JPH0782251B2 - 加熱定着性トナー - Google Patents

加熱定着性トナー

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JPH0782251B2
JPH0782251B2 JP1343251A JP34325189A JPH0782251B2 JP H0782251 B2 JPH0782251 B2 JP H0782251B2 JP 1343251 A JP1343251 A JP 1343251A JP 34325189 A JP34325189 A JP 34325189A JP H0782251 B2 JPH0782251 B2 JP H0782251B2
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linear polyester
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貴重 粕谷
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電子写真、静電印刷、磁気記録等に用いられ
る現像剤において、特に加熱定着方法に適した加熱定着
性トナーに関する。
[従来の技術] 従来、トナー顕画像を記録材に定着する方法として、ヒ
ーター或は熱ローラー等により加熱溶融して定着させる
方法、加圧により定着させる方法、有機溶剤によりトナ
ーのバインダーを軟化或は溶解して定着させる方法等が
あるが、現在最も一般的な方法は加熱により溶融定着さ
せる方法である。
更に近年の複写作業の効率化、省エネルギー化、複写機
の小型高速高性能化に伴い、加熱定着方法に用いられる
トナーとしてはより低い温度で定着するトナーが要求さ
れている。
低温定着トナーに適した素材としては、低分子量のポリ
エステル樹脂が注目される。ポリエステル樹脂をトナー
用バインダーとして用いる試みは特公昭46−12680号(U
SP.3590000号),特公昭52−25420号(USP.3681106号)
等多数提案されている。しかし、より低温での定着を目
指し、樹脂の分子量を小さくすると溶融粘度が低下する
ため、定着器の温調をトナーが十分に定着する温度に設
定すると、トナーが紙のみならず、加熱体上にも融着す
る、いわゆるオフセットが発生する。
ポリエステル系樹脂を主バインダーとするトナーにおけ
るオフセット防止に対しては、特公昭52−25420号に代
表される様に3価以上のポリオール、ポリアシッドを混
合してポリマーを非線状化し、その粘弾性を改良して定
着時のオフセット性改善をねらうものが提案されている
が、充分な耐オフセット性をもたせるまで非線状化を進
めると、定着点が上昇してしまうため、より低温定着を
目的としたトナーには不都合である。
又特開昭59−9669号に提案されている様に、多価金属化
合物を混合し、金属イオンにより架橋構造をもたせ、ポ
リマー鎖間に相互作用を働かせ、その溶融粘弾性を変化
させオフセットを防止する試みもある。しかし多価金属
化合物は樹脂に比べ固有抵抗が低いためトナーの帯電能
力が低下する。このため、オフセット防止を多価金属化
合物による架橋のみに求めた場合、その添加量が多くな
り、トナーの現像性が悪化する傾向にある。この様に低
温定着性と耐オフセット性は相反する性能であり、その
両立は大変困難である。これを改良する手段として、特
開昭60−67958号、特開昭64−15755号に提案されている
様に、低温定着を実現するための低分子量ポリエステル
と、耐オフセット性を実現するための高分子量ポリエス
テルをブレンドする方法がある。これにより従来のポリ
エステルと比較すれば耐オフセット性を保ちながら低温
定着を実現することが可能となった。
しかし、より低温定着を実現する場合、ブレンドする低
分子量ポリエステルをかなり低融点にしなくてはなら
ず、耐オフセット性能が低下する。これを補うに十分な
まで高分子量化されたポリエステルと、低分子量ポリエ
ステルを混合した場合、着色剤等のトナー内添成分が均
一分散されにくく、良好な現像特性が得られなかった。
又特開昭60−4947号に、線状ポリエステルと非線状ポリ
エステル樹脂の混合物に有機金属化合物を加え、架橋さ
せたトナーが提案されている。しかしこの場合、線状、
非線状のいずれのポリエステル樹脂に対しても架橋作用
が働くため、特に非線状ポリエステルが高分子化するた
め、より低温での定着を目指す場合には不充分である。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、以下の様なトナーを提供することにあ
る。
より低い温度で充分定着し、低エネルギー化が可能
で、オフセットが防止され、且つ定着可能領域の広いト
ナー。
許容可能な塊状化温度を持ち、貯蔵及び使用に際して
ブロッキング等の起らないトナー。
いかなる環境下のいかなる使用状況に際しても、トナ
ー担持体上或は感光体上に融着のしないトナー。
画像濃度が充分高く、鮮明で解像力のある他カブリ等
のない画質の得られる現像特性の優れたトナー。
製法が容易が製造効率が良く、安定した生産が可能
で、且つコストの低いトナー。
[課題を解決するための手段及び作用〕 本発明者は鋭意検討の結果、結着樹脂が、5mgKOH/g未満
の酸価を有する線状ポリエステル樹脂と、5〜60mgKOH/
gの酸価を有する非線状ポリエステル樹脂とを含有し、
該結着樹脂100重量部に対して、0.2〜10重量部の2価以
上の有機金属化合物を含有し、且つ数平均分子量Mnが1.
0×103以下、重量平均分子量Mwが2.5×103以下であり、
Mw/Mnが3.0以下、融点が60〜120℃の範囲である、低融
点グラフト変性ポリオレフィン離型剤を含有してなるこ
とを特徴とする加熱定着性トナーを用いることで前記の
目的を達成できることを見い出した。以下にその詳細を
説明する。
本発明の第一の特徴は、結着樹脂が5mgKOH/g未満の酸価
を有する線状ポリエステル樹脂と、6〜60mgKOH/gの酸
価を有する非線状ポリエステル樹脂とを含有し、該結着
樹脂100重量部に対し、0.2〜10重量部の2価以上の有機
金属化合物を含有することである。本発明では線状ポリ
エステル樹脂と非線状ポリエステル樹脂の混合時或は混
合後に着色剤等のトナー内添剤と2価以上の有機金属化
合物を混合し、金属架橋を行なわせる。
ここで低温定着を実現するためには線状ポリエステル樹
脂の酸価は、5mgKOH/g未満でなければならない。酸価が
5mgKOH/g以上では金属架橋がおこるため、線状ポリエス
テル樹脂が高分子量化してしまい、有効に定着点を下げ
ることが困難になる。また、耐オフセット性をもたせる
ために非線状ポリエステル樹脂の酸価は、5〜60mgKOH/
gでなければならない。5mgKOH/g未満では、金属架橋が
不充分となり、満足するオフセット性が得られない。ま
た、60mgKOH/gを越える場合は非線状化が進みすぎ、低
温定着が困難となる場合や、未反応の酸価のために耐湿
性が悪化する場合もある。
このように混合後の非線状ポリエステル樹脂が、更に金
属架橋により非線状化を進めるため、混合前の非線状ポ
リエステルは、充分な耐オフセット性をもたせるまで、
架橋されている必要がない。よって、充分な耐オフセッ
ト性をもたせるまで架橋されていない非線状化ポリエス
テルと線状ポリエステルの混合物では、着色剤等の内添
剤を均一に混合分散することができる。
尚線状ポリエステル樹脂と非線状ポリエステル樹脂の混
合方法は溶液混合又は混練時混合が好ましい。また酸価
の測定はJIS K−0070に準じて行なう。
本発明の加熱定着用トナーの構成上のもう一つの特徴
は、上述の結着樹脂中に数平均分子量Mnが1.0×103以下
好ましくは400〜700、重量平均分子量Mwが2.5×103以下
好ましくは700〜1500、Mw/Mn3.0以下好ましくは2.0以
下、融点が60〜120℃、好ましくは60〜100℃の範囲であ
る低融点グラフト変性ポリオレフィン離型剤を少なくと
も一種以上含有してなるトナーを使用することにより、
より低消費電力、低温度でオフセットすることなくトナ
ーを記録材に加熱定着することができることである。
本発明者等の鋭意研究の結果、前記低温定着を可能とす
る低温溶融の線状ポリエステル樹脂に対して、より低温
より離型性を示す離型剤が必要であり、離型剤が離型性
を示す温度は、離型剤の融点に相関があり、融点がより
低いもの程低温定着に有利であることが明らかとなっ
た。しかしながら低融点の離型剤を使用する場合、トナ
ーのブロッキング特性の悪化、二成分現像剤として使用
する際のキャリアフィルミング等の悪影響が生じる。そ
こで本発明において含有する離型剤の少くとも一種の分
子量分布を数平均分子量Mnが1.0×103以下、重量平均分
子量Mwが2.5×103以下、Mw/Mn3.0以下と比較的シャープ
にすることにより、ブロッキング特性を良化することが
でき、なおかつ、低温より離型性を示し、オフセット現
象を生じない好特性を得られることが明らかとなった。
低温定着は、上述の如き低融点離型剤を組み合すことに
よりある程度達成可能であるが、線状ポリエステル樹脂
と非線状ポリエステル樹脂の混合樹脂中における離型剤
の分散を更に良好なものにするために低融点ポリオレフ
ィン離型剤をグラフト変性して上述の欠点を除外し現像
性が良好でしかも更なる低温定着性が達成できることを
見出した。
本発明において、低融点グラフト変性ポリオレフィン離
型剤の分子量分布は、GPC(ゲルパーミエーションクロ
マトグラフィ)によって次の条件で測定される。
(GPC測定条件) 装 置 LC−GPC 150C(ウォーターズ社) カラム GMH6(東洋ソーダ)60cm カラム温度 140℃ solv. o−ジクロロベンゼン 以上の条件で測定し、試料の有する分子量分布は、ポリ
エチレン標準試料により作製された検量線の対数値とカ
ウント数との関係から算出した。
又、本発明において、上記離型剤の融点は、DSC−7(P
erkin−Elmer社製)示差走査型熱量計を用いて、そのDS
Cの吸熱ピークを測定し、その最高融解ピーク値とし
た。
前記グラフト変性ポリオレフィンとしては、不飽和脂肪
酸、スチレン誘導体或は、不飽和脂肪酸エステルにより
グラフト変性されたポリオレフィンワックス等が挙げら
れる。
ポリオレフィンワックスとしては1−ブテン、1−ヘキ
セン、1−デセン、4−メチル−1−ペンテンなどのα
−オレフィンの単独重合体又は2種以上のα−オレフィ
ンの共重合体である。更にはポリオレフィンの酸化物も
含まれる。
クラフト変性ポリオレフィンを合成するために使用され
る不飽和脂肪酸或は不飽和脂肪酸エステルとしては、メ
タクリル酸及びメチルメタクリレート、エチルメタクリ
レート、プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリ
レート、イソブチルメタクリレート、n−オクチルメタ
クリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウ
リルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ドデ
シルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ジメチ
ルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチル
メタクリレート、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチ
ル、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、メタ
クリル酸グリシジル等のメタクリレート類、アクリル酸
及びメチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピ
ルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチル
アクリレート、n−オクチルアクリレート、ラウリルア
クリレート、ステアリルアクリレート、ドデシルアクリ
レート、2−エチルヘキシルアクリレート、フェニルア
クリレート、2−クロルエチルアクリレート、アクリル
酸−2−ヒドロキシエチル、シクロヘキシルアクリレー
ト、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミ
ノエチルアクリレート、ジブチルアミノエチルアクリレ
ート、2エトキシアクリレート、1,4−ブタンジオール
ジアクリレート、などのアクリレート類、マレイン酸、
フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸及びモノエチルマ
レート、ジエチルマレート、モノプロピルマレート、ジ
プロピルマレート、モノブチルマレート、ジブチルマレ
ート、ジ−2エチルヘキシルマレート、モノエチルフマ
レート、ジエチルフマレート、ジブチルフマレート、ジ
−2エチルヘキシルフマレート、モノエチルイタコネー
ト、ジエチルイタコネート、モノエチルシトラコネー
ト、ジエチルシトラコネートなどの不飽和二塩基酸エス
テルなどをあげることができ、これらの1種或は2種以
上を同時に用いることができる。
また芳香族ビニルモノマーとしてはスチレン、o−メチ
ルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、α−メチルスチレン、2,4ジメチルスチレン、p−
エチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−
ブチルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−フェ
ニルスチレン、p−クロルスチレン等を挙げることがで
き、これらの1種又は2種以上を同時に用いることがで
きる。
グラフト変性する方法としては、従来公知の方法を用い
ることができる。例えば前記ポリオレフィンと、芳香族
ビニルモノマー及び不飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸エス
テルを溶液状態或は溶融状態で大気下又は加圧下でラジ
カル開始剤の存在下で加熱して反応させることによりグ
ラフト変性ポリオレフィンが得られる。芳香族ビニルモ
ノマー及び不飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸エステルによ
るグラフト化は、両者を同時に行なうことも良く、個々
に行なうことも良い。
グラフト化反応に用いる開始剤としては、例えばベンゾ
イルパーオキサイド、ジクロルベンゾイルパーオキサイ
ド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、ラウロイルパー
オキサイド、tert−ブチルパーフェニルアセテート、ク
ミンパーピバレート、アゾビス−イソブチロニトリル、
ジメチルアゾイソブチレート、ジクミルパーオキサイド
等を挙げることができる。
ポリオレフィンに対するグラフト化剤の割合は、ポリオ
レフィン100重量部に対し0.1〜100重量部が好ましく、
より好ましくは1〜50重量部である。0.1重量部未満で
はグラフト化の効果がほとんど発揮されず、又100重量
部を超えるとポリオレフィンが本来持ちあわせている有
利な性質を失うことになる。
又芳香族ビニルモノマーと不飽和脂肪酸又は不飽和脂肪
酸エステルとの重量比としては95:5〜5:95が好ましく、
より好ましくは、80:20〜20:80である。不飽和脂肪酸又
は不飽和脂肪酸エステルが多い場合は、ポリオレフィン
の持つ離型効果が減少する傾向にあり、芳香族ビニルモ
ノマーが多い場合には、ポリオレフィンのトナー中への
分散性があまり向上しない。
本発明に使用される低融点グラフト変性ポリオレフィン
離型剤の添加量としては、結着樹脂100重量部に対し、
0.1〜20重量部が好ましく、より好ましくは0.5〜10重量
部である。0.1重量部より少ない場合には十分な離型効
果は発揮し得ず、又20重量部より多い場合にはトナーの
ブロッキング性が低下し易い。
又、160℃における溶融粘度が1〜250cpsの範囲にある
ことが好ましい。1cps以下の場合にはトナーのブロッキ
ングが発生し易くなり、250cps以上ではトナー中からの
変性ポリオレフィンの浸み出しが起こりにくくなり、離
型効果が発揮されにくい。本発明の加熱定着性トナーに
おいては一般的には低い定着設定温度にする時程低い溶
融粘度の離型性能成分を用いることが好ましい。
本発明で言うところの溶融粘度は、B型回転粘度計によ
る測定値を用いている。
本発明において使用される線状ポリエステル樹脂は、2
官能カルボン酸類及び、ジオールを常法により縮重合さ
せて製造することができる。
2官能カルボン酸類とは、2価のカルボン酸、2価のカ
ルボン酸の無水物及びそのエステル類等の誘導体であ
り、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ジ
フェニル−p・p′−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7
−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ジ
フェニルメタン−p・p′−ジカルボン酸、ベンゾフェ
ノン−4,4′−ジカルボン酸、1,2−ジフェノキシエタン
−p・p′−ジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、グ
リタル酸、シクロヘキサンカルボン酸、コハク酸、マロ
ン酸、アジピン酸或はこれらの無水物やエステル化物な
どが挙げられる。
又ジオール成分としては、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロ
ピレングリコール、1.3−プロピレングリコール、1,4−
ブタンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ネオペ
ンチルグリコール、1,4−ブテンジオール等のアルキレ
ングリコール、ビスフェノールA、水添ビスフェノール
A、ポリオキシプロピレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2,
0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2′−(1,4−フェニレンビスオキシ)ビスエタノー
ル、1,1′−ジメチル−2,2′−(1,4−フェニレンビス
オキシ)ビスエタノール、1,1,1′,1′−テトラメチル
−2,2′−(1,4−フェニレンビスオキシ)ビスエタノー
ルなどが挙げられる。
又本発明において使用する非線状ポリエステル樹脂は、
3価以上のポリカルボン酸又は3価以上のポリオールの
少なくとも一種及び2官能カルボン酸類及びジオールを
常法により縮重合させて製造することができる。
3価以上のポリカルボン酸としては例えば、トリメリッ
ト酸、ピロメリット酸、シクロヘキサントリカルボン酸
類、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタ
レントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、
1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル
−2−メチレンカルボキシルプロパン、1,3−ジカルボ
キシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシルプロパ
ン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8
−オクタンテトラカルボン酸及びそれらの無水分、エス
テル化物等が使用できる。
又3価以上のポリオールとしては例えばソルビトール、
1,2,3,6−ヘキサンテトール、1,4−ソルビタン、ペンタ
エリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタ
エリスリトール、しょ糖、1,2,4−メンタトリオール、
グリセリン、2−メチルプロパントリオール、2−メチ
ル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタ
ン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシ
メチルベンゼン等が使用できる。
又非線状ポリエステル樹脂に使用する2官能カルボン酸
類及びジオールとしては前記の線状ポリエステル樹脂と
同じものを使用できる。
本発明のトナーに使用する有機金属化合物としては2価
以上の金属を含む有機性の塩類ないしは錯体類が挙げら
れる。有効な金属種としてはAl,Ba,Ca,Cd,Co,Cr,Cu,Fe,
Hg,Mg,Mn,Ni,Pb,Sn,Sr,Zn等の多価性のものが挙げられ
る。有機金属化合物としては上記金属のカルボン酸塩、
アルコキシレート、有機金属錯体、キレート化合物が有
効で、その例としては、酢酸亜鉛、酢酸マグネシウム、
酢酸カルシウム、酢酸アルミニウム、ステアリン酸マグ
ネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アル
ミニウム、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウ
ムアセチルアセテート、鉄(II)アセチルアセトナー
ト、3,5ジtert−ブチルステアリン酸クロム等があり、
特にアセチルアセトン金属錯体、サリチル酸系金属塩が
好ましい。その添加量は既述の如き悪影響をさける為
に、バインダー樹脂に対して10重量%を越えてはならな
い。又0.2重量%未満では実質的な効果は消失する。
又本発明のトナーの結着樹脂としては、本発明の性能を
損なわない範囲で他の公知のバインダー樹脂を混合使用
することもできる。例えばエポキシ樹脂、スチレンアク
リル共重合体、スチレンブタジエン共重合体などがあ
る。
本発明のトナーには、必要に応じて荷電制御剤、着色
剤、流動性改質剤を、添加しても良く荷電制御剤、流動
性改質剤はトナーと混合(外添)して用いても良い。こ
の荷電制御剤としては含金属染料、ニグロシンなどがあ
り、着色剤としては従来より知られている染料・顔料が
使用可能であり、流動性改質剤としてはコロイダルシリ
カ、脂肪酸金属塩などがある。
又、磁性トナーを得たい場合にはトナー中に磁性微粒子
を添加すればよい。磁性物質としては磁性を示すか、磁
性可能な材料であればよく、例えば鉄、マンガン、ニッ
ケル、コバルト、クロムなどの金属微粉末、各種フェラ
イト、マンガンなどの合金や化合物、その他の強磁性合
金マグネシウムなど従来より磁性材料として知られてい
るものが使用できる。
[実施例] 以下に本発明に使用する線状ポリエステル及び非線状ポ
リエステルの製造例を示す。
製造例1 上記処方に更に、ジブチル錫オキサイドを全酸成分に対
して0.05モル%添加し、210℃に保って撹拌羽根を回転
させながら、4時間後に、系内の水の流出が停止したと
ころで系内を5mmHgになるまで減圧したところ、ジアル
コール成分が留出するとともに撹拌羽根の回転負荷が次
第に増大し、1.5時間後に急激に負荷が上昇し始めた。
ここで系内の圧力を50mmHgに変更したところ、撹拌負荷
の増大は緩慢となった。この操作を、系内の圧力が300m
mHgになるまで数回繰返したところ、留出成分の発生は
殆どなくなった。この時点で系内の圧力を常圧に戻し、
約1時間撹拌を続け室温に冷却し、酸価3の線状ポリエ
ステルAを得た。
製造例2 製造例1と同様の方法で上記モノマーから酸価2の線状
ポリエステル樹脂Bを得た。
製造例3 製造例1と同様の方法で上記モノマーから酸価3の線状
ポリエステル樹脂Cを得た。
製造例4 製造例1と同様のモノマーを用い、製造例1の系内圧力
の調整を行なわない方法で、酸価15の線状ポリエステル
樹脂Dを得た。
製造例5 製造例4と同様の方法で、上記モノマーから酸価35の非
線状ポリエステル樹脂Eを得た。
製造例6 製造例4と同様の方法で、上記モノマーから酸価40の非
線状ポリエステル樹脂Fを得た。
製造例7 製造例4と同様の方法で、上記モノマーから酸価40の非
線状ポリエステル樹脂Gを得た。
製造例8 製造例5で用いたモノマーを製造例1の方法で重合し、
酸価3の非線状ポリエステル樹脂Hを得た。
製造例9 製造例5で酸価が70に達した時点で反応を終らせること
以外は全て同様の方法で、非線状ポリエステル樹脂Iを
得た。
以下実施例を説明するが、その際の定着、現像、ブロッ
キングに関しての評価は以下の様にして行った。尚、実
施例中の「部」は全て重量部である。
<定着> キヤノン製複写機FC−5の定着ユニットの取り出し、上
下ローラー間の圧力を線圧で0.30kg/cm,ニップ巾3.0mm,
線速度60mm/sec,上ローラーの温度を100〜270℃に可変
可能となるように改造した別定着器Iを用意した。又同
様にしてキヤノン製複写機NP−7550の改造別定着器II
(上下ローラー間圧力2.5kg/cm,ニップ巾6.0mm,線速度4
50mm/sec,上ローラー温度100〜270℃可変)を用意し
た。さらに第1図に示す定着器IIIを用意した。第1図
の定着器について簡単に説明する。
図中1は、装置に固定支持された、低熱容量線状加熱体
であって、厚み1.0mm,巾10mm,長手長240mmのアルミナ基
板2に抵抗材料3を巾1.0mmに塗工したもので、長手方
向両端より通電される。通電は、DC 100Vの周期20msec
のパルス状波形で検温素子4によりコントロールされた
所望の温度、エネルギー放出量に応じたパルスを、その
パルス巾を変化させて与える。かかるパルス巾は、0.5m
sec〜5msecとなる。この様にエネルギー,温度制御され
た加熱体1に当接して、図中矢印方向に定着フィルム5
は移動する。この定着フィルムは、厚み20μmのポリイ
ミドに画像当接面側にPTFEに導電材を添加した、離型層
を10μmコートしたエンドレスフィルムである。フィル
ム駆動は、駆動ローラー6と、従動ローラー7による駆
動とテンションにより矢印方向にシワなく移動する。
8はシリコンゴム等の離型性の良いゴム弾性層を有する
加圧ローラーで、総圧4〜20kgでフィルムを介して加熱
体を加圧し、フィルムと圧接回転する。
転写材9上の未定着トナー10は、入口ガイド11により定
着部に導かれ、上述の加熱により定着像を得るものであ
る。
定着器の条件は、定着器Iと同様である。
定着試験は各定着器の設定温度を可変させ、各設定温度
で未定着画像を通紙させ、定着性,オフセット性の評価
を行った。定着性については、定着画像上に50g/cm2
荷重をかけたシルボン紙で摺擦し、画像の濃度低下率が
7%以下となる温度を定着点とした。又オフセット性に
ついては、画像の余白部、上下ローラ等の定着部材の汚
れ具合で判断した。
<現像性> 正帯電性トナーの場合は、キヤノン製複写機NP−4835、
負帯電性トナーの場合は、NP−4835の改造機を用い、連
続10万枚の複写テストを行った。尚、非磁性トナーの場
合は、トナーとキャリアの比率T/c比を8/100と設定し
た。又、使用したキャリアはスチレン−メチルメタクリ
レート−フッ素共重合体をフェライト芯に被覆したもの
を使用した。
<ブロッキング> トナーを50℃の雰囲気下に3日間放置し、ブロッキング
の状態を目視で確認した。
実施例1 上記処方に更に、グラフト成分としてスチレン、ブチル
アクリレートを使用した数平均分子量Mn=5.6×102,重
量平均分子量Mw=8.0×102,Mw/Mn=1.5,融点93℃である
グラフト変性ポリエチレン離型剤4部を混合し、2軸混
練押出し機によって溶融混練した後、冷却し、粉砕分級
して重量平均粒径11μmの黒色微粉末を得た。次いで、
該黒色微粉末100部に対してアミノ変性シリコンオイル
処理シリカ微粉末0.4部外添し、正帯電性磁性トナーを
得た。
定着性に関しては、定着器Iを用いて評価を行った。定
着点は125℃であり高温オフセットは200℃から発生し、
定着可能温度領域は85℃あり、非常に優れたものであっ
た。
現像性に関しても画像濃度1.35〜1.38を維持し、カブリ
のない画像が安定して得られた。又ブロッキングに関し
ても問題なかった。
実施例2〜5,及び比較例1〜5 処方に関しては第1表、評価結果に関しては第2表にま
とめた。
尚、グラフト変性ポリオレィン離型剤としては、実施例
1で用いたもの(これをW1とする)以外に、 スチレン,ブチレンアクリレート変性のポリエチレン離
型剤(Mn=4.5×102,Mw=5.9×102,Mw/Mn=1.3,融点=8
0℃)…W2 グラフト変性していないポリエチレン離型剤(Mn=6.0
×102,Mw=1.4×103,Mw/Mn=2.3,融点=118℃)…W3 を使用した。
又比較例4では、樹脂G100部に対しサリチル酸クロム4
部を加え、2軸混練押出し機によって溶融混練し、冷
却,粉砕した樹脂G′を使用した。
[発明の効果] 以上説明した通り、本発明のトナーは低温定着性に優れ
高品質の画像を提供できる上に製造効率も高く、安定し
て供給できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例で用いた定着器の概略図であ
る。 1:低熱容量線状加熱体 2:アルミナ基板 3:抵抗材料、4:検温素子 5:定着フィルム、6:駆動ローラー 7:従動ローラー、8:加圧ローラー 9:転写機、10:未定着トナー 11:入口ガイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 粕谷 貴重 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 松永 聡 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−4947(JP,A) 特開 昭63−163469(JP,A) 特開 昭59−223455(JP,A) 特開 昭63−191817(JP,A) 特開 昭57−79955(JP,A) 特開 昭59−231547(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結着樹脂が5mgKOH/g未満の酸価を有する線
    状ポリエステル樹脂と、5〜60mgKOH/gの酸価を有する
    非線状ポリエステル樹脂とを含有し、該結着樹脂100重
    量部に対して、0.2〜10重量部の2価以上の有機金属化
    合物を含有し、且つ、数平均分子量Mnが1.0×133以下、
    重量平均分子量Mwが2.5×103以下でMw/Mnが3.0以下、融
    点が60〜120℃の低融点グラフト変性ポリオレフィン離
    型剤を少なくとも一種含有していることを特徴とする加
    熱定着性トナー。
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