JPH0776093B2 - 石英ガラスの製造方法 - Google Patents
石英ガラスの製造方法Info
- Publication number
- JPH0776093B2 JPH0776093B2 JP63039044A JP3904488A JPH0776093B2 JP H0776093 B2 JPH0776093 B2 JP H0776093B2 JP 63039044 A JP63039044 A JP 63039044A JP 3904488 A JP3904488 A JP 3904488A JP H0776093 B2 JPH0776093 B2 JP H0776093B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- quartz glass
- sol
- sintered body
- cristobalite
- gel
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C1/00—Ingredients generally applicable to manufacture of glasses, glazes, or vitreous enamels
- C03C1/006—Ingredients generally applicable to manufacture of glasses, glazes, or vitreous enamels to produce glass through wet route
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B19/00—Other methods of shaping glass
- C03B19/12—Other methods of shaping glass by liquid-phase reaction processes
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B2201/00—Type of glass produced
- C03B2201/06—Doped silica-based glasses
- C03B2201/30—Doped silica-based glasses doped with metals, e.g. Ga, Sn, Sb, Pb or Bi
- C03B2201/50—Doped silica-based glasses doped with metals, e.g. Ga, Sn, Sb, Pb or Bi doped with alkali metals
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
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- Geochemistry & Mineralogy (AREA)
- Glass Melting And Manufacturing (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は石英ガラスの製造方法、特には実質的に泡およ
びOH基を含まないことからレンズ、プラズマなどの光学
器機用、半導体工業用のルツボ、炉芯管などに有用とさ
れる石英ガラスをゾルゲル法で製造する方法に関するも
のである。
びOH基を含まないことからレンズ、プラズマなどの光学
器機用、半導体工業用のルツボ、炉芯管などに有用とさ
れる石英ガラスをゾルゲル法で製造する方法に関するも
のである。
(従来の技術とその解決すべき問題点) 石英ガラスの製造方法については、アルキルシリケート
をエタノールなどの有機溶剤に溶解し、塩酸などの酸性
触媒またはアンモニアなどの塩基性触媒の存在下で加水
分解してシリカゾルを作り、これを脱水、縮合してシリ
カゲルとし、ついで乾燥焼成して石英ガラスとする方法
がいわゆるゾル−ゲル法として知られている。
をエタノールなどの有機溶剤に溶解し、塩酸などの酸性
触媒またはアンモニアなどの塩基性触媒の存在下で加水
分解してシリカゾルを作り、これを脱水、縮合してシリ
カゲルとし、ついで乾燥焼成して石英ガラスとする方法
がいわゆるゾル−ゲル法として知られている。
しかし、この方法で得られる石英ガラスは微細な泡を含
んだものになり易く、かつはOH基を500〜1,000ppm含む
ものであるために泡の存在を嫌う光学用途、耐熱性の要
求される半導体工業用には適さないという品質上の問題
があるため、これについては特別な脱泡処理、脱OH処理
を行なう必要がある。
んだものになり易く、かつはOH基を500〜1,000ppm含む
ものであるために泡の存在を嫌う光学用途、耐熱性の要
求される半導体工業用には適さないという品質上の問題
があるため、これについては特別な脱泡処理、脱OH処理
を行なう必要がある。
しかして、この脱泡処理についてはゾルゲル法で得られ
た乾燥ゲルをヘリウムガス雰囲気中で熱処理する方法が
知られており、脱OH処理についてはこの乾燥ゲルを塩素
ガス雰囲気中で800℃以上に熱処理する方法が行われて
いるが、この脱泡処理と脱OH処理を同時に行なおうとす
ると複雑かつ精密な工程管理が必要とされるし、この脱
OH処理には有毒ガスである塩素を高温で取扱うものであ
ることから作業的、装置的に厳しい安全管理が要求され
るし、廃ガス処理設備などの付帯設備が必要とされると
いう不利がある。
た乾燥ゲルをヘリウムガス雰囲気中で熱処理する方法が
知られており、脱OH処理についてはこの乾燥ゲルを塩素
ガス雰囲気中で800℃以上に熱処理する方法が行われて
いるが、この脱泡処理と脱OH処理を同時に行なおうとす
ると複雑かつ精密な工程管理が必要とされるし、この脱
OH処理には有毒ガスである塩素を高温で取扱うものであ
ることから作業的、装置的に厳しい安全管理が要求され
るし、廃ガス処理設備などの付帯設備が必要とされると
いう不利がある。
他方、実質的に気泡およびOH基を有しない石英ガラスの
製造については四塩化けい素などのハロゲン化けい素を
酸化して得た二酸化けい素粉をアルカリ金属塩などの結
晶化促進剤の存在下に熱処理してクリストバライトの焼
結体を作り、ついでこれを減圧下に高温処理して脱アル
カリと共にこの焼結体をガラス化して石英ガラスとする
方法が知られており(特開昭61−58823号、同61−58824
号、同61−58832号、同61−63537号、同62−30633号、
同62−30634号各公報参照)、これによれば比較的容易
に気泡およびOH基を含まない石英ガラスを得ることがで
きるけれども、この方法では出発原料が二酸化けい素粉
末とされており、この二酸化けい素粉末に対する結晶化
促進剤の添加が結晶化促進剤溶液の含浸によって行なわ
れるために、この結晶化促進剤の二酸化けい素粉末に対
する濃度が二酸化けい素粉末の粒径によって異なり、必
然的にそのクリストバライト化にむらが生じるし、この
クリストバライト化が粒子単位で進むために得られるク
リストバライトが粒径の大きいものとなり、この焼結体
を冷却するときに220〜275℃におけるβ相→α相への相
転移時における体積変化に伴なう歪によってクラックが
入るという不利があるので、これには焼結で得たクリス
トバライトをその相移転温度以上に保ったまゝでつぎの
工程に移す必要があるという工業的な欠点がある。
製造については四塩化けい素などのハロゲン化けい素を
酸化して得た二酸化けい素粉をアルカリ金属塩などの結
晶化促進剤の存在下に熱処理してクリストバライトの焼
結体を作り、ついでこれを減圧下に高温処理して脱アル
カリと共にこの焼結体をガラス化して石英ガラスとする
方法が知られており(特開昭61−58823号、同61−58824
号、同61−58832号、同61−63537号、同62−30633号、
同62−30634号各公報参照)、これによれば比較的容易
に気泡およびOH基を含まない石英ガラスを得ることがで
きるけれども、この方法では出発原料が二酸化けい素粉
末とされており、この二酸化けい素粉末に対する結晶化
促進剤の添加が結晶化促進剤溶液の含浸によって行なわ
れるために、この結晶化促進剤の二酸化けい素粉末に対
する濃度が二酸化けい素粉末の粒径によって異なり、必
然的にそのクリストバライト化にむらが生じるし、この
クリストバライト化が粒子単位で進むために得られるク
リストバライトが粒径の大きいものとなり、この焼結体
を冷却するときに220〜275℃におけるβ相→α相への相
転移時における体積変化に伴なう歪によってクラックが
入るという不利があるので、これには焼結で得たクリス
トバライトをその相移転温度以上に保ったまゝでつぎの
工程に移す必要があるという工業的な欠点がある。
(発明の構成) 本発明はこのような不利を解決した石英ガラスの製造方
法に関するものであり、これはアルキルシリケートを加
水分解して得たゾルに、このゾルを均一に溶解する結晶
化促進剤を添加してからゲル化し、このゲルを乾燥後、
1,000〜1,400℃にて5〜20時間加熱してクリストバライ
トの緻密な焼結体とし、ついでこの焼結体を真空中ある
いは不活性ガス雰囲気下で加熱して透明ガラス化するこ
とを特徴とするものである。
法に関するものであり、これはアルキルシリケートを加
水分解して得たゾルに、このゾルを均一に溶解する結晶
化促進剤を添加してからゲル化し、このゲルを乾燥後、
1,000〜1,400℃にて5〜20時間加熱してクリストバライ
トの緻密な焼結体とし、ついでこの焼結体を真空中ある
いは不活性ガス雰囲気下で加熱して透明ガラス化するこ
とを特徴とするものである。
すなわち、本発明者らは実質的に気泡およびOH基を含有
しない石英ガラスをゾルゲル法で製造する方法について
種々検討した結果、結晶体促進剤を溶液とし、これを石
英ガラスの前駆体であるアルキルシリケートの加水分解
で得られるゾルに添加すると結晶化促進剤を極めて容易
にかつ完全にゾル中に均一に添加することができるの
で、これをゲル化させたものを乾燥後、1,000〜1,400℃
にて5〜20時間加熱すると結晶化促進剤が分子レベルで
均一に分散された、均一で緻密なクリストバライト焼結
体が得られること、このクリストバライトが非常に細か
い緻密な焼結体として得られるのでこのものはβ相→α
相への相転移時にもクラック発生で割れることがなくな
り、室温まで冷却しても安定であること、またこのクリ
ストバライト焼結体を真空中または不活性ガス雰囲気下
で加熱すると石英ガラスにとっては不純物である結晶下
促進剤はこの熱処理で完全に除去することができるほ
か、気泡も発生せず、OH基もなくすることができるとい
うことを見出した。
しない石英ガラスをゾルゲル法で製造する方法について
種々検討した結果、結晶体促進剤を溶液とし、これを石
英ガラスの前駆体であるアルキルシリケートの加水分解
で得られるゾルに添加すると結晶化促進剤を極めて容易
にかつ完全にゾル中に均一に添加することができるの
で、これをゲル化させたものを乾燥後、1,000〜1,400℃
にて5〜20時間加熱すると結晶化促進剤が分子レベルで
均一に分散された、均一で緻密なクリストバライト焼結
体が得られること、このクリストバライトが非常に細か
い緻密な焼結体として得られるのでこのものはβ相→α
相への相転移時にもクラック発生で割れることがなくな
り、室温まで冷却しても安定であること、またこのクリ
ストバライト焼結体を真空中または不活性ガス雰囲気下
で加熱すると石英ガラスにとっては不純物である結晶下
促進剤はこの熱処理で完全に除去することができるほ
か、気泡も発生せず、OH基もなくすることができるとい
うことを見出した。
以下に本発明の各工程をさらに詳細に説明する。
本発明の方法はまずアルキルシリケートを加水分解して
ゾルを作るのであるが、これは公知の方法で行えばよ
く、したがってこれはアルキルシリケート、例えばテト
ラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソ
プロポキシシラン、テトラブトキシシランなどのけい酸
エステル1モルに水4〜20モルと有機溶剤、例えばメタ
ノール、エタノールなどのアルコール類を添加し、これ
に酸性触媒としての塩酸、硝酸などまたは塩基性触媒と
してのアンモニア水、ホルムアミドなどを1/100〜1モ
ル加え、室温で加水分解させればよい。
ゾルを作るのであるが、これは公知の方法で行えばよ
く、したがってこれはアルキルシリケート、例えばテト
ラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソ
プロポキシシラン、テトラブトキシシランなどのけい酸
エステル1モルに水4〜20モルと有機溶剤、例えばメタ
ノール、エタノールなどのアルコール類を添加し、これ
に酸性触媒としての塩酸、硝酸などまたは塩基性触媒と
してのアンモニア水、ホルムアミドなどを1/100〜1モ
ル加え、室温で加水分解させればよい。
本発明の方法ではこのようにしてアルキルシリケートの
加水分解で得られたゾルに結晶化促進剤を添加するので
あるが、この結晶化促進剤の添加はこれを溶液状にして
ゾルに添加すればよい。この結晶化促進剤としてはアル
カリ金属のように蒸気圧の高い金属の化合物、例えばそ
の塩化物、水酸化物、酸化物、アルコキシドなどで上記
したアルキルシリケート、水、アルコールなどの有機溶
剤に可溶なものから選択すればよく、したがってこれに
は塩化ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリ
ウムなどが例示されるが、これらは1〜10%程度の水溶
液として使用すればよい。また、この結晶化促進剤の添
加量は例えば前記した特開昭61−58823号公報に開示さ
れている発明ではNa成分として100〜2,000ppmの添加が
必要とされているけれども、本発明の方法ではこれがア
ルキルシリケートのゾルに溶液で均一に添加されるので
これより少量の5〜90ppm、例えば20ppmでよく、これに
よってアルキルシリケートの加水分解で得られたゾルは
必要にして充分な量な結晶化促進剤を含んだものとされ
る。
加水分解で得られたゾルに結晶化促進剤を添加するので
あるが、この結晶化促進剤の添加はこれを溶液状にして
ゾルに添加すればよい。この結晶化促進剤としてはアル
カリ金属のように蒸気圧の高い金属の化合物、例えばそ
の塩化物、水酸化物、酸化物、アルコキシドなどで上記
したアルキルシリケート、水、アルコールなどの有機溶
剤に可溶なものから選択すればよく、したがってこれに
は塩化ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリ
ウムなどが例示されるが、これらは1〜10%程度の水溶
液として使用すればよい。また、この結晶化促進剤の添
加量は例えば前記した特開昭61−58823号公報に開示さ
れている発明ではNa成分として100〜2,000ppmの添加が
必要とされているけれども、本発明の方法ではこれがア
ルキルシリケートのゾルに溶液で均一に添加されるので
これより少量の5〜90ppm、例えば20ppmでよく、これに
よってアルキルシリケートの加水分解で得られたゾルは
必要にして充分な量な結晶化促進剤を含んだものとされ
る。
本発明の方法はこのようにして得られた結晶化促進剤を
含んだゾルをゲル化し、ついで焼結してクリストバライ
トとするのであるが、このゲルは公知の方法にしたがっ
てこのゾルに塩酸、硝酸などの酸性触媒またはアンモニ
ア水、ホルムアミドなどの塩基性触媒を添加すればよ
く、これら触媒の添加量はゾルに対し1〜100%添加す
ればよく、ゲル化はこの触媒添加後、室温放置すること
によって容易に行なわせることができる。このようにし
て得たゲルは50〜80℃に加熱することによって乾燥ゲル
としたのち、焼結することによってクリストバライトと
されるのであるが、この焼結は乾燥ゲルを電気炉中にお
いて1,000〜1,400℃に5〜20時間加熱すればよく、この
焼結によって乾燥ゲルは緻密なクリストバライト焼結体
とされる。なお、この焼結体は非常に細かい緻密なもの
であるので、冷却時にβ相→α相への相転移点とされる
220〜275℃を経るときでも体積変化を伴なう歪が小さ
い、したがってクラックを発生することもないのでこの
ものは冷却によって常温まで冷却することができる。
含んだゾルをゲル化し、ついで焼結してクリストバライ
トとするのであるが、このゲルは公知の方法にしたがっ
てこのゾルに塩酸、硝酸などの酸性触媒またはアンモニ
ア水、ホルムアミドなどの塩基性触媒を添加すればよ
く、これら触媒の添加量はゾルに対し1〜100%添加す
ればよく、ゲル化はこの触媒添加後、室温放置すること
によって容易に行なわせることができる。このようにし
て得たゲルは50〜80℃に加熱することによって乾燥ゲル
としたのち、焼結することによってクリストバライトと
されるのであるが、この焼結は乾燥ゲルを電気炉中にお
いて1,000〜1,400℃に5〜20時間加熱すればよく、この
焼結によって乾燥ゲルは緻密なクリストバライト焼結体
とされる。なお、この焼結体は非常に細かい緻密なもの
であるので、冷却時にβ相→α相への相転移点とされる
220〜275℃を経るときでも体積変化を伴なう歪が小さ
い、したがってクラックを発生することもないのでこの
ものは冷却によって常温まで冷却することができる。
本発明の方法はこのクリストバライト焼結体を溶融して
石英ガラスとするのであるが、この石英ガラスはクリス
トバライト焼結体を電気炉中に1,800℃以上に加熱して
溶融してガラク化させればよい。この工程では前記した
工程で添加された結晶化促進剤およびその他の不純物を
揮散除去させる必要があるが、これは真空中あるいはヘ
リウムなどの不活性ガス雰囲気中において行なえばよ
い。このように処理するとクリストバライト焼結体は溶
融され、ガラス化されて透明な石英ガラスとされるが、
この石英ガラスはすでに焼結体から結晶化促進剤その他
の不純物が除去されているので純度の高いものになる
し、これはまたその溶融によって気泡もなく、さらには
OH基も除去されたものとなるので、実質的に気泡とOH基
を含まない透明な高純度の石英ガラスとされる。
石英ガラスとするのであるが、この石英ガラスはクリス
トバライト焼結体を電気炉中に1,800℃以上に加熱して
溶融してガラク化させればよい。この工程では前記した
工程で添加された結晶化促進剤およびその他の不純物を
揮散除去させる必要があるが、これは真空中あるいはヘ
リウムなどの不活性ガス雰囲気中において行なえばよ
い。このように処理するとクリストバライト焼結体は溶
融され、ガラス化されて透明な石英ガラスとされるが、
この石英ガラスはすでに焼結体から結晶化促進剤その他
の不純物が除去されているので純度の高いものになる
し、これはまたその溶融によって気泡もなく、さらには
OH基も除去されたものとなるので、実質的に気泡とOH基
を含まない透明な高純度の石英ガラスとされる。
本発明の方法は上記したようにゾルゲル法においてゾル
に結晶化促進剤を添加したものであるので、ゲルのクリ
ストバライト化が容易となり、結果において実質的に気
泡、OH基を含有しない合成石英を容易に得ることができ
るという有利性が与えられる。
に結晶化促進剤を添加したものであるので、ゲルのクリ
ストバライト化が容易となり、結果において実質的に気
泡、OH基を含有しない合成石英を容易に得ることができ
るという有利性が与えられる。
つぎに本発明の実施例をあげる。
実施例1 けい酸エチル0.5モルに水5モルと塩酸0.005モルを添加
し加水分解して得たシリカゾルに、2.5%の塩化ナトリ
ウム水溶液0.1gを添加してから0.2Nのアンモニア水を添
加しpHを3.5に調整してシリカゲルを作った。
し加水分解して得たシリカゾルに、2.5%の塩化ナトリ
ウム水溶液0.1gを添加してから0.2Nのアンモニア水を添
加しpHを3.5に調整してシリカゲルを作った。
ついでこのシリカゲルを60℃で10日間乾燥したところ、
Na濃度が30ppmである乾燥ゲルが得られたので、これを
大気中において1,350℃まで段階的に昇温し、1,350℃で
10時間焼結したのち、200℃/分の速度で室温まで冷却
したところ、クラックの発生することもなくクリストバ
ライトの緻密な焼結体が得られた。
Na濃度が30ppmである乾燥ゲルが得られたので、これを
大気中において1,350℃まで段階的に昇温し、1,350℃で
10時間焼結したのち、200℃/分の速度で室温まで冷却
したところ、クラックの発生することもなくクリストバ
ライトの緻密な焼結体が得られた。
つぎにこの焼結体を真空加熱炉に挿入し10-4トルの真空
下で1,800℃で30分間加熱したところ、60φ×5tmmの透
明な石英ガラス体が得られ、このものには偏光歪計によ
る歪点がなく、そのOH基濃度を赤外分析法でしらべたと
ころOH濃度は0ppmであり、原子吸光法で測定した残留Na
濃度は0.5ppm以下であった。
下で1,800℃で30分間加熱したところ、60φ×5tmmの透
明な石英ガラス体が得られ、このものには偏光歪計によ
る歪点がなく、そのOH基濃度を赤外分析法でしらべたと
ころOH濃度は0ppmであり、原子吸光法で測定した残留Na
濃度は0.5ppm以下であった。
比較例1 上記した実施例における結晶化促進剤としての塩化ナト
リウムを添加しないほかは上記と同様に処理して乾燥ゲ
ルを作り、この乾燥ゲルを大気中において1,350℃まで
段階的に昇温し、1,350℃で10時間加熱してから200℃/
分の速度で室温まで冷却したところ透明な石英ガラス体
が得られたが、このものは0.1mm程度の微細な泡を多数
含んでいて、この泡はその約10%が偏光歪計で見て歪を
有したものであったし、赤外分光法によるOH濃度も570p
pmであった。
リウムを添加しないほかは上記と同様に処理して乾燥ゲ
ルを作り、この乾燥ゲルを大気中において1,350℃まで
段階的に昇温し、1,350℃で10時間加熱してから200℃/
分の速度で室温まで冷却したところ透明な石英ガラス体
が得られたが、このものは0.1mm程度の微細な泡を多数
含んでいて、この泡はその約10%が偏光歪計で見て歪を
有したものであったし、赤外分光法によるOH濃度も570p
pmであった。
比較例2 けい酸エチル0.5モル、水5モルに0.005モルと塩酸を添
加し室温で加水分解させてシリカゾルを作り、これをpH
3.5に調整してシリカゲルとし、60℃で20日間乾燥して
乾燥ゲルを作ったのち、これをボールミルで粉砕して粒
径20〜100μmの微細な石英粉30gを作った。
加し室温で加水分解させてシリカゾルを作り、これをpH
3.5に調整してシリカゲルとし、60℃で20日間乾燥して
乾燥ゲルを作ったのち、これをボールミルで粉砕して粒
径20〜100μmの微細な石英粉30gを作った。
ついで、この石英粉に5%塩化ナトリウム溶液を含浸さ
せ、乾燥したところ、原子吸光法によるNa濃度が1,200p
pmである乾燥石英粉が得られたので、これを型内にタブ
レット状に押しかため、1,350℃まで段階的に昇温し、
1,350℃で10時間加熱してから200℃/分の速度で室温ま
で冷却したところ、得られたクリストバライト焼結体は
割れてしまった。
せ、乾燥したところ、原子吸光法によるNa濃度が1,200p
pmである乾燥石英粉が得られたので、これを型内にタブ
レット状に押しかため、1,350℃まで段階的に昇温し、
1,350℃で10時間加熱してから200℃/分の速度で室温ま
で冷却したところ、得られたクリストバライト焼結体は
割れてしまった。
Claims (2)
- 【請求項1】アルキルシリケートを加水分解して得たゾ
ルを、そのゾルに均一に溶解する結晶化促進剤の存在下
にゲル化し、このゲルを乾燥後、1,000〜1,400℃にて5
〜20時間加熱してクリストバライトの緻密な焼結体と
し、ついでこの焼結体を真空中あるいは不活性ガス雰囲
気下で加熱して透明ガラス化することを特徴とする石英
ガラスの製造方法。 - 【請求項2】結晶化促進剤がアルカリ金属の化合物から
選択されたものである特許請求の範囲第1項記載の石英
ガラスの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63039044A JPH0776093B2 (ja) | 1988-02-22 | 1988-02-22 | 石英ガラスの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63039044A JPH0776093B2 (ja) | 1988-02-22 | 1988-02-22 | 石英ガラスの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01215728A JPH01215728A (ja) | 1989-08-29 |
JPH0776093B2 true JPH0776093B2 (ja) | 1995-08-16 |
Family
ID=12542121
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63039044A Expired - Fee Related JPH0776093B2 (ja) | 1988-02-22 | 1988-02-22 | 石英ガラスの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0776093B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0394843A (ja) * | 1989-09-04 | 1991-04-19 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 合成石英ガラスるつぼおよびその製造方法 |
WO1996004210A1 (fr) * | 1994-08-04 | 1996-02-15 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | Procede de production de verre de silice |
CN107793021B (zh) * | 2017-10-31 | 2021-07-30 | 江苏亨通光导新材料有限公司 | 适于光纤预制棒烧结炉的微晶化炉芯管及快速微晶化方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6126524A (ja) * | 1984-07-16 | 1986-02-05 | Seiko Epson Corp | 石英ガラスの製造方法 |
-
1988
- 1988-02-22 JP JP63039044A patent/JPH0776093B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01215728A (ja) | 1989-08-29 |
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