JPS6138333B2 - - Google Patents
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- JPS6138333B2 JPS6138333B2 JP5318279A JP5318279A JPS6138333B2 JP S6138333 B2 JPS6138333 B2 JP S6138333B2 JP 5318279 A JP5318279 A JP 5318279A JP 5318279 A JP5318279 A JP 5318279A JP S6138333 B2 JPS6138333 B2 JP S6138333B2
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B75/00—Other engines
- F02B75/16—Engines characterised by number of cylinders, e.g. single-cylinder engines
- F02B75/18—Multi-cylinder engines
- F02B75/22—Multi-cylinder engines with cylinders in V, fan, or star arrangement
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B75/00—Other engines
- F02B75/16—Engines characterised by number of cylinders, e.g. single-cylinder engines
- F02B75/18—Multi-cylinder engines
- F02B2075/1804—Number of cylinders
- F02B2075/1816—Number of cylinders four
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Exhaust Silencers (AREA)
Description
本発明は、エンジンのバランスを損なうことな
く出力の向上を図つたV型4気筒のエンジンに関
するものである。 一般に多気筒エンジンにおいて、出力向上の一
つの手段にデユアルエキゾースト方式が知られて
いる。このデユアルエキゾースト方式は、爆発間
隔の位相がクランク軸の回転角で360゜ずれてい
る2つの気筒ごとを一対とし、各対気筒における
両気筒からの排気管を一本に合流することによ
り、排気脈動の干渉を防止し、排気ガスの放出を
積極的にしてエンジンの出力との向上を図るもの
であり、直列式の多気筒エンジンは、各気筒にお
ける排気ポートがエンジンの一側面に開口してい
るので、前記デユアルエキゾースト方式は容易に
適用することができる。 一方、従来知られているV型4気筒のエンジン
は、エンジンをその出力側から見て右側に位置す
る右側バンクにおける第1気筒のクランクピン及
び第3気筒のクランクピン、左側に位置する左側
バンクにおける第2気筒のクランクピン及び第4
気筒のクランクピンを、クランク軸の端面視にお
いて回転円上に互に位相をずらせた位置に配設し
て、第1気筒のピストンと第4気筒のピストンが
同時に下降すれば、第2気筒のピストンと第3気
筒のピストンが同時に上昇するように構成する一
方、点火順序を第1気筒−第2気筒−第4気筒−
第3気筒又は第1気筒−第3気筒−第4気筒−第
2気筒の順に設定している。 ところが、このV型エンジンにおいて爆発間隔
が360゜の気筒は第1気筒と第4気筒及び第2気
筒と第3気筒である一方、各気筒における排気ポ
ートは左右両バンクの外側面に配設されるから、
これに前記デユアルエキゾースト方式を適用する
には、右側バンクの外側面に開口する第1気筒の
排気ポートからの排気管と左側バンクの外側面に
開口する第4気筒の排気ポートからの排気管を一
本に合流する一方、右側バンクの外側面に開口す
る第3気筒の排気ポートからの排気管と左側バン
クの外側面に開口する第2気筒の排気ポートから
の排気管を一本に合流するというように、左右両
バンクにまたがつてデユアルエキゾースト方式を
適用しなければならないので、排気管の構造が著
しく複雑で且つ長くなつてその取付けスペースが
増大するばかりか、デユアルエキゾーストの効果
を十分に発揮することができないのである。 そこでV型の4気筒エンジンにおいては、エン
ジンを前面から見た場合の第9図に示すように、
右側バンク3′における第1気筒11′のクランク
ピン51′と第3気筒13′のクランクピン53′
を同じ位相位置に、左側バンク4′における第2
気筒12′のクランクピン52′と第4気筒14′
のクランクピン54′を同じ位相位置にして、第
1気筒11′及び第3気筒13′のピストンが同時
に下降し、このとき第2気筒12′及び第4気筒
14′のピストンが同時に上昇するように構成す
ると共に、点火順序を第1気筒−第2気筒−第3
気筒−第4気筒に設定すれば、右側バンクにおけ
る両気筒及び左側バンクにおける両気筒の爆発間
隔が各々360゜となるから、左右両バンクの各々
について前記デユアルエキゾースト方式を適用す
ることができる。 しかしこのようにすることは、デユアルエキゾ
ースト方式の適用が容易であつても、詳しくは後
述するようにエンジンのバランスにおいて、クラ
ンク軸の回転に伴う回転質量による慣性力が増大
すると共に、各ピストンの往復動に伴なう往復質
量による一次及び二次の慣性力及び偶力が増大す
るから、回転質量の慣性力を消去するためにクラ
ンク軸に設けるバランスウイト、及び往復質量に
よる一次、二次の慣性力及び偶力を消去するため
のバランスシヤフトは大きくしなければならず、
エンジンの重量が増大するばかりか、エンジンが
大型になり、且つ捩り振動が増大するのである。 本発明は、この種のV型4気筒エンジンにおい
て、右側バンクにおける第1気筒と第3気筒のク
ランクピンを、その間の爆発間隔を360゜ずらせ
て同じ位相位置に配設する一方、左側バンクにお
ける第2気筒と第4気筒のクランクピンを、その
間の爆発間隔が360゜ずれた同一軸上にして前記
第1及び第3気筒に対して180゜の位相位置に配
設することにより、左右両バンクに対してデユア
ルエキゾーストが容易に適用できるようにすると
共に、エンジンのバランスを向上して、エンジン
の軽量化及び小型化を図るものである。 次に本発明の一例を実施例の図面について説明
する。図において1はV型エンジン本体で、該本
体1はその出力側から見て右側には右側バンク3
が、出力側から見て左側には左側バンク4とが垂
直線xに対して適宜のバンク角度を有するV型
にクランクケース2より一体形に設けられ、クラ
ンクケース2の下面には、オイルパン5を備えて
おり、クランクケース2内にはその前面部、後面
部及び中央部に造形した3つの軸受部6,7,8
で軸支した一本のクランク軸9が設けられてい
る。 前記右側バンク3には第1気筒11と第3気筒
13を、左側バンク4には第2気筒12と第4気
筒14を各々備え、且つ左右両バンク3,4は第
2気筒12が第1気筒11と第3気筒13の間
に、第4気筒14か第3気筒13より後方に各々
位置するように、クランク軸9の軸方向に適宜寸
法lだけずれており、左右両バンク3,4におけ
る気筒間隔は3 lに定められ、クランク軸9の
後方出力端9aにはフライホイール15が、前端
部9bには左側バンク4の前面に取付く冷却水ポ
ンプ16及びオルターネータ17にベルト18に
て動力伝達するためのプーリ19が各々設けられ
ている。 また、各気筒における排気ポート21,22,
23,24はエンジン本体1の外側面に各々開口
し、両バンク3,4間には、各気筒にエアクリー
ナ25及び気化器26からの吸気混合気を分配吸
気するための吸気マニホールド27が設けられ、
エンジン本体1には両バンク3,4の付根部にク
ランク軸9から回転伝動されるカム軸28が、右
側バンク3下部におけるクランクケース2内にク
ランク軸9からの伝動によつてクランク軸9と同
速で逆回転するバランスシヤフト29が各々クラ
ンク軸と平行に設けられている。なお、バランス
シヤフト29は左側バンク4の下部におけるクラ
ンクケース2内にも設けて、2本のバランスシヤ
フトにしても良い。 右側バンク3の後面部にはカム軸28から回転
伝動されるデイストリビユータ30を備え、該デ
イストリビユータ30は、各気筒の点火が第1気
筒−第2気筒−第3気筒−第4気筒の順序になる
ように設定されている。 そして、前記クランク軸9における前部軸受部
6と中央軸受部8との間には、第1気筒11にお
けるピストン31の連接棒41のクランクピン5
1と第2気筒12におけるピストン32の連接棒
42のクランクピン52を、中央軸受部8と後部
軸受部7との間には、第3気筒13におけるピス
トン33の連接棒43のクランクピン53と第4
気筒14におけるピストン34の連接棒44のク
ランクピン54を各々設け、第1気筒11のクラ
ンクピン51と第3気筒13のクランクピン53
とを同じ位相位置に配設する一方、第2気筒12
のクランクピン52と第4気筒14のクランクピ
ン54とを同じ位置にして、前記第1及び第3気
筒のクランクピン51,53と対称の位相位置つ
まり第1及び第3気筒のクランクピン51,53
から180゜の位置に配設することにより、第1及
び第3気筒のピストン31,33が同時に下降、
上昇動し、このとき第2及び第4気筒のピストン
32,34は第1及び第3気筒のピストンの下
降、上昇動から2遅れて上昇、下降動するよう
に構成して成るものである。 この構成において、第1気筒11が上死点から
爆発下降行程に入るとき、第4気筒14は爆発下
降行程の終期である一方、第2気筒12は吸気下
降行程の終期で、当該第2気筒12は第1気筒1
1が爆発下降行程に入つたときから180゜+2
遅れて爆発下降行程に入る。第2気筒12が爆発
下降行程に入るとき、第3気筒13は圧縮上昇行
程中で、討該第3気筒13は第2気筒12が爆発
下降行程に入つたときから180゜−2遅れて爆
発下降行程に入る。そして第3気筒13の爆発下
降行程中に第4気筒14は圧縮上昇行程に入り、
当該第4気筒14は第3気筒13が爆発下降行程
に入つたときから180゜+2遅れて爆発下降行
程に入つてエンジンが運転される。 この場合、右側バンク3における第1気筒のピ
ストン31と第3気筒のピストン33、左側バン
ク4における第2気筒のピストン32と第4気筒
のピストンとは、各々同時に上下動するが、右側
バンク3における両気筒及び左側バンク4におけ
る両気筒の爆発間隔は各々360゜ずれていて、従
つてその排気間隔も各々360゜ずれているから、
右側バンク3における第1気筒11と第3気筒1
3とを、左側バンク4における第2気筒12と第
4気筒14とを各々対として、第1気筒11及び
第3気筒13の排気ポート21,23につながる
排気管61,63を一本の主排気管65に、第2
気筒12及び第4気筒14の排気ポート22,2
4につながる排気管62,64を一本の主排気管
66に各々合流することにより、両対気筒におけ
る気筒からの排気脈動が両主排気管65,66で
干渉することがなく、いわゆるデユアルエキゾー
スト方式を、右側バンクの両気筒及び左側バンク
の両気筒について各々適用することができるので
ある。 なお、両主排気管65,66は、各排気管6
1,63、62,64の合流部から比較的長い距
離を隔てた位置において更に一本に合流して、一
つの排気浄化装置(図示せず)に接続すれば良
く、また、両主排気管65,66を各々の排気浄
化装置又は一つの排気浄化装置に接続しても良
い。 次に、上記構成のエンジンの慣性力のバランス
について考察するに、先ず往復質量による一次の
慣性力については、各ピストンピンの位置にある
ピストンの質量と連接棒小端部の連接棒の質量を
合計した往復質量をmrec、クランク半径をr、
クランク軸の角速度をω、各連接棒の長さをs、
x軸からクランク軸の回転方向のクランク軸の回
転角をθとすれば(第7図)、右側バンク3にお
いて当該右側バンクにおけるピストン往復動方向
の慣性力XR1は、 XR1=mrec・r・ω2{cps(θ+) +cps(θ+)} 左側バンク4において当該左側バンクにおけるピ
ストン往復動方向の慣性力XL1は、 XL1=mrec・r・ω2{cps(θ−−π) +cps(θ−+π)} となり、ここにF1=mrec・r・ω2、F2=λmre
c・r・ω2=λF1(但し、λ=r/s)、を上記
2つの式に代入して整理すると、 XR1=2F1cps(θ+)、 XL1=2F1cps(θ−) これら両慣性力XR1、XL1のx軸及びy軸に対す
る合成慣性力Xx1、Xy1は、 Xx1=(XR1+XL1)cps =−2F1sio2sioθ Xy1=(XR1−XL1)sio =−2F1sio2cpsθ となり、Xx1の絶対値はθが90゜と270゜のとき
最大で、またXy1の絶対値はθが0゜と180゜の
とき最大となるから、往復質量による一次の慣性
力の最大値X1はX1=2F1sio2となる。 また、往復質量による右側バンクの二次の慣性
力XR2及び左側バンクの二次の慣性力XL2は、 XR2=F2{cps2(θ+)+cps2(θ+)} =2F2cps2(θ+) XL2=F2{cps2(θ−+π) +cps2(θ−+π)} =2F2cps2(θ−)cps2π =2F2cps2(θ−) で、これら両慣性力XR2、XL2のx軸及びy軸に
対する合成慣性力Xx2、Xy2は、 Xx2=(XR2+XL2)cps =2F2{cps2(θ+)+cps2(θ−)} cps=4F2cps2θcps2cps Xy2=(XR2−XL2)sio =2F2{cps2(θ+)−cps2(θ−)} sio=−4F2sio2θsio2sio となり、Xx2の絶対値はθが0゜、90゜、180゜
及び270゜のとき最大で、また、Xy2の絶対値は
θが45゜、135゜、225゜及び315゜のとき最大と
なるから、往復質量にる二次の慣性力の最大値
X2は、バンク角度(一定値)により、sin、
cos、sin2、cos2の値が変化するのでX2=
4F2cps・cps2又は4F2sio・sio2のうちど
ちらか大きい値となる。 次に回転質量による慣性力については、連接棒
大端部の連接棒質量とクランクの等価質量を合計
した回転質量をm0、F0=m0・r・w2とすれば、
第1気筒及び第3気筒のクランクピン51,53
に対して作用する慣性力XR0、第2気筒及び第4
気筒のクランクピン52,54に対して作用する
慣性力XL0は、各々XR0=2F0、XL0=2F0とな
り、これら両慣性力のx軸及びy軸に対する合成
慣性力Xx0、Xy0は、 Xx0=2F0cpsθ+2F0cps(θ−π) =2F0(cpsθ−cpsθ)=0 Xy0=2F0sioθ+2F0sio(θ−π) =2F0(sioθ−sioθ)=0 となつて、回転質量による慣性力X0は発生せ
ず、つり合つている。 また、偶力のバランスについて考察するに、先
づ往復質量による一次の偶力については、第8図
に示すように中央の軸受部8から第2気筒12及
び第3気筒13までの距離を各々l、第1気筒1
1及び第4気筒14までの距離を各々2 lと
し、中央軸受部8を中心として矢印A方向の偶力
を「正」、矢印B方向の偶力を「負」とすれば、
右側バンク3においてピストン往復動方向の偶力
MR1、及び左側バンク4においてピストン往復動
方向の偶力ML1は、 MR1=2 lF1cps(θ+)−lF1cps(θ +)=lF1cps(θ−) ML1=lF1cps(θ−+π)−2 lF1cps(θ −+π)=lF1cps(θ−) で、両偶力MR1、ML1によるx軸及びy軸方向の
合成偶力Mx1、My1は、 Mx1=(MR1+ML1)cps =2 lF1cps 2 cpsθ My1=(MR1−ML1)sio =−2 lF1sio 2 sioθ となり、Mx1の絶対値はθが0゜と180゜のとき
最大で、またMy1の絶対値はθが90゜と270゜の
とき最大となるから、往復質量による一次の偶力
の最大値M1は、バンク角度(一定値)によ
り、sin、cosの値が変化するので、 M1=2 lF1cps 2又は2 lF1sio 2のうちどち
らか大きい値となる。 往復質量による右側バンクの二次の偶力MR2及
び左側バンクの二次の偶力ML2は、 MR2=2 lF2cps2(θ+) −lF2cps2(θ+)=lF2cps2(θ+) ML2=lF2cps2(θ−+π) −2 lF2cps2(θ−+π) =−lF2cps2(θ−) で、これら両偶力のx軸及びy軸に対する合成偶
力Mx2、My2は、 Mx2=(MR2+ML2)cps =lF2{cps2(θ+)−cps2(θ−)} cps=−2 lF2sio2・cps・sio2θ My2=(MR2−ML2)sio =lF2{cps2(θ+)+cps2(θ−)} sio=2 lF2sio・cps2・cps2θ となり、従つて往復質量による二次の偶力の最大
値M2は、バンク角度(一定値)により、sin
、cos、sin2、cos2の値が変化するので M2=2 lF2cps・sio2又は2 lF2sio・cps
2 のうちどちらか大きい値となる。 そして、回転質量によつてx軸方向及びy軸方
向に生ずる偶力Mx0及びMy0は、 Mx0=2 lF0cpsθ−lF0cpsθ +2 lF0cpsθ−lF0cpsθ=2F0lcpsθ My0=2 lF0sioθ−lF0sioθ +2 lF0sioθ−lF0sioθ =2F0lsioθ となり、Mx0の絶対値はθが90゜と270゜のとき
最大で、また、My0の絶対値はθが0゜と180゜
のとき最大となるから、回転質量による偶力の最
大値M0は、M0=2F0lとなる。 これに対し、前記した第9図のV型4気筒エン
ジンについてのバランスを、クランクピンの配列
を除き他は本発明と同じであると仮定して、同様
に考察すると。 先づ往復質量による一次の慣性力の最大値X1
は、 XR1=F1{cps(θ+)+cps(θ+)} =2F1cps(θ+) XL1=F1{cps(θ−−π+2) +cps(θ−−π+2)} =−2F1cps(θ+) Mx1=(MR1+ML1)cps={2F1cps(θ +)−2F1cps(θ+)}cps=0 Xy1=(XR1−ML1)sio={2F1cps(θ +)−2F1cps(θ+)}sio =4F1sio・cps(θ+) ∴X1=4F1sio また、往復質量による二次の慣性力の最大値X2
は、 XR2=F2{cps2(θ+)+cps2(θ+)} =2F2cps2(θ+) XL2=F2{cps2(θ+−π) +cps2(θ+−π)}=2F2cps2(θ+) Xx2=(XR2+XL2)cps={2F2cps2(θ +)+2F2cps2(θ+)}cps =4F2cps2・cps Xy2=(XR2−XL2)sio ={2F2cps2(θ+) −2F2cps2(θ+)sio=0 ∴X2=4F2cps 回転質量による慣性力の最大値X0は XR0=2F0、XL0=2F0 Xx0=2F0cpsθ+2F0cps{θ−(π−2)} =4F0sio・sio(θ+) Xy0=2F0sioθ+2F0sio{θ−(π−2)} =−4F0sio・cps(θ+) ∴X0=4F0sio また、往復質量による一次の偶力の最大値M1
は、 MR1=2 lF1cps2(θ+) −lF1cps2(θ+)=lF1cps(θ+) ML1=lF1cps(θ−−π+2) −2 lF1cps(θ−−π+2) =lF1{cps(θ+)・cpsπ)−2cos(θ+
)・cpsπ)=lF1cps(θ+) Mx1=(MR1+ML1)cps ={lF1cps(θ+)+lF1cps(θ +)}cps=2 lF1cps・cps(θ+) My1=(MR1−ML1)sio ={lF1cps(θ+)−lF1cps(θ +)}sio=0 ∴M1=2 lF1cps 往復質量による二次の偶力の最大値M2は、 MR2=2 lF2cps2(θ+) −lF2cps2(θ+)=lF2cps2(θ+) ML2=lF2cps2(θ−−π+2) −2 lF2cps2(θ−−π+2) =lF2cps2(θ+) Mx2=(MR2+ML2)cps =lF2{cps2(θ+)−cps2(θ +)}cps=0 My2=(MR2−ML2)sio =lF2{cps2(θ+)+cps2(θ +)}sio=2 lF2sio・cps2(θ+) ∴M2=2 lF2sio そして、回転質量による偶力の最大値M0は、 Mx0=2 lF0cpsθ−lF0cpsθ +2 lF0cps{θ−(π−2)} −lF0cps{θ−(π−2)} =lF0{cpsθ−cps(θ+2)} =2 lF0cps・cps(θ+) My0=2 lF0sioθ +2 lF0sio{θ−(π−2)} −lF0sio{θ−(π−2)} =lF0{sioθ−sio(θ+2)} =2 lF0cps・sio(θ+) ∴M0=2 lF0cps 以上の結果を、表にまとめると次表の通りにな
る。
く出力の向上を図つたV型4気筒のエンジンに関
するものである。 一般に多気筒エンジンにおいて、出力向上の一
つの手段にデユアルエキゾースト方式が知られて
いる。このデユアルエキゾースト方式は、爆発間
隔の位相がクランク軸の回転角で360゜ずれてい
る2つの気筒ごとを一対とし、各対気筒における
両気筒からの排気管を一本に合流することによ
り、排気脈動の干渉を防止し、排気ガスの放出を
積極的にしてエンジンの出力との向上を図るもの
であり、直列式の多気筒エンジンは、各気筒にお
ける排気ポートがエンジンの一側面に開口してい
るので、前記デユアルエキゾースト方式は容易に
適用することができる。 一方、従来知られているV型4気筒のエンジン
は、エンジンをその出力側から見て右側に位置す
る右側バンクにおける第1気筒のクランクピン及
び第3気筒のクランクピン、左側に位置する左側
バンクにおける第2気筒のクランクピン及び第4
気筒のクランクピンを、クランク軸の端面視にお
いて回転円上に互に位相をずらせた位置に配設し
て、第1気筒のピストンと第4気筒のピストンが
同時に下降すれば、第2気筒のピストンと第3気
筒のピストンが同時に上昇するように構成する一
方、点火順序を第1気筒−第2気筒−第4気筒−
第3気筒又は第1気筒−第3気筒−第4気筒−第
2気筒の順に設定している。 ところが、このV型エンジンにおいて爆発間隔
が360゜の気筒は第1気筒と第4気筒及び第2気
筒と第3気筒である一方、各気筒における排気ポ
ートは左右両バンクの外側面に配設されるから、
これに前記デユアルエキゾースト方式を適用する
には、右側バンクの外側面に開口する第1気筒の
排気ポートからの排気管と左側バンクの外側面に
開口する第4気筒の排気ポートからの排気管を一
本に合流する一方、右側バンクの外側面に開口す
る第3気筒の排気ポートからの排気管と左側バン
クの外側面に開口する第2気筒の排気ポートから
の排気管を一本に合流するというように、左右両
バンクにまたがつてデユアルエキゾースト方式を
適用しなければならないので、排気管の構造が著
しく複雑で且つ長くなつてその取付けスペースが
増大するばかりか、デユアルエキゾーストの効果
を十分に発揮することができないのである。 そこでV型の4気筒エンジンにおいては、エン
ジンを前面から見た場合の第9図に示すように、
右側バンク3′における第1気筒11′のクランク
ピン51′と第3気筒13′のクランクピン53′
を同じ位相位置に、左側バンク4′における第2
気筒12′のクランクピン52′と第4気筒14′
のクランクピン54′を同じ位相位置にして、第
1気筒11′及び第3気筒13′のピストンが同時
に下降し、このとき第2気筒12′及び第4気筒
14′のピストンが同時に上昇するように構成す
ると共に、点火順序を第1気筒−第2気筒−第3
気筒−第4気筒に設定すれば、右側バンクにおけ
る両気筒及び左側バンクにおける両気筒の爆発間
隔が各々360゜となるから、左右両バンクの各々
について前記デユアルエキゾースト方式を適用す
ることができる。 しかしこのようにすることは、デユアルエキゾ
ースト方式の適用が容易であつても、詳しくは後
述するようにエンジンのバランスにおいて、クラ
ンク軸の回転に伴う回転質量による慣性力が増大
すると共に、各ピストンの往復動に伴なう往復質
量による一次及び二次の慣性力及び偶力が増大す
るから、回転質量の慣性力を消去するためにクラ
ンク軸に設けるバランスウイト、及び往復質量に
よる一次、二次の慣性力及び偶力を消去するため
のバランスシヤフトは大きくしなければならず、
エンジンの重量が増大するばかりか、エンジンが
大型になり、且つ捩り振動が増大するのである。 本発明は、この種のV型4気筒エンジンにおい
て、右側バンクにおける第1気筒と第3気筒のク
ランクピンを、その間の爆発間隔を360゜ずらせ
て同じ位相位置に配設する一方、左側バンクにお
ける第2気筒と第4気筒のクランクピンを、その
間の爆発間隔が360゜ずれた同一軸上にして前記
第1及び第3気筒に対して180゜の位相位置に配
設することにより、左右両バンクに対してデユア
ルエキゾーストが容易に適用できるようにすると
共に、エンジンのバランスを向上して、エンジン
の軽量化及び小型化を図るものである。 次に本発明の一例を実施例の図面について説明
する。図において1はV型エンジン本体で、該本
体1はその出力側から見て右側には右側バンク3
が、出力側から見て左側には左側バンク4とが垂
直線xに対して適宜のバンク角度を有するV型
にクランクケース2より一体形に設けられ、クラ
ンクケース2の下面には、オイルパン5を備えて
おり、クランクケース2内にはその前面部、後面
部及び中央部に造形した3つの軸受部6,7,8
で軸支した一本のクランク軸9が設けられてい
る。 前記右側バンク3には第1気筒11と第3気筒
13を、左側バンク4には第2気筒12と第4気
筒14を各々備え、且つ左右両バンク3,4は第
2気筒12が第1気筒11と第3気筒13の間
に、第4気筒14か第3気筒13より後方に各々
位置するように、クランク軸9の軸方向に適宜寸
法lだけずれており、左右両バンク3,4におけ
る気筒間隔は3 lに定められ、クランク軸9の
後方出力端9aにはフライホイール15が、前端
部9bには左側バンク4の前面に取付く冷却水ポ
ンプ16及びオルターネータ17にベルト18に
て動力伝達するためのプーリ19が各々設けられ
ている。 また、各気筒における排気ポート21,22,
23,24はエンジン本体1の外側面に各々開口
し、両バンク3,4間には、各気筒にエアクリー
ナ25及び気化器26からの吸気混合気を分配吸
気するための吸気マニホールド27が設けられ、
エンジン本体1には両バンク3,4の付根部にク
ランク軸9から回転伝動されるカム軸28が、右
側バンク3下部におけるクランクケース2内にク
ランク軸9からの伝動によつてクランク軸9と同
速で逆回転するバランスシヤフト29が各々クラ
ンク軸と平行に設けられている。なお、バランス
シヤフト29は左側バンク4の下部におけるクラ
ンクケース2内にも設けて、2本のバランスシヤ
フトにしても良い。 右側バンク3の後面部にはカム軸28から回転
伝動されるデイストリビユータ30を備え、該デ
イストリビユータ30は、各気筒の点火が第1気
筒−第2気筒−第3気筒−第4気筒の順序になる
ように設定されている。 そして、前記クランク軸9における前部軸受部
6と中央軸受部8との間には、第1気筒11にお
けるピストン31の連接棒41のクランクピン5
1と第2気筒12におけるピストン32の連接棒
42のクランクピン52を、中央軸受部8と後部
軸受部7との間には、第3気筒13におけるピス
トン33の連接棒43のクランクピン53と第4
気筒14におけるピストン34の連接棒44のク
ランクピン54を各々設け、第1気筒11のクラ
ンクピン51と第3気筒13のクランクピン53
とを同じ位相位置に配設する一方、第2気筒12
のクランクピン52と第4気筒14のクランクピ
ン54とを同じ位置にして、前記第1及び第3気
筒のクランクピン51,53と対称の位相位置つ
まり第1及び第3気筒のクランクピン51,53
から180゜の位置に配設することにより、第1及
び第3気筒のピストン31,33が同時に下降、
上昇動し、このとき第2及び第4気筒のピストン
32,34は第1及び第3気筒のピストンの下
降、上昇動から2遅れて上昇、下降動するよう
に構成して成るものである。 この構成において、第1気筒11が上死点から
爆発下降行程に入るとき、第4気筒14は爆発下
降行程の終期である一方、第2気筒12は吸気下
降行程の終期で、当該第2気筒12は第1気筒1
1が爆発下降行程に入つたときから180゜+2
遅れて爆発下降行程に入る。第2気筒12が爆発
下降行程に入るとき、第3気筒13は圧縮上昇行
程中で、討該第3気筒13は第2気筒12が爆発
下降行程に入つたときから180゜−2遅れて爆
発下降行程に入る。そして第3気筒13の爆発下
降行程中に第4気筒14は圧縮上昇行程に入り、
当該第4気筒14は第3気筒13が爆発下降行程
に入つたときから180゜+2遅れて爆発下降行
程に入つてエンジンが運転される。 この場合、右側バンク3における第1気筒のピ
ストン31と第3気筒のピストン33、左側バン
ク4における第2気筒のピストン32と第4気筒
のピストンとは、各々同時に上下動するが、右側
バンク3における両気筒及び左側バンク4におけ
る両気筒の爆発間隔は各々360゜ずれていて、従
つてその排気間隔も各々360゜ずれているから、
右側バンク3における第1気筒11と第3気筒1
3とを、左側バンク4における第2気筒12と第
4気筒14とを各々対として、第1気筒11及び
第3気筒13の排気ポート21,23につながる
排気管61,63を一本の主排気管65に、第2
気筒12及び第4気筒14の排気ポート22,2
4につながる排気管62,64を一本の主排気管
66に各々合流することにより、両対気筒におけ
る気筒からの排気脈動が両主排気管65,66で
干渉することがなく、いわゆるデユアルエキゾー
スト方式を、右側バンクの両気筒及び左側バンク
の両気筒について各々適用することができるので
ある。 なお、両主排気管65,66は、各排気管6
1,63、62,64の合流部から比較的長い距
離を隔てた位置において更に一本に合流して、一
つの排気浄化装置(図示せず)に接続すれば良
く、また、両主排気管65,66を各々の排気浄
化装置又は一つの排気浄化装置に接続しても良
い。 次に、上記構成のエンジンの慣性力のバランス
について考察するに、先ず往復質量による一次の
慣性力については、各ピストンピンの位置にある
ピストンの質量と連接棒小端部の連接棒の質量を
合計した往復質量をmrec、クランク半径をr、
クランク軸の角速度をω、各連接棒の長さをs、
x軸からクランク軸の回転方向のクランク軸の回
転角をθとすれば(第7図)、右側バンク3にお
いて当該右側バンクにおけるピストン往復動方向
の慣性力XR1は、 XR1=mrec・r・ω2{cps(θ+) +cps(θ+)} 左側バンク4において当該左側バンクにおけるピ
ストン往復動方向の慣性力XL1は、 XL1=mrec・r・ω2{cps(θ−−π) +cps(θ−+π)} となり、ここにF1=mrec・r・ω2、F2=λmre
c・r・ω2=λF1(但し、λ=r/s)、を上記
2つの式に代入して整理すると、 XR1=2F1cps(θ+)、 XL1=2F1cps(θ−) これら両慣性力XR1、XL1のx軸及びy軸に対す
る合成慣性力Xx1、Xy1は、 Xx1=(XR1+XL1)cps =−2F1sio2sioθ Xy1=(XR1−XL1)sio =−2F1sio2cpsθ となり、Xx1の絶対値はθが90゜と270゜のとき
最大で、またXy1の絶対値はθが0゜と180゜の
とき最大となるから、往復質量による一次の慣性
力の最大値X1はX1=2F1sio2となる。 また、往復質量による右側バンクの二次の慣性
力XR2及び左側バンクの二次の慣性力XL2は、 XR2=F2{cps2(θ+)+cps2(θ+)} =2F2cps2(θ+) XL2=F2{cps2(θ−+π) +cps2(θ−+π)} =2F2cps2(θ−)cps2π =2F2cps2(θ−) で、これら両慣性力XR2、XL2のx軸及びy軸に
対する合成慣性力Xx2、Xy2は、 Xx2=(XR2+XL2)cps =2F2{cps2(θ+)+cps2(θ−)} cps=4F2cps2θcps2cps Xy2=(XR2−XL2)sio =2F2{cps2(θ+)−cps2(θ−)} sio=−4F2sio2θsio2sio となり、Xx2の絶対値はθが0゜、90゜、180゜
及び270゜のとき最大で、また、Xy2の絶対値は
θが45゜、135゜、225゜及び315゜のとき最大と
なるから、往復質量にる二次の慣性力の最大値
X2は、バンク角度(一定値)により、sin、
cos、sin2、cos2の値が変化するのでX2=
4F2cps・cps2又は4F2sio・sio2のうちど
ちらか大きい値となる。 次に回転質量による慣性力については、連接棒
大端部の連接棒質量とクランクの等価質量を合計
した回転質量をm0、F0=m0・r・w2とすれば、
第1気筒及び第3気筒のクランクピン51,53
に対して作用する慣性力XR0、第2気筒及び第4
気筒のクランクピン52,54に対して作用する
慣性力XL0は、各々XR0=2F0、XL0=2F0とな
り、これら両慣性力のx軸及びy軸に対する合成
慣性力Xx0、Xy0は、 Xx0=2F0cpsθ+2F0cps(θ−π) =2F0(cpsθ−cpsθ)=0 Xy0=2F0sioθ+2F0sio(θ−π) =2F0(sioθ−sioθ)=0 となつて、回転質量による慣性力X0は発生せ
ず、つり合つている。 また、偶力のバランスについて考察するに、先
づ往復質量による一次の偶力については、第8図
に示すように中央の軸受部8から第2気筒12及
び第3気筒13までの距離を各々l、第1気筒1
1及び第4気筒14までの距離を各々2 lと
し、中央軸受部8を中心として矢印A方向の偶力
を「正」、矢印B方向の偶力を「負」とすれば、
右側バンク3においてピストン往復動方向の偶力
MR1、及び左側バンク4においてピストン往復動
方向の偶力ML1は、 MR1=2 lF1cps(θ+)−lF1cps(θ +)=lF1cps(θ−) ML1=lF1cps(θ−+π)−2 lF1cps(θ −+π)=lF1cps(θ−) で、両偶力MR1、ML1によるx軸及びy軸方向の
合成偶力Mx1、My1は、 Mx1=(MR1+ML1)cps =2 lF1cps 2 cpsθ My1=(MR1−ML1)sio =−2 lF1sio 2 sioθ となり、Mx1の絶対値はθが0゜と180゜のとき
最大で、またMy1の絶対値はθが90゜と270゜の
とき最大となるから、往復質量による一次の偶力
の最大値M1は、バンク角度(一定値)によ
り、sin、cosの値が変化するので、 M1=2 lF1cps 2又は2 lF1sio 2のうちどち
らか大きい値となる。 往復質量による右側バンクの二次の偶力MR2及
び左側バンクの二次の偶力ML2は、 MR2=2 lF2cps2(θ+) −lF2cps2(θ+)=lF2cps2(θ+) ML2=lF2cps2(θ−+π) −2 lF2cps2(θ−+π) =−lF2cps2(θ−) で、これら両偶力のx軸及びy軸に対する合成偶
力Mx2、My2は、 Mx2=(MR2+ML2)cps =lF2{cps2(θ+)−cps2(θ−)} cps=−2 lF2sio2・cps・sio2θ My2=(MR2−ML2)sio =lF2{cps2(θ+)+cps2(θ−)} sio=2 lF2sio・cps2・cps2θ となり、従つて往復質量による二次の偶力の最大
値M2は、バンク角度(一定値)により、sin
、cos、sin2、cos2の値が変化するので M2=2 lF2cps・sio2又は2 lF2sio・cps
2 のうちどちらか大きい値となる。 そして、回転質量によつてx軸方向及びy軸方
向に生ずる偶力Mx0及びMy0は、 Mx0=2 lF0cpsθ−lF0cpsθ +2 lF0cpsθ−lF0cpsθ=2F0lcpsθ My0=2 lF0sioθ−lF0sioθ +2 lF0sioθ−lF0sioθ =2F0lsioθ となり、Mx0の絶対値はθが90゜と270゜のとき
最大で、また、My0の絶対値はθが0゜と180゜
のとき最大となるから、回転質量による偶力の最
大値M0は、M0=2F0lとなる。 これに対し、前記した第9図のV型4気筒エン
ジンについてのバランスを、クランクピンの配列
を除き他は本発明と同じであると仮定して、同様
に考察すると。 先づ往復質量による一次の慣性力の最大値X1
は、 XR1=F1{cps(θ+)+cps(θ+)} =2F1cps(θ+) XL1=F1{cps(θ−−π+2) +cps(θ−−π+2)} =−2F1cps(θ+) Mx1=(MR1+ML1)cps={2F1cps(θ +)−2F1cps(θ+)}cps=0 Xy1=(XR1−ML1)sio={2F1cps(θ +)−2F1cps(θ+)}sio =4F1sio・cps(θ+) ∴X1=4F1sio また、往復質量による二次の慣性力の最大値X2
は、 XR2=F2{cps2(θ+)+cps2(θ+)} =2F2cps2(θ+) XL2=F2{cps2(θ+−π) +cps2(θ+−π)}=2F2cps2(θ+) Xx2=(XR2+XL2)cps={2F2cps2(θ +)+2F2cps2(θ+)}cps =4F2cps2・cps Xy2=(XR2−XL2)sio ={2F2cps2(θ+) −2F2cps2(θ+)sio=0 ∴X2=4F2cps 回転質量による慣性力の最大値X0は XR0=2F0、XL0=2F0 Xx0=2F0cpsθ+2F0cps{θ−(π−2)} =4F0sio・sio(θ+) Xy0=2F0sioθ+2F0sio{θ−(π−2)} =−4F0sio・cps(θ+) ∴X0=4F0sio また、往復質量による一次の偶力の最大値M1
は、 MR1=2 lF1cps2(θ+) −lF1cps2(θ+)=lF1cps(θ+) ML1=lF1cps(θ−−π+2) −2 lF1cps(θ−−π+2) =lF1{cps(θ+)・cpsπ)−2cos(θ+
)・cpsπ)=lF1cps(θ+) Mx1=(MR1+ML1)cps ={lF1cps(θ+)+lF1cps(θ +)}cps=2 lF1cps・cps(θ+) My1=(MR1−ML1)sio ={lF1cps(θ+)−lF1cps(θ +)}sio=0 ∴M1=2 lF1cps 往復質量による二次の偶力の最大値M2は、 MR2=2 lF2cps2(θ+) −lF2cps2(θ+)=lF2cps2(θ+) ML2=lF2cps2(θ−−π+2) −2 lF2cps2(θ−−π+2) =lF2cps2(θ+) Mx2=(MR2+ML2)cps =lF2{cps2(θ+)−cps2(θ +)}cps=0 My2=(MR2−ML2)sio =lF2{cps2(θ+)+cps2(θ +)}sio=2 lF2sio・cps2(θ+) ∴M2=2 lF2sio そして、回転質量による偶力の最大値M0は、 Mx0=2 lF0cpsθ−lF0cpsθ +2 lF0cps{θ−(π−2)} −lF0cps{θ−(π−2)} =lF0{cpsθ−cps(θ+2)} =2 lF0cps・cps(θ+) My0=2 lF0sioθ +2 lF0sio{θ−(π−2)} −lF0sio{θ−(π−2)} =lF0{sioθ−sio(θ+2)} =2 lF0cps・sio(θ+) ∴M0=2 lF0cps 以上の結果を、表にまとめると次表の通りにな
る。
【表】
以上の通り、左右両バンクにおける両気筒の爆
発間隔を360゜にして、左右両バンクの各々につ
いてデユアルエキゾースト方式を適用し得るよう
にするに当り、本発明によれば、回転質量による
慣性力は発生しないと共に、往復質量による一次
の慣性力及び二次の慣性力は第9図に示すものよ
り小さくなるから、これら慣性力を消去するため
にクランク軸9に対して設けられるバランスウエ
イト35,36は第3図〜第6図に示すように、
小さくできるのであり、また、本発明によれば、
回転質量による偶力は第9図のものより大きくな
るが、往復質量による一次及び二次の偶力はいず
れも逆に小さくなるので、これ偶力を消去するた
めバランスシヤフト29は、第9図のエンジンに
おけるバランスシヤフトよりも全体として小さく
できるのである。 従つて本発明は、左右両バンクの各々について
デユアルエキゾースト方式を適用することができ
るから、V型4気筒エンジンにデユアルエキゾー
スト方式を適用する場合に、排気管が複雑で且つ
長くなることがなく、排気管の取付けスペースを
著しく縮少できると共に、デユアルエキゾースの
作用を減ずることなく適用できて、エンジンの出
力を効果的に向上できるのである。 しかも、クランク軸におけるバランスウエイト
の小型化によつて、クランク軸をそれだけ細径に
できるから、クランク軸が軽るくなつて共振周波
数を高くできて捩り振動を低減できると共に、前
記両バンクの各々についてのデユアルエキゾース
トの適用による排気管の簡略化、バランスウエイ
ト及びバランスシヤフトの小径化更にはクランク
軸の細径化によつて、エンジン全体の軽量化と小
型化を有効に達成できる効果を有する。
発間隔を360゜にして、左右両バンクの各々につ
いてデユアルエキゾースト方式を適用し得るよう
にするに当り、本発明によれば、回転質量による
慣性力は発生しないと共に、往復質量による一次
の慣性力及び二次の慣性力は第9図に示すものよ
り小さくなるから、これら慣性力を消去するため
にクランク軸9に対して設けられるバランスウエ
イト35,36は第3図〜第6図に示すように、
小さくできるのであり、また、本発明によれば、
回転質量による偶力は第9図のものより大きくな
るが、往復質量による一次及び二次の偶力はいず
れも逆に小さくなるので、これ偶力を消去するた
めバランスシヤフト29は、第9図のエンジンに
おけるバランスシヤフトよりも全体として小さく
できるのである。 従つて本発明は、左右両バンクの各々について
デユアルエキゾースト方式を適用することができ
るから、V型4気筒エンジンにデユアルエキゾー
スト方式を適用する場合に、排気管が複雑で且つ
長くなることがなく、排気管の取付けスペースを
著しく縮少できると共に、デユアルエキゾースの
作用を減ずることなく適用できて、エンジンの出
力を効果的に向上できるのである。 しかも、クランク軸におけるバランスウエイト
の小型化によつて、クランク軸をそれだけ細径に
できるから、クランク軸が軽るくなつて共振周波
数を高くできて捩り振動を低減できると共に、前
記両バンクの各々についてのデユアルエキゾース
トの適用による排気管の簡略化、バランスウエイ
ト及びバランスシヤフトの小径化更にはクランク
軸の細径化によつて、エンジン全体の軽量化と小
型化を有効に達成できる効果を有する。
第1図〜第8図は本発明の実施例を示し、第1
図は本発明V型エンジンの平面図、第2図は第1
図のエンジンを前面から見たときの図、第3図は
クランク軸の正面図、第4図は第3図の−視
断面図、第5図は第3図の−視断面図、第6
図は第3図の−視断面図、第7図はエンジン
のバランスを求めるためにエンジンを前面から見
たときの図、第8図はエンジンを平面に展開した
ときの平面図、第9図は本発明に至る以前のV型
エンジンを第7図と同じように見たときの図であ
る。 1……エンジン本体、2……クランクケース、
3……右側バンク、4……左側バンク、9……ク
ランク軸、11……第1気筒、12……第2気
筒、13……第3気筒、14……第4気筒、28
……カム軸、35,36……バランスウエイト、
29……バランスシヤフト、6,7,8……軸受
部、31,32,33,34……ピストン、4
1,42,43,44……連接棒、51……第1
気筒クランクピン、52……第2気筒クランクピ
ン、53……第3気筒クランクピン、54……第
4気筒クランクピン。
図は本発明V型エンジンの平面図、第2図は第1
図のエンジンを前面から見たときの図、第3図は
クランク軸の正面図、第4図は第3図の−視
断面図、第5図は第3図の−視断面図、第6
図は第3図の−視断面図、第7図はエンジン
のバランスを求めるためにエンジンを前面から見
たときの図、第8図はエンジンを平面に展開した
ときの平面図、第9図は本発明に至る以前のV型
エンジンを第7図と同じように見たときの図であ
る。 1……エンジン本体、2……クランクケース、
3……右側バンク、4……左側バンク、9……ク
ランク軸、11……第1気筒、12……第2気
筒、13……第3気筒、14……第4気筒、28
……カム軸、35,36……バランスウエイト、
29……バランスシヤフト、6,7,8……軸受
部、31,32,33,34……ピストン、4
1,42,43,44……連接棒、51……第1
気筒クランクピン、52……第2気筒クランクピ
ン、53……第3気筒クランクピン、54……第
4気筒クランクピン。
Claims (1)
- 1 右側バンクに第1気筒及び第3気筒を、左側
バンクに第2気筒及び第4気筒を備え、且つ共通
のクランク軸を備えたV型4気筒エンジンにおい
て、第1気筒と第3気筒の爆発間隔を360゜にし
て、その両気筒におけるクランクピンを同じ位相
位置に配設する一方、第2気筒と第4気筒の爆発
間隔を360゜にしてその両気筒におけるクランク
ピンを、同じ位相位置で且つ前記第1気筒及び第
3気筒のクランクピンとは180゜の位相位置に配
設し、前記右側バンクにおける両気筒の排気管を
1本の主排気管に、左側バンクの両気筒の排気管
を一本の主排気管に各々合流するように構成した
ことを特徴とするV型4気筒エンジン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5318279A JPS55146233A (en) | 1979-04-27 | 1979-04-27 | V-type four-cylinder engine |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5318279A JPS55146233A (en) | 1979-04-27 | 1979-04-27 | V-type four-cylinder engine |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS55146233A JPS55146233A (en) | 1980-11-14 |
JPS6138333B2 true JPS6138333B2 (ja) | 1986-08-28 |
Family
ID=12935721
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5318279A Granted JPS55146233A (en) | 1979-04-27 | 1979-04-27 | V-type four-cylinder engine |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS55146233A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS592975U (ja) * | 1982-06-30 | 1984-01-10 | 株式会社小松製作所 | V形エンジンの吸気コネクタ装置 |
-
1979
- 1979-04-27 JP JP5318279A patent/JPS55146233A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS55146233A (en) | 1980-11-14 |
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