JP5356722B2 - 2,6−ジフェニルフェノール又はその誘導体の製造方法 - Google Patents
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Description
次いで、得られた化合物(2)を脱水素反応させ、次式(3)
本発明の2,6−ジフェニルフェノール又はその誘導体の製造方法では、前記第1工程において化合物(1)とシクロヘキセン又はその誘導体とのモル比を1:1〜10:1とすることが好ましい。
次いで、得られた2−シクロヘキシル−6−アルキルフェノール(5)を、パラジウム触媒又は白金触媒の存在下、脱水素反応させて2,6−ジフェニルフェノール(6)を得る第2工程とを有することを特徴とする2,6−ジフェニルフェノールの製造方法を提供する。
本発明の2,6−ジフェニルフェノールの製造方法では、前記第1工程において化合物(4)とシクロヘキセンとのモル比を1:1〜10:1とすることが好ましい。
次いで、得られた化合物(2)を脱水素反応させ、次式(3)
(a) 式(1)で表される原料フェノールが、反応式(7)中の化合物(4)(ただし、R5は、フェニル基又はシクロヘキシル基を表す。)で表される2−シクロヘキシルフェノール又は2−フェニルフェノールであること。
(b) 原料シクロヘキセンが、シクロヘキセンであること。
(c) 第1工程で用いる触媒が、アルミニウム系触媒であること。
(d) 式(2)で表される第1工程の反応生成物(化合物(2))が、反応式(7)中の化合物(5)(ただし、R5は、フェニル基又はシクロヘキシル基を表す。)で表される2−シクロヘキシル−6−アルキルフェノールであること。
(e) 化合物(5)を脱水素反応させる第2工程において用いる触媒が、パラジウムまたは白金を担体に担持させた触媒であること。
(f) 式(3)で表される、第2工程の反応生成物(化合物(3))が、反応式(7)中の化合物(6)で表される2,6−ジフェニルフェノールであること。
また、第1工程で用いるアルミニウム系触媒としては、例えば、アルミニウムフェノキサイド、アルミニウムクレゾキサイド等のアルミニウムアリールオキサイド、アルミニウムモノメチルジクロライド、アルミニウムジメチルモノクロライド、アルミニウムモノエチルジクロライド、アルミニウムジエチルモノクロライド等が挙げられる。これらのアルミニウム系触媒の中でも、特に触媒活性に優れ、また選択性に優れる点から、アルミニウムアリールオキサイドが好ましい。
反応式(7)の実施形態において、化合物(5)を脱水素反応させる第2工程での反応温度は、240℃から400℃までの範囲とし、好ましくは280℃から340℃までの範囲である。
〔2−フェニルフェノールのアルキル化〕
2−フェニルフェノール(2−PP)117g(0.69mol)を常圧下撹拌しながら220℃に昇温し、粒状アルミニウム0.4gを投入して1.5時間撹拌し、2−フェニルフェノールアルミニウム塩との混合液を調整した。その後液温を180℃に下げ、シクロヘキセン51.1g(0.63mol)を9時間かけて滴下し、さらに180℃を維持して2時間反応させた。
その反応液を80℃まで冷却し、30%次亜リン酸水溶液8.7gとリン酸二水素ナトリウム0.7gの混合水溶液を滴下後、80℃で1時間熟成し、触媒を失活させた。
次に、その反応液にトルエン40mlを入れ、水を共沸脱水した後、冷却ろ過してアルミニウム塩を除去し、粗2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノールのトルエン溶液を得た。
得られた溶液は、20mmHg減圧下で低沸点留分の除去及びトルエンの回収を行った後、1mmHgの減圧下、2−フェニルフェノールを20.7g回収、中留分を7.8g留出させ、次いで2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノールを120.9g留出させた。得られた2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノールの純度は96.7%であった。蒸留釜残は17.7gであった。
前段階反応で得た2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノール40g、5%パラジウム−活性炭触媒(5%Pd−C)(エヌ・イー・ケムキャット(株)製)4.4g(固形分2.0g)を340℃で反応させたところ、4時間で転化率が90%以上に達した。反応液を110℃まで冷却し、n−デカン100gで希釈後、触媒をろ過して除去し、冷却再結晶させる事により結晶を析出させ、次いで結晶をろ過、乾燥させて2,6−ジフェニルフェノールを32.0g得た。その純度は99.8%であった。
また、シクロヘキセン基準での収率は62.4%であった。
〔2−フェニルフェノールのアルキル化〕
2−フェニルフェノール(2−PP)117g(0.69mol)を常圧下撹拌しながら220℃に昇温し、粒状アルミニウム0.4gを投入して1.5時間撹拌し、2−フェニルフェノールアルミニウム塩との混合液を調整した。その後液温を200℃に下げ、シクロヘキセン56.6g(0.69mol)を5時間かけて滴下し、さらに200℃を維持して3時間反応させた。
その反応液を80℃まで冷却し、30%次亜リン酸水溶液8.7gとリン酸二水素ナトリウム0.7gの混合水溶液を滴下後、80℃で1時間熟成し、触媒を失活させた。
次に、その反応液にトルエン40mlを入れ、水を共沸脱水した後、冷却ろ過してアルミニウム塩を除去し、粗2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノールのトルエン溶液を得た。
得られた溶液は、20mmHg減圧下で低沸点留分の除去及びトルエンの回収を行った後、1mmHgの減圧下、2−フェニルフェノールを7.1g回収、中留分を17.1g留出させ、次いで2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノールを117.7g留出させた。得られた2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノールの純度は95.7%であった。蒸留釜残は31.1gであった。
前段階反応で得た2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノール40g、5%パラジウム−活性炭触媒(5%Pd−C)(エヌ・イー・ケムキャット(株)製)4.4g(固形分2.0g)を340℃で反応させたところ、4時間で転化率が90%以上に達した。その後は実施例1と同様の操作を行い、2,6−ジフェニルフェノールを30.0g得た。その純度は99.8%であった。
また、シクロヘキセン基準での収率は52.0%であった。
〔2−フェニルフェノールのアルキル化〕
2−フェニルフェノール(2−PP)117g(0.69mol)を常圧下撹拌しながら220℃に昇温し、粒状アルミニウム0.4gを投入して1.5時間撹拌し、2−フェニルフェノールアルミニウム塩との混合液を調整した。その後液温を180℃に下げ、シクロヘキセン28.3g(0.35mol)を4時間かけて滴下し、さらに180℃を維持して4時間反応させた。
その反応液を80℃まで冷却し、30%次亜リン酸水溶液8.7gとリン酸二水素ナトリウム0.7gの混合水溶液を滴下後、80℃で1時間熟成し、触媒を失活させた。
次に、その反応液にトルエン40mlを入れ、水を共沸脱水した後、冷却ろ過してアルミニウム塩を除去し、粗2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノールのトルエン溶液を得た。
得られた溶液は、20mmHg減圧下で低沸点留分の除去及びトルエンの回収を行った後、1mmHgの減圧下、2−フェニルフェノールを65.0g回収、中留分を8.3g留出させ、次いで2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノールを67.8g留出させた。得られた2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノールの純度は98.6%であった。蒸留釜残は3.8gであった。
前段階反応で得た2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノール40g、5%パラジウム−活性炭触媒(5%Pd−C)(エヌ・イー・ケムキャット(株)製)4.4g(固形分2.0g)を340℃で反応させたところ、4時間で転化率が90%以上に達した。反応液を110℃まで冷却し、n−デカン100gで希釈後、触媒をろ過して除去し、冷却再結晶させる事により結晶を析出させ、次いで結晶をろ過、乾燥させて2,6−ジフェニルフェノールを32.2g得た。その純度は99.9%であった。
また、シクロヘキセン基準での収率は63.4%であった。
〔2−フェニルフェノールのアルキル化〕
2−フェニルフェノール(2−PP)117g(0.69mol)の熔融液を70℃に昇温し、エチルアルミニウムジクロライド1mol/Lヘキサン溶液(東京化成工業(株)製)20mlを滴下した。ヘキサンを留去させながら180℃に昇温した後、180℃を維持してシクロヘキセン51.1g(0.63mol)を8時間かけて滴下し、さらに180℃を維持して3時間反応させた。
その反応液を80℃まで冷却し、30%次亜リン酸水溶液9.6gとリン酸二水素ナトリウム0.8gの混合水溶液を滴下後、80℃で1時間熟成し、触媒を失活させた。
次に、この反応液にトルエン40mlを入れ、水を共沸脱水した後、冷却ろ過してアルミニウム塩を除去し、粗2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノールのトルエン溶液を得た。
得られた溶液は、20mmHg減圧下で低沸点留分の除去及びトルエンの回収を行った後、1mmHgの減圧下、2−フェニルフェノールを15.2g回収、中留分を11.0g留出させ、次いで2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノールを110.1g留出させた。得られた2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノールの純度は95.7%であった。蒸留釜残は30.2gであった。
前段階反応で得た2,6−ジシクロヘキシルフェノール40g、5%パラジウム−活性炭触媒(5%Pd−C)(エヌ・イー・ケムキャット(株)製)4.4g(固形分2.0g)を340℃で反応させたところ、4時間で転化率が90%以上に達した。その後は実施例1と同様の操作を行い、2,6−ジフェニルフェノールを29.7g得た。その純度は99.9%であった。
また、シクロヘキセン基準での収率は52.7%であった。
〔2−シクロヘキシルフェノールのアルキル化〕
2−シクロヘキシルフェノール(2−CHP)120g(0.69mol)を常圧下撹拌しながら220℃に昇温し、粒状アルミニウム0.4gを投入して2時間撹拌し、2−シクロヘキシルフェノールアルミニウム塩との混合液を調整した。その後液温を180℃に下げ、シクロヘキセン51.1g(0.63mol)を8時間かけて滴下し、さらに180℃を維持して2時間反応させた。
実施例1と同様の操作で精製を行い、未反応2−シクロヘキシルフェノールを21.1g回収し、2,6−ジシクロヘキシルフェノールを120.5g得た。得られた2,6−ジシクロヘキシルフェノールの純度は96.5%であった。
前段階反応で得た2,6−ジシクロヘキシルフェノール40g、5%パラジウム−活性炭触媒(5%Pd−C)(エヌ・イー・ケムキャット(株)製)4.4g(固形分2.0g)を340℃で反応させたところ、4時間で転化率が90%以上に達した。その後は実施例1と同様の操作を行い、2,6−ジフェニルフェノールを29.0g得た。その純度は99.9%であった。
また、シクロヘキセン基準での収率は56.3%であった。
実施例1と同様の操作で得た2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノール40g、5%パラジウム−活性炭触媒(5%Pd−C)(エヌ・イー・ケムキャット(株)製)4.4g(固形分2.0g)を300℃で反応させたところ、12時間で転化率が90%以上に達した。その後は実施例1と同様の操作を行い、2,6−ジフェニルフェノールを27.0g得た。その純度は99.8%であった。
また、シクロヘキセン基準での収率は52.6%であった。
実施例1と同様の操作で得た2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノール40g、5%パラジウム−0.2%S−活性炭触媒(5%Pd−0.2%S−C)(エヌ・イー・ケムキャット(株)製)0.88g(固形分0.4g)を300℃で反応させたところ、20時間で転化率が90%以上に達した。その後は実施例1と同様の操作を行い、2,6−ジフェニルフェノールを31.0g得た。その純度は99.8%であった。
また、シクロヘキセン基準での収率は60.4%であった。
実施例1と同様の操作で得た2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノール40g、5%パラジウム−0.2%S−活性炭触媒(5%Pd−0.2%S−C)(エヌ・イー・ケムキャット(株)製)0.88g(固形分0.4g)を280℃で反応させたところ、50時間で転化率が90%以上に達した。その後は実施例1と同様の操作を行い、2,6−ジフェニルフェノールを30.0g得た。その純度は99.8%であった。
また、シクロヘキセン基準での収率は58.5%であった。
実施例1と同様の操作で得た2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノール40g、5%パラジウム−0.2%S−活性炭触媒(5%Pd−0.2%S−C)(エヌ・イー・ケムキャット(株)製)4.4g(固形分2.0g)を300℃で反応させたところ、12時間で転化率が90%以上に達した。その後は実施例1と同様の操作を行い、2,6−ジフェニルフェノールを32.0g得た。その純度は99.8%であった。
また、シクロヘキセン基準での収率は62.4%であった。
実施例1と同様の操作で得た2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノール40g、5%白金−活性炭−塩基処理触媒(5%Pt−C(B))(エヌ・イー・ケムキャット(株)製)0.42g(固形分0.2g)を300℃で反応させたところ、25時間で転化率が90%以上に達した。その後は実施例1と同様の操作を行い、2,6−ジフェニルフェノールを28.3g得た。その純度は100.0%であった。
また、シクロヘキセン基準での収率は55.2%であった。
実施例1と同様の操作で得た2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノール40g、5%白金−活性炭−塩基処理触媒(5%Pt−C(B))(エヌ・イー・ケムキャット(株)製)4.2g(固形分2.0g)を300℃で反応させたところ、12時間で転化率が90%以上に達した。その後は実施例1と同様の操作を行い、2,6−ジフェニルフェノールを26.7g得た。その純度は100.0%であった。
また、シクロヘキセン基準での収率は52.0%であった。
〔2−フェニルフェノールのアルキル化〕
2−フェニルフェノール(2−PP)117g(0.69mol)を常圧下撹拌しながら220℃に昇温し、粒状アルミニウム0.4gを投入して1.5時間撹拌し、2−フェニルフェノールアルミニウム塩との混合液を調整した。その後液温を220℃に保ったまま、シクロヘキセン51.8g(0.63mol)を4時間かけて滴下し、さらに220℃を維持して2時間反応させた。
その反応液を80℃まで冷却し、30%次亜リン酸水溶液8.7gとリン酸二水素ナトリウム0.7gの混合水溶液を滴下後、80℃で1時間熟成し、触媒を失活させた。
次に、この反応液にトルエン40mlを入れ、水を共沸脱水した後、冷却ろ過してアルミニウム塩を除去し、粗2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノールのトルエン溶液を得た。
得られた溶液は、20mmHg減圧下で低沸点留分の除去及びトルエンの回収を行った後、1mmHgの減圧下、2−フェニルフェノールを19.3g回収、中留分を20.2g留出させ、次いで2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノールを103.8g留出させた。得られた2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノールの純度は93.5%であった。蒸留釜残は19.4gであった。
前段階反応で得た2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノール40g、5%パラジウム−活性炭触媒(5%Pd−C)(エヌ・イー・ケムキャット(株)製)4.4g(固形分2.0g)を340℃で反応させたところ、4時間で転化率が90%以上に達した。その後は実施例1と同様の操作を行い、2,6−ジフェニルフェノールを29.2g得た。その純度は99.8%であった。
また、シクロヘキセン基準での収率は48.9%であった。
〔2−フェニルフェノールのアルキル化〕
2−フェニルフェノール(2−PP)117g(0.69mol)を常圧下撹拌しながら220℃に昇温し、粒状アルミニウム0.4gを投入して1.5時間撹拌し、2−フェニルフェノールアルミニウム塩との混合液を調整した。その後液温を150℃に下げ、シクロヘキセン51.1g(0.63mol)を17時間かけて滴下し、さらに150℃を維持して8時間反応させたがシクロヘキセンが十分に消費されなかったので反応を終了させた。
その反応液を80℃まで冷却し、30%次亜リン酸水溶液8.7gとリン酸二水素ナトリウム0.7gの混合水溶液を滴下後、80℃で1時間熟成し触媒を失活させた。
次に、この反応液にトルエン40mlを入れ、水を共沸脱水した後、冷却ろ過してアルミニウム塩を除去し、粗2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノールのトルエン溶液を得た。
得られた溶液は、20mmHg減圧下低沸点留分の除去及びトルエンの回収を行った後、1mmHgの減圧下、2−フェニルフェノールを54.3g回収、中留分を8.3g留出させ、次いで2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノールを90.2g留出させた。得られた2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノールの純度は96.3%であった。蒸留釜残は12.9gであった。
前段階反応で得た2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノール40g、5%パラジウム−活性炭触媒(5%Pd−C)(エヌ・イー・ケムキャット(株)製)4.4g(固形分2.0g)を340℃で反応させたところ、4時間で転化率が90%以上に達した。その後は実施例1と同様の操作を行い、2,6−ジフェニルフェノールを32.0g得た。その純度は99.8%であった。
また、シクロヘキセン基準での収率は46.5%であった。
〔2−フェニルフェノールのアルキル化〕
2−フェニルフェノール(2−PP)117g(0.69mol)の熔融液を70℃に昇温し、エチルアルミニウムジクロライド1mol/Lヘキサン溶液(東京化成工業(株)製)20mlを滴下した。ヘキサンを留去させながら220℃に昇温した後、220℃を維持してシクロヘキセン51.1g(0.63mol)を8時間かけて滴下し、さらに220℃を維持して3時間反応させた。
その反応液を80℃まで冷却し、30%次亜リン酸水溶液9.6gとリン酸二水素ナトリウム0.8gの混合水溶液を滴下後、80℃で1時間熟成し、触媒を失活させた。
次に、この反応液にトルエン40mlを入れ、水を共沸脱水した後、冷却ろ過してアルミニウム塩を除去し、粗2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノールのトルエン溶液を得た。
得られた溶液は、20mmHg減圧下低沸点留分の除去及びトルエンの回収を行った後、1mmHgの減圧下、2−フェニルフェノールを15.2g回収、中留分を11.0g留出させ、次いで2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノールを101.1g留出させた。得られた2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノールの純度は92.7%であった。蒸留釜残は40.2gであった。
前段階反応で得た2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノール40g、5%パラジウム−活性炭触媒(5%Pd−C)(エヌ・イー・ケムキャット(株)製)4.4g(固形分2.0g)を340℃反応させたところ、4時間で転化率が90%以上に達した。その後は実施例1と同様の操作を行い、2,6−ジフェニルフェノールを29.7g得た。その純度は99.9%であった。
また、シクロヘキセン基準での収率は48.4%であった。
実施例1と同様の操作で得た2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノール40g、5%パラジウム−活性炭触媒(5%Pd−C)(エヌ・イー・ケムキャット(株)製)4.4g(固形分2.0g)を360℃で反応させたところ、4時間で転化率が90%以上に達した。その後は実施例1と同様の操作を行い、2,6−ジフェニルフェノールを24.0g得た。その純度は97.4%であった。
また、シクロヘキセン基準での収率は46.8%であった。
実施例1と同様の操作で得た2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノール40g、5%パラジウム−活性炭触媒(5%Pd−C)(エヌ・イー・ケムキャット(株)製)4.4g(固形分2.0g)を280℃で反応させたところ、48時間で転化率が90%以上に達した。その後は実施例1と同様の操作を行い、2,6−ジフェニルフェノールを24.3g得た。純度は99.8%であった。
また、シクロヘキセン基準での収率は47.4%であった。
実施例1と同様の操作で得た2−シクロヘキシル−6−フェニルフェノール40g、5%白金−活性炭触媒(5%Pt−C)(川研ファインケミカル(株)製)4.5g(固形分2.0g)を270℃で反応させたところ、7時間で転化率が約80%であった。その後は実施例1と同様の操作を行い、2,6−ジフェニルフェノールを20.9g得た。その純度は99.8%であった。
また、シクロヘキセン基準での収率は40.7%であった。
〔シクロヘキサノン縮合反応〕
シクロヘキサノン152g(1.55mol)と48%水酸化ナトリウム水溶液3.9gを反応器内に仕込んだ後、常圧下で180℃まで昇温させ、次いで180℃を維持して550mmHgの減圧下で脱水を行った。次いで、これを110℃に冷却後、水30gを投入し、水洗後水層を分液除去し、次いで10%食塩水22gを投入し、水洗後水層を分液除去し、粗2,6−ジシクロヘキセニルシクロヘキサノンを得た。20mmHgの減圧下で低沸点留分の除去に続き未反応シクロヘキサノンを7g回収し、次いで1mmHgの減圧下で中間体のシクロヘキセニルシクロヘキサノン等を36g回収し、次いで2,6−ジシクロヘキセニルシクロヘキサノンを59g留出させた。2,6−ジシクロヘキセニルシクロヘキサノンの純度は96.0%であった。
前段階反応で得た2,6−ジシクロヘキセニルシクロヘキサノン40g、5%パラジウム−活性炭触媒(5%Pd−C)(エヌ・イー・ケムキャット(株)製)4.4g(固形分2.0g)を340℃で反応させたところ、6時間で転化率が90%以上に達した。110℃まで冷却後にn−デカン100gで希釈した後、触媒をろ過して除去し、冷却再結晶させる事により結晶を析出させ、結晶をろ過、乾燥させて2,6−ジフェニルフェノールを29.0g得た。得られた結晶の純度は99.8%であった。
また、シクロヘキサノン基準での収率は33.3%であった。
比較例1と同様の操作で得た2,6−ジシクロヘキセニルシクロヘキサノン40g、5%白金−活性炭−塩基処理触媒(5%Pd−C)(エヌ・イー・ケムキャット(株)製)4.2g(固形分2.0g)を300℃で反応させたところ12時間で転化率が90%以上に達した。後は比較例1と同様の操作を行い、2,6−ジフェニルフェノールを27.2g得た。純度は100.0%であった。
また、シクロヘキセン基準での収率は32.8%であった。
これらの実施例の中でも、実施例1〜11は、50%以上のより高い収率で2,6−ジフェニルフェノールを製造することができ、特に、実施例1,3,7及び9では、60%以上のさらに高い収率で製造することができた。
Claims (12)
- 次式(1)
)で表される化合物(2)を得る第1工程(ただし、フェノールを出発原料とするものを除く)と、
次いで、得られた化合物(2)を脱水素反応させ、次式(3)
- 前記第1工程において化合物(1)とシクロヘキセン又はその誘導体とのモル比を1:1〜10:1とすることを特徴とする請求項1に記載の2,6−ジフェニルフェノール又はその誘導体の製造方法。
- 前記第1工程において化合物(1)とシクロヘキセン又はその誘導体とを反応させる際、アルミニウム系触媒を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の2,6−ジフェニルフェノール又はその誘導体の製造方法。
- 前記アルミニウム系触媒がアルミニウムアリールオキサイドであることを特徴とする請求項3に記載の2,6−ジフェニルフェノール又はその誘導体の製造方法。
- 前記第1工程において化合物(1)とシクロヘキセン又はその誘導体との反応を160℃から210℃までの温度範囲で行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の2,6−ジフェニルフェノール又はその誘導体の製造方法。
- 前記第2工程において化合物(2)を、パラジウム触媒又は白金触媒の存在下で脱水素反応させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の2,6−ジフェニルフェノール又はその誘導体の製造方法。
- 前記化合物(2)の脱水素反応を、240℃から400℃までの温度範囲で行うことを特徴とする請求項6に記載の2,6−ジフェニルフェノール又はその誘導体の製造方法。
- 前記第1工程において化合物(4)とシクロヘキセンとのモル比を1:1〜10:1とすることを特徴とする請求項8に記載の2,6−ジフェニルフェノールの製造方法。
- 前記アルミニウム系触媒がアルミニウムアリールオキサイドであることを特徴とする請求項8又は9に記載の2,6−ジフェニルフェノールの製造方法。
- 前記第1工程において化合物(4)とシクロヘキセンとの反応を160℃から210℃までの温度範囲で行うことを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の2,6−ジフェニルフェノールの製造方法。
- 前記化合物(5)の脱水素反応を、240℃から400℃までの温度範囲で行うことを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載の2,6−ジフェニルフェノールの製造方法。
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