JPH0772550B2 - 可変容量型ベ−ン圧縮機 - Google Patents

可変容量型ベ−ン圧縮機

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JPH0772550B2
JPH0772550B2 JP28947386A JP28947386A JPH0772550B2 JP H0772550 B2 JPH0772550 B2 JP H0772550B2 JP 28947386 A JP28947386 A JP 28947386A JP 28947386 A JP28947386 A JP 28947386A JP H0772550 B2 JPH0772550 B2 JP H0772550B2
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靖 渡辺
達也 中井
新一 鈴木
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株式会社豊田自動織機製作所
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明はシリンダの両開口端に固定された一対のサイド
プレートの内側においてベーンを備えたロータが回転さ
れることにより容積が変化する複数の圧縮室に吸入室の
気体を吸入口から吸入し、吐出口から吐出するベーン圧
縮機に関し、圧縮室を完全には圧縮仕事が行われない状
態とすることによって、吐出容量を減少させるようにし
た可変容量型ベーン圧縮機に関するものである。
(従来の技術) 従来、このような圧縮機は、例えば自動車の車室冷房装
置用の冷媒ガス圧縮機として好適に使用される。冷房装
置が車室の温度を下げる冷却形態で作動している間は、
圧縮機に大吐出容量が要求されるが、室温が快適な温度
に達して冷房装置の運転形態がその温度を維持すれば良
い保温形態に移行した場合には、それぼどの吐出容量を
必要としなくなるため、圧縮機は小吐出容量運転に移行
することが望ましい。
そこで、本願発明の発明者等は実開昭61−65295号公報
において、次のような可変容量型ベーン圧縮機を提案し
ている。この圧縮機はシリンダの端面に接合されたサイ
ドプレートには吸入室と吸入行程中の圧縮室とを連通す
る第一貫通穴を設け、前記シリンダ及びロータの端面
と、サイドプレートの内側面との間には自身の厚さ方向
に形成され、かつ前記第一貫通穴と連通部を変更可能に
対応する第二貫通穴を備えた回動板をほぼ前記シリンダ
の中心軸線の回りに回動可能に設け、前記サイドプレー
トにはスプール室を設けて前記回動板を駆動するスプー
ルを往復動可能に収容するとともに、該スプールの両端
に高圧室と中間圧室を設け、中間圧室と圧縮行程中の圧
縮室とを連通路により連通し、該連通路には冷房負荷に
応じて作動される開閉弁を設け、さらに前記高圧室は細
油孔によりベーン溝と、ベーン溝はリヤのプレートベア
リングを介して油分離室底部とそれぞれ連通され、高圧
室には吐出圧力のほぼ60%の圧力が作用するようにして
いた。
(発明が解決しようとする問題点) このベーン圧縮機においては冷房負荷が大きい場合には
吐出室の圧力が、例えば12kg/cm2になっていて、高圧室
へその約60%の高い圧力(7.2kg/cm2)が作用している
ので、開閉弁により連通路が閉じられ、中間圧室の圧力
が低下すると、スプールが高圧室側から中間圧室側へ迅
速に移行して小容量運転から大容量運転へ早く移行する
ため問題はない。ところが、低冷房負荷時に小容量運転
が行われている時には吐出圧力Pdが5〜7kg/cm2と大幅
に低下するが、このとき約0.6×Pdの低い圧力(3.0〜4.
2kg/cm2)となるため、スプールとスプール室内壁面及
び回動板とサイドプレート等の摺動摩擦抵抗によりスプ
ールが高圧室側から中間圧室側へ迅速に移行されず、従
って、小容量から大容量への容量切換が円滑に行われな
いという問題があった。
発明の構成 (問題点を解決するための手段) 本発明は前記問題点を解消するため、ベーン圧縮機にお
いて、サイドプレートには吸入室と吸入行程中の圧縮室
とを連通する第一貫通穴を設け、シリンダ及びロータの
端面と、サイドプレートの内側面との間には自身の厚さ
方向に形成され、かつ前記第一貫通穴と連通部を変更可
能に対応する第二貫通穴を備えた回動板をほぼ前記シリ
ンダの中心軸線の回りに回動可能に設け、前記サイドプ
レートにはスプール室を設けて前記回動板を駆動するス
プールを往復動可能に収容するとともに、該スプールの
両端に高圧室と中間圧室を設け、中間圧室にはスプール
を高圧室側へ付勢するスプリングを設け、前記中間圧室
と圧縮行程中の圧縮室とを連通路により連通し、該連通
路には冷房負荷に応じて作動される開閉弁を設け、さら
に前記高圧室と吐出室側とを、該高圧室に吐出圧力相当
の油圧力が作用するのを許容する油通路により連通する
という手段を採っている。
(作用) 本発明は前記手段を採ったことにより、次のように作用
する。
圧縮機の運転状態において、高圧室には吐出圧力相当の
圧力が常時作用しているので、冷房負荷が小さく、小容
量で運転されている状態で、冷房負荷が大きくなると、
開閉弁により連通路が閉鎖され、中間圧室の圧力が低下
され、スプールが高圧室内の吐出圧力相当の油圧力によ
り中間圧室側のスプリングの付勢力及び中間圧室内の圧
力の合力に抗して迅速に中間圧室側へ移行され、この結
果、圧縮機が小容量運転から大容量運転へ円滑に移行さ
れる。
(実施例) 以下、本発明を具体化した一実施例を第1図〜第4図に
基づいて説明する。
圧縮機の楕円筒状中空部を有するシリンダ1の両端面に
は円盤状のフロントサイドプレート2及びリヤサイドプ
レート3が接合され、これらによってロータ収容用の楕
円筒状空間が形成されている。フロントサイドプレート
2の前面には吸入室4を有するフロントハウジング5が
設けられ、吸入室4は圧縮機入口6を介して外部回路と
連通されている。フロントサイドプレート2の後面には
リヤサイドプレート3及びシリンダ1の外周を囲繞する
ようにリヤハウジング7が接合され、リヤサイドプレー
ト3とリヤハウジング7とで囲まれる空間には吐出冷媒
ガス中のミスト状の油を分離するための油分離室8が形
成され、この油分離室8は圧縮機出口9を介して外部回
路と連通されている。
前記フロントサイドプレート2及びリヤサイドプレート
3の中心部には、回転軸10がプレーンベアリング11,12
を介して積極回転可能に支承されており、第2図に示す
ように同回転軸10に形成された円柱状のロータ13の外周
面がシリンダ1内周面の短径部と対応する二箇所に接近
接するように収容され、シリンダ室をロータ13の中心軸
線に関して点対称な三日月状の一対の室14に区画してい
る。ロータ13の円周上には全幅にわたって複数個(この
実施例では四個の場合を示す)のベーン溝15が所要深さ
をもって形成され、各ベーン溝15に摺動可能に嵌合され
たベーン16はその先端がシリンダ1の内周面に当接する
ことで前記三日月状の室14をそれぞれ複数の圧縮室17に
区画形成している。
前記回転軸10の前端部はフロントハウジング5のボス部
内周面18内に延長され、同内周面18と前記回転軸10の外
周面との間にシール機構19が装着されている。
前記フロントサイドプレート2には前記吸入室4内の冷
媒ガスを吸入行程(容積増大)途上の圧縮室17へ導くた
めの第一貫通穴20が同サイドプレート2の厚さ方向に貫
通形成されている。この第一貫通穴20は第2,3図に示す
ように回転軸10の中心に関して点対称の位置に二箇所
に、かつロータ13がシリンダ1の内周面に最も近接する
トップ位置Tからロータ13の回転方向に向かって円弧状
に形成されている。前記シリンダ1には前記第一貫通穴
20と対応する位置に吸入通路21が貫設され、同吸入通路
21と前記圧縮室17とを連通する主吸入口22が透設されて
いる。そして前記第一貫通穴20から後に詳述する吸入量
調整用の回動板32に形成した第二貫通穴34を介して前記
吸入通路21、主吸入口22から圧縮室17に冷媒ガスが吸入
されるようになっている。
又、圧縮室17はシリンダ1に貫設された吐出口23により
シリンダ1に切欠形成した吐出室24と連通され、同吐出
口23には吐出弁25、及びリテーナ26が設けられている。
前記吐出室24はリヤサイドプレート3に設けた連通路27
を介して前記油分離室8と連通されている。
前記リヤサイドプレート3には油分離室8内の油を前記
プレーンベアリング12へ導くための油通路28が形成さ
れ、同じくリヤサイドプレート3のロータ側端面は前記
ベーン溝15と連通するように環状油溝29が形成され、フ
ロントサイドプレート2のロータ側端面にもベーン溝15
と連通する環状油溝30が形成されている。そして、プレ
ーンベアリング12、ロータ13と両サイドプレート2,3の
摺動面の潤滑を行うとともに、ベーン溝15に所定の圧力
を付与してベーン16をシリンダ内周面に圧接する方向に
付勢し得るようになっている。なお、前記フロントサイ
ドプレート2には前記環状油溝30の内側に位置するよう
にシールリング31が設けられている。
前記シリンダ1及びロータ13の前端面と、フロントサイ
ドプレート2との間には、吸入量調整用の回動板32が設
けられている。この回動板32は、フロントサイドプレー
ト2の内側面に前記環状油溝30と連通する状態で形成さ
れた浅い円環溝33によって、シリンダ1の中心軸線の回
りに回転可能に保持され、かつその一板面がフロントサ
イドプレート2の内側面と連続した一平面を成なし、ロ
ータ13とベーン16との端面に接触又は極近接する状態と
している。この回動板32にはそれを厚さ方向に貫通する
第二貫通穴34が前記第一貫通穴20と対応するように二箇
所に設けられている。この第二貫通穴34は第2図に示す
ように回動板32の回動位置を調節することで、第一貫通
穴20から吸入通路21へ吸入される冷媒ガスの通路断面積
を変更可能であり、しかも前記圧縮室17のフロント側面
を開放して、副吸入口35となし、ここからも冷媒ガスが
吸入行程中の圧縮室17内に吸入されるようにしている。
又、この第二貫通穴34はベーン16の前側にある圧縮行程
途上の先行側の圧縮室17を、後ろ側にある吸入行程途上
の後行側の圧縮室17に連通させるバイパス通路としても
機能するようにしている。
第1,3図に示すように、前記回動板32にはロータ13とは
反対側に突出するピン36が螺合固定されており、前記フ
ロントサイドプレート2の内側面に形成された円弧孔37
を経て、スプール38に形成された長孔39に緩く挿入され
ている。同スプール38はフロントサイドプレート2の前
記回転軸10を支承するボス部の近傍に形成された有底穴
の開口部を密栓41によって閉塞してなるスプール室40内
に前記回動板32の接線方向と同方向への往復動可能に収
容されている。このスプール室40は前記スプール38によ
って高圧室42と、中間圧室43に仕切られており、中間圧
室43にはスプール38を高圧室42側へ付勢するスプリング
44が収容されている。
前記リヤサイドプレート3、シリンダ1、及びフロント
サイドプレート2には、前記油分離室8の底部と、前記
高圧室42とを連通する油通路45,46が貫通され、油分離
室8から吐出圧力相当の油を高圧室42内に供給し、スプ
ール38の第一受圧面47にそれを中間圧室43側へ移動させ
る向きに作用するようになっている。
一方、第4図に示すようにシリンダ1とフロントサイド
プレート2には、圧縮行程途上の圧縮室17と前記中間圧
室43とを連通する連通路48が設けられ、この連通路48を
経て圧縮行程途上の冷媒ガス圧力が中間圧室43に供給さ
れ、スプール38の第二受圧面49にそれを高圧室42側へ移
動させる向きに作用するようになっている。
前記連通路48の途上には第4図に示すように容量自動調
整用の開閉弁50が設けられている。この開閉弁50は圧縮
途上の冷媒ガス圧力を受ける球状弁体51と、この弁体51
と協働して連通路48を遮断する弁座52と、通常弁座52に
弁体51が着座することを許容するが、吸入室4の冷媒ガ
ス圧力が設定値以下に低下した時には前進して、弁体51
が弁座52から押し上げるピストン53とを備えている。前
記ピストン53は吸入室4に開口するピストン室54内に気
密に、かつ摺動可能に嵌合されており、スプリング55に
よって弁体51を弁座52から押し離す向きに付勢されてい
る。又、このピストン53にはフロントハウジング5に形
成された連通孔56を経て大気圧がスプリング55の付勢方
向と同じ方向に作用する一方、吸入室4の冷媒ガス圧力
がそれとは逆向きに、すなわち後退方向に作用するよう
になっている。
以上の説明から明らかなように、スプール38の第一受圧
面47には油分離室8から油通路45,46を経て吐出圧力Pd
が作用し、第二受圧面49にはスプリング44の付勢力の
他、圧縮行程途上の圧縮室17から連通路48を経て開閉弁
50の作用により選択的に中間圧力が作用する。そして、
スプール38に作用する前述した各圧力の総合力がスプー
ル38を高圧室42側へ移動するように作用すると、ピン36
を介して回動板32が第2図の時計回り方向(第3図の反
時計回り方向)へ回動されて、第2図に示すように第二
貫通穴34の吐出口23側の端部Pの位置が吐出口23側へ移
動して有効圧縮仕事の開始時期が遅れて容量が低減さ
れ、反対に回動板32が第2図の反時計回り方向に回動さ
れると、第二貫通穴34の吐出口23側の端部Pが主吸入口
22へ接近して、圧縮容量が増大するようにしている。
次に、前記のように構成したベーン圧縮機について、そ
の作用を説明する。
この圧縮機は回転軸10が図示しない電磁クラッチを介し
て自動車の駆動源であるエンジンに連結されて使用され
るのであるが、圧縮機が停止状態で長く放置された場合
には、圧縮機内の全ての空間の圧力が均等となり、回動
板32に接続されたスプール38は、スプリング44によって
高圧室42の端面に当接するまで、高圧室42側へ移動され
た状態にある。このとき、回動板32に形成された第二貫
通穴34はフロントサイドプレート2に形成された第一貫
通穴20及びシリンダ1に形成された吸入通路21と最も食
い違う位置にあって、第一貫通穴20等との連通面積は最
小であり、かつ、この第二貫通穴34の吐出口側開口端P
が吐出口23に最も近くに位置している。又、第4図のピ
ストン53はスプリング55によって前進位置に保持されて
おり、弁体51は弁座52から離隔され、連通路48が開放さ
れている。
この状態で冷房負荷が大きくてクラッチが接続され、回
転軸10、ロータ13及びベーン16が回転を開始すると、吸
入室4の冷媒ガスが、第一貫通穴20と第二貫通穴34との
連通部を通じて主吸入口22及び副吸入口35から容積増大
過程にある圧縮室17に吸入されるが、両貫通穴20,34の
連通部において絞り効果が与えられるため、上記圧縮室
17に吸入される冷媒ガスの量が少なく、又、副吸入口35
の吐出口側端Pが吐出口23の側に移動した位置にあっ
て、圧縮行程途上にある圧縮室17内の冷媒ガスが後行側
の吸入行程途上にある圧縮室17及び吸入室4へバイパス
されて圧縮開始時期が遅くなるため、起動当初において
は圧縮機は小容量運転状態で作動する。従って、圧縮機
起動状態におけるエンジン負荷の立ち上がりが穏やかで
ショックが小さく、又、液圧縮の発生も回避される。
このように圧縮が開始されると、圧縮途上にある圧縮室
17内の中間圧力の冷媒ガスが連通路48を介して中間圧室
43に導かれようとするが、この状態では吸入室4の圧力
が大気圧よりも高く従って、ピストン53がスプリング55
の付勢力に抗して後退位置に移動され、弁体51は弁座52
に着座され、開閉弁50が閉鎖された状態となる。
そして、前述した小容量運転が短時間行われて、吐出室
24及び油分離室8の圧力が充分に上昇すると、油分離室
8の下部に貯留された油が、油通路45,46を経て高圧室4
2へ圧送され、スプール38がスプリング44の付勢力に抗
して中間圧室43側へ移動される。その結果、回動板32が
回動され、第3図に示すように第一貫通穴20と第二貫通
穴34がほぼ一致する状態となって、これらの連通面積が
最大となる。又、副吸入口35の吐出口側端Pがロータ13
の回転方向において最も吐出口23から離れた状態とな
る。従って、吸入室4から圧縮室17に吸入される冷媒ガ
スが、第一及び第二の貫通穴20,34の連通部において殆
ど絞り作用を受けないため、吸入される冷媒ガスの量が
増大し、圧縮室17の容積がほぼ最大となった状態で後行
側のベーン16が副吸入口35の吐出口側端Pを通過して、
その時から圧縮を開始するため、圧縮機は大容量運転状
態となり、大きな冷房能力が得られる。
このような大容量運転状態が一定時間維持されることに
よって、室温が徐々に快適に接近し、冷房負荷が小さく
なると、冷媒ガスの吸入圧力が設定値以下に低下するた
め、第4図に示すピストン53がスプリング55の付勢力に
基づいて前進され、弁体51を弁座52から押し離すことに
より連通路48が開かれる。このため、前記連通路48を経
て圧縮途上にある冷媒ガスの圧力が第3図に示す中間圧
室43に供給され、スプール38の第二受圧面49に付与さ
れ、スプール38が高圧室42側へ移動され、圧縮途上の冷
媒ガス圧力及びスプリング44がスプール38に与える力
と、高圧室42の油の圧力がスプール38に与える力とが釣
り合う位置で停止される。このようにして、回動板32が
小容量運転を行う位置へ回動される。
この状態、つまり冷房負荷が小さく、かつ小容量運転状
態においては、吐出圧力と同等の油分離室8内底部の油
圧力Pdが、5〜6kg/cm2に低下するが、この油圧力が油
通路45,46を介して殆ど減圧されることなくそのまま高
圧室42に作用しているので、該高圧室42の油圧力は吐出
圧相当の高い圧力に保持される。この結果、急激に冷房
負荷が大きくなって、吸入室4の圧力が設定値より高く
なり、開閉弁50のピストン53がスプリング55の付勢力に
抗して後退され、弁座52が弁体51により閉鎖された場
合、中間圧室43の圧力が低下するので、高圧室42の吐出
圧力相当の油圧力によりスプール38がスプリング44の付
勢力と中間圧力との合力に抗して中間圧室43側へ迅速に
移動され、圧縮機の小容量運転から大容量運転への移行
が円滑に行われる。
発明の効果 以上詳述したように、本発明は冷房負荷が小さい状態で
小容量運転が行われている場合に、冷房負荷が大きくな
ると、吐出圧力相当の油圧力によりスプールを迅速に高
圧室側から中間圧室側へ移行させて、小容量運転から大
容量運転へ迅速に切換えることができ、ひいては車室内
の温度を適正に保持することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のベーン圧縮機の一実施例を示す縦断面
図、第2図及び第3図はそれぞれ第1図のA−A線、B
−B線における断面図、第4図は第3図におけるC−C
線の断面図である。 シリンダ1、フロント(リヤ)サイドプレート2
(3)、吸入室4、フロント(リヤ)ハウジング5
(7)、油分離室8、回転軸10、ロータ13、ベーン16、
圧縮室17、第一(第二)貫通穴20(34)、吸入通路21、
主吸入口22、吐出口23、吐出室24、吸入量調整用の回動
板32、副吸入口35、ピン36、円弧孔37、スプール38、長
孔39、高圧室42、中間圧室43、スプリング44、油通路4
5,46、第一(第二)受圧面47(49)、開閉弁50、弁体5
1、弁座52、ピストン53、スプリング55。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハウジング内に収容したシリンダの両開口
    端に固定された一対のサイドプレートの内側に、前記シ
    リンダの内周面に摺接するベーンを有するロータを回転
    軸により回転可能に支持することにより、容積が変化す
    る複数の圧縮室に吸入室の気体を吸入口から吸入し、吐
    出口から吐出室へ吐出するベーン圧縮機において、 前記サイドプレートには前記吸入室と吸入行程中の圧縮
    室とを連通する第一貫通穴を設け、前記シリンダ及びロ
    ータの端面と、サイドプレートの内側面との間には自身
    の厚さ方向に形成され、かつ前記第一貫通穴と連通部を
    変更可能に対応する第二貫通穴を備えた回動板をほぼ前
    記シリンダの中心軸線の回りに回動可能に設け、前記サ
    イドプレートにはスプール室を設けて前記回動板を駆動
    するスプールを往復動可能に収容するとともに、該スプ
    ールの両端に高圧室と中間圧室を設け、中間圧室にはス
    プールを高圧室側へ付勢するスプリングを設け、前記中
    間圧室と圧縮行程中の圧縮室とを連通路により連通し、
    該連通路には冷房負荷に応じて作動される開閉弁を設
    け、さらに前記高圧室と吐出室側とを、該高圧室に吐出
    圧力相当の油圧力が作用するのを許容する油通路により
    連通した可変容量型ベーン圧縮機。
JP28947386A 1986-12-04 1986-12-04 可変容量型ベ−ン圧縮機 Expired - Lifetime JPH0772550B2 (ja)

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