JPH05240159A - 可変容量圧縮機 - Google Patents

可変容量圧縮機

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Publication number
JPH05240159A
JPH05240159A JP4044793A JP4479392A JPH05240159A JP H05240159 A JPH05240159 A JP H05240159A JP 4044793 A JP4044793 A JP 4044793A JP 4479392 A JP4479392 A JP 4479392A JP H05240159 A JPH05240159 A JP H05240159A
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JP
Japan
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control
swash plate
chamber
cylinder
cylinders
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Application number
JP4044793A
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English (en)
Inventor
Shozo Tatematsu
章三 立松
Manabu Saeki
学 佐伯
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
  • Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造が簡単で小型、且つ堅牢な機構によっ
て、斜板型圧縮機を可変容量型とする。 【構成】 シリンダブロック2に複数個のシリンダ12
a…及び13a…が穿設され、複数個のピストン30a
…が挿入されて、回転軸24に取り付けられた斜板27
がそれらを往復運動させる。斜板を収容している斜板室
23と各シリンダの吸入室10、11、16(それぞれ
独立している)とを接続する通路54、36には、それ
らを開閉するために制御シリンダ33、45に挿入され
た制御ピストン34、46が設けられており、制御弁3
9により制御圧室38、51に供給する制御圧力を切り
換えることにより、制御ピストン34、46を移動させ
て、斜板室23から流体を供給する先の吸入室を選択
し、有効な圧縮仕事をするシリンダの数を変化させるこ
とにより吐出容量を多段階に変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車用空調装
置の冷媒圧縮機として使用するのに適した、斜板型の可
変容量圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車用の空調装置において
は、走行状態に応じて回転数が大幅に変動する走行用の
内燃機関によって冷媒圧縮機を同時に駆動するため、空
調負荷に応じた流量の冷媒の吐出を行うためには、冷媒
圧縮機の吐出容量を変更可能にすることが望ましい。そ
のための一つの手段として、複数のシリンダを備えてい
る斜板型の圧縮機において、一部のシリンダの吸入口を
遮断して、そのシリンダのポンプ作用を無効にすること
により、有効なポンプ作用をするシリンダの数を減少さ
せるものが知られており、例えば、実公昭60−399
5号公報や、特開昭61−123773号公報に記載さ
れたものでは、吸入口を順次塞ぐことができるバルブプ
レートを回動させることにより、複数の吸入口の一部を
閉塞して圧縮機の吐出容量を変化させるようになってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】吸入口を閉塞するバル
ブプレートを回動させる型の従来の斜板式可変容量圧縮
機では、バルブプレートそのものは簡単な構造であって
も、それを回動させるための機構が複雑になりがちで、
吐出容量を可変とするための機構のために圧縮機全体が
大型化、且つ複雑化し、コストも上昇するという問題が
あり、構造が複雑かつ繊細なものであることから故障が
起こる可能性も少なくないので、信頼性の点でも未だ問
題が残っている。本発明は、これらの問題に鑑み、簡単
で小型、且つ堅牢な構造によって、斜板型圧縮機を可変
容量型とすることを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決するための手段として、複数個のシリンダが穿設さ
れたシリンダブロックと、前記シリンダに挿入された複
数個のピストンと、前記シリンダ内で前記ピストンを往
復運動させるために前記シリンダブロック内へ延びてい
る回転軸と、前記回転軸に一体に設けられ、この回転軸
と共に回転することにより前記複数個のピストンを往復
運動させる斜板と、前記シリンダブロック内に形成され
て前記斜板を収容している斜板室と、前記斜板室に供給
される流体を通路を介して導入している前記シリンダの
ための複数個の吸入室と、前記斜板室と前記複数個の吸
入室との間を接続する通路と、この通路を開閉するよう
に設けられた制御ピストンと、この制御ピストンが摺動
可能に挿入された制御シリンダと、前記制御ピストンを
移動させて前記複数個の吸入室の一部或いは全部に対し
て選択的に流体を分配するために前記制御シリンダの制
御圧室に制御圧力を供給する制御弁とを備えていること
を特徴とする可変容量圧縮機。
【0005】
【作用】回転軸が回転駆動されて斜板が揺動すると、こ
の斜板の揺動に伴って複数個のピストンはそれぞれのシ
リンダ内で往復運動をするが、各シリンダの吸入室と斜
板室とを接続する通路は、制御シリンダに挿入された制
御ピストンによって選択的に開閉されるようになってお
り、しかもその制御ピストンは制御シリンダの制御圧室
に制御圧力を供給する制御弁によって操作されるので、
制御弁が制御シリンダの制御圧室に供給する制御圧力を
変更することにより、制御ピストンを制御シリンダの中
で移動させ、複数個の吸入室に接続される通路を開閉し
て選択的に流体を供給し、一部のシリンダに流体を供給
しないことによって、そのシリンダのポンプ作用を無効
となし、有効なポンプ作用をするシリンダの数を変更す
る。その結果、全体として斜板型圧縮機の吐出容量を多
段階に変更し、それに応じて圧縮機駆動負荷も変化する
ことを可能とする。本発明を実施する場合に使用される
制御シリンダや制御ピストンは、回転軸のまわりにコン
パクトに組み込むことができるので、可変容量型であり
ながら圧縮機全体を小型化することが可能になる。
【0006】
【実施例】図1に本発明の第1実施例としての斜板型圧
縮機を示す。そのII−II線における断面は図2に示され
ている。図1に示された斜板型圧縮機1の本体は、中央
のシリンダブロック2と、その左側にバルブプレート3
を挟んで締結されたフロントハウジング4と、同じくバ
ルブプレート5を挟んで締結されたリヤハウジング6と
からなっている。シリンダブロック2は図示例の場合は
フロント側のシリンダブロック2aとリヤ側のシリンダ
ブロック2bの2つの部分からなっている。リヤハウジ
ング6の外周部には環状の吐出室7が形成され、またそ
の内側には、図2に明示されているように、環状の仕切
り壁8と放射状の仕切り壁9、9によって、全体として
は環状になるように、小さな吸入室10と大きな吸入室
11が互いに独立に形成されている。
【0007】フロント側のシリンダブロック2aには、
中心のまわりの均等な位置に5個のシリンダ12a〜1
2e(図1に12aのみを図示)が穿設されており、そ
れらに対応してリヤ側のシリンダブロック2bにも、5
個のシリンダ13a〜13eが穿設されている(図2参
照)。リヤ側と比べて構造が多少異なるが、フロントハ
ウジング4内においても、外周部には環状の吐出室14
が形成されていると共に、その内側には環状の仕切り壁
15を挟んで環状の吸入室16(この場合は単一の室)
が形成されている。
【0008】フロント側のバルブプレート3には、各シ
リンダ12a〜12eのそれぞれと環状の吸入室16と
を連通し得る吸入口17a〜17e(図1には17aの
みを図示)と、各シリンダ12a〜12eのそれぞれと
環状の吐出室14とを連通し得る吐出口18a〜18e
(図1には18aのみを図示)が開口しており、それぞ
れ薄いばね板からなる吸入弁及び吐出弁によって閉塞さ
れている。なお、19は吐出口18a〜18eに設けら
れる吐出弁のための弁おさえを例示している。リヤ側の
バルブプレート5にも同様に吸入口20a〜20eが開
口しているが、1個のシリンダ13aは吸入口20aに
よって小さな吸入室10と連通することができるだけで
あるのに対し、他のシリンダ13b〜13eはそれぞれ
の吸入口20b〜20eによって共通の大きな吸入室1
1と連通することができる。
【0009】吐出口21a〜21eは、それぞれシリン
ダ13a〜13eを環状で共通の吐出室7に連通させる
ことができる。そして、リヤ側の吐出室7は配管によっ
てフロント側の吐出室14からの配管と合流して、図示
しない冷凍サイクルの凝縮器へ通じている。フロント側
と同様に、各吸入口20a〜20e及び各吐出口21a
〜21eには、それぞれ図示しない薄いばね板からなる
吸入弁及び吐出弁が設けられる。22は弁おさえを例示
している。
【0010】シリンダブロック2に形成された斜板室2
3内に、図示しない車両の内燃機関等によって回転駆動
される回転軸24が伸びており、回転軸24は、その前
後をシリンダブロック2内に設けられた軸受25及び2
6によって支持されている。斜板室23内において、回
転軸24には楕円形の斜板27が適当な手段によって取
り付けられて一体化されており、斜板27によって回転
軸24に作用する軸方向荷重はスラスト軸受28及び2
9によって支持される。
【0011】回転軸24と平行にシリンダブロック2内
に穿設されているシリンダ室12a〜12e及びシリン
ダ13a〜13eの各対には、それぞれ双頭のピストン
30a〜30e(図1には1個のピストン30aのみを
図示している)が軸方向に往復摺動可能に挿入されてお
り、それらのピストンロッドの中心部分の溝には、例え
ば球形の窪み31が形成されて、それと同径の球の一部
をなす一対の耐摩耗性シュー32が挿入され、それらの
シュー32の間に前述の斜板27の周縁部が摺動可能に
挟まれている。斜板室23は斜板型圧縮機1の吸入通路
の一部として利用されており、図示しない吸入配管によ
って冷凍サイクルの蒸発器から戻って来る冷温、低圧の
冷媒ガスを受け入れるようになっている。
【0012】本発明の特徴に対応して、フロント側のシ
リンダブロック2aの中心には、回転軸24と同軸心で
フロントハウジング4にも一部かかるような制御シリン
ダ33が穿設されており、制御シリンダ33には制御ピ
ストン34が気密を保つ状態で摺動可能に嵌合してい
る。フロント側の制御ピストン34はスプリング35に
よって図1において常に左方へ付勢されている。制御ピ
ストン34には軸方向の通路36と、それに連通してい
る円周方向の溝37が形成されている。
【0013】フロントハウジング4内に形成された制御
シリンダ33の一部で、図1において制御ピストン34
の左側になる部分はフロント側の制御圧室38となり、
図示しない配管によって制御弁39に通じており、吐出
室7の冷媒の吐出圧の一部が制御弁39を介して制御圧
室38に供給されるようになっている。フロント側の環
状の吸入室16に各一端が開口する幾つかの通路40
が、シリンダブロック2aに放射方向斜めに穿設されて
おり、それらの他端は制御シリンダ33の中に開口して
いて、制御弁39により制御圧室38に高い圧力が加え
られて、制御ピストン34が図1において右端の可動限
界位置まで移動したとき、円周方向の溝37が通路40
に通じて、斜板室23の冷媒を軸受25の付近の通路4
1と制御ピストン34の通路36及び円周方向の溝37
によってフロント側の吸入室16へ供給する。それによ
って、シリンダ12a〜12eは吸入口17a〜17e
を通じて冷媒を吸入することができるようになる。
【0014】また、制御圧室38が制御弁39によって
低圧とされるときは、制御ピストン34はスプリング3
5に押されて図1に示したような位置に移動し、円周方
向の溝37と通路40の連通は絶たれるので、環状の吸
入室16、従ってフロント側の全てのシリンダ12a〜
12eには冷媒が供給されないことになり、斜板型圧縮
機1のフロント側は冷媒に対して有効なポンプ作用(圧
縮)をしなくなる。なお、42及び43は制御ピストン
34及び回転軸24の溝に設けられたシールリングを示
し、44は制御圧室38を液封するシール装置を示して
いる。
【0015】リヤ側のシリンダブロック2bにも略同様
な制御機構が設けられているが、フロント側とは細部に
おいて違う点もある。リヤ側のシリンダブロック2bの
中心には、回転軸24と同軸心でリヤハウジング6にも
一部かかるような制御シリンダ45が穿設されており、
制御シリンダ45には制御ピストン46が気密を保つ状
態で摺動可能に嵌合している。リヤ側の制御ピストン4
6はスプリング47によって図1において常に右方へ付
勢されている。制御ピストン46には軸方向の通路48
と、それに放射状に連通している半径方向の通路49及
び円周方向の溝50が形成されている。
【0016】リヤハウジング6内に形成された制御シリ
ンダ45の一部で、図1において制御ピストン46の右
側になる部分はリヤ側の制御圧室51となり、この室も
図示しない管路によって制御弁39に通じており、吐出
室7の冷媒の吐出圧の一部が制御弁39を介して制御圧
室51に供給され得るようになっている。リヤ側のただ
1個のシリンダ13aに連通し得る小さな吸入室10に
は通路52が開口していて、制御ピストン46の位置に
関係なく常に円周方向の溝50に通じているため、斜板
室23の冷媒は、軸受26の付近の通路53と制御ピス
トン46の通路48及び半径方向の通路49によって、
小さな吸入室10へ常に供給されており、その冷媒の供
給を受けるシリンダ13aは、いつでも有効な冷媒の圧
縮仕事をなし得るようになっている。
【0017】これに対して、シリンダ13b〜13eが
吸入口20b〜20eによって連通可能な大きな吸入室
11は、シリンダブロック2bに放射方向斜めに穿設さ
れた幾つかの通路54の各一端が開口すると共に、それ
らの他端が制御シリンダ45の中に開口している。制御
弁39により制御圧室51に高圧が加えられて、制御ピ
ストン46が図1において左方へ移動したとき、円周方
向の溝50が通路54に通じて、斜板室23内の冷媒を
通路53、48、49を通じて大きな吸入室11へ供給
する。それによって、リヤ側の大部分のシリンダ13b
〜13eは吸入口20b〜20eを通じて冷媒を吸入す
ることができるようになる。
【0018】そして、制御圧室51が制御弁39によっ
て低圧とされるときは、制御ピストン46はスプリング
47に押されて図1に示したような位置に移動し、円周
方向の溝50と通路54の連通は絶たれるので、大きな
吸入室11、従ってリヤ側の殆どのシリンダ13b〜1
3eには冷媒が供給されないことになり、斜板型圧縮機
1のリヤ側は、ただ1つのシリンダ13aを除いて有効
な冷媒の圧縮作用をしなくなる。なお、55は制御ピス
トン46の溝に設けられたシールリングを示している。
【0019】制御弁39には図示しない管路によって吐
出室7の吐出圧の一部及び吸入室10の吸入圧の一部を
導入し得るようになっており、制御弁39にはこれらの
圧力を連続的に切り換えることによって圧縮機の吸入圧
から吐出圧まで制御圧力を変化可能な切換弁が内蔵され
ている。この切換弁の下流にはフロント側の制御圧室3
8及びリヤ側の制御圧室51が図示しない管路によって
通じている。切換弁の制御は、例えばダイヤフラムを用
いた機械式の場合は、通常、制御圧力として吐出圧を供
給する位置になっているが、冷房負荷が過剰となり、吸
入圧が所定の値以下となった時には、吸入圧が所定の値
を維持するよう、吐出圧から吸入圧へと順次制御圧力を
低下させるように切換弁が作動し、制御ピストン34、
46の位置を移動させて圧縮機の容量を制御する。以上
の機械式切換弁の動作は電磁弁を用いて電気的にも実現
可能である。
【0020】図1及び図2に示した第1実施例の斜板型
圧縮機1はこのような構造を有するので、停止の状態で
は図1に示すように制御ピストン34はスプリング35
に押されて軸方向左端の位置にあり、また制御ピストン
46はスプリング47に押されて軸方向右端の位置にあ
る。この状態で斜板型圧縮機1を起動すれば、斜板27
は揺動してピストン30a〜30eを軸方向に往復動さ
せ、シリンダ12a〜12e及びシリンダ13a〜13
eは、吸入弁及び吐出弁の働きによってポンプ作用をす
ることになる。
【0021】この場合、前述のような理由によって、フ
ロント側の5つのシリンダ12a〜12eと、リヤ側の
4つのシリンダ13b〜13eには、斜板室23内にあ
る冷媒を供給する通路が制御ピストン34及び46によ
って閉塞されているので、冷媒は通路53、48、4
9、50、52を通って小さな吸入室10に入り、リヤ
側のただ一つのシリンダ13aにのみ供給され、ピスト
ン30aの右端によって圧縮されて吐出口21aの吐出
弁を押し開け、吐出室7へ吐出される。10個のシリン
ダのうち1個だけが有効な圧縮作用をする状態なので、
回転軸24を駆動するのに要する動力は僅かであり、動
力源である内燃機関の負荷は軽い。このようにして斜板
型圧縮機1を起動するため、起動に伴うショックはな
く、車両の走行フィーリングが向上する。
【0022】斜板型圧縮機1による冷媒の圧縮仕事がシ
リンダ13aのみによって円滑に開始されて、吐出室7
の冷媒圧力が次第に高くなると、図示しない制御装置が
制御弁39を操作することによって、吐出室7の圧力の
一部がフロント側の制御圧室38及びリヤ側の制御圧室
51に供給される。その結果、制御ピストン34はスプ
リング35の付勢に抗して軸方向右方へ、また制御ピス
トン46はスプリング47の付勢に抗して軸方向左方へ
移動し、シリンダ12a〜12e及びシリンダ13b〜
13eにも斜板室23の冷媒が供給されるようになり、
斜板型圧縮機1は全負荷運転の状態に移行する。
【0023】この場合に、例えばスプリング47の強さ
をスプリング35の強さよりも大とするように、2個の
スプリングの特性に差を付けておけば、制御ピストン4
6よりも制御ピストン34の方が先に移動を始めること
になるので、起動時と同じリヤ側のシリンダ13aのみ
の単一シリンダの運転状態に続き、フロント側のシリン
ダ12a〜12eが加わった中間の大きさの吐出容量の
運転状態となり、最後にリヤ側のシリンダ13b〜13
eが加わって全負荷、最大吐出容量の状態になるという
ように、吐出容量が3段階に切り替わることになる。
【0024】このことから明らかなように、フロント側
の環状の吸入室16や、リヤ側の大きな吸入室11を更
に細かく分割して、制御圧力の増加に応じて制御ピスト
ン34と制御ピストン46が軸方向に緩やかに移動する
につれて、シリンダ12a〜12e及びシリンダ13b
〜13eの1乃至2個毎に、順次冷媒が供給されるよう
に構成すれば、変化がより多段階となり、更に円滑な吐
出容量、駆動負荷の漸増が可能になることは言うまでも
ない。
【0025】以上の働きは、負荷或いは吐出容量が増加
する過程を述べたものであるが、空調装置の冷房能力が
過剰になったときには、制御装置が制御弁39を操作す
ることによって、フロント側の制御圧室38及びリヤ側
の制御圧室51に作用している冷媒の制御圧力を次第に
減少させ、制御ピストン34を図1において左方へ、ま
た、制御ピストン46を右方へ移動させて、有効に圧縮
仕事をするシリンダの数を減少させることにより、リヤ
側のシリンダ13aのみの運転状態まで、円滑に斜板型
圧縮機1の容量を減少させることができる。
【0026】このように、第1実施例の斜板型圧縮機1
においては、制御弁39のみを制御装置により、或いは
人手によって操作することにより、有効に作動するシリ
ンダの数を、シリンダ12a〜12e及び13a〜13
eの中から任意に選んで多段階に切り換えることが可能
になる。もっとも、本発明は制御ピストン34と制御ピ
ストン46の双方を共に備えている必要はなく、どちら
か一方を使用するだけでも、十分に斜板型圧縮機1の吐
出容量を変更することが可能になる。
【0027】図3は本発明の第2実施例である斜板型圧
縮機1’を示したものである。第1実施例の斜板型圧縮
機1と比べて異なる点は、図3に示す制御ピストン3
4’及び制御ピストン46’の作動方向が、図1におけ
る制御ピストン34及び制御ピストン46の作動方向と
逆になっていることである。即ち図3に示した状態が全
負荷或いは最大吐出容量の状態であり、フロント側の制
御圧室38’及びリヤ側の制御圧室51’に対して、制
御弁39’から制御圧力が加えられて、制御ピストン3
4’が軸方向右へ移動することによって通路40’を閉
塞すると共に、制御ピストン46’が軸方向左へ移動す
ることによって通路52’及び通路54’を順次閉塞す
るので、部分負荷或いは吐出容量の減少した状態を実現
することができる。なお、図3においては、図1におけ
る対応部分の符号にダッシュを付すことにより、また、
実質的に同じ部分については同じ符号を与えることによ
り、それぞれの詳細な説明を省略している。
【0028】
【発明の効果】本発明を実施すれば、斜板型圧縮機を可
変容量とするための機構を圧縮機の回転軸のまわりにコ
ンパクトに組み込むことが可能になるので、可変容量機
構を含む圧縮機全体が小型化されると共に、可変容量機
構自体の構造が堅牢で作動も確実であるため、信頼性を
著しく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による斜板型圧縮機の第1実施例を示す
縦断正面図である。
【図2】図1のII−II線における横断側面図である。
【図3】本発明による斜板型圧縮機の第2実施例を示す
縦断正面図である。
【符号の説明】
1、1’…斜板型圧縮機 2、2’…シリンダブロック 4、4’…フロントハウジング 6、6’…リヤハウジング 7、7’…リヤ側の吐出室 10、10’…リヤ側の小さな吸入室 11、11’…リヤ側の大きな吸入室 12a〜12e…フロント側のシリンダ 13a〜13e…リヤ側のシリンダ 14、14’…フロント側の吐出室 16、16’…フロント側の吸入室 23…斜板室 24…回転軸 27…斜板 30a〜30e…ピストン 33…制御シリンダ 34、34’…制御ピストン 35…スプリング 36…通路 37…円周方向の溝 38、38’…フロント側の制御圧室 39、39’…制御弁 40、40’、41…通路 45…制御シリンダ 46、46’…制御ピストン 47…スプリング 48…軸方向の通路 49…半径方向の通路 50…円周方向の溝 51、51’…リヤ側の制御圧室 52、52’、53、54、54’…通路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個のシリンダが穿設されたシリンダ
    ブロックと、前記シリンダに挿入された複数個のピスト
    ンと、前記シリンダ内で前記ピストンを往復運動させる
    ために前記シリンダブロック内へ延びている回転軸と、
    前記回転軸に一体に設けられ、この回転軸と共に回転す
    ることにより前記複数個のピストンを往復運動させる斜
    板と、前記シリンダブロック内に形成されて前記斜板を
    収容している斜板室と、前記斜板室に供給される流体を
    通路を介して導入している前記シリンダのための複数個
    の吸入室と、前記斜板室と前記複数個の吸入室との間を
    接続する通路と、この通路を開閉するように設けられた
    制御ピストンと、この制御ピストンが摺動可能に挿入さ
    れた制御シリンダと、前記制御ピストンを移動させて前
    記複数個の吸入室の一部或いは全部に対して選択的に流
    体を分配するために前記制御シリンダの制御圧室に制御
    圧力を供給する制御弁とを備えていることを特徴とする
    可変容量圧縮機。
JP4044793A 1992-03-02 1992-03-02 可変容量圧縮機 Pending JPH05240159A (ja)

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