JPH0778278A - 硬貨投出装置 - Google Patents

硬貨投出装置

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JPH0778278A
JPH0778278A JP5246151A JP24615193A JPH0778278A JP H0778278 A JPH0778278 A JP H0778278A JP 5246151 A JP5246151 A JP 5246151A JP 24615193 A JP24615193 A JP 24615193A JP H0778278 A JPH0778278 A JP H0778278A
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通博 太田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構成が簡単で硬貨の投出動作を確実かつ迅速
に行うことのできる硬貨投出装置を提供すること。 【構成】 ディスク4の回転中心に形成された円柱体1
6の接線方向に沿ってガイド部材26を配備することに
より、第1の突起14およびガイド部材26に衝撃的な
力を生じることなく、第1の突起14の押圧力により硬
貨32がガイド部材26に沿って円滑に搬送されるよう
にする。第1の突起14で所定位置まで搬送された硬貨
32を次の貫通孔に対応して配備された第2の突起15
により前記第1の突起による搬送可能限度よりも更に外
側に搬送し、確実に硬貨投出口28に投出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、両替機や自動販売機、
または、疑似硬貨をゲーム用メダルとして利用するゲー
ム機等に用いる硬貨投出装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】貫通孔を配備したディスクをホッパーと
基板との間に設けて回転させ、ディスクの裏面に配備し
た突起により硬貨を押圧搬送して基板上の硬貨投出口に
導くようにした硬貨投出装置として、例えば、実公昭5
3−51759号公報,特公昭55−48634号公
報,特公昭63−36040号公報等に開示されるよう
に、既に様々な構成のものが提案されている。
【0003】実公昭53−51759号公報に開示され
る硬貨投出装置は、ディスクの裏面に突設した案内リブ
により硬貨を搬送して基板上の案内片に当接させること
によって硬貨の進路を変えて投出動作を行わせるように
していたが、案内リブをディスクの中心寄りに設け、更
に、その外側に近接して位置するようにして案内片をデ
ィスクの径方向に向けて配備していたので、案内リブか
らの送り力が案内片に当接した硬貨の直径に沿って直接
的に作用し、あたかも案内リブと案内片とによって硬貨
が直径方向に剪断されるような現象が生じ、ディスクの
回転が阻害される結果、高速の投出動作が難しくなると
いう問題があった。
【0004】特公昭55−48634号公報に開示され
る硬貨投出装置では、案内リブと案内片とによって硬貨
が剪断されるような現象を生じる位置に硬貨が入り込ま
ないような位置に案内ピンを設けることが提案されてい
るが、案内リブによって搬送される硬貨が、案内ピンお
よび案内片に当接して硬貨の運動の方向が急激に変わる
度に案内リブと硬貨と案内ピンまたは案内片のそれぞれ
に衝撃的な力が生じ、ディスクの回転が阻害される結
果、十分に高速な投出動作を実現するに至らなかった。
【0005】また、案内片と共同して硬貨をディスク内
から外へ押し出すための案内リブは、案内片の配設位置
との兼ね合いからディスクの中心寄りに設ける必要があ
り、スパンの長さが大幅に規制されるため、この案内リ
ブの送り作用のみに頼って硬貨をディスク外に投出する
ことは難しく、硬貨の半分ほどの部分がディスク内に残
留してしまう。この硬貨は次の硬貨の投出動作を待つこ
とによりディスク外に排出することができるが、ホッパ
ー内に残った最後の1枚に関しては、これに続いて投出
される硬貨がないので投出が不可能となる場合がある。
【0006】特公昭63−36040号公報に開示され
る硬貨投出装置では、複数の送り羽根を放射状に形成し
てなるスクレイパーをディスクの領域よりも外側に回転
中心を設けて軸支し、このスクレイパーをディスクと同
期回転させることにより、ディスクによって所定位置ま
で押圧搬送されてきた硬貨を掻き出して、最後の一枚に
至るまで硬貨の投出動作を確実なものとしているが、構
成が複雑となる欠点があり、また、各部が複雑な動きを
することから、投出動作の高速化を十分に達成すること
は困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術の欠点を解消し、硬貨の投出動作を確実かつ迅
速に行うことができ、しかも、構成が簡単であって故障
の少ない硬貨投出装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の硬貨投出装置
は、硬貨を捕捉する複数の貫通孔を同心円上に配備した
ディスクをホッパーと基板との間に設けて回転させ、前
記貫通孔を通って基板上に落入した硬貨を、前記ディス
クの裏面に配備した突起により、ディスクの外周に沿っ
て形成された周壁とディスクの回転中心に設けられた円
柱体とによって軌道を規制して押圧搬送し、基板上に設
けられたガイド部材に当接させて進路を変更させ、基板
上の硬貨投出口に導くようにした硬貨投出装置におい
て、前記各貫通孔を挟むようにして、前記ディスク裏面
の外周近傍に第1の突起とこれより僅かに外側に第2の
突起を設け、前記第1の突起が第2の突起位置方向に向
けて移動するディスクの回転方向に沿って、前記円柱体
から第1の突起までの長さよりも短い長さのガイド部材
を前記円柱体の接線方向に向けて基板上に設け、前記ガ
イド部材の先端から前記ディスクの反回転方向側の前記
周壁に、少なくとも、投出対象硬貨の直径以上の長さの
切欠を形成し、前記基板におけるガイド部材の延長線上
の位置に硬貨投出口を穿設したことを特徴とする構成に
より前記目的を達成した。
【0009】また、相互に隣接する貫通孔に対応して設
けられた前記第1,第2の突起において、近接する第1
の突起と第2の突起とを一体的に形成することにより、
基板の傾き等により一旦ディスクの外周を越えて排出さ
れた硬貨が再びディスクに向けて逆行するような現象が
生じた場合であっても、第1,第2の突起間に硬貨が挟
まれるのを未然に防止して硬貨の投出動作を確実なもの
とし、硬貨を1枚ごと確実に投出できるようにした。
【0010】
【作用】第1の突起が第2の突起位置方向に向けて移動
する向きにディスクを回転させ、ホッパ内に不整列状態
で貯溜されている硬貨をディスクの貫通孔に1枚ずつ取
り込む。ディスクの貫通孔を通って基板上に落入した硬
貨は、ディスクの外周に沿って形成された周壁とディス
クの回転中心に設けられた円柱体と第2の突起とによっ
て軌道を規制され、第1の突起により押圧搬送される。
【0011】第1の突起により押圧搬送される硬貨が基
板上に設けられたガイド部材に当接すると、第1の突起
とガイド部材とによって硬貨が挾圧される。この硬貨
は、ガイド部材および第1の突起から受ける垂直抗力に
より、ガイド部材に略平行でディスクの内側から外側に
向かう押圧力を受け、ガイド部材に沿って外側に滑らか
に移動する。
【0012】より厳密に言えば、第1の突起が貫通孔の
中心を基準にして反回転方向に設けられ、ガイド部材が
ディスクの回転方向に沿って円柱体の接線方向に向けて
設けられているので、第1の突起およびガイド部材から
受ける垂直抗力によって移動する硬貨は必ずディスクの
内側から外側に向かうこととなる。
【0013】つまり、ガイド部材をディスクの回転方向
に沿って円柱体の接線方向に向けて設けた構成により、
ディスクの外周近傍に設けた第1の突起によって硬貨を
ディスクの内側から外側に向けて移動させることが可能
となるのである。
【0014】第1の突起とガイド部材とによって挾圧さ
れる硬貨は、第1の突起と第2の突起との間隙を縫って
ガイド部材に沿って更に外側に移動し、第1の突起の配
設位置に応じ、ディスクの外周近傍にまで送り出され
る。
【0015】そして、ディスクが更に回転すると、硬貨
を排出した貫通孔に対しディスクの反回転方向に隣接し
て配備された次の貫通孔に対応して設けられた第2の突
起が前述した第1の突起の場合と同様にして硬貨を押圧
し、第1の突起よりも更に外側に位置する該第2の突起
によって更に外側に移動し、遂には、ディスクから完全
に排出されて、ガイド部材の延長線上に穿設された硬貨
投出口より投出される。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は本発明を適用した一実施例の硬貨投出装置
1の構成を示す側断面図であり、硬貨投出装置1は、概
略において、硬貨を貯溜するホッパー2、該ホッパー2
を取り付けて支持する基板3、ホッパー2の下部開口部
と基板3との間に設けられたディスク4、基板3の裏面
に設けられギャードモータ等によりディスク4を回転駆
動するディスク駆動ユニット5、および、これらの各部
材により構成される投出装置本体6を両替機や自動販売
機等の筐体内に取り付けるための2枚の側板7により構
成される。
【0017】基板3の両側にディスク駆動ユニット5を
挟むようにして固着された各側板7の下端はベースプレ
ート8を介して一体的に固着されており、硬貨投出装置
1は、各側板7の下部一端に設けられた枢支部9を介
し、両替機や自動販売機等の筐体内に揺動可能に枢着さ
れる。
【0018】また、硬貨投出装置1を取り付ける筐体内
の壁部22には、ベースプレート8の厚みに匹敵するス
ペーサを噛ませて舌片状のストッパ部材10を揺動自在
に設け、ベースプレート8の揺動側端部から延出する突
出片11を係脱自在に保持できるようにする。
【0019】ホッパー2への硬貨の投入または回収作業
を行うような時、または、ディスク駆動ユニット5を初
めとする投出装置本体6各部へのメンテナンス作業を行
うような時には、ストッパ部材10の揺動側端部に設け
られたツマミ31を持ってストッパ部材10を揺動さ
せ、該ストッパ部材10を突出片11上から退避させた
後、硬貨投出装置1を手で支えて枢支部9を中心に図1
の時計方向に揺動させ、作業の行い易い任意の揺動角度
に保持してこれらの作業を行うようにする。側板7には
投出装置本体6とホッパー2内の貯溜硬貨による荷重を
支えるに必要とされる強度を損なわない程度に形成され
た大面積の覗き窓12が穿設されているので、ディスク
駆動ユニット5を初めとする各種の構成要素の状態確認
および基板3下面側への工具の接近も容易である。
【0020】図2はディスク4の形状を詳細に示す3面
図で、図2の(a)は平面図、図2の(b)は下面図、
図2の(c)は側断面図である。
【0021】ディスク4には投出対象硬貨の外径に比べ
て僅かに大きな内径を有する5つの貫通孔13が同心円
上に等間隔で穿設され、該ディスク4の裏面における外
周近傍には、図2の(b)に示されるように、各貫通孔
13を挟むようにして各貫通孔13毎に第1の突起14
および第2の突起15が形成されている。より厳密にい
うと、第1の突起14は、各貫通孔13を同時に内接す
る仮想円の半径よりも内側に位置し、第2の突起15
は、ディスク4の外周に概ね接するように位置してい
る。また、各貫通孔13における第1の突起14と第2
の突起15との間の距離は投出対象硬貨の直径に比べて
僅かに大きい。
【0022】ディスク4の裏面には、図2の(b)およ
び図2の(c)に示されるように、各貫通孔13に接す
る外径を有した円柱体16が一体的に形成され、更に、
その中心に、一部を平取りして回り止めを施した駆動軸
嵌入孔17が形成され、図1に示されるように、基板3
から突出するディスク駆動ユニット5の回転出力軸18
に対し回転不能に固着されるようになっている。円柱体
16は必ずしもディスク4の側に設ける必要はなく、デ
ィスク4と別体に形成して回転出力軸18に外嵌、また
は、後述する基板3の貫通孔24の内周に沿って周壁を
突設して構成してもよい。
【0023】ディスク4の表面には、図2の(a)およ
び図2の(c)に示されるように、その回転中心からデ
ィスク4の外周側に向けて徐々に下降する斜面を有する
円錐台形の凸部が設けられ、各貫通孔13の表面側開口
部の内周と共に一体的に面取りされて、ホッパー2の不
整列硬貨を攪拌する星形の攪拌リブ19として形成され
る(参考のため、図2の(a)および図2の(c)に面
取り部分を符号20で示す)。また、ディスク4の表面
には、図1に示されるように、楕円形状の断面を有する
攪拌棒21がディスク4の中心部を貫いて立設される。
攪拌棒21の基部はディスク駆動ユニット5の回転出力
軸18に内嵌されて回動不能に固着され、ディスク駆動
ユニット5の作動により、攪拌棒21がディスク4と一
体的に回転してホッパー2の下部開口部周辺に生じる硬
貨のブリッジを崩すようになっている。
【0024】図3は基板3の形状を詳細に示す図で、図
3の(a)は平面図、図3の(b)は正面図である。
【0025】基板3の中央部には、ディスク駆動ユニッ
ト5の回転出力軸18を通す貫通孔24がディスク4の
円柱体16とほぼ同径に穿設され、また、基板3の上面
には、貫通孔24と同心円上に、ホッパー2の下部開口
部と接続する円環状の接続部材23がネジ等で固着され
ている。接続部材23の内周は両端で僅かに拡径され、
図1に示されるように、下部拡径部23aによって形成
される周壁にはディスク4が回動自在に内嵌され、ま
た、上部拡径部23bには、基板3の一側に設けられた
枢支部25により揺動可能に軸支されたホッパー2の下
部開口部が内嵌される。
【0026】基板3には、更に、回転出力軸18に取り
付けられたディスク4の第1の突起14が第2の突起1
5の方向に向けて移動するディスク4の回転方向、即
ち、図3の(a)において貫通孔24を中心にディスク
4が時計方向に回転する向きに沿って、貫通孔24の接
線方向に向けてガイド部材26が設けられている。ガイ
ド部材26は基板3に貫通して穿設された孔を通して基
板3の下部から突出して設けられ、基板3の下部に設け
た図示しない軸を中心に回動可能に取付けられ、図示し
ないばねによって基板3の下側から上側に押圧されてお
り、過負荷が生じた際にばね力に抗して基板3の表面か
ら後退し得るように構成されている。ガイド部材26の
長さはディスク4における円柱体16の外周部から第1
の突起14までの長さに比べて僅かに短く、貫通孔24
から突出した回転出力軸18に固着されて回転するディ
スク4の下面から突出した第1の突起14および第2の
突起15がガイド部材26に干渉しないようになってい
る。接続部材23の下部拡径部23aによって形成され
る周壁には、ガイド部材26の先端に対応する位置から
反時計方向、即ち、ディスク4の反回転方向に向けて投
出対象硬貨の直径よりも長めの切欠27が形成され、基
板3には、ガイド部材26の延長線および切欠27に沿
って硬貨投出口28が穿設されている。基板3上には、
更に、ガイド部材26の延長線に沿ってガイド片30が
固着され、ガイド部材26に沿って転動する硬貨を逆テ
ーパ状のエッジ部30aで誘導して硬貨投出口28に落
とし込むようになっている。硬貨投出口28から投出さ
れた硬貨は、基板3の下面に固設された排出樋29を転
動して、両替機や自動販売機等の筐体に設けられた硬貨
取出し口に導かれる。
【0027】以下、図4から図7に示す動作説明図を参
照して本実施例の硬貨投出装置1による硬貨の投出動作
について説明する。
【0028】まず、両替機や自動販売機等からの硬貨投
出指令によってディスク駆動ユニット5の駆動が開始さ
れると、ディスク4が図4を基準に時計方向に回転し、
ホッパー2内に貯溜されている硬貨のうち下層にあるも
のがディスク4に摺接し、攪拌棒21および攪拌リブ1
9がこれらの硬貨を攪拌してその姿勢および位置を様々
に変化させる。すると、いずれは下層部に位置する硬貨
とディスク4における貫通孔13の回転位置とが合致
し、硬貨はいずれかの貫通孔13により捕捉される。
【0029】貫通孔13を通って基板3上に落下した硬
貨32は、図4に示されるように、接続部材23の下部
拡径部23aによって形成される周壁とディスク4の下
面に設けられた円柱体16および第2の突起15によっ
て軌道を規制された状態で第1の突起14により基板3
上を時計方向に押圧搬送される。そして、第1の突起1
4により押圧搬送される硬貨32の端部が図5に示され
るようにガイド部材26の側面に当接すると、ガイド部
材26により端部を保持された硬貨32が第1の突起1
4とガイド部材26とによって挾圧され、ガイド部材2
6および第1の突起14からの垂直抗力を受ける硬貨3
2は、該貫通孔13に対応して設けられた第1の突起1
4と第2の突起15との間隙を縫って接続部材23の下
部拡径部23aに設けられた切欠27を通り、ガイド部
材26およびガイド片30の側面に沿ってディスク4の
外周側に向け、図5および図6に示されるようにして徐
々に送り出されてゆく。このようにして、貫通孔13を
通って基板3上に落下した硬貨32は、急激に移動方向
を変えて第1の突起14およびガイド部材26に衝撃的
な力を生じることなく滑らかに送り出される。
【0030】図5では第1の突起14とガイド部材26
とによって硬貨32が挾圧された直後の状態を示してお
り、このとき、硬貨32をディスク4の外周側に向けて
送り出す力は、硬貨32が第1の突起14から受ける垂
直抗力F1とガイド部材26から受ける垂直抗力F2に
よって生じるものであり、これらの合力F3は硬貨32
の中心からガイド部材26と略平行でかつ硬貨32をデ
ィスク4の外周側に押し出す方向に作用する。より詳し
くいえば、硬貨32が、ガイド部材26から受ける垂直
抗力F2の源は、第1の突起14から受ける垂直抗力F
1の、硬貨32とガイド部材26との接触位置における
接線方向の分力によって硬貨32がガイド部材26に対
して作用する応力の反作用であるから、F1とF2の合
力F3は硬貨32とガイド部材26の接触位置における
法線方向の分力と同一の方向と大きさとなる。本発明に
おいてはガイド部材26がディスク4の回転方向に沿っ
て円柱体16の接線方向に向けて配設されているため、
第1の突起14がディスク4の外周近傍に設けられてい
るにも関わらず、硬貨32を押し出すことができる。
【0031】従来の硬貨投出装置ではガイド部材26に
相当するものが円柱体16の半径方向に沿って例えば図
5のCに示されるようにディスク4の外周寄りの位置に
配設されていたため、硬貨32がガイド部材に当接した
瞬間に急激に移動方向を変えると共に衝撃的な力を発生
していた。また、硬貨32を押圧する突起をディスク4
の外周寄りに設けると、硬貨32が突起とガイド部材と
によって完全に挟持されるような状態、つまり、突起に
よる垂直抗力とガイド部材による垂直抗力との合力が、
ディスク4の外周側から内部に向かう方向となるので、
硬貨32をディスク4の内側から外側に向けて押し出す
ことができなくなる。また、硬貨32を押圧する突起を
円柱体16寄りに設けると、硬貨を押し出す力はディス
ク4の外側に向かうが、その力は硬貨32を円滑に押し
出すためには十分でなく、案内ピン等の別の手段で硬貨
32をガイド部材寄りに移動する必要が生じ、場合によ
ってはスクレイパーで硬貨を掻き出さなければならなく
なることもある。
【0032】そして、ディスク4が更に時計方向に回転
すると、硬貨32は、第1の突起14の配設位置からデ
ィスク4の最大外径に至る距離に対応する部分、つま
り、概ね硬貨32の1/4程度を残してディスク4の外
側に排出され、ガイド片30の一側に形成された逆テー
パ状のエッジ部30aにより誘導されて硬貨投出口28
から自重落下可能な状態となる。また、第1の突起14
による押し出し作用だけでディスク4の外側に抜け切ら
ない硬貨32は、該硬貨32を搬送してきた貫通孔13
に隣接してディスク4の反回転方向に穿設された次の貫
通孔13に対応して設けられた第2の突起15により、
その残留した端部を押圧されて図7に示されるようにデ
ィスク4の外側に完全に排出され、ガイド片30の一側
に形成された逆テーパ状のエッジ部30aにより誘導さ
れて硬貨投出口28から自重落下する。そして、硬貨投
出口28から落下した硬貨は、基板3の下面に固設され
た排出樋29を転動して、両替機や自動販売機等の筐体
に設けられた硬貨取出し口に導かれる。
【0033】以下、各貫通孔13によって捕捉され、接
続部材23の下部拡径部23aによって形成される周壁
と円柱体16および各々の貫通孔13に対応して設けら
れた第2の突起15によって軌道を規制された状態で、
各々の貫通孔13に対応して設けられた第1の突起14
によって時計方向に押圧搬送される硬貨は、順次、該突
起14によりガイド部材26との間で挾圧され、前記と
同様の過程を経て接続部材23の下部拡径部23aにお
ける切欠27を通り、硬貨投出口28,排出樋29を介
して両替機や自動販売機等の筐体に設けられた硬貨取出
し口に払い出されることとなる。
【0034】以上、一実施例として、第1の突起14と
第2の突起15とを分離してディスク4の裏面に設けた
ものについて説明したが、相互に隣接する貫通孔13に
対応して設けられた第1の突起14と第2の突起15と
の関係において、近接する第1の突起14と第2の突起
15、即ち、隣接する2つの貫通孔13によって挟まれ
る第1の突起14と第2の突起15とを一体的に形成し
ても前記と同様の作用効果を得ることができる。また、
このようにして第1の突起14と第2の突起15とを一
体的に形成した場合、第1の突起14によって一旦ディ
スク4の外側に押し出された硬貨が該突起14と次の貫
通孔13に対応して設けられた第2の突起15との間に
挟まって投出動作が妨げられるといった事故も防止さ
れ、基板3を傾けて配備する等の際に有利である。
【0035】
【発明の効果】本発明による硬貨投出装置は、硬貨を捕
捉するためにディスクに設けられた貫通孔の各々を挟む
ようにしてディスク裏面の外周近傍に第1の突起と第2
の突起を設け、更に、硬貨を誘導するガイド部材はディ
スクの回転中心に形成された円柱体の接線方向に沿って
配備するようにしたので、硬貨が急激に移動方向を変え
て各部材に衝撃的な力を発生することなく円滑に搬送す
ることができるだけでなく、第1の突起およびガイド部
材の寿命が著しく延長されることとなる。また、第1の
突起がディスクの外周近傍に設けられているにも関わら
ず、ガイド部材と第1の突起により硬貨を挾圧すること
によりガイド部材および第1の突起から受ける垂直抗力
でガイド部材に沿って硬貨を円滑に搬送することがで
き、しかも、第1の突起で所定位置まで搬送された硬貨
は次の貫通孔に対応して配備された第2の突起により前
記第1の突起による搬送可能限度よりも更に外側に搬送
されて確実に硬貨投出口に投出されるので、スクレイパ
ー等の複雑な付加装置で硬貨を掻き出して強制的に投出
するといった必要がなく装置全体の構成が簡素となり、
最後の一枚の硬貨に至るまで高速で確実な投出動作を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一実施例の硬貨投出装置の構
成を示す側断面図である。
【図2】同実施例の硬貨投出装置におけるディスクの形
状を詳細に示す図で、図2の(a)は平面図、図2の
(b)は下面図、図2の(c)は側断面図である。
【図3】同実施例の硬貨投出装置における基板の形状を
詳細に示す図で、図3の(a)は平面図、図3の(b)
は正面図である。
【図4】同実施例の硬貨投出装置による硬貨の投出動作
を説明する動作説明図である。
【図5】同実施例の硬貨投出装置による硬貨の投出動作
を説明する動作説明図である。
【図6】同実施例の硬貨投出装置による硬貨の投出動作
を説明する動作説明図である。
【図7】同実施例の硬貨投出装置による硬貨の投出動作
を説明する動作説明図である。
【符号の説明】
1 硬貨投出装置 2 ホッパー 3 基板 4 ディスク 5 ディスク駆動ユニット 6 投出装置本体 13 貫通孔 14 第1の突起 15 第2の突起 16 円柱体 23 接続部材 23a 下部拡径部 26 ガイド部材 27 切欠 28 硬貨投出口 32 硬貨

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬貨を捕捉する複数の貫通孔を同心円上
    に配備したディスクをホッパーと基板との間に設けて回
    転させ、前記貫通孔を通って基板上に落入した硬貨を、
    前記ディスクの裏面に配備した突起により、ディスクの
    外周に沿って形成された周壁とディスクの回転中心に設
    けられた円柱体とによって軌道を規制して押圧搬送し、
    基板上に設けられたガイド部材に当接させて進路を変更
    させ、基板上の硬貨投出口に導くようにした硬貨投出装
    置において、 前記各貫通孔を挟むようにして、前記ディスク裏面の外
    周近傍に第1の突起とこれより僅かに外側に第2の突起
    を設け、 前記第1の突起が第2の突起位置方向に向けて移動する
    ディスクの回転方向に沿って、前記円柱体から第1の突
    起までの長さよりも短い長さのガイド部材を前記円柱体
    の接線方向に向けて基板上に設け、 前記ガイド部材の先端から前記ディスクの反回転方向側
    の前記周壁に、少なくとも、投出対象硬貨の直径以上の
    長さの切欠を形成し、 前記基板におけるガイド部材の延長線上の位置に硬貨投
    出口を穿設したことを特徴とする硬貨投出装置。
  2. 【請求項2】 相互に隣接する貫通孔に対応して設けら
    れた前記第1,第2の突起において、近接する第1の突
    起と第2の突起とを一体的に形成したことを特徴とする
    請求項1記載の硬貨投出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005032209A (ja) * 2003-06-19 2005-02-03 Aruze Corp ホッパー装置
KR100832250B1 (ko) * 2001-01-24 2008-05-28 아사히 세이코 가부시키가이샤 주화 걸림 방지요소를 갖는 주화 호퍼
JP2015095222A (ja) * 2013-11-14 2015-05-18 旭精工株式会社 硬貨送出装置、その硬貨送出装置を用いる硬貨画像取得装置、及び、その硬貨送出装置を用いる硬貨画像による硬貨選別装置。
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