JP3003110B2 - 色調安定性に優れたクロメート処理電気亜鉛めっき鋼板 - Google Patents

色調安定性に優れたクロメート処理電気亜鉛めっき鋼板

Info

Publication number
JP3003110B2
JP3003110B2 JP4131322A JP13132292A JP3003110B2 JP 3003110 B2 JP3003110 B2 JP 3003110B2 JP 4131322 A JP4131322 A JP 4131322A JP 13132292 A JP13132292 A JP 13132292A JP 3003110 B2 JP3003110 B2 JP 3003110B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chromate
steel sheet
color tone
excellent color
galvanized steel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP4131322A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05302178A (ja
Inventor
研治 高尾
智香子 河崎
徹 本庄
康二 大和
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP4131322A priority Critical patent/JP3003110B2/ja
Publication of JPH05302178A publication Critical patent/JPH05302178A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3003110B2 publication Critical patent/JP3003110B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemical Treatment Of Metals (AREA)
  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
  • Electroplating And Plating Baths Therefor (AREA)
  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として家電用に使用
される反応型クロメート処理電気亜鉛めっき鋼板に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】反応型クロメート処理した電気亜鉛めっ
き鋼板は、その優れた耐食性および加工時に潤滑性を付
与せしめうるため、家電用シャーシやモーターカバー等
に広く用いられている。この反応型クロメート処理した
電気亜鉛めっき鋼板は、鋼板をZnイオンを含有する溶液
中に浸漬し、負の電荷を印加することによって金属亜鉛
を電析せしめた後、6価のCrイオンを含有した反応型ク
ロメート溶液に接液することにより、金属亜鉛めっき層
を溶解し、同時に還元生成された3価のCrイオンと6価
のCrイオンからなるクロミュウムクロメートをゲル状に
析出させることにより、めっき上にクロメート皮膜を形
成せしめることによって製造される。ここで、耐食性は
めっき層上のクロメート皮膜付着量に比例して発揮され
るため、目的、用途によってさまざまなCr付着量の反応
型クロメート処理電気亜鉛めっき鋼板が製造されてい
る。
【0003】しかしながら、このようなCr付着量の異な
る反応型クロメート処理電気亜鉛めっき鋼板を製造する
場合、Cr付着量の僅かな違いによって鋼板表面の色調が
著しく異なるという問題(金属表面技術協会編「金属表
面技術便覧」51-11-30、日刊工業新聞社、p.756参照)
を本質的に抱えていた。このため、反応型クロメート処
理電気亜鉛めっき鋼板の色調は極めて不安定なものであ
ると同時に、鋼板上のCr付着量の僅少な差異が、著しい
色ムラを招来していた。特にCr量が70mg/m2 から 100
mg/m2 の範囲においては、鋼板表面が青味を帯びた干
渉色を呈する場合があり、プレス時等による油の付着汚
れが著しく目立ち、外観を損ねていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した問題
点を解決すべくなされたもので、色調の安定した反応型
クロメート処理電気亜鉛めっき鋼板を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、電気亜鉛めっ
き鋼板の表面上に、高さ50〜500nm の微細凸部を1×10
9 〜1×1012個/m2 有するクロメート処理層を、クロ
ム換算で40〜150mg /m2 被覆してなることを特徴とす
る色調安定性に優れたクロメート処理電気亜鉛めっき鋼
板である。
【0006】
【作用】一般に、クロメート被覆層自体は青色を主とし
て選択的に吸収するため、物体色としては、その余色で
あるところの黄色を呈する。したがって、付着量が増大
するにつれ、鋼板も黄色を呈するようになる。しかしな
がら、通常のクロメート処理を施した場合、Cr量が40mg
/m2 から 150mg/m2 範囲、特に70mg/m2 から 120
mg/m2 の範囲においては、鋼板表面が青味を帯びた干
渉色を呈することがある。これは、めっき層上のクロメ
ート層が均一かつ平行な薄膜として存在するため、いわ
ゆる等傾角干渉現象が生じるためである。すなわち、鋼
板表面に入射された光は、クロメート層を透過し、めっ
き表面で反射し、再びクロメート層を透過した成分と、
クロメート層表面で反射した成分の重ね合わせた光とし
て反射され、色としては青味を呈するのである。したが
って、色調を安定させるためには、この干渉作用を防止
する必要がある。
【0007】本発明者らはこの干渉色防止策について鋭
意研究した結果、クロメート処理電気めっき鋼板上に所
定の凸部を形成することによって、乱反射させることに
より、この問題を解決できることを見い出した。すなわ
ち、クロメート処理後の電気亜鉛めっき鋼板の任意表面
は高さ50〜500nm の凸部を1×109 〜1×1012個/m2
有することにより、安定して黄色味を帯びた色調を得る
ものである。ここで、50nm未満の凸部では、干渉薄膜を
形成し、クロメート層の干渉作用を防止するに十分では
なく、500nm 超の凸部ではクロメート層の被覆率が十分
でなく、耐食性の劣化を招来する。
【0008】また、凸部の個数が1×109 個/m2 未満
であると、同じく干渉薄膜を形成し、クロメート層の干
渉作用を防止するに十分ではなく、1×1012個/m2
であると外観が黒色を呈するようになり、かえって美観
を損なう。クロメート層の付着量としては、クロム換算
で40〜150mg /m2 のクロメート処理を施す。Cr量40mg
/m2 未満では被覆が十分なされず、耐食性不良であ
り、150mg /m2 超の付着はこれ以上の耐食性改善効果
がみられず経済的でなく、また、著しい黄金色の色調を
呈し外観を損なう。
【0009】次に、本発明のめっき鋼板の製造法を説明
する。本発明の出発材料は薄鋼板を用いる。所要の材質
を得るための熱処理を経た後、電気亜鉛めっきを施す。
電気亜鉛めっきは一般的に工業生産に用いられるめっき
浴中で行われる。すなわちZnイオンを含有し、電導性改
善および光沢付与を目的に必要に応じて添加される添加
剤から構成される。Znイオンの対イオンとしては一般的
に用いられる硫酸イオンであっても、塩素イオンであっ
てもよく、また、両者を混合した浴を用いても構わな
い。
【0010】めっき槽としては、片面順次めっきである
カローセルめっき、両面同時めっきである水平セル、縦
型セルのいずれを用いても差し支えない。このようにし
て、電気亜鉛めっきを施された鋼板を水洗した後に、反
応型クロメート処理が施される。反応型クロメート処理
方法としては浸漬処理、スプレー処理いずれであっても
よく、両者を併用してもよい。
【0011】クロメート処理浴としては、6価Crイオン
を1〜20g/l 含有した溶液を用いる。6価Crイオン
は、クロメート皮膜形成に対し、還元反応によってクロ
ムイオンを供給する基本成分であり、1g/l 未満の場
合クロメート皮膜形成が十分行われず、20g/l を越え
た場合、処理液中に沈澱を生じ易くなり、操業上好まし
くない。
【0012】陰イオンとしては塩素イオン、フッ素イオ
ン、硝酸イオン、硫酸イオンなどが挙げられ、これらを
単独もしくは複合して用いることができる。クロメート
処理層の表面に前述した凸部を形成するためには、例え
ばクロメート処理液中にZn2+イオンを10g/l以上含有
させる方法が使用できる。ただし、これにのみ限定する
ものではない。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。素材とし
て、板厚0.7mm の冷延鋼板SPCCを用いた。電気亜鉛
めっきとしては、以下のめっき浴で、白金を対極とした
流動層セルを使用して行った。 めっき浴組成 ZnSO4 ・ 7H2O 430g/l K2SO4 30g/l Na2SO4 30g/l めっき浴 pH 1.5( H2SO4で調整) 浴温 60℃
【0014】工程は、電解脱脂→5%硫酸酸洗→めっき
→水洗→乾燥(ドライヤー)の順であり、電流密度は 1
00A/dm2 で付着量として20g/m2 になるよう行っ
た。めっき後の鋼板は直ちに、6価Crイオンを1〜20g
/l含有し、Zn2+イオンを10〜30g/l含有させた反応
型クロメート処理液を用いて、クロメート処理を施し
た。クロメート処理はスプレー処理で行い、処理後直ち
に水洗を行い、ドライヤーで乾燥した(本発明例:実験
番号No1〜8)。なお、比較のために、クロメート処理
液中の6価Crイオンを1g/l未満(比較例:実験番号
No9)または20g/l超え(比較例:実験番号No10)と
し、さらに、クロメート処理液中のZn2+イオンを10g/
l未満(比較例:実験番号No11)または30g/l超え
(比較例:実験番号No12)とし、上記本発明例と同様に
クロメート処理電気亜鉛めっき鋼板を作製した。
【0015】クロメート処理後の色調は色差計(日本電
色工業社製TC−1800 SZ−Σ80型)によりb値を測
色することにより行い、b値が0未満を青、0以上を黄
色とした。また、クロメート処理後の表面凹凸は、原子
間力顕微鏡(AFM:米国デジタルインストルメンタル
社製 Nano ScopeII)を用いて測定し、50〜
500nm の凸部個数を計測した。
【0016】耐食性は塩水噴霧試験後の白錆発生状態を
目視観察することによって行った。評価基準は次の通
り。 ○:白錆発生時間48時間以上 △:白錆発生時間24〜48時間 ×:白錆発生時間24時間未満 表1に結果を示した。
【0017】
【表1】
【0018】表から明らかなように本発明例のクロメー
ト処理電気亜鉛めっき鋼板はいずれも安定した色調を示
した。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により、色
調安定性に優れたクロメート処理電気亜鉛めっき鋼板が
得られ、工業的価値は極めて高い。
フロントページの続き (72)発明者 本庄 徹 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 技術研究本部内 (72)発明者 大和 康二 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 技術研究本部内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気亜鉛めっき鋼板の表面上に、高さ50
    〜500nm の微細凸部を1×109 〜1×1012個/m2 有す
    るクロメート処理層を、クロム換算で40〜150mg /m2
    被覆してなることを特徴とする色調安定性に優れたクロ
    メート処理電気亜鉛めっき鋼板。
JP4131322A 1992-04-27 1992-04-27 色調安定性に優れたクロメート処理電気亜鉛めっき鋼板 Expired - Fee Related JP3003110B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4131322A JP3003110B2 (ja) 1992-04-27 1992-04-27 色調安定性に優れたクロメート処理電気亜鉛めっき鋼板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4131322A JP3003110B2 (ja) 1992-04-27 1992-04-27 色調安定性に優れたクロメート処理電気亜鉛めっき鋼板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05302178A JPH05302178A (ja) 1993-11-16
JP3003110B2 true JP3003110B2 (ja) 2000-01-24

Family

ID=15055247

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4131322A Expired - Fee Related JP3003110B2 (ja) 1992-04-27 1992-04-27 色調安定性に優れたクロメート処理電気亜鉛めっき鋼板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3003110B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05302178A (ja) 1993-11-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0259657B1 (en) Black surface treated steel sheet and method for its production
US4541903A (en) Process for preparing Zn-Fe base alloy electroplated steel strips
KR900003473B1 (ko) 크로메이트처리 아연계 도금강판과 그 제조방법
JPS6096786A (ja) 電気めつき製品及びその製法
US4784731A (en) Chromate treatment of a metal coated steel sheet
CA1336767C (en) Method for producing black colored steel strip
US3616303A (en) Electrolytic treatment of nonferrous metals
JP3003110B2 (ja) 色調安定性に優れたクロメート処理電気亜鉛めっき鋼板
JP4492254B2 (ja) 耐食性及び耐黒変性に優れたリン酸塩処理亜鉛めっき鋼板
KR100292366B1 (ko) 아연계 도금강판용의 전해 크로메이트욕 및 그것을 사용한 내식성, 내지문성 및 내크롬 용출성이 우수한 전해 크로메이트처리 아연계 도금강판의 제조방법
JPH0369993B2 (ja)
JPH0447037B2 (ja)
JP2785982B2 (ja) 耐黒変性に優れた高耐食性溶融亜鉛系めっき鋼板
JP2569993B2 (ja) 耐食性、耐指紋性および塗装性に優れた、クロメート処理亜鉛系めっき鋼板の製造方法
JPH0676675B2 (ja) 化成処理性と塗装後性能に優れた亜鉛系めっき鋼板の製造方法
KR920010778B1 (ko) 도금밀착성, 인산염처리성 및 내수밀착성이 우수한 이층 합금도금강판 및 그 제조방법
JPS60131991A (ja) Fe−P系めつき鋼板
KR920010776B1 (ko) 고내식성 이층합금도금강판 및 그 제조방법
JPH0340116B2 (ja)
JPH05339746A (ja) 色調安定性に優れた電気亜鉛めっき鋼板のクロメート処理方法
JPH02104695A (ja) 黒色表面処理鋼材とその製造方法
JPH08277497A (ja) 表面処理亜鉛めっき金属板の製造方法
JP3230907B2 (ja) 生産性および黒色化に優れた黒色化処理鋼板の製造方法
KR920010777B1 (ko) 이층 합금도금강판 및 그 제조방법
JPH0734264A (ja) 着色合金化溶融亜鉛めっき鋼板

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees