JPH078280B2 - 傷を閉じる装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、２つの織物支持テープおよびここに配置され
た閉鎖部材列およびファスナ摺動体から構成されたファ
スナが設けられており、その際ファスナは、傷の縁に沿
って患者または動物の皮膚に粘着結合する装置を有す
る、傷、特に主として直線方向に延びた手術の傷を閉じ
る装置に関する。

本発明の範囲内において閉じるという表現は、すでに補
助手段によって傷を閉じた場合に装置を利用することを
表わすのではなく、手術の傷のまず口を開いた傷の縁を
収縮させ、かつ互いに押付け、かつそれにより傷を閉じ
るために装置を使うことを表わしている。縫合またはク
リップのような傷を閉じる通常の処置は省略するように
する。さらに本発明は、このような装置の使用方法にも
関する。

従来の技術 前記のような目的の公知の装置において（米国特許第35
16 409号明細書、西独国特許第34 44 782号明細書）、
ファスナは、織物分野の用途には通常使用できない特別
なファスナであり、このファスナは、接着剤被覆を有す
る特別に設けられた支持テープを有する。これらファス
ナは医学的業務には導入されていない。なぜなら特殊製
法にはあまりに手間がかかるからであり、傷分泌物の流
出を確実にできないだけになおさらのこと、傷の縁が支
持テープまたは閉鎖部材にゆ着してしまうからである。
しばしば皮膚との接着結合が早期にはずれてしまう。一
方の支持テープに接続されかつ傷を覆う特別なカバー条
片を使用した場合、このカバー条片が傷に達しまたはず
れることは防止できない。このカバー条片がずれると、
この範囲において傷の縁はもはや平らに並んでおらず、
醜い傷跡を形成してゆ着してしまう。皮膚との結合を改
善するため、傷を閉じるため設けられたファスナも経験
的に周知であり、ここでは支持テープがそれぞれ１列に
配置された針状のピンを有し、これらのピンは、ファス
ナーを開いた際に傷の縁に沿って患者または動物の皮膚
に押込まれ、このことは、めんどうであり、かつ付加的
な傷およびはっきりとした傷跡を生じる。周知の処置の
範囲内において傷を閉じるため、傷の縁はまず手で押付
けられ、かそその後ファスナが閉じられる。これらすべ
てのことは、周知の処置が従来腹部空間だけに使用され
たからであり（「ノイエ、チューリッヒャー、ツァイト
ゥング」1984年８月22日、「ハンブルガー、アベントブ
ラット」フォン、プフィングステン1984参照）、しかも
例えば腹膜炎の際すい臓の衰弱の場合に必要なように、
しばしば開くため傷の一時的な閉鎖のためだけに使用さ
れたからである。周知の処置は、傷を閉じるためおよび
治療過程において傷を閉じるため、従って従来の縫合ま
たはクリップによる傷閉鎖の代用または改善策としては
不適当である。

発明の目的 本発明の課題は、初めに述べたような装置が、傷を閉じ
るためおよび治療過程の際、縫合またはクリップによる
従来の傷閉鎖のため改善を行う代用として使用すること
ができ、しかも簡単な部品を前提とした簡単かつ使用し
易い構成で使用することができ、かつその上殺菌し易い
ように、初めに述べたような装置を改善することにあ
る。明らかに装置は、全体として製造者においてまたは
使用前に、通常の補助手段により殺菌され、かつ相応し
て殺菌に耐えるものでなければならない。

発明の構成 この課題の解決策は次のような特徴を有する。

すなわち １）ファスナ（１、２、３）は、閉鎖部材列（２）と支
持テープ（１）に関しては織物衣服にとって通常の可と
う性ファスナであり、このファスナは、伸長し難い支持
テープ（１）および連結状態において耐圧縮性のポリエ
ステルまたはポリアミド製閉鎖部材列（２）を有し、 ２）傷の方に向いた下側において閉鎖部材列（２）から
間隔を置いて支持テープ上に傷自由空間形成スペーサ条
片（５）が配置されており、 ３）粘着結合装置が、支持テープ（１）に結合されかつ
突起（4a）によって支持テープ（１）を越えて突出した
粘着条片（４）からなり、この粘着条片が、皮膚側に低
アレルギー性の粘着層を有し、 その際粘着条片（４）は、支持テープ（１）の幅の少な
くとも一部にわたってこの支持テープの下にあり、かつ
突起（4a）を含んだ粘着条片（４）は、傷の縁を互いに
押付けてファスナ（１、２、３）により傷を閉じた際の
横向き張力を吸収するのに適した幅を有する。

伸長し難い支持テープと耐圧縮性の閉鎖部材列を有しか
つ織物衣服にとって通常の可とう性ファスナは、種々の
目的に使用されている。しかし当該技術分野においては
これまで、傷を閉じるためおよび治療の際の傷を閉じる
ものとしてこのようなファスナは不適当と考えられてい
た（「サージカル、ユース、オブ、ジッパーズ、ウォリ
ーズ、マニュファクチャラー」イン、チャイナ、ポス
ト、1986年11月８日参照）。

明らかに本発明による装置は、ファスナを閉じた状態に
おいて手術の傷ができるだけ正確にファスナ中心の下に
あるように利用される。前記特徴の組合わせによって、
ファスナを閉じることにより互いに押付け合った傷の縁
に粘着条片から、特異な負荷を受ける範囲なしに極めて
均一に分散した力が作用するようになり、これらの力
は、傷の縁を互いに押付けて保持し、その際連結した閉
鎖部材列は、耐圧縮性に形成されているので、いわば添
え木のように作用する。その際傷の縁は、自由空間内で
十分に空いており、それにより分泌物の流出が可能であ
り、空気が傷に接触し、かつ治療が援助されかつ促進さ
れる。さらに自由空間を配置したので、閉鎖部材列の閉
鎖部材の固着は十分確実に防止される。閉鎖部材列を下
側において場合によっては支持テープも含めてシリコン
材料からなる傷になじむ層で被覆することは、本発明の
権利範囲に属する。最後に自由空間によって、傷を閉じ
る際摺動体を確実に動かすことができるようになり、そ
の際傷の縁に不都合に接触することはなく、または閉鎖
部材列の連結過程の際に傷の縁をここにはさみ込む危険
もない。その結果傷の縁は、縫合継目またはクリップ継
目において通常のものよりもずっと良好にかつ支障なく
ゆ着する。治療過程および観察は、傷の長さにわたって
分布した縫合継目刺し傷またはクリップを使用した場合
に生じる特異性によって妨害されない。これらすべての
利点は、後で説明するように、本発明による装置を使用
する前に、例えば単一かぎフックによって手術の継目の
長手方向にいくらか張力を加えた場合に成り立つ。その
他に本発明による装置を長く延びた手術の傷ではなく、
損傷傷に使用した場合、得られた利点に関して同様な状
態が生じる。

個別的に本発明の権利範囲内には、装置全体および個々
の部品の改善および構成の多くの可能性が存在する。閉
鎖部材列に関して本発明の有利な構成は次のような特徴
を有する。すなわち閉鎖部材列は、連続した閉鎖部材列
としてポリアミドまたはポリエステルから構成されてお
り、しかもモノフィラメントからなる。プラスチックモ
ノフィラメントは、ほぼ0.5mmまたはそれ以下の糸太さ
を有するようにする。支持テープと閉鎖部材列の結合
は、本発明の枠内においておおいに任意である。すでに
述べた利点を特に促進する本発明の有利な構成は、閉鎖
部材列と支持テープを織製によりまとめるという特徴を
有する。支持テープと閉鎖部材列のこのような結合によ
れば、特に連結状態における耐圧縮性および添え木効果
に関して、前記の効果を促進するファスナおよび装置全
体の機械的パラメータが得られる。閉鎖部材列は、連結
した状態においてほぼ5mmの幅を有すると有利である。

支持テープは、織物技術においてかつ特に包帯材料の技
術において通常の種々の材料からなることができる。本
発明の有利な構成によれば、支持テープはポリエステル
またはポリアミドからなる。

本発明による装置において傷自由空間を形成するスペー
サ条片は、連結した閉鎖部材列の中心線から一般に４〜
10mmの間隔、なるべくほぼ7mmの間隔を有するようにす
る。傷自由空間を形成するスペーサ条片は、0.5〜1.5m
m、なるべくほぼ1mmの厚さを有すると有利である。さら
に本発明の有利な構成は次のような特徴を有する。すな
わち傷自由空間を形成するスペーサ条片の皮膚側が粘着
するように形成されており、それにより本発明による装
置のファスナを閉じる際およびファスナを閉じた際の前
記の状態が改善される。

閉じた傷はしばしば分泌物を分泌する。分泌物は傷自由
空間を介して流出するので、すでにこのことは、本発明
による装置を使用する際に障害にはならない。さらに本
発明の有利な構成は、分泌物の流出に関して次のような
特徴を有する。すなわち支持テープは、閉鎖部材列と傷
自由空間を形成するスペーサ条片との間において排液範
囲として形成されており、例えば穴を有する。材料につ
いては、傷自由空間を形成するスペーサ条片に関して種
々の材料が使用できる。しかしここでも包帯材料の技術
においてすでに優れていると認められたようなものを使
用することが望ましい。これに関連して本発明によれ
ば、傷自由空間を形成するスペーサ条片は、医学的包帯
材料の技術において通常のようなマイクロ発泡こう薬の
形の弾性発泡材料粘着条片として構成することが望まし
い。一般にマイクロ発泡材料は、閉じたポリ塩化ビニル
セルまたはポリエチレンセルからなる。傷の縁に沿って
支持テープを取付けるために粘着条片は、同様に弾性発
泡材料条片として、特にマイクロ発泡こう薬の形に形成
できる。単一の条片をスペーサ条片としてかつ粘着条片
として使用してもよい。実際にこのような発泡条片は、
極めて皮膚に似た伸長特性を有する。しかし傷の縁に沿
って支持テープを取付けるために粘着条片は、下側の粘
着するガーゼ条片として形成するようにしてもよく、こ
れらガーゼ条片は、ファスナに関して長手方向には伸長
し難いが、横方向には伸長可能である。支持テープを粘
着条片に結合しなければならないことは明らかである。
このことは、種々の方法で行うことができ、例えば接
着、溶接、縫い目またはとじめ、またはこれら処置の組
合わせによって行うことができる。

本発明による装置を使用し、かつファスナを閉じること
により前記のように傷を閉じる場合、その際に生じてフ
ァスナの長手方向に作用する長手張力は、粘着条片を介
して皮膚で吸収するのではなく、むしろ放出することが
有利である。そのため本発明によれば、支持テープが、
ファスナの閉じたまたは開いた端部に保持ループを有
し、これら保持ループが、ファスナを閉じる際または開
く際の引張り応力を吸収するようになっていると有利で
ある。いずれの場合にも横向き力は粘着条片によって吸
収される。

本発明による装置のファスナの支持テープは、平らなテ
ープとして構成でき、かつ平らに置かれており、その際
閉鎖部材列に支持テープが、皮膚側から、いわば下から
はまっている。しかしいわゆる隠したファスナを使用し
てもよい。本発明による装置のこの構成は次のような特
徴を有する。すなわち支持テープは、閉鎖部材列の範囲
において長手軸のまわりでＵ字形に折曲げられており、
閉鎖部材列がＵ字形折曲げ部の上に配置されており、か
つＵ字形折曲げ部は、スペーサ条片の厚さに貢献しまた
はこの厚さを形成している。

得られた利点を要約すれば次の点にある。すなわち本発
明による装置は、傷を閉じるためおよび治療過程の際に
効果的であり、かつ縫合またはクリップによる従来の傷
閉鎖よりも著しく改善された結果が得られる。特にこの
ことは、まず口を開いた傷面を有する主として長手方向
に延びた手術の傷に次のように利用される。すなわち手
術の傷を例えば単一かぎフックによって長手方向に引延
ばし、かつそれにより傷面を狭くし、ファスナを開いて
装置の粘着条片を、狭くした傷面の傷の縁に沿って皮膚
に粘着させ、しかもスペーサ条片の縁から傷の縁までの
間隔が、傷自由空間の幅のほぼ半分に相当するように
し、狭くした傷面の対向する傷の縁に沿って他方の粘着
条片を同様に皮膚に粘着させ、かつその後摺動体を操作
してファスナを閉じ、かつそれにより傷の縁を互いに押
付ける。ファスナが傷よりもほぼ4cm長い装置を使用
し、かつファスナの両端部がほぼ2cm傷を越えて突出す
るように装置を配置することは望ましい。損傷傷の場合
にも同様に処理し、従ってファスナを閉じて傷の縁を互
いに押付けることは明らかである。その際治療の過程を
複数の段階において行い、段階毎に本発明による装置を
新しく利用することができる。

実施例 本発明の実施例を以下図面によって詳細に説明する。

図示した装置は、傷、特に主として直線方向に延びた手
術の傷を閉じるために使用するものである。基本構成に
は、２つの織物支持テープ１およびここに配置された閉
鎖部材列２およびファスナ摺動体３から構成されたファ
スナ１、２、３と、このファスナ１、２、３の支持テー
プ１を傷の縁に沿って患者または動物の皮膚に取付ける
装置４とが含まれている。

第１図ないし第３図を比較考察すれば明らかなように、
ファスナ１、２、３は、閉鎖部材列２と支持テープ１に
関しては、織物衣服にとって通常の可とう性ファスナで
あり、このファスナは、伸長し難い支持テープ１および
連結状態において耐圧縮性の閉鎖部材列２を有する。第
２図および第３図から明らかなように、傷の方に向いた
下側において閉鎖部材列２から間隔を置いて支持テープ
１上に傷自由空間形成スペーサ条片５が配置されてい
る。傷の縁に沿って支持テープを取付ける装置は、皮膚
側に低アレルギー性粘着層を有しかつ支持テープ１に結
合された粘着条片４からなる。突起4aは、側方に支持テ
ープ１を越えて突出している。粘着条片４は、支持テー
プ１の少なくとも一部にわたってこの支持テープの下に
あり、かつ粘着条件４は、皮膚の方に向いた範囲におい
て、傷を閉じる際およびファスナ１、２、３によって傷
を閉じた際の横向き張力を吸収するのに適した幅を有す
る。

本実施例においてまた本発明の有利な構成によれば、閉
鎖部材列２は、連続した閉鎖部材列としてプラスチック
モノフィラメントから構成されており、例えばポリアミ
ドまたはポリエステルからなる。プラスチックモノフィ
ラメントの糸太さは、ほぼ0.5mmでよい。その他に支持
テープと閉鎖部材列２は織製によってまとめられてい
る。これら閉鎖部材列は、連結した状態においてほぼ5m
mの幅を有する。支持テープ１もポリアミドまたはポリ
エステルからなることができる。

傷自由空間を形成するスペーサ条片５は、連結した閉鎖
部材列２の中心線から離れて配置されており、しかも４
〜6mmの間隔を置いて配置されている。本実施例におい
てこの間隔はほぼ7mmでもよい。その他に傷自由空間を
形成するスペーサ条片５は、0.5〜1.5mmの厚さを有す
る。本実施例においては1mmでもよい。スペーサ条片５
の下側は粘着する。

特に第１図と第４図から明らかなように、支持テープ１
は、閉鎖部材列２と傷自由空間形成スペーサ条片５の間
の範囲において排液範囲として形成されており、かつそ
のため穴６を有する。

第１図および第２図による構成において、傷自由空間を
形成するスペーサ条片５は、包帯材料の技術において通
常のようなマイクロ発泡こう薬の形の弾性発泡材料粘着
条片として形成されている。マイクロ発泡材料は、例え
ばポリ塩化ビニルセルからなる。細部において装置は次
のようになっている。すなわち支持テープ１の下に発泡
材料条片５があり、この発泡材料条片は、皮膚側粘着層
の他に支持テープ側粘着層を有し、しかも少なくとも支
持テープの範囲に有し、またこれら発泡材料条片５の皮
膚とは反対の側にそれぞれ１つの別の発泡材料条片が接
着されており、この別の発泡材料条片は、穴６を有する
排液範囲まで支持テープ１を接着している。第１図およ
び第２図において装置は次のようになっている。すなわ
ち傷の縁に沿って支持テープ１を取付けるため粘着条片
４は、同様にマイクロ発泡材料の形の弾性発泡材料条片
として形成されている。スペーサ条片５は粘着条片４へ
と移行している。それに対して第３図は次のような構成
を示している。すなわちここでは傷の縁に沿って支持テ
ープ１を取付けるため粘着条片４は、下側の粘着するガ
ーゼ条片として形成されており、これらガーゼ条片は、
ファスナ１、２、３に関して長手方向には伸長し難い
が、横方向には伸長可能である。

本実施例において支持テープ１と粘着条片４は、接着に
より互いに結合されている。しかしその代りにまたはそ
れに加えて縫い目またはとじ目によって粘着条片と結合
してもよい。

第１図に示すように、支持テープは閉じた端部に保持ル
ープ７を有することができ、この保持ループは、ファス
ナ１、２、３を閉じる際の長手引張り応力を吸収するよ
うになっており、その際外科医は、他方において傷を閉
じるためファスナ３を操作する場合に、この保持ループ
７をつかむ。

まず口を開いた傷面を有する主として長手方向に延びた
手術の傷Ｗにおいて、前記構成の装置を使用するために
はどのようにするかは、第４図に示されている。第４図
に示すように、手術の傷Ｗは、単一かぎフックＨによっ
て長手方向に引延ばされる。それにより傷面は狭くな
る。ファスナを開いて装置の粘着条片４は、狭くなった
傷面の傷の縁Ｒに沿って皮膚に粘着させられ、しかもス
ペーサ条片５の縁から傷の縁Ｒまでの間隔が、スペーサ
条片５の間の傷自由空間の幅のほぼ半分に相当するよう
にする。その後他方の粘着条片４が、狭くした傷面の対
向する傷の縁Ｒに沿って同様に皮膚に粘着させられる。
第４図は、摺動体操作によって手術の傷Ｗを閉じる直前
の処置を示している。従って手術の傷Ｗは、第４図の方
向において下から上へ摺動体３を動かすことによって閉
じられる。傷の縁Ｒは互いに押付けられるようになる。
その他に第４図から明らかなように、装置のファスナ
１、２、３は、傷Ｗよりもほぼ4cm長く、かつ上方およ
び下方へほぼ2cm突出している。明らかに皮膚に装置を
取付けるため使われる面は、通常のようにフィルムで覆
われており、その際このフィルムは、装置を使用する直
前に取除かれる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明による装置の平面図、第２図は、第１
図の装置のＡ−Ａ線に沿った断面を拡大して示す図、第
３図は、本発明による別の構成を示す第２図に相当する
図、第４図は、本発明による装置により手術の傷を閉じ
る場合を示す図である。 １……支持テープ、２……閉鎖部材列、３……ファスナ
摺動体、４……粘着条片、５……スペーサ条片、６……
穴、７……保持ループ

Claims (18)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】２つの織物支持テープおよびここに配置さ
   れた閉鎖部材列およびファスナ摺動体から構成されたフ
   ァスナが設けられており、その際ファスナは、傷の縁に
   沿って患者または動物の皮膚に粘着結合する装置を有す
   る、傷、特に主として直線方向に延びた手術の傷を閉じ
   る装置において、 １）ファスナ（１、２、３）は、閉鎖部材列（２）と支
   持テープ（１）に関しては織物衣服にとって通常の可と
   う性ファスナであり、このファスナは、伸長し難い支持
   テープ（１）および連結状態において耐圧縮性のポリエ
   ステルまたはポリアミド製閉鎖部材列（２）を有し、 ２）傷の方に向いた下側において閉鎖部材列（２）から
   間隔を置いて支持テープ上に傷自由空間形成スペーサ条
   片（５）が配置されており、 ３）粘着結合装置が、支持テープ（１）に結合されかつ
   突起（4a）によって支持テープ（１）を越えて突出した
   粘着条片（４）からなり、この粘着条片が、皮膚側に低
   アレルギー性の粘着層を有し、 その際粘着条片（４）は、支持テープ（１）の幅の少な
   くとも一部にわたってこの支持テープの下にあり、かつ
   突起（4a）を含んだ粘着条片（４）は、傷の縁を互いに
   押付けてファスナ（１、２、３）により傷を閉じた際の
   横向き張力を吸収するのに適した幅を有することを特徴
   とする、 傷を閉じる装置。
2. 【請求項２】閉鎖部材列（２）が、連続した閉鎖部材列
   としてポリアミドまたはポリエステルから構成されてい
   る、特許請求の範囲第１項記載の装置。
3. 【請求項３】閉鎖部材列（２）のプラスチックモノフィ
   ラメントが、0.5mmまたはそれ以下の糸太さを有する、
   特許請求の範囲第２項記載の装置。
4. 【請求項４】閉鎖部材列（２）と支持テープ（１）が、
   織製によりまとめられている、特許請求の範囲第１〜３
   項の１つに記載の装置。
5. 【請求項５】閉鎖部材列（２）が、連結した状態におい
   てほぼ5mmの幅を有する、特許請求の範囲第１〜４項の
   １つに記載の装置。
6. 【請求項６】支持テープ（１）がポリエステルまたはポ
   リアミドからなる、特許請求の範囲第１〜５項の１つに
   記載の装置。
7. 【請求項７】傷自由空間を形成するスペーサ条片（５）
   が、連結した閉鎖部材列（２）の中心線から４〜10mm、
   なるべくほぼ7mmの間隔を有する、特許請求の範囲第１
   〜６項の１つに記載の装置。
8. 【請求項８】傷自由空間を形成するスペーサ条片（５）
   が、0.5〜1.5mm、なるべくほぼ1.0mmの厚さを有する、
   特許請求の範囲第１〜７項の１つに記載の装置。
9. 【請求項９】傷自由空間を形成するスペーサ条片（５）
   の皮膚側が粘着するように形成されている、特許請求の
   範囲第１〜８項の１つに記載の装置。
10. 【請求項１０】支持テープ（１）が、閉鎖部材列と傷自
    由空間を形成するスペーサ条片（５）との間の範囲にお
    いて排液範囲として形成されており、例えば穴（６）を
    有する、特許請求の範囲第１〜９項の１つに記載の装
    置。
11. 【請求項１１】傷自由空間を形成するスペーサ条片
    （５）が、マイクロ発泡こう薬の形の弾性発泡材料粘着
    条片として構成されており、その際発泡材料粘着条片
    が、例えば閉じたポリ塩化ビニルセルまたはポリエチレ
    ンセルからなる、特許請求の範囲第１〜10項の１つに記
    載の装置。
12. 【請求項１２】傷の縁に沿って支持テープを取付けるた
    めに粘着条片（４）が、同様にマイクロ発泡こう薬の形
    の弾性発泡材料粘着条片として構成されており、かつス
    ペーサ条片（５）へ移行している、特許請求の範囲第１
    〜11項の１つに記載の装置。
13. 【請求項１３】傷の縁に沿って支持テープを取付けるた
    めに粘着条片（４）が、下側の粘着するガーゼ条片とし
    て形成されており、これらガーゼ条片が、ファスナ
    （１、２、３）に関して長手方向には伸長し難く、横方
    向には伸長可能である、特許請求の範囲第１〜11項の１
    つに記載の装置。
14. 【請求項１４】支持テープ（１）と粘着条片（４）が、
    溶接または接着によって互いに結合されている、特許請
    求の範囲第１〜13項の１つに記載の装置。
15. 【請求項１５】支持テープ（１）と粘着条片（４）が、
    縫い目またはとじ目によって互いに結合されている、特
    許請求の範囲第１〜14項の１つに記載の装置。
16. 【請求項１６】支持テープ（１）が、ファスナ（１、
    ２、３）の閉じた端部または開いた端部に保持ループ
    （７）を有し、この保持ループにおいてファスナ（１、
    ２、３）が閉じる際または開く際に固定保持可能であ
    り、かつこの保持ループが、ファスナ（１、２、３）が
    閉じる際および開く際に生じる長手方向力を吸収するた
    めに設けられている、特許請求の範囲第１〜15項の１つ
    に記載の装置。
17. 【請求項１７】ファスナの支持テープ（１）が平らなテ
    ープとして形成されており、かつ平らに置かれており、
    かつ支持テープが閉鎖部材列（２）に下からはまってい
    る、特許請求の範囲第１〜16項の１つに記載の装置。
18. 【請求項１８】支持テープが、閉鎖部材列の範囲におい
    て長手軸のまわりでＵ字形に折曲げられており、閉鎖部
    材列がＵ字形折曲げ部の上に配置されており、かつＵ字
    形折曲げ部が、スペーサ条片の厚さに貢献し、またはこ
    の厚さを形成する、特許請求の範囲第１〜17項の１つに
    記載の装置。