JP2666458B2 - ビフェニル―4,4´―ジオールの製造法 - Google Patents
ビフェニル―4,4´―ジオールの製造法Info
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- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ビフェニル−4,4′−ジオール(以下、BPD
Oと略記する)の製造法に関する。更に詳しくは、4,4′
−ジハロゲノビフェニル(以下、DHBPと略記する)の加
水分解方法に関するものである。
Oと略記する)の製造法に関する。更に詳しくは、4,4′
−ジハロゲノビフェニル(以下、DHBPと略記する)の加
水分解方法に関するものである。
BPDOは、エンジニアリングプラスチックス、特に液晶
ポリマーのモノマーとして近年注目を集めており、また
高分子材料の酸化防止剤としても有用な化合物である。
ポリマーのモノマーとして近年注目を集めており、また
高分子材料の酸化防止剤としても有用な化合物である。
[従来の技術] DHBPを加水分解してBPDOを製造する方法としては、 4,4′−ジクロルビフェニルを、CuO−SiO2存在下に52
6〜600℃の高温で気相で加水分解させる方法(USP 192
5567) DHBPを銅化合物触媒の存在下に、アルカリ金属及びま
たはアルカリ土類金属水酸化物の水溶液あるいは懸濁液
と250〜275℃で加圧下に反応させる方法(特開昭54−22
347号公報,特開昭55−17304号公報) 4,4′−ジブロモビフェニルを、二価の銅化合物触媒
の存在下に、アルカリ金属水酸化物の水溶液と250〜300
℃で加圧下に反応させる方法(USP 4475000) 4,4′−ジヨードビフェニルを、銅もしくは鉄化合物
触媒と苛性アルカリの存在下、ジメチルスルホキシド溶
媒中で加水分解させる方法(特開昭62−167732号公報) などが知られている。
6〜600℃の高温で気相で加水分解させる方法(USP 192
5567) DHBPを銅化合物触媒の存在下に、アルカリ金属及びま
たはアルカリ土類金属水酸化物の水溶液あるいは懸濁液
と250〜275℃で加圧下に反応させる方法(特開昭54−22
347号公報,特開昭55−17304号公報) 4,4′−ジブロモビフェニルを、二価の銅化合物触媒
の存在下に、アルカリ金属水酸化物の水溶液と250〜300
℃で加圧下に反応させる方法(USP 4475000) 4,4′−ジヨードビフェニルを、銅もしくは鉄化合物
触媒と苛性アルカリの存在下、ジメチルスルホキシド溶
媒中で加水分解させる方法(特開昭62−167732号公報) などが知られている。
しかし、の方法では、副生する塩化水素による金属
材料の腐蝕があり、高温での気相反応であるため装置の
材質上問題がある。
材料の腐蝕があり、高温での気相反応であるため装置の
材質上問題がある。
及びの方法では、DHBPを250℃以上の温度で加圧
下、濃厚な苛性ソーダ水溶液と反応させるため、工業化
にあたっては適切な装置材質が見出だせなかった。加え
て反応触媒に銅化合物を用いるため、脱ハロゲンによる
フェニルフェノール類及びアルカリ水溶液可溶性の高分
子物質が5〜15%も副生するという問題があった。
下、濃厚な苛性ソーダ水溶液と反応させるため、工業化
にあたっては適切な装置材質が見出だせなかった。加え
て反応触媒に銅化合物を用いるため、脱ハロゲンによる
フェニルフェノール類及びアルカリ水溶液可溶性の高分
子物質が5〜15%も副生するという問題があった。
の方法では、高価な溶剤を使用し、また反応時に溶
剤の分解が認められるという欠点がある。
剤の分解が認められるという欠点がある。
本発明者らは、上記欠点に鑑み塩素及び/または臭素
の4,4′−ジハロゲノビフェニルを炭素数1〜3の一価
アルコールを含む水溶液中、一価及び/または二価の銅
化合物系触媒の存在下、アルカリ金属水酸化物と反応さ
せ加水分解させる方法により、200℃以下の温和な条件
下でBPDOが製造出来ることを見出し、既に特許を出願し
た(特願昭63−159499号)。しかし、該方法においても
200℃以下の温度で反応は進行するが、反応は遅く、工
業化にあっては更なる反応速度の向上及び反応温度の温
和化が望まれていた。
の4,4′−ジハロゲノビフェニルを炭素数1〜3の一価
アルコールを含む水溶液中、一価及び/または二価の銅
化合物系触媒の存在下、アルカリ金属水酸化物と反応さ
せ加水分解させる方法により、200℃以下の温和な条件
下でBPDOが製造出来ることを見出し、既に特許を出願し
た(特願昭63−159499号)。しかし、該方法においても
200℃以下の温度で反応は進行するが、反応は遅く、工
業化にあっては更なる反応速度の向上及び反応温度の温
和化が望まれていた。
[発明が解決しようとする課題] 芳香族ハロゲン化合物の大きな特色の一つは、ハロゲ
ンの反応性が脂肪族の場合に比べてはるかに小さいこと
である。
ンの反応性が脂肪族の場合に比べてはるかに小さいこと
である。
従って、及びの方法に見られる従来方法では、ア
ルカリ水溶液中で、銅化合物触媒存在下に、250℃以上
もの高温下で加水分解を行う必要があった。それゆえ、
装置材質として高価なニッケル,ハステロイB(Ni−28
Mo),ハステロイC(Ni−17Mo−15Cr−5Fe−3W)等を
用いても、この様な高温では腐蝕の問題は解決出来なか
った。
ルカリ水溶液中で、銅化合物触媒存在下に、250℃以上
もの高温下で加水分解を行う必要があった。それゆえ、
装置材質として高価なニッケル,ハステロイB(Ni−28
Mo),ハステロイC(Ni−17Mo−15Cr−5Fe−3W)等を
用いても、この様な高温では腐蝕の問題は解決出来なか
った。
また、本発明者らが既に出願した方法では200℃以下
の温度でも反応を可能とし、高価な装置材質を用いれば
腐食の問題は解決出来るようになったが、より安価な装
置材質を用いようとすれば更なる反応温度の低温化が必
要であり、また低温化に伴う反応速度の低下という問題
点があった。
の温度でも反応を可能とし、高価な装置材質を用いれば
腐食の問題は解決出来るようになったが、より安価な装
置材質を用いようとすれば更なる反応温度の低温化が必
要であり、また低温化に伴う反応速度の低下という問題
点があった。
本発明の目的は、BHBPを低温、短時間で加水分解し、
高選択的にBPDOを製造する方法を提供することである。
高選択的にBPDOを製造する方法を提供することである。
[課題を解決するための手段] 本発明者ら、従来技術の問題点に鑑み、前記金属材料
の腐蝕が抑制される200℃以下の低温で、短時間にBHBP
を加水分解する方法につき鋭意検討を行った。
の腐蝕が抑制される200℃以下の低温で、短時間にBHBP
を加水分解する方法につき鋭意検討を行った。
本発明者らは、塩素及び/または臭素の4,4′−ジハ
ロゲノビフェニルを炭素数1〜3の一価アルコールを含
む水溶液中、一価及び/または二価の銅化合物系触媒の
存在下、アルカリ金属水酸化物と反応させることにより
加水分解させてビフェニル−4,4′−ジオールを製造す
る方法において、大環状ポリエーテル類、第四級アンモ
ニウム塩化合物及びホスホニウム塩化合物等のいわゆる
相関移動触媒を用いて反応を行なわせると、200℃以下
の温和な条件下で加水分解速度が著しく高まり、加えて
脱ハロゲンによるビフェニル類やフェニルフェノール類
の副生及び一価アルコールによるアルコキシビフェニル
類の副生等の副反応が抑えられ、高い選択生でBPDOが製
造出来ること等、公知事実からは予測し得ない結果が達
成され、工業的に極めて有用な技術になることを見出だ
し、本発明を完成するに至った。
ロゲノビフェニルを炭素数1〜3の一価アルコールを含
む水溶液中、一価及び/または二価の銅化合物系触媒の
存在下、アルカリ金属水酸化物と反応させることにより
加水分解させてビフェニル−4,4′−ジオールを製造す
る方法において、大環状ポリエーテル類、第四級アンモ
ニウム塩化合物及びホスホニウム塩化合物等のいわゆる
相関移動触媒を用いて反応を行なわせると、200℃以下
の温和な条件下で加水分解速度が著しく高まり、加えて
脱ハロゲンによるビフェニル類やフェニルフェノール類
の副生及び一価アルコールによるアルコキシビフェニル
類の副生等の副反応が抑えられ、高い選択生でBPDOが製
造出来ること等、公知事実からは予測し得ない結果が達
成され、工業的に極めて有用な技術になることを見出だ
し、本発明を完成するに至った。
このような芳香族化合物に水酸基を導入する求核置換
反応において、本発明の如きいわゆる相間移動触媒が反
応を促進するといった例は、全く新規なものである。
反応において、本発明の如きいわゆる相間移動触媒が反
応を促進するといった例は、全く新規なものである。
また、アルコールを含まない系に同様に相間移動触媒
を添加した場合には反応はほとんど進行しない。従っ
て、本発明はアルコールを含む水溶液系に該相間移動触
媒を添加した場合にのみ、著しい効果が発現出来るもの
である。
を添加した場合には反応はほとんど進行しない。従っ
て、本発明はアルコールを含む水溶液系に該相間移動触
媒を添加した場合にのみ、著しい効果が発現出来るもの
である。
すなわち、本発明の要旨は、DHBPを炭素数1〜3の一
価アルコールを含む水溶液中、一価及び/または二価の
銅化合物系触媒の存在下、アルカリ金属水酸化物と反応
させることにより加水分解させてビフェニル−4,4′−
ジオールを製造する方法において、大環状ポリエーテル
類から選ばれる少なくとも一つの化合物の存在下に反応
を行うことを特徴とするBPDOの製造法にある。
価アルコールを含む水溶液中、一価及び/または二価の
銅化合物系触媒の存在下、アルカリ金属水酸化物と反応
させることにより加水分解させてビフェニル−4,4′−
ジオールを製造する方法において、大環状ポリエーテル
類から選ばれる少なくとも一つの化合物の存在下に反応
を行うことを特徴とするBPDOの製造法にある。
以下その詳細について説明する。
[作用] 本発明によるDHBP加水分解反応は、DHBPを炭素数1〜
3の一価アルコールを含む水溶液中、大環状ポリエーテ
ル類、第四級アンモニウム塩化合物及びホスホニウム塩
化合物の中から選ばれる少なくとも一つの化合物と一価
及び/または二価の銅化合物系触媒の存在下にアルカリ
金属水酸化物と反応させることにより、達成される。
3の一価アルコールを含む水溶液中、大環状ポリエーテ
ル類、第四級アンモニウム塩化合物及びホスホニウム塩
化合物の中から選ばれる少なくとも一つの化合物と一価
及び/または二価の銅化合物系触媒の存在下にアルカリ
金属水酸化物と反応させることにより、達成される。
本発明でいうDHBPとは、4,4′−ジハロゲノビフェニ
ルで置換ハロゲンが塩素及び/または臭素であり、4,
4′−ジクロロビフェニル、4,4′−ジブロモビフェニ
ル,4,4′−クロロブロモビフェニルを挙げることができ
る。特に4,4′−ジブロモビフェニルは、比較的反応性
が高く、本加水分解反応に好適な化合物である。
ルで置換ハロゲンが塩素及び/または臭素であり、4,
4′−ジクロロビフェニル、4,4′−ジブロモビフェニ
ル,4,4′−クロロブロモビフェニルを挙げることができ
る。特に4,4′−ジブロモビフェニルは、比較的反応性
が高く、本加水分解反応に好適な化合物である。
これらの化合物は、ビフェニルのハロゲン化等で容易
に製造することが出来る。
に製造することが出来る。
本発明で用いる炭素数1〜3の一価アルコールとは、
メタノール,エタノール,1−プロパノール,2−プロパノ
ールから選ばれる化合物を、少なくとも1種含むもので
ある。これらの中でも、エタノールは反応性の高さ、副
反応の少なさより特に好ましいものである。
メタノール,エタノール,1−プロパノール,2−プロパノ
ールから選ばれる化合物を、少なくとも1種含むもので
ある。これらの中でも、エタノールは反応性の高さ、副
反応の少なさより特に好ましいものである。
またこのアルコールの添加量は、反応溶媒中にアルコ
ールを通常20〜75体積%含む範囲が選ばれる。アルコー
ル量20体積%以下では、DHBPの反応転化率が低く、本加
水分解反応の加速効果が少ない。またアルコール量75体
積%以上では、アルコキシ化された副反応生成物が多く
なること及び反応中間体の4−ハロゲノ−4′−ヒドロ
キシビフェニルの段階で反応が停止する傾向にあること
等の問題が認められる。
ールを通常20〜75体積%含む範囲が選ばれる。アルコー
ル量20体積%以下では、DHBPの反応転化率が低く、本加
水分解反応の加速効果が少ない。またアルコール量75体
積%以上では、アルコキシ化された副反応生成物が多く
なること及び反応中間体の4−ハロゲノ−4′−ヒドロ
キシビフェニルの段階で反応が停止する傾向にあること
等の問題が認められる。
本発明で用いるアルカリ金属水酸化物としては、水酸
化リチウム,水酸化ナトリウム,水酸化カリウム等が使
用され、好ましくは水酸化ナトリウム,水酸化カリウム
である。
化リチウム,水酸化ナトリウム,水酸化カリウム等が使
用され、好ましくは水酸化ナトリウム,水酸化カリウム
である。
その使用量は、出発物質のDHBP1モル当たり、通常2
〜10モル程度である。
〜10モル程度である。
アルカリ金属水酸化物は、通常水溶液の形で使用さ
れ、その濃度は特に制限はないが実用上5重量%以上が
好ましい。
れ、その濃度は特に制限はないが実用上5重量%以上が
好ましい。
相間移動触媒として用いる大環状ポリエーテル類、第
四級アンモニウム塩化合物及びホスホニウム塩化合物の
例としては、以下の如きものをあげることができる。
四級アンモニウム塩化合物及びホスホニウム塩化合物の
例としては、以下の如きものをあげることができる。
大環状ポリエーテル類; ジベンゾ−18−クラウン−6、ジシクロヘキシル−18
−クラウン−6、18−クラウン−6、15−クラウン−
5、ジアザ−15−クラウン、ジアザ−18−クラウン、
[2,2,2]−クリプタンド、[2,2,1]−クリプタンド及
び[2,1,1]−クリプタンド。
−クラウン−6、18−クラウン−6、15−クラウン−
5、ジアザ−15−クラウン、ジアザ−18−クラウン、
[2,2,2]−クリプタンド、[2,2,1]−クリプタンド及
び[2,1,1]−クリプタンド。
第4級アンモニウム塩; ベンジルトリエチルアンモニウム、ベンジルトルメチ
ルアンモニウム、ベンジルトリプロピルアンモニウム、
フェニルトリエチルアンモニウム、テトラブチルアンモ
ニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラエチルア
ンモニウム、テトラメチルアンモニウム、トリエチルプ
ロピルアンモニウム、3−フェノキシベンジルトリエチ
ルアンモニウム及びセチルトリメチルアンモニウム等の
それぞれ塩化物、臭化物、よう下物または水酸化物。
ルアンモニウム、ベンジルトリプロピルアンモニウム、
フェニルトリエチルアンモニウム、テトラブチルアンモ
ニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラエチルア
ンモニウム、テトラメチルアンモニウム、トリエチルプ
ロピルアンモニウム、3−フェノキシベンジルトリエチ
ルアンモニウム及びセチルトリメチルアンモニウム等の
それぞれ塩化物、臭化物、よう下物または水酸化物。
ホスホニウム塩; テトラn−ブチルホスホニウム、トリn−ブチルメチ
ルホスホニウム、トリn−ブチルアリルホスホニウム、
トリN−ブチルテトラデシルホスホニウム、トリn−オ
クチルエチルホスホニウム、エチレンビストリス(2−
シアノエチル)ホスホニウム、トリエチルベンジルホス
ホニウム、トリn−ブチルベンジルホスホニウム、テト
ラフェニルホスホニウム、ベンジルトリフェニルホスホ
ニウム等のそれぞれ塩化物、臭化物、よう物または水酸
化物。
ルホスホニウム、トリn−ブチルアリルホスホニウム、
トリN−ブチルテトラデシルホスホニウム、トリn−オ
クチルエチルホスホニウム、エチレンビストリス(2−
シアノエチル)ホスホニウム、トリエチルベンジルホス
ホニウム、トリn−ブチルベンジルホスホニウム、テト
ラフェニルホスホニウム、ベンジルトリフェニルホスホ
ニウム等のそれぞれ塩化物、臭化物、よう物または水酸
化物。
これらの触媒の量は、反応基質であるDHBP1モルに対
して約0.001モルから約0.5モルの範囲で任意であるが、
反応効率の面から約0.01モルから約0.1モル程度の使用
が好ましい。
して約0.001モルから約0.5モルの範囲で任意であるが、
反応効率の面から約0.01モルから約0.1モル程度の使用
が好ましい。
次に本発明で用いる一価及び/または二価の銅化合物
系触媒とは一価もしくは二価の銅の酸化物、硫化物、ハ
ロゲン化物、シアン化物または有機酸及び無機酸の銅塩
などであり、それぞれ単独または混合物で使用出来る。
系触媒とは一価もしくは二価の銅の酸化物、硫化物、ハ
ロゲン化物、シアン化物または有機酸及び無機酸の銅塩
などであり、それぞれ単独または混合物で使用出来る。
その具体例を挙げると、 Cu2O,Cu2S,CuF,CuCl, CuBr,CuI,CuCN,CuSON, K3[Cu(CN)4],Cu2CO3,CuO, CuS,CuSe,Cu(OH)2,CuF2, CuCl2及びその2水和物,CuBr2, Cu(ClO3)2・6H2O,Cu(CN)2, Cu(ClO4)2・6H2O,CuSO4及びその5水和物,CuNO3・3H
2O, CuCO3(OH)2,Cu(BF4)2, CuSiF6・4H2O,Cu(C2O4)水和物,Cu(CH3COO)2・H2O
等がある。これらの中でも、酸化物、ハロゲン化物、無
機酸の銅塩が工業的には好ましい。
2O, CuCO3(OH)2,Cu(BF4)2, CuSiF6・4H2O,Cu(C2O4)水和物,Cu(CH3COO)2・H2O
等がある。これらの中でも、酸化物、ハロゲン化物、無
機酸の銅塩が工業的には好ましい。
これらの銅化合物の使用量に関しては、実用上DHBPに
対して0.1〜40モル%が選ばれる。その理由は、触媒0.1
モル%未満では、加水分解反応が遅く、40モル%を越え
るとその増量効果が認められないことによる。より好ま
しくは、0.5〜20モル%である。
対して0.1〜40モル%が選ばれる。その理由は、触媒0.1
モル%未満では、加水分解反応が遅く、40モル%を越え
るとその増量効果が認められないことによる。より好ま
しくは、0.5〜20モル%である。
本発明において反応温度は、目的とするBPDOを得るた
めに100〜250℃が選ばれる。100℃未満では、加水分解
反応が遅く、250℃を越えると、DHBPの脱ハロゲン反応
やBPDOのアルコキシ化反応等の副反応が増大し、BPDOの
選択率が低下する。特に好ましくは、120〜200℃であ
る。
めに100〜250℃が選ばれる。100℃未満では、加水分解
反応が遅く、250℃を越えると、DHBPの脱ハロゲン反応
やBPDOのアルコキシ化反応等の副反応が増大し、BPDOの
選択率が低下する。特に好ましくは、120〜200℃であ
る。
この温度を維持するため、本加水分解反応は密閉容器
内で加圧下に反応を行う。本反応条件下では、圧力は通
常50気圧以下である。
内で加圧下に反応を行う。本反応条件下では、圧力は通
常50気圧以下である。
反応の実施に当たって、攪拌効率は、大きな反応条件
因子となるため、良好な攪拌状態にしておくことが必要
である。
因子となるため、良好な攪拌状態にしておくことが必要
である。
またBPDOの酸化を防止するため、加圧容器の空間は、
窒素雰囲気下で行うことが好ましい。
窒素雰囲気下で行うことが好ましい。
反応時間は、個々の反応条件に左右されるので、それ
らの条件に見合った反応時間を選択するのが好ましい。
らの条件に見合った反応時間を選択するのが好ましい。
本発明の方法において得られた、反応生成物を含むア
ルカリ溶液は、アルコールを留去後、水に不溶の抽出溶
剤を用いて副生成物の除去,精製を行った後、鉱酸を用
いて中和しBPDOのかたちで晶析される。
ルカリ溶液は、アルコールを留去後、水に不溶の抽出溶
剤を用いて副生成物の除去,精製を行った後、鉱酸を用
いて中和しBPDOのかたちで晶析される。
本発明の方法において、反応生成物の単離,精製方法
については特に制限はない。
については特に制限はない。
[発明の効果] 以上説明した如く、本発明の方法によれば、200℃以
下の温和な条件下でDHBPの加水分解反応を完結させるこ
とができ、しかもBPDOを高い選択率で得ることができ
る。
下の温和な条件下でDHBPの加水分解反応を完結させるこ
とができ、しかもBPDOを高い選択率で得ることができ
る。
従って、精製工程の負担が少なく、また金属装置材料
の腐蝕の問題も回避されるため、工業的には極めて有用
な技術となりうる。
の腐蝕の問題も回避されるため、工業的には極めて有用
な技術となりうる。
[実施例] 以下実施例によりさらに説明するが、本発明はこれら
に限定されるものではない。
に限定されるものではない。
(実施例1) 200mlのSUS316製オートクレーブの中に4,4′−ジブロ
モビフェニル(以下、DBBPと略記する);18.72g(60mmo
l),苛性ソーダ;12g(300mmol),水;70ml,エタノー
ル;35ml,18−クラウン−6;793mg(3.0mmol)及び酸化第
一銅;0.35g(2.4mmol)を仕込み、密閉して空間の空気
を窒素に置換した後昇温し、180℃で3時間反応させ
た。尚、この時の反応圧力は、18kg/cm2(ゲージ圧)で
あった。
モビフェニル(以下、DBBPと略記する);18.72g(60mmo
l),苛性ソーダ;12g(300mmol),水;70ml,エタノー
ル;35ml,18−クラウン−6;793mg(3.0mmol)及び酸化第
一銅;0.35g(2.4mmol)を仕込み、密閉して空間の空気
を窒素に置換した後昇温し、180℃で3時間反応させ
た。尚、この時の反応圧力は、18kg/cm2(ゲージ圧)で
あった。
次にオートクレーブを室温まで冷却し、反応物を取り
出し、エタノールを留去した。
出し、エタノールを留去した。
反応物にベンゼン約100mlを加え、未反応のDBBP及び
副生成物のビフェニル、4−ブロモビフェニル、4−エ
トキシビフェニル、4−ブロモ−4′−エトキシビフェ
ニル等をベンゼン相に抽出除去した後、アルカリ水溶液
を濾過して触媒の酸化第一銅を除いた。続いて、濾液の
アルカリ水溶液を濃硫酸で酸性にして、析出した結晶を
濾別し水洗して乾燥することにより白色粉体を得た。
副生成物のビフェニル、4−ブロモビフェニル、4−エ
トキシビフェニル、4−ブロモ−4′−エトキシビフェ
ニル等をベンゼン相に抽出除去した後、アルカリ水溶液
を濾過して触媒の酸化第一銅を除いた。続いて、濾液の
アルカリ水溶液を濃硫酸で酸性にして、析出した結晶を
濾別し水洗して乾燥することにより白色粉体を得た。
この粉体及び前出のベンゼン溶液について、ガスクロ
マトグラフィー分析したところ、DBBPの反応転化率は9
9.7%,BPDOの収率は93.9%であった。
マトグラフィー分析したところ、DBBPの反応転化率は9
9.7%,BPDOの収率は93.9%であった。
また、DBBPの一つの臭素が水酸基に置換した中間体4
−ヒドロキシ−4′−ブロモビフェニル(以下、PBBPと
略記する)の収率は1.0%で、DBBPの臭素が水素置換し
た副生成物(ビフェニル、4−ブロモビフェニル、4−
ヒドロキシビフェニル、4−エトキシビフェニル)の合
計は0.9%、DBBPの臭素がエトキシ置換した副生成物
(4−ブロモ−4′−エトキシビフェニル、4−ヒドロ
キシ−4′−エトキシビフェニル、4,4′−ジエトキシ
ビフェニル)の合計1.7%が各々得られた。
−ヒドロキシ−4′−ブロモビフェニル(以下、PBBPと
略記する)の収率は1.0%で、DBBPの臭素が水素置換し
た副生成物(ビフェニル、4−ブロモビフェニル、4−
ヒドロキシビフェニル、4−エトキシビフェニル)の合
計は0.9%、DBBPの臭素がエトキシ置換した副生成物
(4−ブロモ−4′−エトキシビフェニル、4−ヒドロ
キシ−4′−エトキシビフェニル、4,4′−ジエトキシ
ビフェニル)の合計1.7%が各々得られた。
尚、これらの数値はDBBP当たりのmol%である。
この反応条件及び結果を表1と表2に示す。
(実施例2〜10及び比較例1、2) 実施例1に準じて、200mlのオートクレーブの中に表
1に示した組成を仕込み、表1の反応条件で反応を行っ
た。実施例1と同様の後処理を実施し、BPDOを得た。
1に示した組成を仕込み、表1の反応条件で反応を行っ
た。実施例1と同様の後処理を実施し、BPDOを得た。
得られた結果を表2に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300
Claims (1)
- 【請求項1】塩素及び/または臭素の4,4′−ジハロゲ
ノビフェニルを炭素数1〜3の一価アルコールを含む水
溶液中、一価及び/または二価の銅化合物系触媒の存在
下、アルカリ金属水酸化物と反応させることにより加水
分解させてビフェニル−4,4′−ジオールを製造する方
法において、大環状ポリエーテル類から選ばれる少なく
とも一つの化合物の存在下に反応を行うことを特徴とす
るビフェニル−4,4′−ジオールの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1060690A JP2666458B2 (ja) | 1989-03-15 | 1989-03-15 | ビフェニル―4,4´―ジオールの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1060690A JP2666458B2 (ja) | 1989-03-15 | 1989-03-15 | ビフェニル―4,4´―ジオールの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02240036A JPH02240036A (ja) | 1990-09-25 |
JP2666458B2 true JP2666458B2 (ja) | 1997-10-22 |
Family
ID=13149549
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1060690A Expired - Fee Related JP2666458B2 (ja) | 1989-03-15 | 1989-03-15 | ビフェニル―4,4´―ジオールの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2666458B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0776189B2 (ja) * | 1991-06-26 | 1995-08-16 | 工業技術院長 | 2,7−ジヒドロキシ−9,10−ジヒドロフェナンスレンの製造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6399029A (ja) * | 1986-10-15 | 1988-04-30 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 芳香族ヨウ素化物の加水分解法 |
FR2610924B1 (fr) * | 1987-02-12 | 1990-05-04 | Rhone Poulenc Chimie | Procede de preparation d'hydroxybiphenyles |
-
1989
- 1989-03-15 JP JP1060690A patent/JP2666458B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02240036A (ja) | 1990-09-25 |
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