JPH0786686B2 - 感光性樹脂凸版材料 - Google Patents

感光性樹脂凸版材料

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JPH0786686B2
JPH0786686B2 JP62087606A JP8760687A JPH0786686B2 JP H0786686 B2 JPH0786686 B2 JP H0786686B2 JP 62087606 A JP62087606 A JP 62087606A JP 8760687 A JP8760687 A JP 8760687A JP H0786686 B2 JPH0786686 B2 JP H0786686B2
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plate material
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淳一 藤川
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/027Non-macromolecular photopolymerisable compounds having carbon-to-carbon double bonds, e.g. ethylenic compounds

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、感光性樹脂組成物に関するものであり、さら
詳しくは短時間の露光で高度の画像再現性および印刷適
性を有する水現像可能な高感度な感光性樹脂凸版材料を
与えるところの感光性樹脂組成物に関するものである。
〔従来の技術〕
金属またはプラスチックの基材上に光重合性の感光性樹
脂層を設けた構造をもつ凸版、平板および凹版印刷用の
感光性樹脂版材が最近実用化されている。これらの版材
は透明部分に対応する感光性樹脂層に光重合を起こし、
次いで未重合部分を適当な溶剤に溶出することによって
基材上にレリーフ像を形成するものである。
このように光重合反応を利用した感光性樹脂組成物は、
印刷版をはじめとしてレジストやデイスプレイなどの各
種の用途に適用されている。このような感光性樹脂のう
ち、中性水で未重合部分を溶出させて現像できるものと
して部分ケン化ポリ酢酸ビニルを基体樹脂とし、これに
光重合性モノマと光増感剤を配合する系が提案され、実
用化されている。
部分ケン化ポリ酢酸ビニルを基体樹脂とする感光性樹脂
版材は、その良好な水現像性が評価されているが、製版
作業をさらに合理化するためには必要露光時間の短縮、
いわゆる高感度化が要望されるようになっている。感度
を上げる方法としては、光増感剤の増量がまず挙げられ
る。しかしながら、光増感剤が過剰になると照射された
活性光線の大部分が感光層の表層部で光増感剤に吸収さ
れるために、感光層底部に到達する光線量が著しく減少
する。このため、感光層底部の光硬化が不十分になる問
題が発生する。このような理由から、光増感剤の増量に
よる高感度化には限界がある。光増感剤として、光重合
開始効率の良いものを開発することも試みられている
が、耐熱安定性などからこれまで使用されている芳香族
カルボニル系光増感剤を越えるものは実用化されていな
い。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来技術では、高感度化して短時間の露光で良好な画像
再現性と印刷適性を有する部分ケン化ポリ酢酸ビニル系
感光性樹脂版材を得ることが困難であった。本発明者
は、部分ケンポリ酢酸ビンル系感光性樹脂の高感度化に
ついて鋭意検討した結果、本発明に到達した。
〔問題点を解決するための手段〕
すなわち、本発明は、支持体上に、下記の(a)〜
(d)の成分から成る感光性樹脂組成物を0.1mm以上塗
設してなる感光性樹脂凸版材料である。
(a)ケン化度60〜99モル%の部分ケン化ポリ酢酸ビニ
ル 100重量部 (b)分子中にエチレン性不飽和結合を1個以上有する
光重合性モノマ 20〜200重量部 (c)次の一般式で表されるベンゾイン系光増感剤0.01
〜20重量部 (R1はH、OCH3またはOC2H5、R2はH、CH3、C2H5、C3H7
またはC4H90) (d)次の一般式で表わされるオキシアミン誘導体 0.1
〜40重量部 (R3、R4はHまたは炭素数1〜10のアルキル基または R5、R6はHまたは炭素数1〜10のアルキル基、n、mは
1〜10の整数。
本発明の(a)成分として使用される部分ケン化ポリ酢
酸ビニルは、ケン化度60〜99モル%のものである。ケン
化度が60モル%未満になるとポリマの水溶性が著しく低
下するので、版材に使用した場合には水現像が不可能に
なる。また、ケン化度が100モル%の場合にも常温水に
対する溶解性か非常に低いので使用することが困難であ
る。以上のような理由から、(a)成分の部分ケン化ポ
リ酢酸ビニルのケン化度は60〜99モル%の範囲にあるこ
とが必要であり、より好ましくは65〜95モル%である。
(a)成分の重合度は任意のものが使用可能であるが、
あまり重合度が低いと得られたレリーフの耐水性が不足
する。逆に重合度が過剰な場合には水現像性が低下す
る。このような理由から、(a)成分の重合度は200〜4
000の範囲にあることが好ましい。(a)成分としてケ
ン化度または重合度の異なる2種類以上のものを併用す
ることも、混合後の平均ケン化度60〜99モル%の範囲で
あれば可能である。
(a)成分の部分ケン化度ポリ酢酸ビニルの末端のカル
ボキシル基にグリシジルメタクリレートなどの不飽和エ
ポキシ化合物を反応させて、2重結合を導入した部分ケ
ン化ポリ酢酸ビニルや、アリルスルホン酸などの他のモ
ノマを1〜10モル%の範囲で少量共重合した部分ケン化
ポリ酢酸ビニル、および水酸基にエチレンオキサイドを
反応させて変性した部分ケン化ポリ酢酸ビニルなども残
存する水酸基から計算されるケン化度が60〜99モル%の
範囲を満足すれば使用可能である。
また、(a)成分としてメチルセルロースなどのセルロ
ース誘導体、ポリエチレンオキサイドなどのポリアルキ
レンオキサイド、ジアルキルアミノ(メタ)アクリレー
トと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートの共重
合体などの他のポリマを1〜20重量%以下の少量範囲で
混合して使用することも可能である。
本発明の(b)成分として使用される光重合性モノマと
しては、(a)成分と一定程度以上の相溶性のあるもの
は全て使用可能である。具体的には、次のようなものが
挙げられる。2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−
ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロ
ピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレ
ート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレー
トなどの水酸基を有するモノアクリレートおよびモノメ
タクリレート、エチレングリコールなどの多価アルコー
ルとアクリル酸またはメタクリル酸などの不飽和カルボ
ン酸の反応によって得られる多価アクリレートおよび多
価メタクリレート、エチレングリコールジグリシジルエ
ーテルなどの多価グリシジルエーテルとアクリル酸やメ
タクリル酸などの不飽和カルボン酸の反応によって合成
されるところの水酸基を有する多価アクリレートおよび
多価メタクリレート、グリシジルメタクリレートなどの
不飽和エポキシ化合物とアクリル酸またはメタクリル酸
などの不飽和カルボン酸の反応によって合成されるとこ
ろの水酸基を有する多価アクリレートおよび多価メタク
リレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メ
チロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルア
ミド、ダイアセトンアクリルアミド、メチレンビスアク
リルアミド、N−メチロールアクリルアミドまたはN−
メチロールメタクリルアミドと多価アルコールの縮合反
応によって得られる多価アクリルアミドおよび多価メタ
クリルアミドなどアクリルアミド系の光重合性モノマな
どであり、好ましくはOH基を有するアクリルまたはメタ
クリル酸エステル類およびアクリルまたはメタクリルア
ミド類である。
(b)成分の使用量が(a)成分の部分ケン化ポリ酢酸
ビニル100重量部に対して20重量部未満であると、光重
合によって生成する架橋構造の密度が不足するために十
分な画像再現性が得られない。逆に(b)成分の使用量
が200重量部を越えると光重合によって生成する架橋構
造の密度が過剰となるために、得られるレリーフは非常
に脆くなる。そのため、印刷中にレリーフにクラックが
入るなどの問題が発生する。以上の理由から、(b)成
分の光重合性モノマの使用量は、(a)成分の部分ケン
化ポリ酢酸ビニル100重量部に対して20〜200重量部の範
囲にあることが必要であり、より好ましくは50〜150重
量部である。
本発明において使用される(c)成分は、次の一般式で
表わされるベンゾイン系増感剤である。
(R1はH、OCH3またはOC2H5、R2はH、CH3、C2H5、C3H7
またはC4H90) (c)成分のベンゾイン系増感剤としては、前述の一般
式を満足する化合物は全て使用可能であるが、具体的に
は次のような化合物があげられる。
ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエ
チルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルなどの
ベンゾイン類、ジメチルベンジルケタールジエチルベン
ジルケタールなどのベンジルケタール類などである。こ
れらの化合物は、非常に高い感度の高い組成物を与える
ので好ましく用いられる。これらの中で特に好ましいの
は、ジメチルベンジルケタールである。
これらのベンゾイン系増感剤は、紫外線を照射すること
により、ラジカル開裂を起こす。このラジカル開裂によ
って生成した化合物が、(d)成分のオキシアキンの水
酸基および窒素原子に結合している炭素原子に結合して
いる水素原子(α水素)を引き抜くのである。そのた
め、ラジカル開裂をおこさない増感剤(アントロンなど
の増感剤では、単に励起するのみである。)では、到底
得ることのできない高感度化が達成できる。
(c)成分の使用量は、(a)成分の部分ケン化ポリ酢
酸ビニル100重量部に対して、0.01〜20重量部の範囲に
あることが必要である。(c)成分の使用量が0.01重量
部未満であると、(d)成分のオキシアミン化合物を併
用しても著しく感度が低くなることが多い。このため、
(c)成分は、0.01重量部以上使用しなければならな
い。逆に、(c)成分を(a)成分100重量部に対し
て、20重量部を越えて使用した場合には、感光層表層部
での光増感剤による吸光が大きくなるために、感光層底
部の光硬化が不十分となり、問題が発生することが多
い。以上のようなの理由から(c)成分の使用量は
(a)成分100重量部に対して、0.01〜20重量部の範囲
にあることが必要であり、より好ましくは0.05〜15重量
部である。(c)成分として2種類以上のものを併用す
ることも可能である。
本発明において使用される(d)成分は、次の一般式で
表わされるオキシアミン誘導体である。
(R3、R4はHまたは炭素数1〜10のアルキル基または R5、R6はHまたは炭素数1〜10のアルキル基、n、mは
1〜10の整数。) (d)成分のオキシアミンは前述の一般式を満足する化
合物は全て使用可能であるが、より好ましくは、炭素数
2〜20のオキシアミン化合物である。
(d)成分として使用可能な化合物としては、例えば次
のようなものが挙げられる。
モノエタノールアミン、N′N′−ジメチルエタノール
アミン、N′N′−ジエチルエタノールアミン、N′
N′−ジイソプロピルエタノールアミン、N,N′−ジブ
チルエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチ
ルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミ
ン、N−イソプロピルジエタノールアミン、N−ブチル
ジエタノールアミン、N−ヘキシルジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミ
ンなどである。
(d)成分の使用量は、(a)成分100重量部に対して
0.1〜40重量部の範囲にあることが必要である。(d)
成分の使用量が、0.1重量部未満であると、(d)成分
添加による高感度化の効果が得られないことが多い。ま
た(d)成分の使用量が40重量部を越えると、(d)成
分は光重合性ではないために光硬化部の架橋密度が低下
して耐水性が低下することがある。これらの理由から、
(d)成分の使用量は0.1〜40重量部の範囲にあること
が必要であり、より好ましくは0.3〜30重量部である。
本発明の感光性樹脂組成物の熱安定性を増すために、従
来公知の重合禁止剤は全て使用することができる。好ま
しい熱重合禁止剤としては、フェノール類、ハイドロキ
ノン類、カテコール類などが挙げられる。これらの熱安
定剤は組成物全量に対して0.001〜5重量%の範囲で使
用することができる。また、染料、顔料、界面活性剤、
消泡剤、紫外線吸収剤などを添加することもできる。
本発明の組成物を製造する方法としては、(a)成分の
部分ケン化ポリ酢酸ビニルを水/アルコールの混合溶液
に加熱溶解した後に、(b)成分の光重合性モノマ、
(c)成分の光増感剤および(d)成分のオキシアミン
化合物を添加して十分に混合するのが一般的である。
このようにして得られた感光性樹脂溶液から感光層を形
成せしめるには、次のような方法が可能である。例え
ば、溶剤の大部分を留去した後に加熱して溶融状態にし
て支持体上に押し出して成形することができる。また、
乾式製膜法で感光性シートを作り、このシートを支持体
上に接着して感光層を形成することも可能である。さら
に、支持体上に直接乾式製膜して感光層を得ることもで
きる。支持体としては、スチール、ステンレス、アルミ
ニウム、銅などの金属板、ポリエステルフィルムなどの
プラスチックシート、スチレンーブタジエン共重合体な
どの合成ゴムシートが用いられる。感光層は、0.1〜10m
mの厚さに形成することが好ましい。
本発明の感光性樹脂凸版材料を用いて印刷用レリーフ像
を形成するには、上記のようにして作製した感光層上に
ネガテイブまたはボジテイブの原図フィルムを密着し、
通常300〜400mμの波長を中心とする高圧水銀灯、超高
圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノン灯、カーボ
アーク灯、ケミカル灯などからの紫外線を照射し、原図
フィルムの透明部分に対応する感光層で光重合による不
溶化を行わせる。次いで、未重合部分を中性水使用のス
プレ式現像装置またはブラシ式現像装置で水中に溶出さ
せることによりレリーフが支持体上に形成される。
本発明の感光性樹脂凸版材料は、短時間の紫外線露光で
高度の画像再現性と印刷適性をもつ固形の水現像版材で
ある。このような高感度化は、(d)成分のオキシアミ
ン化合物の添加によって発現する。この機構について
は、必ずしも明らかではないが、300〜400mμ(通常365
mμ)の波長域を中心とする紫外線の照射で(c)成分
のベンゾイン系光増感剤が開裂して生成した化合物が、
(d)成分のオキシアミンの「水酸基」および「窒素原
子に結合している炭素原子に結合している水素原子(α
−水素)」を引き抜くことによって効率良く光重合を開
始することが考えられる。これは、増感剤がラジカル開
裂することによる効果であり、増感剤であってもラジカ
ル開裂しないもの(アントロンなど単に励起するだけの
もの)では、得られない顕著な効果である。
また、本願発明の場合、感光性樹脂組成物は0.1mm以上
と厚く塗設されるので、ラジカル開裂しない増感剤の場
合には、感光層表層で紫外線が吸収されてしまうために
感光層底部には光線が到達せず、かえって感度が下がっ
てしまうものである。
さらに、(d)成分のオキシアミンの水酸基の相溶助剤
としての作用で、(a)成分の部分ケン化ポリ酢酸ビニ
ルと(b)成分の光重合性モノマの相溶性を高める。こ
のため(b)成分の光重合で形成された架橋構造に
(a)成分が十分に包含されることから、光硬化部の耐
水性が向上して感度も向上することも推定される。
すなわち、本願発明の特徴は、PVAとベンゾイン系光増
感剤とオキシアミンの三者を併用することにより、PVA
系凸版材の画像再現性と印刷適性を失わずに、高感度化
を達成したことにあります。
したがって、増感剤の増量あるいはラジカル開裂しない
増感剤の添加による高感度化のように、感光層の底部の
光硬化が不十分になる問題は発生しない。また、光によ
る開始効率がやや低くても耐熱性の良い光増感剤を使用
することができるので、耐熱安定性のすぐれた高感度樹
脂組成物を得ることも可能となった。
〔実施例〕
以下の実施例で本発明をより具体的に説明する。
実施例1 ケン化度80モル%、重合度600の部分ケン化ポリ酢酸ビ
ニル100重量部をエタノール/水=50/50(重量比)の混
合溶剤150重量部中に80℃に加温して溶解した。次い
で、光重合性モノマとして、2−ヒドロキシエチルメタ
クリレート60重量部とジエチレングリコールジアクリレ
ート25重量部を添加して十分に攪拌混合した。さらに、
光増感剤としてジメチルベンジルケタール2重量部、オ
キシアミン化合物としてN−メチルジエタノールアミン
3重量部を添加し、熱重合禁止剤としてハイドロキノン
モノメチルエーテル0.1重量部を加えて十分に攪拌混合
した。
上記のようにして得られた感光性樹脂溶液を、あらかじ
めポリ酢酸ビニル系の接着剤を塗布・キュアしてある厚
さ250μのスチール基板上に、乾燥後の厚さ(基板を含
む)が950μとなるように流延した。これを、60℃のオ
ーヴンに5時間入れて溶媒を除去した。このようにし
て、スチール基板で裏打ちされた版材を得た。
上記の版材を冷暗所に1週間保管した後に、感光層面に
感度測定用のStouffer社のGray Scaleネガ(以下GSネガ
と略す)および直径200μ独立点、133線の5%、10%の
網点、線幅50μの細線がある画像再現性評価用ネガフィ
ルムを真空密着し、ケミカル灯で3分間露光した。その
後、水道水を入れたスプレ式現像機(水温30℃、スプレ
圧力4kg/cm2)で未重合部分を洗い出した。得られたレ
リーフを調べたところ、GSネガの部分は16ステップまで
残っており、高感度であることが確認された。また直径
200μの独立点や、5%細線、50μ幅細線が再現され、
高度の画像再現性を有していた。
この刷版を使用して平台印刷機で印刷テストを実施した
ところ、非常にシャープな印刷物が得られ、30万回通し
までクラックの発生等の問題も全く起らないことが確認
された。
比較例1 実施例1において、N−メチルジエタノールアミン5重
量部を添加せず、その他は全く同一条件で版材を作製し
た。
得られた版材を、実施例1と同様にしてケミカル灯で3
分間露光して現像したしたところ、GSネガ部分は13ステ
ップしか残っておらず、直径200μ独立点や、5%網
点、50μ細線とも再現していなかった。GSネガ部分が実
施例1と同じ16ステップまで残る露光時間を調べたとこ
ろ、7分30秒であった。これは、実施例1の3分に比べ
て2.5倍であった。この際にも、直径200μの独立点は再
現していなかった。
7分30秒露光で得られた印刷版を使用して、実施例1と
同一条件で印刷テストを行った。その結果、15万回通し
時にレリーフにクラックが発生することがわかった。
以上のように、オキシアミン化合物であるN−メチルジ
エタノールアミンを添加しない感光性樹脂組成物から得
られる版材は、感度が低く、画像再現性および印刷適性
とも劣ることがわかった。
実施例2 ケン化度が73モル%、重合度800の部分ケン化ポリ酢酸
ビニル100重量部をエタノール/水=60/40(重量比)の
混合溶剤180重量部に80℃に加温して溶解した。次い
で、光重合性モノマとしてエチレングリコールジグリシ
ジルエーテル1モルとアクリル酸2モルの付加反応物65
重量部、光増感剤としてベンゾインメチルエーテル3重
量部、オキシアミン化合物としN,N′−ジエチルエタノ
ールアミン8重量部、熱重合禁止剤としてt−ブチルカ
テコール0.2重量部、および可塑剤としてジエチレグリ
コール25重量部を添加して十分に攪拌混合した。
上記のようにして得られた感光性樹脂溶液を、あらかじ
めイソシアネート系接着剤を塗布・キュアしてある厚さ
200μのポリエステルフィルム基板上に、乾燥後の厚さ
(基板を含む)が700μになるように流延した。次い
で、60℃のオーヴンに4時間入れて溶媒を除去した。こ
のようにしてポリエステルフィルムで裏打ちされた版材
が得られた。
この版材を冷暗所に1週間保管した後に実施例1と同じ
ネガフィルムを感光層面に真空密着して、超高圧水銀灯
で1分間露光した。次いで、水道水を入れたブラシ式現
像機(水温30℃)で1分30秒現像してレリーフを得た。
GSネガ部分は17ステップまで残っており、高感度である
ことがわかった。また、直径200μ独立点、5%網点、5
0μ幅の細線などの微細部分まで再現していることも確
認した。
得られた刷版を輪転機印刷で印刷テストを行なったとこ
ろ、50万通しまでトラブルなく印刷することができた。
比較例2 実施例2において、オキシアミン化合物N,N′−ジエチ
ルエタノールアミンを添加せず、その他は実施例2と全
く同様にして版材を作製した。
この版材を、実施例2と同じ条件で露光・現像した。得
られたレリーフを調べたところ、GSネガ部は15ステップ
までしか残っておらず、50μ幅細線には著しい曲りが発
生していた。GSネガ部が実施例2と同じ17ステップまで
残すには実施例2の2倍の2分間露光が必要であった。
しかし、この際にも50μ幅の細線にはわずかに曲がりが
認められた。
以上のように、オキシアミン化合物N,N′−ジエチルエ
タノールアミンを添加しない感光性樹脂組成物から得ら
れる版材は、感度および画像再現性とも不十分であるこ
とがわかった。
実施例3 ケン化度90モル%、重合度600の部分ケン化ポリ酢酸ビ
ニル100重量部をエタノール/水=20/80(重量比)の混
合溶剤200重量部に溶解した。次いで、光重合性モノマ
としてエチレングリコール1モルとN−メチロールアク
リルアミド2モルの付加反応物120重量部、光増感剤と
してベンゾインイソプロピルエーテル6重量部、オキシ
アミン化合物としてトリエタノールアミン12重量部を添
加して十分に攪拌混合した。
上記の感光性樹脂組成物溶液を、あらかじめエポキシ系
接着剤を塗布・キュアーした厚さ250μのアルミニウム
基板上に乾燥後の厚さ(基板を含む)が580μとなるよ
うに流延した。これを、60℃のオーヴンに4時間入れて
溶媒を除去した。このようにして、アルミニウム基板で
裏打ちされた版材を得た。
上記の版材を冷暗所に1週間保管した後に、実施例1と
同じネガフィルムを感光層面に真空密着して、ケミカル
灯で4分間露光した。次いでこれを実施例2と同様にし
て現像した。現像時間は50秒であった。得られたレリー
フを調べたところ、GSネガ部は16ステップまで残ってお
り、直径200μの独立点、5%網点、50μ幅細線なども
完全に再現されていた。
この刷版を、ドライオフセット印刷に装着して印刷テス
トを行なった、その結果、150万通しまでトラブルなく
印刷を行なうことができた。
比較例3 実施例3において、オキシアミン化合物であるトリエタ
ノールアミンを添加せず、その他は全く同一条件で版材
を作製した。
得られた版材を実施例3と同じ条件で露光・現像したと
ころ、GSネガ部は15ステップまでしか残っていなかっ
た。また、5%網点の再現が不十分であることも確認さ
れた。この版材で、実施例3と同じくGSネガ部を16ステ
ップまで残すには、露光時間を実施例3の1.5倍の4.5分
まで延長することが必要であった。
比較例4 実施例3において、オキシアミン化合物であるトリエタ
ノールアミンのかわりに、芳香族アミン化合物であるC6
H5N(CH3)2を添加し、その他は全く同一条件で版材を作
製した。
得られた版材を実施例3と同じ条件で露光・現像したと
ころ、GSネガ部は14ステップまでしか残っていなかっ
た。また、直径200μ独立点は欠落し、50μ幅細線には
歪みが生じ、画像再現性は不十分であった。この版材で
実施例3と同じくGSネガ部を16ステップまで残すには、
露光時間を実施例3の2.0倍の8分まで延長することが
必要であった。
〔発明の効果〕
本発明では、部分ケン化ポリ酢酸ビニル、光重合性モノ
マおよびベンゾイン系光増感材から成る感光性樹脂組成
物にオキシアミン化合物を添加することによって、耐熱
安定性を低下させることなく高感度化を達成することが
できた、しかも、見掛けの感度を高くするのではなく、
レリーフ底部の光硬化性を促進するので、短時間の露光
で高度の画像再現性と印刷適性を得ることができるとい
う顕著な実用効果を奏するものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材上に、下記の(a)〜(d)の成分か
    ら成る感光性樹脂組成物を0.1mm以上塗設してなる感光
    性樹脂凸版材料。 (a)ケン化度60〜99モル%の部分ケン化ポリ酢酸ビニ
    ル 100重量部 (b)分子中にエチレン性不飽和結合を1個以上有する
    光重合性モノマ 20〜200重量部 (c)次の一般式で表されるベンゾイン系光増感剤0.01
    〜20重量部 (R1はH、OCH3またはOC2H5、R2はH、CH3、C2H5、C3H7
    またはC4H9。) (d)次の一般式で表わされるオキシアミン誘導体 0.1
    〜40重量部 (R3、R4はHまたは炭素数1〜10のアルキル基または R5、R6はHまたは炭素数1〜10のアルキル基、n、mは
    1〜10の整数。)
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