JPH09166126A - 並列多気筒エンジンのクランク構造 - Google Patents
並列多気筒エンジンのクランク構造Info
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- JPH09166126A JPH09166126A JP34674195A JP34674195A JPH09166126A JP H09166126 A JPH09166126 A JP H09166126A JP 34674195 A JP34674195 A JP 34674195A JP 34674195 A JP34674195 A JP 34674195A JP H09166126 A JPH09166126 A JP H09166126A
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Abstract
なスロットル操作を必要とすることなく、エンジンの回
転により発生するトルクを脈動的に変動させることがで
きて、エンジンにより駆動される駆動輪のトラクション
を向上させることができるものとする。 【解決手段】 4個以上の偶数の気筒が並列的に配置さ
れている並列多気筒エンジンにおいて、クランク軸1の
回転中心Oに対する各クランクピン11,12,13,
14の配置角度を、各気筒の爆発が不等間隔となるよう
に設定する。
Description
される並列4気筒エンジン(パラレル4)や並列6気筒
エンジン(パラレル6)のような並列多気筒エンジンに
関する。
エンジンでは、通常、各気筒の爆発が等間隔となるよう
に、すなわち、4気筒エンジン(パラレル4)では、ク
ランク軸1/2回転毎に何れか1つの気筒で爆発が起き
るように、2個ずつのクランクピンがクランク角(クラ
ンク軸回転中心に対する角度)を180°として等角度
で配置されており、また、6気筒エンジン(パラレル
6)では、クランク軸1/3回転毎に何れか1つの気筒
で爆発が起きるように、2個ずつのクランクピンがクラ
ンク角を120°として等角度で配置されている。
な従来の並列多気筒エンジンでは、エンジンにおける各
気筒の爆発が略等間隔で起きることにより、運転状態が
一定の時にはトルク変動が殆ど無いことから、該エンジ
ンを搭載した自動二輪車では、加速時の無造作なスロッ
トル操作により駆動輪(後輪)が瞬間的に路面に対して
スリップすると、そのままの運転状態では駆動輪の回転
トルクが一定であるために滑り続けてしまうこととな
る。
自動二輪車で、加速時にトラクションを維持しながら最
大の加速力を得るには、操縦者の手動による微妙なスロ
ットル操作がどうしても必要となってくる。
解決するために、上記の請求項1に記載したように、4
個以上の偶数の気筒が並列的に配置されている並列多気
筒エンジンにおいて、クランク軸の回転中心に対する各
クランクピンの配置角度が、各気筒の爆発が不等間隔と
なるように設定されていることを特徴とするものであ
る。
ランク構造において、上記の請求項2に記載したよう
に、クランク軸全体に働く一次慣性偶力が略0となるよ
うに、それぞれの気筒のクランクピンに対して、それぞ
れのバランスウエイトの重心位置が、クランクピンから
180°の位置よりずらされていることを特徴とするも
のである。
ンのクランク構造の実施形態について図面に基づいて説
明する。
気筒エンジンのクランク構造の概略を示すもので、並列
に配置された第1〜第4気筒に共通するクランク軸1に
は、各気筒のそれぞれのピストン(図示せず)にそれぞ
れコンロッド(図示せず)を介して連結されるそれぞれ
のクランクピン11,12,13,14が、クランク軸
1の回転中心Oに対して、クランクピン11とクランク
ピン12が180°の角度を隔てて配置され、クランク
ピン12とクランクピン13が45°の角度を隔てて配
置され、クランクピン13とクランクピン14が180
°の角度を隔てて配置された状態で、軸方向に間隔を置
いて設けられている。
1の軸線方向から見て、第1気筒のクランクピン11と
第2気筒のクランクピン12が、クランク軸1の回転中
心Oを通る同一平面X上で回転中心Oに対して対向して
配置され、第3気筒のクランクピン13と第4気筒のク
ランクピン14が、クランク軸1の回転中心Oを通る同
一平面Y上で回転中心Oに対して対向して配置され、且
つ、平面Xに対して平面Yがクランク軸の回転方向Rと
反対方向に45°だけずれるように、各クランクピン1
1,12,13,14の位置が設定されている。
筒エンジンでは、第1気筒−第2気筒−第3気筒−第4
気筒の順で点火されることにより、第1気筒の爆発から
クランク軸1が180°回転した段階で第2気筒が爆発
し、第2気筒の爆発からクランク軸1が更に45°だけ
回転した段階で第3気筒が爆発し、第3気筒の爆発から
クランク軸1が更に180°回転した段階で第4気筒が
爆発し、第4気筒の爆発からクランク軸1が315°回
転した段階で第1気筒が爆発するというように、各気筒
での爆発が不等間隔で繰り返されることとなる。
では、図3および図4に示すように、並列に配置された
第1〜第4気筒の各クランクピン11,12,13,1
4が、全てクランク軸1の回転中心Oを通る同一平面X
上に位置していて、クランク軸1の回転中心Oに対し
て、クランクピン11,14とクランクピン12,13
が対向した状態で、クランク軸1の軸方向に間隔を置い
て設けられている。
列4気筒エンジンでは、第1気筒−第2気筒−第4気筒
−第3気筒、または、第1気筒−第3気筒−第4気筒−
第2気筒の順で点火されることにより、クランク軸1が
180°回転する毎に何れか1つの気筒が爆発して、各
気筒の爆発が等間隔で繰り返されることとなる。
筒エンジンの点火の順序を第1気筒−第2気筒−第3気
筒−第4気筒とする場合には、各気筒からの排気通路
は、第1気筒の排気通路と第3気筒の排気通路を集合さ
せ、第2気筒の排気通路と第4気筒の排気通路を集合さ
せてから、それら2本の集合排気通路を1本に集合させ
るのが好適である。
ンク軸1の場合、各クランクピン11,12,13,1
4のそれぞれのウエブに付けるバランスウエイトを、各
クランクピン11,12,13,14毎にそれぞれのピ
ストンの上下動による一次慣性力と釣り合ったものにす
ると、各クランクピン11,12,13,14に一次慣
性力の働く時期が不等間隔であるため、クランク軸1全
体について見ると、クランクピン12とクランクピン1
3の中間位置を中心としてクランク軸1が振れるよう
に、一次慣性偶力が働くことになる。
防ぐために、クランク軸1とは別軸で平行な1軸あるい
は2軸のバランサーを、クランク軸1に対して所定の位
置に配置することにより、一次慣性偶力を打ち消すこと
もできるが、本実施形態では、そのような別軸のバラン
サーを特に設置することなく、各気筒トータルでクラン
ク軸1に働く一次慣性偶力を打ち消して略0とすること
により、クランク軸1の振れを防いでいる。
ン11とクランクピン14のアンバランス、および、ク
ランクピン12とクランクピン13のアンバランスを、
平面Xと平面Yの中間の角度(XからY側に22.5
°)の方向に出すようにして、全体のアンバランスを釣
り合った状態とすることにより、各気筒トータルでクラ
ンク軸1に働く一次慣性偶力を略0とすることが可能と
なる。
エブに付けるウエイトとして、各クランクピン11,1
2,13,14に対して、クランクピン付近の重量によ
る回転重量(Wr)を完全一次バランスとするためのウ
エイト(CWr)を設定すると共に、ピストンの往復重
量(m)による一次慣性力をアンバランスの方向に出す
ためのウエイト(CWt)を設定する。
ランクピン11について見ると、回転重量(Wr)のた
めのウエイト(CWr)を回転中心Oを挟んでクランク
ピン11と対向する位置(クランクピン11から180
°の位置)に設定し、且つ、往復重量(m)のかかる方
向と直交する方向に対して回転中心Oからアンバランス
を出した分(22.5°)だけずらせた位置で、CWt
=m・sinα(m=往復重量 α=22.5°)とし
て、一次慣性力をアンバランスの方向Fに出すためのウ
エイト(CWt)を設定するもので、結果的には、両方
のウエイト(CWr),(CWt)のトータルのウエイ
ト(CW)が、バランスウエイトの本来の重心位置(ク
ランクピン11から180°の位置)に対して、その重
心位置がずらされた状態でクランクウエブに付けられ
る。
有する並列4気筒エンジンによれば、各気筒での爆発が
不等間隔で繰り返されて、各気筒の爆発行程でのピスト
ンの移動によって発生するエンジンの回転トルクが脈動
的に変動することとなる。
を搭載した自動二輪車では、加速時の無造作なスロット
ル操作により、駆動輪(後輪)が瞬間的に路面に対して
スリップした時にも、そのままの運転状態でもエンジン
により駆動されている駆動輪の回転トルクが脈動的に変
動していることにより、滑り続けることなく、路面に対
する駆動輪のトラクションが自動的に回復されることと
なるため、加速時の微妙なスロットル操作が不要とな
る。
クランクピン11,12,13,14に対して、それぞ
れのバランスウエイト(CW)の重心位置を、クランク
ピンから180°の位置よりずらせて、アンバランスを
意図的に作ることにより、クランク軸1全体に働く一次
慣性偶力を略0としているため、別軸のバランサー特に
設置することなく、各気筒での爆発が不等間隔となるこ
とにより発生するクランク軸1の振れを防ぐことができ
る。
に作ることによりクランク軸1の振れを防ぐという技術
思想によれば、本実施形態のように別軸のバランサーを
全く廃止しないまでも、別軸のバランサーの機能を軽減
させることが可能となるため、クランク軸とバランサー
軸の間のクランクケースの剛性(強度)上有利なものと
なる。
ンク構造を並列4気筒エンジンによる一実施形態によっ
て説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定される
ものではなく、例えば、クランクピン11,12とクラ
ンクピン12,13のずらせ角度については、45°に
限らず、適宜角度を変更することにより実施することも
可能であり、また、図7あるいは図8に示すように、各
クランクピンの位置関係を変更したり、それに応じてバ
ランスウエイトの付け方や点火の順序を変更することに
より実施することも可能であり、さらには、並列4気筒
エンジンだけでなく、並列6気筒エンジンに対しても実
施可能なものである。
エンジンのクランク構造によれば、微妙なスロットル操
作を必要とすることなく、エンジンの回転により発生す
るトルクを脈動的に変動させることができて、エンジン
により駆動される駆動輪のトラクションを向上させるこ
とができる。
のクランク構造の概略を示す斜視説明図。
回転中心に対する各クランクピンの配置関係を示すクラ
ンク軸線方向から見た説明図。
例を示す斜視説明図。
回転中心に対する各クランクピンの配置関係を示すクラ
ンク軸線方向から見た説明図。
軸全体に働く一次慣性偶力を略0とするための、各クラ
ンクピンに対するアンバランスの取り出し方向を示す説
明図。
次慣性力を出すための、クランクピンに対するバランス
ウエイトの付け方を示す説明図。
ンのクランク構造について、クランク軸回転中心に対す
る各クランクピンの配置関係を示すクランク軸線方向か
ら見た説明図。
ンジンのクランク構造について、クランク軸回転中心に
対する各クランクピンの配置関係を示すクランク軸線方
向から見た説明図。
Claims (2)
- 【請求項1】 4個以上の偶数の気筒が並列的に配置さ
れている並列多気筒エンジンにおいて、クランク軸の回
転中心に対する各クランクピンの配置角度が、各気筒の
爆発が不等間隔となるように設定されていることを特徴
とする並列多気筒エンジンのクランク構造。 - 【請求項2】 クランク軸全体に働く一次慣性偶力が略
0となるように、それぞれの気筒のクランクピンに対し
て、それぞれのバランスウエイトの重心位置が、クラン
クピンから180°の位置よりずらされていることを特
徴とする請求項1に記載の並列多気筒エンジンのクラン
ク構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34674195A JP3656921B2 (ja) | 1995-12-13 | 1995-12-13 | 並列4気筒エンジンのクランク構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34674195A JP3656921B2 (ja) | 1995-12-13 | 1995-12-13 | 並列4気筒エンジンのクランク構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09166126A true JPH09166126A (ja) | 1997-06-24 |
JP3656921B2 JP3656921B2 (ja) | 2005-06-08 |
Family
ID=18385505
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34674195A Expired - Fee Related JP3656921B2 (ja) | 1995-12-13 | 1995-12-13 | 並列4気筒エンジンのクランク構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3656921B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2007119360A1 (ja) * | 2006-03-16 | 2009-08-27 | 川崎重工業株式会社 | 車両および車両用のモータ制御装置 |
JP2010150948A (ja) * | 2008-12-24 | 2010-07-08 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | インラインエンジン |
JP2012149533A (ja) * | 2011-01-17 | 2012-08-09 | Suzuki Motor Corp | エンジンの振動抑制機構 |
JP2016037881A (ja) * | 2014-08-06 | 2016-03-22 | 本田技研工業株式会社 | 3気筒エンジン |
CN109611512A (zh) * | 2019-02-15 | 2019-04-12 | 广西玉柴机器股份有限公司 | 发动机曲轴的平衡结构 |
-
1995
- 1995-12-13 JP JP34674195A patent/JP3656921B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US7874279B2 (en) | 2006-03-16 | 2011-01-25 | Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha | Vehicle and motor controller for vehicle |
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CN109611512B (zh) * | 2019-02-15 | 2023-08-01 | 广西玉柴机器股份有限公司 | 发动机曲轴的平衡结构 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3656921B2 (ja) | 2005-06-08 |
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