JPH07843B2 - 気相成長炭素繊維の製造方法 - Google Patents

気相成長炭素繊維の製造方法

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JPH07843B2
JPH07843B2 JP63282049A JP28204988A JPH07843B2 JP H07843 B2 JPH07843 B2 JP H07843B2 JP 63282049 A JP63282049 A JP 63282049A JP 28204988 A JP28204988 A JP 28204988A JP H07843 B2 JPH07843 B2 JP H07843B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は気相成長炭素繊維の製造方法に係り、特に、高
い結晶性を示し、耐熱性が著しく優れた炭素繊維を気相
成長法により製造する方法に関する。
[従来の技術及び先行技術] 炭素繊維は、従来からPAN系、ピッチ系のものが商業生
産されている。しかし、PAN系は高価であり、ピッチ系
はプロセスが複雑で品質の制御がむずかしいなどの欠点
がある。
これに対し、近年、金属粒子の触媒効果を用いて炭化水
素の気相熱分解によって直接的に繊維を形成する気相成
長法が提案されている。
気相成長法により得られる炭素繊維は、気相成長炭素繊
維と称され、その高アスペクト比を有する微細な形態
は、結晶性、配向性に優れていることも合せて、各種構
造材、機能材としての用途に極めて有用であることが予
想される。
従来、気相成長炭素繊維の製造方法としては、電気炉内
にアルミナなどの磁器、黒鉛などの基板を置き、これに
炭素成長核、鉄、ニッケルなどの超微粒子触媒を形成せ
しめ、この上にベンゼンなどの炭化水素のガスと水素キ
ャリヤガスの混合がガスを導入し、950〜1300℃の温度
下に炭化水素を分解せしめることにより、基板上に炭素
繊維を成長させる方法(シーディング法)が知られてい
る。
しかし、このような方法では、基板表面の微妙な温度
ムラや、周囲の繊維の密生度によって長さの不均一が起
り易いこと、また炭素の供給源としてのガスが反応に
よって消費されることにより反応管の入口に近い所と出
口に近い所で繊維径が相当異なること、基板表面での
み生成が行なわれるため、反応管の中心部分は反応に関
与せず収率が悪いこと、超微粒子の基板への分散、還
元、成長次いで繊維の取出しという独立に実施を必要と
するプロセスがあるため、連続製造が不可能であり、従
って生産性が悪いなどの問題点を有する。
そこで、炭素化合物のガスと無機もしくは有機遷移金属
化合物のガスとキャリヤガスとの混合ガスを高温反応さ
せる炭素繊維の製造方法(流動気相法)が提案された
(特開昭60-54998、60-54999、60-224816など)。
しかしながら、上記特開昭60-54998、60-54999、60-224
816などの方法では、原料に対する製品としての炭素繊
維への転化率が低く収率が低い、あるいは生成速度が低
い等の問題があった。
このため、従来においては、気相成長炭素繊維の大量生
産プロセスは開発されておらず、このことが気相成長炭
素繊維の工業的規模での生産を阻む原因となっていた。
このような従来の問題点を解決し、高品質の気相成長炭
素繊維を高収率で得ることができ、その商業的大量生産
を可能とする炭素繊維の製造方法として、本出願人は、 [I]炭素化合物のガスと、浮遊状態にある接触粒子と
を加熱下で接触させて炭素を繊維状に析出させる方法に
おいて、炭素化合物と、触媒微粒子と、窒素族元素、酸
素族元素及びハロゲン元素よりなる群から選ばれる1種
又は2種以上の元素を含む界面活性剤とを含有する懸濁
液を加熱帯域に供給する方ことを特徴とする炭素繊維の
製造方法(特願昭63-146107号。以下「先願I」とい
う。) 及び [II]炭素化合物のガスと、浮遊状態にある接触粒子と
を加熱下で接触させて炭素を繊維状に析出させる方法に
おいて、触媒として、下記αの元素を含む化合物と、下
記α以外の元素により構成されかつ下記βの元素を含む
化合物とを併用することを特徴とする炭素繊維の製造方
法(特願昭63-146106号。以下「先願II」という。) α:遷移金属元素、ホウ素族元素のうちの金属元素及び
炭素族元素のうちの金属元素よりなる群から選ばれる1
種又は2種以上の元素 β:窒素族元素、酸素族元素及びハロゲン元素よりなる
群から選ばれる1種又は2種以上の元素 を開発し、先に特許出願した。
先願I及びIIの方法によれば、従来の気相分解法の反応
温度(約1000℃)に比べ、反応温度を1150℃〜1250℃と
高めることができることから、著しく高い収率で炭素繊
維を製造することができる。このため、気相成長炭素繊
維の工業的大量生産が可能とされ、収率の向上により原
料コストの低廉化が図れ、効率的な製造が可能とされ
る。
[発明が解決しようとする課題] ところで、炭素繊維は特に高温構造材等として使用され
ることが多いことから、とりわけ、その特性として耐熱
性に優れることが必要とされる。
しかしながら、従来においては、十分に満足し得る耐熱
性を備える炭素繊維を安定かつ確実に提供し得る技術は
提示されておらず、耐熱性の向上が強く望まれていた。
本発明は上記従来の問題点を解決し、耐熱性が著しく優
れた気相成長炭素繊維の製造方法を提供することを目的
とする。
[課題を解決するための手段] 本発明の方法に係る気相成長炭素繊維の製造方法は、炭
素化合物のガスと、浮遊状態にある接触粒子とを加熱下
で接触させて炭素を繊維状に析出させる方法において、
炭素化合物と、触媒微粒子と、窒素族元素、酸素族元素
及びハロゲン元素よりなる群から選ばれる1種又は2種
以上の元素を含む界面活性剤とを含有する懸濁液を加熱
帯域に供給する方法であって、該加熱帯域の温度を1200
℃以上とすることによりX線回折法によるd002値が3.47
Å以下の気相成長炭素繊維を製造することを特徴とす
る。
即ち、本発明者らは、耐熱性に優れた気相成長炭素繊維
を提供するべく、鋭意検討を重ねた結果、X線回折法に
よるd002値が耐熱性に対して重要な関係を有し、d002
が特定値以下であるものは、耐熱性に優れること、及
び、このような気相成長炭素繊維は前記先願Iの方法に
おいて、ある特定の条件を採用することにより製造し得
ることを見出し、本発明を完成させた。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明により製造される気相成長炭素繊維は、X線回折
法によるd002値が3.47Å以下の極めて結晶性の高いもの
である。d002値が3.47Åを超えるものでは十分な耐熱性
が得られず、本発明の目的を達成し得ない。本発明にお
いて、d002値は好ましくは3.465Å以下であることが望
ましい。
このようなd002値が3.47Å以上の気相成長炭素繊維は、
前記先願Iの方法において、反応温度を1200℃以上の高
温に維持することにより製造することができる。
以下に本発明の気相成長炭素繊維の製造方法を、先願I
の方法に従って製造する場合を例示して説明する。
前述の如く、先願Iの方法は、炭素化合物のガスと、浮
遊状態にある触媒粒子とを加熱下で接触させて炭素を繊
維状に析出させる方法において、炭素化合物と、触媒微
粒子と、窒素族元素、酸素族元素及びハロゲン元素より
なる群から選ばれる1種又は2種以上の元素を含む界面
活性剤とを含有する懸濁液を加熱帯域に供給するするこ
とを特徴とするものであるが、このような方法におい
て、原料となる炭素化合物としては、CCl4、CHCl3、CH2
Cl2、CH3Cl、CO、CS2等の無機化合物のほか有機化合物
全般を対象とする。特に有用性の高い化合物は、脂肪族
炭化水素、芳香族炭化水素である。また、これらの他窒
素、酸素、硫黄、弗素、沃素、燐、砒素等の元素を含ん
だ誘導体も使用可能である。具体的な個々の化合物の例
の一部を挙げると、メタン(天然ガスでも良い。)、エ
タン、プロパン等のアルカン化合物、エチレン、ブタジ
エン等のアルケン化合物、アセチレン等のアルキレン化
合物、ベンゼン、トルエン、キシレン、スチレン等のア
リール炭化水素化合物、インデン、ナフタリン、アント
ラセン、フェナントレン等の縮合環を有する芳香族炭化
水素、シクロプロパン、シクロヘキサン等のシクロパラ
フィン化合物、シクロペンテン、シクロヘキセン、シク
ロベンタジエン、ジシクロペンタジエン等の脂環式炭化
水素化合物、ステロイド等の縮合環を有する脂環式炭化
水素化合物、これらの炭化水素化合物に、酸素、硫黄、
ハロゲン等を含む誘導体、例えば、メチルチオール、メ
チルエチルスルフィド、ジメチルチオケトン等の含硫黄
脂肪族化合物、フェニルチオール、ジフェニルスルフィ
ド等の含硫黄芳香族化合物、ピリジン、キノリン、ベン
ゾチオフェン、チオフェン等の含硫黄又は含窒素複素環
式化合物、クロロホルム、四塩化炭素、クロルエタン、
トリクロルエチレン等のハロゲン化炭化水素、また単体
ではないがガソリン、灯油、重油、クレオソート油、ケ
ロシン、テレピン油、樟脳油、松根油、ギヤー油、シリ
ンダ油等も有効に使用できる。また、これら混合物も使
用できることは言うに及ばない。
炭素化合物としては、特に懸濁液の調整上、液体の炭素
化合物を用いるのが好ましい。
これらの原料炭素化合物のガスを反応させて炭素繊維を
成長させるための触媒としては、炭素繊維生成の触媒作
用を有し、かつ微粒子状態とすることが可能なものであ
れば良く、特に制限はないが、好ましくは、マグネタイ
ト(Fe3O4)、フェライト(Fe2O3)、あるいはこれらを
含む合金、例えばMn-Fe2O3、Co-Fe2O3、Ba-Fe2O3、Ni-F
e2O3、Ni-Fe2O3、Zn-Fe2O3等が挙げられる。これらの触
媒は、H2S等で予備硫化し、硫化物として用いても良
く、この場合には、より優れた収率の向上効果が得られ
る。
このような触媒は、粒径2000Å以下、特に1000Å以下、
とりわけ500Å程度の超微粒子として用いるのが好適で
ある。
界面活性剤は、N、P、As、Sb、Biの窒素族元素、O、
S、Se、Te、Poの酸素族元素、F、Cl、Br、I、Atのハ
ロゲン元素の1種又は2種以上を含有するものである
が、具体的には次のようなものが挙げられる。
硫酸エステル塩型又はスルホン酸塩型アニオン界面活
性剤 ポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤 第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、ポリアクリル酸
ナトリウム高分子界面活性剤 これらのうち、特にアニオン系で、とりわけS、P、N
を含有する硫酸エステル塩、スルホン酸塩、リン酸エス
テル塩、ジチオリン酸エステル塩等の界面活性剤が好適
である。なお、これらの界面活性剤に、脂肪酸塩系の界
面活性剤を併用することにより、分散性をより長期間維
持することができる。
製造にあたっては、まず前記原料の炭素化合物、触媒微
粒子及び界面活性剤を混合して懸濁液とする。
懸濁液の調製にあたり、各物質の混合割合は例えば次の
ような範囲とするのが好ましい。
触媒微粒子:炭素化合物に対して 0.05〜5.0重量% 界面活性剤:触媒微粒子に対して 0.10〜50重量% なお、炭素化合物が気体であったり、良好な懸濁液を生
成し得ないものである場合には、適当な溶媒を用い得
る。
これらは、ホモミキサー、超音波分散、ボールミル等で
強制分散させるなどの方法により、容易に懸濁状態とす
ることができる。
次いで、このようにして調製された原料の炭素化合物、
触媒微粒子及び界面活性剤を含む懸濁液を、キャリアガ
スと共に反応容器内に導入して反応させることが、ここ
で用いられるキャリアガスとしては、具体的にはH2
ス、N2ガス、NH3ガス、Arガス、Heガス、Krガス、CO2
ス、Xeガス又はこれらの混合ガスを主体とするガスが挙
げられる。このうち、H2ガスが通常の場合用いられる。
次に本発明の気相成長炭素繊維の製造方法について図面
を参照してより詳細に説明する。
第2図及び第3図は本発明の気相成長炭素繊維の製造に
好適な反応装置を示す構成説明図であって、第2図は横
型反応装置、第3図は縦型反応装置を示す。
第2図の反応装置において、符号10はヒータ11を備える
反応容器(本例では反応管)であり、その一端側には、
原料を含む懸濁液及びキャリアガスの供給用配管12と、
キャリアガスの供給用配管13とが接続され、これらの配
管12、13の先端12a、13aは、ヒータ10の配置位置近傍に
まで延びている。また、反応容器11の他端側には炭素繊
維捕集器14が接続され、この炭素繊維捕集器14には排ガ
スの抜出管15が接続されている。
このような反応装置において、配管12より反応容器10内
に供給された懸濁液中の原料炭素化合物及び触媒は、配
管12の先端12aの近傍の加熱帯域T1において、ヒータ11
により加熱される。このT1において、触媒は活性化され
る。この加熱帯域T1の温度が500℃未満であると、ター
ルや煤が多くなり収率が悪くなる。逆に1000℃を超える
と炭素化合物がガス化して収率が落ちる。従って、この
加熱帯域T1の温度は、500〜1000℃、好ましくは600〜80
0℃とするのが好ましい。
加熱帯域T1で活性化された触媒及び原料炭素化合物は、
更に反応容器10内をキャリアガスにより送られ、加熱帯
域T2において、活性化された触媒の作用により反応が進
行し、炭素繊維が生成する。
本発明においては、この加熱帯域T2の温度は、1200℃以
上、好ましくは1200〜1500℃程度とする。このような高
温度で反応を行なうことにより、d002値が3.47Å以下と
いう極めて結晶性の高い気相成長炭素繊維が安定かつ効
率的に製造される。
懸濁液中の界面活性剤は、原料炭素化合物と触媒とが均
一にかつ一定の割合で加熱帯域に供給されるように、そ
の分散性を安定に保つ役割を担う。同時に、含有される
窒素族元素、酸素族元素、ハロゲン元素が触媒作用を高
め、収率の向上に寄与する。
反応容器10内において生成した炭素繊維(図示せず)
は、キャリアガスと共に炭酸繊維捕集器14内に導入され
る。この捕集方法は従来から知られている重力沈降法、
電気集塵法等の各種方法を採用することができる。な
お、炭素繊維捕集器14は、生成した炭素繊維を冷却する
役割をも果す。炭素繊維捕集器14から抜出管15にて抜き
出された排ガス(キャリアガス)は、そのまま排気処理
手段に導入して放出しても良いのであるが、精製後再循
環させて用いるようにしても良い。
第3図に示す装置は、第2図に示す装置を縦型に設計し
た点のみが異なり、各部の構成、機能は同様であるの
で、同一の機能を有する部材に同一符号を付し、その説
明を省略する。
このような方法によれば通常長さ10μm〜50mm程度であ
り、直径が0.1〜300μm程度の炭素繊維であって、d002
値が3.47Å以下で従来の気相成長炭素繊維に比べて著し
く高い耐熱性を備える気相成長炭素繊維を、高い収率で
容易に製造することができる。
[作用] X線回折法によるd002値は、結晶性の評価基準にして一
般的に用いられる値であって、炭素繊維のd002値の理論
値、即ち黒鉛のd002値は3.354Åである。即ち、d002
が3.354Åに近い値である程、その結晶構造は黒鉛構造
に近づき、結晶性が高いものとなる。
しかして、結晶性の高い気相成長炭素繊維は、その耐熱
性が著しく高いものとなる。
従来の1000℃前後の反応温度による気相成長法により製
造される気相成長炭素繊維のd002値は、3.48〜3.49Åと
比較的高い値であり、結晶性は低く、このため耐熱性に
劣るものであった。
これに対し、本発明方法で得られる気相成長炭素繊維
は、d002値が3.47Å以下と理論値により近い、小さい値
であり、結晶性が高く、このため耐熱性に著しく優れ
る。
[実施例] 以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。
実施例1 内径600mmの石英ガラス管を反応容器とする第2図に示
す装置により炭素繊維の製造を行なった。即ち、反応容
器の内部を十分にH2で置換した後、供給用配管12より下
記に示す配合割合の懸濁液をキャリアガス(H2)と共に
導入し、また配管13からはキャリアガス(H2)を導入し
て、60〜90分間供給を行なった。
懸濁液配合割合 炭素化合物:トルエン 触媒微粒子: マグネタイト(平均粒径500Å)= ベンゼンに対して1重量% 界面活性剤: ジチオリン酸亜鉛=触媒微粒子に対して 0.25重量% オレイン酸ソーダ= 〃 なお、反応条件は以下に示す通りとした。
圧力:常圧 導入部温度T1:600℃ 内部温度T2:1250℃ 得られた気相成長炭素繊維のd002値をX線回折法により
求め、また減量開始温度及び半減温度を測定した。
結果を第1図に示す。
実施例2 実施例1において原料をベンゼンに変えたこと以外は同
様にして反応を行ない、得られた気相成長炭素繊維のd
002値及び減量開始温度、半減温度を第1図に示した。
比較例1 界面活性剤を用いず、内部温度T2を1050℃としたこと以
外は、実施例1と同様にして炭素繊維の製造を行ない、
得られた気相成長炭素繊維のd002値及び減量開始温度、
半減温度を第1図に示した。
比較例2 界面活性剤を用いず、内部温度T2を1050℃としたこと以
外は、実施例2と同様にして炭素繊維の製造を行ない、
得られた気相成長炭素繊維のd002値及び減量開始温度、
半減温度を第1図に示した。
第1図より、本発明の気相成長炭素繊維は、著しく耐熱
性に優れることが明らかである。
[発明の効果] 以上詳述した通り、本発明の気相成長炭素繊維の製造方
法によれば、高い結晶性を備えることから著しく耐熱性
に優れ、超高温用構造材料等として極めて有用な気相成
長炭素繊維が製造される。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例及び比較例の測定結果を示すグラフであ
る。 第2図及び第3図は本発明の気相成長炭素繊維の製造に
好適な装置の構成説明図である。 10……反応容器、11……ヒータ、12……原料等供給管、
13……キャリアガス供給管、14……炭素繊維捕集器。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素化合物のガスと、浮遊状態にある接触
    粒子とを加熱下で接触させて炭素を繊維状に析出させる
    方法において、炭素化合物と、触媒微粒子と、窒素族元
    素、酸素族元素及びハロゲン元素よりなる群から選ばれ
    る1種又は2種以上の元素を含む界面活性剤とを含有す
    る懸濁液を加熱帯域に供給する方法であって、該加熱帯
    域の温度を1200℃以上とすることによりX線回折法によ
    るd002値が3.47Å以下の気相成長炭素繊維を製造するこ
    とを特徴とする気相成長炭素繊維の製造方法。
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