JPH0772580A - 水溶性ジスルフィド化合物およびそれを含んで成る写真要素 - Google Patents

水溶性ジスルフィド化合物およびそれを含んで成る写真要素

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JPH0772580A
JPH0772580A JP6112590A JP11259094A JPH0772580A JP H0772580 A JPH0772580 A JP H0772580A JP 6112590 A JP6112590 A JP 6112590A JP 11259094 A JP11259094 A JP 11259094A JP H0772580 A JPH0772580 A JP H0772580A
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silver
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JP6112590A
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Jerzy A Budz
アントニー ブッズ ジェージー
George J Burgmaier
ジョン バーグメイアー ジョージ
Roger L Klaus
リー クラウス ロジャー
Xin Wen
ウェン ザイン
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Eastman Kodak Co
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    • C07C323/18Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides substituted by halogen, oxygen or nitrogen atoms, or by sulfur atoms not being part of thio groups containing thio groups and singly-bound oxygen atoms bound to the same carbon skeleton having the sulfur atom of at least one of the thio groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring of the carbon skeleton
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高い水溶性および強いカブリ防止活性が組合わ
さった性質を有するジスルフィド化合物を含んで成る写
真要素を提供する。 【構成】 次式: 【化1】 (式中、Xは、独立して、−O−、−NH−もしくは−
NR−であって、Rは、置換基であり、mおよびrは、
独立して0、1もしくは2であり、Mは、−Hもしくは
カチオン性化学種であり、Arは、芳香族基であり、そ
してLは、結合基であって、pは、0もしくは1であ
る)によって表わされるジスルフィド化合物と反応的に
組合わさるハロゲン化銀乳剤を含んで成るハロゲン化銀
写真要素。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な水溶性ジスルフ
ィド化合物および感光性ハロゲン化銀乳剤におけるそれ
の使用に関する。
【0002】
【従来の技術】カブリの問題は、最初から写真産業を困
らせている。カブリとは、画像を生成する露光に直接に
関係しない銀もしくは色素の堆積、即ち、現像剤が乳剤
層に作用するとき、光に暴露されていない領域に還元銀
がいくらか生成することである。カブリは、画像を生成
する露光の作用と関連しない現像濃度、通常、「Dmi
n」として表わされる、乳剤の未露光部分に得られる濃
度であるとして定義することができる。普通に測定する
場合、濃度は、カブリによって生成されるものおよび露
光の作用として生成されるものの双方を包含する。意図
的または意図的でない銀イオンの還元(還元増感)に関
連する写真的カブリの発生は、ハロゲン銀乳剤調製、ハ
ロゲン銀乳剤の分光/化学増感、液状ハロゲン化銀溶融
物の溶融および保存、その後のハロゲン化銀乳剤の塗
布、並びに塗布したハロゲン化銀の長期の自然的および
人工的熟成を包含する写真要素の多くの調製段階で生じ
る。感光性ハロゲン化銀乳剤の製造時、これらの乳剤の
分光/化学増感時、適当な支持体に塗布する前のハロゲ
ン化銀組成物の調製時に生じるか、もしくはこの塗布し
たハロゲン化銀組成物の熟成時に生じるか、いずれにせ
よ、カブリのコントロールは、多くの方法によって試み
られている。米国特許第2,728,663号、同2,
728,664号および同2,728,665号の各明
細書に記載されるように、水銀含有化合物が、カブリを
コントロールする添加剤として用いられている。米国特
許第2,440,206号、同2,934,198号、
同3,047,393号および同4,960,689号
の各明細書に記載されるもののようなチオスルホン酸塩
およびチオスルホン酸エステル類もまた用いられる。有
機ジカルコゲニド類、例えば、米国特許第1,962,
133号、同2,465,149号、同2,756,1
45号、同2,935,404号、同3,184,31
3号、同3,318,701号、同3,409,437
号、同3,447,925号、同4,243,748
号、同4,463,082号および同4,788,13
2号の各明細書に記載されるジスルフィド化合物は、カ
ブリ防止のためだけでなく、減感剤としておよび処理液
の薬剤として並びに拡散転写システムの添加剤としもま
た用いられている。
【0003】残念なことに、このようなカブリ減少化合
物が、欠陥が無いということは無い。相対的に低濃度
で、水銀含有化合物が、ハロゲン化銀乳剤の感度を減少
させることが可能であり、潜像安定性の低下を起こすこ
とができるが、環境に有害である。写真組成物から水銀
含有化合物を除くことは、大変望ましい。チオスルホン
酸塩類は、過剰のスルフィン酸塩と共に使用しなけれ
ば、大きな感度減少を起こすことができる。多くの非常
に効果的な有機ジスルフィド化合物は、その高い水不溶
性のため、典型的に有機溶剤からハロゲン化銀組成物に
添加することを必要とする。このことは、いくつかの欠
点を有する。例えば、溶剤による親水性バインダーの凝
集、水性溶融物を添加した際のジスルフィド化合物の凝
集および結晶化、溶剤爆発事故、および環境的に有害な
溶剤放出の可能性である。有機ジスルフィド化合物に関
連する問題のいくつかを克服する一つの方法は、Boe
ttcher等の米国特許出願第07/869,678
号(1992年4月16日出願)明細書に記載されるよ
うな固体粒子分散物を調製することである。しかし、こ
の方法は、効果的であるが、追加の工程および分散物調
製、検定、取扱のコストを必要とする。さらに、ゼラチ
ン含有分散物は、合成保護コロイド中でのハロゲン化銀
乳剤の調製時のようなゼラチンの存在を望まない場合、
制約を有する。
【0004】いくつかの水溶性ジスルフィド化合物が、
写真要素との使用において記載されている。米国特許第
3,057,725号および同3,062,654号の
各明細書は、ハロゲン化銀乳剤中のカブリ防止剤として
置換したアルキレンジスルフィドを記載する。米国特許
第3,226,232号明細書は、ハロゲン化銀乳剤中
のカブリ防止剤および安定剤として、カルボキシフェニ
ルジスルフィド類の遊離酸を記載する。米国特許第3,
597,207号明細書は、カラーリバーサル組成物を
処理する前処理溶剤に使用するためのビス(低級アルキ
ルカーボンアミドフェニル)ジスルフィド類を検討す
る。米国特許第3,761,277号明細書は、カブリ
安定剤として、フルホフェニル置換したジスルフィド類
を検討する。米国特許第3,779,757号明細書
は、画像トナーとして拡散転写のための芳香族酸置換し
たジスルフィド類を記載する。米国特許第3,926,
632号明細書は、微粒子リス材料において単独で使用
されるジスルフィド類を広く記載する。米国特許第4,
521,508号明細書は、内部カブリハロゲン化銀乳
剤の添加剤として、芳香族もしくは複素環ジスルフィド
類を記載する。米国特許第4,699,873号明細書
は、高塩化物含有グラフィックアート材料のヒドラジン
類と組み合せる米国特許第4,521,508号明細書
のジスルフィド類を記載する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】当該技術分野において
公知のジスルフィド化合物のいずれも、感度に与える影
響が最少で、高い水溶性および強いカブリ防止活性が組
合わさった性質を有しない。これらの品質を持つ写真用
添加剤が、写真産業において非常に望まれている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、次式:
【0007】
【化4】
【0008】(式中、Xは、独立して、−O−、−NH
−もしくは−NR−であって、Rは、置換基であり、m
およびrは、独立して0、1もしくは2であり、Mは、
−Hもしくはカチオン性化学種であり、Arは、芳香族
基であり、そしてLは、結合基であって、pは、0もし
くは1である)によって表わされるジスルフィド化合物
を、提供する。
【0009】本発明はさらに、前記ジスルフィド化合物
を含んで成るハロゲン化銀乳剤および前記ジスルフィド
化合物と反応的に組合わさるハロゲン化銀乳剤を含んで
成る写真要素を提供する。本発明はまた、前記ジスルフ
ィド化合物を乳剤に加えることを含んで成るハロゲン化
銀乳剤の製造方法およびその方法によって調製されるハ
ロゲン化銀乳剤をも提供する。
【0010】また、本発明によって、提供されるもの
は、ハロゲン化銀乳剤および次式:
【0011】
【化5】
【0012】(式中、Xは、独立して、−O−、−NH
−もしくは−NR−であって、Rは、置換基であり、m
は、1もしくは2であり、Mは、−Hもしくはカチオン
性化学種であり、Arは、芳香族基であり、そしてL
は、結合基であって、pは、0もしくは1である)によ
って表わされる化合物を含んで成るハロゲン化銀写真要
素である。
【0013】本発明のジスルフィド化合物は、加熱する
塩化銀乳剤の露光感度を減少する点において、驚くほど
効果的でである。これらはまた、感度に大きな影響を与
えること無しに、貯蔵後の感度およびカブリ変化に対し
て塗布したハロゲン化乳剤を安定にする点で非常に効果
的である。本発明のジスルフィド化合物はまた、結晶成
長改質剤として有用である。こられのジスルフィド化合
物は、通常の試薬から容易に調製することができる。
【0014】本発明のジスルフィド化合物は、水溶性で
あり、従って、ハロゲン化銀乳剤および写真要素でそれ
らを使用すると、揮発性有機溶剤の必要性を軽減し、そ
して固体粒子分散体を使用する不利益を回避する。さら
に、これらのジスルフィド化合物を使用すると、環境的
に望ましくない水銀含有化合物の必要性が除かれる。
【0015】
【具体的な態様】本発明のジスルフィド化合物は、次ぎ
の式によって表わされる。
【0016】
【化6】
【0017】Arは、好ましくは炭素数6〜10を持
つ、より好ましくは炭素数6を持つ、単環もしくは縮合
環のいずれかの芳香族基である。適当な芳香族基の例
は、ナフチルおよびペンチルを包含する。Arは、さら
に置換されていても良く、もしくは置換されていなくて
も良いが、置換されていないものがより好ましい。適当
な置換基の例は、アルキル基(例えば、メチル、エチ
ル、ヘキシル)、フルオロアルキル基(例えば、トリフ
ルオロメチル)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エ
トキシ、オクチルオキシ)、アリール基(例えば、フェ
ニル、ナフチル、トリル)、ヒドロキシル基、ハロゲン
原子、アリールオキシ基(例えば、フェノキシル)、ア
ルキルチオ基(例えば、メチルチオ、ブチルチオ)、ア
リールチオ基(例えば、フェニルチオ)、アシル基(例
えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、バレリ
ル)、スルホニル基(例えば、メチルスルホニル、フェ
ニルスルホニル)、アシルアミノ基、フルホニルアミノ
基、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ、ベンゾキ
シ)、カルボキシル基、シアノ基、スルホ基、およびア
ミノ基を包含する。好ましいものは、単純なアルキル基
およびアシルアミノ基である。
【0018】Xは、独立して、−O−、−NH−、もし
くは−NR−である。最も好ましくは、Xは、−NH−
である。Xが、−NR−である場合は、Rは、写真要素
中のジスルフィド化合物の意図した機能に抵触しない、
かつ化合物の水溶性を維持する置換基である。適当な置
換基の例は、アルキル基(例えば、メチル、エチル、ヘ
キシル)、フルオロアルキル基(例えば、トリフルオロ
メチル)、アリール基(例えば、フェニル、ナフチル、
トリル)、スルホニル基(例えば、メチルスルホニル、
フェニルスルホニル)を、包含する。好ましいものは、
単純なアルキル基および単純なフルオロアルキル基であ
る。
【0019】rおよびmは、独立して、0、1もしくは
2である。従って、芳香族基の一つだけが置換された化
合物を包含する。好ましくは、mおよびrは、両方とも
1である。Xは、独立して、芳香族核のいずれの場所に
おいても硫黄に関連している。より好ましくは、この分
子は、対象であり、Xが、パラもしくはオルト位のいず
れかにあるのが好ましい。
【0020】Lは、結合基である。pは、0もしくは1
である。好ましくは、Lは、非置換アルキレン基であ
り、通常、nが0〜11の範囲、好ましくは1〜3の範
囲であるところの、−(CH2n −である。Lのその
他の例は以下の通りである:
【0021】
【化7】
【0022】Mは、カルボキシル基が、そのイオン化形
態である場合は、水素原子もしくはカチオン性化学種の
いずれかである。カチオン性化学種は、金属イオンもし
くは有機イオンであっても良い。有機カチオンの例は、
アンモニウムイオン(例えば、アンモニウム、テトラメ
チルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム)、ホス
ホニウムイオン(例えば、テトラフェニルホスホニウ
ム)、およびグアニジル基を、包含する。好ましいM
は、水素もしくはアルカリ金属カチオンであり、ナトリ
ウムもしくはカリウムイオンが、最も好ましい。
【0023】本発明のジスルフィド化合物の例を、以下
に示す。化合物I−A〜I−Hが、好ましく、化合物I
−DおよびI−Eが、最も好ましい。
【0024】
【化8】
【0025】
【化9】
【0026】
【化10】
【0027】
【化11】
【0028】
【化12】
【0029】
【化13】
【0030】
【化14】
【0031】本発明の可溶化ジスルフィド類は、直ぐに
入手可能な出発原料を用いて容易に調製される。アミノ
フェニルジスルフィドもしくはヒドロキシフェニルジス
ルフィドを適当な環状酸無水物に反応させて、次いで、
重炭酸ナトリウムのような原料を用いて遊離二酸をその
アニオン形態に変換することにより、可溶化ジスルフィ
ド類の多くを得ることができる。アミノフェニルジスル
フィドもしくはヒドロキシフェニルジスルフィドをジカ
ルボン酸モノエステルのモノ塩化物に反応させて、次い
で、カルボン酸に対してそのエステルを加水分解するこ
とにより、他の可溶化ジスルフィド類を得ることができ
る。
【0032】本発明の写真乳剤を、一般的に、当該技術
分野の通常の方法により、コロイド状マトリックス中で
ハロゲン化銀結晶を沈澱することによって調製する。こ
のコロイドは、典型的に、ゼラチン、アルギン酸、もし
くはそれらの誘導体のような親水性膜生成物質である。
沈澱工程で、生成した結晶を、当該技術分野において知
られているように、化学および分光増感する。乳剤の化
学増感は、例えば、アリルイソチオシアネート、チオ硫
酸ナトリウムおよびアリルチオ尿素のような硫黄含有化
合物、例えば、ポリアミン類および第一スズ塩のような
還元剤、例えば、金、プラチナ、のような貴金属化合
物、例えば、ポリアルキレンオキシド類のような高分子
物質のような増感剤を使用する。温度を上昇させて、化
学増感を完全にする(加熱処理)。分光増感を、増感色
素のような試薬を用いて行う。カラー用乳剤では、当該
技術分野において記載される多くの試薬のいずれかを用
いる分光増感工程で、色素類を添加する。加熱処理の前
および後の両方において、この色素類を添加することが
知られている。
【0033】分光増感の後、この乳剤を支持体に塗布す
る。種々のコーティング技法は、ディップコーティン
グ、エアーナイフコーティング、カーテンコーティング
および押出コーティングを包含する。本発明のジスルフ
ィド化合物は、ハロゲン化銀乳剤の沈澱中何時でも(即
ち、沈澱中、化学増感中もしくは前、または最終の溶融
段階および乳剤と塗布添加物の共混合中)この乳剤に加
えても良い。ジスルフィド化合物を、沈澱後かつ化学増
感前に添加すると、最も感度の減少が少なく、最大の全
体的カブリ防止活性が見られる。
【0034】このジスルフィド化合物を、ハロゲン化銀
と反応的に組合わさるいずれの層に添加しても良い。
「反応的に組合わさる」とは、ジスルフィド化合物が、
ハロゲン化銀乳剤層またはこの化合物がハロゲン化銀乳
剤と反応もしくは相互反応できる層に含有されねばなら
ないことを意味する。例えば、この化合物をまた、ゼラ
チンのみの上塗りもしくは中間層、または水のみの上塗
りに添加しても良い。
【0035】ある態様では、このジスルフィド化合物を
ハロゲン化銀乳剤と反応させて、次式:
【0036】
【化15】
【0037】(式中、Xは、独立して、−O−、−NH
−もしくは−NR−であって、Rは、置換基であり、m
は、1もしくは2であり、Mは、−Hもしくはカチオン
性化学種であり、Arは、芳香族基であり、そしてL
は、結合基であって、pは、0もしくは1である)のメ
ルカプト化合物を生成しても良い。
【0038】X、R、M、ArおよびLは、ジスルフィ
ド化合物において既に記載したものと同じである。この
ようなメルカプト化合物は、特に、本発明のジスルフィ
ド化合物を乳剤製造工程の早い段階に添加する場合に、
写真要素中に存在することができる。本発明のジスルフ
ィド化合物を、沈澱の前もしくは沈澱中に加える場合
は、沈澱開始前に水性ゼラチン溶液を入れた容器に加え
ることができる。この化合物をまた、沈澱中に、塩溶
液、硝酸銀溶液に加えることができ、もしくは釜の中に
直接に別のジェットから加えることもできる。しかし、
ジスルフィドを、沈澱開始前に塩溶液中にもしくは直接
に容器に加えると、より大きな活性度を達成することが
できるという指摘がある。この化合物を沈澱開始からも
しくは沈澱の途中から加えても良い。温度、攪拌時間の
ようなパラメータおよび通常の乳剤を沈澱させるための
その他の変数は、当業者において周知である。Kim等
の米国特許出願第07/869,670号(1992年
4月16日出願)明細書に記載されるように、沈澱前も
しくは沈澱中に加えた場合、本発明のジスルフィドを、
カブリ防止剤として、もしくは結晶生成改質剤として用
いることができる。
【0039】ジスルフィド化合物を水溶液から加える場
合は、ジスルフィドのアルカリ土類塩を用いると有利で
ある。あるいは、遊離酸を、適当な塩基の等量モルで共
溶解することにより使用するか、もしくは遊離酸を、固
体粒子分散物として調製して、ハロゲン化銀乳剤、ゼラ
チンのみの上塗り、もしくは中間層に加えても良い。ジ
スルフィド化合物を、アルカリ土類塩の水溶液として加
えるのが好ましい。さらに、本発明のジスルフィド化合
物を、KlausおよびLeonardの米国特許出願
第978,539号(1993年11月19日出願)明
細書に記載されるように、スルフィン酸塩と組み合せて
用いることができる。
【0040】添加するジスルフィド化合物の適量は、所
望する最終結果、乳剤タイプ、熟成度合、添加時期、化
学構造、およびその他の変数に依存する。一般的に、使
用可能なスルフィド化合物の濃度は、約1×10-9〜1
×10-2モル/モルAgであり、約1×10-7〜1×1
-2モル/モルAgが好ましく、約1×10-5〜8×1
-4モル/モルAgが最も好ましい。成長改質特性のた
めのより好ましい範囲は、1×10-5〜1×10-3モル
/モルAgである。
【0041】本発明のジスルフィド化合物を組合せて使
用しても良い。また、ジスルフィド化合物を、他のカブ
リ防止剤および仕上げ改質剤と組み合せて使用しても良
い。本発明のジスルフィド化合物は、いずれのタイプの
ハロゲン化銀乳剤(例えば、臭化銀、沃臭化銀、沃塩臭
化銀、塩臭化銀、および塩化銀)においても使用するこ
とができる。しかし、驚くことに、高塩化物乳剤におい
てジスルフィド化合物が、良好な熱安定性を与えること
が発見された。従って、本発明のある態様では、ハロゲ
ン化銀乳剤は、少なくとも50モル%塩化銀、より好ま
しくは90モル%塩化銀を含有することが好ましい。
【0042】本発明のジスルフィド化合物は、意図的に
もしくは意図的でなく還元増感した乳剤に対して、特に
有用である。James のThe theory of the Photographic
Process第4版、1977ページ151〜152(Macmillan
Publishing Company, Inc.,) に記載されるように、還
元増感は、ハロゲン化銀乳剤の写真感度を改良するとし
て公知である。還元増感剤、銀イオンを還元して金属銀
原子を生成する薬品を添加することにより、または高p
H(過剰の水酸イオン)および/もしくは低pAg(過
剰の銀イオン)のような還元環境を提供することによ
り、計画的に実施することができる。
【0043】ハロゲン化銀乳剤の沈澱時に、例えば、良
く混合しないで乳剤粒子を生成する場合、意図しない還
元増感が生じる場合がある。チオエーテル類、セレノエ
ーテル類、チオ尿素類、もしくはアンモニアのような熟
成剤(粒子成長改質剤)の存在下で沈澱したハロゲン化
銀乳剤もまた、還元増感を促進する傾向がある。沈澱も
しくは分光化学増感時に使用して乳剤を還元増感できる
還元増感剤および環境の例は、アスコルビン酸誘導体、
スズ化合物、ポリアミン化合物、並びに米国特許第2,
487,850号、同2,512,925号、および英
国特許第789,823号の各明細書に記載される二酸
化チオ尿素に基づく化合物を包含する。ジメチルアミン
ボラン、塩化第一スズ、ヒドラジン、高pH(pH8〜
11)および低pAg(pAg1〜7)熟成のような、
還元増感剤もしくは条件の特定の例は、Potographic Sc
ience and Engineering, 23,113(1979) において、S.
Collierによって議論されている。
【0044】計画的に還元増感したハロゲン化銀乳剤を
調製する方法の例は、欧州特許出願公開第034893
4号(山下)、同0369491号(山下)、同037
1388号(大西)、同0396424号(高田)、同
0404142(山田)および同0435355号(牧
野)に記載される。本発明のジスルフィド化合物はま
た、Research Disclosure, Item 308119 1989 年12月,
(Kenneth Mason Publication Ltd., Dudley Annex, 12a
North Street, Emsworth, Hampshire PO10 7DQ, Engla
nd によって出版) に記載されるように、イリジウム、
ロジウム、オスミウムおよび鉄のような第八族金属をド
ープした乳剤に対して特に有用である。相反則管理のた
めにこれらの金属で乳剤をドープすることは、当該技術
分野では、通常に行われる。
【0045】ハロゲン化銀乳剤の増感におけるイリジウ
ムの使用の一般的な概要は、Carrollの「Iridiu
mu Sensitization: A Literature Review 」Photograph
ic Science and Engineering, 24巻、No.6、19
80に含まれている。イリジウム塩および写真分光増感
色素の存在下で、乳剤を化学増感することにより、ハロ
ゲン化銀乳剤を製造する方法は、米国特許第4,69
3,965号明細書に記載される。米国特許第4,99
7,751号明細書に記載されるように、ハロゲン化銀
乳剤の低照度相反則不軌特性を、粒子沈澱の後もしくは
終の方でハロゲン化銀粒子にイリジウムイオンを組み込
むことにより、高照度感度を著しく損なうことなく、改
良することができる。乳剤沈澱中のオスミウムの使用
は、米国特許第4,933,272号明細書(McDu
gle)に記載される。
【0046】ある場合では、このようなドーパントを組
み込むと、乳剤は、Britich Journal of Photography A
nnual, 1982,ページ201〜203に記載するカラーリ
バーサルE−6処理で処理した場合に、増加した新しい
カブリおよびより低いコントラストセンシトメトリー曲
線を示す。本発明の写真要素は、非発色銀画像生成要素
と成ることができる。これらは、単一カラー要素もしく
は多色要素と成ることができる。多色要素は、典型的
に、可視スペクトルの三原色の領域のそれぞれに感度を
有する画像生成ユニットを含む。各ユニットは、与えら
れるスペクトルの領域において感度を有する単一乳剤層
もしくは複式乳剤層を含んで成ることができる。画像生
成ユニットを有する要素中のこれらの層を、当該技術分
野において公知の種々の順序に配列することができる。
別のフォーマットでは、スペクトルの三原色の領域にの
それぞれにおいて感度を有する乳剤を、例えば、Whi
tomoreの米国特許第4,362,806号(19
82年12月7日発行)明細書に記載されるようなマイ
クロベッセルを使用して、単一の、セグメント化した層
として配置することができる。この要素は、フィルター
層、中間層、上塗り層、下塗り層等の追加の層を含むこ
とができる。この発明は、Research Disclosure 、No.
34390 、1992年11月において記載されるような磁気バッ
キングを有する写真要素に対して特に有用と成ることが
できる。
【0047】本発明の乳剤および要素に使用する適当な
材料の次ぎの検討においては、Research Disclosure 、
アイテム308119, 1989年12月を参照する(参照すること
により本明細書の内容とする)。この刊行物を以下、
「Research Disclosure 」という。本発明の要素に使用
するハロゲン化銀乳剤は、ネガ型もしくはポジ型のいず
れにも成ることができる。適当な乳剤およびそれらの調
製は、Research Disclosure セクションIおよびII並
びにそこで引用される刊行物に記載されている。その他
の適当な乳剤は、Jones等の米国特許第5,17
6,991号明細書、Maskasky等の米国特許第
5,176,992号明細書、Maskaskyの米国
特許第5,178,997号明細書、Maskasky
等の米国特許第5,178,998号明細書、Mask
askyの米国特許第5,183,732号明細書、お
よびMaskaskyの米国特許第5,185,239
号明細書に記載されるような{111}平板状塩化銀乳
剤、並びにBrust等の欧州特許第534、395号
(1993年3月31日公開)に記載されるような{1
00}平板状塩化銀乳剤である。本発明の要素の乳剤層
およびその他の層の適当なベヒクルは、Research Discl
osure セクションIXおよびそこで引用される刊行物に
記載されている。
【0048】ハロゲン化銀乳剤を、種々の方法で、化学
的におよび分光的に増感することができ、それらの例
は、Research Disclosure セクションIIIおよびIV
に記載されている。本発明の要素は、Research Disclos
ure セクションVII、パラグラフD、E、FおよびG
並びにそこで引用される刊行物に記載されるもの(但
し、これらに限定されない)を包含する種々の色素生成
カプラーを含むことができる。これらのカプラーを、Re
search Disclosure セクションVII、パラグラフCお
よびそこで引用される刊行物に記載されるような要素お
よび要素(複数)に組み入れることができる。
【0049】本発明の写真要素もしくはそれらの個々の
層は、特に、蛍光増白剤(ResearchDisclosure セクシ
ョンV)、カブリ防止および安定剤(Research Disclos
ureセクションVI)、汚染防止剤および画像色素安定
剤(Research Disclosure セクションVII、パラグラ
フIおよびJ)、光吸収および散乱材料(Research Dis
closure セクションVIII)、硬膜剤(Research Dis
closure セクションX)、可塑剤および潤滑剤(Resear
ch Disclosure セクションXII)、帯電防止剤(Rese
arch Disclosure セクションXIII)、マット剤(Re
search Disclosure セクションXVI)、および現像改
質剤(Research Disclosure セクションXXI)を含有
することができる。
【0050】この写真要素を、Research Disclosure セ
クションXVIIおよびそこで引用されている文献に記
載されるもの(但し、限定されない)を包含する、種々
の支持体に塗布することができる。写真要素を、典型的
にスペクトルの可視領域の化学線に対して露光して、Re
search Disclosure セクションXVIIIに記載される
潜像を生成し、その後処理して、Research Disclosure
セクションXIXに記載される可視色素画像を生成する
ことができる。色素画像を生成する処理は、この要素を
発色現像主薬と接触させ、現像可能なハロゲン化銀を還
元し、発色現像主薬を酸化する工程を包含する。酸化し
た発色現像主薬は、次ぎにカプラーと反応して色素を生
じる。
【0051】ネガ型ハロゲン化銀に関しては、上記の処
理工程は、ネガ画像を与える。ポジ(即ち、リバーサ
ル)画像を得るためには、露光済みハロゲン化銀を現像
する非発色現像主薬での現像(色素は、生成しない)に
より、この工程を行うことができ、その後、この要素を
均一にカブラせて未露光ハロゲン化銀を現像可能にし、
そして発色現像剤で現像する。追加的に、前述の処理を
用いることができるが、要素を均一にカブラせる前に、
残りのハロゲン化銀を溶解して、現像済み銀を元のハロ
ゲン化銀に換え、その後、通常のE−6処理を続け、ネ
ガカラー画像を生じる。あるいは、ダイレクトポジ乳剤
を用いて、ポジ画像を得ることができる。
【0052】現像の後、銀およびハロゲン化銀を除去す
る漂白、定着、もしくは漂白−定着、水洗および乾燥
の、通常の工程が続く。
【0053】
【実施例】次ぎの例は、本発明を説明しようとするもの
であり、これに限定するものではない。例: 以下の例では、これらの化合物を用いた。
【0054】化合物A :二酸化チオ尿素 化合物B :チオ硫酸ナトリウム五水和物 化合物C :四塩化金カリウム 化合物D :ビス(p−アセトアミドフェニル)ジス
ルフィド 化合物E :沃化ビス(2−アミノ−5−ヨードピリ
ジン−ジヒドロヨージド)水銀
【0055】化合物F :グリセリン 化合物G :サポニン 化合物H :ビス(ビニルスルホニルメチル)エーテ
ル 化合物I−A:ビス(p−オキサルアミドフェニルカリ
ウム)ジスルフィド 化合物I−B:ビス(p−オキサルアミドフェニルナト
リウム)ジスルフィド 化合物I−C:ビス(p−スクシンアミドフェニルナト
リウム)ジスルフィド 化合物I−D:ビス(o−スクシンアミドフェニルナト
リウム)ジスルフィド 化合物I−E:ビス(p−グルタルアミドフェニルナト
リウム)ジスルフィド 化合物I−H:ビス(o−グルタルアミドフェニルナト
リウム)ジスルフィド
【0056】化合物J :塩化第二水銀 化合物K :チオシアン酸ナトリウム 化合物L :ジチオ硫化金(I)ナトリウム二水和物 化合物M :アンヒドロ−9−エチル−5,5’−ジ
クロロ−3,3’−ビス−(2−ヒドロキシ−3−スル
ホプロピル)チアカルボシアニンヒドロキシドナトリウ
ム塩 化合物N :アンヒドロ−9−エチル−5,5’−ジ
メチル−3,3’−ジ(3−ジスルホプロピル)チアカ
ルボシアニンヒドロキシドトリエチルアミン塩 化合物O :ヘキサンアミド,2−[2,4−ビス
(1,1−ジメチルプロピル)フェノキシ]−N−[4
−[(2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−
1−オキソブチル)アミノ]−3−ヒドロキシフェニ
ル]− 化合物P :4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,
3a,7−テトラアザインデンナトリウム塩 化合物Q :5−チオクト酸 化合物R :ビス(o−カルボキシフェニル)ジスル
フィド 化合物S :N−メチルスルファモイルエチル ベン
ゾチアゾリウムテトラフルオロボレート
【0057】例1 機械攪拌装置、還流コンデンサーおよび乾燥管を装備し
た、5リットルの三口フラスコに、1500mlの乾燥
テトラヒドロフラン(THF)(4A分子ふるい)中に
溶解した302.78gのp−アミノフェニルジスルフ
ィド溶液、続いて1800mlの乾燥THF中の29
9.05gのグルタル酸無水物の溶液を加えた。この溶
液を、発熱が起きる40℃まで加熱した。反応混合物を
還流で、さらに30分、そして補助加熱無しで、さらに
75分間加熱した。晶出した固形分を、まだ温かい懸濁
物から収集し、より多くのTHFで洗浄し、531.4
gの白色固形物、mp225〜7℃を得た。機械攪拌装
置を装備した12リットルの丸底フラスコに、前記二酸
525.00gおよび184.82g(2.20モル)
の重炭酸ナトリウム、続いて水850mlを加えた。こ
のペーストを、蒸気熱で、二酸化炭素の発生が止まるま
で、ゆっくりと加熱した。ほとんど全部の溶液を濾過し
て、わずかな不溶性物質を除去し、そして温かい、薄黄
色の濾液を、6リットルの熱いエタノールで希釈した。
生成した固形分を収集して、491.1gの白色粉末を
得た。
【0058】例2 750mlの乾燥THF中の47.42gのp−アミノ
フェニルジスルフィド溶液に、58mlのトリエチルア
ミンを加え、続いて、50mlの乾燥THF中の53.
69gの塩化オキサリルエチル溶液を滴下した。この滴
下(5分で終了した)により、発熱して55℃になっ
た。室温で、さらに1時間攪拌した後、生成した固形分
を濾過して除去し、濾液を濃縮して、濃塩酸25mlを
含有する3リットルの水に注いだ。生成した固形分を収
集して、乾燥して、84.92gの生成物(mp15
8.0〜158.5℃)を得た。このジエステル28.
0gを、酢酸200mlおよび濃塩酸20mlの混合物
に加え、70℃で2時間加熱することにより、このジエ
ステルをジカルボン酸に変えた。20℃まで冷却して、
反応混合物から晶出した固形分を収集して、メタノール
200mlから再結晶して、9.84gの白色固形分を
得た。
【0059】例3 室温で、5ml部の水を別々の試験管に加えた。全ての
化合物を、個々の試験管に、溶液が一杯になるまで、別
々に加えた。Shriner等の「The Systematic Ide
tification of Organic Compounds 」、第6版、Wil
ey、NY、90〜108ページに記載されるように、
遊離酸のために、重炭酸ナトリウムを共添加して、溶解
を促進した。残っている固形分が溶解すると、飽和する
まで更に加えた。この試験管を保護して熱水中に30分
間置き、その後、室温まで冷却した。透明な溶液を各4
ml、残渣固形分から分離して、予め秤量した25ml
フラスコに入れ、減圧下で気化させた。残渣固形分があ
る場合と無い場合のフラスコの重量差が、室温における
水中での最大溶解度を与える。
【0060】
【表1】
【0061】表Iの結果は、本発明のジスルフィドが、
米国特許第3,397,986号明細書の先行技術の水
溶性ジスルフィド、および米国特許第3,226,23
2号明細書の先行技術の水溶性ジスルフィドに比較した
場合、良好な水溶性を有することを表わす。これによ
り、本発明のジスルフィドを、有機溶剤を必要とするこ
となく、当業者は、水性ハロゲン化銀組成物に組み入れ
ることができる。
【0062】例4 低感度、0.3μm八面体臭化銀乳剤(乳剤A)を、通
常の手段で調製した。この乳剤を二つに分けた。乳剤A
1は、対照乳剤である。もう一つ(乳剤A2)に、銀1
モル当たり0.12mgの還元増感剤(二酸化チオ尿
素)を加え、そして60℃で20分間加熱した。そし
て、両方に通常の硫黄および金増感剤を加え、70℃で
40分間加熱し、続いて、40℃まで冷却した。乳剤A
2の還元増感のレベルを選択して、高レベルの感度およ
び還元タイプのカブリを得た。ビス(p−グルタルアミ
ドフェニル ナトリウム)ジスルフィド(化合物I−
E)および沃化ビス(2−アミノ−5−ヨードピリジン
ジヒドロヨージド)水銀(化合物E)の別の水溶液を乳
剤A2の一部に40℃で加えた。ビス(p−アセトアミ
ドフェニル)ジスルフィド(化合物D)のメタノール溶
液を同様に乳剤A2の一部に加えた。余分のオセインゼ
ラチン、水、グリセリンおよびサポニンを加える前に、
この液状溶融物を40℃で30分間保持した。その後、
最終の溶融物を、ビス(ビニルスルホニルメチル)エー
テルと混合し、銀300mg/ft2 (3228mg/
2 )およびゼラチン400mg/ft2 (4306m
g/m2 )となるように、直ちに、酢酸セルロースに塗
布した。得られた乾燥塗膜を、段階濃度タブレットを通
して、365nmの光で0.1秒間露光し、コダック急
速X線現像液で6分間処理した。添加した化合物の濃度
を、μモル/Agモルで表わす。スピードを、Dmin 上
0.3濃度で測定し、乳剤A1と比較した。
【0063】
【表2】
【0064】表IIの結果は、米国特許第3,397,
986号の水溶性ジスルフィド(化合物D)が、対照乳
剤A1の感度に反対の影響を与えること無しに、乳剤A
2の還元型カブリを有効に逆にすることができることを
表わす。水銀塩(化合物E)もまた、カブリを逆にする
が、ひどく感度が低下する。本発明のジスルフィド化合
物(化合物I−E)は、化合物Dの作用と類似してお
り、液状乳剤中に組み入れるための溶剤を必要とせず、
還元増感剤と組み合せて効果的に使用して、高感度かつ
低カブリを与え、そして、水銀化合物の環境的に安全な
代替物として使用することができる。
【0065】例5 0.56μm×0.083μm、4%沃化物、臭沃化銀
平板状乳剤(乳剤B)を、61℃で15分間保持して、
0.185g/Agモルのチオシアン酸ナトリウム、
6.6g/Agモルのジチオ硫化金(I)ナトリウム二
水和物、6.2mg/Agモルのチオ硫酸ナトリウム五
水和物、0.88g/Agモルの化合物M、および0.
088g/Agモルの化合物Nを用いて増感した。得ら
れた増感乳剤を、塗膜調製のために、追加の水、ゼラチ
ンおよび1.75g/Agモルの化合物Pと混合した。
ゼラチン、化合物O、および塗膜界面活性剤から成る二
番目の溶融物を、酢酸セルロース支持体に塗布する直前
に、等容量の前記乳剤溶融物と混合した。そして、この
乳剤層を、ゼラチン上塗りで保護して、硬化した。
【0066】銀75mg/ft2 (807mg/m
2 )、ゼラチン220mg/ft2 (2367mg/m
2 )、および化合物O、144mg/ft2 (1549
mg/m 2 )を含有する、得られた乾燥塗膜を、段階濃
度タブレット並びに0.3濃度インコネル(Inconel )
フィルターおよびコダックラッテン23Aフィルターを
通して、5500Kの光で0.02秒間露光した。そし
て、露光済み試験片を、E−6カラーリバーサル現像液
で現像して、Dmax (最大濃度)下0.3で感度が得ら
れるポジカラー画像を生成するか、もしくは、E−6処
理の変法(リハロ)を用いるネガ型現像液で現像して、
カブリが得られるネガカラー画像を生成するかのいずれ
かで現像した。E−6処理からネガ色素画像を得るた
め、非発色現像を続けて、残りの未露光ハロゲン化銀を
要素から溶解して除いた。要素中に残っている現像済み
銀を、ハロゲン化銀に変換して戻した(一般的に、再ハ
ロゲン化と呼ぶ)。発色現像およびE−6処理の残りの
工程を完了して、ネガ色素画像を得た。このE−6処理
の再ハロゲン化版を、E−6リハロ(Rehalo)処理と呼
び、ハロゲン化銀写真要素中のカブリの測定に有効であ
る。
【0067】ビス(p−アセトアミドフェニル)ジスル
フィド(化合物D)を、増感直前に0.01ミリモル/
Agモル加えた以外は、乳剤B1を、乳剤Bと同じよう
に増感した。化合物Dを、0.1ミリモル/Agモルで
加えた以外は、乳剤B2を、乳剤Bと同じように増感し
た。ビス(p−グルタルアミドフェニル ナトリウム)
ジスルフィド(化合物I−E)を、0.01ミリモル/
Agモルで加えた以外は、乳剤B3を、乳剤Bと同じよ
うに増感した。化合物I−Eを0.1ミリモル/Agモ
ルで加えた以外は、乳剤B4を、乳剤Bと同じように増
感した。低カブリかつ高Dmax が望ましい。感度を乳剤
Bの感度と比較する。
【0068】
【表3】
【0069】これらの結果は、増感時に本発明(化合物
I−E)の水溶性ジスルフィドを使用すると、前記の水
溶性ジスルフィド(化合物D)に比べて、同じようなカ
ブリ低下を生じることを表わす。増感剤レベル、増感条
件、および化合物I−Eのレベルを適切に調節すること
により、当業者による化合物Dに比較して、化合物I−
Eを使用して、同じ写真レスポンスを得ることができ
る。
【0070】例6 0.61μm×0.1μm、4%沃化物、臭沃化銀平板
状乳剤(乳剤C)を、63℃で15分間保持して、例5
の乳剤Bの硫黄および金化合物並びに色素を用いて、そ
して31mg/Agモルの化合物Sを用いて増感した。
そして増感した乳剤を、いくつかに分けて種々のジスル
フィド溶液と混合した。ゼラチン、化合物O、および塗
膜界面剤から成る二番目の溶融物を、酢酸セルロース支
持体に塗布する直前に、等容量の前記乳剤溶融物と混合
した。そして、この乳剤層を、ゼラチン上塗りで保護し
て、硬化した。
【0071】銀75mg/ft2 (807mg/m
2 )、ゼラチン220mg/ft2 (2367mg/m
2 )、および化合物O、144mg/ft2 (1549
mg/m 2 )を含有する、得られた乾燥塗膜を、段階濃
度タブレット並びに0.3濃度インコネル(Inconel )
フィルターおよびコダックラッテン23Aフィルターを
通して、5500Kの光で0.02秒間露光した。そし
て、露光済み試験片を、E−6カラーリバーサル現像液
で現像して、Dmax (最大濃度)下0.3で感度が得ら
れるポジカラー画像を生成するか、もしくは、E−6処
理の変法(リハロ)を用いるネガ型現像液で現像して、
カブリが得られるネガカラー画像を生成するかのいずれ
かで現像した。低カブリかつ高Dmax が望ましい。感度
をジスルフィドを含有しない対照乳剤の感度と比較す
る。
【0072】
【表4】
【0073】表IVの結果は、本発明の水溶性ジスルフ
ィドが、米国特許第2,948,614号の水溶性5−
チオクト酸(化合物Q)もしくは米国特許第3,22
6,232号の水溶性o−カルボキシフェニルジスルフ
ィド(化合物R)のいずれよりも驚くほど高い写真活性
を与えることを表わす。また、本発明のジスルフィド
は、米国特許第3,397,986号明細書の水溶性ジ
スルフィド(化合物D)と比較した場合、低Dmin かつ
高Dmax を与える。本発明のジスルフィドの相対感度
は、この臭沃化銀組成物では低いが、当業者は、米国特
許第3,859,100号明細書に教示されるアザイン
デン類のような物質を使用することにより、この感度低
下を逆にすることができる。
【0074】例7 塩化銀写真乳剤を、成長熟成剤として1,8−ジチアオ
クタンジオールを使用して、ダブルジェット技法により
沈澱させた。得られた立方乳剤は、エッジ長0.75μ
mを有した。シアニンイエロー増感色素、1−(3−ア
セトアミドフェニル)−5−メルカプトテトラゾール、
および臭化カリウムの存在下で、米国特許第2,64
2,361号明細書の水不溶性金化合物の一つを用い
て、化学増感を行った。この増感した乳剤は対照乳剤
(乳剤D)である。塗布前に、全ての乳剤に塩化ナトリ
ウムを加えた。塗布直前に、この乳剤を、ベンゼンスル
ホン酸で安定にしたイエロー画像カプラー分散物と共混
合した。
【0075】乳剤Dとカプラー分散物との共混合物をパ
ート1と表わす。もう一つの場合では、塩化第二水銀
(化合物J)を、カプラー分散物中に導入し、乳剤Dと
共混合した後、これをパート2とした。乳剤Dの二つの
別の部分に、ビス(p−アセトアミドフェニル)ジスル
フィド(化合物D)のメタノール溶液を加え、そして、
これらをカプラー分散物と共混合したものを、パート3
およびパート4とした。乳剤Dの更に二つの別の部分
に、ビス(p−グルタルアミドフェニル)ジスルフィド
(化合物I−E)を加え、そして、カプラー分散物と共
混合したものをパート5およびパート6とした。表V中
の化合物DおよびI−Eの濃度をミリモル/Agモルで
表わす。
【0076】全ての液状塩化銀混合物を、銀26mg/
ft2 (280mg/m2 )、イエローカプラー100
mg/ft2 (1076mg/m2 )、およびゼラチン
77mg/ft2 (829mg/m2 )となるように、
樹脂コートペーパー支持体に塗布した。乾燥塗膜を、コ
ダックフィルターセットを通して、0.1秒間、センシ
トメトリー段階露光に供した。Research Disclosure 、
308巻、ページ933(1989)に記載されるよう
に、急速アクセスRA−4処理を使用した。相対感度
を、濃度1.0のところで測定する。貯蔵後の低Δスピ
ードおよびΔカブリ並びに異なる露光温度での低Δスピ
ードが、非常に望ましい。
【0077】
【表5】
【0078】これらの結果は、比較の水溶性スルフィド
(化合物D)が、対照に比較してインキュベーション後
の感度およびカブリを安定にする点で有効であり、塩化
第二水銀よりも、異なる露光温度間の感度差を少なくす
ることを表わす。化合物I−E(本発明)は、化合物D
よりもインキュベーション後の感度およびカブリを安定
にし、同時に感度低下をほとんど起こさず、また、化合
物Dもしくは塩化第二水銀よりも、異なる露光温度間の
感度差を少なくする。この乳剤組成物を用いた追加の試
験において、本発明のその他の水溶性ジスルフィドは、
同様の活性を示した。これらは、有害で望ましくないメ
タノールを使用することなく、高塩化物ハロゲン化銀乳
剤を安定にする方法を提供し、水銀含有安定剤に代わる
環境的に良好な代替品を提供する。
【0079】例8 電動ミキサーを装備した反応容器に、粒子エッジ長0.
71μmを有する立方臭化銀乳剤0.44モルおよびゼ
ラチン5gを加えた。その後、蒸留水を加えて、最終的
に450gにした。この液状乳剤の溶液条件を、その
後、60℃、pH6.0、およびpAg6.5に調節し
た。この液状乳剤に、ビス(p−グルタルアミドフェニ
ル ナトリウム)ジスルフィド0.585gを、ゆっく
りと加えた。溶液条件に、著しい変化は見られなかっ
た。2.5Mの臭化ナトリウム溶液および2.5M硝酸
銀溶液を用いて、攪拌しながら、コントロールしたダブ
ルジェット沈澱を行った。これ等の流速を、0.5cc
/分〜1.5cc/分に直線的に増加した。沈澱中、溶
液条件を、60℃、pH6.0、およびpAg6.5に
維持した。硝酸銀および臭化ナトリウムの0.12モル
全量を、沈澱プロセス時にそれぞれ、注入した。走査電
子顕微鏡で検査するために、沈澱時に液状乳剤から、乳
剤サンプルを採取した。走査電子顕微鏡を用いて、沈澱
時に、元の立方乳剤粒子のエッジ位置に、{110}結
晶面が生成したことを観察した。沈澱の最後で、滑らか
でない段構造が、前記乳剤表面に生成した。
【0080】例9 塩化銀I{111}平板状乳剤の沈澱で使用した可溶性
ジスルフィド化合物 銀に対して0.5モル%沃化物を含有する塩化銀I{1
11}平板状乳剤の2モル分を、Maskaskyの米
国特許第5,178,997号(1993年1月12日
発行)明細書の方法に従って沈澱させた。得られた平板
状乳剤は、平均アスペクト比17.5を有した。
【0081】以下の乳剤を調製した。乳剤F1を、いず
れのカブリ剤も添加しないで沈澱させた。 乳剤F2:化合物I−D60mgを塩溶液に加えた。 乳剤F3:化合物I−D60mgを沈澱開始前に釜に加
えた。 乳剤F4:化合物I−D60mgを硝酸銀溶液に加え
た。
【0082】乳剤F5:HgCl2 0.6μモルを硝酸
銀溶液に加えた。乳剤サンプルの全てを、分光増感色素
を添加し、pHを下げて粒子成長改質剤を脱着させ、フ
タル化ゼラチンを加え、そしてpHを調節して乳剤を凝
集させることにより増感した。米国特許第5,221,
602号(1993年6月22日発行)明細書に記載さ
れるように、塩および成長改質剤を洗浄により除いた。
NaSCN、ベンゾチアゾリウム化合物の塩、硫黄増感
剤および金増感剤を加えて、更に増感を行った。この乳
剤を20分間60℃に加熱し、冷却後、1−(3−アセ
トアミドフェニル)−5−メルカプトテトラゾールを加
えた。この乳剤を、カラー画像色素生成カプラーと共
に、支持体に塗布した。この塗膜サンプルを、それぞ
れ、二種類の条件(新しい塗膜を表わす0゜F、および
未露光フィルム自然熟成保存の影響を模した120゜
F)で、1週間保存し、コダック1Bセンシトメーター
で1/25秒間、共に露光し、プロセスC−41(標準
ネガフィルム処理)で共に処理した。−log[最少濃
度上0.15濃度を生成するのに必要な露光]として、
スピードを計算した。結果を表VIに表わす。
【0083】
【表6】
【0084】例10 塩化銀I{111}平板状乳剤の増感時に使用した可溶
性ジスルフィド化合物 可溶性ジスルフィド化合物I−Dはまた、増感プロセス
中に導入した場合に、有用なカブリ防止剤であることが
見出された。この例では、化合物I−Dを、12mg/
モルAgで、NaSCNの添加前に、乳剤F1〜F4に
加えた。この乳剤を貯蔵し、例9で記載したように処理
した。結果を、次ぎの表VIIに表わす。
【0085】
【表7】
【0086】表VIおよびVIIから、塩化銀I{11
1}平板状乳剤の沈澱もしくは増感プロセスの種々の位
置に導入した場合に、化合物I−Dが有用なカブリ防止
剤であることがわかる。この化合物もまた、乳剤塗膜を
安定にし、保存時のカブリの発達を少なくする。一方、
スピードには、ほとんど影響しない。
【0087】例11 塩化銀{100}平板状粒子乳剤を次ぎのように沈澱さ
せる。少量の沃化物の存在下での急速核形成のために、
硝酸銀および塩化ナトリウムのダブルジェット沈澱を使
用し、続いて、水溶性ジスルフィド(化合物I−E)を
含有する水を加えて大量に希釈した。硝酸銀および塩化
ナトリウムのダブルジェット添加を続けた。等価円直径
(ECD)および塗布反射テスト(CRT)によって測
定した厚さによって、得られた乳剤(G1〜G4)の特
性を表わした: 化合物I−E ECD/CRT 乳剤 μモル/Agモル μm/μm G1 0 0.91/0.11 G2 1 0.85/0.13 G3 10 0.92/0.13 G4 100 0.89/0.13
【0088】これらの乳剤にマゼンタ増感色素を加え、
次ぎに硫化金を添加し、60℃で45分間加熱熟成し、
1−(3−アセトアミドフェニル)−5−メルカプトテ
トラゾールを添加し、そして、臭化カリウムを添加し
た。塗布直前に、この乳剤を、マゼンタカプラー分散物
と二重混合し、そして26mg/ft2 (280mg/
2 )でペーパー支持体に塗布した。これらを次ぎに、
コダックフィルターセットを通して、センシトメトリー
段階露光に供した。サンプルを、プロセスRA−4(標
準ペーパー処理)で処理し、スピードを1.0絶体濃度
で測定した。結果を表VIIIに表わす。
【0089】
【表8】
【0090】例12 温度が70℃であり、10倍量の硫化金を使用し、表I
Xに記載するように特定量の化合物I−Eを、色素の前
に加えたこと以外は、例11に記載したように、乳剤G
1およびG3を増感した。この乳剤を例11に記載した
ように処理した。結果を表IXに表わす。
【0091】
【表9】
【0092】表VIIIおよびIXに示される結果は、
沈澱および仕上げ時に、乳剤に可溶性ジスルフィド化合
物I−Eを加えることにより得られるカブリ減少をはっ
きりと表わす。本発明の好ましい態様を特に詳細に記載
したが、本発明の精神および範囲内で種々の変更および
改造が可能であることは、理解されるであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロジャー リー クラウス アメリカ合衆国,ニューヨーク 14613, ロチェスター,セリー テラス 30 (72)発明者 ザイン ウェン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14618, ロチェスター,ティルストーン プレイス 70

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式: 【化1】 (式中、Xは、独立して、−O−、−NH−もしくは−
    NR−であって、Rは、置換基であり、 mおよびrは、独立して0、1もしくは2であり、 Mは、−Hもしくはカチオン性化学種であり、 Arは、芳香族基であり、そしてLは、結合基であっ
    て、pは、0もしくは1である)によって表わされるジ
    スルフィド化合物と反応的に組合わさるハロゲン化銀乳
    剤を含んで成るハロゲン化銀写真要素。
  2. 【請求項2】 次式: 【化2】 (式中、Xは、独立して、−O−、−NH−もしくは−
    NR−であって、Rは、置換基であり、 mおよびrは、独立して0、1もしくは2であり、 Mは、−Hもしくはカチオン性化学種であり、 Arは、芳香族基であり、そしてLは、結合基であっ
    て、pは、0もしくは1である)によって表わされるジ
    スルフィド化合物。
  3. 【請求項3】 ハロゲン化銀乳剤および次式: 【化3】 (式中、Xは、独立して、−O−、−NH−もしくは−
    NR−であって、Rは、置換基であり、 mは、1もしくは2であり、 Mは、−Hもしくはカチオン性化学種であり、 Arは、芳香族基であり、そしてLは、結合基であっ
    て、pは、0もしくは1である)によって表わされる化
    合物を含んで成るハロゲン化銀写真要素。
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