JPS6227946Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、硬貨またはメダルをホツパーまたは
容器内に貯溜し、所要に応じ、ホツパーまたは容
器内から回転円板の作動により１枚宛投出する硬
貨投出装置に関するものである。

（従来の技術） 従来、かかる硬貨投出装置としては種々の形式
のものがあるが、小型で高能率な硬貨投出装置と
して、例えば、特公昭55−48634号公報に記載さ
れている形式のものが知られている。

この形式の硬貨投出装置は、環状の硬貨容器を
具え、この硬貨容器の下端に硬貨送り円板が硬貨
容器に対して同心的に回転し得るよう取付けら
れ、硬貨送り円板に投出すべき硬貨が入り得る寸
法の円形の硬貨受け孔が複数個貫通形成され、前
記硬貨受け孔に入つた硬貨が硬貨容器の底板上に
支持されて硬貨送り円板の回転にともなつて送ら
れるよう構成され、環状硬貨容器の周壁に出口孔
が設けられ、この出口孔の下流側で容器内底板上
に案内部材が設けられ、硬貨送り円板によつて出
口孔部分に送られてきた硬貨が案内部材に押しつ
けられることにより案内部材により出口孔に向け
て案内され、この案内部材に向けて案内された硬
貨は、硬貨送り円板による送り出し作用を直接に
受けることなく、硬貨送り円板により出口孔部分
に送られてくる後続の硬貨によつて押されて出口
孔を経て容器外に押し出されるように構成されて
いる。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、上述したように、硬貨容器内に
回転される硬貨送り円板による直接の送り出し作
用を受けなくなつた先行硬貨を硬貨送り円板によ
つて送られてくる後続硬貨によつて押すことによ
つて出口孔から容器外に押し出す従来の構成で
は、硬貨容器内に最後に残つた１枚の硬貨は押し
出し作用を受けることがないので容器内に残つた
ままになるという問題があるとともに、出口孔で
の硬貨の排出速度が遅いため、硬貨送り円板の回
転速度を上げると出口孔部分で硬貨づまりが生
じ、したがつて、硬貨送り円板の回転速度を上げ
ることにより硬貨投出効率を上げることができな
いという問題があつた。

本考案は上述した問題を解決して、小型で、硬
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貨投出効率の優れた硬貨投出装置を提供すること
を目的とする。

（問題点を解決するための手段） 本考案によれば、底板１上に固定された環状の
硬貨容器３と、この硬貨容器３内に同心的に回転
し得るよう底板１上に支持された硬貨送り円板４
と、この硬貨送り円板４を回転する駆動装置５，
６，７とを備え、硬貨送り円板４が円周方向に離
間して貫通された複数個の硬貨受け孔８を有し、
硬貨容器３の周壁下端の所定位置に出口孔９ａが
設けられた硬貨投出装置において、半径方向に延
びる複数個の送り羽根１０を有して中心軸の周り
に回転されることにより、硬貨容器３内から容器
３外に出口孔９ａを経て硬貨を取出し得るよう設
けられたスクレーパー１１と、このスクレーパー
１１を硬貨送り円板４と同期回転させる手段１
２，１３，１４とが設けられていることを特徴す
とする。

（作 用） 上述の構成になる本考案装置によれば硬貨容器
３の上端に、既知のように、多数の硬貨をバラ状
態で収容したホツパーを連結し、駆動装置によつ
て硬貨送り円板４を回転する際、硬貨は硬貨送り
円板の各受け孔８に入り、硬貨送り円板４により
硬貨容器３内の出口孔部分に送られる。この出口
孔部分に送られた硬貨は、硬貨送り円板４と同期
回転されているスクレーパー１１の送り羽根１０
によつて出口孔９ａを経て直ちに硬貨容器外に取
り出される。

このように、硬貨容器３の出口孔部分において
送り円板４による送り作用を受けなくなつた硬貨
を直ちにスクレーパー１１の送り羽根１０によつ
て硬貨容器３外に取出して投出することができる
ので、送り円板４の回転数を上げても、硬貨が出
口孔部分でつまることなく、順次速やかに投出さ
れ、したがつて、硬貨投出速度を上昇して投出効
率を向上させることができる。

また、硬貨容器３内からスクレーパー１１の送
り羽根１０によつて硬貨を取出すので、硬貨容器
３内に硬貨が残留することがない。

（実施例） 以下、本考案を図面に示す実施例につき説明す
る。

図面において、１は硬貨容器底板で、板金製逆
Ｕ字形支持フレーム２の頂部を底板１とすること
によつて底板１を支持フレーム２と一体に形成す
ることができる。底板１上に環状硬貨容器３をね
じ等によつて固定し、この環状硬貨容器３内に硬
貨送り円板４を硬貨容器に対して同心的に回転し
得るよう底板１上に支持して設け、既知の適当な
モータ５によつて減速歯車装置６を介して回転さ
れる駆動軸７を底板１に貫通して硬貨送り円板４
を回転駆動し得るよう連結する。

硬貨送り円板４には、複数個例えば５個の受け
孔８を円周方向に離間した位置で貫通して設けて
いる。他方、予定の硬貨出口位置における底板１
の部分に、硬貨１枚分の厚さの深さを有し、かつ
受け孔８より直径の大きい、例えば、図示の例で
は約2.5倍の直径の円形落とし孔９を形成して硬
貨容器周壁下端に出口孔９ａを設ける。円形落し
孔９の位置は、第３図に示すように、送り円板４
の受け孔８が円形落し孔９の内接円となるように
選定するのが良い。

落し孔９内には、図示の例では、２枚の送り羽
根１０を有するスクレーパー１１をその中心回転
軸１２により回転自在に支承し、回転軸１２を歯
車１３，１４を介して駆動軸７により同期して回
転するよう連結し、図示のように送り円板４に５
個の受け孔８を設け、他方、スクレーパー１１に
２個の送り羽根１０を設ける場合には、送り円板
４が２回転する際に送り羽根１０が５回転するよ
うに歯数比を選定して受け孔８から落し孔９内に
落下した硬貨をスクレーパー１１の送り羽根１０
が直ちに硬貨容器内位置Ａから硬貨容器外位置Ｂ
に送出するよう構成する。

落し孔９の底板１５には硬貨容器外位置Ｂで円
周方向に延びる硬貨排出口１６を貫通して設け、
この硬貨排出口１６の下方位置に投出シユート１
７を傾斜して設ける。１８は計数用マイクロセン
サーを示す。

２０はスクレーパー１１の回転軸１２と歯車１
３の軸との間に介挿されたクラツチで硬貨づまり
等によつてスクレーパー１１が回転できなくなつ
た際に歯車軸とスクレーパー回転軸との間に滑り
を生ぜしめてモータに過負荷を与えないようにし
ている。２１は軸受を示す。

次に上述の構成になる装置の作動を説明する
に、既知のように、硬貨容器３に適当なホツパー
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を取付けて、多数の硬貨をホツパーおよび硬貨容
器３内に貯溜している状態で、硬貨容器３内に硬
貨送り円板４を回転する際、硬貨容器３内の硬貨
は受け孔８内に入り、円周方向に送られる。受け
孔８が落し孔９の上方位置を移動する間に、受け
孔８内の１個の硬貨が落し孔９内のスクレーパー
１１の送り羽根１０，１０間の円周方向に延びる
空間内に入り、硬貨送り円板４と同期回転するス
クレーパー１１の送り羽根１０によつて落し孔９
内を円周方向に送られ、円周方向に延びる排出口
１６を経て傾斜投出シユート１７上に落下して投
出される。

本考案によれば、硬貨容器内に最後の１個の硬
貨が残る問題をなくし、しかも、硬貨排出効率を
高くするという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による硬貨投出装置の斜視図、
第２図は第１図に示す装置の一部を破断除去して
示す縦断側面図、第３図は第１図示の装置の平面
図、第４図は同じく背面図である。 １……底板、２……支持フレーム、３……硬貨
容器、４……硬貨送り円板、７……駆動軸、８…
…受け孔、９ａ……出口孔、９……落し孔、１０
……送り羽根、１１……スクレーパー、１２……
回転軸、１３，１４……歯車、１５……底板、１
６……硬貨排出口、１７……傾斜投出シユート。 〓〓〓〓〓

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 底板１上に固定された環状の硬貨容器３と、こ
   の硬貨容器３内に同心的に回転し得るよう底板１
   上に支持された硬貨送り円板４と、この硬貨送り
   円板４を回転する駆動装置５，６，７とを備え、
   硬貨送り円板４が円周方向に離間して貫通された
   複数個の硬貨受け孔８を有し、硬貨容器３の周壁
   下端の所定位置に出口孔９ａが設けられた硬貨投
   出装置において、 半径方向に延びる複数個の送り羽根１０を有し
   て中心軸の周りに回転されることにより硬貨容器
   ３内から容器３外に出口孔９ａを経て硬貨を取出
   し得るよう設けられたスクレーパー１１と、 このスクレーパー１１を硬貨送り円板４と同期
   回転させる手段１２，１３，１４とが設けられて
   いることを特徴とする硬貨投出装置。