JPH0775974B2 - アンチスキツド装置用液圧制御装置 - Google Patents

アンチスキツド装置用液圧制御装置

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JPH0775974B2
JPH0775974B2 JP61247146A JP24714686A JPH0775974B2 JP H0775974 B2 JPH0775974 B2 JP H0775974B2 JP 61247146 A JP61247146 A JP 61247146A JP 24714686 A JP24714686 A JP 24714686A JP H0775974 B2 JPH0775974 B2 JP H0775974B2
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哲郎 有川
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T8/00Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force
    • B60T8/32Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration
    • B60T8/321Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration deceleration
    • B60T8/322Systems specially adapted for vehicles driven by more than one axle, e.g. Four Wheel-Drive vehicles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T8/00Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force
    • B60T8/17Using electrical or electronic regulation means to control braking
    • B60T8/176Brake regulation specially adapted to prevent excessive wheel slip during vehicle deceleration, e.g. ABS
    • B60T8/1764Regulation during travel on surface with different coefficients of friction, e.g. between left and right sides, mu-split or between front and rear
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、車両等の車輪の回転状態もしくはスキッド状
態に応じて、車輪のブレーキ装置のホイールシリンダに
伝達されるブレーキ液圧を制御する車両用アンチスキッ
ド装置のための液圧制御装置に関する。
〔従来の技術〕
この種の装置として、マスタシリンダと車輪ブレーキ装
置のホイールシリンダとの間に配設され、車輪のスキッ
ド状態を評価するコントロール・ユニットからの指令を
受けて、該ホイールシリンダのブレーキ液圧を制御する
液圧制御弁を備えたアンチスキッド装置用液圧制御装置
が知られている。例えば車輪が一対の前輪及び一対の後
輪から成る場合には、それぞれの前輪及び後輪に対して
各々液圧制御弁を設け、すなわち4個の液圧制御弁を設
け、各々独立してブレーキ液圧を制御するか、あるいは
両後輪に対しては回転速度の小さい方の後輪のスキッド
状態に応じて一個の液圧制御弁で共通にブレーキ液圧を
制御するようにしている。
然しながら、上述の場合、3個又は4個(所謂3チャン
ネル又は4チャンネル)の液圧制御弁が用いられるの
で、装置全体(一般にリザーバなどとユニット化されて
いる)を大型化し、重量も大きくしている。更に、液圧
制御弁は高価であるのでコストを高くしている。
しかも4チャンネル及び3チャンネルでは前後軸のブレ
ーキ圧力を分離して制御可能であるため特に4WD車(少
なくともトルク分配機構としたセンターデファレンシャ
ルを備えている)の場合、前後の制御の位相差及び前後
の循環トルクによって駆動軸の振動が大きくなり運転者
に不快感を与える。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は上記の問題に鑑みてなされ、2チャンネルとし
て装置重量を小さくし、コストも低下させながら、なお
安定な操縦性を保証することができ、また4WD車に用い
たとしても運転者に不快感を与えることのないアンチス
キッド装置用液圧制御装置を提供することを目的とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
以上の目的は、それぞれのホイールシリンダをX配管接
続させた一対の前輪及び一対の後輪;マスタシリンダの
第1液圧発生室と前記前輪のうちの一方の前輪のホイー
ルシリンダとの間に配設され該前輪のホイールシリンダ
のブレーキ液圧を制御する第1液圧制御弁;前記マスタ
シリンダの第2液圧発生室と前記前輪のうちの他方の前
輪のホイールシリンダとの間に配設され、該前輪のホイ
ールシリンダのブレーキ液圧を制御する第2液圧制御
弁;前記各前輪及び後輪に設けられた車輪速度センサ
ー;該車輪速度センサーに基いて車輪のスキッド状態を
評価し、前記第1、第2液圧制御弁を制御する指令を発
するコントロール・ユニット;とから成るアンチスキッ
ド装置用液圧制御装置において、前記コントロール・ユ
ニットは前記両後輪及び/又は前記両前輪のスキッド状
態の評価結果から路面のいづれの側が摩擦係数がより低
いか判断し、これをローサイドとし、該ローサイドの後
輪の評価結果と該ローサイドの前輪の評価結果とからセ
レクトロー制御信号を形成し、該セレクトロー制御信号
に基いて該前輪に対する前記第1又は第2液圧制御弁を
制御する指令を発し、ハイサイドである他側の前記前輪
については独立してその評価結果により、該前輪に対す
る前記第2又は第1液圧制御弁を制御する指令を発する
ようにしたことを特徴とするアンチスキッド装置用液圧
制御装置、によって達成される。
また、以上の目的は、それぞれのホイールシリンダをX
配管接続させた一対の前輪及び一対の後輪;マスタシリ
ンダの第1液圧発生室と前記前輪のうちの一方の前輪の
ホイールシリンダとの間に配設され該前輪のホイールシ
リンダのブレーキ液圧を制御する第1液圧制御弁;前記
マスタシリンダの第2液圧発生室と前記前輪のうちの他
方の前輪のホイールシリンダとの間に配設され、該前輪
のホイールシリンダのブレーキ液圧を制御する第2液圧
制御弁;前記各前輪及び後輪に設けられた車輪速度セン
サー;該車輪速度センサーに基いて車輪のスキッド状態
を評価し、前記第1、第2液圧制御弁を制御する指令を
発するコントロール・ユニット;とから成るアンチスキ
ッド装置用液圧制御装置において、前記コントロール・
ユニットは前記両後輪及び/又は前記両前輪のスキッド
状態の評価結果から路面のいづれの側が摩擦係数がより
低いか判断し、これをローサイドとし、前記両後輪の評
価結果から第1のセレクトロー制御信号を形成し、該第
1のセレクトロー制御信号と前記ローサイドの前輪の評
価結果とより第2のセレクトロー制御信号を形成し、該
第2のセレクトロー制御信号に基いて該前輪に対する前
記第1又は第2液圧制御弁を制御する指令を発し、ハイ
サイドである他側の前記前輪については独立してその評
価結果により、該前輪に対する前記第2又は第1液圧制
御弁を制御する指令を発するようにしたことを特徴とす
るアンチスキッド装置用液圧制御装置、によって達成さ
れる。
〔作用〕
第1発明によれば液圧制御弁は2個(2チャンネル)し
か用いてないので、3チャンネル、4チャンネルに比べ
て装置を小型化、軽量化し、コスト低下を図りながら、
なおかつ前輪にフェード現象が生じたり、チェーンを装
備した場合でも少なくとも両後輪の一方のロックを確実
に防止することができ、操縦安定性を保つことができ
る。スキッド状態の評価結果を示すスキッド制御信号に
基いて左右の車輪が位置する左右路面の摩擦係数の低い
方、すなわちローサイドを検出するとともにローサイド
の後輪の評価結果と前記ローサイドの前輪の評価結果と
からセレクトロー制御信号を形成し、該セレクトロー制
御信号に基いて該前輪に対する前記第1又は第2液圧制
御弁を制御する指令を発し、ハイサイドである他側の前
記前輪については独立してその評価結果により、該前輪
に対する前記第2又は第1液圧制御弁を制御する指令を
発するようにしたので、あらゆる路面状態に即応したブ
レーキ制御を行なうことができ、一方の後輪を除く全車
輪のロックを確実に防止することができ、又、ブレーキ
距離を極力短くすることができる。
又、第2発明によれば液圧制御弁は2個(2チャンネ
ル)しか用いてないので、3チャンネル、4チャンネル
に比べて装置を小型化、軽量化し、コスト低下を図りな
がら、なおかつ前輪にフェード現象が生じたり、チェー
ンを装備した場合でも少なくとも両後輪の一方のロック
を確実に防止することができ、操縦安定性を保つことが
できる。スキッド状態の評価結果を示すスキッド制御信
号に基いて左右の車輪が位置する左右路面の摩擦係数の
低い方、すなわちローサイドを検出するとともに前記両
後輪の評価結果から第1のセレクトロー制御信号を形成
し、該第1のセレクトロー制御信号と前記ローサイドの
前輪の評価結果とより第2のセレクトロー制御信号を形
成し、該第2のセレクトロー制御信号に基いて該前輪に
対する前記第1又は第2液圧制御弁を制御する指令を発
し、ハイサイドである他側の前記前輪については独立し
てその評価結果により、該前輪に対する前記第2又は第
1液圧制御弁を制御する指令を発するようにしたので、
あらゆる路面状態に即応したブレーキ制御を行なうこと
ができ、一方の後輪を除く全車輪のロックを確実に防止
することができ、又、ブレーキ距離を極力短くすること
ができる。
〔実施例〕
以下、本発明の第1実施例について図面を参照して説明
する。
第1図〜第7図は本発明の実施例を示すが、第1図にお
いてマスタシリンダ(1)はペダル(2)に結合され、
その一方の液圧発生室は管路(3)、液圧制御弁(4
a)、管路(5)を介して右側前輪(6a)のホイールシ
リンダ(7a)に接続される。管路(5)は更に管路(1
3)及び減圧比例弁(32b)を介して左側後輪(11b)の
ホイールシリンダ(12b)に接続される。
マスタシリンダ(1)の他方の液圧発生室は管路(1
6)、液圧制御弁(4b)、管路(17)を介して左側前輪
(6b)のホイールシリンダ(7b)に接続される。管路
(17)は更に管路(15)及び減圧比例弁(32a)を介し
て右側後輪(11a)のホイールシリンダ(12a)に接続さ
れる。
液圧制御弁(4a)(4b)は、それぞれ切換弁としての供
給弁(33a)(33b)及び排出弁(34a)(34b)から成
り、排出弁(34a)(34b)の排出口は管路(60a)(60
b)を介してリザーバ(25a)(25b)に接続される。リ
ザーバ(25a)(25b)は本体に摺動自在に嵌合したピス
トン(27a)(27b)及び弱いばね(26a)(26b)から成
り、このリザーバ室は液圧ポンプ(20)の吸込口に接続
される。液圧ポンプ(20)は公知のようにピストンを摺
動自在に収容する本体(21)、ピストンを往復動させる
電動機(22)、逆止弁(23a)(23b)(24a)(24b)か
ら成り、その吐出口、すなわち逆止弁(23a)(23b)側
は管路(3)(16)に接続される。
車輪(6a)(6b)(11a)(11b)にはそれぞれ車輪速度
センサー(28a)(28b)(29a)(29b)が配設される。
これらセンサーから車輪(6a)(6b)(11a)(11b)の
回転速度に比例した周波数のパルス信号が得られ、コン
トロール・ユニット(31)に入力として加えられる。
コントロール・ユニット(31)は一点鎖線で囲まれてい
るように、第1評価回路(35a)、第2評価回路(35
b)、上記第1評価回路(35a)と同一の回路構成を有す
る第3評価回路(35c)、論理回路(36)及びモータ駆
動回路(37)から成っている。これら各回路(35a)(3
5b)(36)(37)については後に詳述するが、第1評価
回路(35a)及び第3評価回路(35c)の入力端子にはそ
れぞれ車輪速度センサー(28a)(28b)の出力端子が接
続され、第2評価回路(35b)の入力端子にはそれぞれ
車輪速度センサー(29a)(29b)の出力端子が接続され
る。すなわち、第1評価回路(35a)及び第3評価回路
(35c)は右側前輪(6a)及び左側前輪(6b)の車輪速
度信号を受け、これらをそれぞれ評価し、その評価結果
を論理回路(36)に供給する。また第2評価回路(35
b)は左右の後輪(11a)(11b)の車輪速度信号を受
け、更に後述するようにこれら信号のうち速度の低い方
を選んで、これを評価し、評価結果を論理回路に(36)
に供給する。更に、いづれの側の後輪(11a)(11b)の
車輪速度が低いかを識別する回路を内蔵し、この識別信
号も論理回路(36)に供給するようになっている。
論理回路(36)内では識別信号を考慮して上記評価結果
が論理的に組み合わされ、出力端子C1、C2、及び
C′、C′にそれぞれ制御信号EV、AV及びEV′、A
V′を発生する。これらの制御信号EV、AV、EV′、AV′
は2位置電磁切換弁(33a)(34a)、(33b)(34b)の
ソレノイドSa、Sa′、Sb、Sb′に供給される。2位置電
磁切換弁(33a)(34a)、(33b)(34b)はソレノイド
に供給される制御信号EV、AV、EV′、AV′がロー“0"で
あるか、ハイ“1"であるかによって2つの位置A、B又
はC、Dのいづれかをとるように構成されている。すな
わち、制御信号EV、EV′が“0"のときには、供給弁とし
ての切換弁(33a)(33b)はAの位置をとり、両側通路
を連通させ、EV、EV′が“1"のときにはBの位置をと
り、両側通路を遮断する。制御信号AV、AV′が“0"の時
には排出弁としての切換弁(34a)(34b)はCの位置を
とり、マスタシリンダ(1)側とホイールシリンダ(7
a)(7b)側とを連通させるが、AV、AV′が“1"の時に
はDの位置をとり、マスタシリンダ(1)側とホイール
シリンダ(7a)(7b)側とを遮断し、ホイールシリンダ
(7a)(7b)側とリザーバ(25a)(25b)側とを連通さ
せる。すなわち、コントロール・ユニット(31)がブレ
ーキ弛め指令を発する時には制御信号EV、EV′及びAV、
AV′は共に“1"となり、ブレーキ一定保持指令の時には
EV、EV′は“1"でAV、AV′は“0"となり、ブレーキ込め
指令の時にはEV、EV′及びAV、AV′は共に“0"となる。
コントロール・ユニット(31)におけるモータ駆動回路
(37)はブレーキ弛め指令を発すると共に以後、アンチ
スキッド制御中は継続してモータ駆動信号Qを発生し、
この信号Qによりモータ(22)は駆動される。
なお第1図において、管路(3)と(5)及び(16)と
(17)との間に逆止弁(19a)(19b)が接続されてい
る。これらはホイールシリンダ側からマスタシリンダ側
への方向を順方向としているが、切換弁(33a)(33b)
(34a)(34b)はA、Cの位置では絞り孔を介して両側
を連通させているので、ブレーキペダル(2)への踏力
を解除してブレーキを弛める時に迅速にホイールシリン
ダ(7a)(7b)(12a)(12b)からマスタシリンダ
(1)に圧液を還流させるために設けられている。
前輪用の第1、第3評価回路(35a)(35c)は同一の構
成を有するので、次にこれらのうち一方の第1評価回路
(35a)についてのみ第3A図を参照して説明する。
車輪速度センサー(28a)の信号は車輪速度演算器(72
a)に供給され、この演算器(72a)から車輪速度に比例
したデジタル又はアナログ出力が得られ、近似車体速度
発生器(76a)と、スリップ信号発生器(77a)と、車輪
加減速度演算器すなわち微分器(73a)とに供給され
る。
近似車体速度発生器(76a)は車輪速度演算器(72a)の
出力を受け、車輪の減速度が所定の値に達するまでは、
車輪速度に等しい出力を発生し、車輪の減速度が上記所
定の値以上になると、その時点の車輪速度を初期値とし
て、それ以後所定の勾配で低下する近似車体速度を発生
する。近似車体速度発生器(76a)の出力はスリップ信
号発生器(77a)に供給され、ここで車輪速度演算器(7
2a)からの車輪速度と近似車体速度とが比較され前者が
後者より所定量以上小さい時には、スリップ率信号Sを
発生する。この所定量は、例えば基準率15%として設定
されており、近似車体速度に対する車輪速度の百分率を
100から引いた値(スリップ率)が基準率と比較され、
このスリップ率が基準値より大きい場合にスリップ率信
号Sを発生する。
微分器(73a)は車輪速度演算器(72a)の出力を受け、
これを時間に関し微分し、この微分出力は減速度信号発
生器(75a)と、加速度信号発生器(74a)とに供給され
る。減速度信号発生器(75a)には減速度基準値(例え
ば−1.5g)が設定されており、これと微分器(73a)の
出力とが比較され、微分器(73a)の出力、すなわち車
輪の減速度が減速度基準値より大きい時には減速度信号
発生器(75a)は減速度信号−bを発生する。また、加
速度信号発生器(74a)には、加速度基準値(例えば、
0.5g)が設定されており、これと微分器(73a)の出力
とが比較され、微分器(73a)の出力、すなわち車輪の
加速度が加速度基準値より大きい時には、発生器(74
a)は加速度信号+bを発生する。加速度信号発生器(7
4a)の出力端子はアンドゲート(92a)の論理否定の入
力端子(○印で示す。以下同様)、アンドゲート(90
a)の論理否定の入力端子、オフ遅延タイマー(88a)を
介してアンドゲート(90a)の入力端子、及びオアゲー
ト(94a)の第1の入力端子に接続されている。アンド
ゲート(90a)の出力端子はパルス発信器(78a)の入力
端子及びアンドゲート(93a)の入力端子に接続され、
パルス発信器(78a)の出力端子はアンドゲート(93a)
の論理否定の入力端子に接続される。加速度信号発生器
(74a)、オフ遅延タイマー(88a)、パルス発信器(78
a)、オアゲート(94a)及びアンドゲート(90a)(93
a)によってブレーキ上昇信号発生器(81a)が構成さ
れ、これによりブレーキ圧力を緩上昇させるためのパル
ス信号を発生するのであるが、後述するようにアンチス
キッド制御中においてブレーキ圧力を緩上昇させるべき
時間を考慮してオフ遅延タイマー(88a)の遅延時間T
が定められていいる。アンドゲート(93a)の出力端子
は上述のオアゲート(94a)の第2の入力端子に接続さ
れる。
減速度信号発生器(75a)の出力端子はオアゲート(94
a)の第3の入力端子に接続され、スリップ信号発生器
(77a)の出力端子は上述のアンドゲート(92a)の他方
の入力端子に接続され、このアンドゲート(92a)の出
力端子は上述のオアゲート(94a)の第4の入力端子接
続される。オアゲート(94a)の出力端子及びアンドゲ
ート(92a)の出力端子における信号EV1、AV1が後段の
論理回路(36)に供給される。
アンドゲート(92a)の出力端子は更にモータ駆動回路
(37)に接続されている。
第3評価回路(35c)においても同様にして信号EV3、AV
3が形成され、これらは論理回路(36)に供給され、上
述のアンドゲート(92a)に対応するアンドゲートの出
力端子にモータ駆動回路(37)に接続される。
次に、第2評価回路(35b)の詳細について第3B図を参
照して説明する。
第2評価回路(35b)はセンサー(29a)(29b)の出力
を受け、これらは車輪速度演算器(72a′)(72b′)に
供給される。演算器(72a′)(72b′)の出力は低速度
選択器(いわゆるセレクト・ロー)(120)に供給さ
れ、これにより車輪速度の低い方の信号が選択され、こ
れが上述の第1評価回路(36a)と同様な回路部に供給
される。なお、この回路部については第1評価回路(36
a)の対応する部分の接尾辞をaからbと変えるだけで
それらの詳細な説明は省略する。オアゲート(94b)及
びアンドゲート(92b)の出力EV2、AV2は論理回路(3
6)に供給される。
なお、本評価回路(35b)では車輪速度演算器(72a′)
(72b′)の出力のうち高い方の出力が高速度選択器
(いわゆるセレクト・ハイ)(200)によって選択さ
れ、これに基づいて近似車体速度Eが形成される。
車輪速度演算器(72a′)(72b′)の出力は更に比較器
(121)に供給される。すなわち、+端子に右側後輪(1
1a)の車輪速度信号VHRが供給され、一端子に左側後輪
(11b)の車輪速度信号VHLが供給される。従って、VHR
≧VHLの時はその出力Nは“1"となり、VHR<VHLの時は
出力Nは“0"となる。この出力Nも論理回路(36)に供
給される。
次に第4図を参照して論理回路(36)の詳細について説
明する。
論理回路(36)は前段の各出力EV1、AV1、EV2、AV2、EV
3、AV3、Nを受けるのであるが、出力EV1、AV1とEV3、A
V3とに関しては対照的に構成され、出力EV1、EV3は第1
オアゲート(100a)(100b)の第1入力端子に供給され
る。この第2入力端子には第1アンドゲート(102a)
(102b)の出力が供給され、第3入力端子には第2オア
ゲート(101a)(101b)の出力が供給される。
第1アンドゲート(102a)(102b)の一方の入力端子に
は、それぞれ後述するモータ駆動回路(37)におけるAV
1Z信号及びAV3Z信号がノットゲート(106)(107)を介
して供給され、他方の入力端子には第2アンドゲート
(103a)(103b)の出力が供給される。第2アンドゲー
ト(103a)(103b)の一方の入力端子には前段の第2評
価回路(35b)の出力EV2が供給される。また、一方の第
2アンドゲート(103a)の他方の入力端子には前段の第
2評価回路(35b)の出力Nがノットゲート(105)を介
して供給され、他方の第2アンドゲート(103b)の他方
の入力端子には出力Nが直接供給される。
上述の第2オアゲート(101a)(101b)の一方の入力端
子には前段の出力AV1、AV3が供給され、他方の入力端子
には第3アンドゲート(104a)(104b)の出力が供給さ
れる。一方の第3アンドゲート(104a)の一方の入力端
子には出力Nがノットゲート(105)を介して供給さ
れ、他方の入力端子には前段の出力AV2が供給される。
他方のアンドゲート(104a)の一方の入力端子には出力
Nが直接供給され、他方の入力端子には前段の出力AV2
が供給される。
第1オアゲート(100a)(100b)の出力は増巾器(108
a)(108b)によって増巾されるが、この増巾出力が上
述の制御信号EV、EV′である。また、第2オアゲート
(101a)(101b)の出力は増巾器(109a)(109b)によ
って増巾されるが、この増巾出力が上述の制御信号AV、
AV′である。
次に第5図を参照してモータ駆動回路(37)の詳細につ
いて説明する。
モータ駆動回路(37)はオフ遅延タイマー(110)(11
1)(112)、これらの出力を受けるオアゲート(113)
及び増巾器(114)から成る。オフ遅延タイマー(110)
(111)(112)の入力端子には前段の出力AV1、AV2、AV
3が供給されるが、タイマー(110)(111)(112)の出
力AV1Z、AV2Z、AV3Zは入力AV1、AV2、AV3が“1"となる
と共に“1"となり、入力“0"となってもその遅延時間だ
け、なお“1"を持続するものであるが、最初に“1"とな
るとアンチスキッド制御中はずっと“1"であるように遅
延時間は充分に長く設定されている。
タイマー(110)(112)の出力AV1Z、AV3Zは更に上述の
論理回路36のノットゲート(106)(107)に供給されて
いる。オアゲート(113)の出力は増巾器(114)によっ
て増巾され、この増巾出力が上述のモータ駆動信号Qと
なる。
本実施例は4WD車に適用されるが、次に第2図を参照し
て、この駆動系について説明する。
概略的に示されるが、エンジン(42)の駆動力はセンタ
ー・デファレンシャル(44)、センター軸(48)、フロ
ントデファレンシャル(43)を介して前車軸(40)(両
端部に第1図の前輪(6a)(6b)が取り付けられてい
る)に伝達される。更にエンジン(42)の駆動力はセン
ター・デファレンシャル(44)、センター軸(48)及び
リアデファレンシャル(46)を介して後車軸(41)(両
端部に後輪(11a)(11b)が取り付けられている)に伝
達される。センター・デファレンシャル(44)及びリア
デファレンシャル(46)には並列に(なお図を分かり易
くするために並列に示したが、デファレンシャルが内蔵
する場合も含む)ロック機構(45)(47)が接続されて
いる。ロック機構(45)(47)は例えば、ビスコースカ
ップリングやLSD(Limitted Slip Differential)であ
って、公知のように両側の車輪あるいは前後軸の車輪間
に所定の以上の回転トルク差があると、この回転トルク
を小さい方に伝達するようにするものである。あるいは
回転数の差に応じてトルクを伝えるようにしている。
以上述べたように、第2評価回路(35b)では両後輪(1
1a)(11b)の車輪速度のうち、低い方の後輪の評価結
果としての出力EV2、AV2を発生させたが、第4図に示す
ように論理回路(36)では、この出力とローサイドにあ
る(信号Nにより判断している)前輪とのセレクト・ロ
ーによりセレクト・ロー制御信号を形成し、この制御信
号で液圧制御弁(4a)または(4b)を制御している。
本発明の第1実施例は以上のように構成されるが、次に
この作用について説明する。
今、急にブレーキをかけるべくブレーキペダル(2)を
踏んだものとする。また、車輪(6a)(6b)(11a)(1
1b)は同一種のタイヤを装備し摩擦係数が均一な路面を
走行しているものとする。ブレーキのかけ始めにおいて
は、コントロール・ユニット(31)からの信号EV、AV、
EV′、AV′はいづれも“0"であるので、切換弁(33a)
(34a)、(33b)(34b)はA、Cの位置をとってい
る。従って、マスタシリンダ(1)からの圧液は管路
(3)(16)、切換弁(33a)(34a)、(33b)(34
b)、管路(5)(17)を通って前輪(6a)(6b)のホ
イールシリンダ(7a)(7b)に供給される。この圧液
は、更に管路(13)(15)及び減圧弁(32a)(32b)を
通って後輪(11a)(11b)のホイールシリンダ(12a)
(12b)にも供給される。これにより車輪(6a)(6b)
(11a)(11b)にブレーキがかけられる。減圧弁(32
a)(32b)は公知の作用を行ない、入力側の圧力が所定
値以下では、そのまま出力側に伝えるが、所定値以上で
はほぼ一定の割合で減圧させて出力側に伝える。
ブレーキ液圧の上昇により車輪(6a)(6b)(11a)(1
1b)が所定の減速度に達すると(なお、この場合には説
明を分かり易くするために全車輪は同等に減速し同時に
達するものとする。以下のスリップ率についても同
様)、すなわち評価回路(35a)(35b)(35c)で減速
度信号発生器(75a)(第1評価回路(35a)について代
表的に符示する。)が減速度信号−bを発生するとE
V1、EV2、EV3信号が“1"となり、論理回路(36)の出力
EV、EV′は“1"となる。従って、切換弁(33a)(33b)
はBの位置に切り換えられ、マスタシリンダ(1)側と
ホイールシリンダ(7a)(7b)側とは遮断される。これ
によりホイールシリンダ(7a)(7b)(12a)(12b)の
ブレーキ液圧は一定に保持される。
車輪の減速度が所定の値より小さくなると減速度信号−
bは消滅し、切換弁(33a)(33b)は再びAの位置に切
り換わりブレーキ液圧を再上昇させるが、この後に車輪
が所定のスリップ率に達すると、または減速度信号発生
中にこのスリップ率に達すると第3A図においてスリップ
信号発生器(77a)はスリップ信号Sを発生する。加速
度信号発生器(74a)は未だ加速度信号+bを発生して
いないのでアンドゲート(92a)の出力AV1、AV2、AV3
“1"となり、論理回路(36)の出力AV、AV′がEV、EV′
と共に“1"となる。これにより切換弁(33a)(33b)、
(34a)(34b)はB、Dの位置に切り換わる。管路
(3)と(5)及び(16)と(17)とは遮断の状態にお
かれるが、管路(5)と(60a)及び(17)と(60b)と
は連通される。
前輪(6a)(6b)のホイールシリンダ(7a)(7b)のブ
レーキ液は管路(5)(60a)、(17)(60b)を通って
リザーバ(25a)(25b)内に流入する。また後輪(11
a)(11b)のホイールシリンダ(12a)(12b)のブレー
キ液も管路(15)(13)、管路(17)(5)、(60b)
(60a)を通ってリザーバ(25a)(25b)内に流入す
る。これにより前輪(6a)(6b)、後輪(11a)(11b)
のブレーキが弛められる。
液圧ポンプ(20)は信号AV1、AV2、またはAV3がが“1"
となると共に駆動開始し、リザーバ(25a)(25b)から
ほぼ同等の吸入量で管路(3)(16)側に送り込む。
車輪速度が回復し、所定の加速度に達すると加速度信号
発生器(74a)から加速度信号+bが発生する。これに
より評価回路(35a)(35b)(35c)の出力EV1、EV2、E
V3は“1"となり、論理回路(36)の出力EV、EV′は“1"
となる。車輪のブレーキ液圧は一定に保持される。
加速度信号+bが消滅するとパルス発信器(78a)が作
動し、オフ遅延タイマー(88a)の遅延時間だけ出力E
V1、EV2、EV3が“1"、“0"、“1"、“0"・・・・とパル
ス状に変化する。これにより論理回路(36)の出力EV、
EV′も同様に変化し、車輪のブレーキ液圧は階段状に増
大させられる。
以下、同様な制御を繰り返して、車両が所望の速度に達
すると、または停止するとブレーキペダル(2)への踏
込みは解除される。これと共にホイールシリンダ(7a)
(7b)(12a)(12b)からブレーキ液は各管路、切換弁
(4a)(4b)、逆止弁(19a)(19b)を通ってマスタシ
リンダ(1)に還流する、よってブレーキが弛められ
る。
以上の作用の説明では、EV1、EV2、EV3またはAV1、A
V2、AV3が同時に“0"または“1"になるものとしたが、
車輪(6a)(6b)(11a)(11b)が走行する路面の摩擦
係数が左右で大きく異なる場合、例えば車輪(6a)(11
a)側の路面の摩擦係数μが比較的に小さい場合(いわ
ゆるスプリット路面)について次に説明する。
説明を分かり易くするために、右側の車輪(6a)(11
a)は同等に減速し、減速度信号−bまたはスリップ信
号Sは同時に発生するものとする。すなわち、第1、第
2評価回路(35a)(35b)の出力EV1、EV2及びAV1、AV2
は同時に“0"、“1"となる。なお、第2評価回路(35
b)では選択器(120)によって低μ側にある後輪(11
a)の車輪速度が選択され、これに基づいてスキッド状
態が評価されている。また、比較器(121)の出力Nは
右側後輪(11a)の車輪速度が左側後輪(11b)より低い
ため“1"となり、これが論理回路(36)に供給されてい
る。然しながら、今、説明を分かり易くするために同じ
低μ側にある前輪(6a)、後輪(11a)は同等に減速す
るものとしているので、第2評価回路の出力EV2、AV2
論理回路(36)においてオアゲート(100a)(101a)の
出力には何ら影響を及ぼさない。論理回路(36)の出力
EV、またはAVはEV1、AV1に同期して“0"、“1"となり、
切換弁(33a)(33b)により右側前輪(6a)のブレーキ
液圧は一定保持または減少させられる。高μ側にある左
側前輪(6b)は未だロック傾向にはないので、第3評価
回路(35c)の出力EV3、AV3は“0"である。また、左側
後輪(11b)は右側後輪(11a)より車輪速度が高いので
比較器(121)の出力Nは“0"であり、第2評価回路(3
5b)の出力EV2、AV2が“1"であってもアンドゲート(10
3b)(104b)の出力は“0"である。従って、論理回路
(36)の出力EV′、AV′は“0"であり、切換弁(33b)
(34b)は作動せず、前輪(6b)のブレーキ液圧は未だ
上昇中である。
右側前輪(6a)のブレーキ液圧が低下すると共にこれと
同一配管系にある左側後輪(11b)のブレーキ液圧が低
下し、左側後輪(11b)の車輪速度が増大する。他方、
右側後輪(11a)のブレーキ液圧はこれと同一配管系の
左側前輪(6b)のブレーキ液圧と共に上昇中であり、右
側後輪(11a)はロック傾向を示すが、両後輪(11a)
(11b)の回転トルク差が所定値以上になると回転トル
クの大きい左側後輪(11b)から右側後輪(11a)に回転
トルクがロック機構を介して伝達され、右側後輪(11
a)の車輪速度が上昇する。これによりロックが防止さ
れる。他配管系のブレーキ力保持、弛めの場合も同様で
ある。
なお、右側後輪(11a)にはブレーキがかけられている
が、このブレーキ力があまり大きくない場合に、上述し
たように、ロック機構を介してその車輪速度を回復させ
てロックが防止されるのであるが、このブレーキ力が充
分に上昇しておれば左側後輪(11b)からの回転トルク
はこれに打ち勝つことができず、右側後輪(11a)はロ
ックしたままとなる。然しながら、左側後輪(11b)は
ブレーキを弛められているのでロックすることはなく、
両前輪(6a)(6b)もロックしないので、車輪の操縦安
定性は保証される。
以上は全車輪は同一種のタイヤを装備しているものとし
て説明したが、次に前輪(6a)(6b)にのみスパイクタ
イヤまたはチェーンを装備した場合について説明する。
まず、スプリット路面を走行している場合について説明
する。
今、前輪(6a)、後輪(11a)が低μ側にあり、前輪(6
b)、後輪(11b)が高μ側にあるものとする。急ブレー
キをかけると、第6図Bに示すように前輪(6a)のブレ
ーキ液圧Pが上昇し、時間t1で第1評価回路(35a)の
出力EV1が“1"となり、従って、論理回路(36)の出力E
Vは第6図Cに示すように“1"となる。これによりブレ
ーキ液圧Pは一定に保持される。時間t2になると第1評
価回路(35a)の出力AV1が“1"となり、従って、論理回
路(36)の出力AVは“1"となる。これによりブレーキ液
圧Pは減少させられる。時間t3で出力AV1が消滅する
が、出力EV1がなお“1"であるので出力EVは“1"であ
り、ブレーキ液圧Pは一定に保持される。時間t4で第2
評価回路(35b)の出力AV2が“1"となる。すなわち、右
側後輪(11a)が所定のスリップ率にに達する。第3B図
において、右側後輪(11a)に設けたセンサー(29a)の
出力の方が左側後輪(11b)に設けたセンサー(29b)の
出力より小さいので、低速度選択器(120)により車輪
速度演算器(72a′)の出力の方が選択され、これに基
づいてスキッド状態が評価されている。また比較器(12
1)の出力Nは“0"となっており、これが、論理回路(3
6)において、ノットゲート(105)で反転されて“1"と
してアンドゲート(103a)(104a)の一方の入力端子に
供給されている。また、出力AV2が“1"となる前に出力E
V2は“1"となっており、依然として“1"であるので、両
アンドゲート(103a)(104a)の出力は“1"となる。然
しながら、出力EV2が“1"となった時には、既に第1評
価回路(35a)の出力EV1は“1"となっているので、オア
ゲート(100a)の出力、すなわち出力EVには何らの影響
も及ぼさない。また、第1評価回路(35a)の出力AV1
“1"となると共にAV1Z信号が発生し、これがノットゲー
ト(106)により反転されて、アンドゲート(102a)の
他方の入力端子への入力が“0となるので、これ以後
は、第2評価回路(35b)の出力EV2は論理回路(36)の
出力EVには何ら影響を及ぼさず、出力EVは第1評価回路
(35a)の出力EV1、AV1及び第2評価回路(35b)の出力
AV2によってそのレベルが決定される。時間t4で出力AV2
が“1"となるとブレーキ液圧Pは第6図Bに示すように
減少する。時間t5で出力AV2が消滅するが、この間に前
輪用の出力EV1が再び“1"となっているので、ブレーキ
液圧Pは一定に保持される。以後、出力EV1は周期的に
“0"、“1"となり、従って出力EVも周期的に“0"、“1"
となり、第6B図に示すようにブレーキ液圧Pは段階状に
上昇する。時間t5、t6では出力AV1、従って、出力AVは
再び“1"となり、この発生中、出力EVも“1"であるの
で、この間、ブレーキ液圧Pは減少する。結局、前輪
(6a)のブレーキ液圧Pは第6図Bに示すように変化
し、これにより前輪(6a)の速度Vは第6図Aに示すよ
うに変化する。他方、後輪(11a)の車輪速度V′は第
6図Aに示すように変化し、両車輪ともロックしてしま
うことがない。なお、高μ側にある左側前輪(6b)は右
側後輪(11a)のロック傾向には無関係に独立してブレ
ーキ液圧を上昇され、ブレーキ距離を長くすることが防
止される。
従来のようにもし、前輪(6a)(6b)のスキッド状態だ
けを評価し(近似車体速度は全車輪の回転上方により形
成してしているが)、この評価結果で液圧制御弁(4a)
(4b)を制御する場合には、前輪及び後輪のブレーキ液
圧は第6図Bの破線で示すように変化するであろう。前
輪はロックしないようにアンチスキッド制御されるが、
後輪はロックしてしまう。すなわち、後輪のブレーキ液
圧は前輪のロック限界圧力が非常に高いので、そのロッ
ク限界圧力Rを越えてしまい、前輪のブレーキ液圧の制
御と共に図示するように変動するが、その変動巾も小さ
く、ロック限界圧力Rを越えたままである。第6図Aで
破線に示すように、前輪の速度はアンチスキッド制御さ
れて減少して行くが、後輪の速度は直ちに零となる。す
なわち、ロックしてしまう。なお、第6図B、Cにおい
て後輪のブレーキ液圧の変化の前輪のそれに対する時間
遅れは無視している。
次に、両前輪がスパイクタイヤまたはチェーンを装備し
ており、(またはフェード現象を示している時)全輪が
均一な路面を走行している場合について説明する。
説明を分かり易くするために、この場合には両後輪(11
a)(11b)の車輪速度は同等に変化するものとする。従
って、第2評価回路(35b)において低速度選択器(12
0)の出力は車輪速度演算器(72a′)(72b′)の出力
(相等しい)であり、比較器(121)の出力Nは“1"で
ある。これによって、左側前輪(6b)のブレーキ液圧は
後輪(11a)(11b)のスキッド状態によっても制御され
るが、右側前輪(6a)のブレーキ液圧は後輪(11a)(1
1b)のスキッド状態には無関係にそのスキッド状態だけ
で制御される。
今、第7図で示すように時間t1で第2評価回路(35b)
において、減速度信号発生器(75b)から減速度信号−
bが発生したとすると、第2評価回路(35b)の出力EV2
は“1"となり、これが論理回路(36)のアンドゲート
(103a)(103b)の一方の入力端子に供給される。第2
評価回路(35b)における比較器(121)の出力Nは“1"
であるので、アンドゲート(103b)の出力は“1"となる
が、他方のアンドゲート(103a)の他方の入力端子には
比較器(121)の出力Nは反転されて供給されるので、
その出力は“0"のままである。
アンドゲート(103b)の出力“1"は次段のアンドゲート
(102b)の一方の入力端子に供給される。この他方の入
力端子にはAV3Z信号がノットゲート(107)で反転され
て供給されているが、未だ左側前輪(6b)はスキッド傾
向にはないので第3評価回路(35c)の出力EV3、AV3
“0"であるのでAV3Z信号は“0"である。従ってアンドゲ
ート(102b)への入力は“1"であり、アンドゲート(10
2b)の出力は第2評価回路(35b)の出力EV2と共に“1"
となる。
従って、オアゲート(100b)の出力、すなわち論理回路
(36)の出力EV′は第7図Cに示すように“1"となり、
前輪(6b)のブレーキ液圧Pは一定に保持される。他方
の前輪(6a)のブレーキ液圧Pは論理回路(36)の出力
EV、AVは“0"のままであるので、上昇し続ける。他方、
左側前輪(6b)のブレーキ液圧Pは一定に保持されてい
るので、右側後輪(11a)のブレーキ液圧P′は第7図
Bに示すように一定に保持される。この場合も回転トル
クの大きい左側後輪(11b)から右側後輪(11a)に回転
トルクがロック機構を介して伝達され、右側後輪(11
a)の車輪速度が上昇する。これによりロックが防止さ
れる。
右側前輪(6a)、すなわち左側後輪(11b)のブレーキ
液圧は上昇し続けているので、ブレーキ力が増大し続け
るのであるが、右側後輪(11a)が上述のようにロック
傾向になり、その回転速度が低下するのであるが、今、
増大し続けているブレーキ力の大きさによっては、その
回転速度が充分に大きく、従ってロック機構を介してロ
ック傾向にある右側後輪(6a)に回転トルクが伝達され
て、その回転速度を上昇させ、スリップを所定のスリッ
プ率より以下に車輪速度を回転させることができる。然
しながら、この右側後輪がロック傾向になった時点で左
側後輪(11b)のブレーキ力が充分に増大しておれば、
この回転速度も充分に小さくなっており、回転トルクが
ロック機構を介して伝達されてその回転速度を所定のス
リップ率より以下になるようにまでは回復させることは
できない。すなわち、低μ側にある後輪はロックしてし
まうことになる。然しながら、本願発明では一方の後輪
がロックすることを許容しており、他側の後輪はロック
しない。また、両前輪もロックしない。これにより車輪
の操縦安定性を保証するものであり、本出願人が先に開
発した「圧力選択装置」を不要としてそのコストを大巾
に低下させている。
時間t2に第2評価回路(35b)のスリップ信号発生器(7
7b)がスリップ信号Sを発生すると、すなわち後輪(11
a)(11b)が所定のスリップ率以上にスリップすると、
出力AV2も“1"となり、論理回路(36)においてアンド
ゲート(104b)の出力は“1"となる。これにより出力A
V′も“1"となり、前輪(6b)のブレーキ液圧Pは第7
図に示すように減少させられる。
これにより後輪(11a)のブレーキ液圧P′は第7図B
に示すように減少させられる。
時間t3では第2評価回路(35b)において、減速度信号
−bが消滅するが、スリップ信号Sがまだ発生している
ので、出力EV2は“1"のままであ前輪(6b)、後輪(11
a)のブレーキ減圧P、P′は減少し続ける。時間t4
なると第2評価回路(35b)において加速度信号発生器
(74b)から加速度信号+bが発生する。これによりス
リップ信号発生器(77b)からまだスリップ信号Sが発
生していたとしてもアンドゲート(92b)の出力AV2は、
“0"となる。然しながら、オアゲート(94b)の第4の
入力端子には加速度信号+bが加えられることになるの
でオアゲート(94b)の出力EV2は“1"のままである。信
号AV3は未だ“0"であるので、論理回路(36)の出力A
V′は“0"となるが出力EV′は“1"のままである。これ
により前輪(6b)、後輪(11a)のブレーキ液圧P、
P′は一定に保持される。時間t5で加速度信号+bが消
滅すると、パルス発信器(81b)が作動し出力EV2、すな
わちEV′は“1"、“0"、“1"、“0"と周期的に変化す
る。これによりブレーキ液圧P、P′は段階状に上昇し
て行く。
以上述べたように、後輪(11a)(11b)にロック傾向が
生ずると、直ちにブレーキ液圧P′は一定保持または減
少させられるので、後輪ロック限界圧力Rを一時的に越
えても直ちにこの圧力以下とされ、ロックされてしまう
ことがない。なお、前輪(6a)(6b)はロック傾向を示
す前に後輪(11a)(11b)のスキッド状態により制御さ
れるのでロックすることはない。なお、両後輪の車輪速
度が同等に変化しない場合には、車輪速度の小さい方の
後輪のスキッド状態により同一側の前輪が制御され、こ
の液圧に応じて同配管系の後輪が制御される。然しなが
らいづれにしても、両方の前輪ともブレーキ液圧を制御
することはないので、ブレーキ距離を長くしてしまうこ
とはない。
次に、本発明の第2実施例によるアンチスキッド装置用
液圧制御装置について図面を参照して説明する。なお、
第1実施例に対応する部分については同一の符号を付す
ものとする。
まず、第8図を参照して本実施例の装置全体の配管及び
配線傾倒について説明する。
第8図においてマスタシリンダ(1)はペダル(2)に
結合され、その一方の液圧発生室は管路(3)、3位置
電磁切換弁(4a′)、管路(5)を介して右側前輪(6
a)のホイールシリンダ(7a)に接続される。管路
(5)は更に管路(13)、減圧弁(32b)を介して左側
後輪(11b)のホイールシリンダ(12b)に接続される。
マスタシリンダ(1)の他方の液圧発生室は管路(1
6)、3位置電磁切換弁(4b′)、管路(17)を介して
左側前輪(6b)のホイールシリンダ(7b)に接続され
る。管路(17)は更に管路(15)、減圧弁(32a)を介
して右側後輪(11a)のホイールシリンダ(12a)に接続
される。切換弁(4a′)(4b′)の排出口は管路(60
a)(60b)を介してリザーバ(25a)(25b)に接続され
る。リザーバ(25a)(25b)は本体に摺動自在に嵌合し
たピストン(27a)(27b)及び弱いばね(26a)(26b)
からなり、このリザーバ室は液圧ポンプ(20a)(20b)
の吸込口に接続される。液圧ポンプ(20a)(20b)は略
図で示すが公知のようにピストンを摺動自在に収容する
本体、このピストンを往復動させる電動機(22)(2
2)、逆止弁から成り、その排出口は管路(3)(16)
から分岐する管路(3a)(16a)に接続される。なお、
電動機(22)は2個図示されているが同一(一個)のも
のであって、液圧ポンプ(20a)(20b)共通に使用され
る。
車輪(6a)(6b)(11a)(11b)には、それぞれ車輪速
度検出器(28a)(28b)(29a)(29b)が配設される。
これら検出器から車輪(6a)(6b)(11a)(11b)の回
転速度に比例した周波数のパルス信号が得られ、本発明
に係わるコントロール・ユニット(31′)に入力として
加えられる。コントロール・ユニット(31′)は後に詳
述する評価部(31A)、選択部(31B)及び論理部(31
C)から成り、制御信号Sa、Sb、モータ駆動信号Q0を発
生する。制御信号Sa、Sbは3位置電磁切換弁(4a′)
(4b′)のソレノイド(30a)(30b)に供給される。3
位置電磁切換弁(4a′)(4b′)は、そのソレノイド
(30a)(30b)に供給される制御信号Sa、Sbの電流の大
きさによって3つの位置A、B、Cのいづれかをとるよ
うに構成されている。すなわち、制御信号Sa、Sbの電流
が0の時には、ブレーキ込め位置としての第1の位置A
をとる。この位置ではマスタシリンダ(1)側とホイー
ルシリンダ(7a)(7b)とは連通の状態におかれる。制
御信号Sa、Sbの電流が低レベル(以後便宜上、記号“1/
2"を使用する)のときには、すなわちブレーキ保持信号
が発生したときには、ブレーキ保持位置としての第2の
位置Bをとる。この位置では、マスタシリンダ(1)側
とホイールシリンダ(7a)(7b)側との間及び、ホイー
ルシリンダ(7a)(7b)側とリザーバ(25a)(25b)側
との間の連通を遮断する状態におかれる。また、制御信
号Sa、Sbの電流が高レベル(以後便宜上、記号“1"を使
用する)の時には、すなわちブレーキ弛め信号が発生し
た時には、ブレーキ弛め位置としての第3の位置Cをと
る。この位置ではマスタシリンダ(1)側とホイールシ
リンダ(7a)(7b)側との間は遮断の状態におかれる
が、ホイールシリンダ(7a)(7b)側とリザーバ(25
a)(25b)側との間は挿通の状態におかれ、ホイールシ
リンダ(7a)(7b)のブレーキ圧液はリザーバ(25a)
(25b)に管路(60a)(60b)を通って排出される。そ
れぞれ制御信号Sa、Sbのいづれかが“1"になると発生す
る駆動信号Q0は、液圧ポンプ駆動手段としての電動機
(22)(22)に供給される。
次に第9図を参照してコントロール・ユニット(31′)
の評価部(31A)について説明する。
評価部(31A)ではセンサー(28a)(28b)(29a)(29
b)の出力を受けて各車輪(6a)(6b)(11a)(11b)
のスキッド状態が評価されるのであるが、各車輪に対す
る評価回路は同一構成であるので、第9図は右側前輪
(6a)に対する評価回路のみを示しており、以下、これ
について代表的に説明する。なお、同一配管系統の左側
後輪(11b)の評価回路と一部共有している部分がある
ので、これを説明するために左側後輪(11b)の評価回
路の極く一部は示すものとする。
車輪速度検出器(28a)(29b)の信号は車輪速度演算器
(61a)(61b)に供給され、これから車輪速度に比例し
たデジタル出力又はアナログ出力が得られ、これらは微
分器(62a)(62b)、スリップ信号発生器(172a)(17
2b)及びスリップ率設定回路(69)に供給される。この
スリップ率設定回路(69)が同一配管系の前後輪(6a)
(11b)の評価回路の共通の回路となっており、高出力
選択・近似車体速度発生回路(66)及び乗算器(67)
(68)からなっている。高出力選択・近似車体速度発生
回路(66)では車輪速度演算器(61a)(61b)の出力の
うち高い方が選択され、これに基いて近似車体速度信号
を発生する。乗算器(67)(68)には例えば乗数0.85及
び0.70が設定されている。スリップ率設定回路(69)の
出力端子は切換回路(70a)(70b)に接続され、この回
路(70a)(70b)では可動接点は通常、図示するように
乗算器(68)の出力端子側に切り換えられている。切換
回路(70a)(70b)の出力端子は上述のスリップ信号発
生器(172a)(172b)に接続されている。スリップ信号
発生器(172a)(172b)内では車輪速度演算器(61a)
(61b)からの車輪速度と切換回路(70a)(70b)から
の出力、すなわち近似車体速度×(乗算器(67)又は
(68)の乗数)の乗算値が比較され、前者が後者より小
さいとスリップ信号λを発生するようになっている。以
下、左側後輪(11b)の評価回路は全く同一であるの
で、右側前輪(6a)の評価回路についてのみ説明する。
微分器(62a)は車輪速度演算器(61a)の出力を受け、
これを時間に関し微分し、この微分出力は減速度信号発
生器(63a)と、第1加速度信号発生器(64a)と第2加
速度信号発生器(65a)とに供給される。減速度信号発
生器(63a)には減速度基準値(例えば−1.4g)が設定
されており、これと微分器(62a)の出力とが比較さ
れ、微分器(62a)の出力、すなわち車輪の減速度が減
速度基準値より大きいときには減速度信号発生器(63
a)は減速度信号−bを発生する。又、第1加速度信号
発生器(64a)には所定の小さな第1加速度基準値(例
えば0.5g)が設定されており、これと微分器(62a)の
出力とが比較され、微分器(62a)の出力、すなわち車
輪の加速度が第1加速度基準値より大きいときには、発
生器(64a)は第1加速度信号+b1を発生する。又、第
2加速度信号発生器(65a)には所定の大きな第2加速
度基準値(例えば7g)が設定されており、これと微分器
(62a)の出力とが比較され、微分器の出力、すなわち
車輪の加速度が第2加速度基準値より大きいときには、
発生器(64a)は第2加速度信号+b2を発生する。
第1加速度信号発生器(64a)の出力端子はアンドゲー
ト(173a)の論理否定の入力端子(○印で示す。以下、
同様)、アンドゲート(178a)の論理否定の入力端子、
及びオアゲート(82a)の第1入力端子に接続されてい
る。アンドゲート(178a)の出力端子はパルス発振器
(80a)の入力端子及びアンドゲート(181a)の入力端
子に接続され、パルス発信器(80a)の出力端子はアン
ドゲート(181a)の論理否定の入力端子に接続される。
パルス発信器(80a)、オアゲート(82a)及びアンドゲ
ート(181a)によってブレーキ上昇信号発生器Uが構成
され、これによりブレーキ圧力を緩上昇させるためのパ
ルス信号が発生する。パルス発信器(80a)の最初のパ
ルスオン時間はそれ以降のパルスオン時間にくらべて長
くしている。これは制動力不足にならないようにするた
めである。アンドゲート(181a)の出力端子は上述のオ
アゲート(82a)の第3の入力端子に接続される。
アンドゲート(181a)の出力端子は上述のオアゲート
(82a)の第3の入力端子に接続される。減速度信号発
生器(63a)の出力端子はオアゲート(82a)の第2入力
端子に接続され、スリップ信号発生器(172a)の出力端
子は上述のアンドゲート(173a)の他方の入力端子に接
続され、このアンドゲート(173a)の出力端子はオアゲ
ート(176a)の一方の入力端子に接続される。該オアゲ
ート(176a)の他方の入力端子にはアンドゲート(175
a)の接続端子が接続されるが、このアンドゲート(175
a)の一方の入力端子には上述の減速度信号発生器(63
a)の出力端子が接続され、他方の入力端子にはオフ遅
延タイマー(86a)の出力端子が接続される。オフ遅延
タイマー(86a)の遅延時間は充分に長く、いったん出
力が“1"となるとアンチスキッド制御中はこれを持続す
る長さである。オアゲート(176a)の出力端子はオフ遅
延タイマー(86a)に接続され、かつオアゲート(87a)
の一方の入力端子に接続される。このオアゲート(87
a)の他方の否定入力端子にはオフ遅延タイマー(86a)
の出力端子が接続される。
オアゲート(87a)の出力端子はカウンター(188a)の
一方の入力端子に接続され、この他方の入力端子には上
述のブレーキ上昇信号発生器Uのアンドゲート(181a)
の出力端子が接続される。カウンター(188a)はアンド
ゲート(181a)からのパルスをカウントし、これが所定
値に達するとその出力は“1"となり、オアゲート(87
a)の出力が“1"となると、その内容はリセットされ
る。
又、減速度信号発生器(63a)、第1加速度信号発生器
(64a)、パルス発信器(80a)の出力端子はオアゲート
(71a)に接続され、この出力によって上述の切換回路
(70a)のスイッチが切り換えられるようになってい
る。
すなわち、オアゲート(71a)の出力が“1"になると可
動接点は乗算器(67)の出力端子側に切り換えられるよ
うになっている。
上述のオアゲート(82a)の出力端子はアンドゲート(8
3a)の一方の入力端子に接続され、この他方の否定端子
には第2加速度信号発生器(65a)の出力端子が接続さ
れている。
このアンドゲート(83a)の出力端子はアンドゲート(8
4a)の一方の入力端子及びオアゲート(85a)の一方の
入力端子に接続されている。
アンドゲート(84a)の他方の否定入力端子には、上述
のオアゲート(176a)の出力端子が接続されている。
アンドゲート(175a)の出力端子は更にオフ遅延タイマ
ー(177a)が接続され、この出力端子はオアゲート(82
a)の第4入力端子、オフ遅延タイマー(131a)及びア
ンドゲート(130a)の否定入力端子に接続される。オフ
遅延タイマー(131a)の出力端子はアンドゲート(130
a)の他方の入力端子に接続される。
右側前輪(6a)の評価回路は以上のように構成されるの
であるが、この回路からは10種の信号が取り出され、そ
れぞれ第9図に記載される如く命名する。すなわち、第
2加速度信号発生器(65a)の出力信号は+b2VR、第1
加速度信号発生器(64a)のそれは+b1VR、アンドゲー
ト(84a)のそれはEVVR、オアゲート(85a)(176a)の
それらは、それぞれEAVR、AVVR、オフ遅延タイマー(86
a)のそれはAVZVR、カウンター(188a)のそれはCEVR、
アンドゲート(181a)の出力はPLVR、減速度信号発生器
(63a)の出力は−bVR、スリップ信号発生器(172a)の
それはλVRと命名される。ここでVは前側をRは右側を
表すものとする。左側後輪(11b)、左側前輪(6b)及
び右側後輪(11a)に対する評価回路も同様に構成さ
れ、それぞれ上記の10種の信号に対応する信号を発生す
る。すなわち、左側後輪(11b)に対する評価回路から
は信号+b2HL、+b1HL、EVHL、EAHL、AVZHL、AVHL、CEH
L、PLHL、−bHL、λHLを発生する。ここでHは後側をL
は左側を表すものとする。同様にして左側前輪(6b)及
び右側後輪(11a)に対する評価回路からは、それぞれ
信号+b2VL、+b1VL、EVVL、EAVL、AVZVL、AVVL、CEV
L、PLVL、−bVL、λVL、及び+b2HR、+b1HR、EVHR、EA
HR、AVZHR、AVHR、CEHR、PLHR、−bHR、λHRを発生す
る。
上記出力信号−bVR、−bHL、−bVL、−bHR、λVR、λH
L、λVL、λHR、+b2VR、+b2HL、+b2VL、+b2HR、+b
1HL、+b1HRは論理部の変形例に用いられ、又上記出力
信号のうち前輪(6a)(6b)に対するもの及び後輪に対
する+b2HL、+b2HR、PLHL、PLHRは直接コントロール・
ユニット(31′)における論理部(31C)に供給される
が、後輪(11a)(11b)に対する上記以外のものは選択
部(31B)に供給される。
次に、第10図を参照してコントロール・ユニット(3
1′)の選択部(31B)の詳細について説明する。
選択部(31B)の回路は両後輪(11a)(11b)に対して
対称的に構成され、評価部(31A)からの出力信号EVH
R、EVHLはアンドゲート(190a)(190b)の一方の入力
端子に供給され、又オアゲート(193)の両入力端子に
それぞれ供給される。又、出力信号AVZHRの否定、すな
わち▲▼及び出力信号AVZHLの否定、すなわ
ち▲▼はそれぞれオアゲート(91a)(91b)
の一方の入力端子に供給され、他方の入力端子には出力
信号CEHR及びCEHLが供給される。オアゲート(91a)(9
1b)の出力端子はそれぞれフリップフロップ(89a)(8
9b)のリセット端子R1、R2に供給される。フリップフロ
ップ(89a)(89b)はD型のフリップフロップであっ
て、このセット端子S1、S2にはそれぞれ出力信号AVHR及
びAVHLが供給される。出力信号AVHR及びAVHLは又、オア
ゲート(96)の入力端子にそれぞれ供給される。出力信
号EAHRびEAHLはそれぞれフリップフロップ(89a)(89
b)のクロック端子C1、C2に否定して供給される。フリ
ップフロップ(89a)(89b)の出力端子Q1、Q2は上述の
アンドゲート(190a)(190b)の他方の入力端子に供給
される。また出力Q1、Q2の否定及びはそれぞれ
他方のフリップフロップ(89b)(89a)のデータ端子D2
及びD1に供給される。又端子及びは端子はアン
ドゲート(92)側の入力端子に供給される。このもう一
つの入力端子には上述のオアゲート(193)の出力端子
が接続される。アンドゲート(190a)(190b)(92)の
出力端子はそれぞれオアゲート(194)の入力端子に接
続され、このオアゲート(194)の出力端子はアンドゲ
ート(95)の一方の入力端子に接続される。この他方の
否定の入力端子には上述のオアゲート(96)の出力端子
が接続される。アンドゲート(95)及びオアゲート(9
6)の出力端子はそれぞれオアゲート(97)の入力端子
に接続される。出力信号EVHR及びEVHLは更にアンドゲー
ト(98a)(98b)の一方の否定入力端子に接続され、そ
れぞれ、また他方のアンドゲート(98b)(98a)の他方
の入力端子に接続される。アンドゲート(98a)(98b)
の出力端子はフリップフロップ(250)のセット端子S
及びリセット端子Rに接続される。又、この出力端子Q
は次段の論理部に信号SLAとして供給される。上述のア
ンドゲート(95)の出力は信号EVHとして、オアゲート
(97)の出力は信号EAHとして、及びオアゲート(96)
の出力は信号AVHとして次段の論理部(31C)に供給され
る。すなわち、両後輪の評価結果から形成された信号EV
H、EAH、AVHが第1のセレクトロー制御信号として次段
の論理部(31C)に供給される。
次に第11図を参照してコントロール・ユニット(31′)
の論理部(31C)を構成する回路について説明する。
本回路も左右の車輪のスキッド状態を評価する各出力信
号に関し、ほぼ対称的に構成され、前輪(6a)(6b)に
対する各出力信号は評価部(31A)からこの論理部(31
C)に直接供給される。
すなわち、出力信号CEVL及びCEVRはオアゲート(205a)
(205b)の一方の入力端子に供給され、この他方の否定
入力端子には出力信号AVZVL及びAVZVRが供給される。こ
のオアゲート(205a)(205b)の出力端子はフリップフ
ロップ(201a)(201b)のリセット端子Rに接続され
る。出力信号EVVL及びEVVRはアンドゲート(203a)(20
3b)、オアゲート(207a)(207b)の一方の入力端子に
供給される。
出力信号AVVL及びAVVRは上記フリップフロップ(201a)
(201b)のセット端子Sに供給され、かつオアゲート
(211a)(211b)の一方の入力端子に供給される。出力
信号EAVL及びEAVRはフリップフロップ(201a)(201b)
のクロック端子Cに否定して供給される。上述のアンド
ゲート(203a)(203b)の他方の入力端子にはフリップ
フロップ(201a)(201b)の出力端子Qが接続される。
フリップフロップ(201a)(201b)の端子はアンドゲ
ート(208a)(208b)の第1の入力端子に供給され、他
方のフリップフロップ(202a)(202b)のデータ端子D
に供給される。同様にこのフリップフロップ(202a)
(202b)の端子もフリップフロップ(201a)(201b)
のデータ端子Dに接続される。フリップフロップ(202
a)(202b)の出力端子は上述のアンドゲート(208
a)(208b)の第3の入力端子に接続される。この第2
の入力端子には上述のオアゲート(207a)(207b)の出
力端子が接続される。フリップフロップ(202a)(202
b)のセット端子Sには出力信号AVHL、AVHRが供給さ
れ、又、このフリップフロップのQ出力端子はアンドゲ
ート(204a)(204b)の一方の入力端子に接続されると
ともにアンドゲート(212a)(212b)の一方の入力端子
に供給される。更にオアゲート(206b)(206a)の第3
の入力端子に供給される。アンドゲート(204a)(204
b)の出力端子はオアゲート(209a)(209b)の第3の
入力端子に供給され、この第1の入力端子には上述のア
ンドゲート(203a)(203b)の出力端子が接続され、
又、第2の入力端子には上述のアンドゲート(208a)
(208b)の出力端子が接続される。アンドゲート(212
a)(212b)の出力端子は上述のオアゲート(211a)(2
11b)の他方の入力端子に接続される。オアゲート(209
a)(209b)(211a)(211b)の出力端子はそれぞれア
ンドゲート(210a)(210b)の一方の入力端子及び他方
の否定入力端子に接続される。出力信号AVHL及びAVHRは
更にアンドゲート(213b)(213a)の第3入力端子に供
給され、このアンドゲート(213a)(213b)の第1、2
入力端子には出力信号PLHL、PLHR、PLVL、PLVRが供給さ
れる。このアンドゲート(213a)(213b)の出力端子は
上述のオアゲート(206a)(206b)の第2の入力端子に
接続される。
出力信号CEHL及びCEHRは上述のオアゲート(206a)(20
6b)の第1の入力端子に接続される。前段の選択部(31
B)の出力信号EVHはアンドゲート(214a)(214b)の一
方の入力端子に供給され、このゲートの出力端子は上述
のオアゲート(207a)(207b)の他方の入力端子に接続
される。又、一方のゲート(214a)の他方の入力端子に
は出力信号SLAがそのまま供給され、他方のゲート(214
b)の他方の入力端子には出力信号SLAは否定して供給さ
れる。出力信号AVHは上述のアンドゲート(212a)(212
b)の他方の入力端子に供給される。又、出力信号EAHは
フリップフロップ(202a)(202b)のクロック端子Cに
否定して供給される。以上のようにして、上述の第1の
セレクトロー制御信号とローサイドの前輪の評価結果と
により第2のセレクトロー制御信号が形成される。
論理部(31C)において最終段のアンドゲート(210a)
(210b)の出力信号EV′、EVがSb、Sa=“1/2"の電流の
信号であって第8図における切換弁(4b′)(4a′)の
ソレノイド(30b)(30a)にそれぞれ供給される。
又、第11図では図示せずとも論理部(31C)は第12図に
示すモータ駆動回路を含んでいる。これはオアゲート
(145)及びこの出力端子に接続される増巾器(146)か
らなり、オアゲート(145)の入力端子にはそれぞれ、
前段の出力信号AVZVR、AVZHL、AVZVL及びAVZHRが供給さ
れる。増巾器(146)の出力Q0が第1図に示されるよう
にモータ(22)に供給される。なお、第5図に示すよう
に4つの信号AVZVR、AVZHL、AVZVL及びAVZHRをオアゲー
ト(145)に入力するものに代えて、第4図に示す最終
段の出力信号AV(4a)及びAV′(4b)を、各々第2図に
示したオフ遅延タイマー(86a)と同様のタイマーを介
して2入力オアゲートに入力するものでもよい。
本発明の第2実施例は以上のように構成されるが、次に
この作用について説明する。
今、急ブレーキをかけるべくブレーキペダル(2)を踏
んだものとする。又、車輪(6a)(6b)(11a)(11b)
は摩擦係数が均一な路面を走行しているものとする。ブ
レーキのかけ始めにおいてはコントロール・ユニット
(31)からの信号Sa、Sbはいづれも“0"であるので、切
換弁(4a)(4b)はAの位置をとっている。従って、マ
スタシリンダ(1)からの圧液は管路(3)(16)、切
換弁(4a′)(4b′)、管路(5)(17)を通って前輪
(6a)(6b)のホイールシリンダ(7a)(7b)に供給さ
れる。この圧液は更に管路(13)(15)、減圧比例弁
(32)(32)を通って後輪(11a)(11b)のホイールシ
リンダ(12a)(12b)にも供給される。これにより車輪
(6a)(6b)(11a)(11b)にブレーキがかけられる。
ブレーキ液圧の上昇により、車輪(6a)(6b)(11a)
(11b)が所定の減速度またはスリップ率に達し、これ
を越えようとすると、制御信号Sa、Sbは“0"からレベル
“1/2"又は“1"になる。
なお、本発明に係わるコントロール・ユニット(31′)
の作用については後述するが、まず制御信号Sa、Sbが
“1"である場合及び“1/2"である場合について説明す
る。
制御信号Sa、Sbが共に“1"になると、ソレノイド(30
a)(30b)は励磁され、切換弁(4a′)(4b′)はCの
位置をとり、管路(3)と(5)及び(16)と(17)と
は遮断の状態におかれるが管路(5)と(60a)及び(1
7)と(60b)とは挿通される。
前輪(6a)(6b)のホイールシリンダ(7a)(7b)のブ
レーキ液は管路(5)(60a)、(17)(60b)を通って
リザーバ(25a)(25b)内に流入する。又、後輪(11
a)(11b)のホイールシリンダ(12a)(12b)のブレー
キ液も管路(15)(13)、管路(17)(5)、(60b)
(60a)を通ってリザーバ(25a)(25b)内に流入す
る。これにより前輪(6a)(6b)、後輪(11)(11)の
ブレーキが弛められる。
制御信号Sa、Sbが中間レベル“1/2"になると切換弁(4
a′)(4b′)は位置Bをとり管路(3)(16)と
(5)(17)とは遮断され、かつ管路(5)(17)と
(60a)(60b)も遮断される。これによって、ホイール
シリンダ(7a)(7b)(12a)(12b)のブレーキ液圧は
一定に保持される。なお、この時も液圧ポンプ(20a)
(20b)はリザーバ(25a)(25b)内のブレーキ液を加
圧して管路(3)(16)側に送り込んでいる。
車輪(6a)(6b)(11a)(11b)のスキッド状態が解除
すれば制御信号Sa、Sbは再びLowレベル“0"となり、切
換弁(4a′)(4b′)は位置Aをとる。これによりマス
タシリンダ側とホイールシリンダ側とは連通し、車輪
(6a)(6b)(11a)(11b)へのブレーキ力は再び増加
する。
以下、同様な制御を繰り返して、車両が所望の速度に達
すると、又は停止するとブレーキペダル(2)への踏み
込みは解除される。これと共にホイールシリンダ(7a)
(7b)(12a)(12b)からブレーキ液は各管路、切換弁
(4a′)(4b′)、逆止弁(19a)(19b)を通ってマス
タシリンダ(1)に還流する。よってブレーキが弛めら
れる。
なお、以上の作用の説明では、信号Sa、Sbが同時に
“0"、“1"、“1/2"になるものとしたが、車輪(6a)
(6b)(11a)(11b)が走行する路面の摩擦係数が左右
で異なる場合には、例えば車輪(6a)(11a)側の路面
の摩擦係数が比較的小さい場合には信号Saが先にする。
これにより前輪(6a)(6b)、後輪(11)(11)のブレ
ーキが弛められる。
制御信号Sa、Sbが中間レベル“1/2"になると切換弁(4
a′)(4b′)は位置Bをとり管路(3)(16)と
(5)(17)とは遮断され、かつ管路(5)(17)と
(60a)(60b)も遮断される。これによって、ホイール
シリンダ(7a)(7b)(12a)(12b)のブレーキ液圧は
一定に保持される。なお、この時も液圧ポンプ(20a)
(20b)はリザーバ(25a)(25b)内のブレーキ液を加
圧して管路(3)(16)側に送り込んでいる。
車輪(6a)(6b)(11a)(11b)のスキッド状態が解除
すれば制御信号Sa、Sbは再びLowレベル“0"となり、切
換弁(4a′)(4b′)は位置Aをとる。これによりマス
タシリンダ側とホイールシリンダ側とは連通し、車輪
(6a)(6b)(11a)(11b)へのブレーキ力は再び増加
する。
以下、同様な制御を繰り返して、車両が所望の速度に達
すると、又は停止するとブレーキペダル(2)への踏み
込みは解除される。これと共にホイールシリンダ(7a)
(7b)(12a)(12b)からブレーキ液は各管路、切換弁
(4a′)(4b′)、逆止弁(19a)(19b)を通ってマス
タシリンダ(1)に還流する。よってブレーキが弛めら
れる。
なお、以上の作用の説明では、信号Sa、Sbが同時に
“0"、“1"、“1/2"になるものとしたが、車輪(6a)
(6b)(11a)(11b)が走行する路面の摩擦係数が左右
で異なる場合には、例えば車輪(6a)(11a)側の路面
の摩擦係数が比較的に小さい場合には信号Saが先に“1/
2"又は“1"となる。このような場合の作用について次に
説明する。
ブレーキのかけ始めにおいては上述の場合と同様である
が、信号Saが“1"になると切換弁(4a′)がCの位置を
とり、ホイールシリンダ(7a)(12b)からブレーキ液
がリザーバ(25a)に排出される。
他方、ホイールシリンダ(7b)(12a)にはブレーキ液
がマスタシリンダ(1)から供給され続けているので、
制御信号Saが“1/2"になると、前輪(6a)及び後輪(11
b)のホイールシリンダ(7a)(12b)の液圧は一定に保
持されるのであるが、他方の制御信号Sbが依然として
“0"であることにより他方の前輪(6b)のホイールシリ
ンダ(7b)の液圧は上昇し続ける。
次に本発明に係わるコントロール・ユニット(31′)の
作用について説明する。
今、路面の右側の摩擦係数がより小さくローサイドであ
るとする。ブレーキペダル(2)を踏み込んで時刻t1
右側後輪(11a)の車輪速度が所定の減速度に達すると
右側後輪(11a)の評価回路において、第9図の減速度
信号発生器(63a)に対応する減速度信号発生器から−
b信号が発生する。なお、第9図は右側前輪(6a)の評
価回路を示すものであるが説明の便宜上、以下、対応各
回路素子については第9図と同符号を用いるものとす
る。
−b信号はオアゲート(71a)に供給され、その出力に
より切換回路(70a)の可動接点は乗算器(67)の出力
端子側に切り換えられる。−b信号はオフ遅延タイマ
(177a)の出力を“1"とし、以後、この遅延タイマ(17
7a)の設定時間だけ−b信号が消滅後も“1"を接続す
る。この出力はオアゲート(82a)アンドゲート(83a)
(84a)を介して出力信号EVHRを発生させる。又、オア
ゲート(85a)を介して出力信号EAHRを発生させる。
すなわち、第13図Aに示すように信号EAHRは時刻t1
“1"になる。又、第10図においてフリップフロップ(89
a)(89b)の出力、出力は“1"であり、アンド
ゲート(92)に上述の出力信号EVHRがオアゲート(19
3)を介して供給されるので、このアンドゲート(92)
の出力bは1となる。従ってオアゲート(194)の出力
d及びアンドゲート(95)の出力fも“1"となる。すな
わち、出力信号EVHが“1"となる。すなわち第13図に示
すように時刻t1で出力b、d及びfが“1"となる。従っ
て第10図においてオアゲート(97)の出力gも“1"とな
る。すなわち出力信号EAHが“1"となる。又、第10図に
おいて出力信号EVHRはアンドゲート(98a)及び(98b)
に供給されるが、出力信号EVHLは未だ0であるのでアン
ドゲート(98b)の出力は“1"となるが、他方のアンド
ゲート(98a)の出力は“0"のままである。従ってフリ
ップフロップ(250)のQ出力が“0"のままである。す
なわち信号SLAは“0"のままである。これにより、路面
の右側がローサイドであると判断している。
第11図において信号EVHはアンドゲート(204a)の一方
の入力端子に供給されるが、他方の入力端子へのフリッ
プフロップ(202a)のQ出力が未だ“0"であるのでアン
ドゲート(204a)の出力は“0"である。又、アンドゲー
ト(204b)の一方の入力端子にも供給されるが同様にフ
リップフロップ(202b)のQ出力は“0"であるので同様
にアンドゲート(202b)の出力も“0"のままである。信
号EAHはフリップフロップ(102a)(102b)の否定クロ
ック端子Cに供給されるが、否定で反転しているのでフ
リップフロップのQ出力は“0"のままである。又、信号
SLAはアンドゲート(114a)(114b)に供給されている
が、今、これは“0"であり、一方のアンドゲート(214
b)では否定されて供給されているので、このアンドゲ
ート(214b)の出力は“1"となる。
従ってオアゲート(207b)の出力は“1"となり、次段の
アンドゲート(208b)の第2入力端子への入力が“1"と
なり、他方、第1及び第3の入力端子にはフリップフロ
ップ(201b)(102b)の“1"なる出力が供給している
ので、このアンドゲート(208b)の出力は“1"となり、
オアゲート(209b)の出力は“1"、従って、アンドゲー
ト(210b)の出力、すなわち信号EVが“1"となり、これ
が第8図における切換弁(4a′)のソレノイドに供給さ
れ、右側前輪(6a)及び両後輪(11a)(11b)(ロック
機構(47)が作用している。以下、同様)のブレーキ力
が一定に保持される。
次いで時刻t2にハイサイド側の後輪(11b)が所定の減
速度に達すると信号EVHL、すなわちEAHLが第13図Dで示
すように発生する。これは第10図においてオアゲート
(193)の一方の入力端子に供給されるが、すでに他方
の入力端子には信号EVHRが供給されており、今も継続中
であるので、オアゲート(193)の出力、従ってアンド
ゲート(92)の出力b、オアゲート(194)の出力d、
出力信号EVH、EAHは第13図D、R、T、Uに示すごとく
“1"はそのままで変わらない。又、アンドゲート(98
b)の出力は“0"となるが、他方のアンドゲート(98a)
の出力は“0"のままであるのでフリップフロップ(25
0)のQ出力すなわち信号SLAは依然として“0"のままで
あり、確かに路面の右側がなおローサイドであることを
判断している。
時刻t3になると第13図Cに示すように右側後輪(11a)
に信号AVHRが発生する。すなわち、後輪(11a)が所定
のスリップ量に達し、第9図のスリップ信号発生器(17
2a)に対応する右側後輪(11a)用の評価回路のスリッ
プ信号発生器からスリップ信号λが発生する(以下、第
9図の符号をかりて説明する)。これはアンドゲート
(173a)の一方の入力端子に供給される。加速度信号+
b1あ発生していないので、アンドゲート(173a)の出力
は“1"となる。すなわち、信号AVHRが発生する。これと
共にアンドゲート(84a)の出力、すなわち信号EVHRは
“0"となるが、オアゲート(85a)の出力、すなわち信
号EAHRは第13図Aに示すように“1"をそのまま持続す
る。第10図において、信号SLAは“0"のままである。
第9図において、スリップ信号はオフ遅延タイマー(86
a)に供給され、この出力はアンドゲート(175a)の一
方の入力端子に供給されるので、以後、減速度信号−b
が発生すると、このアンドゲート(175a)、従ってオア
ゲート(76a)の出力が“1"となる。すなわち信号AVHR
を発生する。
又、オアゲート(176a)の出力はオフ遅延タイマー(86
a)にも供給されているので信号AVZHRが第13図に示すよ
うに発生し、第12図において増巾器(146)からQ0信号
が得られ、第8図における電動機(22)を駆動する。
第10図において、信号AVHRはフリップフロップ(89a)
のセット端子S1に供給されるのでQ1出力は“1"となる。
又、出力は“0"となる。従って他方のフリップフロ
ップ(89b)のD2端子への入力は第13図Jに示すように
“0"となる。又、オアゲート(96)の出力、すなわち信
号AVHが第13図Sに示すように発生する。信号EVHは“0"
となるが、信号EAHは第13図Uに示すように“1"を持続
する。
第11図において、信号AVHRはフリップフロップ(202b)
のセット端子Sに供給されるので、そのQ出力は“1"と
なり、これはアンドゲート(204b)(212b)の一方の入
力端子に供給される。アンドゲート(204b)の他方の入
力端子への入力信号EVHは“0"であるが、アンドゲート
(212b)の他方の入力端子への入力信号AVHは“1"のま
まであるので、アンドゲート(204b)の出力は“0"のま
まであるが、他方のアンドゲート(212b)の出力は“1"
となり、出力信号AVが得られ、これは第8図における切
換弁(4a′)のソレノイドに加えられる。これにより弁
装置(8)の作用で説明したように、右側前輪(6a)及
び左側後輪(11b)のブレーキが弛められる。ここでフ
リップフロップ(202b)の出力端子Qが“1"であり、フ
リップフロップ(202a)の出力端子Qが“0"であるの
で、路面の右側がローサイドであると判断している。
時刻t4で出力信号AVHRが第13図Cに示すように継続中
に、他方の後輪(11b)が所定のスリップ量に達する。
すなわち信号AVHLが第6図Fに示すように発生する、第
10図において、これはフリップフロップ(89b)のセッ
ト端子S2に供給されるので、そのQ2出力は“1"に、
出力は“0"になる。これによりフリップフロップ(89
a)のデータ端子D1への入力は第13図Iに示すように
“0"となる。信号AVHLはオアゲート(96)の一方の入力
端子に供給されるが、すでに他方の入力端子には信号AV
HRが供給されているので、信号AVHはそのまま変化せず
“1"である。
第11図において信号AVHLはフリップフロップ(202a)の
セット端子Sに供給されるが、リセット端子Rにはオア
ゲート(206a)を介してフリップフロップ(202b)のQ
出力が加えられているので、リセット優先でフリップフ
ロップ(202a)のQ出力は変化せず“0"のままである。
すなわちアンドゲート(212a)の出力は“0"のままであ
り、左側用の信号AVは発生しない。すなわち、左側前輪
(6b)のブレーキが弛められることはない。しかしなが
ら左側前輪(6b)から信号AVVLが得られたときには、こ
れがオアゲート(211a)に供給されるので、左側の前輪
(6b)は独立して減圧制御されることになる。このよう
にして本実施例によればブレーキ距離を極力小さくする
ことができる。
信号AVHLの発生とともに第13図に示す信号AVZHLが“1"
となるが、すでに信号AVZHRが“1"となっているので、
第12図においてオアゲート(145)の出力はすでに“1"
となっており、出力Q0には影響せず、そのまま“1"であ
ってモータ(22)は駆動を継続する。
時刻t5で信号AVHLは“0"になるが、他の信号には何ら影
響しない。
時刻t6になると右側後輪(11a)のスリップ信号λは消
滅する。従って、信号AVHRは第13図C示す如く“0"とな
る。第9図を参照して、オアゲート(85a)の一方の入
力が“0"となるが、−b信号が消滅後、オフ遅延タイマ
ー(177a)の遅延時間によりオアゲート(82a)の出力
は未だ“1"である。従って、アンドゲート(84a)の出
力、すなわち信号EVHRは信号AVHRの消滅と共に再び“1"
となる。又オアゲート(85a)の出力、すなわち信号EAH
Rは第13図Aに示す如く“1"を継続する。
第10図において、信号AVHRが“0"となるが、オアゲート
(91a)の出力は依然として“0"であるのでリセットは
かからず、フリップフロップ(89a)のQ1出力は第6図
Lに示す如く依然として“1"のままである。又、信号EV
HRは依然として“1"であるので、アンドゲート(190a)
の出力aも第13図0に示す如く“1"のままである。アン
ドゲート(95)の一方の否定入力は“0"となるので、ア
ンドゲート(95)の出力f、すなわち信号EVHは第13図
Tに示す如く“0"から再び“1"となる。オアゲート(9
7)の出力EAHは“1"のままである。
第11図においてフリップフロップ(202b)のセット入力
が“0"となるがリセット端子への入力は“0"であるので
Q出力は“1"のままである。信号EVHが再び“1"となる
ことによりアンドゲート(204b)の出力、従ってオアゲ
ート(209b)の出力は“1"となる。他方、アンドゲート
(212b)の一方の入力AVHが“0"になるので、この出力
は“0"となり、信号AVは消滅する。これと共にオアゲー
ト(210b)の出力は“1"となり、信号EVは“1"となる。
第8図において切換弁(4a)はB位置に切り換えられ、
右側前輪(6a)、両後輪(11a)(11b)のブレーキ力は
一定に保持される。
第9図を参照して、減速度信号−bが消滅してオフ遅延
タイマー(177a)の遅延時間が経過するとオアゲート
(82a)の第4入力端子への入力は“0"となるが、この
前に左側後輪(11b)が所定の第1加速度基準値に達し
たとする。これにより第9図においてオアゲート(82
a)の第1入力端子は“1"となるので、オフ遅延タイマ
ー(177a)の出力が“0"となっても第1加速度信号+b1
が発生している限り第13図Dに示す如く信号EAHLは“1"
を持続する。時刻t7で第1加速度信号が消滅すると信号
EAHLは“0"となる。
第10図において、フリップフロップ(89b)のクロック
端子C2への入力は“0"となるが、これが反転され、かつ
D2端子には“0"入力が与えられているので、これを読み
出してQ2出力は第13図Nに示す如く“0"となる。従って
出力は“1"となるが、他方のフリップフロップ(89
a)のは“0"のままであるので、アンドゲート(9
2)の出力bは“0"のままである。アンドゲート(190
b)の出力Cはフリップフロップ(89b)のQ2出力が“0"
になると共に第13図Qに示す如く“0"となる。
他方、フリップフロップ(89a)のQ1出力は“1"のまま
であり、又、右側後輪(11a)の信号EVHRはまだ発生し
ているので、アンドゲート(190a)の出力aは“1"のま
まであり、信号EVHは第13図Tに示す如く“1"のままで
ある。
第9図において、第1加速度信号+b1が消滅すると、オ
フ遅延タイマー(131)の遅延時間だけパルス発信器(8
0a)が駆動され、信号EAHL及び▲▼は第13図
D、Eに示す如く時刻t8から“1"、“0"、“1"、・・・
をパルス状に繰り返す。第10図において、オアゲート
(93)の一方の入力及びアンドゲート(190b)の一方の
入力がパルス状に変化するがフリップフロップ(89b)
のQ2出力は“0"、またはフリップフロップ(89a)の
出力も“0"であるので、アンドゲート(95)及びオア
ゲート(97)の出力EAHは、パルス状入力に関係なく、
信号EVHRの持続する信号“1"のままである。従って、右
側前輪(6a)及び両後輪(11)(11)のブレーキ力は依
然として一定に保持される。
時刻t7後に、右側後輪(11a)に第1加速度信号が発生
すると、第9図においてオフ遅延タイマー(177a)の遅
延時間後も出力EVHR及びEAHRは“1"のままであり、右側
前輪(6a)及び両後輪(11a)(11b)のブレーキ力はな
おも一定に保持されるが、時刻t8になってこの第1加速
度信号+b1が消滅すると、パルス発信器(80a)が駆動
され、第13図Aに示すように信号EAHRはパルス状に変化
する。これにより第10図において出力EVH及びEAHはパル
ス状に変化する。従って第11図において、アンドゲート
(204b)の出力はパルス状に変化し、右側前輪(6a)及
び両後輪(11a)(11b)の階段込めが行われる。
パルスの数が所定値に達すると、後輪(11b)の評価回
路におけるカウンター(第9図における(188a)に対応
する)の出力CEHRが“1"となる。これにより第11図にお
いてオアゲート(206b)の第4入力端子への入力が
“1"、従って、オアゲート(206b)の出力が“1"となっ
てフリップフロップ(202b)はリセットされ、Q出力は
“0"となる。これによってパルス出力が持続していて
も、一旦、階段込めは停止される。また、フリップフロ
ップ(202a)のリセットは解除される。
以後、ローサイドが依然、路面の右側であれば、上述と
同様な作用が繰り返され、ローサイドが反転していれ
ば、上述の右側前輪及び両後輪に行なわれた制御が左側
前輪及び両後輪に対して行なわれる。
又、ローサイド側の前後輪(6a)(11a)がともに階段
込めされている時に、ハイサイド側の後輪(11b)にブ
レーキ弛め信号、もしくは減圧信号のAVHLが発生した時
には、ローサイド側を切り換えるようにしている。すな
わち、第11図において、信号PLVR及びPLHR(パルス発信
器(80a)の出力が“1"、“0"、“1"・・・となり、信
号AVHLが“1"となるのでアンドゲート(213b)の出力が
“1"、従ってオアゲート(206b)の出力が“1"となる。
これがフリップフロップ(202b)のリセット端子Rに供
給されるので、このフリップフロップ(202b)のQ出力
が“0"となり、従ってオアゲート(206a)の出力が“0"
となって、フリップフロップ(202a)のリセット端子R
への入力が“0"となる。他方、このフリップフロップ
(202a)のセット端子Sには信号AVHLが供給されている
ので、このフリップフロップ(202a)のQ出力は“1"と
なる。すなわち、ローサイド側が切り換えられたことに
なる。
更に、本実施例の第1変形例によれば、ローサイドの後
輪(11a)がμ−スリップ特性の安定領域で回転してい
る間にハイサイドの後輪(11b)に一定時間以上連続し
た減圧信号AVHLが発生した場合にはローサイドを切換え
るようにしている。このために第14図に示す回路が第11
図の回路に加えられる。
すなわち、信号AVHL、AVHRは第11図に示すようにフリッ
プフロップ(202a)(202b)のセット端子Sに供給され
ているのであるが、更にオン遅延タイマー(133a)(13
3b)を介してアンドゲート(132a)(132b)の一方の入
力端子に供給される。アンドゲート(122a)(132b)の
第1入力端子には信号AVZHL、AVZHRが供給され、第2、
第3、第4の否定入力端子にはそれぞれ、信号−bHL、
−bHR、+b1HL、+b1HR及びλHL、λHRが供給されてい
る。アンドゲート(132a)(132b)の出力端子はオアゲ
ート(124a)(124b)の一方の入力端子に供給され、こ
の他方の入力端子には信号AVZHLの否定及びAVZHRの否定
▲▼及び▲▼がそれぞれ供給され
る。
μ−スリップ特性の安定領域の定義については、例えば
「自動車技術会論文集133P、(No.31、1985)」に記載
されており、スリップ率に対する路面摩擦係数μの特性
でμ値の最大値におけるスリップ率より小さいスリップ
率で車輪が回転している状態を表わしている。本変形例
では確実な安定領域とするために、スリップ信号も、第
1加速度信号+b1も、減速度信号−b1も発生していない
ときとしている。
なお又、本実施例では第11図の回路で説明したようにロ
ーサイド側の前後輪がともに階段込めされている時もμ
−スリップ特性の安定領域内にあるとしている。
従って、ローサイドに既に信号AVZHRが発生していて、
すなわちアンチスキッド制御中であって、ローサイドの
後輪(11a)が安定領域で回転している時には、アンド
ゲート(132b)の出力は“1"、従って出力段のアンドゲ
ート(123b)の一方の入力端子への入力は“1"であり、
ハイサイドとされている後輪(11b)にオン遅延タイマ
ー(121a)の設定遅延時間以上、接続して出力AVHLが発
生すると、他方の入力端子への入力も“1"となりアンド
ゲート(123b)の出力は“1"となる。これによって、第
11図におけるフリップフロップ(202b)はリセットさ
れ、他方のフリップフロップ(202a)のリセットは解除
されると共に、出力AVHLでセットされて、そのQ0力は
“1"となる。すなわち、ローサイド側が切換えられたこ
とになる。
又、本実施例の第2変形例によれば、ハイサイド側の後
輪、例えば(11b)にブレーキ弛め信号、もしくは減圧
信号のAVHLが発生している間にローサイド側の後輪(11
a)が急加速して第2加速度信号+b2HRが発生した場合
には、又、ローサイド側の後輪(11a)の減圧信号AVHR
が消滅しているときに、ハイサイド側の後輪(11b)に
一定時間以上連続して、減圧信号AVHLが発生した場合に
は同様にローサイド側が切り換えられるようになってい
る。
第15図はこの第2変形例を示すが、他構成は第11図と同
様である。第15図において出力信号AVHL及びAVHRは又、
アンドゲート(122a)(122b)の一方の否定入力端子に
接続され、更にそれぞれ他方のアンドゲート(122b)
(122a)の他方の入力端子及びアンドゲート(141b)
(141a)の一方の入力端子に接続される。出力信号+b2
HL及び+b2HRは上述のアンドゲート(141a)(141b)の
他方の入力端子に接続され、このアンドゲート(141a)
(141b)の出力端子はオアゲート(206a′)(206b′)
の第5の入力端子に接続される。アンドゲート(122a)
(122b)の出力端子はオン遅延タイマー(115a)(115
b)を介してオアゲート(206a′)(206b′)の第4の
入力端子に接続される第15図の回路において、今、ハイ
サイド側の後輪(11b)にブレーキ弛め信号、もしくは
減圧信号のAVHLが発生している間にローサイド側の後輪
(11a)が急加速して第2加速度信号+b2HRが発生した
場合には第15図においてアンドゲート(141b)の出力は
“1"となり、オアゲート(206b′)の出力は“1"によっ
てフリップフロップ(202b)はリセットされる。他方、
信号AVHLによりフリップフロップ(202a)はセットさ
れ、Q出力は“1"となる。これによってローサイド側が
切り換えられたことになる。
又、ローサイド側の後輪(11a)の減圧信号AVHRが消滅
しているときに、ハイサイド側の後輪(11b)に一定時
間以上、連続して減圧信号AVHLが発生した場合にはアン
ドゲート(122b)の否定入力が“0"で、他方の入力が
“1"であるので、これが所定時間持続するとオン遅延タ
イマー(115b)の出力が“1"となり、これによってオア
ゲート(206b′)の出力が“1"となってフリップフロッ
プ(202b)はリセットされ、他方、フリップフロップ
(202a)のリセットは解除されるとともにセット端子S
への入力AVHLによりQ出力は“1"となる。すなわち、ロ
ーサイド側制御が切り換えられたことになる。
第15図を参照して説明したように、第2変形例ではロー
サイドの後輪(11a)の減圧信号AVHRが消滅している間
にハイサイドの後輪(11b)に一定時間以上連続して減
圧信号AVHLが発生した場合にはローサイドを切換えるよ
うにしている。以上の一定時間はオン遅延タイマー(11
5a)(115b)に設定された遅延時間としているが、この
時間を前回の制御サイクルにおけるローサイドの後輪
(11a)の減圧時間に依存して変化させるようにしても
よい。
これは第16図に示す第3変形例の回路によって可能とな
る。他の回路構成は第11図及び第15図と全く同様であっ
て、第8図のオン遅延タイマー(115a)(115b)だけが
図示されている。
すなわち、第11図及び第15図の回路にタイマー(125a)
(125b)、メモリ(126a)(126b)、オン遅延タイマー
(127a)(127b)及びノットゲート(128a)(128b)が
図示する如く加えられる。前回の制御サイクルにおける
ローサイドの後輪(11a)の減圧信号AVHRが発生すると
タイマー(125b)が作動し、この持続時間がこのタイマ
ー(125b)で測定される。信号AVHRが消滅するとノット
ゲート(128b)の出力が“1"となり、この出力でタイマ
ー(125b)で測定された信号AVHRの持続時間はメモリ
(126b)に移され、ここに記憶される。ノットゲート
(128b)の出力“1"で所定時間後、オン遅延タイマー
(127b)の出力が“1"となり、タイマー(125b)にセッ
トされていた測定時間は消去される。メモリ(126b)に
記憶された時間信号はオン遅延タイマー(115b)に供給
され、この遅延時間をこの時間信号に比例した長さに設
定する。
また、本実施例の第1変形例では上述したように、第14
図の回路によりローサイドの後輪(11a)がμ−スリッ
プ特性の安定領域で回転している間にハイサイドの後輪
(11b)に一定時間以上連続した減圧信号が発生した場
合にはローサイドを切換えるようにしている。以上の一
定時間はオン遅延タイマー(133a)(133b)に設定され
遅延時間としているが、この時間を前回の制御サイクル
におけるローサイドの後輪(11a)の減圧時間に依存し
て変化させるようにしてもよい。これは第17図に示す第
4変形例の回路によって可能となる。他の回路構成は第
11図と全く同様であり、第14図及び第16図の構成要素に
対応する部分については同一符号を付すものとする。
第17図の回路によって、第16図の説明と同様にしてオン
遅延タイマー(133a)(133b)の遅延時間が前回の制御
サイクルにおけるローサイドの後輪(11a)の減圧時間
に依存して変化することは明らかである。
更に、本実施例の第5変形例ではローサイドの後輪(11
a)がμ−スリップ特性の安定領域で一定時間以上継続
して回転した場合には、改めて先にブレーキ保持信号ま
たは減圧信号が出た方のサイドをローサイドとするよう
にしている。これは第18図に示す回路によって行なうこ
とができる。すなわち、アンドゲート(129a)(129b)
の第2、第3、第4の否定入力端子にはそれぞれ信号−
bHL、−bHR、+b1HL、+b1HR、及びλHL、λHRが供給さ
れ、第1の入力端子には信号AVZHL、及びAVZHRが供給さ
れる。これらアンドゲート(129a)(129b)の出力端子
はオアゲート(150a)(150b)の一方の入力端子に供給
され、このオアゲートの他方の入力端子には信号AVZH
L、及び信号AVZHRが供給される。そして、このオアゲー
ト(150a)(150b)の出力端子はオン遅延タイマー(15
1a)(151b)に接続され、この出力端子は、第11図にお
けるフリップフロップ(202a)(202b)のリセット端子
へと接続される。この回路によりオン遅延タイマー(15
1a)(151b)の設定遅延時間以上にローサイドの後輪
が、μ−スリップ特性の安定領域で一定時間以上連続し
て回転した場合には、フリップフロップ(202a)(202
b)はリセットされて、もとの状態におかれる。そして
改めて先にブレーキ保持信号またはブレーキ弛め信号の
出た方の後輪側がローサイドとされ、上述と同様な操作
を行なう。
また本実施例の第6変形例によれば、ブレーキ込め時間
が一定時間以上ローサイドの後輪に連続して行なわれた
場合には、改めて先にブレーキ保持信号またはブレーキ
弛め信号が出た方の後輪側をローサイドとするように定
めている。これは第19図に示す回路によって行なわれ
る。すなわち、信号EAHL、EAHRはノットゲート(152a)
(152b)に供給され、この出力端子はオフ遅延タイマー
(133a)(133b)に接続される。
そして、これらオン遅延タイマー(133a)(133b)の出
力端子はフリップフロップ(202a)(202b)のリセット
端子Rに接続される。オン遅延タイマー(133a)(133
b)に設定する遅延時間以上ローサイドの後輪に込め信
号が生じた場合にフリップフロップ(202a)(202b)は
リセットされ、もとの状態におかれ改めてローサイド側
がどちらかを判別するようにしている。第19図において
図示せずとも他の回路構成は第11図と同様とする。
また、本実施例の第7変形例によればローサイドの前後
輪が共にμ−スリップ特性の安定領域で回転している間
にハイサイドの後輪に減圧信号が発生した場合にはロー
サイドを切換えるようにしている。これは第20図に示す
回路によって行なわれる。他の回路構成は第11図と全く
同様である。すなわち、第20図においてアンドゲート
(137a)(137b)の第2、第3、第4の否定入力端子に
はそれぞれ前輪の信号、−bVL、−bVR、+b1VL、+b1V
R、λVL、λVRが供給される。また第1の入力端子にはA
VZVL、及びAVZVRが供給される。アンドゲート(137a)
(137b)の出力端子は、オアゲート(139a)(139b)の
一方の入力端子に接続される。アンドゲート(138a)
(138b)の第2、第3、第4の否定入力端子には後輪の
信号−bHL、−bHR、+b1HL、+b1HR、及びλHL、λHRが
供給され、第1の入力端子には、信号AVZHL、AVZHRが供
給される。これらアンドゲート(138a)(138b)の出力
端子は、オアゲート(140a)(140b)の一方の入力端子
に接続される。オアゲート(139a)(139b)(140a)
(140b)の他方の入力端子には、それぞれ信号▲
▼、▲▼、▲▼、▲
▼が供給される。そしてオアゲート(139a)(139b)
(140a)(140b)の出力端子はそれぞれアンドゲート
(141a)(141b)の第1、第2の入力端子に接続され、
これらのアンドゲート(141a)(141b)の第3の入力端
子には、それぞれ信号AVHR及びAVHLが供給されるように
なっている。アンドゲート(141a)(141b)の出力端子
はオアゲート(206a′)(206b′)の入力端子に供給さ
れる。
仮りに右側をローサイドとする。そしてこのローサイド
の前後輪がともにμ−スリップ特性の安定領域で回転し
ているものとする。
するとアンドゲート(138b)(137b)の出力は“1"とな
り、またハイサイドの後輪に減圧信号AVHLが発生する
と、これによりアンドゲート(141b)の出力が“1"とな
り、フリップフロップ(202b)がリセットされる。この
ため他方のフリップフロップ(202a)は、リセットを解
除され、信号AVHLによりセット状態におかれる。すなわ
ち、ローサイドが切換えられたことになる。これは車両
のスラローム走行、いわゆる蛇行運転のときに有効であ
る。
また、本実施例の第8変形例によれば、後輪(11a)(1
1b)のいずれか一方が第2の加速度基準値を越えて急加
速状態である間は、ローサイドを急増圧させるようにし
ている。これは第21図の回路によって可能となる。な
お、その他の構成は第11図と同様である。
すなわち、第11図の回路にオアゲート(143)及びアン
ドゲート(144)が加えられる。オアゲート(143)の両
入力端子にはそれぞれ信号+b2HL及び+b2HRが供給さ
れ、この出力端子はアンドゲート(144)の否定入力端
子に接続され、他方の入力端子には信号EVHが供給され
る。アンドゲート(144)の出力端子はアンドゲート(1
04a)(104b)の一方の入力端子に供給される。
第21図の回路によれば、今、路面右側がローサイドであ
るとして信号EVHが発生していると、アンドゲート(204
b)の方が出力“1"となっていて出力EVが“1"で右側の
前輪(6a)、後輪(11a)のブレーキが一定に保持され
ている。ある時間に後輪(11a)(11b)のいずれかが第
2の加速度基準値を越えて急加速すると、この間、オア
ゲート(143)の出力は“1"、従ってアンドゲート(14
4)の出力は“0"となってローサイドのブレーキ力が急
上昇される。これによってブレーキ距離は極力小さくす
ることができる。
以上、本発明の各実施例について説明したが、勿論、本
発明はこれらに限定されることなく、本発明の技術的思
想に基づいて種々の変形が可能である。
例えば、上記第2実施例の第1変形例では第14図の回路
によりローサイドの後輪(11a)がμ−スリップ特性の
安定領域で回転している間にハイサイドの後輪(11b)
に一定時間以上、連続した減圧信号が発生した場合には
ローサイドを切り換えるようにしたが、これに代えて、
上記ローサイドの前輪及び/または後輪がμ−スリップ
特性の安定領域で回転している間に上記ハイサイドの後
輪及び/または前輪のスリップが上記ブレーキ弛め信号
を発生させるためのスリップ基準値より小さい所定のス
リップより大きくなった場合にローサイドを切り換える
ようにしてもよい。
これは例えば、均一なH−μ路面をスラローム運転する
場合、すなわち、右にカーブしたり、左にカーブしたり
する場合には、カーブの内側の車輪速度が外側より小さ
くなっていわばローサイドの状態となる外側の車輪(次
いでカーブの内側となる)にブレーキ弛め信号が発生す
る前に浅いスリップが発生するとローサイドを切り換え
た方が、次いで外側となる前輪のブレーキ圧力を大きく
することができ、オーバステアリングを防止することが
できるので、走行を安定化させることができる。なお、
この場合のスリップ率は第9図におけるλ及びλ
り小さく、アンチスキッド制御が既に開始されているの
でモータ駆動信号Q0が発生中であり、上述のようにμ−
スリップ特性の安定領域にローサイド側車輪があるとい
う条件で論理を組めばよい。
以上を図で説明すれば以下の通りである。第22図に示す
ように曲がりくねった道路(摩擦係数は均一なHμ路
面)を自動車が矢印fで示す方向に走行しているとす
る。Cは車輪を表わしているがカーブの内側の方が遠心
力の関係で路面との押圧関係でローサイドとなり、外側
の方がハイサイドとなる。それぞれL及びHで表わす。
第23図は近似車体速度VREFと各スリップS1、Sとの関係
と共に各制御信号−b、yとの関係を示しているが、ア
ンチスキッド制御中であってSは上記実施例のVλ
対応するスリップであって本変形例の所定のスリップS1
はこのスリップSより浅い。Vは車輪速度を表わしてい
るが、時間t1でスリップS1より下回ると切換信号yが発
生し、これによってローサイドが切り換わるようになっ
ている。本実施例では第9図の評価回路から明らかなよ
うに制御中においてはスリップ信号だけでなく減速度信
号−bによってもブレーキ弛め信号を発生させ得るよう
にしているが、この信号−b(時間t2に発生)によって
ブレーキ弛め信号が発生したときにも既にローサイドを
切り換えるようにすることができる。これによって上述
したように第22図の後のカーブにおいて外側となる前輪
Cのブレーキ圧力を大きくすることができオーバステア
リングを防止することができる。従って、本変形例はい
わゆるスラローム運転に有効である。
更に、上記効果を更に確実に得るために、上記ローサイ
ドの前輪及び/または後輪がμ−スリップ特性の安定領
域で回転している間に、横方向加速度が反転し所定値以
上になり、かつ上記ハイサイドの後輪及び/または前輪
のスリップが上記所定のスリップSより大きくなった場
合にローサイドを切り換えるようにしてもよい。
更にまた、上記ローサイドの前輪及び/または後輪が再
びμ−スリップ特性の安定領域で回復した場合にはロー
サイドをリセットするようにしてもよい。更に、その
後、先にスリップが前記所定のスリップより大きくなっ
た場合、またはブレーキ弛め信号が発生した側をローサ
イドとするようにしてもよい。
例えば以上の実施例では4WD車に適用される場合を説明
したが、パートタイム方式、フルタイム方式のいづれに
も本発明は適用可能であることは勿論のこと、FF方式、
FR方式、RR方式などの一般車にも適用可能であり、更に
他の方式に適用しても本発明の効果が失われることはな
い。
なお、本発明を上記実施例のように4WD車に適用した場
合には2チャンネル(液圧制御弁が2個)でX配管接続
されている前輪と後輪のブレーキ力が共通の液圧制御弁
で制御されるので、従来のように3チャネルや4チャネ
ルで制御されるときに生じていた「前後の制御の位相差
及び前後の循環トルクによって駆動軸の振動が大きくな
り運転者に不快感を与えていた」という問題は解消され
る。
更に以上の実施例では、ロック機構もしくはトルク分解
機構としてLSDまたはビスコースカップリング(両プレ
ート部材の相対回転でシリコーンオイルを剪断すること
によって両プレート部材間に発生する粘性トルクを利用
している)を挙げたが、これらに限らず、その他公知の
ロック機構もしくはトルク分配機構を備えた車にも適用
して上記の効果を得ることができる。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明のアンチスキッド装置用液圧
制御装置によれば、液圧制御弁は2個(2チャンネル)
しか用いていないのでチャンネル、4チャンネルに比べ
て装置を小型化、軽量化し、コスト低下を図りながら、
操縦安定性を保つことができ、特に4WD車の場合におけ
る前後の制御の位相差及び前後の循環トルクによって駆
動軸の振動が大きくなり運転者に不快感を与えることが
防止される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例によるアンチスキッド装置
用液圧制御装置の配管系統図及び電気配線を示す図、第
2図は同駆動系統図、第3A図、第3B図は第1図における
第1、第2評価回路のブロック図、第4図は第1図にお
ける論理回路のブロック図、第5図は第1図におけるモ
ータ駆動回路のブロック図、第6図、第7図は本実施例
の作用を説明するグラフ、及び第8図は本発明の第2実
施例によるアンチスキッド装置用液圧制御装置の配管系
統図及び電気配線を示す図、第9図は第1図におけるコ
ントロール・ユニットの評価部の一部の詳細を示す回路
図、第10図は同選択部の詳細を示す回路図、第11図は同
論理部の詳細を示す回路図、第12図は同論理部に含まれ
るモータ駆動回路の回路図、第13図は本実施例の作用を
示す各信号のタイムチャート、第14図は第11図の論理部
の第1変形例を示す回路図、第15図は同第2変形例を示
す回路図、第16図は同第3変形例を示す回路図、第17図
は同第4変形例を示す回路、第18図は同第5変形例を示
す回路図、第19図は同第6変形例を示す回路図、第20図
は同第7変形例を示す回路図、及び第21図は第8変形例
を示す回路図、第22図及び第23図は更に変形例を説明す
るためのグラフである。 なお図において、 (4a)(4b)(4a′)(4b′)……電磁切換弁 (31)(31′)……コントロール・ユニット

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれのホイールシリンダをX配管接続
    させた一対の前輪及び一対の後輪;マスタシリンダの第
    1液圧発生室と前記前輪のうちの一方の前輪のホイール
    シリンダとの間に配設され該前輪のホイールシリンダの
    ブレーキ液圧を制御する第1液圧制御弁;前記マスタシ
    リンダの第2液圧発生室と前記前輪のうちの他方の前輪
    のホイールシリンダとの間に配設され、該前輪のホイー
    ルシリンダのブレーキ液圧を制御する第2液圧制御弁;
    前記各前輪及び後輪に設けられた車輪速度センサー;該
    車輪速度センサーに基いて車輪のスキッド状態を評価
    し、前記第1、第2液圧制御弁を制御する指令を発する
    コントロール・ユニット;とから成るアンチスキッド装
    置用液圧制御装置において、前記コントロール・ユニッ
    トは前記両後輪及び/又は前記両前輪のスキッド状態の
    評価結果から路面のいづれの側が摩擦係数がより低いか
    判断し、これをローサイドとし、該ローサイドの後輪の
    評価結果と該ローサイドの前輪の評価結果とからセレク
    トロー制御信号を形成し、該セレクトロー制御信号に基
    いて該前輪に対する前記第1又は第2液圧制御弁を制御
    する指令を発し、ハイサイドである他側の前記前輪につ
    いては独立してその評価結果により、該前輪に対する前
    記第2又は第1液圧制御弁を制御する指令を発するよう
    にしたことを特徴とするアンチスキッド装置用液圧制御
    装置。
  2. 【請求項2】それぞれのホイールシリンダをX配管接続
    させた一対の前輪及び一対の後輪;マスタシリンダの第
    1液圧発生室と前記前輪のうちの一方の前輪のホイール
    シリンダとの間に配設され該前輪のホイールシリンダの
    ブレーキ液圧を制御する第1液圧制御弁;前記マスタシ
    リンダの第2液圧発生室と前記前輪のうちの他方の前輪
    のホイールシリンダとの間に配設され、該前輪のホイー
    ルシリンダのブレーキ液圧を制御する第2液圧制御弁;
    前記各前輪及び後輪に設けられた車輪速度センサー;該
    車輪速度センサーに基いて車輪のスキッド状態を評価
    し、前記第1、第2液圧制御弁を制御する指令を発する
    コントロール・ユニット;とから成るアンチスキッド装
    置用液圧制御装置において、前記コントロール・ユニッ
    トは前記両後輪及び/又は前記両前輪のスキッド状態の
    評価結果から路面のいづれの側が摩擦係数がより低いか
    判断し、これをローサイドとし、前記両後輪の評価結果
    から第1のセレクトロー制御信号を形成し、該第1のセ
    レクトロー制御信号と前記ローサイドの前輪の評価結果
    とより第2のセレクトロー制御信号を形成し、該第2の
    セレクトロー制御信号に基いて該前輪に対する前記第1
    又は第2液圧制御弁を制御する指令を発し、ハイサイド
    である他側の前記前輪については独立してその評価結果
    により、該前輪に対する前記第2又は第1液圧制御弁を
    制御する指令を発するようにしたことを特徴とするアン
    チスキッド装置用液圧制御装置。
  3. 【請求項3】前記スキッド状態の評価結果はブレーキ込
    め信号、ブレーキ保持信号及びブレーキ弛め信号を含
    み、前記両後輪のいづれかに最初のブレーキ弛め信号が
    発生するまでは、それらの後輪のうちブレーキ保持信号
    が先に発生した側をローサイドとする前記第2項に記載
    のアンチスキッド装置用液圧制御装置。
  4. 【請求項4】前記スキッド状態の評価結果はブレーキ込
    め信号、ブレーキ保持信号及びブレーキ弛め信号を含
    み、前記両後輪のうち最初にブレーキ弛め信号が発生し
    た側をローサイドとする前記第2項に記載のアンチスキ
    ッド装置用液圧制御装置。
  5. 【請求項5】前記ハイサイドの後輪にブレーキ弛め信号
    が発生している間に、前記ローサイドの後輪が所定の大
    きな加速度基準値を越えて急加速した場合には前記ロー
    サイドを切換えるようにした前記第4項に記載のアンチ
    スキッド装置用液圧制御装置。
  6. 【請求項6】前記ローサイドの後輪がμ−スリップ特性
    の安定領域で回転している間に前記ハイサイドの後輪に
    所定時間以上連続したブレーキ弛め信号が発生した場合
    にはローサイドを切換えるようにした前記第4項に記載
    のアンチスキッド装置用液圧制御装置。
  7. 【請求項7】前記ローサイドの後輪のブレーキ弛め信号
    が消滅している間に、前記ハイサイドの後輪に所定時間
    以上連続したブレーキ弛め信号が発生した場合には前記
    ローサイドを切換えるようにした前記第4項に記載のア
    ンチスキッド装置用液圧制御装置。
  8. 【請求項8】前記所定時間を前回の制御サイクルにおけ
    る前記ローサイドの後輪又は両後輪のセレクトロー演算
    の結果得られたブレーキ弛め信号の持続時間に依存して
    変化させるようにした前記第6項又は第7項に記載のア
    ンチスキッド装置用液圧制御装置。
  9. 【請求項9】前記ローサイドの後輪がμ−スリップ特性
    の安定領域で所定時間以上継続して回転した場合に、改
    めて前記両後輪のいづれかに最初のブレーキ弛め信号が
    発生するまでは、それらの後輪のうちブレーキ保持信号
    が先に発生した側をローサイドとする前記第3項に記載
    のアンチスキッド装置用液圧制御装置。
  10. 【請求項10】前記ローサイドの後輪がμ−スリップ特
    性の安定領域で所定時間以上継続して回転した場合に、
    改めて前記両後輪のうち最初にブレーキ弛め信号が発生
    した側をローサイドとする前記第4項に記載のアンチス
    キッド装置用液圧制御装置。
  11. 【請求項11】前記スキッド状態の評価結果は更にブレ
    ーキ階段込め信号を含み、前記ローサイドの後輪におい
    てその段数が所定数に達した場合に、改めて前記両後輪
    のいづれかに最初のブレーキ弛め信号が発生するまでは
    それらの後輪のうちブレーキ保持信号が先に発生した側
    をローサイドとする前記第3項に記載のアンチスキッド
    装置用液圧制御装置。
  12. 【請求項12】前記スキッド状態の評価結果は更にブレ
    ーキ階段込め信号を含み前記ローサイドの後輪において
    その段数が所定数に達した場合に、改めて前記両後輪の
    うち、最初にブレーキ弛め信号が発生した側をローサイ
    ドとする前記第4項に記載のアンチスキッド装置用液圧
    制御装置。
  13. 【請求項13】前記ローサイドの後輪において前記ブレ
    ーキ込め信号が所定時間以上連続した場合に、改めて両
    後輪のいづれかに最初のブレーキ弛め信号が発生するま
    ではそれらの後輪のうちブレーキ保持信号が先に発生し
    た側をローサイドとする前記第3項に記載のアンチスキ
    ッド装置用液圧制御装置。
  14. 【請求項14】前記ローサイドの後輪において前記ブレ
    ーキ込め信号が所定時間以上連続した場合に、改めて前
    記両後輪のうち最初にブレーキ弛め信号が発生した側を
    ローサイドとする前記第4項に記載のアンチスキッド装
    置用液圧制御装置。
  15. 【請求項15】前記ローサイドの前後輪が共にμ−スリ
    ップ特性の安定領域で回転している間に前記ハイサイド
    の後輪にブレーキ弛め信号が発生した場合にはローサイ
    ドを切換えるようにした前記第4項に記載のアンチスキ
    ッド装置用液圧制御装置。
  16. 【請求項16】前記後輪のいづれか一方が所定の大きな
    加速度基準値を越えて、急加速度状態である間は、前記
    ローサイドのブレーキ力を急上昇させるようにした前記
    第2項に記載のアンチスキッド装置用液圧制御装置。
  17. 【請求項17】前記ローサイドの前輪及び/又は後輪が
    μ−スリップ特性の安定領域で回転している間に前記ハ
    イサイドの後輪及び/又は前輪のスリップが前記ブレー
    キ弛め信号を発生させるためのスリップ基準値より小さ
    い所定のスリップより大きくなった場合にローサイドを
    切換えるようにした前記第4項に記載のアンチスキッド
    装置用液圧制御装置。
  18. 【請求項18】前記ローサイドの前輪及び/又は後輪が
    μ−スリップ特性の安定領域で回転している間に、横方
    向加速度が反転し所定値以上になり、かつ前記ハイサイ
    ドの後輪及び/又は前輪のスリップが前記所定のスリッ
    プより大きくなった場合にローサイドを切換えるように
    した前記第17項に記載のアンチスキッド装置用液圧制御
    装置。
  19. 【請求項19】前記ローサイドの前輪及び/又は後輪が
    再びμ−スリップ特性の安定領域で回復した場合にはロ
    ーサイドをリセットする前記第17項又は第18項に記載の
    アンチスキッド装置用液圧制御装置。
  20. 【請求項20】その後、先にスリップが前記所定のスリ
    ップより大きくなった場合又はブレーキ弛め信号が発生
    した側をローサイドとする前記第19項に記載のアンチス
    キッド装置用液圧制御装置。
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