JPH0771636B2 - 無機塩浴の精製方法 - Google Patents

無機塩浴の精製方法

Info

Publication number
JPH0771636B2
JPH0771636B2 JP62160248A JP16024887A JPH0771636B2 JP H0771636 B2 JPH0771636 B2 JP H0771636B2 JP 62160248 A JP62160248 A JP 62160248A JP 16024887 A JP16024887 A JP 16024887A JP H0771636 B2 JPH0771636 B2 JP H0771636B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inorganic salt
resin
salt bath
iron ions
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62160248A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS644256A (en
Inventor
公昭 松田
正廣 青井
Original Assignee
住友化学工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 住友化学工業株式会社 filed Critical 住友化学工業株式会社
Priority to JP62160248A priority Critical patent/JPH0771636B2/ja
Publication of JPS644256A publication Critical patent/JPS644256A/ja
Publication of JPH0771636B2 publication Critical patent/JPH0771636B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は無機塩浴の精製方法に関するものである。さら
に詳しくは、特殊なキレート樹脂を使用して無機塩浴中
の不純物である鉄イオンを効率よく除去する方法に関す
るものである。
<従来の技術> 電子工業、化学工業、鍍金工業等で使用されている無機
塩浴は長時間の使用の間に、工程材質等から不純物元素
である鉄が溶出し、その蓄積等により製品、工程管理
上、好ましからざる影響が出てくる。この為無機塩浴を
精製することが必要である。
より具体的に鍍金工業の亜鉛、銅、ニッケル等の鍍金浴
の例で説明する。
これら鍍金浴では通常pH1〜2の水溶液に鉄鋼板を浸漬
して電気鍍金が行われる。この合鍍金浴を長時間使用し
ていると鉄鋼板の溶解等により鉄イオン等が蓄積し、鍍
金した表面にくもりを生じさせたり、むらを生じさせる
等の障害を起こす。この為従来は鍍金浴中の鉄イオン等
不純物濃度が一定以上になると浴全体を更新するか、浴
の一部を定期的に抜き取り、新しい浴を補充して鉄イオ
ン等不純物濃度が一定量以下になるように管理してい
る。このような方法は資源の有効利用上及び公害対策上
問題がある為、近年このような不都合を解決するために
鉄イオン等を除去するいくつかの方法が提案されてい
る。樹脂を使用する方法としてイミノジ酢酸基を配位子
としてキレート樹脂で鍍金浴中の鉄イオンを吸着除去す
る方法(特開昭54−74224号公報、特開昭54−121241号
公報)が知られている。
<発明が解決しようとする問題点> 鍍金浴から鉄イオンを吸着除去する場合に、キレート樹
脂を用いる吸着処理方法は操作が簡便で設備費が低康で
ある等のために好ましい方法であるが、公知のキレート
樹脂は吸着選択性及び吸着容量の点で必ずしも満足すべ
きものではない。それ故に大量の液を吸着処理する場合
には単位時間当りの処理量が小さいため、大きな処理装
置を必要とし、建設費、運転経費が嵩む等の欠点を有し
ている。
かかる事情に鑑み、本発明者らは鍍金浴等の無機塩を含
有する溶液中の不純物である鉄イオンを効率よく除去す
る方法を見出すべく鋭意検討した結果、ホスホン酸基を
有するキレート樹脂が鉄イオンに対する選択吸着性が良
く、吸着容量も多いことを見出し、本発明を完成するに
至った。
<問題点を解決するための手段> すなわち、本発明は鉄イオンを含有する無機塩浴をホス
ホン塩基をするキレート樹脂と接触させることを特徴と
する無機塩浴中に含まれる鉄イオンの除去方法である。
本発明に使用されるキレート樹脂はホスホン酸基を有す
るキレート樹脂であれば樹脂基体、形状、製造方法には
特に限定されるものではない。ホスホン酸基を有するキ
レート樹脂としては一般には、 (1)クロルメチル基、ブロムメチル基等のハロゲン化
アルキル基を含有したスチレン−ジビニルベンゼン共重
合体、フェノール樹脂、アニリン樹脂、m−フェニレン
重合体(以下、ハロゲン化アルキル基を有する樹脂と称
する。)に亜燐酸トリエチル、亜燐酸トリフェニル、亜
燐酸トリメチル等の亜燐酸誘導体もしくはこれらの混合
物(以下、これらを亜燐酸誘導体と称する。)または三
塩化燐を反応させ、次いで酸またはアルカリ触媒下に加
水分解させることにより得られるホスホン酸基を有する
キレート樹脂。
(2)1級または2級のアミノ基を有する樹脂にクロル
メチルホスホン酸ジエチル、クロルメチルホスホン酸エ
チル、クロルメチルホスホン酸ジフェニル、クロルメチ
ルホスホン酸ジクレジル、クロルメチルホスフィン酸エ
チル等のハロゲン化アルキル燐酸エステルまたはこれら
の混合物を反応させることにより得られるアミノアルキ
レン燐酸エステル基を有するキレート樹脂を、次いで加
水分解することにより得られるアミノアルキレンホスホ
ン酸基を有するキレート樹脂。
(3)1級または2級のアミノ基を有する樹脂にホルム
アルデヒド、パラホルムアルデヒド等のアルデヒドと亜
燐酸を反応させることにより得られるアミノアルキレン
ホスホン酸基を有するキレート樹脂。
(4)前記ホスホン酸基が本発明の精製対象の無機塩の
金属の塩となっているキレート樹脂。等が挙げられる。
特にホスホン酸基がアミノアルキレン基を介して樹脂基
体と結合してなるアミノアルキレンホスホン酸基を有し
たキレート樹脂、より好ましくはホスホン酸基がポリア
ルキレンポリアミノアルキレン基を介して結合してなる
ポリアルキレンポリアミノアルキレンホスホン酸基が鉄
イオンと強固なキレート結合を形成するため好ましく用
いられる。
本発明における精製の対象である無機塩浴は不純物とし
て鉄イオンを含み、キレート樹脂が有するホスホン酸基
と鉄イオンと同等またはそれ以上の強固なキレート結合
を形成することのない金属の塩の溶液であれば特に制限
されるものではなく、どのような無機塩でも適用できる
が、一般には周期律表I族のリチウム、ナトリウム、カ
リウム、銀、II族のマグネシウム、カルシウム、亜鉛、
VIII族のコバルト、ニッケル等の金属の化合物を塩酸、
硫酸、硝酸等の鉱酸に溶解した水溶液が挙げられる。よ
り具体的にはこれら鉄イオンを不純物として含有するニ
ッケル、亜鉛等の酸性鍍金浴、各金属の鉱酸塩の製造工
程液、触媒工程液等が挙げられる。
本発明に使用されるホスホン酸基を有するキレート樹脂
は鉄イオンに対する選択吸着性が高く、ニッケル及び亜
鉛等の金属イオンに対してはほとんど吸着性を有しな
い。したがって本発明はニッケル及び亜鉛の鍍金浴等の
無機塩浴中に含まれる鉄イオンの除去に好ましく用いら
れる。
キレート樹脂に対する無機塩浴中の不純物である鉄イオ
ンの吸着性の低下防止と精製対象の無機塩が水酸化物と
して析出するのを防止のため、キレート樹脂と接触され
る鍍金浴等の無機塩浴のpHは約0〜3の範囲が好まし
い。鍍金浴のpHが約0未満では不純物金属イオンの吸着
量が低下し、またpHが約3以上になると鉄イオンに対す
るニッケル及び亜鉛等の金属イオンの吸着量が増大した
り、無機塩成分の水溶液からの析出が起こり始めるので
好ましくない。
鍍金浴等の無機塩浴とキレート樹脂との接触方法は特に
制限されるものではなく、例えばキレート樹脂を充填し
た塔内へ無機塩浴を通液する方法、無機塩浴中へキレー
ト樹脂を浸漬し、次いで濾過分離する方法等がとられ
る。無機塩浴とキレート樹脂との接触温度も特に制限さ
れるものではなく、通常0〜100℃で実施される。また
接触時間も特に制限されるものではない。無機塩容量に
対する使用するキレート樹脂量、接触時間等は適宜予備
実験を行うことにより設定することが出来る。
本発明のキレート樹脂により吸着された不純物である鉄
イオンは適当な溶離剤を用いて溶離回収することができ
る。溶離剤としては比較的高濃度の塩酸、硝酸等の酸性
水溶液が用いられる。このようにして不純物である鉄イ
オンを脱着した後のキレート樹脂はそのまま、あるいは
必要に応じて水及び/または水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、ア
ンモニア等の塩基性水溶液もしくは硫酸、塩酸、硝酸等
の鉱酸水溶液で処理を行った後、再び無機塩浴中の不純
物である鉄イオンの吸着に繰り返し用いることができ
る。
<発明の効果> 本発明のホスホン酸基を有するキレート樹脂は無機塩浴
中の不純物である鉄イオンに対する選択吸着性が良く、
吸着容量も大きくて鉄イオンの吸着平衡濃度を著しく低
下させることができるので無機塩浴の精製に有効であ
り、その工業的価値は極めて大きいものがある。
<実施例> 以下、本発明を実施例によってさらに詳細に説明する
が、本発明は実施例によって制限されるものではない。
実施例1 ポリアクリロニトリル60重量部とジエチレントリアミン
515重量部と水129重量部とを120℃4時間反応を行った
後、濾過水洗し242重量部(未乾燥)のアミノ化樹脂を
得た。
次いでアミノ化樹脂242重量部に25重量%のホルマリン
水溶液290重量部と、亜燐酸164重量部と、36重量%塩酸
200重量部とを加え、90〜100℃で4時間反応させた後、
濾過水洗したところ323重量部(未乾燥)のジエチレン
トリアミノメチレンホスホン酸基を有するキレート樹脂
(以下、本樹脂をキレート樹脂Aと称する。)を得た。
得られたキレート樹脂A3mlをZn2+を100g/、Fe3+を104
0mg/含む、pHが0.9の亜鉛鍍金浴50mlに加えて15時間
振蘯を行った後、キレート樹脂と水層に分離した。
水層中のFe+3及びZn2+濃度を分析したところ第1表に示
す結果を得た。
実施例2〜4 キレート樹脂B:アミノメチレンホスホン酸基を有する市
販の樹脂であるデュオライト ES−467(ダイヤモンド
シャムロック社製)。
キレート樹脂C:実施例1のジエチレントリアミン515重
量をエチレンジアミン300重量部に変えた以外は実施例
1と同様に反応して得たエチレンジアミノメチレンホス
ホン酸基を有するキレート樹脂。
キレート樹脂D:フェノール94重量部とレゾルシン11重量
部と25重量%のホルマリン120重量部とを80℃で4時間
予備重合を行った後、トリエチレンテトラミン144重量
部と36重量%塩酸100重量部と25重量%ホルマリンを240
重量部加え、さらに80℃で2時間反応を行った後、さら
に36重量%塩酸100重量部と亜燐酸82重量部を加えて90
〜100℃で6時間反応を行った後、濾過水洗することに
より得た410重量部(未乾燥)のトリエチレンテトラミ
ノメチレンホスホン酸基を有するキレート樹脂。
実施例1で用いたホスホン酸基を有するキレート樹脂A
をキレート樹脂B、C、Dに変えた以外は実施例1と同
様にして吸着試験を行った。
その結果を第2表に示した。
比較例1〜2 実施例1で用いたホスホン酸基を有するキレート樹脂A
を、市販のイミノジ酢酸型キレート樹脂であるデュオラ
イト ES−467(ダイヤモンドシャムロック社製)、市
販のアミノカルボン酸型キレート樹脂であるスミキレー
MC−75(住友化学工業(株)製)に変えた以外は実
施例1と同様にして吸着試験を行った。その結果を第3
表に示した。
実施例5〜9,比較例3〜4 実施例1〜4及び比較例1〜2で用いたものと同一のキ
レート樹脂と市販のホスホン酸基を有するキレート樹脂
であるデュオライト ES−63(ダイヤモンドシャムロッ
ク社製)(以下、キレート樹脂Eと称する。)10mlを内
径9mmφのガラスカラムに充填し、第4表に示す組成の
鍍金浴1をSV=10Hr-1で通液し、Fe+3を吸着処理させ
た後、樹脂を水洗した。
次いで、12N−Hcl00mlをSV=5Hr-1で通液し、キレート
樹脂に吸着した金属イオンを浴離した。その結果を第を
5表に示した。
実施例10 Fe3+濃度1000mg/、金属イオンの濃度が5g/のCoSO4
からなる硫酸濃度が1規定の無機塩浴50mlにキレート樹
脂Aを1ml加えて3時間振盪を行った後、キレート樹脂
と水層に分離した。水層中のFe3+濃度を分析したところ
287mg/であった。
比較例5、6 キレート樹脂Aを市販のスミキレート MC−75に変えた
以外は実施例10、11と同様に吸着試験を行ったところ、
いずれもFe濃度は処理前と同一でFeの吸着性を示さなか
った。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リチウム、ナトリウム、カリウム、銀、マ
    グネシウム、カルシウム、亜鉛、コバルト、ニッケルか
    ら選ばれた少なくとも1種の金属の塩の水溶液からな
    り、3価の鉄イオンを不純物として含有するPH0〜3の
    無機塩浴をホスホン酸基を有するキレート樹脂と、接触
    させて無機塩浴中の鉄イオンを吸着除去することを特徴
    とする無機塩浴の精製方法。
  2. 【請求項2】ホスホン酸基がキレート樹脂基体とアミノ
    アルキレン基を介して結合してなるキレート樹脂である
    特許請求の範囲第1項記載の無機塩浴の精製方法。
JP62160248A 1987-06-26 1987-06-26 無機塩浴の精製方法 Expired - Lifetime JPH0771636B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62160248A JPH0771636B2 (ja) 1987-06-26 1987-06-26 無機塩浴の精製方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62160248A JPH0771636B2 (ja) 1987-06-26 1987-06-26 無機塩浴の精製方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS644256A JPS644256A (en) 1989-01-09
JPH0771636B2 true JPH0771636B2 (ja) 1995-08-02

Family

ID=15710900

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62160248A Expired - Lifetime JPH0771636B2 (ja) 1987-06-26 1987-06-26 無機塩浴の精製方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0771636B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01298200A (ja) * 1988-05-26 1989-12-01 Miyoshi Oil & Fat Co Ltd ニッケルメッキ廃液中の不純金属イオンの除去方法
JP2653259B2 (ja) * 1991-03-19 1997-09-17 松下電器産業株式会社 記録レーザ強度設定方法及びレーザ記録装置
JP6795821B2 (ja) * 2016-10-28 2020-12-02 キレスト株式会社 金メッキ液の処理方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60211091A (ja) * 1984-04-04 1985-10-23 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd キレ−ト樹脂を用いる銅電解液の浄液法
JPS62123016A (ja) * 1985-11-21 1987-06-04 Sumitomo Chem Co Ltd 強酸性溶液からの希少金属の回収法

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
PPM1986年5月号,P.49−69
高分子加工,35(2)P.17−24(1986)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS644256A (en) 1989-01-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4559216A (en) Method for purification of sulfuric acid solution
JP5158634B2 (ja) 無電解ニッケルめっき液の処理方法
WO1994012684A1 (en) Electroless nickel plating baths
US5863438A (en) Processes for deionization and demineralization of fluids
SU1471934A3 (ru) Способ элюировани инди из хелатного фосфорсодержащего сорбента
JPH0771636B2 (ja) 無機塩浴の精製方法
JP2579773B2 (ja) アルカリ溶液の精製方法
CA1259196A (en) Method for eluting a metal adsorbed on an chelating agent
JPH0420675B2 (ja)
JPH0223236B2 (ja)
JP5412115B2 (ja) キレート剤添加薬液の精製方法
JP6933360B2 (ja) アンチモンの分離および回収方法
JP3468650B2 (ja) 無電解ニッケルめっき方法
JP2987892B2 (ja) 溶存酸素の除去方法
JPH0777617B2 (ja) キレート化剤に吸着した重金属の溶離方法
JPH0154094B2 (ja)
JPH07831A (ja) 無機塩水溶液の精製方法
JPH0558972A (ja) アミノ酸の分離精製方法
JPS6055448B2 (ja) 海水からウランを回収する方法
JPH0454605B2 (ja)
JPS61122119A (ja) イツトリウムの精製法
JPS6050192A (ja) 銅電解液の浄液法
JPH0623051B2 (ja) レニウムの回収方法
JPH0778264B2 (ja) 希少金属の回収法
JPH05229995A (ja) ロイシンの分離精製方法