JPH0784664B2 - 亜鉛または亜鉛合金メツキ鋼材の表面処理方法 - Google Patents
亜鉛または亜鉛合金メツキ鋼材の表面処理方法Info
- Publication number
- JPH0784664B2 JPH0784664B2 JP61247898A JP24789886A JPH0784664B2 JP H0784664 B2 JPH0784664 B2 JP H0784664B2 JP 61247898 A JP61247898 A JP 61247898A JP 24789886 A JP24789886 A JP 24789886A JP H0784664 B2 JPH0784664 B2 JP H0784664B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- zinc
- chromate
- steel material
- chromium
- plated steel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C22/00—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
- C23C22/05—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions
- C23C22/06—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6
- C23C22/34—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6 containing fluorides or complex fluorides
- C23C22/37—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6 containing fluorides or complex fluorides containing also hexavalent chromium compounds
- C23C22/38—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6 containing fluorides or complex fluorides containing also hexavalent chromium compounds containing also phosphates
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Chemical Treatment Of Metals (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は亜鉛または亜鉛合金メッキ鋼材に対して耐食性
を付与するためのクロメート処理方法の改良に関する。
を付与するためのクロメート処理方法の改良に関する。
亜鉛又は亜鉛系合金メッキ等の亜鉛系メッキ鋼材は通
常、CrO3浴中にH2SO4やHNO3等のアニオンを添加した浴
中に浸漬、あるいはスプレー等によりクロメート処理を
行い、白錆の発生を防止する方法が一般的にとられてい
る。このようなクロメート処理において、さらに耐食性
を向上させるためにCrO3濃度とH2SO4やHNO3等とを増量
した、いわゆる着色厚クロメート処理が施されている。
しかし、この場合は浴替時の排液濃度も増加するため、
排液処理設備の能力を増強する必要が生じる。また、こ
の場合はさらにクロメート処理液中に▲SO2- 4▼や▲NO-
3▼のアニオンが増加し、これらのアニオンの増加につ
れてクロメート液が亜鉛メッキ層を溶解する。この亜鉛
メッキ層の溶解によりクロメート液中のCr6+はCr3+に還
元され、Cr6+の比率が減少し、その結果として得られる
クロメート被膜の耐食性が低下する。
常、CrO3浴中にH2SO4やHNO3等のアニオンを添加した浴
中に浸漬、あるいはスプレー等によりクロメート処理を
行い、白錆の発生を防止する方法が一般的にとられてい
る。このようなクロメート処理において、さらに耐食性
を向上させるためにCrO3濃度とH2SO4やHNO3等とを増量
した、いわゆる着色厚クロメート処理が施されている。
しかし、この場合は浴替時の排液濃度も増加するため、
排液処理設備の能力を増強する必要が生じる。また、こ
の場合はさらにクロメート処理液中に▲SO2- 4▼や▲NO-
3▼のアニオンが増加し、これらのアニオンの増加につ
れてクロメート液が亜鉛メッキ層を溶解する。この亜鉛
メッキ層の溶解によりクロメート液中のCr6+はCr3+に還
元され、Cr6+の比率が減少し、その結果として得られる
クロメート被膜の耐食性が低下する。
また、このクロメート処理液を長時間使用すると、着色
度が変化し、次第に所望の着色被膜が得られなくなる。
このためクロメート処理液の濃度管理のため浴替えを頻
繁に行う必要が生じ、それに伴って前述の排液処理時間
も増大する。さらにクロメート処理被膜は全クロム量を
増せば防錆効果は高まるが、クロメート処理液中の主成
分はCr6+であり、このCr6+は吸湿性を有する。
度が変化し、次第に所望の着色被膜が得られなくなる。
このためクロメート処理液の濃度管理のため浴替えを頻
繁に行う必要が生じ、それに伴って前述の排液処理時間
も増大する。さらにクロメート処理被膜は全クロム量を
増せば防錆効果は高まるが、クロメート処理液中の主成
分はCr6+であり、このCr6+は吸湿性を有する。
このため、全クロム量を増すとプレス成形後のプレス油
の脱脂工程において脱脂液中にクロムが脱離しやすくな
って、いわゆるクロム固定率が低くなり、脱脂後の防錆
性や塗装性が劣るといった欠点を有していた。
の脱脂工程において脱脂液中にクロムが脱離しやすくな
って、いわゆるクロム固定率が低くなり、脱脂後の防錆
性や塗装性が劣るといった欠点を有していた。
このような問題点を解決するために、特公昭61−1508号
において亜鉛被覆鋼材にCr6+とCr3+の合計と、Cr3+の比
を1:0.6〜1.0とし、平均粒径:30〜70mμのシリカ粉末を
含有した水溶液でクロメート処理する方法がある。
において亜鉛被覆鋼材にCr6+とCr3+の合計と、Cr3+の比
を1:0.6〜1.0とし、平均粒径:30〜70mμのシリカ粉末を
含有した水溶液でクロメート処理する方法がある。
しかし、この方法ではクロム固定率のよいクロメート被
膜が得られるが、液の安定性が悪いといった欠点を有し
ている。
膜が得られるが、液の安定性が悪いといった欠点を有し
ている。
本発明は上記問題点を解決するためのものであり、クロ
メート処理液の濃度管理が簡単で、好ましい外観や着色
の亜鉛系メッキ鋼材を製造でき、耐変色性、防錆性、耐
指紋性に優れたクロメート処理方法を提供することを目
的とする。
メート処理液の濃度管理が簡単で、好ましい外観や着色
の亜鉛系メッキ鋼材を製造でき、耐変色性、防錆性、耐
指紋性に優れたクロメート処理方法を提供することを目
的とする。
本発明は上述の問題点に鑑みてなされたものであり、無
水クロム酸5〜300g/と、リン酸7〜18g/と、ケイ
弗酸3〜10g/と、コロイダルシリカ50〜200g/を含
有し、クロム還元率を50〜70%に調整した水溶液、また
は必要に応じて上記水溶液中に水溶性樹脂を10〜100g/
含有する水溶液を、亜鉛または亜鉛合金メッキ鋼材に
塗布し、水洗することなしに乾燥することを特徴とす
る。
水クロム酸5〜300g/と、リン酸7〜18g/と、ケイ
弗酸3〜10g/と、コロイダルシリカ50〜200g/を含
有し、クロム還元率を50〜70%に調整した水溶液、また
は必要に応じて上記水溶液中に水溶性樹脂を10〜100g/
含有する水溶液を、亜鉛または亜鉛合金メッキ鋼材に
塗布し、水洗することなしに乾燥することを特徴とす
る。
本発明に使用する処理液中の組成として、無水クロム酸
5〜300g/と、リン酸7〜22g/を添加した水溶液
を、クロム還元率50〜70%に調整することにより、クロ
ム固定率と液の安定性を改善し、ケイ弗酸を3〜10g/
添加することによりクロム付着性を向上せしめ、さらに
上記水溶液中にコロイダルシリカを50〜200g/添加す
ることによって、耐食性、耐指紋性をより改善し、さら
に水溶性樹脂を10〜100g/添加する場合には、クロム
固定率、塗装性、耐指紋性をより高めることができる処
理液を亜鉛または亜鉛合金メッキ鋼材に塗布し、水洗せ
ずに乾燥することにより上記各種性能にすぐれた化成処
理を行うことができる。
5〜300g/と、リン酸7〜22g/を添加した水溶液
を、クロム還元率50〜70%に調整することにより、クロ
ム固定率と液の安定性を改善し、ケイ弗酸を3〜10g/
添加することによりクロム付着性を向上せしめ、さらに
上記水溶液中にコロイダルシリカを50〜200g/添加す
ることによって、耐食性、耐指紋性をより改善し、さら
に水溶性樹脂を10〜100g/添加する場合には、クロム
固定率、塗装性、耐指紋性をより高めることができる処
理液を亜鉛または亜鉛合金メッキ鋼材に塗布し、水洗せ
ずに乾燥することにより上記各種性能にすぐれた化成処
理を行うことができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
化成処理を行うための被処理材としては、亜鉛メッキ鋼
材、又はZn−Ni、Zn−Al等の亜鉛合金メッキ鋼材であ
る。これらのメッキ鋼材に化成処理を施すための本発明
の処理液組成の限定理由を以下に述べる。
材、又はZn−Ni、Zn−Al等の亜鉛合金メッキ鋼材であ
る。これらのメッキ鋼材に化成処理を施すための本発明
の処理液組成の限定理由を以下に述べる。
まず無水クロム酸(CrO3)はクロメート処理を行うため
に必要不可欠なものであり、水に溶解してクロム酸とし
ての必要濃度は未還元クロム(Cr6+)と還元クロム(Cr
3+)の合計がCrO3として5〜300g/あればよい。5g/
未満ではクロメート被膜に所望の耐食性が得られず、ま
た300g/を超えると本発明の所望の色調である黄金色
の被膜が得られず、茶色味を帯びた色調になるためであ
る。
に必要不可欠なものであり、水に溶解してクロム酸とし
ての必要濃度は未還元クロム(Cr6+)と還元クロム(Cr
3+)の合計がCrO3として5〜300g/あればよい。5g/
未満ではクロメート被膜に所望の耐食性が得られず、ま
た300g/を超えると本発明の所望の色調である黄金色
の被膜が得られず、茶色味を帯びた色調になるためであ
る。
次にリン酸(H3PO4)を添加する目的はクロメート液中
のCr6+をCr3+に還元させるためと、さらに処理液の安定
性を確保するためであり、この目的を達成するためには
7.0g/以上の添加が必要である。しかし、添加量が18g
/を超えるとクロメート被膜が異色を帯びてくるた
め、所望の色調が得られなくなる。
のCr6+をCr3+に還元させるためと、さらに処理液の安定
性を確保するためであり、この目的を達成するためには
7.0g/以上の添加が必要である。しかし、添加量が18g
/を超えるとクロメート被膜が異色を帯びてくるた
め、所望の色調が得られなくなる。
ケイ弗酸(H2SiF6)を添加する目的は、クロメート処理
を行なう亜鉛または亜鉛合金メッキ鋼材の表面の極めて
薄い酸化膜を軽くエッチングすることによりクロメート
付着性を向上させるためであり、3.0g/未満ではこの
作用が得られなくなる。また、10.0g/を超えるとメッ
キ層を過剰にエッチングし、溶解したZnイオンがCr6+を
Cr3+に還元して液中のCr3+濃度が増加し、処理液の安定
性が悪化するために10.0g/を上限とする。
を行なう亜鉛または亜鉛合金メッキ鋼材の表面の極めて
薄い酸化膜を軽くエッチングすることによりクロメート
付着性を向上させるためであり、3.0g/未満ではこの
作用が得られなくなる。また、10.0g/を超えるとメッ
キ層を過剰にエッチングし、溶解したZnイオンがCr6+を
Cr3+に還元して液中のCr3+濃度が増加し、処理液の安定
性が悪化するために10.0g/を上限とする。
クロム酸に対するクロム還元率(Cr3+/(Cr6++C
r3+))を50〜70%に規制した理由を次に述べる。クロ
メート液中Cr6+をCr3+に還元する比率を50%以上に高め
ると、メッキ鋼材に塗布されたクロメート液が乾燥後、
水に溶解しにくくなり、クロム固定率が向上し、その結
果耐食性も向上する。しかし、クロム還元率が70%を超
えると、処理液中のCr6+濃度が低下し、それにより耐食
性が悪化し、さらにCr3+の増加に伴ってCr3+の沈澱物が
生じ、処理液の安定性が悪くなる。また、実際の使用状
態においてはスプレー、またはリンガーロール間にて亜
鉛メッキ鋼材と接触した場合に生じるわずかな亜鉛の溶
解によるCr6+のCr3+への還元を考慮してクロム還元率の
上限を65%とした方が好ましい。処理液中のCr6+をCr3+
還元するための還元剤としてはエチレングリコール、あ
るいは三価フェノールを用いるが、これ以外の還元剤と
しては安価で分解生成物のほとんど残らない有機物、た
とえば、しょ糖、グリコールのような多糖質、でん粉、
ソルビトール、グリセリンのような多価アルコール、メ
タノール、エタノールのような1価アルコール、ヒドロ
キノンのような芳香族多価アルコール、また過酸化水
素、ヒドラジン等の無機物も使用できる。これらの還元
剤は通常クロム酸に対するクロム酸還元物を所望の比率
に保持するために必要な計算量で用いられ、常温または
加熱して撹拌しながら還元反応を行なわしめる。
r3+))を50〜70%に規制した理由を次に述べる。クロ
メート液中Cr6+をCr3+に還元する比率を50%以上に高め
ると、メッキ鋼材に塗布されたクロメート液が乾燥後、
水に溶解しにくくなり、クロム固定率が向上し、その結
果耐食性も向上する。しかし、クロム還元率が70%を超
えると、処理液中のCr6+濃度が低下し、それにより耐食
性が悪化し、さらにCr3+の増加に伴ってCr3+の沈澱物が
生じ、処理液の安定性が悪くなる。また、実際の使用状
態においてはスプレー、またはリンガーロール間にて亜
鉛メッキ鋼材と接触した場合に生じるわずかな亜鉛の溶
解によるCr6+のCr3+への還元を考慮してクロム還元率の
上限を65%とした方が好ましい。処理液中のCr6+をCr3+
還元するための還元剤としてはエチレングリコール、あ
るいは三価フェノールを用いるが、これ以外の還元剤と
しては安価で分解生成物のほとんど残らない有機物、た
とえば、しょ糖、グリコールのような多糖質、でん粉、
ソルビトール、グリセリンのような多価アルコール、メ
タノール、エタノールのような1価アルコール、ヒドロ
キノンのような芳香族多価アルコール、また過酸化水
素、ヒドラジン等の無機物も使用できる。これらの還元
剤は通常クロム酸に対するクロム酸還元物を所望の比率
に保持するために必要な計算量で用いられ、常温または
加熱して撹拌しながら還元反応を行なわしめる。
コロイダルシリカは耐食性、耐指紋性、塗膜密着性を高
めることが要求される場合に用いられる。またクロメー
ト被膜をむらなく均一に鋼材に付着させ、クロメート処
理後の外観を向上させる効果も有している。これはシリ
カ粒子間にてクロメート液が乾燥後、重合して強固な皮
膜が形成されるためと考えられる。使用するコロイダル
シリカはPHが2〜4で、平均粒子径が20〜50mμのもの
を50〜200g/添加することにより上記目的が達成でき
る。PHを2〜4とするのは、コロイダルシリカはPHによ
りその安定性が異なり、PHの低いクロメート液中に添加
することから、低PH域で安定なコロイダルシリカを選定
した。
めることが要求される場合に用いられる。またクロメー
ト被膜をむらなく均一に鋼材に付着させ、クロメート処
理後の外観を向上させる効果も有している。これはシリ
カ粒子間にてクロメート液が乾燥後、重合して強固な皮
膜が形成されるためと考えられる。使用するコロイダル
シリカはPHが2〜4で、平均粒子径が20〜50mμのもの
を50〜200g/添加することにより上記目的が達成でき
る。PHを2〜4とするのは、コロイダルシリカはPHによ
りその安定性が異なり、PHの低いクロメート液中に添加
することから、低PH域で安定なコロイダルシリカを選定
した。
平均粒子径20mμより小さいと所望の効果が得られず、5
0mμを超えると加工時に塗膜が剥離し、塗膜密着性が低
下してしまう。コロイダルシリカの添加量は50g/未満
では目的とする効果が得られず、200g/を超えると塗
膜密着性が低下する。
0mμを超えると加工時に塗膜が剥離し、塗膜密着性が低
下してしまう。コロイダルシリカの添加量は50g/未満
では目的とする効果が得られず、200g/を超えると塗
膜密着性が低下する。
水溶性樹脂は耐食性、クロム固定率、耐指紋性、塗膜密
着性を高めることが要求される場合に用いられる。水溶
性樹脂を10g/以上添加することにより耐食性、クロム
固定率、塗膜密着性、耐指紋性にすぐれたクロメート被
膜を形成できる。しかし、100g/を超えるとプレス成
形時に絞り面側壁が黒変色するため、外観が悪化する。
このため上限を100g/とした。
着性を高めることが要求される場合に用いられる。水溶
性樹脂を10g/以上添加することにより耐食性、クロム
固定率、塗膜密着性、耐指紋性にすぐれたクロメート被
膜を形成できる。しかし、100g/を超えるとプレス成
形時に絞り面側壁が黒変色するため、外観が悪化する。
このため上限を100g/とした。
水溶性樹脂の種類としては、クロム液中に添加しても凝
集せず、長期的に安定性を有する市販のソープレスタイ
プの水溶性アクリルエマルジョン樹脂が適している。
集せず、長期的に安定性を有する市販のソープレスタイ
プの水溶性アクリルエマルジョン樹脂が適している。
クロメート液のメッキ鋼材への塗布方法はロールコー
ト、スプレー後ロール絞り、あるいは浸漬後ロール絞り
等、一般に用いられている何れの方法を採用してもよ
い。
ト、スプレー後ロール絞り、あるいは浸漬後ロール絞り
等、一般に用いられている何れの方法を採用してもよ
い。
塗布後の乾燥は、水分が飛びさえすればよいので鋼材の
温度が45℃以上であればよい。しかし、150℃を超える
とクロメート被膜にクラックが生じる場合があり、また
水溶性樹脂を添加した場合に樹脂が変質し、耐食性が低
下するため、鋼材の温度を150℃以下にするのが好まし
い。
温度が45℃以上であればよい。しかし、150℃を超える
とクロメート被膜にクラックが生じる場合があり、また
水溶性樹脂を添加した場合に樹脂が変質し、耐食性が低
下するため、鋼材の温度を150℃以下にするのが好まし
い。
クロメート付着量は全クロム換算で10〜200mg/m2が好ま
しい。10mg/m2より少ない場合は耐食性が得られず、200
mg/m2を超えると乾燥時にクロメート皮膜にクラックが
生じ、耐食性が低下する。
しい。10mg/m2より少ない場合は耐食性が得られず、200
mg/m2を超えると乾燥時にクロメート皮膜にクラックが
生じ、耐食性が低下する。
本発明の処理対象となるメッキ鋼材は鋼板、鋼管、線
材、条鋼、型鋼等の各種形状の鋼材であり、メッキの種
類としては電気亜鉛メッキ、溶融亜鉛メッキ、鉄−亜鉛
電気メッキ、または亜鉛ニッケル合金電気メッキ鋼材そ
の他の亜鉛系合金メッキ鋼材である。
材、条鋼、型鋼等の各種形状の鋼材であり、メッキの種
類としては電気亜鉛メッキ、溶融亜鉛メッキ、鉄−亜鉛
電気メッキ、または亜鉛ニッケル合金電気メッキ鋼材そ
の他の亜鉛系合金メッキ鋼材である。
このようなメッキ鋼材に上述の水溶液を塗布後、水洗せ
ずに乾燥するようにより、各種性能のすぐれたクロメー
ト被膜を形成することができる。
ずに乾燥するようにより、各種性能のすぐれたクロメー
ト被膜を形成することができる。
次に本発明の実施例を説明する。
実施例(1) クロメート液中のクロム還元率(Cr6+/(Cr6++C
r3+))と処理液の安定性を調べるために第1表に示す
条件にて基本液にリン酸と還元剤としてのエチレングリ
コールの添加量を変化させ、2ケ月放置後の液の状態を
比較した。その結果、クロム還元率が70%を超えるとCr
3+の沈澱物が生じ、液の安定性が悪化した。
r3+))と処理液の安定性を調べるために第1表に示す
条件にて基本液にリン酸と還元剤としてのエチレングリ
コールの添加量を変化させ、2ケ月放置後の液の状態を
比較した。その結果、クロム還元率が70%を超えるとCr
3+の沈澱物が生じ、液の安定性が悪化した。
実施例(2) 次に第2表と第3表に示す組成の処理液にエチレングリ
コールの添加量を変化させることにより、クロム還元率
を種々変化させ、電気亜鉛メッキ鋼材(板厚0.8mm、Zn
付着量20g/m2)および亜鉛−ニッケル合金電気メッキ鋼
板(板厚0.8mm、Ni12%、Zn−Ni付着量20g/m2)にロー
ルコーターで塗布し、250℃の熱風で10秒間、乾燥を行
った。この時の板温度は60℃であった。さらに上記処理
液にコロイダルシリカとソープレスタイプの水溶性アク
リルエマルジョン樹脂を添加したものについても同様の
条件で塗布後乾燥し、各種性能の評価試験を行った。そ
の結果を同表中に示すが、本発明例(1)および本発明
例(3)は外観、耐食性、クロム固定率、耐指紋性、塗
膜密着性のいずれの点においても優れた性能を有してい
る。また処理液中に水溶性樹脂を添加した本発明例
(2)、(4)ではさらに外観、耐食性、塗膜密着性、
耐指紋性が向上できた。
コールの添加量を変化させることにより、クロム還元率
を種々変化させ、電気亜鉛メッキ鋼材(板厚0.8mm、Zn
付着量20g/m2)および亜鉛−ニッケル合金電気メッキ鋼
板(板厚0.8mm、Ni12%、Zn−Ni付着量20g/m2)にロー
ルコーターで塗布し、250℃の熱風で10秒間、乾燥を行
った。この時の板温度は60℃であった。さらに上記処理
液にコロイダルシリカとソープレスタイプの水溶性アク
リルエマルジョン樹脂を添加したものについても同様の
条件で塗布後乾燥し、各種性能の評価試験を行った。そ
の結果を同表中に示すが、本発明例(1)および本発明
例(3)は外観、耐食性、クロム固定率、耐指紋性、塗
膜密着性のいずれの点においても優れた性能を有してい
る。また処理液中に水溶性樹脂を添加した本発明例
(2)、(4)ではさらに外観、耐食性、塗膜密着性、
耐指紋性が向上できた。
なお、外観、耐食性、塗膜密着性、耐指紋性の評価方法
は次のとおりである。
は次のとおりである。
外観 ◎…薄いゴールド色 ○…ゴールド色 △…軽暗色 耐 食 性 塩水噴霧試験(JIS Z 2371)にて、5%白錆発生時間を
示す。
示す。
クロム固定率 クロムメート処理後のメッキ鋼板を1週間放置後、45℃
の温水に2分間浸漬し、その後のクロメート付着量と浸
漬前のクロメート付着量の比率を示す。
の温水に2分間浸漬し、その後のクロメート付着量と浸
漬前のクロメート付着量の比率を示す。
塗膜密着性 クロメート処理後のメッキ鋼材をシンナー脱脂後、メラ
ミン系塗料(神東塗料グリミン白100)を塗膜厚さ30μ
に塗装し、80℃の温水に3Hr浸漬後、ゴバン目テストで
のゴバン目残存率で下記の如く判定した。
ミン系塗料(神東塗料グリミン白100)を塗膜厚さ30μ
に塗装し、80℃の温水に3Hr浸漬後、ゴバン目テストで
のゴバン目残存率で下記の如く判定した。
◎…ゴバン目塗膜残存率100% ○…ゴバン目塗膜残存率95〜99% △…ゴバン目塗膜残存率85〜94% 耐指紋性 人工汗と指先をクロメート処理後のメッキ鋼板に押付
け、その残存状況を下記の如き目視判定した。
け、その残存状況を下記の如き目視判定した。
◎…全く見えない ○…ほとんど見えない △〜○…ある角度からは見えるが他の角度からは見えな
い ×…明らかに見える 〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明により亜鉛系メッキ鋼材に
クロメート処理を施すことにより、各種性能にすぐれた
クロメート皮膜を得ることができる。
い ×…明らかに見える 〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明により亜鉛系メッキ鋼材に
クロメート処理を施すことにより、各種性能にすぐれた
クロメート皮膜を得ることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】無水クロム酸5〜300g/と、リン酸7〜1
8g/と、ケイ弗酸3〜10g/と、コロイダルシリカ50
〜200g/を含有し、クロム還元率を50〜70%に調整し
た水溶液を亜鉛または亜鉛合金メッキ鋼材に塗布し、水
洗することなしに乾燥することを特徴とする、亜鉛また
は亜鉛合金メッキ鋼材の表面処理方法。 - 【請求項2】無水クロム酸5〜300g/と、リン酸7〜1
8g/と、ケイ弗酸3〜10g/と、コロイダルシリカ50
〜200g/と、水溶性樹脂を10〜100g/を含有し、クロ
ム還元率を50〜70%に調整した水溶液を亜鉛または亜鉛
合金メッキ鋼材に塗布し、水洗することなしに乾燥する
ことを特徴とする、亜鉛または亜鉛合金メッキ鋼材の表
面処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61247898A JPH0784664B2 (ja) | 1986-10-17 | 1986-10-17 | 亜鉛または亜鉛合金メツキ鋼材の表面処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61247898A JPH0784664B2 (ja) | 1986-10-17 | 1986-10-17 | 亜鉛または亜鉛合金メツキ鋼材の表面処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63103082A JPS63103082A (ja) | 1988-05-07 |
JPH0784664B2 true JPH0784664B2 (ja) | 1995-09-13 |
Family
ID=17170203
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61247898A Expired - Lifetime JPH0784664B2 (ja) | 1986-10-17 | 1986-10-17 | 亜鉛または亜鉛合金メツキ鋼材の表面処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0784664B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63270480A (ja) * | 1987-04-27 | 1988-11-08 | Nippon Steel Corp | メツキ鋼板の有機複合クロメ−ト処理方法 |
JPH0466673A (ja) * | 1990-07-05 | 1992-03-03 | Nippon Steel Corp | 耐食性クロムキレート被膜付きめっき鋼板の製造方法 |
JP2628782B2 (ja) * | 1990-10-08 | 1997-07-09 | 日本パーカライジング株式会社 | 亜鉛系めっき鋼板のクロメート処理方法 |
JP6085831B1 (ja) * | 2016-05-16 | 2017-03-01 | 日本表面化学株式会社 | 化成皮膜処理剤及びその製造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5268036A (en) * | 1975-12-04 | 1977-06-06 | Nisshin Steel Co Ltd | Process for surface treating steel sheet by phosphoric acidd0chromic acid bath |
JPS6160886A (ja) * | 1984-08-31 | 1986-03-28 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | 防錆潤滑鋼板 |
-
1986
- 1986-10-17 JP JP61247898A patent/JPH0784664B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63103082A (ja) | 1988-05-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA1274156A (en) | Chromate coating of zinc surfaces | |
JPH0144387B2 (ja) | ||
JPH0784664B2 (ja) | 亜鉛または亜鉛合金メツキ鋼材の表面処理方法 | |
US3935035A (en) | Aqueous solution and method for surface treatment of metals | |
JPS6158552B2 (ja) | ||
JPH0696792B2 (ja) | 電着塗装性にすぐれる樹脂塗装防錆鋼板の製造方法 | |
JPS6128751B2 (ja) | ||
JP2959705B2 (ja) | 亜鉛系めっき鋼板のリン酸塩処理方法 | |
JPH0125393B2 (ja) | ||
JP2697485B2 (ja) | 高耐食性合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造法 | |
KR960004784B1 (ko) | 내식성, 전도성 및 도장밀착성이 우수한 내지문처리 강판 및 그 처리용액 | |
KR100295613B1 (ko) | 용융아연도금강판용크로메이트전처리제제조방법 | |
JP3490249B2 (ja) | 耐発銹性に優れたクロメ−ト処理ステンレス鋼板 | |
JP3003110B2 (ja) | 色調安定性に優れたクロメート処理電気亜鉛めっき鋼板 | |
JP3136684B2 (ja) | 亜鉛系メッキ鋼板のクロメート処理方法 | |
CA1234318A (en) | Hot-dipped galvanized steel sheet having excellent black tarnish resistance and process for producing the same | |
JP3141489B2 (ja) | 亜鉛系メッキ鋼板のクロメート処理方法 | |
JPS60204888A (ja) | Zn−Al系合金溶融めっき鋼板のリン酸亜沿処理法 | |
JPH02145779A (ja) | 合金化溶融亜鉛めつき綱板へのZn−Feフラツシユめつき方法 | |
JPH07180069A (ja) | 塗装性、耐食性及び耐クロム溶出性にすぐれる表面処理鋼板 | |
JPS61207580A (ja) | 耐黒変性、化成処理性、耐スクラッチ性に優れた溶融亜鉛系めっき鋼板 | |
JP2000309881A (ja) | 色調安定性に優れた黒色化亜鉛系めっき鋼板の製造方法 | |
JPS5931872A (ja) | 亜鉛被覆鋼材のクロメ−ト処理方法 | |
JPH0734264A (ja) | 着色合金化溶融亜鉛めっき鋼板 | |
JPH0657392A (ja) | 耐黒変性にすぐれる溶融亜鉛めつき鋼板の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |