JPH078136Y2 - ダイヤモンド工具 - Google Patents

ダイヤモンド工具

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JPH078136Y2
JPH078136Y2 JP1988016277U JP1627788U JPH078136Y2 JP H078136 Y2 JPH078136 Y2 JP H078136Y2 JP 1988016277 U JP1988016277 U JP 1988016277U JP 1627788 U JP1627788 U JP 1627788U JP H078136 Y2 JPH078136 Y2 JP H078136Y2
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JP
Japan
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tool
taper portion
abrasive grains
cutting
taper
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JP1988016277U
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JPH01121657U (ja
Inventor
善智 手塚
Original Assignee
日本エンギス株式会社
善智 手塚
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はダイヤモンド工具の改良に関する。
〔従来の技術とその技術的課題〕
部品や部材に仕上げ孔を形成する場合、予めワークにド
リル等で下穴を明け、次工程で仕上げるのが一般的であ
り、製品の精密化に伴い、面粗さおよび寸法精度の良好
な小径孔が要求されている。この種加工工具としてリー
マがあるが、周知のように工具鋼製の軸状本体に軸線と
平行かまたはねじれた刃を形成したものであるため、面
粗さおよび精度の維持が困難で、工具寿命も短く、面粗
さを向上するためには別途ホーニング仕上げが必要とな
るという問題があった。
この対策として工具本体表面に微細なダイヤモンド砥粒
を電着固定した工具が知られている。しかしながら、従
来のダイヤモンド工具は、単に本体にダイヤモンド砥粒
を一様に電着固定した構造であったため、加工される孔
径等の寸法が不安定となり、面粗さが砥粒の粒度によっ
て決まるため、仕上げ工程順に多種の砥粒を電着した工
具を準備しなればならないという不利があった。そし
て、上仕上げには微細砥粒を使用することが必要となる
ため、加工時に目詰りが発生しやすく、この目詰りによ
り加工面が荒れると共に精度を悪化させる。そこでダイ
ヤモンド工具は荒仕上げにしか使用することができず、
やはりホーニング加工により仕上げを行う必要があっ
た。
この対策として本考案者は、実願昭62-154054号におい
て、工具本体のストレート部の各砥粒突出部を同心円上
でカットして平坦な稜線を形成した工具を提案し、この
工具により前記欠点をかなり解消することが可能になっ
た。しかしこのものは、刃先の変化度合いが強く、すな
わち、刃先のカットされていないテーパ部砥粒による粗
削りから、いきなり刃先の平坦なストレート部砥粒によ
る「ならし」が行われるため、どうしても被加工面に面
粗さの粗い局部が残存しやすく、また切削荷重によりス
トレート部砥粒の脱落や破砕が生じやすいという問題が
あった。
本考案は前記のような問題点を解決するために考案され
たもので、その目的とするところは、砥粒として1種類
のかつ粗大な砥粒を用いて、一工程で高精度かつきわめ
て仕上げ状態の良好な面粗さの加工を行うことができ、
同時に切削量の増大、面粗さの向上、高精度を図ること
ができる安価なダイヤモンド工具を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため本考案は、外周に砥粒を固着し
た工具において、工具の後端側にストレート部を設ける
とともに工具の先端側に先端が小径となる第2のテーパ
部を設け、前記ストレート部と第2のテーパ部との間に
第2のテーパ部よりも傾斜角の小さい第1のテーパ部を
設け、前記ストレート部と第1のテーパ部および第2の
テーパ部にそれぞれ粒度が1種類の比較的粗大な砥粒を
固着するとともに、第2のテーパ部の砥粒群はカットさ
れることなく鋭利な切刃を有し、ストレート部の砥粒群
と第1のテーパ部の砥粒群は、仕上げ加工穴径に合致す
る工具軸線を中心軸とする円筒面で突出部分がカットさ
れることによって工具軸線を中心軸とする円筒面と稜線
を備えた切刃を有し、かつ第1のテーパ部の切刃はスト
レート部に近いほどカット代が大きく、第2のテーパ部
に近づくほどカット代が小さくなっている構成としたも
のである。
第1のテーパ部の砥粒群のカット度合いは、たとえば砥
粒高さの約1/8〜1/4程度とすることが適当である。
〔作用〕
工具本体を回転し、ワークまたは工具に送りを与える
と、ワークはまず、第2のテーパの鋭利な砥粒群により
切削される。この切削面は粗く、筋状の切残しが多数存
在する。続いて第1のテーパ部が進出すると、この部分
の砥粒群は先端が工具軸線を中心軸とする円筒面上で浅
くカットされているため、円筒面の縁の稜線により前段
の切残しを切削し、かつこの部分の砥粒群は軸線方向後
方ほど工具直径に近いため切削量が漸減し、若干の切残
しを残すだけに調整される。
そして、次にストレート部が進出し、この部分の砥粒群
は工具直径に合致する径で工具軸線を中心軸とする円筒
面でカットされているため、切削面に残る若干の切残し
をネガティブカットし、これにより全面がきわめて滑ら
かな仕上げ面となる。
〔実施例〕
以下本考案の実施例を添付図面に基いて説明する。
第1図は本考案をリーマ状の孔加工工具に適用した実施
例を示しており、第1図と第2図において、1は工具鋼
などからなる工具本体(台金)であり、後方に一体形成
されたシャンク10によりスピンドル6に取付けられ、所
要の回転と推力が与えられるようになっている。2はワ
ークであり、仕上げ加工されるべき下穴20が形成されて
いる。
前記工具本体1は、第2図のように、後端部にあって軸
線と平行なストレート部1aと、これに続き先端側に第1
のテーパ部(中間テーパ部)1bと第2のテーパ部すなわ
ち(主テーパ部)1cを備えており、第1のテーパ部1bの
勾配α1と、第2のテーパ部1cの勾配α2はα1>α2の関
係に構成されている。
そして、ストレート部1aと第1,第2のテーパ部1b,1cの
表面には、比較的粗大な粒度の多数のダイヤモンド砥粒
3がニッケルメッキ等のボンド4により保持固定されて
いる。また、前記ストレート部1aから第2のテーパ部1c
にわたる領域大きなリードの複数のスパイラル溝11が形
成されている。
前記ストレート部1aのダイヤモンド砥粒群3aは、第2図
と第3図(a)のように、突出高さが低位のものを基準
として、工具外径(すなわち仕上げ加工穴径)Dに合致
した工具軸線を中心軸とする円筒面5で各突出部分30,3
0が面状にカット(研摩)されている。なお、第2図は
テーパを強調して示している。
これに対し、第1のテーパ部1bの砥粒群3bは、第2図と
第3図(b)のように、工具外径Dと同じ工具軸線を中
心軸とする円筒面5′で各突出部分30,30が面状に浅く
カット(研摩)されている。このカット程度は、第1の
テーパ部1bの勾配で決定されるが、一般には砥粒作用方
向寸法dのたとえば1/8〜1/4程度とすることが好まし
い。
いずれにしても、勾配α1により、第5図(a)(b)
の如くストレート部1aに近いほどカット代が大きく、第
2のテーパ部1cに近づくほどカット代が小さくなってい
る。
したがって、ストレート部砥粒群3aおよび第1のテーパ
部砥粒群3bは、いずれも、工具軸線を中心軸とする円筒
面31(これは第4図のように平坦状である)を有し、か
つ平坦面31の外縁の稜線32は軸方向、円周方向に多数の
直線刃先を構成し、各砥粒30a,30bが個々にネガティブ
なカッターとなっている。
〔実施例の作用〕
次に本実施例の作用を説明する。
第1図においては、工具はスピンドル6に取付けられ、
回転と軸方向の送りが与えられる。下穴20は第2のテー
パ部1cの砥粒群3cによる切削で孔径が拡大される。この
段階での砥粒群3cは先端が鋭い掘り起こし切刃となって
いるため、研削面は多数の突出痕のある粗い面である。
この第2のテーパ部1cによる切削部位には続いて第1の
テーパ部1bが進出する。この第1のテーパ部1bは第2の
テーパ部1cから連続して径が拡大しかつ勾配が緩やかで
あり、表面の砥粒群3bは突出部分が工具軸線を中心軸と
する円筒面上で砥粒寸法の約1/8〜1/4だけカットされる
ことにより、平坦な円筒面31と直線刃を構成する稜線32
を有している。そこでこの第1のテーパ部1bにおいて
は、前段で切残された穴内突出部分が円筒面31に接する
まで稜線32により切削され、しかも円筒面31までの突出
高さが第2のテーパ部1cに近いほど大きいため、穴内突
出部分は工具の進出により逐次深く削り取られる。すな
わちこの第1のテーパ部1bは加工面の中間ならし作用を
発揮する。
そして、この第1のテーパ部1bに続いてストレート部1a
が下穴に進入すると、このストレート部1aにおける砥粒
群3aは第1のテーパ部1bのそれよりも外径が大きく、か
つ外周が円筒面31をなし、その稜線32によりネガティブ
な直線刃が多数形成され、かつそうした砥粒3aがランダ
ムに配置されているため、第1のテーパ部1bの砥粒群3b
で切残された突出部の根部が平面状に均一に研削され
る。前記砥粒群3aの円筒面31は工具外径Dと合致してい
るため、内径面の突出部分だけをカットする働きをし、
それ以上の研削が行われない。
すなわち、各砥粒の円筒面31が穴壁に均一に当ったとこ
ろで切削が終わり、工具外径と加工物の内径が同一にな
り、加工物側に極めて平坦な仕上げ面が形成される。こ
のストレート部1aによるならしは、前段階で第1のテー
パ部1bにより予め突出部分の殆どが切除されたものの根
本をカットするだけである。そのため荷重が小さくて済
み、砥粒の割れや破砕が生じにくい。
こうした特性から、面粗さがすぐれ、かつ寸法の安定し
た高精度な孔が一行程で形成され、また、上記切刃特性
から粗大な砥粒で面粗さの細かい加工が行えるため、目
詰りの心配がないとともに良好な研削性が得られる。な
お、発生した切粉は、スパイラル溝11を通して外部に排
出される。
〔考案の効果〕
以上説明した本考案によるときには、工具の後端側にス
トレート部1aを設けるとともに工具の先端側に先端が小
径となる第2のテーパ部1cを設け、前記ストレート部1a
と第2のテーパ部1cとの間に第2のテーパ部1cよりも傾
斜角の小さい第1のテーパ部1bを設け、前記ストレート
部1aと第1のテーパ部1bおよび第2のテーパ部1cにそれ
ぞれ粒度が1種類の比較的粗大な砥粒3を固着するとと
もに、第2のテーパ部1cの砥粒群3cはカットされること
なく鋭利な切刃を有し、ストレート部1aの砥粒群3aと第
1のテーパ部1bの砥粒群3bは、仕上げ加工穴径Dに合致
する工具軸線を中心軸とする円筒面で突出部分30がカッ
トされることによって工具軸線を中心線とする円筒面と
稜線32を備えた切刃を有し、かつ第1のテーパ部1cの切
刃はストレート部1aに近いほどカット代が大きく、第2
のテーパ部に近づくほどカット代が小さくなっている構
成としたため次のようなすぐれた効果が得られる。
一種類の粒度の粗い砥粒を使用しているにもかかわら
ず、1工程で連続的に荒仕上げから細仕上げまで良好な
面粗さに加工することができる。
一種類の粒度の粗い砥粒を使用するだけで面粗さの細
かい仕上げまで行うことができるため、製造コストや仕
上げ加工コトスを安くすることができる。
粗大な1種類の砥粒を用いているため、荒仕上げ、中
仕上げ、細仕上げのそれぞれのポケット部が大きくな
り、多量の切削屑に耐えることができ、目詰りの心配が
なくなる。したがって、切削量の増大によるスピードア
ップと、面粗さの向上と、高精度を実現できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案によるダイヤモンド工具の一例を示す側
面図、第2図は同じくその拡大断面図、第3図(a)
(b)(c)は第1図各部の断面図、第4図は第3図の
ストレート部の砥粒を示す断面図、第5図(a)(b)
は第3図の第1のテーパ部の砥粒を示す断面図である。 1……工具本体、1a……ストレート部、1b……第1のテ
ーパ部、1c……第2のテーパ部、3a……ストレート部の
砥粒群、3b……第1のテーパ部の砥粒群、3c……第2の
テーパ部の砥粒群、31……円筒面、32……稜線

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周に砥粒を固着した工具において、工具
    の後端側にストレート部1aを設けるとともに工具の先端
    側に先端が小径となる第2のテーパ部1cを設け、前記ス
    トレート部1aと第2のテーパ部1cとの間に第2のテーパ
    部1cよりも傾斜角の小さい第1のテーパ部1bを設け、前
    記ストレート部1aと第1のテーパ部1bおよび第2のテー
    パ部1cにそれぞれ粒度が1種類の比較的粗大な砥粒3を
    固着するとともに、第2のテーパ部1cの砥粒群3cはカッ
    トされることなく鋭利な切刃を有し、ストレート部1aの
    砥粒群3aと第1のテーパ部1bの砥粒群3bは、仕上げ加工
    穴径Dに合致する工具軸線を中心軸とする円筒面で突出
    部分30がカットされることによって工具軸線を中心軸と
    する円筒面と稜線32を備えた切刃を有し、かつ第1のテ
    ーパ部1cの切刃はストレート部1aに近いほどカット代が
    大きく、第2のテーパ部に近づくほどカット代が小さく
    なっていることを特徴とするダイヤモンド工具。
JP1988016277U 1988-02-12 1988-02-12 ダイヤモンド工具 Expired - Lifetime JPH078136Y2 (ja)

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JP1988016277U JPH078136Y2 (ja) 1988-02-12 1988-02-12 ダイヤモンド工具

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