JPH0774513B2 - 目地シール材およびその施工法 - Google Patents
目地シール材およびその施工法Info
- Publication number
- JPH0774513B2 JPH0774513B2 JP3119583A JP11958391A JPH0774513B2 JP H0774513 B2 JPH0774513 B2 JP H0774513B2 JP 3119583 A JP3119583 A JP 3119583A JP 11958391 A JP11958391 A JP 11958391A JP H0774513 B2 JPH0774513 B2 JP H0774513B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- concrete
- joint
- sealing material
- inner core
- core layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Building Environments (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンクリート構造物の
打設に際して使用される目地シール材およびその施工法
に関する。
打設に際して使用される目地シール材およびその施工法
に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリート構造物の打設目地部分に
は、二次的な目地変動、打設コンクリート自身の粗構造
又はポーラス構造に起因する水道が生じ、該水道から漏
水が生ずることがあるという問題がある。
は、二次的な目地変動、打設コンクリート自身の粗構造
又はポーラス構造に起因する水道が生じ、該水道から漏
水が生ずることがあるという問題がある。
【0003】このような漏水を阻止させるために、従
来、上記目地に沿って、ゴム性のシール材を介設するこ
とが行なわれており、また水膨張性のシール材を介設す
ることが提案されている。
来、上記目地に沿って、ゴム性のシール材を介設するこ
とが行なわれており、また水膨張性のシール材を介設す
ることが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
目地シール材では、上記コンクリート構造物の目地部及
び目地近辺部に生ずる空隙に確実に追従することが困難
で、確実な漏水の阻止ができないという課題があった。
目地シール材では、上記コンクリート構造物の目地部及
び目地近辺部に生ずる空隙に確実に追従することが困難
で、確実な漏水の阻止ができないという課題があった。
【0005】本発明は上記課題にもとづいてなされたも
ので、構造が簡単でコスト面でも有利な構造材料を用い
て、しかも上記の空隙への追従性を充分に発揮でき、二
次シール機能も確保している構造の目地シール材を提供
しようとするものである。
ので、構造が簡単でコスト面でも有利な構造材料を用い
て、しかも上記の空隙への追従性を充分に発揮でき、二
次シール機能も確保している構造の目地シール材を提供
しようとするものである。
【0006】また、このような目地シール材を用いるこ
とで、完全に界面シール効果とそれ以外の止水力をも発
揮できる目地シール材の施工法を提供しようとするもの
である。
とで、完全に界面シール効果とそれ以外の止水力をも発
揮できる目地シール材の施工法を提供しようとするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、本願の請求項
1の発明では、実施例に対応する図1乃至図5に示され
るように、非水膨張性の可撓性ある材料よりなる中空筒
状の内芯層2と、該内芯層2の少なくとも本体部分を被
覆する水膨張性のゴム材料よりなる被覆外層3とを具備
してなり、上記被覆外層3の表面には上記内芯層2の中
空部2aに達する軸方向に沿ったスリット状の貫通部4
が形成されているコンクリート打設継目用目地シール材
1の構造を特徴としている。請求項2の発明では、実施
例に対応する図6又は図7に示されるように、上記内芯
層2又は112の底部の側部には、つば状の突部18又
は118が一体に形成されている。
1の発明では、実施例に対応する図1乃至図5に示され
るように、非水膨張性の可撓性ある材料よりなる中空筒
状の内芯層2と、該内芯層2の少なくとも本体部分を被
覆する水膨張性のゴム材料よりなる被覆外層3とを具備
してなり、上記被覆外層3の表面には上記内芯層2の中
空部2aに達する軸方向に沿ったスリット状の貫通部4
が形成されているコンクリート打設継目用目地シール材
1の構造を特徴としている。請求項2の発明では、実施
例に対応する図6又は図7に示されるように、上記内芯
層2又は112の底部の側部には、つば状の突部18又
は118が一体に形成されている。
【0008】本願の請求項3の発明では、実施例に対応
する図1乃至図5に示されるように、非水膨張性の可撓
性ある材料よりなる中空筒状の内芯層2外の少なくとも
本体部分に水膨張性のゴム材料よりなる被覆外層3を備
えかつ上記内芯層2内の中空部2aに達する軸方向に沿
ったスリット状の貫通部4を上記被覆外層3表面に形成
した目地シール材1をコンクリート打設部の目地に配設
し、コンクリート打設後、図5に示すように、上記中空
部2aから充填剤7を圧入して、上記貫通部4を介して
上記目地シール材1の外表面とコンクリート打設部との
間の空隙部へ上記充填剤7を浸出し、固化するコンクリ
ート打設継目用目地シール材の施工法を特徴としてい
る。
する図1乃至図5に示されるように、非水膨張性の可撓
性ある材料よりなる中空筒状の内芯層2外の少なくとも
本体部分に水膨張性のゴム材料よりなる被覆外層3を備
えかつ上記内芯層2内の中空部2aに達する軸方向に沿
ったスリット状の貫通部4を上記被覆外層3表面に形成
した目地シール材1をコンクリート打設部の目地に配設
し、コンクリート打設後、図5に示すように、上記中空
部2aから充填剤7を圧入して、上記貫通部4を介して
上記目地シール材1の外表面とコンクリート打設部との
間の空隙部へ上記充填剤7を浸出し、固化するコンクリ
ート打設継目用目地シール材の施工法を特徴としてい
る。
【0009】請求項4の発明では、実施例に対応する図
6又は図7に示されるように、上記目地シール材11,
111は、その底部の側部に設けたつば状の突部18,
118を固定部材5の打込によりコンクリート打設部の
目地端面に固定して配設している。
6又は図7に示されるように、上記目地シール材11,
111は、その底部の側部に設けたつば状の突部18,
118を固定部材5の打込によりコンクリート打設部の
目地端面に固定して配設している。
【0010】
【作用】このような構成および方法によれば、目地シー
ル材はコンクリート打設時、その被覆外層の水膨張性に
よって、空隙部への追従効果を発揮し、一次シール機能
をはたすことができ、しかも、更に施工後界面シール効
果を上げるには、中空部を介してスリットより目地シー
ル材の外表面に、所要の充填剤を浸出させて空隙部を埋
めることもできる。
ル材はコンクリート打設時、その被覆外層の水膨張性に
よって、空隙部への追従効果を発揮し、一次シール機能
をはたすことができ、しかも、更に施工後界面シール効
果を上げるには、中空部を介してスリットより目地シー
ル材の外表面に、所要の充填剤を浸出させて空隙部を埋
めることもできる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して具体
的に説明する。図1および図2において、符号1は本発
明に係る目地シール材であり、その構成は、中空部2a
を有する非水膨張性のゴム材料あるいはプラスチックチ
ューブ等の可撓性のある材料よりなる中空筒状の内芯層
2と、該内芯層2を実質的に被覆する水膨張性のゴム材
料よりなる被覆外層3とよりなる。上記ゴム材料として
は、ジエン系合成ゴム例えばクロロプレンゴム、スチレ
ン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ハロゲン化ブチ
ルゴムや天然ゴムに加硫剤、加硫促進剤、充填剤などを
添加したものがあげられる。そして、その加硫剤の具体
例としては、イオウ、酸化マグネシウムなどが、また、
加硫促進剤としては、チアゾール類、イミダゾール類、
その他が、また可塑剤としてステアリン酸、プロセスオ
イルなどが用いられるとよい。その他老化防止剤には、
アミン類、フェノール類が、充填剤には炭酸カルシウ
ム、酸化マグネシウム、カーボンブラック、ハードクレ
ー、亜鉛華などが用いられるとよい。また、上記ゴム材
料としては、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポ
リエチレン等の熱可塑性エラストマーも用いることがで
きる。
的に説明する。図1および図2において、符号1は本発
明に係る目地シール材であり、その構成は、中空部2a
を有する非水膨張性のゴム材料あるいはプラスチックチ
ューブ等の可撓性のある材料よりなる中空筒状の内芯層
2と、該内芯層2を実質的に被覆する水膨張性のゴム材
料よりなる被覆外層3とよりなる。上記ゴム材料として
は、ジエン系合成ゴム例えばクロロプレンゴム、スチレ
ン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ハロゲン化ブチ
ルゴムや天然ゴムに加硫剤、加硫促進剤、充填剤などを
添加したものがあげられる。そして、その加硫剤の具体
例としては、イオウ、酸化マグネシウムなどが、また、
加硫促進剤としては、チアゾール類、イミダゾール類、
その他が、また可塑剤としてステアリン酸、プロセスオ
イルなどが用いられるとよい。その他老化防止剤には、
アミン類、フェノール類が、充填剤には炭酸カルシウ
ム、酸化マグネシウム、カーボンブラック、ハードクレ
ー、亜鉛華などが用いられるとよい。また、上記ゴム材
料としては、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポ
リエチレン等の熱可塑性エラストマーも用いることがで
きる。
【0012】上記水膨張性ゴム材料は、上記ゴム材料に
吸水性樹脂を練り込んだものが用いられ、該吸水性樹脂
としては、アクリル酸系、アクリレート系、無水マレイ
ン酸系、ウレタン系、ポリビニルアルコール系等各種の
吸水性樹脂をあげることができる。
吸水性樹脂を練り込んだものが用いられ、該吸水性樹脂
としては、アクリル酸系、アクリレート系、無水マレイ
ン酸系、ウレタン系、ポリビニルアルコール系等各種の
吸水性樹脂をあげることができる。
【0013】上記被覆外層3にはその長手方向に、例え
ば千鳥状に配列したスリットより成る貫通部4が形成さ
れており、これは、内芯層2を貫通して、中空部2aま
で延びている。この場合、注意することは、目地シール
材を用いてコンクリート打設する時、コンクリート打設
圧、あるいは水膨張によってうける圧力で中空部2aが
閉塞されることがないように、中空部2aの内径、内芯
層2および被覆外層3の層圧、硬度を設定する必要があ
る。例えば、内芯層のゴムの硬度は、少なくとも50°
以上であることが望ましく、また、70〜80°の硬度
がより好ましい。また、被覆外層3の層厚は目地シール
材の直径のほぼ2〜30%が好ましく、できれば10〜
20%とするのがよい。更にその貫通部4としてのスリ
ットの寸法、形状であるが、その幅が1mm以下、好まし
くは0.0 〜0.5 mmであり、その長さが1mm〜100mm、
好ましくは30〜50mmであるとよい。これによって、
外部からの液体の浸入を防止すると共に、内芯層2内の
中空部2aから、スリットを介しての充填剤の流出を可
能とすることができる。
ば千鳥状に配列したスリットより成る貫通部4が形成さ
れており、これは、内芯層2を貫通して、中空部2aま
で延びている。この場合、注意することは、目地シール
材を用いてコンクリート打設する時、コンクリート打設
圧、あるいは水膨張によってうける圧力で中空部2aが
閉塞されることがないように、中空部2aの内径、内芯
層2および被覆外層3の層圧、硬度を設定する必要があ
る。例えば、内芯層のゴムの硬度は、少なくとも50°
以上であることが望ましく、また、70〜80°の硬度
がより好ましい。また、被覆外層3の層厚は目地シール
材の直径のほぼ2〜30%が好ましく、できれば10〜
20%とするのがよい。更にその貫通部4としてのスリ
ットの寸法、形状であるが、その幅が1mm以下、好まし
くは0.0 〜0.5 mmであり、その長さが1mm〜100mm、
好ましくは30〜50mmであるとよい。これによって、
外部からの液体の浸入を防止すると共に、内芯層2内の
中空部2aから、スリットを介しての充填剤の流出を可
能とすることができる。
【0014】なお、この実施例では、コンクリート目地
面への目地シール材の施工性を良くするために、上記目
地シール材1は片面がフラットなかまぼこ形をなしてい
る。
面への目地シール材の施工性を良くするために、上記目
地シール材1は片面がフラットなかまぼこ形をなしてい
る。
【0015】次に、図3ないし図5を参照して、上記目
地シール材を用いたコンクリート打設時の目地施工法を
述べる。例えば、コンクリート槽aを構成する時、コン
クリート槽aの下部a1を先づ、コンクリート打設して
置き、その上縁に上記目地シール材1を捲装配置する。
なお、上記目地シール材1の配置を正確かつ容易にする
ために、コンクリート槽aの下部a1上縁に段差を設け
てもよい。上記目地シール材1の固定には接着剤を用い
るほか、図示のように釘等の固定部材5を打込んで取付
ける方法も採用できる。次に、枠型b,cをコンクリー
ト槽aの内外部分に装着し、その上に上部a2のコンク
リートを充填するのである。この場合、上記目地シール
材1の端部には、中空部2aに対してチューブ6が着脱
自在に嵌挿され、これを枠型b,c外に導出して置く。
このようにして、コンクリート槽aの上部a2がコンク
リート打設されると、その固化の過程で、被覆外層3は
その水膨張性を発揮してコンクリート内の空隙を埋める
ように膨張し、第一次シール状態を得る。次に、上記チ
ューブ6を介して、シリカ系グラウト剤、セメントミル
クなどの固化性の液状充填剤7を中空部2aに圧入し、
その充填圧によって強制的に貫通部4を拡張し、目地シ
ール材1の外表面とコンクリートとの空隙に、更にはセ
メント構造内に有る空隙へと充填剤を拡散、充填するの
である。
地シール材を用いたコンクリート打設時の目地施工法を
述べる。例えば、コンクリート槽aを構成する時、コン
クリート槽aの下部a1を先づ、コンクリート打設して
置き、その上縁に上記目地シール材1を捲装配置する。
なお、上記目地シール材1の配置を正確かつ容易にする
ために、コンクリート槽aの下部a1上縁に段差を設け
てもよい。上記目地シール材1の固定には接着剤を用い
るほか、図示のように釘等の固定部材5を打込んで取付
ける方法も採用できる。次に、枠型b,cをコンクリー
ト槽aの内外部分に装着し、その上に上部a2のコンク
リートを充填するのである。この場合、上記目地シール
材1の端部には、中空部2aに対してチューブ6が着脱
自在に嵌挿され、これを枠型b,c外に導出して置く。
このようにして、コンクリート槽aの上部a2がコンク
リート打設されると、その固化の過程で、被覆外層3は
その水膨張性を発揮してコンクリート内の空隙を埋める
ように膨張し、第一次シール状態を得る。次に、上記チ
ューブ6を介して、シリカ系グラウト剤、セメントミル
クなどの固化性の液状充填剤7を中空部2aに圧入し、
その充填圧によって強制的に貫通部4を拡張し、目地シ
ール材1の外表面とコンクリートとの空隙に、更にはセ
メント構造内に有る空隙へと充填剤を拡散、充填するの
である。
【0016】この充填剤7の充填作業は、コンクリート
槽の上部a2の打設固化後、漏水が確認された時点で良
く、漏水がないときには充填剤7の注入はしなくても良
い。
槽の上部a2の打設固化後、漏水が確認された時点で良
く、漏水がないときには充填剤7の注入はしなくても良
い。
【0017】なお、上記施工例はコンクリート槽につい
てであるが、この他、プール、貯水場などの土木、建築
におけるコンクリート構造物の打設に際して、上述の目
地シール材を用い、またその特異な施工法によって、目
地シール材を設置することができる。
てであるが、この他、プール、貯水場などの土木、建築
におけるコンクリート構造物の打設に際して、上述の目
地シール材を用い、またその特異な施工法によって、目
地シール材を設置することができる。
【0018】また、上記実施例において、スリットを目
地シール材の軸方向に沿って形成したのは、幅方向に形
成すると、目地シール材の折曲部において開きコンクリ
ートが中空部2a内に侵入する虞れが生ずるからであ
る。スリット方向は軸方向に沿って45°以内であるこ
とが好ましい。
地シール材の軸方向に沿って形成したのは、幅方向に形
成すると、目地シール材の折曲部において開きコンクリ
ートが中空部2a内に侵入する虞れが生ずるからであ
る。スリット方向は軸方向に沿って45°以内であるこ
とが好ましい。
【0019】図6は、他の実施例に係る目地シール材1
1の施工状態を示す断面図である。
1の施工状態を示す断面図である。
【0020】この目地シール材11は、その底部の両側
部につば状の突部18を設けたものである。この突部1
8は、固定部材5の打込により目地端面に固定されてい
る。図6において、12は内芯層、13は被覆外層であ
る。
部につば状の突部18を設けたものである。この突部1
8は、固定部材5の打込により目地端面に固定されてい
る。図6において、12は内芯層、13は被覆外層であ
る。
【0021】図7は、さらに他の実施例に係る目地シー
ル材111の施工状態を示す断面図である。
ル材111の施工状態を示す断面図である。
【0022】この目地シール材111は、突部118の
外周には、被覆外層113が存在しない。図7におい
て、112は内芯層である。
外周には、被覆外層113が存在しない。図7におい
て、112は内芯層である。
【0023】上記図6及び図7の実施例によれば、固定
部材5の打ち込みか所が明確に表示され、従って、打ち
込み作業が容易で両端部に正確に打つことが可能とな
る。さらに固定部材5が中空部2aを貫通しないことか
ら、中空部の孔有効面積を縮少化しないという利点があ
る。
部材5の打ち込みか所が明確に表示され、従って、打ち
込み作業が容易で両端部に正確に打つことが可能とな
る。さらに固定部材5が中空部2aを貫通しないことか
ら、中空部の孔有効面積を縮少化しないという利点があ
る。
【0024】この図6及び図7に示す目地シール材1
1,111を釘打ち固定し、後打2次コンクリート打設
後2ヶ月水中放置を行なった。その結果、中央孔部(中
空部)は閉塞せず、被覆外層の膨張による孔閉塞は認め
られなかった。その後、2kgh/cmの圧力をかけケ
ミカルグラウト材を孔の端部より注入したところ、スリ
ット部より目地シール材周辺のコンクリート中にグラウ
ト材の浸透拡散が見られ充填が可能であった。
1,111を釘打ち固定し、後打2次コンクリート打設
後2ヶ月水中放置を行なった。その結果、中央孔部(中
空部)は閉塞せず、被覆外層の膨張による孔閉塞は認め
られなかった。その後、2kgh/cmの圧力をかけケ
ミカルグラウト材を孔の端部より注入したところ、スリ
ット部より目地シール材周辺のコンクリート中にグラウ
ト材の浸透拡散が見られ充填が可能であった。
【0025】その他上記以外の構成と作用は、図1乃至
図5の実施例と同様である。
図5の実施例と同様である。
【0026】
【発明の効果】本願の請求項1乃至4の発明では、コン
クリート打設後の初期状態では、目地シール材の被覆外
層の水膨張性によって、目地シール材の周囲の打設コン
クリート内に形成される空隙部への追従効果を発揮し、
一次シール機能をはたすことができ、その後中空部を介
してスリット状貫通部より目地シール材の外表面に所要
の充填剤を浸出させて打設コンクリート内の空隙部を埋
めることもできる。しかして、請求項1の発明では、非
水膨張性の可撓性ある材料よりなる中空筒状の内芯層2
と、該内芯層2の少なくとも本体部分を被覆する水膨張
性のゴム材料よりなる被覆外層3とを具備してなり、上
記被覆外層3の表面には上記内芯層2の中空部2aに達
する軸方向に沿ったスリット状の貫通部4が形成されて
いるコンクリート打設継目用目地シール材1の構造を特
徴としているので、図3に示すように目地シール材1を
コンクリート打設継目の固定側面上の外壁に沿って折り
曲げて配設固定した時に、スリット状の貫通部4もその
まま平行に折れ曲がり、開くということがなく、コンク
リート打設後の初期状態(コンクリートの打設後充填剤
7を圧入させる迄の状態)において、この貫通部4から
水が中空部2a内に浸入して中空部2aの端部開口から
外に漏れるという不具合がない。 また、貫通部4は、
その対向内壁がスリット状に長く対面した形状であると
ころから、初期状態においてこの貫通部4から水が浸入
した時にも被覆外層3の水膨張性ゴム材料の膨張作用に
より貫通部4が早期に閉塞し、漏水が上記中空部2aの
端部開口から外に漏れるという不具合がない。さらに、
コンクリートの打設後、中空部2aから充填剤7を圧入
して、上記貫通部4を介して上記目地シール材1の外表
面とコンクリート打設部との間の空隙部へ上記充填剤7
を浸出させる時に、初期漏水により貫通部4の内壁が給
水膨張したときでも、貫通部4は軸方向に沿ったスリッ
ト状であって左右に広く押し広げられ充填剤7の浸出作
用に支障がない。請求項2の発明では、内芯層2又は1
12の底部の側部に、つば状の突部18又は118を一
体に形成したので、固定部材の打ち込みか所が明確とな
り、打ち込み作業が容易で正確となる。さらに、請求項
3の発明では、上述した目地シール材1を用いるので、
上述した理由により、初期状態においてこの貫通部4か
ら水が中空部2a内に浸入して中空部2aの端部開口か
ら外に漏れるという不具合がなく、また、初期漏水によ
り貫通部4の内壁が給水膨張したときでも、貫通部4は
軸方向に沿ったスリット状であって左右に広く押し広げ
られ充填剤7の浸出作用に支障がない。またさらに、請
求項3の発明では、施工法の構成として、上述した目地
シール材1を用いるとともに、該目地シール材1をコン
クリート打設部の目地に配設し、コンクリート打設後、
上記中空部2aから充填剤7を圧入して、上記貫通部4
を介して上記目地シール材1の外表面とコンクリート打
設部との間の空隙部へ上記充填剤7を浸出し、固化する
コンクリート打設継目用目地シール材の施工法を特徴と
しているので、これにより、一次シール機能の後中空部
を介してスリット状貫通部より目地シール材の外表面に
所要の充填剤を浸出させて打設コンクリート内の水道の
原因となる空隙部を埋めることが出来るという効果が得
られる。請求項4の発明では、固定部材5が中空部2a
を貫通しないことから、中空部の孔有効面積を縮小化し
ないという効果もある。
クリート打設後の初期状態では、目地シール材の被覆外
層の水膨張性によって、目地シール材の周囲の打設コン
クリート内に形成される空隙部への追従効果を発揮し、
一次シール機能をはたすことができ、その後中空部を介
してスリット状貫通部より目地シール材の外表面に所要
の充填剤を浸出させて打設コンクリート内の空隙部を埋
めることもできる。しかして、請求項1の発明では、非
水膨張性の可撓性ある材料よりなる中空筒状の内芯層2
と、該内芯層2の少なくとも本体部分を被覆する水膨張
性のゴム材料よりなる被覆外層3とを具備してなり、上
記被覆外層3の表面には上記内芯層2の中空部2aに達
する軸方向に沿ったスリット状の貫通部4が形成されて
いるコンクリート打設継目用目地シール材1の構造を特
徴としているので、図3に示すように目地シール材1を
コンクリート打設継目の固定側面上の外壁に沿って折り
曲げて配設固定した時に、スリット状の貫通部4もその
まま平行に折れ曲がり、開くということがなく、コンク
リート打設後の初期状態(コンクリートの打設後充填剤
7を圧入させる迄の状態)において、この貫通部4から
水が中空部2a内に浸入して中空部2aの端部開口から
外に漏れるという不具合がない。 また、貫通部4は、
その対向内壁がスリット状に長く対面した形状であると
ころから、初期状態においてこの貫通部4から水が浸入
した時にも被覆外層3の水膨張性ゴム材料の膨張作用に
より貫通部4が早期に閉塞し、漏水が上記中空部2aの
端部開口から外に漏れるという不具合がない。さらに、
コンクリートの打設後、中空部2aから充填剤7を圧入
して、上記貫通部4を介して上記目地シール材1の外表
面とコンクリート打設部との間の空隙部へ上記充填剤7
を浸出させる時に、初期漏水により貫通部4の内壁が給
水膨張したときでも、貫通部4は軸方向に沿ったスリッ
ト状であって左右に広く押し広げられ充填剤7の浸出作
用に支障がない。請求項2の発明では、内芯層2又は1
12の底部の側部に、つば状の突部18又は118を一
体に形成したので、固定部材の打ち込みか所が明確とな
り、打ち込み作業が容易で正確となる。さらに、請求項
3の発明では、上述した目地シール材1を用いるので、
上述した理由により、初期状態においてこの貫通部4か
ら水が中空部2a内に浸入して中空部2aの端部開口か
ら外に漏れるという不具合がなく、また、初期漏水によ
り貫通部4の内壁が給水膨張したときでも、貫通部4は
軸方向に沿ったスリット状であって左右に広く押し広げ
られ充填剤7の浸出作用に支障がない。またさらに、請
求項3の発明では、施工法の構成として、上述した目地
シール材1を用いるとともに、該目地シール材1をコン
クリート打設部の目地に配設し、コンクリート打設後、
上記中空部2aから充填剤7を圧入して、上記貫通部4
を介して上記目地シール材1の外表面とコンクリート打
設部との間の空隙部へ上記充填剤7を浸出し、固化する
コンクリート打設継目用目地シール材の施工法を特徴と
しているので、これにより、一次シール機能の後中空部
を介してスリット状貫通部より目地シール材の外表面に
所要の充填剤を浸出させて打設コンクリート内の水道の
原因となる空隙部を埋めることが出来るという効果が得
られる。請求項4の発明では、固定部材5が中空部2a
を貫通しないことから、中空部の孔有効面積を縮小化し
ないという効果もある。
【図1】本発明の一実施例を示す目地シール材の斜視
図、
図、
【図2】一部縦断した側面図、
【図3】コンクリート打設時の目地個所への目地シール
材取付け状況を示す斜視図、
材取付け状況を示す斜視図、
【図4】目地シール材装着後のコンクリート打設状態を
示す断面図、
示す断面図、
【図5】コンクリート打設後の充填剤の導入状況を示す
断面図、
断面図、
【図6】他の実施例に係る目地シール材の断面図、
【図7】さらに他の実施例に係る目地シール材の断面図
である。
である。
1,11,111…目地シール材、2…内芯層、2a…
中空部、3…被覆外層、4…貫通部、5…固定部材、6
…チューブ、7…充填材、18,118…突部。
中空部、3…被覆外層、4…貫通部、5…固定部材、6
…チューブ、7…充填材、18,118…突部。
フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭61−1510(JP,U) 実開 昭58−97209(JP,U) 特公 平1−12898(JP,B2)
Claims (4)
- 【請求項1】 非水膨張性の可撓性ある材料よりなる中
空筒状の内芯層と、該内芯層の少なくとも本体部分を被
覆する水膨張性のゴム材料よりなる被覆外層とを具備し
てなり、上記被覆外層の表面には上記内芯層の中空部に
達する軸方向に沿ったスリット状の貫通部が形成されて
いることを特徴とするコンクリート打設継目用目地シー
ル材。 - 【請求項2】 前記内芯層の底部の側部には、つば状の
突部が一体に形成されていることを特徴とする請求項1
記載の目地シール材。 - 【請求項3】 非水膨張性の可撓性ある材料よりなる中
空筒状の内芯層外の少なくとも本体部分に水膨張性のゴ
ム材料よりなる被覆外層を備えかつ上記内芯層内の中空
部に達する軸方向に沿ったスリット状の貫通部を上記被
覆外層表面に形成した目地シール材をコンクリート打設
部の目地に配設し、コンクリート打設後、上記中空部か
ら充填剤を圧入して、上記貫通部を介して上記目地シー
ル材の外表面とコンクリート打設部との間の空隙部へ上
記充填剤を浸出し、固化することを特徴とするコンクリ
ート打設継目用目地シール材の施工法。 - 【請求項4】 前記目地シール材は、その底部の側部に
設けたつば状の突部を固定部材の打込によりコンクリー
ト打設部の目地端面に固定して配設したことを特徴とす
る請求項3記載の目地シール材の施工法。
Priority Applications (9)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3119583A JPH0774513B2 (ja) | 1990-03-02 | 1991-03-01 | 目地シール材およびその施工法 |
FI914141A FI98645C (fi) | 1991-03-01 | 1991-09-03 | Liitostiiviste ja menetelmä sen asentamiseksi |
AT91114843T ATE160837T1 (de) | 1991-03-01 | 1991-09-03 | Dichtung für eine fuge und verfahren zum einsetzen derselben |
DE69128340T DE69128340T2 (de) | 1991-03-01 | 1991-09-03 | Dichtung für eine Fuge und Verfahren zum Einsetzen derselben |
NO913442A NO179846C (no) | 1991-03-01 | 1991-09-03 | Tetning for en skjöt i betong, fremgangsmåte for å tette en skjöt ved hjelp av denne og anvendelse av tetningen |
IS3749A IS3749A7 (is) | 1991-03-01 | 1991-09-03 | Þétting á samskeyti og aðferð við að koma þéttingunni fyrir |
DE9117062U DE9117062U1 (de) | 1991-03-01 | 1991-09-03 | Dichtung für Fugen |
EP91114843A EP0501004B1 (en) | 1991-03-01 | 1991-09-03 | Seal for joint, and method of installing same seal |
US08/065,024 US5290045A (en) | 1991-03-01 | 1993-05-24 | Seal for joint, and method of installing same seal |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4946490 | 1990-03-02 | ||
JP2-49464 | 1990-03-02 | ||
JP3119583A JPH0774513B2 (ja) | 1990-03-02 | 1991-03-01 | 目地シール材およびその施工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0525866A JPH0525866A (ja) | 1993-02-02 |
JPH0774513B2 true JPH0774513B2 (ja) | 1995-08-09 |
Family
ID=26389862
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3119583A Expired - Lifetime JPH0774513B2 (ja) | 1990-03-02 | 1991-03-01 | 目地シール材およびその施工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0774513B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0679772B1 (en) * | 1993-11-12 | 2001-10-10 | Asahi Denka Kogyo Kabushiki Kaisha | Water expansion cut-off plate |
KR100595849B1 (ko) * | 2006-03-08 | 2006-07-03 | 주식회사 건축사사무소건원엔지니어링 | 수분 제거 기능을 가진 샌드위치 패널. |
JP2008069596A (ja) * | 2006-09-15 | 2008-03-27 | Kyoryo Maintenance:Kk | 橋梁の伸縮装置における漏水補修方法 |
KR101101645B1 (ko) * | 2009-02-16 | 2012-01-03 | 대룡공업주식회사 | 수 팽창 지수 복합체 및 이를 이용한 콘크리트 구조물의 이음부 시공 방법 |
JP7348110B2 (ja) * | 2019-03-20 | 2023-09-20 | タキロンシーアイ株式会社 | セグメント用止水部材及びセグメント用止水構造 |
JP7348111B2 (ja) * | 2019-03-20 | 2023-09-20 | タキロンシーアイ株式会社 | 目地状部分の止水部材及び目地状部分の止水構造 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5897209U (ja) * | 1981-12-24 | 1983-07-01 | ナショナル住宅産業株式会社 | 壁体間シ−ル構造 |
JPS611510U (ja) * | 1984-06-07 | 1986-01-08 | 豊志 内 | 止水材 |
JPS6412898A (en) * | 1987-07-02 | 1989-01-17 | Seiko Epson Corp | Stepping motor |
-
1991
- 1991-03-01 JP JP3119583A patent/JPH0774513B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0525866A (ja) | 1993-02-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8683773B2 (en) | System and method for leaking crack repair | |
JP5339498B2 (ja) | せん断補強材の定着方法 | |
US5290045A (en) | Seal for joint, and method of installing same seal | |
JPS6358984B2 (ja) | ||
EP0501004B1 (en) | Seal for joint, and method of installing same seal | |
JPH0774513B2 (ja) | 目地シール材およびその施工法 | |
JP4656966B2 (ja) | 地下コンクリート構造物の継手構造とその施工方法 | |
JP4931509B2 (ja) | 可撓止水継手およびその施工方法 | |
WO2003008715A1 (en) | Manhole structure constructing method, manhole structure water-stop flexible joint and manhole structure | |
EP0646681A2 (en) | Waterproofing of joints between concrete members | |
KR102123542B1 (ko) | 철근 밴딩을 이용한 cip 공법 | |
JP4299715B2 (ja) | 人孔内周面の更生工法 | |
JP4537225B2 (ja) | 可撓止水継手およびその施工方法 | |
JP3140216U (ja) | クラック誘発防水構造 | |
JPH11350477A (ja) | グラウンドアンカ―の地表側定着装置 | |
JP3121658U (ja) | クラック誘発止水構造 | |
JPH0227503B2 (ja) | ||
JPH0726411B2 (ja) | 止水枠を用いたコンクリートの施工方法 | |
WO2007096934A1 (ja) | クラック誘発止水工法 | |
JPH09144317A (ja) | コンクリート打ち継ぎ部シール材及び止水方法 | |
JPS6328253Y2 (ja) | ||
JP2504348B2 (ja) | コンクリ―ト打継ぎ部の防水処理方法 | |
JP2945381B1 (ja) | コンクリートの止水構造およびその処理工法 | |
JP2887170B2 (ja) | 複合式裏込め注入止水工法 | |
JP3332076B2 (ja) | Pコン跡穴の止水方法 |