JPH07165643A - ジオール化合物の製造法 - Google Patents
ジオール化合物の製造法Info
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Abstract
応液から分離されるカルボン酸混合物をアルコールでエ
ステル化した後、生成したエステル化物を水素により水
素化分解してジオール化合物を製造する際に、酸化銅及
び酸化亜鉛を主成分として含有する触媒と、酸化銅及び
酸化鉄が酸化アルミニウムに担持された触媒とからなる
併用触媒の存在下で、該エステル化物を水素により水素
化分解し、そしてこの水素化分解反応混合液から前記併
用触媒を濾過分離することを特徴とするジオール化合物
の製造法に関する。 【効果】 本発明の方法により、シクロヘキサンの液相
空気酸化反応液から分離されるカルボン酸混合物をアル
コールでエステル化した後、生成したエステル化物を、
活性及び濾過分離性がともに優れた、クロムを含まない
触媒の存在下で水素により水素化分解して、対応するジ
オール化合物を容易に製造することができる。
Description
空気酸化反応液から分離されるカルボン酸混合物をエス
テル化した後、生成したエステル化物を水素により水素
化分解して1,6−ヘキサンジオール、1,5−ペンタ
ンジオール、1,4−ブタンジオールなどのジオール化
合物を製造する方法に関するものである。このようなジ
オール化合物は、ポリウレタンエラストマー、合成樹脂
添加剤、医農薬中間体などに利用されている有用な化合
物である。
ε−カプロラクタムの合成原料として有用なシクロヘキ
サノール及びシクロヘキサノンが工業的に製造されてい
るが、1,6−ヘキサンジオールなどのジオール化合物
は、この酸化反応で副生するカルボン酸混合物をアルコ
ールでエステル化した後、生成したエステル化物を水素
で水素化分解して製造されている。
して、種々のカルボン酸、例えば、一塩基酸としてカプ
ロン酸、吉草酸、酪酸、プロピオン酸及び酢酸などが生
成し、二塩基酸としてアジピン酸、グルタール酸、コハ
ク酸などが生成し、また、オキシ酸としてε−オキシカ
プロン酸あるいはその環化物、即ち、ε−カプロラクト
ンなどが生成する。そして、これらカルボン酸の混合物
は、上記の酸化反応液を水で抽出するか、水酸化ナトリ
ウム又は炭酸ナトリウム水溶液で洗浄することにより分
離回収されることが知られている(例えば、触媒,33,
5, 341 (1991)参照)。
化合物の製造法としては、上記の水抽出されたカルボン
酸混合物をアルコール、特に1,6−ヘキサンジオール
などのジオール化合物によりエステル化した後に、水素
化触媒として銅−クロム系触媒を用いて、大気圧以上の
圧力下、200〜350℃の反応温度で該エステル化物
を水素により水素化分解して得られた反応液からジオー
ル化合物を分離する方法が知られている(特公昭49−
27164号公報参照)。
リ洗浄で得られるカルボン酸のナトリウム塩を中和し
て、アジピン酸やオキシカプロン酸を主成分とするカル
ボン酸の混合物をメチルイソブチルケトンなどの有機溶
剤で抽出し、これを1,6−ヘキサンジオールなどのジ
オール化合物でエステル化した後に、銅−クロム系触媒
を用いて、200〜300kg/cm2 の圧力下、24
0〜290℃の反応温度で該エステル化物を水素で水素
化分解してジオール化合物を得る方法も知られている
(特公昭53−33567号公報参照)。
反応液から分離されるカルボン酸混合物をエステル化し
た後、生成したエステル化物を水素により水素化分解し
て1,6−ヘキサンジオールなどのジオール化合物を製
造する方法においては、エステル化剤としては反応生成
物であるジオール化合物を主成分にしたアルコールが用
いられている。
でエステル化するには200℃以上の高温が必要になる
ために、メタノールやエタノールなどの一価アルコール
を使用すると反応が高圧下の反応になり、工業的には設
備費が高価になると共に危険性も高くなって好ましくな
いことによる。また、より低温でエステル化を行うため
に硫酸などの触媒を使用することも考えられるが、この
場合は触媒の分離及び廃液の処理などの問題が生じてく
るために、やはり工業的な製造法としては好ましくな
い。このため、上記のように、エステル化剤としては、
低級一価アルコールよりも沸点が著しく高く常圧無触媒
の条件でエステル化が実施できる1,6−ヘキサンジオ
ールなどのジオール化合物が好適に使用されている。特
に、1,6−ヘキサンジオールなどのジオール化合物を
50%以上含む水素化分解反応液はそれ自身が目的物で
あるので、エステル化に他のアルコールを用いた場合に
必要な分離操作を省くことができ、更に好ましく使用さ
れている。
分離されるカルボン酸混合物をエステル化した後、生成
したエステル化物を水素により水素化分解して1,6−
ヘキサンジオールなどのジオール類を製造する方法にお
いては、水素化触媒として、前記のように、銅−クロム
系触媒が広く用いられている。これは、1,6−ヘキサ
ンジオールなどのジオール化合物をエステル化剤として
用いた場合、ジオール化合物がアジピン酸などの二塩基
酸と分子量の大きいポリエステルを作って水素化分解に
250℃以上の高い反応温度が必要とされるため、高温
での反応において活性の高い触媒が求められたことによ
る。更に、このようなエステル化物の水素化分解で得ら
れる反応液は粘度が高く、反応液からの触媒の濾過分離
が容易ではないために、濾過分離性のよい触媒が必要と
されたことにもよっている。
害なクロムを含むため、その使用に当たっては触媒のハ
ンドリングに特別な防塵対策が必要であり、また工程で
排出される排水や廃液の処理にも特別な設備が必要とな
るなどの欠点を有する。特に、液相懸濁の条件で反応を
行う場合には、触媒成分が一部反応液に溶解するため
に、反応液から製品の1,6−ヘキサンジオールなどの
ジオール化合物を蒸留分離した後の蒸留釜残の処理が問
題となっている。
ルボン酸エステルを水素により水素化分解してアルコー
ルを製造する方法において提案されているが、1,6−
ヘキサンジオールなどのジオール化合物の製造に適用す
るには、いずれも工業的に充分満足できる性能を有して
いるものではない。例えば、特開昭63−141937
号公報には、酸化銅と酸化亜鉛からなる触媒を用いてラ
ウリン酸メチルエステルからラウリルアルコールを製造
する方法が提案されている。しかし、この触媒を前記の
1,6−ヘキサンジオールの製造に適用する場合、触媒
の活性は銅−クロム系触媒よりも高いがその濾過分離性
が極めて悪いという問題を有している。
は、酸化銅及び酸化鉄を酸化アルミニウムに担持した触
媒を用いてヤシ油脂肪酸メチルエステルから対応するア
ルコールを製造する方法が提案されている。しかし、こ
の触媒を前記の1,6−ヘキサンジオールの製造に適用
する場合は、触媒の濾過分離性は銅−クロム系触媒と同
等であるがその活性がかなり低いという問題を有してい
る。
サンの液相空気酸化反応液から分離されるカルボン酸混
合物をエステル化した後、生成したエステル化物を水素
により水素化分解してジオール化合物を製造する方法に
おいて、活性及び濾過分離性がともに優れ、しかも有害
なクロムを含まない水素化触媒を使用して、ジオール化
合物を工業的に効率よく製造する方法を提供することを
目的とするものである。
達成するためにクロムを含まない公知の銅系触媒につい
て鋭意検討を行った結果、クロムを含まない二種類の公
知の銅系触媒を併用して水素化分解反応を実施すると、
驚くべきことに触媒の活性が極めて高く、そして反応液
からの触媒の濾過分離も極めて容易であることを見出し
て本発明を完成するに至った。
気酸化反応液から分離されるカルボン酸混合物をアルコ
ールでエステル化した後、生成したエステル化物を水素
により水素化分解してジオール化合物を製造する際に、
酸化銅及び酸化亜鉛を主成分として含有する触媒と、酸
化銅及び酸化鉄が酸化アルミニウムに担持された触媒と
からなる併用触媒の存在下で、該エステル化物を水素に
より水素化分解し、そしてこの水素化分解反応液から前
記併用触媒を濾過分離することを特徴とするジオール化
合物の製造法に関する。
発明で使用されるカルボン酸混合物は、シクロヘキサン
を液相空気酸化してシクロヘキサノール及びシクロヘキ
サノンを製造する際の酸化反応液から水抽出やアルカリ
洗浄などの方法によって分離回収される。例えば、特公
昭49−27164号公報に開示されているように、上
記酸化反応液の水抽出により、カプロン酸、吉草酸及び
酪酸などの一塩基酸、アジピン酸、グルタール酸及びコ
ハク酸などの二塩基酸、及びオキシカプロン酸などのオ
キシ酸を主成分として含む水相を分液した後、この水相
を濃縮することによってシクロヘキサノール、シクロヘ
キサノン及び一塩基酸を殆ど含まないカルボン酸混合物
を回収することができる。
示されているように、上記シクロヘキサン酸化反応液を
水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、この洗浄液を希硫酸
で中和した後、メチルイソブチルケトンで抽出して濃縮
することにより、アジピン酸、グルタール酸及びコハク
酸などの二塩基酸、及びオキシカプロン酸などのオキシ
酸を主成分として含有するカルボン酸混合物を回収する
こともできる。
のような方法で分離回収されるアジピン酸、グルタール
酸及びコハク酸などの二塩基酸、及びオキシカプロン酸
などのオキシ酸を含有するカルボン酸混合物をアルコー
ルでエステル化することにより、これらアルコールに対
応するエステル化物として容易に得ることができる。こ
のとき、アルコールとしては、例えば、メタノール、エ
タノール、プロパノール及びブタノールなどの一価アル
コール、又は1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタ
ンジオール及び1,6−ヘキサンジオールなどのジオー
ル化合物を使用することができる。この場合、前記エス
テル化物を常圧無触媒の条件下で行うためには、低級ア
ルコールを用いることなく著しく沸点が高いアルコール
を用いることが必要であり、このためには1,6−ヘキ
サンジオールを用いることが好ましく、特に好ましくは
1,6−ヘキサンジオールを50%以上含む上記エステ
ル化物の水素化分解反応液が使用される。
量は、通常、原料のカルボン酸混合物の酸価(AV:m
g−KOH/g)に対して、アルコールの水酸基が当量
で1.2〜1.5倍の範囲であるように設定される。こ
の比率が1.2倍よりも小さい場合は、エステル化の反
応速度が非常に遅くなってエステル化反応が完結しない
ため、得られるエステル化物はそのAV値が高くなり水
素化分解の原料としては好ましくないものとなる。即
ち、エステル化物のAV値が5mg−KOH/g以上で
あると、水素化分解反応の際に、酸性物質の作用により
水素化触媒の成分の溶解が著しくなりその活性が低下す
るようになる。また、前記比率が1.5倍よりも大きい
場合は、エステル化反応には支障はないが、エステル化
反応及び水素化分解反応における反応液の処理量が多く
なるために装置が大きくなり、結局、目的のジオール化
合物の回収に多量のエネルギーを必要とするようにな
る。
は特に制限はないが、通常、反応温度200〜250℃
で、反応液のAV値が5mg−KOH/g以下、好まし
くは2mg−KOH/g以下になるまで反応を行うこと
が好ましい。また、エステル化反応は平衡反応であるの
で、生成する水を窒素ガスなどの不活性ガスで気化同伴
させて除去すれば反応を速やかに完結させることができ
る。
して得られたエステル化物を水素により水素化分解する
ことによって行われる。この水素化分解反応は、通常、
反応温度が250〜300℃、好ましくは270〜30
0℃で、水素圧がこの反応温度において200〜300
kg/cm2 、好ましくは250〜300kg/cm2
の条件で行われる。反応温度が300℃より高くなると
水の副生量が多くなり、水素圧が300kg/cm2 よ
り高くなると装置の安全性の点を考慮しなければならな
いのでそれぞれ好ましくない。
主成分として含有する触媒(以下、A触媒と記す)、及
び酸化銅及び酸化鉄が酸化アルミニウムに担持された触
媒(以下、B触媒と記す)からなる併用触媒(以下、A
触媒とB触媒との組合わせを併用触媒と記す)の存在下
に、前記エステル化物の水素による水素化分解反応が行
われる。本発明の水素化分解反応で使用されるA触媒と
しては、例えば、メタノール合成触媒、シクロヘキサノ
ール脱水素触媒、CO低温転化触媒、及び硫化水素又は
CO除去用ガス精製触媒などとして一般に市販されてい
る銅−亜鉛系の触媒を使用することができる。これらの
触媒はいずれも酸化銅と酸化亜鉛を主成分として含有し
ているが、アルミナや粘土物などの担体やバインダーを
含有していても差し支えない。
これを粉砕して用い、また粉末として供給される場合は
そのまま使用することができる。いずれの場合もA触媒
は粉体の粒度が通常200メッシュ篩下で、平均粒径が
1〜50μm、特に2〜20μmであることが好まし
い。好適に使用されるA触媒としては、例えば、BAS
F社から市販されているガス精製触媒R3−12(ペレ
ット成型品、組成:CuO40%−ZnO40%−Al
2 O3 20%)や日産ガードラー社から市販されている
CO低温転化触媒G−66G(ペレット成型品、組成:
CuO30%−ZnO60%−粘度物10%)などを粉
砕して得られる200メッシュ篩下の粉体を挙げること
ができる。
は、特公昭45−7287号公報、特公昭58−507
75号公報及び特開昭52−156192号公報などに
開示されている方法に従って調製され、酸化銅及び酸化
鉄が酸化アルミニウムに担持されている公知の触媒を使
用することができる。このとき、触媒の平均粒径は通常
5〜15μmであることが好ましい。上記触媒は、活性
成分として銅を含有するとともにそれ自身の濾過分離性
が良好であるために、本発明には特に好適なものであ
る。
合する際、A触媒の比率が余り大きくなると併用触媒の
活性は高くなるが濾過分離性が悪くなり、逆にB触媒の
比率が余り大きくなると併用触媒の濾過分離性は良好に
なるが活性が低くなる。従って、A触媒とB触媒との混
合比率は、通常、A触媒:B触媒(重量比)=1:0.
5〜1:10とすることが好ましく、より好ましくは
1:0.5〜1:8、更に好ましくは1:1〜1:5で
ある。
場合に比べて、併用触媒の活性及び濾過分離性が優れて
いる理由は明確ではないが、例えば、次のように推定す
ることができる。A触媒においては、酸化亜鉛の働きに
より酸化銅の分散が極めて良好であるため、反応液中に
銅成分の一部が溶解しやすく、反応中にこの溶解した銅
成分が水素で還元されたとき、活性成分である銅メタル
の粒度が極めて小さくなる。その結果、触媒の活性は高
くなるが濾過分離性が悪くなるものと考えられる。一
方、B触媒は酸化鉄及び酸化アルミニウムの存在により
濾過分離性は改善されているが、酸化銅の分散性がA触
媒よりも劣るために活性が低くなるものと考えられる。
の銅成分が反応中に一旦溶解し、共存する濾過分離性の
よいB触媒の銅成分上に沈着し、それによって併用触媒
の活性が高くなり、同時に濾過分離性が良好になるもの
と考えられる。これは、触媒の粒度分布を測定すると、
図1〜3に示すように併用触媒の粒径が使用前よりも使
用後に大きくなっていることからも推測される。従っ
て、併用触媒がA触媒及びB触媒のいずれとも異なる新
規な性質を有する触媒として作用していることは明白で
ある。
懸濁床の装置で行うことができる。即ち、原料の前記エ
ステル化物と併用触媒とを耐圧反応器に仕込み、水素加
圧下、攪拌しながら反応温度まで昇温して反応を行うバ
ッチ式の反応で実施することができる。また、予め原料
のエステル化物に併用触媒を懸濁させて水素加圧下で加
熱した後、これを反応器の下部に連続的に導入して反応
を行う連続式の反応でも実施することができる。なお、
併用触媒の使用量は、原料のエステル化物に対して通常
0.1〜3.0重量%、好ましくは0.3〜1.5重量
%である。
られた反応液(水素化反応分解液)から濾過分離され
る。本発明では、前記併用触媒を使用することによっ
て、通常の濾過装置、例えばフィルター式濾過装置を用
いてこの濾過を容易に行うことができる。そして、1,
6−ヘキオンジオールなどのジオール化合物は、濾過し
て得られた反応液から、例えば通常の減圧蒸留装置を用
いて容易に蒸留分離することができ、それによって1,
6−ヘキサンジオール、1,5−ペンタンジオール、
1,4−ブタンジオールなどが目的の製品として得られ
る。
に説明する。なお、各実施例及び比較例に用いられるカ
ルボン酸混合物は特公昭49−27164号公報記載の
シクロヘキサンの液相空気酸化反応液から水抽出法によ
り調製した。抽出されたカルボン酸混合物はアジピン酸
を26.8重量%、オキシカプロン酸を31.9重量
%、グルタール酸を6.1重量%、コハク酸を1.2重
量%含有していた。
カルボン酸混合物1000kgを、1,6−ヘキサンジ
オールを50%以上含有する水素化分解反応液850k
gによりエステル化して調製した。得られたエステル化
物は1,6−ヘキサンジオール3.1重量%と、1,5
−ペンタンジオール1.1重量%と、1,4−ブタンジ
オール0.06重量%とを含み、その酸価(AV)は
0.8mg−KOH/gであり、またそのケン化価(S
V)は343mg−KOH/gであった。なお、この水
素化分解反応液は特開平3−115237号公報の実施
例1に記載されている方法により調製されたもので、
1,6−ヘキサンジオール61.1重量%と、1,5−
ペンタンジオール8.5重量%と、1,4−ブタンジオ
ール0.8重量%とを含むものであった。
触媒R3−12(ペレット成型品、組成:CuO40%
−ZnO40%−Al2 O3 20%)を粉砕して200
メッシュ篩を通過した微粉体(反応前の平均粒径8.3
μm)を調製した。また、B触媒として、特公昭58−
50775号公報の実施例1に記載の方法によって調製
され、CuO30%−Fe2 O3 30%−Al2 O3 4
0%からなる粉体の触媒(反応前の平均粒径9.7μ
m)を調製した。上記のカルボン酸混合物のエステル化
物350gと表1記載の比率で混合されたA触媒及びB
触媒からなる併用触媒3.5gとを容積500mlのス
テンレス製オートクレーブに仕込み、これに水素ガスを
圧入した後、攪拌しながら反応温度280℃、水素圧2
80kg/cm2 で5時間水素化分解反応を行った。
ーをセットした容積500mlの90φ加圧濾過器に、
55℃に保持された水素化分解反応液350mlを入れ
て窒素ガスで1.0kg/cm2 に加圧しながら濾過を
行った。濾過時間は、この反応液の最初の50mlが通
過した後、次の50mlを濾過するのに要した時間をス
トップウオッチで測定することにより求めた。
キサンジオールなどのジオール化合物の同定は前記濾過
により得られた反応液(濾液)をガスクロマトグラフィ
ーにより分析して行った。また、原料として用いられた
カルボン酸混合物のエステル化物及び反応液(濾液)の
ケン化価(SV:mg−KOH/g)を滴定により求
め、次式によりSV反応率を算出した。
れた併用触媒を少量のメタノールで洗浄して乾燥した
後、エタノールに分散させて、遠心沈降式粒度分布測定
装置(SA−CA3型:島津製作所製)を用いて測定し
た。得られた分析結果を表1に示す。
用触媒をA触媒及びB触媒のそれぞれ単独に変えたこと
を除き、実施例1と同様の反応及び分析を行った。分析
結果を表1に示す。
ドラー社から市販されているCO低温転化触媒G−66
G(ペレット成型品、組成:CuO30%−ZnO60
%−粘度物10%)を粉砕して200メッシュ篩を通過
した微粉体(反応前の平均粒径6.7μm)を用いたこ
と、及び併用触媒中のA触媒とB触媒との混合比率(重
量比)を表1に記載のように変更したことを除き、実施
例1と同様の反応及び分析を行った。分析結果を表1に
示す。
とを除き、実施例2と同様の反応及び分析を行った。分
析結果を表1に示す。
触媒が有していた活性及び濾過分離性に関する問題点を
同時に克服することができる。即ち、本発明の方法によ
り、触媒活性が優れ、濾過による分離性が容易であっ
て、しかもクロムを含まない特定の併用触媒の存在下
で、シクロヘキサンの酸化反応液から分離されるカルボ
ン酸混合物のエステル化物を水素により水素化分解して
得られる水素化分解反応液から前記併用触媒を濾過分離
して、1,6−ヘキサンジオールなどのジオール化合物
を容易に得ることができる。
触媒=1:1)の反応前と反応後の粒径分布を示す。
前と反応後の粒径分布を示す。
前と反応後の粒径分布を示す。
Claims (2)
- 【請求項1】 シクロヘキサンの液相空気酸化反応液か
ら分離されたカルボン酸混合物をアルコールによりエス
テル化した後、生成したエステル化物を水素により水素
化分解してジオール化合物を製造する際に、酸化銅及び
酸化亜鉛を主成分として含有する触媒と、酸化銅及び酸
化鉄が酸化アルミニウムに担持された触媒とからなる併
用触媒の存在下で、該エステル化物を水素により水素化
分解することを特徴とするジオール化合物の製造法。 - 【請求項2】 前記水素化分解反応液から前記併用触媒
を濾過分離することを特徴とする特許請求の範囲第1項
記載のジオール化合物の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6244140A JP3033882B2 (ja) | 1993-10-08 | 1994-10-07 | ジオール化合物の製造法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5-253205 | 1993-10-08 | ||
JP25320593 | 1993-10-08 | ||
JP6244140A JP3033882B2 (ja) | 1993-10-08 | 1994-10-07 | ジオール化合物の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07165643A true JPH07165643A (ja) | 1995-06-27 |
JP3033882B2 JP3033882B2 (ja) | 2000-04-17 |
Family
ID=26536594
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6244140A Expired - Fee Related JP3033882B2 (ja) | 1993-10-08 | 1994-10-07 | ジオール化合物の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3033882B2 (ja) |
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JP2008505156A (ja) * | 2004-07-09 | 2008-02-21 | ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト | 触媒およびカルボニル化合物の水素化法 |
JP2012523386A (ja) * | 2009-04-08 | 2012-10-04 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | 1,6−ヘキサンジオールをオリゴ−およびポリエステルの水素化によって製造する方法 |
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1994
- 1994-10-07 JP JP6244140A patent/JP3033882B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US8759594B2 (en) | 2009-04-08 | 2014-06-24 | Basf Se | Method for producing 1,6-hexanediol by hydrogenation of oligo- and polyesters |
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