JPH0781088B2 - 水溶性フタロシアニン色素 - Google Patents

水溶性フタロシアニン色素

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JPH0781088B2
JPH0781088B2 JP23611186A JP23611186A JPH0781088B2 JP H0781088 B2 JPH0781088 B2 JP H0781088B2 JP 23611186 A JP23611186 A JP 23611186A JP 23611186 A JP23611186 A JP 23611186A JP H0781088 B2 JPH0781088 B2 JP H0781088B2
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JP
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water
dye
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phthalocyanine
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利夫 檜原
幸晴 清水
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Mitsubishi Chemical Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明はターキス色の水溶性フタロシアニン色素に関
し、さらに詳しくは、構造中に反応基としてジハロゲノ
トリアジニル基とビニルスルホン型反応基を有し、特に
セルロースおよび含窒素繊維に対する低温での反応固着
性に優れたフタロシアニン色素に関する。
(従来の技術) セルロースおよび含窒素繊維を染色するための反応性染
料としては、例えば下記構造式で示されるようなフタロ
シアニン系の水溶性染料が知られている(特公昭38-264
88号参照)。
しかしながら、このフタロシアニン系染料を用いて吸尽
法により染色を行なった場合、低温域において水に対す
る溶解度が低下し、かつ反応固着性が不良となるという
問題点があり、そのため染色温度が80℃程度のときはよ
いが、50〜60℃程度のときには良好な染色ができなかっ
た。このような問題は、単に温度依存性が不良であると
いうだけでなく、染色工場の省エネルギーの面でも不利
となる。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は上記情況に鑑みなされたもので、各種堅牢度が
良好な上、低温域においてもセルロースおよび含窒素繊
維に対する反応固着性が優れているフタロシアニン系色
素を提供することを目的とするものである。
〔発明の構成〕
(問題点を解決するための手段) 本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、
遊離酸の形で、下記一般式〔I〕 〔式中、Pcはフタロシアニン残基を表わし、Aは置換基
を有していてもよいフェニレン基を表わし、Xは-SO2CH
=CH2基または-SO2CH2CH2W基(ここでWはアルカリの作
用によって脱離する基を表わす)を表わし、YはC
2〜6のアルキレン基を表わし、Zはハロゲン原子を表
わす。また、aは0〜2の数,bおよびcは1〜3の数を
各々表わすが、a〜cの合計は4以下の数である。〕で
示される水溶性フタロシアニン色素に関する。
以下、本発明を詳細に説明する。
前示一般式〔I〕中、Pcで表わされるフタロシアニン残
基としては、通常、金属含有または不含有のいずれのも
のでもよいが、なかでも、例えば、銅,コバルトまたは
ニッケル金属を含むフタロシアニン残基が好ましい。
Aで表わされる置換基を有していてもよいフェニレン基
としては、非置換のフェニレン基または例えば、メチル
基,エチル基などの低級アルキル基,メトキシ基,エト
キシ基などの低級アルコキシ基,塩素原子,臭素原子な
どのハロゲン原子もしくはスルホン酸基等で置換された
フェニレン基が挙げられ、この置換されたフェニレン基
の具体例としては、次のようなものが挙げられる。
また、Xが-SO2CH2CH2W基の場合におけるWはアルカリ
で脱離する基を表わすが、この基としては、通常、硫酸
エステル基,チオ硫酸エステル基,リン酸エステル基,
酢酸エテル基またはハロゲン原子などが挙げられる。
Yで表わされるアルキレン基としては、例えば、CH2
2,CH2 3,CH2 4または などの直鎖もしくは分岐鎖状のC2〜5のアルキレン基
が挙げられる。
Zで表わされるハロゲン原子としては、通常、塩素原
子,臭素原子またはフッ素原子が挙げられる。
本発明のフタロシアニン色素は遊離酸の形またはその塩
の形で存在するが、通常、その塩としてはリチウム塩,
ナトリウム塩,カリウム塩,カルシウム塩などのアルカ
リ金属塩またはアルカリ土類金属塩が好ましい。
本発明のフタロシアニン色素は例えば、次のようにして
製造することができる。
フタロシアニンスルホニルクロリドに、下記一般式〔I
I〕および〔III〕 H2N−C3H6O−Y−OC3H6−NH2 ……〔II〕 H2N−A−X ……〔III〕 (式中、A,XおよびYは前記定義に同じ)で示されるジ
アミンとモノアミンとを縮合させて、下記一般式〔IV〕 (式中、Pc,A,X,Y,a,bおよびcは前記定義に同じ)で示
される化合物を得、次いで、これに下記一般式〔V〕 (式中、Zは前記定義に同じ)で示されるトリハロゲノ
トリアジンを水性媒体中、0〜30℃の温度で、pH2〜8
に調整しながら縮合させることにより、本発明のフタロ
シアニン色素を得ることができる。また、前示一般式
〔II〕で示されるジアミンと前示一般式〔V〕で示され
るトリハロゲノトリアジンとを縮合させて得られる下記
一般式〔VI〕 (式中、YおよびZは前記定義に同じ)で示される化合
物を、前示一般式〔III〕で示されるモノアミンと共に
フタロシアニンスルホニルクロリドに縮合させることに
よっても製造することができる。
本発明のフタロシアニン色素は、繊維,布を染色するた
めの染料として、また紙,合成樹脂を着色するための色
素として、更に、インクジェット式プリンターなどの色
素として広く利用することができるが、本発明では特
に、セルロースまたは含窒素繊維を染色するための反応
性染料として用いた場合の適性が優れている。この場合
の対象繊維としては、通常、木綿,ビスコースレーヨ
ン,キュプラアンモニウムレーヨン,麻などのセルロー
ス繊維、またはポリアミド,羊毛,絹などの含窒素繊維
が挙げられる。また、これらの繊維は例えば、ポリエス
テル,トリアセテート,ポリアクリロニトリルなどとの
混合繊維でも差し支えない。なお、本発明のフタロシア
ニン色素はその他の反応性染料または分散染料と適宜、
併用して利用することも可能である。
本発明のフタロシアニン色素を用いて、セルロースまた
は含窒素繊維を染色する場合には、吸尽法,パディング
法,捺染法などの公知の染色法を採用することができる
が、本発明では吸尽法に適用した場合に、染色温度が低
くても良好な反応固着性を示すので特に望ましい。
この染色に際しては、常法に従って、例えば、炭酸ソー
ダ,炭酸カリ,苛性ソーダ,苛性カリ,リン酸ソーダ,
トリクロロ酢酸ソーダなどの酸結合剤と芒硝,食塩など
の電解質の存在下、染色浴のpHを8〜12とし、40〜80℃
の温度で染色することができる。そして、染色後の染色
物はソーピングおよび水洗処理した後、乾燥して回収さ
れる。
(実施例) 次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本
発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定され
るものでない。
実施例1 (製造例) 銅フタロシアニンテトラスルホニルクロリド24gを氷水1
50mlに入れて懸濁し、4,7−ジオキサデカン−1,10−ジ
アミン3gとアニリン−3−β−スルファートエチルスル
ホン7gを添加し、30℃まで加湿し、5%水酸化ナトリウ
ム水溶液でpH7に保ちながら18時間攪拌した。その後、
0〜5℃に冷却し、ジアヌルクロライド4.5gを添加し、
pH7に保ちながら5〜15℃で縮合が完了するまで攪拌し
て、下記構造式(遊離酸の形で示す)で示される化合物
を得た。
(染色例) 上記のフタロシアニン色素0.1,0.2および0.4gを各々水2
00mlに溶解し、芒硝10gと木綿10gを加え60℃に昇温した
後、炭酸ナトリウム4gを添加し1時間染色を行ない、そ
の後、水洗,ソーピング,水洗そして乾燥してターキス
色の染色物を得た。
この染色における色素の繊維に対する反応固着性は良好
であり、また、染色物の諸堅牢度(特に耐光堅牢度)お
よびビルドアップ性は良好であった。
なお、上記のフタロシアニン色素を用い、80℃の温度
で、同様な染色を実施し、得られた染色物の各特性を対
比したところ、両者の結果は殆んど同じであった。
実施例2 (製造例) 銅フタロシアニントリスルホニルクロリド25gを氷水150
mlに入れて懸濁し、4,7−ジオキサデカン−1,10−ジア
ミン5g、アニリン−4−β−スルファートエチルスルホ
ン8gを添加して30℃まで加湿し、5%水酸化ナトリウム
水溶液でpH7に保ちながら18時間攪拌した。その後、0
〜5℃に冷却し、シアヌルクロライド7.5gを添加し、pH
7に保ちながら5〜15℃で縮合が完了するまで攪拌し
て、下記構造式(遊離酸の形で示す)で示される化合物
を得た。
(染色例) 上記のフタロシアニン色素0.2gを水200mlに溶解し、芒
硝10gと木綿10gを加え、50℃に昇温した後、炭酸ナトリ
ウム4gを添加し、1時間染色を行ない、その後水洗,ソ
ーピング,水洗,そして乾燥してターキス色染色物を得
た。
この染色における色素の繊維に対する反応固着性は良好
であり、また、得られた染色物の耐光堅牢度も良好であ
った。
実施例3 実施例1または実施例2に記載の方法に準じて、第1表
に示す銅フタロシアニンおよび第2表に示すニッケルフ
タロシアニン(いずれも、遊離酸の形で表わす)を合成
し、これらの色素につき実施例1に記載の方法に従って
綿布を染色したところ、各綿布の染色性は良好で、均染
よく染色されており、また、ビルドアップ性も良好であ
った。
なお、得られた染布の色調とλmaxは第1表および第2
表に示す通りの結果であった。
〔発明の効果〕 本発明のフタロシアニン色素は構造中に反応基として、
ジハロゲノトリアジニル基とビニルスルホン型反応基の
両方を有する水溶性のターキス系色素であり、特に、セ
ルロースまたは含窒素繊維に対する低温域での反応固着
性および水に対する溶解性に優れている。すなわち、従
来の一般的なビニルスルホン型フタロシアニン色素を用
いて吸尽染色を行なう場合の染色温度は80℃付近であっ
たが、本発明のフタロシアニン色素の場合には、50℃付
近に染色温度を低下させても、繊維に対する優れた反応
固着性を示す。また、本発明の色素は耐光堅牢度などの
各種堅牢度が良好な上、ビルドアップ性にも優れてい
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遊離酸の形で、下記一般式〔I〕 〔式中、Pcはフタロシアニン残基を表わし、Aは置換基
    を有していてもよいフェニレン基を表わし、Xは-SO2CH
    =CH2基または-SO2CH2CH2W基(ここでWはアルカリの作
    用によって脱離する基を表わす)を表わし、YはC
    2〜6のアルキレン基を表わし、Zはハロゲン原子を表
    わす。また、aは0〜2の数,bおよびcは1〜3の数を
    各々表わすが、a〜cの合計は4以下の数である。〕で
    示される水溶性フタロシアニン色素。
JP23611186A 1986-10-06 1986-10-06 水溶性フタロシアニン色素 Expired - Lifetime JPH0781088B2 (ja)

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