JPH0772161B2 - N―エチル―n―置換アミノフェノール類の製造方法 - Google Patents

N―エチル―n―置換アミノフェノール類の製造方法

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JPH0772161B2
JPH0772161B2 JP2028756A JP2875690A JPH0772161B2 JP H0772161 B2 JPH0772161 B2 JP H0772161B2 JP 2028756 A JP2028756 A JP 2028756A JP 2875690 A JP2875690 A JP 2875690A JP H0772161 B2 JPH0772161 B2 JP H0772161B2
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    • Y02P20/584Recycling of catalysts

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、N−エチル−N−置換アミノフェノール類
(ただし、N,N−ジエチルアミノフェノールを除く。以
下同じ。)の製造方法に関する。N−エチル−N−置換
アミノフェノール類は、感熱・感圧紙用染料、キサンテ
ン系染料、蛍光染料等の中間物として工業的に極めて重
要な化合物である。
〈従来の技術〉 従来、N−エチル−N−置換アミノフェノール類の製造
方法としては、二価フェノール類を酸触媒の存在下に1
級アミンと反応させて1段目のアルキル化反応を行なっ
た後、2段目のアルキル化反応として、ジエチル硫酸又
は塩化エチル、臭化エチル、沃化エチルのごときハロゲ
ン化エチルでエチル化する方法が知られている。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかし、上記の方法は、1段目のアルキル化反応を、酸
触媒の存在下、高温・加圧下に過剰量の1級アミンを用
いて実施する方法であり、該反応の目的物であるN−モ
ノアルキル置換アミノフェノール類の収率が低く、副生
物が多い。また、過剰の1級アミンを回収する必要があ
り、更に装置の材質腐食の問題もある。
また、2段目のアルキル化反応で副生する無機酸を中和
する必要があり、それに伴い大量の廃水処理の必要が発
生する。
また、ジエチル硫酸やハロゲン化エチルを用いた場合に
は、OH基のアルキル化、及び4級塩の副生等により、N
−エチル−N−置換アミノフェノール類の収率の低下、
及び精製工程が複雑になるといった問題点もある。更
に、ハロゲンとして臭素や沃素を用いた場合には、それ
らが高価であるため、工業的にはハロゲンの回収が必要
となる。
従って、これら従来技術は、工業的に有利な方法とはい
いがたい。
〈課題を解決するための手段〉 本発明者らは、これら従来技術の欠点を解消し、しかも
高収率で、高品位のN−エチル−N−置換アミノフェノ
ール類の製造方法について鋭意検討した結果、本発明に
到達したものである。
すなわち、本発明は、下記第1工程〜第4工程からな
る、N−エチル−N−置換アミノフェノール類の製造方
法に係るものである。
第1工程:有機溶媒、還元用触媒及びアミノフェノール
類を含む系に対し、水素圧5〜20kg/cm2G、温度10〜60
℃に維持しつつ、該アミノフェノール類の仕込量1モル
あたり0.9〜1.2モル量のカルボニル化合物(ただし、ア
セトアルデヒドを除く。)を10〜60分間かけて供給し、
その後、温度25〜60℃で10〜90分間維持することによ
り、第1段目の反応を行なう工程。
第2工程:第1工程で得た第1段目の反応混合物に対
し、水素圧5〜20kg/cm2G、温度25〜60℃に維持しつ
つ、前記アミノフェノール類の仕込量1モルあたり1.1
〜1.5モル量のアセトアルデヒド、及び該アミノフェノ
ール類の仕込み量100重量部あたり0.05〜5重量部の酢
酸を10〜60分かけて供給し、その後、温度25〜60℃で10
〜120分間維持することにより、第2段目の反応を行な
う工程。
第3工程:第2工程で得た第2段目の反応混合物から還
元用触媒を分離回収し、得た反応液を塔底温度150℃以
下の条件で蒸留することにより、未反応のカルボニル化
合物および有機溶媒を塔頂から留出せしめ、N−エチル
−N−置換アミノフェノール類を主成分とする塔底液を
得る工程。
第4工程:第3工程で得た塔底液を、塔底温度220℃以
下の条件下で蒸留することにより、塔頂よりN−エチル
−N−置換アミノフェノール類を得る工程。
以下、具体的に説明する。
本発明の最終目的化合物は、N−エチル−N−置換アミ
ノフェノール類であるが、そのうちN,N−ジエチルアミ
ノフェノール類を除外する。すなわち、二つのN−置換
基のうち、一つはエチル基であり、他の一つはエチル基
以外の炭化水素基である。本発明のN−エチル−N−置
換アミノフェノール類の具体例としては、N−エチル−
N−プロピルメタアミノフェノール、N−エチル−N−
イソプロピルメタアミノフェノール、N−エチル−N−
ブチルメタアミノフェノール、N−エチル−N−イソブ
チルメタアミノフェノール、N−エチル−N−(1−メ
チルプロピル)メタアミノフェノール、N−エチル−N
−(1,3−ジメチルブチル)メタアミノフェノール、N
−エチル−N−イソアミルメタアミノフェノール、N−
エチル−N−シクロペンチルメタアミノフェノール、N
−エチル−N−シクロヘキシルメタアミノフェノール、
N−エチル−N−イソブチルパラアミノフェノール、N
−エチル−N−イソアミルパラアミノフェノール、N−
エチル−N−イソブチルオルソアミノフェノール、N−
エチル−N−イソアミルオルソアミノフェノール等があ
げられる。ただし、これらに限定されるものではない。
本発明の第一工程は、有機溶媒、還元用触媒及びアミノ
フェノール類を含む系に対し、水素圧5〜20kg/cm2G、
温度10〜60℃に維持しつつ、該アミノフェノール類の仕
込量1モルあたり0.9〜1.2モル量のカルボニル化合物
(ただし、アセトアルデヒドを除く。)を10〜60分間か
けて供給し、その後、温度25〜60℃で10〜90分間維持す
ることにより、第1段目の反応を行なう工程である。
本発明で用いられるアミノフェノール類とは、具体的に
は、オルソアミノフェノール、メタアミノフェノール、
パラアミノフェノールであり、特にメタアミノフェノー
ルが好ましい。
本発明で用いられるカルボニル化合物とは、各種のアル
デヒド類及びケトン類である。ただし、アセトアルデヒ
ドは除外する。
アルデヒド類としては、プロピオンアルデヒド、ブチル
アルデヒド、イソブチルアルデヒド、イソアミルアルデ
ヒド等の脂肪族アルデヒド、シクロヘキシルアルデヒ
ド、フルフラール等の環式アルデヒド、ベンズアルデヒ
ド、P−トルアルデヒド等の芳香族アルデヒド等が例示
される。
ケトン類としては、アセトン、2−ブタノン、4−メチ
ル−2−ペンタノン等の脂肪族ケトン、シクロペンタノ
ン、シクロヘキサノン等の環式ケトン、アセトフェノ
ン、P−メチルアセトフェノン等の芳香族ケトン等が例
示される。
ただし、上記の例示は、本発明の範囲を限定するもので
はない。
有機溶媒としては、炭素数1〜4の脂肪族アルコール、
例えばメタノール、エタノール、プロパノール及びブタ
ノールの一種、又は二種以上の溶媒が用いられる。
還元用触媒としては、活性炭に担持させた白金触媒が好
ましく、更に芳香環の水添反応を抑制する効果の点か
ら、鉛原子を含有する白金触媒が好ましい。鉛原子の量
は白金原子1重量部に対し、0.001〜0.5重量部、更に好
ましい範囲は0.005〜0.2重量部である。0.001重量部以
下では芳香環の水添を抑制する効果が不十分であり、一
方、0.5重量部を超えると、主反応である還元アルキル
化反応に対する触媒の活性が低下し、その結果重質化が
増大することがある。
水素圧は5〜20kg/cm2Gである。5kg/cm2G未満では目
的の反応が遅くなり、重質物が増加するので好ましくな
い。また、20kg/cm2Gを超えると、カルボニル化合物か
らアルコールが生成する副反応が速くなったり、他の副
反応が増加するので好ましくない。
反応温度は、10〜60℃の範囲である。10℃未満では目的
の還元アルキル化反応が遅くなって、重質物が増加する
ので好ましくない。また、60℃を超えると、カルボニル
化合物からアルコールが生成する副反応が速くなった
り、他の副反応が増加するので好ましくない。
本発明の方法は、アミノフェノール類のアミノ基が有す
る2個の水素原子のうち、その一つを第1工程において
炭化水素基と置換し(第1段目の反応)、他の一つの水
素原子を第2工程においてエチル基と置換する(第2段
目の反応)ものである。そして、このように、2段階の
置換反応を目的どおり行なわしめるためには、第1工程
におけるカルボニル化合物の使用量を、次のとおり調整
することが必要である。
すなわち、第1工程におけるカルボニル化合物の使用量
は、アミノフェノール類の仕込量1モルあたり0.9〜1.2
モルの範囲である。該量が0.9モル未満の場合、本工程
において未反応のアミノフェノール類が多量に残留し、
それが次の第2工程によりジエチル化されることによ
り、N,N−ジエチルアミノフェノールの副生を増加させ
る結果となる。一方、該量が1.2モルを超えた場合、第
1工程において、前記アミノ基の2つの水素原子の全て
が置換されてしまう割合が増加し、よって目的物の収率
が低下する。
本発明の第2工程は、上記第1工程で得た第1段目の反
応混合物に対し、水素圧5〜20kg/cm2G、温度25〜60℃
に維持しつつ、前記アミノフェノール類の仕込量1モル
あたり1.1〜1.5モル量のアセトアルデヒド、及び該アミ
ノフェノール類の仕込み量100重量部あたり0.05〜5重
量部の酢酸を10〜60分かけて供給し、その後、温度25〜
60℃で10〜120分間維持することにより、第2段目の反
応を行なう工程である。
アセトアルデヒドの使用量は、第1工程のでアミノフェ
ノール類の仕込量1モルあたり1.1〜1.5モルの範囲であ
る。1.1モル未満では、未反応のまま残存するN−モノ
置換アミノフェノール類が多くなり、目的のN−エチル
−N−置換アミノフェノール類の収率が低下するので好
ましくない。一方1.5モルを超えると、未反応のまま残
留するアセトアルデヒドの量が多くなり、第3工程で、
アセトアルデヒドに起因する重質物の生成が多くなるの
で好ましくない。
本工程においては、アセトアルデヒドを供給している間
に、第1工程でのアミノフェノール類の仕込量100重量
部あたり0.05〜5重量部の酢酸を供給することが重要で
ある。このことにより、反応速度を速くすることがで
き、中間体の残存量を減らすことができる。酢酸の供給
は、アセトアルデヒドの供給中の全期間又は一部期間に
おいて連続的又は間欠的に行なわれる。
酢酸の使用量は上記規定量未満では効果が十分でなく、
N−モノ置換アミノフェノール類が多く残るので好まし
くなく、規定量を超えて使用すると、反応は速くなる
が、重質化がおこりやすくなって目的物収率低下をもた
らすので好ましくない。
なお、第2工程の水素圧、温度等の規定理由は、第1工
程における規定理由と同様である。
本発明の第3工程は、上記第2工程で得た第2段目の反
応混合物から還元用触媒を分離回収し、得た反応液を塔
底温度150℃以下の条件で蒸留することにより、未反応
のカルボニル化合物および有機溶媒を塔頂から留出せし
め、N−エチル−N−置換アミノフェノール類を主成分
とする塔底液を得る工程である。
還元用触媒の分離は、濾過等の方法により実施される。
分離・回収された還元用触媒は、有機溶媒スラリーにし
て、次回の反応に繰返し使用することができる。
一方、前記還元用触媒を濾過・分離して得られる反応液
を、塔底温度を150℃以下の条件で蒸留することによ
り、未反応のカルボニル化合物及び有機溶媒を塔頂より
留出せしめ、N−エチル−N−置換アミノフェノール類
を主成分とする塔底液を得ることができる。
塔底温度が150℃を超えると、生成したN−エチル−N
−置換アミノフェノール類とカルボニル化合物とが反応
して重質化し、N−エチル−N−置換アミノフェノール
類の収率が低下するので好ましくない。
また、この蒸留操作は、未反応のカルボニル化合物と生
成したN−エチル−N−置換アミノフェノール類が反応
して重質分を生成するので、触媒分離後、直ちに蒸留す
ることがより好ましい。
この操作は、減圧下、加圧下のいずれにしても、又回分
式、連続式いずれも実施可能であるが、操作の容易さ、
未反応のカルボニル化合物及び有機溶媒の回収の容易さ
などから条件が、適宜決定される。
本発明の第4工程は、上記第3工程で得た塔底液を、塔
底温度220℃以下の条件下で蒸留することにより、塔頂
よりN−エチル−N−置換アミノフェノール類を得る工
程である。塔底温度が220℃を超えると、第1工程〜第
3工程で生じた重質物の分解が起こり、これにより発生
した不純物により、目的物であるN−エチル−N−置換
アミノフェノール類の純度が低下するので、好ましくな
い。
この蒸留は、通常、減圧下において、回分式、又は連続
式のいずれの方法にしても実施される。
この蒸留において、目的物であるN−エチル−N−置換
アミノフェノール類は、塔頂より回収される。
なお、本蒸留に先立って行なわれる前記第3工程の蒸留
の操作条件によっては、その蒸留の塔底液、すなわち、
本蒸留に付する液中に、若干の軽沸分が残留することが
あるので、この場合には、本蒸留において目的物である
N−エチル−N−置換アミノフェノール類を回収するに
先立ち、蒸留初期に塔頂から留去する軽沸分を、別途分
離・回収することにより、目的物であるN−エチル−N
−置換アミノフェノール類の純度の低下を避けることが
できる。
〈実施例〉 次に実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。
実施例−1 撹拌機を備えたSUS製5lのオートクレーブに、25重量%
のメタアミノフェノールを含むメタノール溶液1091g
(メタアミノフェノール273g、2.5モル)と、一度反応
に使用して回収した還元用触媒17.7g(白金−炭素触
媒、白金含量5wt%、白金1重量部に対して0.05重量部
の鉛原子含有)を含有するメタノールスラリー液745gを
仕込んだ。次に、オートクレーブ内を、窒素、次いで水
素で置換してから、水素圧10kg/cm2Gまで昇圧した。水
素圧一定のもとで、50重量%のイソブチルアルデヒドを
含むメタノール溶液396g(イソブチルアルデヒド198g、
2.75モル)を供給した。この間、温度は40±2℃となる
ように調整した。イソブチルアルデヒドの供給終了後、
30分間上記温度に保ち、撹拌を継続した。その後46重量
%のアセトアルデヒド及び酢酸を含むメタノール溶液33
5g(アセトアルデヒド154g、3.5モル;酢酸1.64g)を35
分間かけて供給した後、上記温度に保ったまま70分間撹
拌を継続した。
反応終了後、冷却、脱圧して、使用した還元用触媒を濾
過分離して反応液を取り出した。反応液について、ガス
クロマトグラフィー(GC)、液クロマトグラフィー(L
C)及びGPC(ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ
ー)分析を行った結果、目的物であるN−エチル−N−
イソブチルメタアミノフェノールの収率(仕込みメタア
ミノフェノール基準、モルベース、以下同じ)は94.2
%、N,N−ジエチルメタアミノフェノールの収率0.1%、
N−イソブチルアミノフェノールの収率0.7%、N,N−ジ
イソブチルメタアミノフェノールの収率1.3%、重質分
の収率は1.0%であった。
前記、還元アルキル化反応で取得し、還元用触媒を除去
した反応液を直ちにオイルバス中に入れたナシ型フラス
コ中に連続的に供給しながら、未反応アルデヒド類及び
溶媒であるメタノール除去のための減圧蒸留を行なっ
た。反応液は3時間かけて連続供給し供給終了後、実質
的にアルデヒド類及びメタノールを除くためにバッチに
よる濃縮を実施した。この間、操作圧力は300mmHg一
定、塔底液の温度は140℃以下で操作を行なった。塔底
液温度が140℃に到達したので蒸留を停止した。分析の
結果N−エチル−N−イソブチルメタアミノフェノール
の収率(モル基準)は97.0%であった。
アルデヒド類及びメタノールを除去して得られた前記の
塔底液からN−エチル−N−イソブチルメタアミノフェ
ノールを留出、回収するため、圧力3mmHg一定のもとバ
ッチによる減圧蒸留を行なった。
若干量の残存軽沸分及びN−イソブチルメタアミノフェ
ノールを除去するために、塔底液中のN−エチル−N−
イソブチルメタアミノフェノール基準で1重量%量を初
留分として除いて、引続いて、製品に相当する本留分を
得た。塔底液の温度が170℃になったので蒸留操作を停
止し、本留分として423gを得た。N−エチル−N−イソ
ブチルメタアミノフェノールの純度(重量基準)は96.0
%、本蒸留工程での収率(モル基準)は92.0%であっ
た。
実施例−2 実施例−1と同様にして、還元アルキル化反応を実施
し、還元用触媒を濾過分離した反応液を取得し、これを
使用して、アルデヒド類及びメタノール除去を連続操作
にて実施した。反応液を連続的に蒸留塔に供給し、塔底
液は平均滞留時間1時間となる様にして順次抜出しなが
ら行なった。この間、操作圧力は230〜250mmHgでほぼ一
定、塔底液の温度は120〜140℃であった。GC分析の結果
N−エチル−N−イソブチルメタアミノフェノールの収
率は、98.0%であった。
上記のアルデヒド類及びメタノールを除去して得られた
塔底液から、N−エチル−N−イソブチルメタアミノフ
ェノールを留出、回収させるため、圧力5mmHg一定のも
とバッチによる減圧蒸留を行なった。若干量の残存軽沸
分及びN−ブチルメタアミノフェノールを除去するため
に、缶出液中のN−エチル−N−イソブチルメタアミノ
フェノール基準で2重量%量を初留分として除き、引続
いて製品に相当する本留分を得た。塔底液の温度が180
℃になったので蒸留操作を停止した。N−エチル−N−
イソブチルメタアミノフェノールの純度は96.5%、蒸留
工程での収率は91.0%であった。
実施例−3 実施例−1で50%イソブチルアルデヒドの代わりに50%
イソアミルアルデヒド444g(イソアミルアルデヒド222
g、2.58モル)を用いた他は、実施例−1と同様の反応
を行なった。N−エチル−N−イソアミルメタアミノフ
ェノールの収率92.5%、N,N−ジエチルメタアミノフェ
ノールの収率1.5%、N−イソアミルメタアミノフェノ
ールの収率0.2%、N,N−ジイソアミルメタアミノフェノ
ールの収率1.3%、重質分の収率は1.4%であった。
引き続いて、実施例−1と同様の操作で軽沸分の除去、
及びN−エチル−N−イソアミルメタアミノフェノール
留出蒸留を行なったところ、N−エチル−N−イソアミ
ルメタアミノフェノールの収率は各工程で96.5%、90.3
%となり、最終的に得られたN−エチル−N−イソアミ
ルメタアミノフェノールの純度は96.1%であった。
実施例−4 実施例−3と同様にして、還元アルキル化反応を行な
い、還元用触媒を濾過分離した反応液を取得し、これを
使用して実施例−2と同様の操作で蒸留を実施した。そ
の結果、N−エチル−N−イソアミルメタアミノフェノ
ールの各蒸留での収率はそれぞれ97.0%、90.0%とな
り、得られたN−エチル−N−イソアミルメタアミノフ
ェノールの純度は95.5%であった。
比較例−1 実施例−1と全く同様にして還元アルキル化反応し、還
元用触媒を濾過分離した反応液を得た。この反応液をオ
イルバス中に入れたナシ型フラスコ中に連続的に供給し
ながら、未反応アルデヒド類及びメタノール除去のため
の蒸留を行なった。反応液は、。4時間かけて連続供給
し供給終了後、アルデヒド類及びメタノールを除くため
にバッチによる濃縮を実施した。この間、操作圧は大気
圧下一定、又塔底温度はバッチ濃縮の間、徐々に温度が
上昇したが、本発明の規定温度(150℃)より高い160℃
に到達するまで蒸留を継続した。塔底液を分析した結
果、N−エチル−N−イソブチルメタアミノフェノール
の収率は90.5%と低く、重質分の生成が著るしかった。
引続いて、上記の塔底液を用いて、N−エチル−N−イ
ソブチルメタアミノフェノールを留出、回収するため、
実施例−1と同様に、圧力3mmHg一定、1重量%の初留
分を除去した後、塔底温度が180℃になるまで蒸留を行
なった。収率は90.5%とまずまずであったが、N−エチ
ル−N−イソブチルメタアミノフェノールの純度は89.3
%と良くなかった。
比較例−2 実施例−1と全く同様にして、還元アルキル化反応、還
元用触媒濾過分離及び軽沸分除去を実施して、塔底液を
得、引続いて、圧力5mmHg一定、1重量%の初留分を除
去した後、塔底温度が本発明の規定(220℃)より高い2
30℃になるまで蒸留を行なった。収率は95.2%と良好で
あったが、N−エチル−N−イソブチルメタアミノフェ
ノールの純度は85.0%と良くなかった。
〈発明の効果〉 以上説明したように、本発明により、従来技術が有する
前記諸問題点を伴なうことなく、高品位で高収率なN−
エチル−N−置換アミノフェノール類の製造方法を提供
することができた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記第1工程〜第4工程からなる、N−エ
    チル−N−置換アミノフェノール類の製造方法。 第1工程:有機溶媒、還元用触媒及びアミノフェノール
    類を含む系に対し、水素圧5〜20kg/cm2G、温度10〜60
    ℃に維持しつつ、該アミノフェノール類の仕込量1モル
    あたり0.9〜1.2モル量のカルボニル化合物(ただし、ア
    セトアルデヒドを除く。)を10〜60分間かけて供給し、
    その後、温度25〜60℃で10〜90分間維持することによ
    り、第1段目の反応を行なう工程。 第2工程:第1工程で得た第1段目の反応混合物に対
    し、水素圧5〜20kg/cm2G、温度25〜60℃に維持しつ
    つ、前記アミノフェノール類の仕込量1モルあたり1.1
    〜1.5モル量のアセトアルデヒド、及び該アミノフェノ
    ール類の仕込量100重量部あたり0.05〜5重量部の酢酸
    を10〜60分かけて供給し、その後、温度25〜60℃で10〜
    120分間維持することにより、第2段目の反応を行なう
    工程。 第3工程:第2工程で得た第2段目の反応混合物から還
    元用触媒を分離回収し、得た反応液を塔底温度150℃以
    下の条件下で蒸留することにより、未反応のカルボニル
    化合物及び有機溶媒を塔頂から留出せしめ、N−エチル
    −N−置換アミノフェノール類を主成分とする塔底液を
    得る工程。 第4工程:第3工程で得た塔底液を、塔底温度220℃以
    下の条件下で蒸留することにより、塔頂よりN−エチル
    −N−置換アミノフェノール類を得る工程。
  2. 【請求項2】第3工程で分離回収して得た還元用触媒
    を、次回以降の第1工程で再度用いる請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】還元用触媒が活性炭に担持させた白金触媒
    及び/又は白金原子1重量部あたり0.001〜0.5重量部の
    鉛原子を含有する活性炭に担持させた白金触媒であり、
    かつ有機溶媒が炭素数1〜4の脂肪族アルコールのうち
    の一種又は二種以上である請求項(1)記載の方法。
  4. 【請求項4】アミノフェノール類がメタアミノフェノー
    ルである請求項(1)記載の方法。
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