JPH077440Y2 - トンネルの防水構造 - Google Patents
トンネルの防水構造Info
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- JPH077440Y2 JPH077440Y2 JP1987101801U JP10180187U JPH077440Y2 JP H077440 Y2 JPH077440 Y2 JP H077440Y2 JP 1987101801 U JP1987101801 U JP 1987101801U JP 10180187 U JP10180187 U JP 10180187U JP H077440 Y2 JPH077440 Y2 JP H077440Y2
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Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は覆工コンクリートの打設の際、その防水機能が
損なわれるおそれのないトンネルの防水構造に関するも
のである。
損なわれるおそれのないトンネルの防水構造に関するも
のである。
トンネルの建設に際しては、出来上がったトンネルが堅
牢であることは勿論、防水性に富んだものであることが
望まれる。その理由は、防水性がないと、トンネル上の
地山から水がトンネル内に滲出、滴下するし、冬期特に
寒冷地においては、前記トンネル内に滲出した水が凍っ
てつららとなり、トンネル上壁から垂下して事故の原因
になるばかりでなく、トンネル自体が凍結して歪が生
じ、この歪は解凍しても全部は復元しないで残留するた
め、長年月の間には損壊するおそれがあるからである。
牢であることは勿論、防水性に富んだものであることが
望まれる。その理由は、防水性がないと、トンネル上の
地山から水がトンネル内に滲出、滴下するし、冬期特に
寒冷地においては、前記トンネル内に滲出した水が凍っ
てつららとなり、トンネル上壁から垂下して事故の原因
になるばかりでなく、トンネル自体が凍結して歪が生
じ、この歪は解凍しても全部は復元しないで残留するた
め、長年月の間には損壊するおそれがあるからである。
そのため、トンネル状に掘削した地山に直接、又は、前
記地山に施工した一次コンクリートの表面に、裏面に不
織布,織物又は編物等の通水緩衝材を有する防水・アイ
ソレーションシートをその通水緩衝材側を当てがって貼
着するようにしたトンネルの防水構造が提案されてい
る。
記地山に施工した一次コンクリートの表面に、裏面に不
織布,織物又は編物等の通水緩衝材を有する防水・アイ
ソレーションシートをその通水緩衝材側を当てがって貼
着するようにしたトンネルの防水構造が提案されてい
る。
然し乍ら、上記のトンネルの防水構造は、前記シートを
地山又は一次コンクリートの表面に直接コンクリート釘
等により貼着する構造であるため、前記シートの防水面
に傷を付け易く、傷付いた場合、そこから漏水するおそ
れがある。
地山又は一次コンクリートの表面に直接コンクリート釘
等により貼着する構造であるため、前記シートの防水面
に傷を付け易く、傷付いた場合、そこから漏水するおそ
れがある。
また、防水シートを傷つけることなく地山や一次コンク
リート面に貼着できたとしても、そのシートの表面側に
打設される覆工(二次)コンクリートの打設の際、当該
コンクリートの裏込みを確実にするため使用するバイブ
レータのバイブレーションロッドが前記防水シートに当
接すること、或は、打設されるコンクリート材料が衝突
することにより、当該シートに振動,衝撃などが加わ
り、防水シートを破損してしまうことがしばしば発生し
ている。
リート面に貼着できたとしても、そのシートの表面側に
打設される覆工(二次)コンクリートの打設の際、当該
コンクリートの裏込みを確実にするため使用するバイブ
レータのバイブレーションロッドが前記防水シートに当
接すること、或は、打設されるコンクリート材料が衝突
することにより、当該シートに振動,衝撃などが加わ
り、防水シートを破損してしまうことがしばしば発生し
ている。
一方、上記防水シートの貼着作業は、長尺の防水シート
をトンネルのアーチ面(天井側)から側壁にかけてアー
チ状をなすように取付けるため、作業が難しい上に、一
人の作業者が単独で施工することは殆んど不可能であ
り、このため、複数の作業者がその作業を行なうと、貼
着状態が一様になり難いためシートに弛みが生じ易い、
しかし、不必要な弛みが生じると、覆工コンクリート打
設の際に、弛んだシートをコンクリートが巻き込んで防
水シートを破損する事故が発生するおそれが高いなど、
多くの問題点がある。尚、地山に凹部がある場合には、
積極的にシートを弛ませて貼着する必要がある。
をトンネルのアーチ面(天井側)から側壁にかけてアー
チ状をなすように取付けるため、作業が難しい上に、一
人の作業者が単独で施工することは殆んど不可能であ
り、このため、複数の作業者がその作業を行なうと、貼
着状態が一様になり難いためシートに弛みが生じ易い、
しかし、不必要な弛みが生じると、覆工コンクリート打
設の際に、弛んだシートをコンクリートが巻き込んで防
水シートを破損する事故が発生するおそれが高いなど、
多くの問題点がある。尚、地山に凹部がある場合には、
積極的にシートを弛ませて貼着する必要がある。
本考案は上述のような従来技術の問題点を解決し、防水
・アイソレーションシートに貫通孔を設けないで該シー
トを容易に貼着できることは勿論、特に熟練しない者で
も単独で取付けることができ、また、覆工コンクリート
を打設時に加わる諸々の衝撃に耐え、更には、貼着後シ
ートにたるみが生じないことなどにより、覆工コンクリ
ートの打設の際に破損されにくく、従って、堅牢性,防
水性の高いトンネルの防水構造を提供することを目的と
してなされたもので、その構成は、外面に多数の係止用
突起を形成した面ファスナの雄側部材状をなす支持部材
であって、前記係止用突起をトンネル内空側に向けトン
ネルのコンクリート壁面又は地山に取付けられる帯状及
び角面状の支持部材を、前記トンネルの天井乃至はその
近傍においては前記帯状の支持部材をトンネルアーチに
沿った線状をなすように、及び、その他の部分は前記角
面状の支持部材を前記コンクリート壁面又は地山に沿っ
て縦方向、及び、横方向に適宜間隔で取付ける一方、裏
面に、不織布等を部分的に貼着してなる被係止層と適宜
の通水層とを形成すると共に、表面には、合成樹脂材等
による補強層に形成した防水・アイソレーションシート
を、その被係止層を前記支持部材の係止用突起に押圧係
止させてトンネル内空面に貼着し、該シートの上に覆工
コンクリートを打設して成ることを特徴とするものであ
る。
・アイソレーションシートに貫通孔を設けないで該シー
トを容易に貼着できることは勿論、特に熟練しない者で
も単独で取付けることができ、また、覆工コンクリート
を打設時に加わる諸々の衝撃に耐え、更には、貼着後シ
ートにたるみが生じないことなどにより、覆工コンクリ
ートの打設の際に破損されにくく、従って、堅牢性,防
水性の高いトンネルの防水構造を提供することを目的と
してなされたもので、その構成は、外面に多数の係止用
突起を形成した面ファスナの雄側部材状をなす支持部材
であって、前記係止用突起をトンネル内空側に向けトン
ネルのコンクリート壁面又は地山に取付けられる帯状及
び角面状の支持部材を、前記トンネルの天井乃至はその
近傍においては前記帯状の支持部材をトンネルアーチに
沿った線状をなすように、及び、その他の部分は前記角
面状の支持部材を前記コンクリート壁面又は地山に沿っ
て縦方向、及び、横方向に適宜間隔で取付ける一方、裏
面に、不織布等を部分的に貼着してなる被係止層と適宜
の通水層とを形成すると共に、表面には、合成樹脂材等
による補強層に形成した防水・アイソレーションシート
を、その被係止層を前記支持部材の係止用突起に押圧係
止させてトンネル内空面に貼着し、該シートの上に覆工
コンクリートを打設して成ることを特徴とするものであ
る。
係止用突起を有する支持部材のうち、帯状の支持部材
は、地山又は一次コンクリート面のアーチ部分(トンネ
ルの天井乃至はその近傍)に対しては天井のアーチに沿
って線状に取付けられ、角面状の支持部材は、その他の
部分にコンクリート壁面又は地山に沿って縦方向、及
び、横方向に適宜等間隔に取付けられるから、トンネル
天井側の防水シートの貼着作業が容易になり、また、弛
みも生じにくい。
は、地山又は一次コンクリート面のアーチ部分(トンネ
ルの天井乃至はその近傍)に対しては天井のアーチに沿
って線状に取付けられ、角面状の支持部材は、その他の
部分にコンクリート壁面又は地山に沿って縦方向、及
び、横方向に適宜等間隔に取付けられるから、トンネル
天井側の防水シートの貼着作業が容易になり、また、弛
みも生じにくい。
また、この部の支持部材は、防水シートの自重等により
重力の作用で鉛直方向に沿って曲がり、防水シート被係
止層と支持部材の係止用突起の係止面が重力によるせん
断力の方向に沿った向きになるので、大きな係着力を発
揮するから、先に防水シートをトンネルの天井側に係着
し、しかる後、当該シートを側壁側に係着しても、脱落
のおそれがない。
重力の作用で鉛直方向に沿って曲がり、防水シート被係
止層と支持部材の係止用突起の係止面が重力によるせん
断力の方向に沿った向きになるので、大きな係着力を発
揮するから、先に防水シートをトンネルの天井側に係着
し、しかる後、当該シートを側壁側に係着しても、脱落
のおそれがない。
防水シート裏面と支持部材の係止関係はいわば、面ファ
スナの雌雄関係の態様で係止されているので、万一、シ
ートに弛みが生じても直ちにそれを解消する補正をする
ことができる。
スナの雌雄関係の態様で係止されているので、万一、シ
ートに弛みが生じても直ちにそれを解消する補正をする
ことができる。
また、防水シートの裏面の被係止層は、不織布のように
組成が疎な材料が部分的(点又は線)に防水シートに貼
着されるから、全面貼着に比べ防水シート自体の柔軟性
が損なわれず、且つ、組成の疎状態も損なわれないの
で、防水シートの取付けが楽になり、また、被係止層は
通水機能を保有する。
組成が疎な材料が部分的(点又は線)に防水シートに貼
着されるから、全面貼着に比べ防水シート自体の柔軟性
が損なわれず、且つ、組成の疎状態も損なわれないの
で、防水シートの取付けが楽になり、また、被係止層は
通水機能を保有する。
次に本考案の実施の一例を図に拠り説明する。
第1図に於て、1はトンネル状に掘削した地山又は一次
コンクリート層、21,22は面ファスナの雄側部材状をな
し、片面に多数の係止用突起3が形成された支持部材
で、この実施例では金属製又は合成樹脂製等の板部材で
あって、帯状に形成した支持部材21と角面状に形成した
支持部材22が用いられている。また、この支持部材21,2
2は帯状の部材21を地山1の天井乃至はその近傍の表面
に、角面状の部材22を側壁の表面に、それらの係止用突
起3をトンネル内空側にして座金4aを介しコンクリート
釘4により、アーチ方向に沿って適宜間隔で線状乃至は
点状をなすように取付けてある。
コンクリート層、21,22は面ファスナの雄側部材状をな
し、片面に多数の係止用突起3が形成された支持部材
で、この実施例では金属製又は合成樹脂製等の板部材で
あって、帯状に形成した支持部材21と角面状に形成した
支持部材22が用いられている。また、この支持部材21,2
2は帯状の部材21を地山1の天井乃至はその近傍の表面
に、角面状の部材22を側壁の表面に、それらの係止用突
起3をトンネル内空側にして座金4aを介しコンクリート
釘4により、アーチ方向に沿って適宜間隔で線状乃至は
点状をなすように取付けてある。
尚、帯状の支持部材21に用いた座金4aは狭幅帯状である
が、必らずしも帯状座金でなくてもよい。
が、必らずしも帯状座金でなくてもよい。
また、天井乃至はその近傍に線状に取付けられる支持部
材は、常に直線状をなす帯状の支持部材21のみを用いる
訳ではない。これは支持部材を取付けるべき地山1又は
コンクリートの表面に、ロックボルトの頭,支保工,岩
盤,大きな凹部等の障害がある場合、支持部材はこれら
の障害を避けて、或は、障害に対応した態様で取付ける
必要があるからである。
材は、常に直線状をなす帯状の支持部材21のみを用いる
訳ではない。これは支持部材を取付けるべき地山1又は
コンクリートの表面に、ロックボルトの頭,支保工,岩
盤,大きな凹部等の障害がある場合、支持部材はこれら
の障害を避けて、或は、障害に対応した態様で取付ける
必要があるからである。
従って、本考案において、天井乃至はその近傍に支持部
材を線状に取付けるとは、支持部材21が天井側のアーチ
に沿って直線状をなすように取付けられることの外、前
記障害を避けるため、或は、障害に対応するため支持部
材21と22とを組合せてジグザグをなす線状や一部不連続
ではあるが、全体としては略線状をなすなど各種態様で
の線状取付けを意味する。また、このような非直線をな
す線状取付けには、非直線状に形成した支持部材21や面
状の支持部材22を適宜選択して使用する。
材を線状に取付けるとは、支持部材21が天井側のアーチ
に沿って直線状をなすように取付けられることの外、前
記障害を避けるため、或は、障害に対応するため支持部
材21と22とを組合せてジグザグをなす線状や一部不連続
ではあるが、全体としては略線状をなすなど各種態様で
の線状取付けを意味する。また、このような非直線をな
す線状取付けには、非直線状に形成した支持部材21や面
状の支持部材22を適宜選択して使用する。
本考案において、トンネルの天井乃至はその近傍には、
帯状の支持部材21を線状乃至は略線状に取付けるのは、
後述するシート5の重量の大半が支持部材21の面に対し
て下向きにかかるため、強力な係着保持力を必要とする
からである。この点、トンネルの側壁に点状に取付けら
れる面状支持部材22は、その支持面に平行(せん断方
向)にシート5の重量がかかるが、この重量がかかる方
向はいわゆる面ファスナにおける大きな係合保持力が発
揮されるせん断方向であるから、点状に設けるだけで足
りるのである。
帯状の支持部材21を線状乃至は略線状に取付けるのは、
後述するシート5の重量の大半が支持部材21の面に対し
て下向きにかかるため、強力な係着保持力を必要とする
からである。この点、トンネルの側壁に点状に取付けら
れる面状支持部材22は、その支持面に平行(せん断方
向)にシート5の重量がかかるが、この重量がかかる方
向はいわゆる面ファスナにおける大きな係合保持力が発
揮されるせん断方向であるから、点状に設けるだけで足
りるのである。
5は合成樹脂シートから成る防水シート5aの裏面に不織
布から成る被係止層6を形成すると共に当該シート5aの
裏面にイオノマ系の樹脂による防護層7をそれぞれ形成
した防水・アイソレーションシートである。
布から成る被係止層6を形成すると共に当該シート5aの
裏面にイオノマ系の樹脂による防護層7をそれぞれ形成
した防水・アイソレーションシートである。
このシート5は、その被係止層6を前記支持部材21,22
の係止用突起3に押圧係止させて、前記地山1の内表面
に貼着される。而して、この防水・アイソレーションシ
ート5の裏面に覆工コンクリート8を打設して、本考案
トンネル防水構造の一例が構成されるのである。
の係止用突起3に押圧係止させて、前記地山1の内表面
に貼着される。而して、この防水・アイソレーションシ
ート5の裏面に覆工コンクリート8を打設して、本考案
トンネル防水構造の一例が構成されるのである。
上記実施例においては、支持部材21,22に面ファスナの
雄側部材状のものを用いたが、本考案における支持部材
2はこれに限られることなく、例えば、金属板又は合成
樹脂板にチューリップの花弁状、或は、卸し金状の係止
用突起を設けて支持部材を構成し、これを先の実施例と
同様にトンネルの一次コンクリート又は地山に支持部材
として貼付けるようにしてもよい。
雄側部材状のものを用いたが、本考案における支持部材
2はこれに限られることなく、例えば、金属板又は合成
樹脂板にチューリップの花弁状、或は、卸し金状の係止
用突起を設けて支持部材を構成し、これを先の実施例と
同様にトンネルの一次コンクリート又は地山に支持部材
として貼付けるようにしてもよい。
また、上記の金属板又は合成樹脂板による支持部材を用
いた場合において、被係止層と係止用突起の係止力が弱
いときは、粘着剤等を併用すると良い。
いた場合において、被係止層と係止用突起の係止力が弱
いときは、粘着剤等を併用すると良い。
一方、上記実施例における防水・アイソレーションシー
ト5の被係止層6は不織布を用いて形成したが、織物,
編物等のように係止用突起3に良く係止されるものを選
択して用いてもよい。
ト5の被係止層6は不織布を用いて形成したが、織物,
編物等のように係止用突起3に良く係止されるものを選
択して用いてもよい。
上記の被係止層6は、第8図に示すように、防水シート
5aの裏面の全域に設ける場合もあるが、第6図,第7図
々示のように、上記支持部材21,22に対応する部分にだ
け設けたものでもよい。いずれの被係止層6も、防水シ
ート5aにその幅方向に対し縦向き方向に部分的に融着6a
して取付けることにより、当該被係止層6の非融着部分
の通水性,緩衝性が損なわれないように配慮されてい
る。また、被係止層6のかかる取付態様により、防水シ
ート5aの柔軟性も損なわれない。
5aの裏面の全域に設ける場合もあるが、第6図,第7図
々示のように、上記支持部材21,22に対応する部分にだ
け設けたものでもよい。いずれの被係止層6も、防水シ
ート5aにその幅方向に対し縦向き方向に部分的に融着6a
して取付けることにより、当該被係止層6の非融着部分
の通水性,緩衝性が損なわれないように配慮されてい
る。また、被係止層6のかかる取付態様により、防水シ
ート5aの柔軟性も損なわれない。
第6図,第7図に示す構成の場合、防水シート5aはそれ
自体を波型5cに形成したり、凹凸状の歯5dを成形し、こ
の成形部分を通水層として作用するようにしたものを用
いてもよい。
自体を波型5cに形成したり、凹凸状の歯5dを成形し、こ
の成形部分を通水層として作用するようにしたものを用
いてもよい。
更に、防水シート5aには、後に打設される覆工コンクリ
ートや打設の際に使用するバイブレータの衝撃等から当
該防水シート5a自体の破損を防止するため、防水シート
の表面側にイオノマ系樹脂やその他の合成ゴム等のよう
に耐衝繋性や耐摩耗性の大きな材料をラミネートするこ
となどにより補強層7を有するものが用いられている。
ートや打設の際に使用するバイブレータの衝撃等から当
該防水シート5a自体の破損を防止するため、防水シート
の表面側にイオノマ系樹脂やその他の合成ゴム等のよう
に耐衝繋性や耐摩耗性の大きな材料をラミネートするこ
となどにより補強層7を有するものが用いられている。
上記のように構成される本考案トンネルの防水構造は、
次にようにして施工される。
次にようにして施工される。
まず、防水・アイソレーションシート5を地山1等に貼
着支持するための支持部材21,22を地山1等の内表面に
取付ける。この場合に於て、帯状の支持部材21はトンネ
ルの天井付近にアーチ方向に沿って線状に取付け、この
トンネルの側壁部分には、角面状の支持部材22を、上記
帯状の部材21の延長線上並びにその他の部位、例えば、
トンネルの側壁に沿った縦方向、及び、横方向に適宜間
隔で取付ける(第4図参照)。ここで、支持部材21の取
付を妨げる支保工等の障害があるときは、支持部材21と
同22を組合せて用い、前記障害を避けた線状取付けをす
る。
着支持するための支持部材21,22を地山1等の内表面に
取付ける。この場合に於て、帯状の支持部材21はトンネ
ルの天井付近にアーチ方向に沿って線状に取付け、この
トンネルの側壁部分には、角面状の支持部材22を、上記
帯状の部材21の延長線上並びにその他の部位、例えば、
トンネルの側壁に沿った縦方向、及び、横方向に適宜間
隔で取付ける(第4図参照)。ここで、支持部材21の取
付を妨げる支保工等の障害があるときは、支持部材21と
同22を組合せて用い、前記障害を避けた線状取付けをす
る。
次に、それら部材21,22の係止用突起3に、前記シート
5を、その裏面ほぼ中央の被係止層6において係止させ
るのであるが、シート5はロール状に巻取られた状態の
ものをトンネルの一側の壁から天井側へ向けて前記ロー
ルを展開し乍ら、壁側の支持部材22、天井側の支持部材
21に係止させ、そのまま他側の壁の支持部材22へ貼着し
て行くことにより、一枚のシート5がトンネル内面のア
ーチ状に則して貼着されるのである。このきと、天井側
の支持部材21は線状であるから、前記シート5の重量を
十分支持するに足りる係止力を発揮し、貼着途中で天井
側のシート5が支持部材から剥離して垂れ下ったりする
ことはない。
5を、その裏面ほぼ中央の被係止層6において係止させ
るのであるが、シート5はロール状に巻取られた状態の
ものをトンネルの一側の壁から天井側へ向けて前記ロー
ルを展開し乍ら、壁側の支持部材22、天井側の支持部材
21に係止させ、そのまま他側の壁の支持部材22へ貼着し
て行くことにより、一枚のシート5がトンネル内面のア
ーチ状に則して貼着されるのである。このきと、天井側
の支持部材21は線状であるから、前記シート5の重量を
十分支持するに足りる係止力を発揮し、貼着途中で天井
側のシート5が支持部材から剥離して垂れ下ったりする
ことはない。
このあと、たるみやしわを調節し、このシート5に連接
する次のシート51の外側端部を、被係止層6のみを釘4
等で止める。
する次のシート51の外側端部を、被係止層6のみを釘4
等で止める。
尚、上記次のシート51は、その略中央部裏面において被
係止層(図に表われず)が線状をなす支持部材(図に表
われず)に係止されているので、先のシート5と次のシ
ート51の連接部分は、先に両者の被係止層6同士が釘4
で地山1に止め付けられ、このあとシート5a同士がゴム
系等の接着剤5bにより接着され、このようにして、複数
枚の防水シートがトンネルの奥行方向に向って順次貼着
されていく。
係止層(図に表われず)が線状をなす支持部材(図に表
われず)に係止されているので、先のシート5と次のシ
ート51の連接部分は、先に両者の被係止層6同士が釘4
で地山1に止め付けられ、このあとシート5a同士がゴム
系等の接着剤5bにより接着され、このようにして、複数
枚の防水シートがトンネルの奥行方向に向って順次貼着
されていく。
この結果、一のシート5をその防水面に全く傷つけるこ
となく、容易に然も弛ませずにトンネル内空側の表面に
確実に貼着することができる。
となく、容易に然も弛ませずにトンネル内空側の表面に
確実に貼着することができる。
また、このようにすると、天井付近の本考案シート5と
支持部材21とは、第3図に示すような貼着形態になり、
被係止層6と係合用突起3の係合の向きがせん断力にほ
ぼ平行な向きとなって、より強力な取付けが具現でき
る。仮に、シート5の一部に弛みや張りがあった場合に
はその部分を一旦剥がして再度押圧することにより容易
且つ簡単にそれを修正することができる。しかる後に、
このシート5,51の上に覆工コンクリート8を打設するの
であるが、打設時使用されるバイブレータやコンクリー
ト打設時の衝撃は、被係止層6や通水層となる歯や凹凸
5c,5dにより緩和されると共に、シート5a表面の補強層
7によりシート5aが衝撃から防護される。
支持部材21とは、第3図に示すような貼着形態になり、
被係止層6と係合用突起3の係合の向きがせん断力にほ
ぼ平行な向きとなって、より強力な取付けが具現でき
る。仮に、シート5の一部に弛みや張りがあった場合に
はその部分を一旦剥がして再度押圧することにより容易
且つ簡単にそれを修正することができる。しかる後に、
このシート5,51の上に覆工コンクリート8を打設するの
であるが、打設時使用されるバイブレータやコンクリー
ト打設時の衝撃は、被係止層6や通水層となる歯や凹凸
5c,5dにより緩和されると共に、シート5a表面の補強層
7によりシート5aが衝撃から防護される。
〔考案の効果〕 本考案の防水構造は以上の通りであって、防水アイソレ
ーションシートのトンネルアーチ面への貼着を、天井
側,側壁側に拘ることなく、弛みを生じさせることなく
容易かつ確実に貼着することが可能になるので、従来の
防水シートの貼着作業時に屡々見られた該シートの弛み
に起因する覆工コンクリート打設時のシートの巻き込み
による破損事故や打設時の衝撃による破損が発生するお
それはなくなる。また、トンネルの建設後、地山1等か
ら出水があっても、該水は被係止層6や通水層を伝って
トンネル外に排出され、防水・アイソレーションシート
5の防水面側に浸出するおそれはおよそ皆無である。従
って、本考案は防水性の高いトンネルの防水構造とし
て、極めて有用である。
ーションシートのトンネルアーチ面への貼着を、天井
側,側壁側に拘ることなく、弛みを生じさせることなく
容易かつ確実に貼着することが可能になるので、従来の
防水シートの貼着作業時に屡々見られた該シートの弛み
に起因する覆工コンクリート打設時のシートの巻き込み
による破損事故や打設時の衝撃による破損が発生するお
それはなくなる。また、トンネルの建設後、地山1等か
ら出水があっても、該水は被係止層6や通水層を伝って
トンネル外に排出され、防水・アイソレーションシート
5の防水面側に浸出するおそれはおよそ皆無である。従
って、本考案は防水性の高いトンネルの防水構造とし
て、極めて有用である。
本考案は上述の通りであるから、地山等からの出水の多
い地域に建設するトンネル用の防水構造として好適であ
る。
い地域に建設するトンネル用の防水構造として好適であ
る。
第1図は本考案防水構造を付与したトンネルの縦断正面
図、第2図は第1図において覆工コンクリート打設前の
II−II線矢視拡大図、第3図は第2図のA部の部分拡大
図、第4図は地山側面に支持部材を取付けた状態の一例
を示す部分正面図、第5図は第1図のV−V線矢視拡大
図、第6図〜第8図は、それぞれ防水・アイソレーショ
ンシートの例を示す平断面図である。 1…地山、2…支持部材、3…係止用突起、4…コンク
リート釘、4a…座金、5…防水・アイソレーションシー
ト、6…被係止層、7…補強層、8…覆工コンクリート
図、第2図は第1図において覆工コンクリート打設前の
II−II線矢視拡大図、第3図は第2図のA部の部分拡大
図、第4図は地山側面に支持部材を取付けた状態の一例
を示す部分正面図、第5図は第1図のV−V線矢視拡大
図、第6図〜第8図は、それぞれ防水・アイソレーショ
ンシートの例を示す平断面図である。 1…地山、2…支持部材、3…係止用突起、4…コンク
リート釘、4a…座金、5…防水・アイソレーションシー
ト、6…被係止層、7…補強層、8…覆工コンクリート
Claims (3)
- 【請求項1】外面に多数の係止用突起を形成した面ファ
スナの雄側部材状をなす支持部材であって、前記係止用
突起をトンネル内空側に向けトンネルのコンクリート壁
面又は地山に取付けられる帯状及び角面状の支持部材
を、前記トンネルの天井乃至はその近傍においては前記
帯状の支持部材をトンネルアーチに沿った線状をなすよ
うに、及び、その他の部分は前記角面状の支持部材を前
記コンクリート壁面又は地山に沿って縦方向、及び、横
方向に適宜間隔で取付ける一方、裏面に、不織布等を部
分的に貼着してなる被係止層と適宜の通水層とを形成す
ると共に、表面には、合成樹脂材等による補強層に形成
した防水・アイソレーションシートを、その被係止層を
前記支持部材の係止用突起に押圧係止させてトンネル内
空面に貼着し、該シートの上に覆工コンクリートを打設
して成ることを特徴とするトンネルの防水構造。 - 【請求項2】防水・アイソレーションシートの被係止層
は、不織布,編物,織物等の組成が疎な材料をトンネル
のアーチに沿った線上において部分的に貼着して形成し
た実用新案登録請求の範囲第1項に記載したトンネルの
防水構造。 - 【請求項3】防水・アイソレーションシートの表面側は
イオノマ系合成樹脂のように柔軟で耐衝撃性の大きな材
料による補強層に形成した実用新案登録請求の範囲第1
項に記載したトンネルの防水構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987101801U JPH077440Y2 (ja) | 1987-07-03 | 1987-07-03 | トンネルの防水構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987101801U JPH077440Y2 (ja) | 1987-07-03 | 1987-07-03 | トンネルの防水構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6410599U JPS6410599U (ja) | 1989-01-20 |
JPH077440Y2 true JPH077440Y2 (ja) | 1995-02-22 |
Family
ID=31331126
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1987101801U Expired - Lifetime JPH077440Y2 (ja) | 1987-07-03 | 1987-07-03 | トンネルの防水構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH077440Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012082603A (ja) * | 2010-10-08 | 2012-04-26 | Hro:Kk | トンネル防水構造用の防水シート |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6124800A (ja) * | 1984-03-30 | 1986-02-03 | グニムペルム エツセ ア− | トンネル構築工事等に用いる防水シ−ト並びにこの防水シ−トを用いたシ−ル層及び排水路空間の形成方法 |
-
1987
- 1987-07-03 JP JP1987101801U patent/JPH077440Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012082603A (ja) * | 2010-10-08 | 2012-04-26 | Hro:Kk | トンネル防水構造用の防水シート |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6410599U (ja) | 1989-01-20 |
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