JP3064816B2 - 電子写真用トナー及び現像剤組成物 - Google Patents

電子写真用トナー及び現像剤組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真用トナーおよ
び該トナーを含有してなる現像剤組成物に関する。さら
に詳しくは、トナー、特にカラートナーに必要とされる
透明性、定着面の平滑性に優れた電子写真用トナーおよ
び現像剤組成物に関する。又、本発明は、非接触熱定着
方式を用いる電子写真用トナーおよび現像剤組成物、非
磁性トナー用現像剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、電子写真法としては、米国特許第2221776
号、第2297691号、第2357809号等の明細
書に記載されている如く、光導電性絶縁層を一様に帯電
させ(帯電工程)、次いでその層を露光せしめ(露光工
程)、露光された部分の電荷を消散させる事によって静
電気的な潜像を形成し、さらに該静電潜像にトナーと称
される着色された荷電した微粉末を付着せしめることに
よって可視化させ(現像工程)、得られた可視像を転写
紙等の転写材に転写せしめた(転写工程)後、加熱、圧
力あるいはその他の適当な定着法によって永久定着せし
める(定着工程)工程からなる。
【0003】これらの電子写真法に適用される現像方法
としては、大別して乾式現像法と湿式現像法とがあり、
前者はさらにキャリアの使用の有無によって、一成分系
現像剤を用いる方法と、二成分系現像剤を用いる現像法
に大別される。
【0004】カラー現像剤を使用するカラー現像法も、
基本的には前記した電子写真法により、(帯電)→(露
光)→(現像)→(転写)の工程を複数回繰り返す事に
より行われ、その後の定着によりカラー画像が形成され
る。
【0005】二成分系乾式現像剤を用いる場合、当該現
像工程においては、現像ユニット内でトナーが通常、鉄
粉等のキャリア粒子と混合され、摩擦による静電気的な
帯電を生じせしめている。その時、脆いトナー、即ち粉
砕性の小さいトナーは、長期間使用しているとキャリア
との摩擦の際、破壊し、それが微粉トナーとなり、キャ
リア表面に付着し易くなる。さらにそれがキャリアに融
着する事により、キャリアの帯電付与機能が低下するこ
とになり、そのためトナーの帯電量が低下する。その結
果、帯電不良を起こしたトナーが、トナー飛散を起こ
し、その為、画像に地かぶりが生じるなどの問題があっ
た。
【0006】一方、従来のオーブン式定着やフラッシュ
定着等の非接触熱定着方式を用いる複写機用のトナー用
結着樹脂(バインダー)には、熱等に対してすばやく溶
融する樹脂が要求され、その為低分子量バインダーが必
要とされてきた。しかし、低分子量バインダーは、低分
子量故に脆いトナーとなるため、特に上記のような問題
があった。そして、現在、電子写真用の主流バインダー
として用いられているスチレン−アクリル樹脂は、これ
らの問題をかかえている。
【0007】特に非磁性一成分系現像剤を用いる場合、
通常、薄層化ブレードにより現像スリーブ上にトナーの
薄層形成を行うが、この薄層形成時に脆いトナーを用い
ると、スリーブ上にトナーが融着してしまい画質が低下
するという問題が生じる。
【0008】以上のような事から耐衝撃性に優れ、長期
間の使用においても高画質が提供できるトナー用バイン
ダーの開発が必要となっている。
【0009】一方、複写機の汎用性が高まるにつれ、高
温高湿又は低温低湿のような苛酷な条件下に設置される
事が多くなっており、そのような苛酷な条件においても
通常の環境における場合と同様の鮮明な画像が得られる
事が、トナーに必要不可欠となっている。
【0010】ところがトナーは、通常の条件下では帯電
量または絶縁抵抗等において好ましい電気的特性を有し
ているにも拘らず、高温高湿又は低温低湿下ではそれら
が大きく変動し、結果的に画像の劣化が生じる事が少な
くない。例えば低温低湿下では画像濃度が低下し、逆に
高温高湿下では画像濃度が高くなり、帯電量低下が著し
い場合には黒ベタ部の殆どが白抜けとなる現像が発生す
る。特に、ポリマー末端に親水性であるカルボキシル
基、ヒドロキシル基をもっているポリエステルでは、そ
れらの濃度、即ち酸価、水酸基価が高すぎると上記のよ
うな環境の影響を受けやすい場合があることが知られて
いる。
【0011】従ってあらゆる環境下において、通常の環
境条件と全く変わらない鮮明な画像が得られるトナーが
要求されている。
【0012】また、フルカラー電子写真法では、複数回
の現像を行い、同一の転写材上に色の異なる数種のトナ
ー層の重ね合わせ行うが、このようなカラー電子写真法
ではトナー用バインダーが持つべき条件として下記の事
項が挙げられる。
【0013】(1)定着したトナーは、光に対して乱反
射して、色再現を妨げることのないように、トナー粒子
の形が原形を留めないほど、完全溶融に近い状態となる
ことが必要である。 (2)そのトナー層の下に存在する、異なった色調のト
ナー層の色調を妨げない程度の透明性を有するバインダ
ー樹脂でなければならない。
【0014】このようにフルカラー複写機用のトナー用
バインダーとしては、定着温度領域が広いだけではな
く、樹脂の透明性と、定着されたときに定着面がフラッ
トになることも要求されており、モノカラー複写機用で
要求される、定着温度領域が広く耐オフセット性の高い
という性能に加え、要求される条件がさらに厳しくなっ
ている。
【0015】従って、モノカラートナー用に開発された
耐オフセット性を向上させる方法が、そのままフルカラ
ートナー用バインダーに適用できないのが現状である。
例えば多価カルボン酸を用いポリエステル中に三次元構
造を持たせることにより、トナーの耐オフセット性を向
上させる方法が、特開昭57−109825号公報、特
公昭59−11902号公報に開示されている。しか
し、これらの方法では耐オフセット性を向上させること
はできるが、架橋酸成分量が多いため、得られるトナー
の弾性が大きくなり、従って比較的低温領域では定着面
はフラットにならず、フルカラートナー用としては、色
再現という面から問題があった。
【0016】以上のように、適度な硬さを持つと共に、
トナーの基本特性である帯電安定性、低温定着性、及び
フルカラートナー特性である透明性、定着面の平滑性を
同時に満足する事は極めて難しい。
【0017】本発明の目的は、かかる課題を解決すべ
く、耐衝撃性に優れるため長期間の使用においても高画
質が維持でき、低温低湿・高温高湿の何れの環境下にお
いてもそれらの影響が極めて小さく、透明性が高く、低
温定着が可能で、平滑な定着面を形成することのできる
電子写真用トナー及び現像剤組成物を提供することにあ
る。更に本発明の目的は、非接触熱定着方式に要求され
る低分子量バインダーに適度な硬さをもたせることによ
り、トナーの微粉化等を防ぎ長期間使用においても高画
質を維持することができる電子写真用トナー及び現像剤
組成物を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記の目
的を達成するため、鋭意研究した結果、本発明を完成す
るに至った。
【0019】即ち、本発明の要旨は、(1) 少なくと
も結着樹脂および着色剤を含有してなる電子写真用トナ
ーにおいて、該結着樹脂の主成分が線状ポリエステルで
あり、かつ該結着樹脂の粉砕性指数が14〜40である
ことを特徴とする電子写真用トナー、(2) 線状ポリ
エステルが、重合の際に脂肪族系ジカルボン酸を全酸成
分中40mol%以上使用して得られるものである前記
(1)記載の電子写真用トナー、(3) 線状ポリエス
テルが、酸価40KOHmg/g以下であり、水酸基価
40KOHmg/g以下である前記(1)又は(2)記
載の電子写真用トナー、(4) 線状ポリエステルの高
化式フローテスターによる軟化温度が80〜120℃で
あり、その測定における流出開始温度と軟化温度との温
度差が10〜40℃であることを特徴とする前記(1)
〜(3)いずれか記載の電子写真用トナー、(5) 電
子写真用トナーがカラー電子写真用トナーである前記
(1)〜(4)いずれか記載の電子写真用トナー、並び
に(6) 前記(1)〜(5)いずれか記載の電子写真
用トナーを磁性キャリアに担持してなることを特徴とす
る現像剤組成物、に関する。
【0020】本発明の電子写真用トナーは、少なくとも
結着樹脂および着色剤を含有してなる電子写真用トナー
において、該結着樹脂の主成分が線状ポリエステルであ
り、かつ該結着樹脂の粉砕性指数が14〜40であるこ
とを特徴とするものである。ここで、線状ポリエステル
とは、直鎖状の主鎖とそれに結合する比較的短い側鎖と
からなる構造をもつポリエステルをいい、3価以上の単
量体やその他の架橋剤を使用することなく、2価の単量
体の重合により得られるものである。
【0021】このように本発明において、線状ポリエス
テルを結着樹脂の主成分として使用しているのは、架橋
成分として3価以上の単量体等を用いて架橋密度を上げ
ると、ポリエステルの弾性が大きくなると共に、溶融速
度が低下するため、定着面の平滑性が損なわれるからで
ある。
【0022】本発明における線状ポリエステルを構成し
ている単量体のうち、アルコールモノマーとしては、例
えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、
1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール等のジオール類、ビスフェノールA、水素添加ビス
フェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノール
A、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等のビス
フェノールAアルキレンオキシド付加物、その他の二価
のアルコールを挙げることができる。これらのうち、好
ましくはエチレングリコール、ポリオキシエチレン化ビ
スフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノー
ルAなどである。
【0023】一方、酸モノマーとしては、例えばマレイ
ン酸、フマール酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタ
コン酸、n−ドデセニルコハク酸等のアルケニルコハク
酸類等の脂肪族系不飽和ジカルボン酸;コハク酸、アジ
ピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、n−ド
デシルコハク酸等のアルキルコハク酸類等の脂肪族系飽
和ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸等の芳香族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン
酸等の脂環式ジカルボン酸;又はこれらの酸の無水物、
アルキルエステル、その他の二価のカルボン酸を挙げる
ことができる。
【0024】本発明における線状ポリエステルは、重合
の際に、飽和もしくは不飽和の脂肪族系ジカルボン酸を
全酸成分中40mol%以上使用して得られるものが好
ましく、より好ましくは50mol%以上使用して得ら
れるものである。脂肪族系ジカルボン酸の量がこの範囲
より少ない場合には、樹脂が脆くなるとともに、定着性
も劣る傾向がある。このように脂肪族系ジカルボン酸
が、本発明における線状ポリエステルの酸成分として有
効である理由は、樹脂中にフレキシブルなセグメントが
多く含まれると、芳香族系ジカルボン酸使用の場合に比
べ、数平均分子量(Mn)が大きくなるため、低い軟化
温度を維持しながら固い樹脂(粉砕性指数の大きい樹
脂)を得ることができる。
【0025】本発明における線状ポリエステル樹脂は、
通常公知のエステル化反応、エステル交換反応等を利用
して重合することができる。具体的には、例えば反応温
度170〜220℃、反応圧力5mmHg〜常圧にて、
適宜触媒等を用いながら縮重合等を行い(最適温度、圧
力はモノマーの反応性等で決める)、所定の物性になっ
た時点で反応を終了すればよい。
【0026】本発明における結着樹脂の粉砕性指数は、
通常14〜40であり、好ましくは14〜30である。
結着樹脂の粉砕性指数がこの範囲未満になる場合には、
前記の如くトナー現像ユニット内において、キャリア接
触による破壊が生じ、スペント化が生じる傾向があるた
め、帯電量の低下による地かぶりが起きやすい。さら
に、非磁性一成分系乾式現像方式においては、粉砕性指
数が上記の範囲未満だと、現像スリーブ上でトナーの薄
層形成時に、スリーブ上に融着しやすくなる傾向があ
り、画質が低下しやすい。逆に、粉砕性指数がこの範囲
を超える場合は、強靱な結着樹脂となりすぎてしまい、
粉砕性が悪くなる傾向があり、トナー生産時における生
産性のダウンにつながる。
【0027】ここで、粉砕性指数とは、通常の粉砕工程
を終わった樹脂を篩いにかけ、16メッシュを通過し2
0メッシュを通過しない樹脂粉体を得、この分級された
樹脂粉末を10.00g精秤し、コーヒーミル(PHL
IPS社製、HR−2170タイプ)にて10秒間粉砕
後、30メッシュの篩いにかけ、通過しない樹脂の重量
(A)gを精秤し、次式により、Aの値から残存率を求
め、この操作を3回行い平均して求めた値である。この
粉砕性指数を用いると、簡便にトナー用結着樹脂の粉砕
性を知ることができ、その数値の再現性は高いものであ
る。
【0028】
【数1】
【0029】本発明における結着樹脂は、上記のような
線状ポリエステルを主成分とするが、本発明の効果を損
なわない範囲で、例えばスチレン−アクリル樹脂等のよ
うな他の樹脂を併用してもよい。本発明で使用する線状
ポリエステルの量は、結着樹脂中、通常70〜100重
量%、好ましくは90〜100重量%である。従って、
前記のような結着樹脂の粉砕性指数を得るには、主成分
である線状ポリエステルの粉砕性指数も14〜40であ
るのが好ましい。
【0030】従来より使用されている線状ポリエステル
は、通常14未満の粉砕性指数を有しているが、本発明
においては前記のように脂肪族ジカルボン酸を所定量、
モノマーとして使用することにより、従来品にはみられ
ない高い粉砕性指数を有する線状ポリエステルを得るこ
とができた。
【0031】本発明における線状ポリエステルは、酸価
が40KOHmg/g以下であり、水酸基価が40KO
Hmg/g以下であるものが好ましく、より好ましく
は、酸価が25KOHmg/g以下であり、水酸基価が
25KOHmg/g以下であるものである。酸価及び水
酸基価がそれぞれこの範囲を越えるものは、高温高湿又
は低温低湿下等の環境下において環境の影響を受けやす
く、画像の劣化が生じる傾向がある。
【0032】尚、本発明におけるポリエステル樹脂の酸
価、水酸基価はJIS K 0070の方法に準じて測定される。
【0033】本発明において、トナーの重要な要求特性
である熱特性を満たす為には、それに用いられる樹脂が
適当な分子量に制御される必要があり、高化式フローテ
スターによる軟化温度とその測定における流出開始温度
と軟化温度との温度差をその基準とする。具体的には、
線状ポリエステルの高化式フローテスターによる軟化温
度が80〜120℃であり、その測定における流出開始
温度と軟化温度との温度差が10〜40℃となるように
制御されることが好ましく、より好ましくは、軟化温度
が90〜110℃、流出開始温度と軟化温度との温度差
が15〜35℃となるように制御される。
【0034】軟化温度がこの範囲未満では、耐オフセッ
ト性、耐ブロッキング性が悪くなる傾向があり、この範
囲を超えると低温定着性に支障をきたす傾向がある。ま
た、同様に流出開始温度と軟化温度との温度差がこの範
囲未満では耐オフセット性、耐ブロッキング性が悪くな
る傾向があり、この範囲を超えると低温定着性に支障を
きたす。
【0035】ここで用いた高化式フローテスターとは、
樹脂等の溶融挙動が各温度で簡単に再現性良く測定で
き、トナー用バインダー樹脂の評価には非常に有効な装
置である。高化式フローテスターについては、JIS K 72
10に概略が記載されているが、本発明では具体的に次の
ようにして測定を行う。高化式フローテスター(島津製
作所製)を用いて1cm3 の試料を昇温速度6℃/mi
nで加熱しながら、プランジャーにより20kg/cm
2 の荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルを押
し出すようにし、これにより、プランジャー降下量(流
れ値)−温度曲線を描き、そのS字曲線の高さをhとす
るとき、h/2に対応する温度(樹脂の半分が流出した
温度)を軟化温度としたものである。また流出開始温度
とは、樹脂が溶融し始め、それによりプランジャーが降
下し始めた時の温度をいう。
【0036】本発明のトナーは、以上のような結着樹脂
を含有するが、さらに必須成分である着色剤を含有する
と共に、荷電制御剤、および必要に応じてオフセット防
止剤、流動化剤等が添加される。
【0037】本発明で用いられるカラー用着色剤として
は、例えばフタロシアニン、モノアゾ系顔料(C. I. Pi
gment Red 5, C. I. Pigment Orange 36, C. I. Pigmen
t Red 22) 、ジスアゾ系顔料(C. I. Pigment Yellow 8
3)、アントラキノン系顔料(C. I. Pigment Blue 60)、
ジスアゾ系顔料(Solvent Red 19) 、ローダミン系染料
(Solvent Red 49) 等が挙げられる。又、本発明におい
て非接触熱定着方式のためのカラー用着色剤としては、
前記着色剤を用いることができ、黒色トナーを調製する
場合には、サーマルブラック法、アセチレンブラック
法、チャンネルブラック法、シングブラック法等により
製造される各種のカーボンブラック、カーボンブラック
の表面を樹脂で被覆しているグラフト化カーボンブラッ
クを用いることができる。更に非接触熱定着方式に用い
られる磁性トナーを調製するには磁性体として例えば
鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性金属の粉末もしくは
フェライト、ヘマタイト、マグネタイト等の強磁性を示
す元素を含む合金あるいは化合物を使用することができ
る。これらの磁性体は平均粒径0.1〜1μmの微粉末
の形で、結着樹脂100重量部に対して30〜70重量
部程度を分散させて用いるのが好ましい。
【0038】用いられる正の荷電制御剤としては、低分
子化合物から高分子化合物(ポリマーも含む)まで特に
制限はない。例えば、ニグロシン系の染料である「ニグ
ロシンベースEX」、「オイルブラックBS」、「オイ
ルブラックSO」(以上、オリエント化学社製)や、ト
リフェニルメタン系染料、4級アンモニウム化合物、ア
ミノ基を有するビニル系ポリマー等が挙げられる。
【0039】また、負の荷電制御剤としては、モノアゾ
染料の金属錯塩、ニトロフミン酸及びその塩、ニトロ基
やハロゲン元素を持った物質、スルホン化銅フタロシア
ニン、無水マレイン酸コポリマー等が挙げられる。
【0040】更に、カラー電子写真用トナーにおいて、
現像機構上又は画像を向上せしめる目的の為、磁性微粉
体をトナー中に含有せしめる事ができる。該磁性粉体と
してはフェライト、マグネタイト等強磁性を示す元素を
含む合金あるいは化合物を挙げることができ、該磁性体
は平均粒径0.05〜1μmの微粉末の形で熱可塑性樹
脂中に0.05〜10.00重量%の量を分散せしめ用
いる事ができる。
【0041】また、本発明のトナー中に含有される公知
の特性改良剤として、オフセット防止剤、流動化剤、熱
特性改良剤(例えば3,5−ジ−tert−ブチルサリ
チル酸クロム錯体等の金属錯体や酸化亜鉛等の金属酸化
物)等があるが、適宜用いても何ら本発明を阻害するも
のではない。
【0042】本発明のトナーの製造方法としては、混練
粉砕法、スプレイドライ法、重合法等の従来より公知の
製造法が使用可能である。例えば、一般的な例として
は、まず樹脂、着色剤、帯電制御剤等を公知のボールミ
ル等の混合機で均一に分散混合し、次いで混合物を密閉
式ニーダー或いは1軸または2軸の押出機等で溶融混練
し、冷却後、粉砕し、分級すればよい。また、必要に応
じて流動化剤等をトナーに添加すればよい。
【0043】その結果、平均粒径5〜15μmの着色粉
体、即ち本発明の電子写真用トナーが得られるが、その
まま一成分系現像剤として用いられる。また、乾式二成
分系の現像剤組成物とする場合、該トナーを不定形キャ
リアー、フェライト系コートキャリアー、真球コートキ
ャリアー等の磁性粉体と適量ブレンドし現像剤組成物と
して用いられる。即ち、本発明の現像剤組成物は、以上
のような電子写真用トナーを磁性キャリアに担持してな
るものである。
【0044】本発明の電子写真用トナー及び現像剤組成
物は、熱圧力定着等のような接触定着方式が適用できる
他、トナーが強靱にもかかわらず低分子量であるため、
フラッシュ定着やオーブン定着等のような非接触定着方
式が適用可能である。
【0045】
【実施例】以下、製造例、実施例、比較例および試験例
により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれ
らの実施例等によりなんら限定されるものではない。
尚、実施例に示す組成割合は特に明示しない限り重量部
を表す。
【0046】 製造例1(樹脂Aの製造) ホ゜リオキシフ゜ロヒ゜レン(2.2)-2,2-ヒ゛ス(4-ヒト゛ロキシフェニル)フ゜ロハ゜ン 700g ホ゜リオキシエチレン(2.2)-2,2-ヒ゛ス(4-ヒト゛ロキシフェニル)フ゜ロハ゜ン 975g フマール酸 435g ジメチルテレフタレート 194g ハイドロキノン 1g
【0047】以上の物質(フマール酸が全酸成分中90
mol%)を通常のエステル化触媒(酸化ジブチルス
ズ)と共にガラス製3Lの4つ口フラスコに入れ、温度
計、ステンレス製攪拌棒、流下式コンデンサー及び窒素
導入管を取付、電熱マントルヒーター中で窒素気流下、
前半230℃常圧、後半200℃減圧にて攪拌しつつ反
応を進めた。得られた線状ポリエステル樹脂は酸価7.
1KOHmg/g、水酸基価13.5KOHmg/g、
高化式フローテスター軟化温度108.6℃、流出開始
温度82.8℃、粉砕性指数は22.8であった。
【0048】 製造例2(樹脂Bの製造) ホ゜リオキシフ゜ロヒ゜レン(2.2)-2,2-ヒ゛ス(4-ヒト゛ロキシフェニル)フ゜ロハ゜ン 1575g ホ゜リオキシエチレン(2.2)-2,2-ヒ゛ス(4-ヒト゛ロキシフェニル)フ゜ロハ゜ン 163g フマール酸 389g アジピン酸 263g ハイドロキノン 1g
【0049】以上の物質(フマール酸、アジピン酸が全
酸成分中100mol%)を用い、製造例1と同様の装
置、同様の方法にて反応を進めた。得られた線状ポリエ
ステル樹脂は酸価15.8KOHmg/g、水酸基価1
4.1KOHmg/g、高化式フローテスター軟化温度
105.1℃、流出開始温度83.2℃、粉砕性指数は
31.4であった。
【0050】 製造例3(樹脂Cの製造) ホ゜リオキシフ゜ロヒ゜レン(2.2)-2,2-ヒ゛ス(4-ヒト゛ロキシフェニル)フ゜ロハ゜ン 875g ホ゜リオキシエチレン(2.2)-2,2-ヒ゛ス(4-ヒト゛ロキシフェニル)フ゜ロハ゜ン 813g テレフタル酸 249g イソフタル酸 125g フマール酸 290g ハイドロキノン 1g
【0051】以上の物質(フマール酸が全酸成分中52
mol%)を用い、製造例1と同様の装置、同様の方法
にて反応を進めた。得られた線状ポリエステル樹脂は酸
価5.9KOHmg/g、水酸基価19.8KOHmg
/g、高化式フローテスター軟化温度107.8℃、流
出開始温度89.9℃、粉砕性指数は25.8であっ
た。
【0052】 製造例4(樹脂Dの製造) ホ゜リオキシフ゜ロヒ゜レン(2.2)-2,2-ヒ゛ス(4-ヒト゛ロキシフェニル)フ゜ロハ゜ン 1050g エチレングリコール 115g プロピレングリコール 110g テレフタル酸 498g フマール酸 258g アジピン酸 131g ハイドロキノン 1g
【0053】以上の物質(フマール酸、アジピン酸が全
酸成分中51mol%)を用い、製造例1と同様の装
置、同様の方法にて反応を進めた。得られた線状ポリエ
ステル樹脂は酸価10.7KOHmg/g、水酸基価1
1.7KOHmg/g、高化式フローテスター軟化温度
101.8℃、流出開始温度75.8℃、粉砕性指数は
17.8であった。
【0054】 製造例5(樹脂Eの製造、比較用) ホ゜リオキシフ゜ロヒ゜レン(2.2)-2,2-ヒ゛ス(4-ヒト゛ロキシフェニル)フ゜ロハ゜ン 980g エチレングリコール 174g ネオペンチルグリコール 146g フマール酸 447g テレフタル酸 581g ハイドロキノン 1g
【0055】以上の物質(フマール酸が全酸成分中52
mol%)を用い、製造例1と同様の装置、同様の方法
にて反応を進めた。得られた線状ポリエステル樹脂は酸
価30.1KOHmg/g、水酸基価21.3KOHm
g/g、高化式フローテスター軟化温度98.3℃、流
出開始温度73.2℃、粉砕性指数は6.2であった。
【0056】 製造例6(樹脂Fの製造、比較用) ホ゜リオキシフ゜ロヒ゜レン(2.2)-2,2-ヒ゛ス(4-ヒト゛ロキシフェニル)フ゜ロハ゜ン 700g ホ゜リオキシエチレン(2.2)-2,2-ヒ゛ス(4-ヒト゛ロキシフェニル)フ゜ロハ゜ン 975g テレフタル酸 332g フマール酸 255g 無水トリメリット酸 115g ハイドロキノン 1g
【0057】以上の物質(フマール酸が全酸成分中46
mol%)を用い、製造例1と同様の装置、同様の方法
にて反応を進めた。得られた分岐ポリエステル樹脂は酸
価27.8KOHmg/g、水酸基価15.1KOHm
g/g、高化式フローテスター軟化温度107.2℃、
流出開始温度79.8℃、粉砕性指数は18.8であっ
た。
【0058】 製造例7(樹脂Gの製造) ホ゜リオキシフ゜ロヒ゜レン(2.2)-2,2-ヒ゛ス(4-ヒト゛ロキシフェニル)フ゜ロハ゜ン 788g ホ゜リオキシエチレン(2.2)-2,2-ヒ゛ス(4-ヒト゛ロキシフェニル)フ゜ロハ゜ン 813g エチレングリコール 16g テレフタル酸 332g アジピン酸 22g フマール酸(酸成分中52mol) 273g ハイドロキノン 1g 以上の物質(フマール酸、アジピン酸が全酸成分中56
mol%)を用い、製造例1と同様の装置、同様の方法
にて反応を進めた。得られた線状ポリエステル樹脂は酸
価5.5KOHmg/g、水酸基価31.2KOHmg
/g、高化式フローテスター軟化温度101.2℃、流
出開始温度74.3℃、粉砕性指数は15.7であっ
た。
【0059】 製造例8(樹脂Hの製造、比較用) ホ゜リオキシフ゜ロヒ゜レン(2.2)-2,2-ヒ゛ス(4-ヒト゛ロキシフェニル)フ゜ロハ゜ン 1225g ホ゜リオキシエチレン(2.2)-2,2-ヒ゛ス(4-ヒト゛ロキシフェニル)フ゜ロハ゜ン 488g イソフタル酸 166g テレフタル酸 415g フマール酸 168g ハイドロキノン 1g 以上の物質(フマール酸が全酸成分中29mol%)を
用い、製造例1と同様の装置、同様の方法にて反応を進
めた。得られた線状ポリエステル樹脂は酸価7.8KO
Hmg/g、水酸基価29.8KOHmg/g、高化式
フローテスター軟化温度104.8℃、流出開始温度7
9.1℃、粉砕性指数は9.8であった。
【0060】実施例1 下記組成の材料をボールミルで混合後、加圧ニーダーに
て溶融混練し、冷却後、通常の粉砕・分級工程を経て、
平均粒径8μmのカラートナーを調製した。 樹脂A 100部 C.I.ピグメントレッド11 5部 ビスコール550P(三洋化成社製) 2部 以上の処方で得た未処理トナー100重量部に対し疎水
性シリカR−972(日本アエロジル社製)0.3重量
部を添加し、トナー1とした。
【0061】実施例2 実施例1における樹脂Aを樹脂Bに代える以外は同様に
調製し、表面処理まで行い、トナー2とした。
【0062】実施例3 実施例1における樹脂Aを樹脂Cに代える以外は同様に
調製し、表面処理まで行い、トナー3とした。
【0063】実施例4 実施例1における樹脂Aを樹脂Dに代える以外は同様に
調製し、表面処理まで行い、トナー4とした。
【0064】実施例5 樹脂A 100部 C.I.ピグメントブルー15:3 5部 ビスコール550P(三洋化成社製) 2部 以上の処方で得た未処理トナー100重量部に対し疎水
性シリカR−972(日本アエロジル社製)0.3重量
部を添加し、トナー5とした。
【0065】実施例6 実施例5における樹脂Aを樹脂Bに代える以外は同様に
調製し、表面処理まで行い、トナー6とした。
【0066】実施例7 実施例5における樹脂Aを樹脂Cに代える以外は同様に
調製し、表面処理まで行い、トナー7とした。
【0067】実施例8 実施例5における樹脂Aを樹脂Dに代える以外は同様に
調製し、表面処理まで行い、トナー8とした。
【0068】実施例9 実施例1における樹脂Aを樹脂Gに代える以外は同様に
調製し、表面処理まで行い、トナー9とした。
【0069】実施例10 実施例5における樹脂Aを樹脂Gに代える以外は同様に
調製し、表面処理まで行い、トナー10とした。
【0070】比較例1 実施例1における樹脂Aを樹脂Eに代える以外は同様に
調製し、表面処理まで行い、比較トナー1とした。
【0071】比較例2 実施例1における樹脂Aを樹脂Fに代える以外は同様に
調製し、表面処理まで行い、比較トナー2とした。
【0072】比較例3 実施例1における樹脂Aをトナーバインダー用スチレン
アクリル共重合樹脂(非架橋タイプ、高化式フローテス
ター軟化温度108.3℃、流出開始温度81.2℃、
粉砕性指数4.8)に代える以外は同様に調製し、表面
処理まで行い、比較トナー3とした。
【0073】比較例4 実施例5における樹脂Aを樹脂Eに代える以外は同様に
調製し、表面処理まで行い、比較トナー4とした。
【0074】比較例5 実施例5における樹脂Aを樹脂Fに代える以外は同様に
調製し、表面処理まで行い、比較トナー5とした。
【0075】比較例6 実施例5における樹脂Aをトナーバインダー用スチレン
アクリル共重合樹脂(非架橋タイプ、高化式フローテス
ター軟化温度108.3℃、流出開始温度81.2℃、
粉砕性指数4.8)に代える以外は同様に調製し、表面
処理まで行い、比較トナー6とした。
【0076】比較例7 実施例1における樹脂Aを樹脂Hに代える以外は同様に
調製し、表面処理まで行い、比較トナー7とした。
【0077】比較例8 実施例5における樹脂Aを樹脂Hに代える以外は同様に
調製し、表面処理まで行い、比較トナー8とした。
【0078】試験例 以上の実施例で得られたトナー1〜10と比較例で得ら
れた比較トナー1〜8を用いて、以下のような試験を行
った。ここで、各トナーは、平均粒径70μmのマグネ
タイトキャリアと重量比=5/95の割合で混合し、二
成分現像剤として用いた。また、試験は当該現像剤を市
販の電子写真複写装置(シャープ製,CX7700)に
導入し、所定枚数の複写により行った。当該複写装置
は、感光体に有機光電導体を用い、定着機にはオイル塗
布装置付きのシリコンローラーを使用し、回転速度を1
00mm/secに設定している。
【0079】(1)帯電量 ブローオフ式帯電量測定装置、すなわち、ファラデーケ
ージとコンデンサー、エレクトロメーターを備えた比電
荷測定装置によって帯電量の測定を行った。測定方法
は、まず、先に調製した現像剤をW(g)(0.15〜
0.20g)を500メッシュ(キャリアー粒子の通過
しない大きさに適宜変更可能)のステンレスメッシュを
備えた真鍮性の測定セルに入れる。次に吸引口から5秒
間吸引した後、気圧レギュレーターが0.6kg/cm
2 を示す気圧で5秒間ブローを行い、トナーのみをセル
から除去する。この時のブロー開始から2秒後の電位計
の電圧をV(volt)とする。ここでコンデンサーの
電気容量をC(μF)とすると、このトナーの比電荷Q
/mは下式の如く求められる。 Q/m(μC/g)=C×V/m ここで、mはW(g)中の現像剤中に含まれるトナーの
重量であるが、現像剤中のトナーの重量をT(g)、現
像剤の重量をD(g)とした場合、試料のトナーの濃度
はT/D×100(%)と表され、mは下式の如く求め
られる。 m(g)=W×(T/D)
【0080】(2)画像濃度 画像濃度は、初期または1万枚複写後に得られた画像を
反射濃度計(マクベス社製,RD−915)で測定する
ことにより得られたものである。
【0081】(3)地かぶり 地かぶりは、初期または1万枚複写後に得られた画像を
分光光度計(日本電色工業製,SZ−Σ90)で測定
し、1.0未満を○、1.0以上を×として評価した。
【0082】(4)透明性 樹脂の透明性は、画像電子学会チャート No.22のコピ
ーをOHPで投影し、波長400nm〜70nmの範囲
における分光透過率を測定し、そのMaxの透過率とM
inの透過率の差が50%以上を○、50%未満を×と
した。なお、定着後の平滑性が悪いと、透明性も悪くな
るため、透明性の評価により、平滑な定着面が得られた
か否か判断することができる。
【0083】(5)定着性 初期画像紙を底面が15mm×7.5mmの砂消しゴム
に500gの荷重を載せ、定着速度100mm/se
c、温度180℃で定着後の画像の上を5往復こすり、
こする前後で反射濃度計(マクベス社製,RD−91
5)にて光学反射密度を測定し、その前後比が70%以
上のものについては○、70%未満のものは×とした。
【0084】(6)環境安定性 1万枚の連続コピーを、通常環境(23℃、50%R
H)と高温高湿(35℃、85%RH)及び低温低湿
(10℃、15%RH)にて行い、耐刷試験中における
帯電量変化率が30%未満のものが○、30%以上のも
のを×とした。
【0085】以上の結果を表1及び表2に示す。
【0086】
【表1】
【0087】
【表2】
【0088】これらの結果が示すように、実施例1〜1
0で得られたトナーは、耐衝撃性に優れるため長期間使
用においても帯電量、画像濃度が維持でき、地かぶりも
生じない。また、樹脂の透明性が高く、低温定着が可能
で、低温低湿・高温高湿の何れの環境下においてもそれ
らの影響が極めて小さい。これに対して、粉砕性指数が
小さい樹脂を用いた比較例1及び4では、特に帯電性の
低下が激しく、地かぶりが生じるとともに、環境安定性
にも劣る。また分岐ポリエステル樹脂を用いた比較例2
及び5では、透明性が低く、低温定着性にも劣る。スチ
レンアクリル共重合樹脂を用いた比較例3及び6では、
特に帯電性の低下が激しく、地かぶりが生じた。更に、
粉砕性指数が小さい線状ポリエステルを用いた比較例7
及び8では、帯電性の低下と地かぶりが生じた。
【0089】
【発明の効果】本発明の電子写真用トナー又は現像剤組
成物を用いると、耐衝撃性に優れるため長期間使用にお
いても高画質が維持でき、低温低湿・高温高湿の何れの
環境下においてもそれらの影響が極めて小さく、また透
明性が高く、平滑な定着面を形成することができるとと
もに、低温定着が可能である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−163469(JP,A) 特開 平4−107478(JP,A) 特開 昭50−99740(JP,A) 特開 昭50−99741(JP,A) 特開 昭58−211161(JP,A) 特開 平4−313760(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/087

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも結着樹脂および着色剤を含有
    してなる電子写真用トナーにおいて、該結着樹脂の主成
    分が線状ポリエステルであり、かつ該結着樹脂の粉砕性
    指数が14〜40であることを特徴とする電子写真用ト
    ナー。
  2. 【請求項2】 線状ポリエステルが、重合の際に脂肪族
    系ジカルボン酸を全酸成分中40mol%以上使用して
    得られるものである請求項1記載の電子写真用トナー。
  3. 【請求項3】 線状ポリエステルが、酸価40KOHm
    g/g以下であり、水酸基価40KOHmg/g以下で
    ある請求項1又は2記載の電子写真用トナー。
  4. 【請求項4】 線状ポリエステルの高化式フローテスタ
    ーによる軟化温度が80〜120℃であり、その測定に
    おける流出開始温度と軟化温度との温度差が10〜40
    ℃であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の
    電子写真用トナー。
  5. 【請求項5】 電子写真用トナーがカラー電子写真用ト
    ナーである請求項1〜4いずれか記載の電子写真用トナ
    ー。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5いずれか記載の電子写真用
    トナーを磁性キャリアに担持してなることを特徴とする
    現像剤組成物。
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