JPH0772107A - 高温検知型coガス検知素子 - Google Patents

高温検知型coガス検知素子

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JPH0772107A
JPH0772107A JP34756493A JP34756493A JPH0772107A JP H0772107 A JPH0772107 A JP H0772107A JP 34756493 A JP34756493 A JP 34756493A JP 34756493 A JP34756493 A JP 34756493A JP H0772107 A JPH0772107 A JP H0772107A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、素子への雑ガスの吸着を防
ぐことのできるような高温度域においても、COガスに
対して高感度を示すCOガス検知素子を提供することに
ある。 【構成】 本発明による高温検知型COガス検知素子
は、絶縁基板(1)と、該基板(1)上に設けられたW
からなる薄膜状ガス感応体(2)と、前記ガス感応
体(2)に接して対向して設けられた一対のTi電極
(3)と、前記ガス感応体(2)上に設けられたPt触
媒(4)と、前記ガス感応体(2)及びPt触媒(4)
の上面に形成された添加剤(5)と、から構成されたも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、COガス検知素子に関
し、更に詳しくは、200℃程度の高温度域において高
感度を示す高温検知型のCOガス検知素子に関する。
【0002】
【従来の技術】COガスは人体や生物に対する毒性の強
い危険なガスであるため、従来よりこのCOガスを高感
度で検知するガス検知素子についての研究が種々なされ
ている。その一例として、COガスに接触して抵抗値の
変化する金属酸化物半導体を焼結したものをガス感応体
として用いたもの(実開昭60─95551号公報参
照)や、同じく金属酸化物半導体を使用し、これを薄膜
状に形成したものをガス感応体としたもの(特開平2─
263148号公報参照)などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの検知素子は、
特にCOガスに対しての動作温度が140℃程度以下と
低いため、水分等の雑ガスの影響を受けて感度が低下し
たり応答性が悪くなってしまうという欠点を抱えてい
る。そこで、一定時間毎に素子の温度を300℃程度の
温度に加熱する、いわゆるヒートクリーニングを施すこ
とにより、雑ガスの吸着の影響を除いていた。しかしな
がらこの場合、ヒートクリーニング時間中のガス検知が
不可能で連続的な動作ができなくなるとともに、ガス検
知回路に加えてヒートクリーニングのための回路も必要
となるため、構造が複雑になりコストが上昇するという
欠点がある。
【0004】本発明はこのような点に基づいてなされた
もので、その目的とするところは、素子への雑ガスの吸
着を防ぐことができるような高温度域においても、CO
ガスに対して高感度を示すCOガス検知素子を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するべく
本発明による高温検知型COガス検知素子は、Au
(金)、Fe(鉄)化合物、Ti(チタン)化合物から
なる群から1つまたは2つ以上選ばれる化合物(添加
剤)を触媒増感型半導体CO(一酸化炭素)ガス検知素
子に添加したことを特徴とするものである。また、この
際、前記Fe(鉄)化合物が、Fe、Fexy(酸化
鉄)[1≦x≦3,1≦y≦4、但し3x≧2y]、F
eS(硫化鉄)からなる群から構成されていることが考
えられる。更に、前記Ti(チタン)化合物がTi、T
zw(酸化チタン)[1≦z≦9,1≦w≦17]か
らなる群から構成されていることが考えられる。
【0006】本発明において使用される触媒増感型半導
体COガス検知素子としては、SnO2(酸化スズ)の
焼結体や薄膜をガス感応体としたものなどが考えられ
る。これらは、市販されているものもあるので、それを
用いても良いが、絶縁基板と、一対の電極と、WO
3(酸化タングステン)薄膜あるいはIn23(酸化イ
ンジウム)薄膜からなるガス感応体と、Pt(白金)か
らなる触媒と、からなるものが、特にCOガスに対して
の感度が高く好ましい。
【0007】絶縁基板としては、例えばAl23(酸化
アルミニウム)等のセラミック基板やSiO2(酸化ケ
イ素)等のガラス基板など耐熱性かつ絶縁性の基板が用
いられる。
【0008】WO3からなる薄膜状ガス感応体は、真空
蒸着法、スパッタリング法等により絶縁基板上に形成す
る。このとき、前記ガス感応体の質量膜厚は300Å以
上であることが好ましく、300Åに満たない場合は安
定な連続膜を形成することができず感度が低下してしま
う。尚、WO3の形成は、真空蒸着法、スパッタリング
法等によりW(タングステン)またはタングステン酸化
物を絶縁基板上に形成した後、熱処理等によりWO3
形成しても良いし、スパッタリング法等により絶縁基板
上に直接WO3を形成しても良い。尚この時、熱処理条
件によっては、Wや他の酸化数のタングステン酸化物が
WO3中に混在している場合があるが、当然これらの混
合物も本発明のガス感応体として使用できる。
【0009】In23からなる薄膜状ガス感応体は、真
空蒸着法、スパッタリング法等により絶縁基板上に形成
する。このとき、前記ガス感応体の質量膜厚は1000
Å以下であることが好ましく、1000Åを超えると素
子抵抗値が低くなり感度が低下してしまう。尚、In2
3の形成は、真空蒸着法、スパッタリング法等により
In(インジウム)またはインジウム酸化物を絶縁基板
上に形成した後、熱処理等によりIn23を形成しても
良いし、スパッタリング法等により絶縁基板上に直接I
23を形成しても良い。尚この時、熱処理条件によっ
ては、Inや他の酸化数のインジウム酸化物がIn23
中に混在している場合があるが、当然これらの混合物も
本発明のガス感応体として使用できる。
【0010】一対の電極としては、例えばTi、Pt、
Au、Ni(ニッケル)、Pd(パラジウム)等が用い
られ、真空蒸着法、スクリーン印刷法、スパッタリング
法等により形成する。この電極は、ガス感応体に接して
対向して設けられ、ガス感応体と絶縁基板との間、ある
いはガス感応体表面のどちらに設けても良いが、例えば
Pt、Pdなど、貴金属で触媒作用を有する金属を用い
る場合は該金属が表面に露出しないような構造とするこ
とが望ましい。該金属が表面に露出した場合は、該金属
が表面に露出していない場合と比較して、高温度域での
感度が低下する。これは、電極を構成する金属が触媒作
用を有していると、電極上でCOガスが表面過剰を起こ
しガス感応体上のCOガス濃度が低下するためであると
思われる。それらの金属が表面に露出しない構造とする
には、該金属をガス感応体と絶縁基板との間に形成する
か、あるいは該金属の表面を他の金属や金属酸化物、高
分子などで被覆することなどが考えられる。
【0011】触媒としてはPtが用いられる。触媒の形
成は、ガス感応体表面上であっても、ガス感応体中であ
っても良いが、より高感度の素子を得るためにはガス感
応体表面上に形成することが好ましい。この場合、真空
蒸着法、スパッタリング法等の方法により形成すれば良
いが、質量膜厚が50Å以下になるようにする必要があ
る。質量膜厚が50Åを超えるとガス感応体自体が半導
体の性質を保てなくなり、検知特性が低下してしまう。
【0012】本発明においては上記構成の触媒増感型C
Oガス検知素子に、更に、Au、Fe化合物、Ti化合
物からなる群から1つまたは2つ以上選ばれる化合物
(添加剤)を添加する。Fe化合物としては、Fe、F
xy[1≦x≦3,1≦y≦4、但し3x≧2y]、
FeSが挙げられ、Ti化合物としては、Ti、Tiz
w[1≦z≦9,1≦w≦17]が挙げられる。添加
量としては該添加剤がAuまたはFe化合物の場合は、
連続膜を形成しない程度の量が好ましい。例えばAuは
質量膜厚300Å程度以下、Fe化合物の場合は質量膜
厚1000Å程度以下とする。Auが連続膜になると電
極として作用し素子が半導性を保てなくなり、Fe化合
物が連続膜になるとCOガスに対する感度が低下してし
まう。また、添加剤がTi化合物の場合は、質量膜厚が
1Åを超える程度の量とすることが好ましい。質量膜厚
が1Å以下の場合は添加剤の十分な効果が得られない。
添加方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法等が
挙げられる。また、これ以外の方法として、例えば、A
u、Fe化合物、Ti化合物からなる群から1つまたは
2つ以上選ばれる化合物が溶解されてなる液体、あるい
はAu、Fe化合物、Ti化合物からなる群から1つま
たは2つ以上選ばれる化合物が粒子状で分散されてなる
液体へのディップコーティングにより添加することも考
えられる。尚、添加剤としては、上述したそれぞれの金
属のハロゲン化物、水酸化物、アルコキシドなど、加熱
や水分との接触により容易にその金属の酸化物に変換さ
れる化合物は、その金属の酸化物と同様に使用可能であ
る。
【0013】本発明の高温検知型COガス検知素子は、
素子温度を所定の温度に保ために、例えば自己温度制御
型(PTC)ヒータ等の発熱体を設けても良い。
【0014】また、本発明においては、素子への空気中
の汚れの付着を防止して寿命を延ばすために、シリカ/
アルミナ系の多孔質体を形成するシリカ/アルミナ系の
接着剤または塗料を素子表面に被覆しても良い。
【0015】
【作用】上記構成による本発明の高温検知型COガス検
知素子は、Au、Fe化合物、Ti化合物からなる群か
ら1つまたは2つ以上選ばれる化合物(添加剤)を触媒
増感型半導体COガス検知素子に添加することにより、
雑ガスの吸着による悪影響を防ぐことができるような高
温度域においてもCOガスに対して高感度を示すものと
なる。尚、これらの添加剤による効果は、該添加剤が触
媒に接すること、または触媒と合金になることなど、添
加剤と触媒とが直接影響を及ぼし合うことによって発現
するものと考えられる。
【0016】
【実施例】以下に本発明の実施例を比較例と併せて説明
する。 <実施例1>まず、図1に示すように絶縁基板1として
縦、横及び厚さが8×7×0.635mmのアルミナ基
板を用意し、該基板1上に真空蒸着法により質量膜厚5
000Åのタングステン酸化物を形成した後、空気中で
500℃、10分間の熱処理を施してWO3からなる薄
膜状ガス感応体2を得た。次に、前記ガス感応体2上
に、図2に示したような質量膜厚500Åのくし型Ti
電極3を真空蒸着法により形成した。更に、それらの上
面に、質量膜厚10ÅとなるようにPtの真空蒸着を行
って、触媒4を形成した。最後に、前記ガス感応体2、
電極3及びPt触媒4の上面に質量膜厚10Å、30
Å、100ÅのAu(添加剤)5を真空蒸着法により形
成した。尚、前記絶縁基板1の裏面には素子温度制御の
ための発熱体6を設けてある。
【0017】ここで上述のようにして製造した素子のガ
ス感度を次の条件の下に測定した。まず、密閉槽内に素
子を固定し、該槽内にCOガスを注射器で注入し、ファ
ンで十分に撹拌した後、素子温度を60〜300℃に保
持した状態でのCOガス雰囲気中における素子の電気抵
抗値を測定した。そして、濃度200ppmのCOガス
に対する感度を図3に示した。感度は、[空気中の抵抗
値(Rair)/COガス中の抵抗値(RCO)]で示し
た。これによれば、本発明の素子は200℃程度の高温
度域において102以上の高い感度を示していることが
判る。
【0018】<実施例2>Auに代えて質量膜厚7Å、
20ÅのFe(添加剤)を真空蒸着法により形成した以
外は実施例1と同様にして素子を作製し、濃度200p
pmのCOガスに対する感度を測定した。結果は図4に
示した。これによれば、本発明の素子は200℃程度の
高温度域において102以上の高い感度を示しているこ
とが判る。
【0019】<実施例3>Auに代えて質量膜厚10
Å、30Å、100ÅのTi(添加剤)を真空蒸着法に
より形成した以外は実施例1と同様にして素子を作製
し、濃度200ppmのCOガスに対する感度を測定し
た。結果は図5に示した。これによれば、本発明の素子
は200℃程度の高温度域において102以上の高い感
度を示していることが判る。
【0020】<実施例4>Auに代えて質量膜厚10
Å、30Å、100ÅのTiO2(添加剤)を真空蒸着
法により形成した以外は実施例1と同様にして素子を作
製し、濃度200ppmのCOガスに対する感度を測定
した。結果は図6に示した。これによれば、本発明の素
子は200℃程度の高温度域において102以上の高い
感度を示していることが判る。
【0021】<比較例1>実施例1乃至実施例4の比較
例として、Au、Fe、TiあるいはTiO2(添加
剤)を添加しない素子を作製し、濃度200ppmのC
Oガスに対する感度を測定した。結果は図13に示し
た。比較例の素子は140℃以下の低温度域ではCOガ
スに対して高い感度を示しているが、200℃程度の高
感度域では20程度の感度しか示していない。比較例の
素子は抵抗値が108Ωオーダーと高いため、20程度
の感度ではノイズ除去回路等の無い簡単な回路では誤作
動無くガスを検知することができない。図12と上記実
施例1乃至実施例4における素子の感度特性(図3乃至
図6に示す)を比較してみると、Au、Fe、Tiある
いはTiO2を添加することにより、200℃程度の高
温度域におけるCOガス感度が20程度から102〜1
4程度にまで増加することが判る。実施例1乃至実施
例4の素子はノイズ除去回路等の複雑な回路を用いるこ
となく正確なガス検知が可能である。
【0022】<実施例5>絶縁基板として縦、横及び厚
さが8×7×0.635mmのアルミナ基板を用意し、
該基板上に真空蒸着法により質量膜厚100ÅのInを
形成した後、空気中で500℃、10分間の熱処理を施
してIn23からなる薄膜状ガス感応体を得た。次に、
前記ガス感応体上に、質量膜厚500Åのくし型Ti電
極を真空蒸着法により形成し、更にそれらの上面に、質
量膜厚10ÅとなるようにPtの真空蒸着を行って、触
媒を形成した。最後に、前記ガス感応体及びPt触媒の
上面に質量膜厚30ÅのAu、Fe、TiあるいはTi
2(添加剤)を真空蒸着法により形成した。尚、絶縁
基板の裏面には素子温度制御のための発熱体を設けた。
【0023】このようにして作製した4種類の素子につ
いても、前記実施例1乃至実施例4と同様にして濃度2
00ppmのCOガスに対する感度を測定した。結果は
図7に示した。これによれば、本発明の素子は200℃
程度の高温度域において10以上の感度を示しているこ
とが判る。通常、素子の感度は高い方がノイズとの区別
が容易であり好ましいが、素子抵抗値が106Ωオーダ
ー以下であれば感度10程度以上、素子抵抗値が108
Ωオーダー以上の高い抵抗値を持つ素子の場合は100
程度以上の感度であれば、複雑な回路を用いなくてもノ
イズと信号の区別ができるとされており、本実施例の場
合、AuあるいはFeを添加した素子は200℃におけ
る感度が10程度であるものの、素子抵抗値が105Ω
オーダーと低いため、ノイズ除去回路等の複雑な回路を
用いなくても正確なガス検知が可能である。
【0024】<比較例2>実施例5の比較例として、A
u、Fe、TiあるいはTiO2(添加剤)を添加しな
い素子を作製し、濃度200ppmのCOガスに対する
感度を測定した。結果は図14に示した。比較例の素子
は140℃以下の低温度域ではCOガスに対して高感度
を示しているが、200℃程度の高温度域では3以下の
感度しか示しておらず、ノイズ除去回路等の無い簡単な
回路では誤作動無くガスを検知することができない。図
14と上記実施例5における素子の感度特性(図7に示
す)を比較してみると、Au、Fe、TiあるいはTi
2を添加することにより、200℃程度の高温度域に
おけるCOガス感度が3以下から10〜102程度にま
で増加することが判る。
【0025】<実施例6>図8に示すように、絶縁基板
1として縦、横及び厚さが8×7×0.635mmのア
ルミナ基板を用意し、該基板1上に質量膜厚1000Å
のくし型Pt電極3を真空蒸着法により形成した。次い
でそれらの上面に質量膜厚100ÅのInを形成した
後、空気中で500℃、10分間の熱処理を施してIn
23からなる薄膜状ガス感応体2を形成した。次に、前
記ガス感応体2上に質量膜厚10ÅとなるようにPtの
真空蒸着を行って、触媒4を形成し、最後に、前記ガス
感応体及びPt触媒の上面に質量膜厚30ÅのTi(添
加剤)5を真空蒸着法により形成した。尚、絶縁基板の
裏面には素子温度制御のための発熱体6を設けた。
【0026】この素子についても前記実施例1乃至実施
例5と同様にして濃度200ppmのCOガスに対する
感度を測定した。結果は図9に示した。これによれば、
本発明の素子は200℃程度の高温度域において30程
度の感度を示していることが判る。
【0027】<実施例7>図10に示すように、絶縁基
板1として縦、横及び厚さが8×7×0.635mmの
アルミナ基板を用意し、該基板1上に真空蒸着法により
質量膜厚100ÅのInを形成した後、空気中で500
℃、10分間の熱処理を施してIn23からなる薄膜状
ガス感応体2を得た。次に、前記ガス感応体2上に、質
量膜厚1000Åのくし型Pt電極3を真空蒸着法によ
り形成するとともに、更にその電極表面を質量膜厚60
0ÅのAl(アルミニウム)7で被覆した。次に、それ
らの上面に質量膜厚10ÅとなるようにPtの真空蒸着
を行って、触媒4を形成し、最後に、質量膜厚30Åの
Ti(添加剤)5を真空蒸着法により形成した。尚、絶
縁基板の裏面には素子温度制御のための発熱体6を設け
た。
【0028】この素子についても前記実施例1乃至実施
例6と同様にして濃度200ppmのCOガスに対する
感度を測定した。結果は図11に示した。これによれ
ば、本発明の素子は200℃程度の高温度域において3
0程度の感度を示していることが判る。
【0029】<実施例8>実施例5で作製した素子の中
から、Ti(添加剤)を添加したものを選び、その素子
の表面にシリカ/アルミナ系の接着剤を筆を用いて塗布
した。接着剤が乾燥した後、この素子についても濃度2
00ppmのCOガスに対する感度を測定した。結果は
図12に示した。図12と前記実施例5における素子
(接着剤未塗布)の感度特性(図7に示す)を比較して
みると、感度特性にはほとんど差が見られず、感度特性
の低下のないコーティング層が形成されていることが判
る。
【0030】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、A
u、Fe化合物、Ti化合物からなる群から1つまたは
2つ以上選ばれる化合物(添加剤)を触媒増感型半導体
COガス検知素子に添加することにより、200℃程度
の高温度域においてもCOガスに対して高感度を示す素
子を得ることができた。これにより、簡単で安価な回路
構成のCOガス検知素子を作製することができ、家庭の
燃焼機器等への搭載も可能となり、安全で快適な住環境
作りに大いに貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による高温検知型COガス検知素子(実
施例1乃至実施例5)の構成を示す断面図(概念図)で
ある。
【図2】本発明に用いられるくし型電極の一例を示す平
面図である。
【図3】本発明による高温検知型COガス検知素子(実
施例1)の濃度200ppmのCOガスに対する感度特
性図である。
【図4】本発明による高温検知型COガス検知素子(実
施例2)の濃度200ppmのCOガスに対する感度特
性図である。
【図5】本発明による高温検知型COガス検知素子(実
施例3)の濃度200ppmのCOガスに対する感度特
性図である。
【図6】本発明による高温検知型COガス検知素子(実
施例4)の濃度200ppmのCOガスに対する感度特
性図である。
【図7】本発明による高温検知型COガス検知素子(実
施例5)の濃度200ppmのCOガスに対する感度特
性図である。
【図8】本発明による高温検知型COガス検知素子(実
施例6)の構成を示す断面図(概念図)である。
【図9】本発明による高温検知型COガス検知素子(実
施例6)の濃度200ppmのCOガスに対する感度特
性図である。
【図10】本発明による高温検知型COガス検知素子(実
施例7)の構成を示す断面図(概念図)である。
【図11】本発明による高温検知型COガス検知素子(実
施例7)の濃度200ppmのCOガスに対する感度特
性図である。
【図12】本発明による高温検知型COガス検知素子(実
施例8)の濃度200ppmのCOガスに対する感度特
性図である。
【図13】比較例1の素子の濃度200ppmのCOガス
に対する感度特性図である。
【図14】比較例2の素子の濃度200ppmのCOガス
に対する感度特性図である。
【符号の説明】
1 絶縁基板 2 薄膜状ガス感応体 3 くし型Ti電極 4 触媒 5 添加剤 6 発熱体 7 Al被覆

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Au(金)、Fe(鉄)化合物、Ti
    (チタン)化合物からなる群から1つまたは2つ以上選
    ばれる化合物(添加剤)を触媒増感型半導体CO(一酸
    化炭素)ガス検知素子に添加したことを特徴とする高温
    検知型COガス検知素子。
  2. 【請求項2】 前記Fe(鉄)化合物が、Fe、Fex
    y(酸化鉄)[1≦x≦3,1≦y≦4、但し3x≧
    2y]、FeS(硫化鉄)からなる群から構成されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の高温検知型COガス
    検知素子。
  3. 【請求項3】 前記Ti(チタン)化合物が、Ti、T
    zw(酸化チタン)[1≦z≦9,1≦w≦17]か
    らなる群から構成されていることを特徴とする請求項1
    記載の高温検知型COガス検知素子。
  4. 【請求項4】 前記触媒増感型半導体COガス検知素子
    が、絶縁基板と、一対の電極と、WO3(酸化タングス
    テン)からなる薄膜状ガス感応体と、Pt(白金)から
    なる触媒と、から構成されていることを特徴とする請求
    項1、請求項2または請求項3記載の高温検知型COガ
    ス検知素子。
  5. 【請求項5】 前記触媒増感型半導体COガス検知素子
    が、絶縁基板と、一対の電極と、In23(酸化インジ
    ウム)からなる薄膜状ガス感応体と、Pt(白金)から
    なる触媒と、から構成されていることを特徴とする請求
    項1、請求項2または請求項3記載の高温検知型COガ
    ス検知素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20060076922A (ko) * 2004-12-29 2006-07-05 엘지전자 주식회사 박막 가스 센서 및 그 제조 방법
JP2013513110A (ja) * 2009-12-02 2013-04-18 ザ・リサーチ・フアウンデーシヨン・オブ・ステイト・ユニバーシテイ・オブ・ニユーヨーク 強誘電性材料、混合酸化物、または酸化物多形の安定性の温度モジュレーションに基づく選択的ケモセンサー

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