JPH0785148B2 - エレクトロクロミツク表示装置 - Google Patents
エレクトロクロミツク表示装置Info
- Publication number
- JPH0785148B2 JPH0785148B2 JP61139448A JP13944886A JPH0785148B2 JP H0785148 B2 JPH0785148 B2 JP H0785148B2 JP 61139448 A JP61139448 A JP 61139448A JP 13944886 A JP13944886 A JP 13944886A JP H0785148 B2 JPH0785148 B2 JP H0785148B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tcnq
- electrode
- ttf
- thin film
- complex
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
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- Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
- Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はエレクトロクロミック表示装置(以下、ECDと
記す)に関する。
記す)に関する。
本発明は、電気的酸化還元により色調の変化が行われる
現象(エレクトロクロミズム)を示す物質(以下、EC物
質と記す)の薄膜を有する電極と対向電極との間に電圧
を印加することによって表示を行うようにしたECDにお
いて、 2種の有機EC物質の共蒸着によって蒸着膜を形成するこ
とにより、 低消費電力で青色を得ることができ、しかも着色物質が
電解液中に溶け出しにくいようにしたものである。
現象(エレクトロクロミズム)を示す物質(以下、EC物
質と記す)の薄膜を有する電極と対向電極との間に電圧
を印加することによって表示を行うようにしたECDにお
いて、 2種の有機EC物質の共蒸着によって蒸着膜を形成するこ
とにより、 低消費電力で青色を得ることができ、しかも着色物質が
電解液中に溶け出しにくいようにしたものである。
有機材料をEC物質として用いた従来のECDにおいては、E
C物質が溶液に溶解している溶液溶解型のものが主であ
った。
C物質が溶液に溶解している溶液溶解型のものが主であ
った。
このタイプの欠点は、全固体型が原理的に不可能なこ
と、及び、任意の色を発生させることが困難であるこ
と、そして、着色状態において、電極上からのEC物質の
流出による表示ボケがおこりやすいことにある。
と、及び、任意の色を発生させることが困難であるこ
と、そして、着色状態において、電極上からのEC物質の
流出による表示ボケがおこりやすいことにある。
また、高分子中にEC物質が固定化されるタイプのECDで
は、完全なドライプロセスで成膜することが困難であ
り、あるいはスピンコート、ディッピング等でEC物質の
薄膜が形成されるため、微細なパターンを形成すること
が困難であった。
は、完全なドライプロセスで成膜することが困難であ
り、あるいはスピンコート、ディッピング等でEC物質の
薄膜が形成されるため、微細なパターンを形成すること
が困難であった。
本発明者らは上記の問題点に鑑み、鋭意検討の結果、本
発明を完成するに至った。
発明を完成するに至った。
本発明は、テトラチアフルバレン(TTF)−テトラシア
ノキノジメタン(TCNQ)錯体とテトラシアノキノジメタ
ンとの共蒸着による薄膜が被着している表示電極と、電
解質層を介して配置された対向電極とを備え、前記表示
電極と前記対向電極との間に電圧が印加されるECDに係
る。
ノキノジメタン(TCNQ)錯体とテトラシアノキノジメタ
ンとの共蒸着による薄膜が被着している表示電極と、電
解質層を介して配置された対向電極とを備え、前記表示
電極と前記対向電極との間に電圧が印加されるECDに係
る。
本発明の表示電極はガラス、プラスチック等からなる基
板上に酸化スズ、酸化インジウム−酸化スズ(以下、IT
Oと記す)からなる透明電極薄膜を被着させ、この薄膜
上にTTF−TCNQ錯体とTCNQとからなる薄膜を真空蒸着法
で蒸着形成して得ることができる。この場合、TTF−TCN
Q錯体とTCNQとをまぜ込んで一つのタングステンボード
にのせるか、又は別々のタングステンボードにそれぞれ
のせて真空蒸着を行うが、別々のタングステンボートに
のせる方が、所望の薄膜組成を正確に得ることができる
ので好ましい。
板上に酸化スズ、酸化インジウム−酸化スズ(以下、IT
Oと記す)からなる透明電極薄膜を被着させ、この薄膜
上にTTF−TCNQ錯体とTCNQとからなる薄膜を真空蒸着法
で蒸着形成して得ることができる。この場合、TTF−TCN
Q錯体とTCNQとをまぜ込んで一つのタングステンボード
にのせるか、又は別々のタングステンボードにそれぞれ
のせて真空蒸着を行うが、別々のタングステンボートに
のせる方が、所望の薄膜組成を正確に得ることができる
ので好ましい。
本発明の対向電極はガラス、プラスチック等からなる基
板上に導電体からなる電極薄膜を被着させて得ることが
できる。
板上に導電体からなる電極薄膜を被着させて得ることが
できる。
本発明の電解質はKBr、KCI、KNO3などの水溶液又は高分
子固体電解質、例えばポリスチレンスルホン酸を用いる
ことができる。
子固体電解質、例えばポリスチレンスルホン酸を用いる
ことができる。
以下、本発明を実施例につき更に詳細に説明する。
実施例1 本実施例のECDは、透明ITO電極層及びTTF−TCNQ錯体とT
CNQとの共蒸着膜が被着された透明ガラス基板を接着剤
によりスペーサを介して固着してセルが構成され、電極
層は直流電源に接続されている。セル中には電解質とし
て塩化カリウム水溶液が封入されている。
CNQとの共蒸着膜が被着された透明ガラス基板を接着剤
によりスペーサを介して固着してセルが構成され、電極
層は直流電源に接続されている。セル中には電解質とし
て塩化カリウム水溶液が封入されている。
共蒸着膜の形成は、TTF−TCNQ錯体50mg及びTCNQ50mgを
一つのタングステンボートにのせ、3×10-5mmHgで25A
の抵抗加熱電流を20分間通じて真空蒸着法により行っ
た。この際、蒸着膜を形成すべきITO電極と蒸着源との
距離は25cmとした。
一つのタングステンボートにのせ、3×10-5mmHgで25A
の抵抗加熱電流を20分間通じて真空蒸着法により行っ
た。この際、蒸着膜を形成すべきITO電極と蒸着源との
距離は25cmとした。
その結果、ITO電極上に淡褐色の薄膜が形成され、この
薄膜の膜厚をタリステップにより測定したところ約1,20
0Åであった。
薄膜の膜厚をタリステップにより測定したところ約1,20
0Åであった。
次にこうして電極上に形成された蒸着膜のEC物質として
の特性を調べるため、この電極を用いて1M塩化カリウム
水溶液中でAg/AgCl電極を参照電極としてサイクリック
ボルタモグラムを測定した。これを第1A図に示す。
の特性を調べるため、この電極を用いて1M塩化カリウム
水溶液中でAg/AgCl電極を参照電極としてサイクリック
ボルタモグラムを測定した。これを第1A図に示す。
また、比較のため、TTF−TCNQ錯体のみを同様に真空蒸
着して得られた蒸着膜につき上記と同様にして得られた
サイクリックボルタモグラムを第1B図に示す。
着して得られた蒸着膜につき上記と同様にして得られた
サイクリックボルタモグラムを第1B図に示す。
これらのグラフから、共蒸着膜の還元電位が、TTF−TCN
Q錯体のみの蒸着膜に比べ、より貴にあり、従って、還
元するためのエネルギーが小さく済んでいることがわか
る。
Q錯体のみの蒸着膜に比べ、より貴にあり、従って、還
元するためのエネルギーが小さく済んでいることがわか
る。
このため、本実施例の蒸着膜ではTTF−TCNQ錯体のみの
蒸着膜より低消費電力で還元による青色が得られる。
蒸着膜より低消費電力で還元による青色が得られる。
一方、本実施例の蒸着膜は、TCNQのみの蒸着膜に比べ、
水溶液中への着色EC物質の溶出が大幅に抑えられている
ことがわかった。
水溶液中への着色EC物質の溶出が大幅に抑えられている
ことがわかった。
実施例2〜4 本実施例では、TCNQとTTF−TCNQ錯体の共蒸着比を変え
て、第1表に示す条件で真空蒸着を行って共蒸着膜を得
た。
て、第1表に示す条件で真空蒸着を行って共蒸着膜を得
た。
このようにして得られた蒸着膜のサイクリックボルタモ
グラムを実施例1と同様にして測定したところ、いずれ
も実施例1の場合とほぼ同じ特性を示した。
グラムを実施例1と同様にして測定したところ、いずれ
も実施例1の場合とほぼ同じ特性を示した。
本発明のECDは、表示電極上に有機EC物質からなる薄膜
が、TTF−TCNQ錯体とTCNQとの共蒸着により形成されて
いるようにしている。
が、TTF−TCNQ錯体とTCNQとの共蒸着により形成されて
いるようにしている。
このため、フリーなTCNQがTTF−TCNQ錯体中に分散して
いることにより、TTF−TCNQ錯体のみの薄膜に比べ、よ
り低消費電力で青色発色が実現され、更に、TCNQ単独の
蒸着膜に比べても、着色EC物質が水溶液系電解液に溶け
出すのが大幅に抑制される。
いることにより、TTF−TCNQ錯体のみの薄膜に比べ、よ
り低消費電力で青色発色が実現され、更に、TCNQ単独の
蒸着膜に比べても、着色EC物質が水溶液系電解液に溶け
出すのが大幅に抑制される。
第1A図及び第1B図はそれぞれTTF−TCNQ錯体とTCNQとを
共蒸着して得られた薄膜のボルタモグラム及びTTF−TCN
Q錯体のみを真空蒸着して得られた薄膜のボルタモグラ
ムを表わす。
共蒸着して得られた薄膜のボルタモグラム及びTTF−TCN
Q錯体のみを真空蒸着して得られた薄膜のボルタモグラ
ムを表わす。
Claims (1)
- 【請求項1】テトラチアフルバレン−テトラシアノキノ
ジメタン錯体とテトラシアノキノジメタンとの共蒸着に
よる薄膜が被着している表示電極と、電解質層を介して
配置された対向電極とを備えたエレクトロクロミック表
示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61139448A JPH0785148B2 (ja) | 1986-06-16 | 1986-06-16 | エレクトロクロミツク表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61139448A JPH0785148B2 (ja) | 1986-06-16 | 1986-06-16 | エレクトロクロミツク表示装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62295032A JPS62295032A (ja) | 1987-12-22 |
JPH0785148B2 true JPH0785148B2 (ja) | 1995-09-13 |
Family
ID=15245439
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61139448A Expired - Fee Related JPH0785148B2 (ja) | 1986-06-16 | 1986-06-16 | エレクトロクロミツク表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0785148B2 (ja) |
-
1986
- 1986-06-16 JP JP61139448A patent/JPH0785148B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62295032A (ja) | 1987-12-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |