JPH0776189B2 - 2,7−ジヒドロキシ−9,10−ジヒドロフェナンスレンの製造方法 - Google Patents

2,7−ジヒドロキシ−9,10−ジヒドロフェナンスレンの製造方法

Info

Publication number
JPH0776189B2
JPH0776189B2 JP3181748A JP18174891A JPH0776189B2 JP H0776189 B2 JPH0776189 B2 JP H0776189B2 JP 3181748 A JP3181748 A JP 3181748A JP 18174891 A JP18174891 A JP 18174891A JP H0776189 B2 JPH0776189 B2 JP H0776189B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dihydrophenanthrene
dihydroxy
dibromo
reaction
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3181748A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0665131A (ja
Inventor
隆昌 花岡
義弘 杉
武彦 松崎
和彦 竹内
正隆 内
芳首 阿部
尭久 御園生
Original Assignee
工業技術院長
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 工業技術院長 filed Critical 工業技術院長
Priority to JP3181748A priority Critical patent/JPH0776189B2/ja
Publication of JPH0665131A publication Critical patent/JPH0665131A/ja
Publication of JPH0776189B2 publication Critical patent/JPH0776189B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Anti-Oxidant Or Stabilizer Compositions (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2,7−ジヒドロキシ
−9,10−ジヒドロフェナンスレンの製造方法に関す
る。さらに詳しくは2,7−ジブロモ−9,10−ジヒ
ドロフェナンスレンの加水分解による2,7−ジヒドロ
キシ−9,10−ジヒドロフェナンスレンの製造方法に
関するものである。当該化合物は、エンジニアリングプ
ラスチックス、特に液晶ポリマーを構成するモノマーと
して注目を浴びているものである。また、高分子材料の
酸化防止剤としても有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】従来、2,7−ジヒドロキシ−9,10
−ジヒドロフェナンスレンを合成する技術としては、
2,7−ジョード−9,10−ジヒドロフェナンスレン
をアルカリ金属水酸化物で加水分解する方法が提案され
ている(特開昭62−5931号)。しかし、この方法
は合成法が煩雑で価格の高いヨウ化物を使用するもので
あり、プロセス的及び経済的な面から工業的に行うこと
は困難である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、前記従来
技術の問題点を鑑み、前記2,7−ジョード−9,10
−ジヒドロフェナンスレンに代わる安価な臭素誘導体で
ある2,7−ジブロモー9,10−ジヒドロフェナンス
レンを高選択的に加水分解する方法について鋭意検討を
行った。この目的を達成するためには、2,7−ジブロ
モ−9,10−ジヒドロフェナンスレンを効率よく加水
分解し、2,7−ジヒドロキシ−9,10−ジヒドロフ
ェナンスレンとすることの出来る触媒の開発が不可欠で
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記2,
7−ジブロモ−9,10−ジヒドロフェナンスレンを高
選択的に加水分解する方法について鋭意検討を行った。
この目的を達成する触媒、溶媒等の検討を行った結果、
銅触媒が非常に高い加水分解反応活性を示し、効率良く
2,7−ジヒドロキシ−9,10−ジヒドロフェナンス
レンを生成することを見いだし、本発明を完成するに至
った。
【0005】本発明によれば、2,7−ジブロモ−9,
10−ジヒドロフェナンスレンを炭素数1から3のアル
コールを含む水溶液中、銅触媒の存在下にアルカリ金属
水酸化物とを反応させ、加水分解させることを特徴とす
る2,7−ジヒドロキシ−9,10−ジヒドロフェナン
スレンの製造方法が提供される。
【0006】本発明で原料として用いられる2,7−ジ
ブロモ−9,10−ジヒドロフェナンスレンは、フェナ
ンスレンの水素化により得られる9,10−ジヒドロフ
ェナンスレンの臭素化により容易に合成できる(米国特
許3,988,369号)。
【0007】本発明で用いる銅化合物としては、銅金
属、一価及び/または二価の銅化合物が挙げられる。一
価の銅化合物としては、CuO、 CuC1、C
Br、Cuが挙げられ、二価の銅化合物と
してはCuO、CuC1、CuBr、Cu(OH)
、Cu(NO)2・3HO、Cu(CHCO
O)2・HO等が挙げられる。これらの銅化合物は単
体または混合物として使用される。これらの銅触媒は、
通常、原料臭化物に対し1〜40モル%の範囲内で選ば
れる。この濃度以下では加水分解反応速度が遅く、40
モル%以上加えてもその増量効果は認められない。より
好ましくは2〜20%である。
【0008】本発明で用いる炭素数1〜3のアルコール
としては、メタノール、エタノール、1−プロパノー
ル、2−プロパノールが挙げられ、これらは単独、また
は混合して用いられる。これらの反応溶媒(水溶液)に
おけるアルコールの量は、通常20〜75重量%の範囲
から選ばれる。アルコールの量が20重量%以下では加
水分解速度が低く、2,7−ジヒドロキシ−9,10−
ジヒドロフェナンスレンの収率が低い。一方、アルコー
ルの量が75重量%以上ではアルコキシ化された副反応
生成物が多くなる。
【0009】本発明で用いるアルカリ金属水酸化物とし
ては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム等が挙げられ、好ましくは水酸化ナトリウムまたは
水酸化カリウムである。その使用量は2,7−ジブロモ
−9,10−ジヒドロフェナンスレン1モル当り通常2
〜10モル程度が適当である。またアルカリ水酸化物は
通常水溶液で用いられ、その濃度は5%以上が好まし
い。
【0010】本発明における反応温度は、150〜25
0℃の範囲内で選ばれる。150℃以下では反応速度が
遅く、250℃以上では脱ハロゲン反応、アルコキシ化
反応などによる副反応が著しくなるので収率が低下す
る。この温度を維持するためには、加水分解反応は密閉
容器内で加圧下で行う。
【0011】本発明の実施に当たっては、原料、触媒及
びアルカリ金属水酸化物の接触を十分行うために、良好
な攪拌状態を保つことが必要である。また、本発明で得
られる2,7−ジヒドロキシ−9,10−ジヒドロフェ
ナンスレンの酸化を防止するため、窒素雰囲気中で反応
を行うことが好ましい。
【0012】本発明の方法において得られた反応生成物
を含むアルカリ溶液はアルカリを水と混合しない溶媒を
用い、抽出により副生成物を除去、精製を行い、残った
水溶液を鉱酸により中和すると、2,7−ジヒドロキシ
−9,10−ジヒドロフェナンスレンが得られる。しか
し、生成物である2,7−ジヒドロキシ−9,10−ジ
ヒドロフェナンスレンの単離及び精製方法は上記方法に
限られるものでなく特に制限はない。
【0013】
【実施例】以下の実施例によりさらに説明するが本発明
はこれらに限定されるものではない。
【0014】実施例1 300mlSUS−316製電磁攪拌式オートクレーブ
に2,7−ジブロモ−9,10−ジヒドロフェナンスレ
ン5.0g(23.6mmol)、水酸化ナトリウム1
8.4g(0.47mol)、エタノール45ml、水
108ml及び酸化第一銅0.19g(2.35mmo
l)を仕込み、空気を窒素で置換した後、攪拌しながら
200℃まで加熱し、6時間保持した。次にオートクレ
ーブを室温まで冷却した後、反応物を取り出し、オート
クレーブ内をエタノール及び水で洗浄した。この溶液に
ベンゼン200mlを加え、未反応原料及び中性の副生
成物をベンゼン相に抽出除去した後、アルカリ水溶液を
ろ過し銅触媒を除去した。続いて、アルカリ水溶液を濃
硫酸で酸性にして、析出した結晶を遠心分離機で分離
し、白色粉末を得た。本粉末及びベンゼン抽出液を高速
液体クロマトグラフィーで分析したところ、2,7−ジ
ブロモ−9,10−ジヒドロフェナンスレンの反応率は
99.8%、2,7−ジヒドロキシ−9,10−ジヒド
ロフェナンスレンの選択率は74.8%であった。
【0015】実施例2 反応温度を180℃とした以外は実施例1と同様の条件
下で反応を行い、生成物を分離した。2,7−ジブロモ
−9,10−ジヒドロフェナンスレンの反応率は99.
7%、2,7−ジヒドロキシ−9,10−ジヒドロフェ
ナンスレンの選択率は51.3%であった。
【0016】比較例1 銅触媒を使用しないこと以外は実施例1と同様の条件下
で反応を行い、生成物を分離した。2,7−ジブロモ−
9,10−ジヒドロフェナンスレンの反応率は63.4
%、2,7−ジヒドロキシ−9,10−ジヒドロフェナ
ンスレンの選択率は1.9%であった。
【0017】比較例2 溶媒として水153mlを用いた以外は実施例1と同様
の条件下で反応を行い、生成物を分離した。2,7−ジ
ブロモ−9,10−ジヒドロフェナンスレンの反応率は
29.6%、2,7−ジヒドロキシー9,10−ジヒド
ロフェナンスレンの選択率は76.7%であった。
【0018】
【発明の効果】本発明の方法によれば、穏和な条件で
2,7−ジブロモ−9,10−ジヒドロフェナンスレン
の加水分解を行うことができ、工業的に重要な2,7−
ジヒドロキシ−9,10−ジヒドロフェナンスレンを効
率よく得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 (72)発明者 竹内 和彦 茨城県つくば市東1丁目1番地 工業技術 院化学技術研究所内 (72)発明者 内 正隆 千葉県野田市山崎2641番地 東京理科大学 内 (72)発明者 阿部 芳首 千葉県野田市山崎2641番地 東京理科大学 内 (72)発明者 御園生 尭久 千葉県野田市山崎2641番地 東京理科大学 内 (56)参考文献 特開 昭62−5931(JP,A) 特開 昭63−99029(JP,A) 特開 平2−240036(JP,A) 特開 平3−38538(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2,7−ジブロモ−9,10−ジヒドロフ
    ェナンスレンを炭素数1から3のアルコールを含む水溶
    液中で銅触媒の存在下、アルカリ金属水酸化物と反応さ
    せることを特徴とする2,7−ジヒドロキシ−9,10
    −ジヒドロフェナンスレンの製造方法
JP3181748A 1991-06-26 1991-06-26 2,7−ジヒドロキシ−9,10−ジヒドロフェナンスレンの製造方法 Expired - Lifetime JPH0776189B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3181748A JPH0776189B2 (ja) 1991-06-26 1991-06-26 2,7−ジヒドロキシ−9,10−ジヒドロフェナンスレンの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3181748A JPH0776189B2 (ja) 1991-06-26 1991-06-26 2,7−ジヒドロキシ−9,10−ジヒドロフェナンスレンの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0665131A JPH0665131A (ja) 1994-03-08
JPH0776189B2 true JPH0776189B2 (ja) 1995-08-16

Family

ID=16106197

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3181748A Expired - Lifetime JPH0776189B2 (ja) 1991-06-26 1991-06-26 2,7−ジヒドロキシ−9,10−ジヒドロフェナンスレンの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0776189B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS625931A (ja) * 1985-07-03 1987-01-12 Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co Ltd 9,10−ジヒドロフエナントレン誘導体
JPS6399029A (ja) * 1986-10-15 1988-04-30 Asahi Chem Ind Co Ltd 芳香族ヨウ素化物の加水分解法
JP2666458B2 (ja) * 1989-03-15 1997-10-22 東ソー株式会社 ビフェニル―4,4´―ジオールの製造法
JP2737266B2 (ja) * 1989-07-05 1998-04-08 東ソー株式会社 ビフェニル―4,4′―ジオールを製造する方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0665131A (ja) 1994-03-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100716077B1 (ko) 아릴 알킬 에테르의 제조 방법
JPS6121211B2 (ja)
JPS5929180B2 (ja) グリコ−ル酸の製造方法
CN115010592B (zh) 4-溴邻苯二甲酸的制备方法
JP2001502692A (ja) ナブメトン又はその前駆物質の製造
JPH0776189B2 (ja) 2,7−ジヒドロキシ−9,10−ジヒドロフェナンスレンの製造方法
EP0484122B1 (en) Method for obtaining high-purity cinnamic acid
US7247758B2 (en) Method for producing 2,3,6,7,10,11-hexahydroxytriphenylene
CN110128246A (zh) 一种羟基酪醇的制备方法
JP2005336121A (ja) 3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸の製造方法
US4306100A (en) Process for production of alkenediols
JP2005247840A (ja) 1,3−プロパンジオールの製造方法及び該製造方法で得られる1,3−プロパンジオール
US3907877A (en) Precipitation of sodium benzoate
JPH0338537A (ja) ビフェニル―4,4′―ジオールの合成法
RU2240301C2 (ru) Способ получения фторированного соединения бензолдиметанола
CN108707073A (zh) 一种亚丙烯双乙酯的制备方法
JPH07165643A (ja) ジオール化合物の製造法
JPH0338538A (ja) ビフェニル―4,4′―ジオールを製造する方法
JPH0460457B2 (ja)
JPH10265459A (ja) 1,2,3,6−テトラヒドロ−2,2,6,6−メチルピリジン−n−オキシルの製造法
JP2907523B2 (ja) 桂皮酸類の製造方法
JP2666458B2 (ja) ビフェニル―4,4´―ジオールの製造法
JPH0791253B2 (ja) エチレンシアンヒドリンの製造方法
CN118026836A (zh) 一种4-叔丁基环己基乙酸或其酯的制备方法
JPH01175948A (ja) 3,5‐ジクロロフェノールの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term