JPH07831A - 無機塩水溶液の精製方法 - Google Patents

無機塩水溶液の精製方法

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JPH07831A
JPH07831A JP14388493A JP14388493A JPH07831A JP H07831 A JPH07831 A JP H07831A JP 14388493 A JP14388493 A JP 14388493A JP 14388493 A JP14388493 A JP 14388493A JP H07831 A JPH07831 A JP H07831A
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JP
Japan
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aqueous solution
inorganic salt
resin
chelate resin
functional group
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JP14388493A
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English (en)
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Masahiro Aoi
正広 青井
Masanobu Satou
譲宣 佐藤
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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  • Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 鉄イオンを不純物とする強酸性の金属塩水溶
液から、キレート樹脂を用いて鉄イオンを選択的に除去
する方法を提供する。 【構成】 鉄イオンを含有する強酸性無機塩水溶液を、
下記〔化1〕で示される官能基を有するキレート樹脂と
接触させることによって該無機塩水溶液中に含まれる鉄
イオンを、キレート樹脂に吸着せしめて除去することを
特徴とする無機塩水溶液の精製方法。 【化1】−CO−NR{(CH2 p NR}q −(CH
2 r −PO3 s (式中、Rは水素又は−(CH2 r −PO3 s であ
り、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属であ
り、pは2〜6、qは1〜6、rは1又は2、sはMの
原子価に応じて1又は2である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は無機塩水溶液の精製方法
に関するものである。さらに詳しくは、特殊なキレート
樹脂を使用して無機塩水溶液中の不純物である鉄イオン
を効率よく除去する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】種々の鉱石から、目的の金属を取り出す
金属精錬において、目的の金属以外の多くの種類の金属
元素が不純物として混入することは避けられない。そこ
でこの金属の精錬は、鉱石から鉱酸にて浸出した液を、
沈澱分離法、溶媒抽出法、イオン交換法等により不純金
属元素を分離除去して高純度に濃縮し、さらに電解ある
いは直接還元する方法が行われている。イオン交換法
は、比較的簡便な方法で鉱酸浸出液中の希有金属イオン
を捕集でき、また鉱酸浸出液中の不純物金属イオンの吸
着除去が可能であるために、種々の方法が提案されてい
る。中でも鉱酸浸出液中のような強酸性水溶液中の鉄イ
オンを除去する方法として、特開昭60-50192号公報、特
開昭61-227190 号公報、特開昭61-110800 号公報には、
アミノアルキレン燐酸基を配位子としたキレート樹脂で
銅電解液中の鉄イオン、他を吸着除去する方法が記載さ
れている。又、特開昭64-4256 号公報には、アミノアル
キレン燐酸基を配位したキレート樹脂を用いて、無機塩
浴中の鉄イオンを除去する方法が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これまでに提案の方法
では、処理する鉱酸浸出液は強酸性ではあるが、その酸
性度には制限がある。そこで、鉱石、鉱石スラグ、触媒
スクラップの鉱酸浸出液及び鍍金浴等の無機塩水溶液の
酸性度を調整しなくともそのまま精製をする方法におい
て、特に鉄イオンの吸着性をより一層高めることにあ
る。つまり、特定構造の官能基を有するキレート樹脂
が、酸性度の広範囲な強酸性水溶液中においても鉄イオ
ンに対する吸着性能が高いことを見い出し、本発明を完
成するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、鉄イ
オンを含有する強酸性無機塩水溶液を、下記〔化2〕で
示される官能基を有するキレート樹脂と接触させること
によって、該無機塩水溶液中に含まれる鉄イオンを、キ
レート樹脂に吸着せしめて除去することを特徴とする無
機塩水溶液の精製方法である。
【0005】
【化2】−CO−NR{(CH2 p NR}q −(CH
2 r −PO3 s (式中、Rは水素又は−(CH2 r −PO3 s であ
り、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属であ
り、pは2〜6、qは1〜6、rは1又は2、sはMの
原子価に応じて1又は2である)
【0006】〔化2〕で示される官能基を有するキレー
ト樹脂としては、下記〔化3〕で示される官能基を有す
る樹脂に、クロルメチル燐酸、クロルエチル燐酸のよう
なアルキル燐酸化剤、あるいはホルムアルデヒドのよう
なアルキレン化剤と、三塩化燐、亜燐酸、亜燐酸メチ
ル、亜燐酸エチルのような燐酸化剤とを、塩酸、硫酸な
どの酸性触媒下で反応させて、1級及び/または2級ア
ミノ基の水素原子の一部またはすべてをメチレンホスホ
ン酸基で置換させた樹脂、およびこれら官能基のナトリ
ウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等のアルカ
リ金属、アルカリ土類金属塩が挙げられる。
【0007】
【化3】−CO−NH((CH2 p NH)q H (式中、pは2〜6、qは1〜6である)
【0008】〔化3〕で示される官能基を有する樹脂と
しては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸エチル等の(メタ)アクリル酸エステル単量体、また
はこれら単量体と共重合が可能な他のエチレン系単量
体、例えばジビニルベンゼン、エチレングリコールジメ
タアクリレート等との重合体;カルボニルクロリド基を
有するスチレン−ジビニルベンゼン共重合体等のポリス
チレン系樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂;ア
クリロニトリル、メタアクリロニトリル等のシアン化ビ
ニル系単量体、またはこれら単量体と共重合が可能な他
のエチレン系単量体、例えばジビニルベンゼン、エチレ
ングリコールジメタアクリレート等との共重合体;に、
下記〔化4〕で示されるポリアルキレンポリアミンを反
応させることにより得られる樹脂である。
【0009】
【化4】H2 N((CH2 p NH)q H (式中、pは2〜6、qは1〜6である)
【0010】〔化4〕で示されるポリアルキレンポリア
ミンとしては、エチレンジアミン、トリメチレンジアミ
ン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、
テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘプタミン
がある。
【0011】本発明に用いるキレート樹脂は、樹脂母
体、その形状などことさらに限定されず、使途に応じて
適宜選択すれば良い。
【0012】本発明における精製の対象である鉄イオン
を含む無機塩水溶液は、不純物として鉄イオンを含み、
本発明のキレート樹脂の官能基と鉄イオンと同等もしく
はそれ以上に強固なキレート結合を形成することのない
金属の塩であれば特に制限されるものではない。
【0013】この金属としては、一般的には周期律表I
族のリチウム、ナトリウム、カリウム、銅、銀;II族の
マグネシウム、カルシウム、亜鉛;VIb族のクロム、モ
リブデン;VII b族のマンガン;VIII族のコバルト、ニ
ッケル等の金属の化合物を塩酸、硫酸、燐酸等の鉱酸に
溶解した水溶液が挙げられる。より具体的には、鉱酸を
約1規定以上含み、鉄イオンを含有する銅、亜鉛、クロ
ム、ニッケル等の酸性鍍金浴、各金属の鉱酸塩の製造工
程液、触媒製造工程液等が挙げられる。
【0014】無機塩水溶液とキレート樹脂との接触方法
は特に制限されるものではなく、例えばキレート樹脂を
充填した塔内へ無機塩水溶液を通液するカラム法、無機
塩水溶液中にキレート樹脂を浸漬せしめるか、浸漬しさ
らに撹拌するバッチ法が挙げられる。カラム法の場合、
通液方法として上向流、下向流のいずれの方式でも用い
ることができる。
【0015】無機塩水溶液に対するキレート樹脂量、接
触温度、接触時間等は適宜予備実験を行うことにより設
定することができる。本発明のキレート樹脂に吸着され
た鉄イオンは、例えば特開昭64-90043号公報に記載され
た方法で溶離することができる。鉄イオンを脱着したキ
レート樹脂はそのまま、あるいは必要に応じて周知の後
処理を行った後再び、鉄イオンの吸着捕集剤として使用
できる。
【0016】
【発明の効果】本発明のキレート樹脂は、鉱酸約1規定
以上の強酸性水溶液においても鉄イオンに対する選択吸
着性が高く、銅、亜鉛、クロム及びニッケル等の金属イ
オンに対してはほとんど吸着性を有しない。したがって
本発明は、鉱石、鉱石スラグ、触媒スクラップの鉱酸浸
出液及び鍍金浴等の無機塩水溶液中に含まれる鉄イオン
の除去に好ましく用いられる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0018】実施例1 架橋度8モル%のアクリル酸メチル−ジビニルベンゼン
共重合体62重量部とトリエチレンテトラミン292重
量部を170℃で7時間反応を行いアミノ化樹脂を得
た。次いで25重量%のホルマリン水溶液290重量
部、亜燐酸164重量部、36重量%塩酸200重量部
を加え、100〜105℃で8時間反応を行い、〔化
2〕におけるp=2、q=3、r=1、R=Hもしくは
−CH2 PO32 である官能基を有するキレート樹脂
を得た。(以下、樹脂Aと称する)
【0019】得られた樹脂Aを1.5ミリリットル用い、Cu
5g/リットル 、Fe500mg/リットルを含有する2.2
規定硫酸水溶液50ミリリットルに加え15時間振とう接触を
行った。処理液中のFeは209mg/リットル、Cuは5
g/リットルであった。
【0020】実施例2、3、比較例1、2 次の樹脂B〜Eを調整した。
【0021】樹脂B:アミノ化合物をジエチレントリア
ミンに変えた以外は、実施例1と同様に反応を行い、p
=2、q=2、r=1、R=Hもしくは−CH2 PO3
2である官能基を有するキレート樹脂を得た。
【0022】樹脂C:架橋度4モル%のアクリロニトリ
ル−ジビニルベンゼン共重合体60重量部をジエチレン
トリアミン515重量部、水129重量部とを120℃
で6時間反応を行い、アミノ化樹脂を得た。次いで実施
例1と同様に反応を行い、p=2、q=2、r=1、R
=Hもしくは−CH2 PO3 2 である〔化1〕式の官
能基を有するキレート樹脂を得た。
【0023】樹脂D:架橋度8モル%のクロロメチル化
スチレン−ジビニルベンゼン共重合体50重量部とトリ
エチレンテトラミン200重量部を80℃で6時間反応
を行い、アミノ化樹脂を得た。次いで実施例1と同様に
反応を行い、〔化5〕式である官能基を有するキレート
樹脂を得た。
【0024】
【化5】 −NR1 ((CH2 2 NR1 3 CH2 PO3 2 (R1 はH又は−CH2 PO3 2 を表す)。
【0025】樹脂E:架橋度8モル%のクロロメチル化
スチレン−ジビニルベンゼン共重合体46重量部をホル
ムアルデヒドジメチルアセタール64重量部、ヘキサメ
チレンテトラミン40重量部、水20重量部とを還流下
6時間反応させた後、樹脂を濾別、水洗しさらに、18
重量%塩酸120重量部を加え50℃で4時間反応さ
せ、1級アミノ基を有する樹脂を得た。次いで実施例1
と同様に反応を行い、〔化6〕式で示される官能基が高
分子鎖に結合したキレート樹脂を得た。
【0026】
【化6】−CH2 NHPO3 2
【0027】得られた樹脂B〜Eを各々実施例1と同様
に吸着試験を行い、処理液中のFe及びCuの濃度を測
定した。 結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】実施例4〜6、比較例3、4 実施例1、3及び比較例1、2で用いた樹脂A〜Eを用
い、被処理液をCr78g/リットル、Fe2.22g/リッ
トルを含有する2.6規定塩酸水溶液に変え、振とう時間
を3時間に変えた以外は実施例1と同様に吸着試験を行
った。結果を表2に示す。
【0030】
【表2】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄イオンを含有する強酸性無機塩水溶液
    を、〔化1〕式で示される官能基を有するキレート樹脂
    と接触させることによって、該無機塩水溶液中に含まれ
    る鉄イオンを、キレート樹脂に吸着せしめて除去するこ
    とを特徴とする無機塩水溶液の精製方法。 【化1】−CO−NR{(CH2 p NR}q −(CH
    2 r −PO3 s (式中、Rは水素又は−(CH2 r −PO3 s であ
    り、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属であ
    り、pは2〜6、qは1〜6、rは1又は2、sはMの
    原子価に応じて1又は2である)
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