JPH0772577B2 - V型多気筒エンジン - Google Patents

V型多気筒エンジン

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JPH0772577B2
JPH0772577B2 JP59239236A JP23923684A JPH0772577B2 JP H0772577 B2 JPH0772577 B2 JP H0772577B2 JP 59239236 A JP59239236 A JP 59239236A JP 23923684 A JP23923684 A JP 23923684A JP H0772577 B2 JPH0772577 B2 JP H0772577B2
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    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/16Engines characterised by number of cylinders, e.g. single-cylinder engines
    • F02B75/18Multi-cylinder engines
    • F02B75/22Multi-cylinder engines with cylinders in V, fan, or star arrangement
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F15/00Suppression of vibrations in systems; Means or arrangements for avoiding or reducing out-of-balance forces, e.g. due to motion
    • F16F15/22Compensation of inertia forces
    • F16F15/24Compensation of inertia forces of crankshaft systems by particular disposition of cranks, pistons, or the like
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、V型多気筒エンジンに関し、気筒列をV型に
配置した気筒のシリンダ挟角βが90°より大きく180°
未満の角度に設定され、対となる2つの気筒間ごとのシ
リンダピッチが等しく設定され、対となる2つの気筒の
クランクピン間の挟角が(2β−180°)に設定される
と共に、対となる気筒と他の対となる気筒とのクランク
ピン相対角が360°に関して等配されたV型多気筒エン
ジンに関するものである。
[従来に技術] V型多気筒エンジンで、V型に配置されるシリンダの挟
角を90°を越え180°未満としたものが例えば特開昭58
−81251号公報(公知技術1という)に開示されてい
る。
また、V型多気筒エンジンをそのシリンダブロックが左
右に突出した状態でフレームの下部中央に搭載した自動
二輪車において、前記V型多気筒エンジンが、V型に配
置された左右のシリンダの挟角を180°とされたものも
例えば特開昭54−12025号公報(公知技術2という)に
開示されている。
さらに、V型多気筒エンジンで、対となる2つの気筒間
ごとのシリンダピッチが等しく設定され、対となる気筒
と他の対となる気筒とのクランクピン相対角が360°に
関して等配されたものも例えば特開昭55−145834号公報
(公知技術3という)に開示されている。
[発明が解決しようとする課題] ところで、前記公知技術1においては、当該エンジンを
如何によく自動二輪車に載置するか、またシリンダの外
観形状,吸気系を如何にするかについての開示が全くな
い。また、前記公知技術2においては、前記挟角を180
°としたため、例えば自動二輪車の走行の際に左右に突
出するシリンダブロックが地面に接触する虞があるので
大きなバンク角が得られないばかりか、シリンダの下方
部分がデッドスペースとなって有効に利用できない。さ
らに、前記公知技術3においては、前記挟角を略90°と
したため、エンジン上側の空間が狭くなりエアークリー
ナや気化器等の配置が困難となって、機関設計の自由度
が大幅に制限される、という問題がある。
本発明は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑み
てなされたものであり、その目的とするところは、V型
に配置された左右のシリンダの挟角βを90°を越え180
°未満とし、かつシリンダの外観形状及び吸気系を改善
することにより、振動が少なく効率のよいエンジンを比
較的に低い位置に配置できる安定したV型多気筒エンジ
ンを提供しようとするものである。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明におけるV型多気筒
エンジンは、気筒列をV型に配置した気筒のシリンダ挟
角βが90°より大きく180°未満の角度に設定され、対
となる2つの気筒間ごとのシリンダピッチが等しく設定
され、対となる2つの気筒のクランクピン間の挟角が
(2β−180°)に設定されると共に、対となる気筒の
他の対となる気筒とのクランクピン相対角が360°に関
して等配されたV型多気筒エンジンにおいて、 吸気及び排気のそれぞれのバルブ軸線を燃焼室から遠ざ
かる程シリンダ軸線に対して広げ、吸気バルブをシリン
ダ挟角βの内側に排気バルブをシリンダ挟角βの外側に
位置させ、エンジンの上方でシリンダ挟角βの略中央に
配置されたエアクリーナと各シリンダとを略直線的に連
結する吸気通路をクランク軸方向から見て略ハ字状に配
置し、各シリンダをシリンダヘッド部が大型の略逆三角
形状とすると共に、該各シリンダの下方外壁をシリンダ
ヘッド側に向け上方に傾斜させ、排気バルブの軸線が略
水平となる程度まで前記シリンダ挟角βを広げたことを
特徴とするものである。
[作用] V型多気筒エンジンの左右のシリンダの挟角βに対しク
ランクピンの挟角を(2β−180°)とし、対となる2
つの気筒間ごとのシリンダピッチを等しく設定し、対と
なる気筒と他の対となる気筒とのクランクピン相対角を
360°に関して等配したので、シリンダの挟角βが90°
を越え180°未満であるにも拘らず1次慣性力を除去す
ることができる。そして、吸気及び排気のそれぞれのバ
ルブ軸線を燃焼室から遠ざかる程シリンダ軸線に対して
広げ、吸気バルブをシリンダ挟角の内側に排気バルブを
シリンダ挟角βの外側に位置させ、排気バルブの軸線が
略水平となる程度まで前記シリンダ挟角βを広げたの
で、エンジンを低い位置に配置できかつエンジンの上側
空間を広く維持しながら、各バルブの軸線はシリンダヘ
ッド側に向け下方に傾斜することがなく、シリンダヘッ
ド内に存在する潤滑油のバルブガイドへの供給も容易に
なると共に吸排気の性能が向上する。また、各シリンダ
は、その下部に比してシリンダヘッドを大型の略逆三角
形状にすると共に該シリンダの少なくとも下方外壁を前
記シリンダヘッド側に向け上方に傾斜させたので、前記
吸排気弁のクロス配置が余裕をもって実施されながらシ
リンダの下方部分にデッドスペースもなくなる。さら
に、V型多気筒エンジンの上方でシリンダ挟角βの略中
央に配置されたエアクリーナと各シリンダとを略直線的
に連結する吸気通路をクランク軸方向から見て略ハ字状
に配置したので、吸気流がスムースであり均等化され
る。
[実施例] 以下、この発明のV型6気筒エンジンの実施例を添付図
面に基づいて詳細に説明する。
第1図はこの発明になるV型6気筒エンジンを搭載した
自動二輪車の側面図、第2図は同じくその正面図、第3
図はこの発明になるV型6気筒エンジンの断面図であ
る。
V型6気筒エンジン1は自動二輪車の車体フレーム2の
下部中央に搭載され、その気筒列3,4はそれぞれ左右斜
め上方に向かってV型に配置され、車両の進行方向に対
して直交するようになっている。このV型に配置された
気筒列3,4の複数の気筒には下方から排気管5、6が車
体の後方に延びるように接続されている。V型に配置さ
れた気筒列3,4の気筒の上方には気化器7、8及びエア
クリーナ9等が配置されている。
気筒列3,4の気筒はそのシリンダ挟角βが90°を越え、1
80°未満の広角に設定されている。従って、エンジン1
は高さHに抑えられ、気筒列3,4と燃料タンク10間の、
即ちエンジン1の上方の利用可能な空間11が広くとれ、
前記のように気化器7、8及びエアクリーナ9等の収納
のためのスペースが十分に確保されている。前記シリン
ダ挟角βは一般にエンジンの排気量、車両の使用目的、
冷却性、空力特性、点火間隔等を考慮して定められる。
気筒列3,4の気筒には第3図に示すように、シリンダ12,
13が形成され、このシリンダ12,13にピストン14,15が摺
動可能に設けられている。ピストン14,15はクランクケ
ース16に回転可能に軸支されているクランク軸17に、コ
ンロッド18,19を介して連結されている。コンロッド18,
19はその一端部がピストンピン20,21を介してピストン1
4,15と、他端部がクランクピン22,23を介してクランク
軸17と連結されている。
エンジン1はシリンダ12、13内を燃焼爆発によって往復
運動するピストン14、15により動力を発生し、このピス
トン14,15の往復運動がコンロッド18,19を介してクラン
ク軸17を回転する回転運動に変換される。このエンジン
1から得られた動力は、クランクケース16内に配置され
た変速機24を介して後輪に伝達される。
気筒列3、4とクランク軸17とを含む主要部の構成を第
4図乃至第10図に示している。第4図はその平面図、第
5図は側面図、第6図乃至第8図は第5図におけるVI−
VI断面図、VII−VII断面図、VIII−VIII断面図、第9図
はピストン、クランクピン及びバランスウェイトの関係
を示す概略図、第10図は各気筒のピッチを示す概略図で
ある。
気筒列3,4の複数の気筒は第4図に示すように、クラン
ク軸17に左側から第1気筒3a、第2気筒4a、第3気筒3
b、第4気筒4b、第5気筒3c、第6気筒4cの順で配置さ
れている。
このように、V型に配置された一方の気筒列3、即ち、
奇数気筒群3a,3b,3cの第1,第3,第5の各ピストン14a,14
b,14cはコンロッド18a,18b,18cを介して、また他方の気
筒列4、即ち、偶数気筒群4a,4b,4cの第2,第4,第6の各
ピストン15a,15b,15cはコンロッド19a,19b,19cを介して
各気筒対応の第1,第2,第3,第4,第5,第6の各クランクピ
ン22a,23a,22b,23b,22c,23cと連結されている。
第1,3、5気筒のピストン14a,14b.14cと、第2,4,6気筒
のピストン15a,15b,15cは第9図に示すように、奇数気
筒群と偶数気筒群同士がそれぞれ同じ側に配置されて、
シリンダ挟角βが90°を越え、180°未満の角度でV型
に配置されている。
そして、第10図に示すように第1気筒3aと第2気筒4a間
のピッチ、第3気筒3bと第4気筒4b間のピッチ、第5気
筒3cと第6気筒4c間のピッチはそれぞれ等しくSに設定
されている。さらに、第1気筒3aと第3気筒3b間のピッ
チはL1に、第3気筒3bと第5気筒3c間のピッチはL2に設
定されている。
また、第9図に示すように、第1クランクピン22aと第
2クランクピン23aの挟角αはシリンダ挟角βと同じ方
向に測って(2β−180°)に設定されている。ここで
いう「同じ方向に測って」とは、第9図の場合を例に取
ると、シリンダ挟角βが第1気筒3aから第2気筒4aへ向
かって時計周りになっているので、クランクピン挟角α
は第1クランクピン22aから第2クランクピン23aへ向か
って時計周りに測定するということを意味している。第
3クランクピン22bは第1クランクピン22aに対して時計
回りに120°位相をずらした位置に、第5クランクピン2
2cが第1クランク22aに対して時計回りに240°位相をず
らした位置に設定されている。第4クランクピン23bは
第2クランクピン23aに対して時計回りに120°位相をず
らした位置に、第6クランクピン23cは第2クランクピ
ン23aに対して時計回りに240°位相をずらした位置に設
定されている。
このように第3クランクピン22b、第5クランクピン22
c、第4クランクピン23b、第6クランクピン23cの位相
をずらす方向は時計回りに統一されている。なお、この
実施例では前記各クランクピンの位相を時計回りに統一
してずらしているが、反時計回りに統一してずらして設
定してもよい。
クランク軸17のクランクウェブ25a,25b,25cは、それぞ
れ第6図乃至第8図に示すように形成して、バランスウ
ェイトが設けられている。このバランスウェイトは第9
図に示すように、その質量中心26a,26b,26c,27a,27b,27
cがそれぞれのクランクピンと対称位置に設定される。
次に、この発明により振動成分が十分に抑制される作動
を説明する。
第11図はこの発明の作動原理の説明を容易にするため、
第9図をさらに簡略化した図である。
図は慣性力の方向を複素平面上にとり、シリンダ挟角β
の2等分線を座標軸とし、縦方向のx軸を実軸、横方向
のy軸を虚軸として、クランク軸17の回転角は時計回り
にθとする。また、ωはクランク軸17の回転角速度を示
す。
同図において、αはシリンダ挟角βと同じ方向に測った
第1クランクピン22aから第2クランクピン23aまでの角
度で2β−180°に設定してある。
かかるエンジンに生ずる1次慣性力Fは、各気筒に対応
して生ずる1次慣性力F1乃至F6の和で表わせる。
従って、V型6気筒エンジンも単気筒エンジンの組合せ
であるので、先ず、第12図に示す単気筒エンジンの1次
慣性力Fについて説明する。
予め回転バランスをとっておけば、1次慣性力Fは次の
通りになる。
m :ピストン101及びコンロッド102等により往復部質量 r :クランク軸103のクランクピン回転半径 ω:クランク軸103の回転角速度 θ:クランク軸103の回転角 よって、第11図において、各気筒により生じる1次慣性
力Fは、下記の式の如く表わせる。
これを、奇数気筒群3a,3b,3cに生じる1次慣性力F1,F3,
F5と偶数気筒群4a,4b,4cに生じる1次慣性力F2,F4,F6に
ついてまとめると、以下のようになる。
即ち、前記(3)式から明らかなように、奇数気筒群3
a,3b,3cに生じるそれぞれの1次慣性力が釣合い、また
同様に偶数気筒群4a,4b,4cに生じるそれぞれの1次慣性
力も同様に釣合う。従って、上述の如き構成を有するエ
ンジンにおいては1次慣性力Fは消去される。
次に、L1とL2が共に等しくLと設定されている時、エン
ジン1のシリンダセンタ周りの偶力を計算して1次慣性
偶力Mを求めると、 前記(2)式中のF1〜F6を用いると、 (4)式は M=F1{(S/2)+L}+F2{(L−S/2)}+F3(S/
2)+F4(−S/2)+F5{−L+(S/2)}+F6{(−S/
2)−L} =L(F1+F2−F5−F6)+(S/2)(F1−F2+F3−F4+F
5−F6) =L[(F1+F2)−(F5+F6)]+(S/2)[(F1+F3
+F5)−(F2+F4+F6)] ここで、前記のように F1+F3+F5=0 F2+F4+F6=0 であるから、結局、1次慣性偶力Mは(5)式で表わせ
る。
M=L[(F1+F2)−(F5+F6)] ・・・(5) ここで、 であるから、(5)式は、 となる。
(6)式中カッコ内の第1項は正転成分であるからクラ
ンクウェブの前記バランスウェイトで釣合わせ消去可能
である。最終的なバランス微調整法としては、第1気筒
から第6気筒までのクランクピンに50%のダミーウェイ
トをボルトで固定し、バランシングマシンにかけてバラ
ンスをとる方法等がある。
これに対して、(6)式中のカッコ内の第2項は慣性偶
力の逆転成分であり、 となるようにクランクピンの配列は角度αとβを設定す
ることで消去できる。
この条件を満足するためには、 (α/2)−β=[(2n+1)/2]πであれば良い。
故に α−2β=(2n+1)π α=2β+(2n+1)π βは、90°<β<180°であるから、 0°<α<360°に設定したとき、n=−1となり、結
局 α=2β−180°に設定すれば良い。
次に、L1≠L2のときを考えると、同様に1次慣性偶力M
は M=[(F1+F2)−(F3+F4) −(F5+F6)]・(L1/2) +[(F1+F2)+(F3+F4) −(F5+F6)]・(L2/2) ・・・(7) ここで であるから、(7)式は となる。
(8)式中の第1項は正転成分であり、第2項は逆転成
分である。
従って、L1=L2=Lの時と同様にα=2β−180°に設
定すれば逆転成分は消去できるので、バランスウェイト
で正転成分を消去すれば、1次慣性偶力を消去できる。
この発明ではαとβの関係をかかる条件に設定して1次
慣性偶力を消去している。
なお、クランクピンとシリンダの配置は前記実施例の他
に7通りあり、その一例を第13図(a)乃至(c)に示
す。第13図(a)は第3クランクピン22bから第6クラ
ンクピン23cまでの位相ずらし方向を反時計回りに統一
して配置した実施例を、第13図(b)は奇数気筒群と偶
数気筒群の左右を逆にして第3クランクピンン22bから
第6クランクピン23cまでの位相ずらし方向を時計回り
に統一して配置した実施例を、第13図(c)は奇数気筒
群と偶数気筒群の左右を逆にして第3クランクピン22b
から第6クランクピン23cまでの位相ずらし方向を反時
計回りに統一して配置した実施例を示している。いずれ
も前記の説明と同様の考え方で1次慣性力、1次慣性偶
力もともに消去可能である。また、2次慣性力と4次慣
性力も消去されることは明らかである。
そして、第3図に示すように、吸気バルブの軸線IL及び
排気バルブの軸線OLをシリンダ軸線CLに対して燃焼室30
から遠ざかる程広げ、また吸気バルブ31をシリンダ挟角
βの内側に,排気バルブ32をシリンダ挟角βの外側に位
置させ、該排気バルブ32の軸線OLが図示のように略水平
となる程度まで前記シリンダ挟角βを広げた場合、吸排
気性能が向上し、しかもエンジンを低い位置に配置でき
かつエンジンの上側空間11を広く維持しながら、各バル
ブの軸線IL,OLはいずれもシリンダヘッド側に向け下方
に傾斜することがなく、シリンダヘッド内に存在する潤
滑油のバルブガイド33,34への供給も容易になる。
また、各シリンダ12,13は、その下部に比してシリンダ
ヘッドを大型の略逆三角形状にすると共に該シリンダ1
2,13の少なくとも下方外壁を前記シリンダヘッド側に向
け上方に傾斜させたので、吸排気弁31,32のクロス配置
が余裕をもって実施されながらシリンダの下方部分にデ
ッドスペースもなくなる。
さらに、V型多気筒エンジンの上方でシリンダ挟角βの
略中央に配置されたエアクリーナ9と各シリンダ12,13
とを略直線的に連結する吸気通路35,36をクランク軸17
方向から見て略ハ字状に配置したので、吸気流がスムー
スであり均等化される。
[発明の効果] 本発明によれば、V型多気筒エンジンの左右のシリンダ
の挟角βに対しクランクピンの挟角を(2β−180°)
とし、対となる2つの気筒間ごとのシリンダピッチを等
しく設定し、対となる気筒と他の対となる気筒とのクラ
ンクピン相対角360°に関して等配したので、シリンダ
の挟角βが90°を越え180°未満であるにも拘らずバラ
ンサ等の手段を採用することなく、極めて簡単な構成で
振動成分を十分に抑制することができることは勿論のこ
と、 吸気及び排気のそれぞれのバルブ軸線を燃焼室から遠ざ
かる程シリンダ軸線に対して広げ、吸気バルブをシリン
ダ挟角の内側に排気バルブをシリンダ挟角βの外側に位
置させ、排気バルブの軸線が略水平となる程度まで前記
シリンダ挟角βを広げたので、吸排気の性能が向上し、
しかもエンジンを低い位置に配置できかつエンジンの上
側空間を広く維持しながら、各バルブの軸線はシリンダ
ヘッド側に向け下方に傾斜することがなく、シリンダヘ
ッド内に存在する潤滑油のバルブガイドへの供給も容易
になって、エンジンの低重心化が可能であり、吸排気の
性能向上が図られ、安定したエンジンとなると共にバル
ブの安定した動作が保証されたV型多気筒エンジンとな
る。
また、各シリンダは、その下部に比してシリンダヘッド
を大型の略略三角形状にすると共に該シリンダの少なく
とも下方外壁を前記シリンダヘッド側に向け上方に傾斜
させたので、吸排気弁のクロス配置が余裕をもって実施
されながらシリンダ下方部分にデッドスペースもなくな
り、下部フレームやバンク角との関係においてエンジン
を比較的に低い位置に配置できて全体としてさらに低重
心化が可能となり安定したV型多気筒エンジンとなる。
さらに、V型多気筒エンジンの上方でシリンダ挟角βの
略中央に配置されたエアクリーナと各シリンダとを略直
線的に連結する吸気通路をクランク軸方向から見て略ハ
字状に配置したので、吸気の流がスムースで均等化され
ることから、吸気効率も向上しエンジンの高出力化が図
れたV型多気筒エンジンとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明になるV型6気筒エンジンを搭載した
自動二輪車の側面図、第2図は同じくその正面図、第3
図がこの発明になるV型6気筒エンジンの断面図、第4
図はこの発明のエンジンのクランク軸周辺部を簡略化し
た平面図、第5図はクランク軸の側面図、第6図は第5
図のVI−VI断面図、第7図は第5図のVII−VII断面図、
第8図は第5図のVIII−VIII断面図、第9図はピスト
ン、クランクピン及びバランスウェイトの関係を示す概
略図、第10図は各気筒のピッチを示す概略図、第11図は
この発明の作動原理の説明を容易にするため第9図をさ
らに簡略化した図、第12図は単気筒の1次慣性力を説明
する図、第13図(a)乃至(c)は他の実施例を示す概
略図である。 1…エンジン、3,4…気筒、9…エアクリーナ、12,13…
シリンダ、17…クランク軸、22,23…クランクピン、30
…燃焼室、31…吸気バルブ、32…排気バルブ、35,36…
吸気通路、β…シリンダ挟角、CL…シリンダ軸線、IL…
吸気バルブ軸線、OL…排気バルブ軸線。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】気筒列をV型に配置した気筒のシリンダ挟
    角βが90°より大きく180°未満の角度に設定され、対
    となる2つの気筒間ごとのシリンダピッチが等しく設定
    され、対となる2つの気筒のクランクピン間の挟角が
    (2β−180°)に設定されると共に、対となる気筒と
    他の対となる気筒とのクランクピン相対角が360°に関
    して等配されたV型多気筒エンジンにおいて、 吸気及び排気のそれぞれのバルブ軸線を燃焼室から遠ざ
    かる程シリンダ軸線に対して広げ、吸気バルブをシリン
    ダ挟角の内側に排気バルブをシリンダ挟角の外側に位置
    させ、エンジンの上方でシリンダ挟角の略中央に配置さ
    れたエアクリーナと各シリンダとを略直線的に連結する
    吸気通路をクランク軸方向から見て略ハ字状に配置し、
    各シリンダをシリンダヘッド部が大型の略逆三角形状と
    すると共に、該各シリンダの下方外壁をシリンダヘッド
    側に向け上方に傾斜させ、排気バルブの軸線が略水平と
    なる程度まで前記シリンダ挟角を広げたことを特徴とす
    るV型多気筒エンジン。
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