5、基準パルス発生回路10の具体回路
はあくまでも一具体例であって、上記実施例で示した具
体回路の他に同一の機能を有する様々な回路構成が考え
られることは言うまでもない。
【0033】
【発明の効果】以上のように、本発明のブラシレスモー
タ駆動回路では、駆動信号を生成する際に、位置検出信
号のエッジでの回転検出信号の値を検出し、位置検出信
号のn番目のエッジでの回転検出信号の値が位置検出信
号のn−2番目のエッジでの回転検出信号の値と等しけ
れば正と判定し、他方等しくなければ否と判定する判定
手段により、カウントミスを起こしていない基準エッジ
を選択しこの基準エッジで発生する基準パルスから駆動
信号を生成するようにしたので、着磁ばらつきによる駆
動信号の位相ずれが最小限に抑えられ、これによりトル
クリップルやモータ効率劣化を最小限に抑えることがで
きるなど多大なる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるブラシレスモータ駆
動回路のブロック図
【図2】本発明の一実施例におけるブラシレスモータ駆
動回路の動作を説明するための波形図
【図3】本発明の一実施例における基準パルス発生手段
の具体回路を示すカウント回路図およびゲート回路図
【図4】本発明の一実施例における基準パルス発生手段
の具体回路を示すカウント回路図およびゲート回路の動
作を説明するためのタイミング波形図
【図5】本発明の一実施例における基準パルス発生手段
の具体回路を示すワンショットパルス発生回路図
【図6】本発明の一実施例における基準パルス発生手段
の具体回路を示すワンショットパルス発生回路の動作を
説明するためのタイミング波形図
【図7】主磁極の着磁パターンと駆動波形の位相関係を
示す波形図
【図8】本発明の一実施例における判定手段の具体回路
を示す判定回路およびモード信号切換回路図
【図9】本発明の一実施例における判定手段の具体回路
を示す判定回路の動作を説明するためのタイミング波形
【図10】本発明の一実施例における判定手段の具体回
路を示す判定回路の動作を説明するために用いた主磁極
と回転検出信号の位相関係図
【図11】本発明の一実施例における駆動信号発生手段
の具体回路を示すステップコントローラの回路図
【図12】本発明の一実施例における駆動信号発生手段
の具体回路を示すステップ電流発生回路図
【図13】本発明の一実施例における駆動信号発生手段
の具体回路を示すステップコントローラの動作を説明す
るためのタイミング波形図
【図14】本発明の一実施例における駆動信号発生手段
の動作を説明するためのタイミング波形図
【図15】本発明の一実施例における駆動信号発生手段
の具体回路を示すステップ電流発生回路の動作を説明す
るためのタイミング波形図
【図16】モータ主磁極と回転検出信号の理想的な位相
関係を示す説明図
【図17】モータ主磁極と回転検出用着磁帯の構成を示
す説明図
【図18】モータ主磁極と回転検出用着磁帯の着磁ばら
つきとそれによる駆動波形の位相ずれを説明するための
波形図
【符号の説明】
1 位置検出手段 2 分配手段 3 回転検出手段 4 駆動信号生成手段 5 判定手段を構成する判定回路 6 モード信号切換回路 7 ワンショットパルス発生回路 8 ゲート回路 9 カウント回路 10 基準パルス発生手段 11 比較回路 12 モード切換回路 13 上下分配、回転方向切換回路 14 電流増幅回路 15〜17 3相の固定子巻線

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転子の回転位置を検出して位置検出信
    号を発生する位置検出手段と、 前記回転子が回転したときに前記位置検出信号よりも高
    い周波数を有する回転検出信号を発生する回転検出手段
    と、 前記位置検出信号のエッジでの前記回転検出信号の値を
    検出し、前記位置検出信号のn番目のエッジでの前記回
    転検出信号の値が前記位置検出信号のn−2番目のエッ
    ジでの前記回転検出信号の値と等しければ正と判定し、
    他方等しくなければ否と判定する判定手段と、 前記位置検出信号のモータm回転毎に到来する所定のエ
    ッジで基準パルスを発生する基準パルス発生手段と、 前記基準パルスを基準に前記回転検出信号をカウント
    し、前記回転検出信号のエッジが到来するごとにレベル
    が段階的に切り替わる階段波信号を生成する駆動信号生
    成手段とを具備してなるブラシレスモータ駆動回路。
  2. 【請求項2】 判定手段は、 位置検出信号を2分周する第1の分周回路と、 前記第1の分周回路の反転、非反転出力をさらに2分周
    する第2,第3の分周回路と、 前記第2の分周回路の出力の両エッジでの回転検出信号
    の値を記憶する第1,第2メモリと、 前記第1,第2のメモリの値の排他的論理和を出力する
    第1の排他的論理和演算回路と、 前記第3の分周回路の出力の両エッジでの回転検出信号
    の値を記憶する第3,第4のメモリと、 前記第3,第4のメモリの値の排他的論理和を出力する
    第2の排他的論理和演算回路とを具備し、 前記第1,第2の排他的論理和演算回路の出力を第1の
    分配手段の所定のエッジで切り換えて出力されるように
    して構成してなる請求項1記載のブラシレスモータ駆動
    回路。
  3. 【請求項3】 基準パルス発生手段は、 位置検出信号の所定のエッジをカウントするカウント回
    路と、 前記カウント回路に接続され、前記カウント回路でカウ
    ントした前記位置検出信号の所定のエッジの数が所定の
    値になれば前記位置検出信号を出力するゲート手段と、 回転検出信号の両エッジで前記ゲート手段出力の位置検
    出信号の値を記憶する第1,第2のメモリ回路と、 前記第1,第2のメモリ回路の出力の排他的論理和を出
    力する排他的論理和演算回路とを備え、 前記排他的論理和演算回路から前記位置検出手段の所定
    のエッジ到来後の最初の前記回転検出信号のエッジでワ
    ンショットパルスを発生させるよう構成してなる請求項
    1記載のブラシレスモータ駆動回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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