JPH05247441A - 摩擦材 - Google Patents

摩擦材

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JPH05247441A
JPH05247441A JP4683392A JP4683392A JPH05247441A JP H05247441 A JPH05247441 A JP H05247441A JP 4683392 A JP4683392 A JP 4683392A JP 4683392 A JP4683392 A JP 4683392A JP H05247441 A JPH05247441 A JP H05247441A
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JP
Japan
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friction
friction material
average particle
zirconium oxide
amount
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JP4683392A
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English (en)
Inventor
Norio Misawa
紀雄 三澤
Toshihiko Yuasa
俊彦 湯浅
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Aisin Chemical Co Ltd
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Aisin Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 所要の摩擦係数を保持するとともに、相手材
の摩耗量を低減する。 【構成】 基材繊維と、結合剤と、充填剤とからなる摩
擦材において、前記充填剤の中に、平均粒子径が0.5
〜20μmの酸化ジルコニウムを全体に対して1〜25
重量%添加した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は摩擦材に関するもので、
特に、自動車のブレーキライニング、クラッチ用フェー
シング等に使用される摩擦材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のドラムブレーキ、ディス
クブレーキ等に使用されているブレーキライニングなど
の摩擦材はブレーキドラム、ディスクロータの回転を止
め、運動エネルギーを熱エネルギーに変えるために高温
となる。したがって、耐熱性、耐摩耗性が要求されると
ともに、摩擦係数の変化の少ない安定した摩擦特性が要
求される。そこで、これらの各種の特性を満足するため
に、摩擦材は複合材料によって構成されている。即ち、
摩擦材としては、ガラス繊維、アラミド繊維等の基材繊
維、グラファイト、二硫化モリブデン等の充填剤、フェ
ノール樹脂等の結合剤などを複合化した材料より構成さ
れている。
【0003】また、充填剤は、前記グラファイト、二硫
化モリブデン等の潤滑剤の他、有機ダスト、金属粉末、
無機配合剤などが使用されている。
【0004】更に、摩擦材の摩擦係数を確保するため
に、添加剤としてアルミナ等のモース硬さが7以上のア
ブレッシブ剤を使用したり、モース硬さが5〜8程度の
アブレッシブ剤の添加量を多くし、或いは、粒子径の大
きいものを使用することがある。
【0005】なお、他に前記摩擦材の摩擦係数を顕著に
向上する充填剤として、酸化ジルコニウムがあり、例え
ば、特開昭57−109883号公報、特開昭62−2
0581号公報、特開平3−185030号公報には、
それに関連する技術が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のアブ
レッシブ剤を用いたものは、所定の摩擦係数は確保でき
ても相手材であるロータが鋳鉄等で形成されているため
に摩擦材中のアブレッシブ剤等によって研削され、その
結果、使用寿命が短かくなるとともに、この相手材の偏
摩耗によってブレーキ振動が発生する等の不具合があっ
た。
【0007】そこで、本発明は、所要の摩擦係数を保持
しつつ、相手材の摩耗量を低減できる摩擦材の提供を課
題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる摩擦材
は、基材繊維と、結合剤と、充填剤とからなる摩擦材に
おいて、前記充填剤の中に、平均粒子径が0.5〜20
μmの酸化ジルコニウムを摩擦材料総量に対して1〜2
5重量%添加したものである。
【0009】
【作用】本発明においては、平均粒子径が0.5μm以
上の酸化ジルコニウムを1重量%以上添加したことによ
って摩擦材の所要の材料強度、対摩耗性及び摩擦特性を
を確保できる。しかも、その酸化ジルコニウムの平均粒
子径を20μm以下とし、かつ、添加量を25重量%以
下に限定しているので、相手材に対する研削力を緩和
し、その摩耗量を低減できる。
【0010】
【実施例】以下、本発明を自動車のブレーキパッドに具
体化した実施例を説明する。
【0011】摩擦材の配合は図1に示した、本発明の実
施例及び比較例における摩擦材の構成成分の配合比と、
摩擦係数及び相手材の摩耗量の試験結果とを示す表図の
通りであり、6種類の実施例及び3種類の比較例のブレ
ーキパッドを製作した。
【0012】本実施例では基材繊維として、芳香族ポリ
アミド繊維、チタン酸カリウム繊維、スラグウールを使
用した。前記芳香族ポリアミド繊維は芳香族を含むモノ
マーがアミド結合して高分子化したものであり、本実施
例においては、代表的なポリアミド繊維であるケブラー
繊維(デュポン社製)を使用した。
【0013】結合剤はフェノール樹脂系結合剤を使用し
た。
【0014】充填剤は、グラファイト、カシューダス
ト、銅粉、硫酸バリウム及び酸化ジルコニウムを用い
た。
【0015】実施例及び比較例においては、ポリアミド
繊維から銅粉までの成分の配合量は不変とし、酸化ジル
コニウムの平均粒子径及び配合量を各種相違させた。実
施例における酸化ジルコニウムは平均粒子径を1、2、
6、8μmの4段階とし、それぞれ5重量%を配合し、
更に、平均粒子径が2μmのものについては10及び1
5重量%配合のものを追加した。比較例における酸化ジ
ルコニウムは平均粒子径を大きくして50μmとしたも
の、及び、平均粒子径2μmについて配合量を0.5重
量%、30重量%と上下限近辺の配合量としたものを作
成した。
【0016】試験用ブレーキパッドは従来から知られた
モールド法により製作した。
【0017】まず、図1に従って混合したものを常温で
加圧して予備成形し、次いで、160℃に保持された金
型に投入して面圧300kg/cm2 のプレス圧を加え、ガ
ス抜きを行ないながら10分間保持して成形体を得た。
そして、この成形体を220℃で更に10時間加熱して
熱硬化性樹脂の硬化を行ない、所定の厚さに研磨してブ
レーキパッドを得た。
【0018】次に、上記によって製作された実施例及び
比較例のブレーキパッドの制動試験における摩擦係数μ
及び相手材であるロータの摩耗量の測定結果と評価を説
明する。
【0019】試験は、各ブレーキライニングをブレーキ
ダイナモメータに取付けて行ない、キャリパ型式:PD
51−18V、イナーシャ:4.0kgf ・ms2 、初速
度:50km/h 、減速度:0.3Gの各条件で、試験コ
ードをJASOの第一フェードに準じたものとして、2
50℃における摩擦係数μとロータの1000回当りの
摩耗量を測定した。
【0020】以上の試験結果を図1の下欄に示す。
【0021】図1において、実施例1〜6のブレーキパ
ッドは、酸化ジルコニウムの平均粒子径が1、2、6、
8μm、添加量が5、10、15重量%において、摩擦
係数μは0.37〜0.40の値を示した。この値は一
般の自動車用のブレーキパッドとしての所要の制動性能
を示すものである。このときの1000回当りロータ摩
耗量は7〜9μmと小さな値を示している。
【0022】一方、比較例では、酸化ジルコニウムの平
均粒子径が2μmで添加量が30%の比較例1、及び、
平均粒子径が50μmで添加量が5重量%の比較例2で
は所要の摩擦係数μは確保されているが、摩耗量は15
μmと大きな値を示し、相手材は著しく摩耗しているこ
とが分る。逆に、平均粒子径が2μmで添加量が0.5
重量%の比較例3の場合には、摩耗量は6μmと小さい
が、摩擦係数μは0.32しかないため、所要の制動力
を期待できないことが分る。
【0023】これらの結果より、酸化ジルコニウムの平
均粒子径が0.5μm以下、或いは、添加量が1重量%
以下では摩擦係数μに対する効果を発揮できず、また、
粒子径が20μmを越え、或いは、添加量が25重量%
を越えると、相手材の摩耗が著しくなると考えられる。
このため、酸化ジルコニウムは平均粒子径を0.5〜2
0μmとし、かつ、その添加量を1〜25重量%とした
場合が良好であると判断される。
【0024】このように、上記実施例の摩擦材は、基材
繊維と、結合剤と、充填剤とからなる摩擦材において、
前記充填剤の中に、平均粒子径が0.5〜20μmの酸
化ジルコニウムを全体に対して1〜25重量%添加した
ものである。
【0025】したがって、上記実施例によれば、酸化ジ
ルコニウムの平均粒子径を0.5〜20μmと小さく
し、かつ、添加量を1〜25重量%に限定したことによ
って、摩擦材の所要の材料強度、対摩耗性及び摩擦特性
を確保できる一方、相手材の摩耗量を著しく小さくでき
るので、長寿命化でき、自動車のブレーキパッドとして
使用した場合の安全性を向上できる。
【0026】ところで、上記各実施例の各構成成分は、
図1に示したものとしているが、本発明を実施する場合
には、これに限定されるものではなく、摩擦材の使用用
途に応じて適宜選定することができる。例えば、基材繊
維として、他に、ロックウール、シリケート繊維、アル
ミナ繊維、カーボン繊維等の無機繊維、スチール繊維、
ステンレススチール繊維等の金属繊維、ノボロイド繊維
等の有機繊維などを挙げることができる。また、結合剤
として、他に、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、ポリ
イミド系樹脂、ポリエステル系樹脂などを挙げることが
できる。更に、充填剤として、例えば、二硫化モリブデ
ン、三硫化アンチモン等の潤滑剤の他、木材パルプ、ゴ
ム等の有機配合剤、酸化鉄、酸化珪素、酸化マグネシウ
ム等の無機配合剤、黄銅粉等の金属粉末などを挙げるこ
とができる。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明の摩擦材は、基材
繊維と、結合剤と、充填剤とからなる摩擦材において、
前記充填剤の中に、平均粒子径が0.5〜20μmの酸
化ジルコニウムを摩擦材料総量に対して1〜25重量%
添加したものである。したがって、平均粒子径が0.5
μm以上の酸化ジルコニウムを1重量%以上添加したこ
とによって摩擦材の所要の材料強度、対摩耗性及び摩擦
特性を確保できる。しかも、酸化ジルコニウムの平均粒
子径を20μm以下とし、かつ、添加量を25重量%以
下に限定しているので、相手材に対する研削力を緩和
し、その摩耗量を低減できる。この結果、確実な制動力
を発揮できるとともに、相手材の長寿命化を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施例及び比較例における摩擦
材の構成成分の配合比と、摩擦係数及び相手材の摩耗量
の試験結果とを示す表図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材繊維と、結合剤と、充填剤とからな
    る摩擦材において、前記充填剤の中に、平均粒子径が
    0.5〜20μmの酸化ジルコニウムを前記摩擦材料総
    量に対して1〜25重量%添加したことを特徴とする摩
    擦材。
JP4683392A 1992-03-04 1992-03-04 摩擦材 Pending JPH05247441A (ja)

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