JPH0772575B2 - 摩擦材 - Google Patents

摩擦材

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JPH0772575B2
JPH0772575B2 JP61284215A JP28421586A JPH0772575B2 JP H0772575 B2 JPH0772575 B2 JP H0772575B2 JP 61284215 A JP61284215 A JP 61284215A JP 28421586 A JP28421586 A JP 28421586A JP H0772575 B2 JPH0772575 B2 JP H0772575B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば自動車のブレーキパッド、ブレーキラ
イニング、クラッチフェーシングとして使用される摩擦
材に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、自動車のブレーキパッド、ブレーキライニング、
クラッチフェーシング等に使用される摩擦材の基材とし
てアスベストが多く使用されている。しかしアスベスト
が人体に有害であるという報告が出されてからは、アス
ベストを含まない摩擦材の研究がなされている。その多
くは基材としてガラス繊維や金属繊維、耐熱性有機繊維
を使うものである。
ガラス繊維を基材とした摩擦材は、特開昭55−29580号
公報に開示されている。同公報に開示された摩擦材は、
開繊されたガラス繊維を他の材料とともに熱硬化性樹脂
に混練し加熱、加圧成形している。ところが、このよう
に開繊されたガラス繊維を使用していると、繊維自体の
強度が低下し、加圧成形時に折れてしまい、基材繊維と
しての役割を果たさないことになり、延いては摩擦材の
剪断強度が低下してしまう。また摩耗が増大することに
もなる。
このような点を改良するため、ガラス繊維をチョップド
ストランドのままで用いた摩擦材が特開昭58−7475号公
報に開示されている。この摩擦材は、上記欠点は解消さ
れる方向にあるが、ブレーキとして用いた場合、性能が
不充分である。特に、露結が生じやすいとき、例えば朝
一番や、雨あがり後、ブレーキをかけると衝撃的に制動
されたり、異常音が発生したりする。俗に云われるカッ
クンブレーキ、ブレーキ鳴きを生じ、運転者に不快感を
与える。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は上記に鑑みてなされたもので、人体に無害の材
料を使い、剪断強度や耐摩耗性が十分にあり、しかも衝
撃的な制動や異常音の発生がない摩擦材を提供しようと
するものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、ガラス繊維を用いた摩擦材について鋭意
研究を続けた結果、以下の知見を得た。摩擦材の基材繊
維としてガラス繊維をチョップドストランドのままで使
用する場合、チョップドストランドを構成するフィラメ
ント(短繊維)の繊維長および束ねる本数により、摩擦
材の諸性能が大幅に変化する。すなわち、ガラス繊維の
長さが短すぎると必要な剪断強度が得られず、逆に長す
ぎると加圧成形時にガラスのバックラッシュで、摩擦材
が割れてしまうことがある。また収束本数が少なすぎる
と必要な剪断強度が得られず、逆に多すぎるとガラス繊
維が形成する大きな気孔のために衝撃的な制動や異常音
の発生が生じやすい。
上記知見の下になされた本発明の摩擦材は、ガラス繊維
5〜30重量%を基材繊維とし、熱硬化性樹脂および摩擦
調整剤とを含み、そのガラス繊維は繊維長1〜3mmの短
繊維50〜200本をガラス繊維の重量に対して0.5重量%以
上の酢酸ビニルで固めたチョップドストランドで構成し
ている。
基材繊維として上記ガラス繊維以外に有機繊維(例えば
レーヨン、コットン)、耐熱性有機繊維(例えば芳香族
ポリアミド繊維、ノボロイド繊維)、無機繊維(例えば
ロックウール、炭素繊維、スチールファイバや真鍮ファ
イバ、銅ファイバ等の金属繊維)を混在させてもよい。
熱硬化性樹脂としては、例えばフェノール系樹脂、エポ
キシ系樹脂、メラミン系樹脂などである。摩擦調整剤は
有機および無機粉末配合剤で、例えばカシューダスト、
グラファイト、金属硫化物(二硫化モリブデン、三硫化
アンチモン、硫化鉛等)、金属酸化物(酸化ジルコニウ
ム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化硅素
等)、金属粉(銅粉、真鍮粉、亜鉛粉等)で単数種また
は複数種混合して用いられる。
なおガラス繊維は繊維径3〜15μmが好ましく、また他
の繊維や熱硬化性樹脂、摩擦調整剤と混合する時、スト
ランドが構成するフィラメントの状態に開繊しない程度
の結束力をもたせるため、接着剤が付着している。接着
剤は、酢酸ビニルが好ましく、ガラス繊維に対して0.5
重量%程度以上付着していないと開繊してしまう。
〔作用〕
チョップストランドは、適量な酢酸ビニルで固めてある
ため、開繊がないし、また、酢酸ビニルの適度な可撓性
により弾性がある。繊維基材はガラス繊維5〜30重量%
を含むため、強度が得られ摩擦材が摩耗しにくい。5重
量%程度より少ないと剪断強度が不足し、30重量%程度
を越すと摩耗性が著しく増大する。ガラス繊維の長さが
1mm以上あるため剪断強度の為に一層好ましく、3mm以下
にして長すぎないため加圧成形時におけるガラス繊維の
バックラッシュを生じることもない。ガラス繊維の束ね
る本数が50本〜200本にしてあるため、剪断強度が不足
することがない。またガラス繊維の形成する気孔がさほ
ど大きくなることがないので、露結が生じやすいときに
起りやすい衝撃的な制動や異常音の発生がない。
〔実施例〕
以下、本発明を適用する摩擦材としてブレーキ摩擦材を
製造し、その性能試験をした実施例を詳細に説明する。
実施例のブレーキ摩擦材は、従来から知られた、いわゆ
るモールド法で製造できる。先ず所定量の繊維基材と熱
硬化性樹脂と摩擦調整剤を混合機で約15分間混合する。
その混合材料を加圧型内に入れ、常温のまま、300Kg/cm
2で1分間加圧して予備成形する。この予備成形物をホ
ットプレス型に入れて150℃、300Kg/cm2で10分間加圧し
て加熱成形する。それを250℃で3時間熱処理してアフ
タキュアが完了する。そして平面研磨機で所定の厚みに
研磨し、ブレーキ摩擦材が出来上がる。
下記の表の実施例1〜実施例5および比較例6〜比較例
12には、上記方法により試作したブレーキ摩擦材の各成
分の配合組成(重量%)が示してある。実施例1〜実施
例5は本発明を適用した配合組成であり、比較例6〜比
較例12は本発明を適用外の配合組成である。
表中の耐熱性有機繊維は芳香族ポリアミド繊維、無機繊
維は真鍮繊維、熱硬化性樹脂はフェノール樹脂、摩擦調
整剤はカシューダストと銅粉を用いた。
なお比較例7の組成では、使用したガラス繊維が長すぎ
る(6mm)ため、加圧成形時にガラスのバックラッシュ
で摩擦材が割れて成形が不可能であった。
表の各例の配合によって得たブレーキ摩擦材についてテ
ストピース(寸法4×10×300mm)を切り出し、加圧試
験機にて長手方向(300mm)の両端を保持し、その中心
部に10mm巾方向から加圧して剪断強度を求める。その結
果が第1図に示してある。同図から解るように、ガラス
繊維を使い、その繊維長が1〜3mmで収束本数が50本以
上の摩擦材実施例1〜実施例5および比較例9・比較例
12)は剪断強度が優れている。
各例の摩擦材についてブレーキダイナモメータ試験機で
摩耗試験をした。摩耗試験方法は、JASO−C427−83に準
じて行った。試験条件は以下の通りである。ブレーキ型
式:PD51s、ディスクロータ:18mmベンチレーテッドタイ
プ、イナーシャ(負荷):5.0Kgms2。摩耗試験の結果は
第2図のグラフに示してある。このグラフに示されるよ
うに、実施例1〜実施例5および比較例9の摩擦材は、
他の例1の摩擦材よりも耐摩耗性が良い。
また衝撃的な制動(カックンブレーキ現象)についても
ブレーキダイナモメータ試験機で試験を行った。試験条
件は以下の通りである。ブレーキ型式:PD51s、ディスク
ロータ:18mmベンチレーテッドタイプ、イナーシャ(負
荷):4.5Kgms2。試験機に摩擦材サンプルを取り付け、
制動初速度Vo=65Km/h、制動減速度α=0.35Gにて制動
前のロータ温度120℃で200回すり合わせを行う。その
後、ディスクロータ温度を30℃まで冷却し、ロータの両
面に蒸留水を2ml滴下し、ロータ面に均一な水の膜を形
成する。そのような条件下で制動初速度Vo=50Km/h、制
動減速度α=0.2G、制動前ブレーキ温度30℃で10回制動
し、その時の摩擦係数μを求める。結果は第3図のグラ
フに示してある。このグラフに示されるように、実施例
1〜実施例5の摩擦材の摩擦係数μは安定しているが、
比較例9の摩擦材の摩擦係数μは変化が大きく衝撃的な
制動がかかる。また実施例1〜実施例5の摩擦材はブレ
ーキ鳴きが無かったが、比較例9の摩擦材はかなりブレ
ーキ鳴きがあった。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明を適用した摩擦材は、剪断
強度や耐摩耗性が十分にあり、露結が生じやすいときで
も衝撃的な制動や異常音の発生がない。しかも健康に有
害で使用が制限されつつあるアスベストを含んでいな
い。このように本発明の摩擦材は要求に適合した優れた
ものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は剪断強度試験結果を示す図、第2図は耐摩耗性
試験結果を示す図、第3図は摩擦係数μの変化を示す図
である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス繊維5〜30重量%を基材繊維とし、
    熱硬化樹脂および摩擦調整剤とを含み、該ガラス繊維は
    繊維長1〜3mmの短繊維50〜200本を束ねてガラス繊維の
    重量に対して0.5%以上の酢酸ビニルで固めたチョップ
    ドストランドであることを特徴とする摩擦材。
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