JPH0770992A - 難燃性に優れた空調ダクト用紙 - Google Patents

難燃性に優れた空調ダクト用紙

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JPH0770992A
JPH0770992A JP5240404A JP24040493A JPH0770992A JP H0770992 A JPH0770992 A JP H0770992A JP 5240404 A JP5240404 A JP 5240404A JP 24040493 A JP24040493 A JP 24040493A JP H0770992 A JPH0770992 A JP H0770992A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 建築物における空調設備の空調ダクトに巻回
され、結露水の滴下を防止する用紙。 【構成】 セルロース繊維を主体とする繊維10〜35
重量%と無機粉体が90〜65重量%の混合物からな
り、無機粉体の10〜40重量%がセピオライトで構成
される混合物100重量部に対してサイズ剤0.2〜3
重量部、有機結合剤2〜10重量部、湿潤紙力増強剤
0.2〜2重量部、定着剤0.02〜1重量部を添加し
て抄造された坪量150〜750g/m2、耐水強度が
0.3kgf/15mm以上、水滴落下限界能力値が7
0〜1000g/m2であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築物における空調設
備の空調ダクトにおいて、特に結露水の落下が問題とな
る箇所に巻回される空調ダクト用紙に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ブリキやアルミニウムなどの金属板を、
断面が正方形、長方形、円形等の筒体としたダクトは建
築物の空調用の配管材として不可欠である。こうした空
調ダクトには色々な種類があるが、角形ダクト、丸ダク
ト、スパイラルダクト、フレフレキシブルスパイラルダ
クト等がよく知られている。
【0003】角ダクトは、金属薄板を断面正方形または
長方形の筒状体に成形したものであり、金属製のS型ハ
ゼによって、筒状体が長手方向に連結されている。丸ダ
クトは金属薄板を曲折して断面円形の筒状体に成形し、
金属薄板の端縁を甲ハゼにより連結したものである。フ
レキシブルスパイラルダクトは周知のように、一定巾の
金属薄板を螺旋状に巻回しながら筒状体として成型した
ものであり、図1に例示したように筒状体の強度向上と
施工性の向上を主目的に、波型のコルゲート状リブを表
面に施したものである。図1は実公平3−17105号
公報に記載されたフレキシブルスパイラルダクトを示す
ものであって、所定巾の金属薄板の端縁をハゼ合わせし
ながら螺旋状の巻回した筒状体10よりなるものであ
る。この筒状体の互いに隣接するハゼ合わせ部11,1
1の間には数本のコルゲート状リブ12が形成されてい
て、これによりフレキシブルスパイラルダクトは筒状体
10の軸線方向に伸縮自在となる。空調ダクト施工時に
は収縮させたダクトを必要長さに伸長して、必要により
固定するだけでよいため、屈曲配管もでき施工がきわめ
て簡単である等の利点がある。
【0004】ところで、このような金属薄板よりなる空
調用ダクトをビルディングの冷房用配管や、通風管の吸
入側等の空調配管等に用いた場合には、ダクト内に冷気
を通した際に、ダクト内外の温度差によって、外気に含
まれる水分がダクトの外周面に凝結し、結露水が発生す
ることが知られている。こうして発生した結露水はダク
トを腐食させ、ダクトの寿命を低下させる原因となった
り、結露水が滴下し、天井裏、壁面、床面等を汚染しシ
ミ等の原因となったり、建築物の寿命を短縮させる原因
となる。また電気配線部分に滴下すると漏電の原因とな
ったりする。
【0005】結露を防止するために、従来は、ロックウ
ールやガラスウール、発泡ウレタン樹脂、不織布等の断
熱材をダクト外面に巻き付け、テープや金属板で覆って
固着する方法等がとられていた。
【0006】しかしながら、このような断熱材を空調ダ
クトに固着する方法は、施工現場において空調ダクトを
配管して固定した後に行わざるを得ず、作業が煩雑とな
ることは免れない。また狭い場所での施工が多い、手間
が掛かり危険も伴う、費用が掛かる等の問題点もあっ
た。特に、空調ダクトとして前述したようなフレキシブ
ルスパイラルダクトを用いた場合には、当該ダクトによ
る施工の簡便性と言う特長が失われてしまうこととな
る。
【0007】また、このような断熱材を巻き付けた場合
でも、結露の発生を完全に防ぐことはきわめて困難であ
る。このため、ダクト内に冷気を通した際に、わずかな
がらダクト外面に結露水が凝結することが避けられず、
結露水は断熱材に吸収されてしまうこととなる。
【0008】ところが、これらの断熱材は一般に水分の
放散性が良好でないためと、また断熱材の外周は前述の
ようにテープや金属板でほぼ全面を被覆されているた
め、ダクトへの冷気の供給を停止した後も、吸収された
水分は放散されずに断熱材に保持されたままとなる。こ
れが原因となりダクトが腐食してしまう問題が起こる。
また、結露水は徐々に断熱材の中に蓄積されるためその
断熱効果を低下させ、さらには断熱材から結露水が滴下
し、天井裏、壁面、床面等を汚染しシミ等の原因となっ
たり、建築物の寿命を短縮させる原因となる。また電気
配線部分に滴下すると漏電の原因となったりする。
【0009】また、前記フレキシブルスパイラルダクト
に断熱材を巻き付けた場合には、断熱材と筒状体に形成
されたコルゲート状リブとの間に隙間ができてしまうこ
とは避けられない。そして、このような隙間に上記断熱
材に吸収された水分が滞留してダクトの腐食を促進して
しまうおそれがあった。
【0010】結露による弊害は、結露水が滴下して天井
裏等を汚染すること等により起こることは前述の通りで
ある。すなわち結露が生じても結露水が滴下しなければ
これらの弊害は起こらないこととなる。本発明者らは、
結露水を何等かの方法で吸収してしまえば滴下は起こら
なくなるとの発想のもとで種々検討を行い、特願平4−
120293号で「空調ダクト用紙及びこれを使用した
空調ダクト」の提案を行った。
【0011】上記出願の空調ダクト用紙は、製紙用パル
プから抄造され、耐水強度が0.3kgf/15mm以
上、水滴落下限界能力値が45g/m2以上、および坪
量が40〜5000g/m2であることを特徴とする。
このような用紙を空調ダクトの外面に取り付けること
で、結露した水は用紙に吸収され保持されるので、滴下
することを防止できる。空調機稼働後はダクト周辺の雰
囲気の温度、湿度が低下するに従い吸収された水は用紙
から蒸発する。
【0012】空調ダクトは使用する場所により、難燃性
を要求されることがある。前記出願では難燃性を付与し
た空調ダクト用紙の提案も行ったが、より高度の難燃性
を要求される場合が出てきた。また、その他の性能もよ
り向上する必要が出てきた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】即ち、本発明が解決し
ようとする課題は、下記に述べるように諸性能をより向
上した空調ダクト用紙を開発することにある。 1)難燃性があり、燃焼後の灰の形状保持性に優れるこ
と。 2)弱塩基性を示し、中和剤としての効果があること。
こうすることでダクトを構成する金属の腐食を防止する
ことができる。 3)吸水量が多く、水の保持性に優れること。 4)吸湿、放湿性に優れること。 5)成型加工適性に優れること。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前述したよ
うに先に特願平4−120293号の特許出願を行っ
た。これにはパルプに自己消火性のある無機粉体や、吸
放湿性のある無機粉体を添加する技術を開示している。
本発明者はさらにこれら無機粉体の種類及び添加量を変
化させて子細に検討した結果、次のような結果を得た。
【0015】1)セピオライトを紙に高充填していく
と、吸水量は低下して行くが20℃、65%RH環境下
での乾燥速度は他の粉体より早い。 2)セピオライト混抄紙は水滴拡散速度がいちばん小さ
い。これは結露水を吸収した場合、ダクトの下部への過
剰な水の移動を防止し、天井等へ水滴が落下し難くなる
ことを示す。 3)用紙の難燃化には水酸化アルミニウムとセピオライ
トの混抄が良い。これは加熱時に200〜400℃の温
度で水酸化アルミニウムの結晶水が放出されると、一時
的にセピオライトがその水を自分自身の結晶構造中に取
り込み、その結果セピオライト自身の結晶水の放出温度
(300〜500℃)までに発火点を上昇させるためと
推定した。 4)セピオライトは乾燥固結性があるため、高充填化し
ても紙力の低下が少ない。 5)セピオライトは弱塩基性であるため、酸を中和する
働きに優れ、防錆効果に優れる。このことは金属製のダ
クトの腐食を防止できる利点につながる。
【0016】本発明者らはこれらの知見を得、ついに本
発明を完成させたものである。即ち本発明は、セルロー
ス繊維を主体とする繊維10〜35重量%と無機粉体が
90〜65重量%の混合物からなり、無機粉体の10〜
40重量%がセピオライトで構成される混合物100重
量部に対してサイズ剤0.2〜3重量部、有機結合剤2
〜10重量部、湿潤紙力増強剤0.2〜2重量部、定着
剤0.02〜1重量部を添加して抄造された坪量150
〜750g/m2、耐水強度が0.3kgf/15mm
以上、水滴落下限界能力値が70〜1000g/m2で
あることを特徴とする空調ダクト用紙である。なお本発
明では種々の使用材料の歩留りはいずれも100%とし
て示してあり、重量部、重量%、g/m2はいずれも乾
燥換算で示してある。
【0017】本発明で使用するセルロース繊維として
は、通常、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)、針
葉樹晒クラフトパルプ(NBKP),広葉樹晒クラフト
パルプ(LBKP),針葉樹晒サルファイトパルプ(N
BSP)、などの木材パルプが使用され、これを主体に
して必要により、麻、木綿、ワラパルプ、靱皮繊維、合
成繊維、PVA系繊維状バインダー、さらにはガラス繊
維,ロックウール,シリカ・アルミナシリケート繊維,
アルミナ繊維,ジルコニア繊維,チタン酸カルシウム繊
維等の無機繊維等を適宜混合することもできる。
【0018】本発明ではセルロース繊維を主体とする繊
維10〜35重量%と無機粉体が90〜65重量%の混
合物からなるが、無機粉体の10〜40重量%がセピオ
ライトであることが必要である。セピオライトは化学式
Mg8Si12O30(OH2)4・6〜8H2Oで示され、一
般には繊維性を持ったケイ酸マグネシウムとして入手で
きる。無機粉体の量が90重量%を越えると、用紙の物
理的強度が不足するので好ましくなく、65重量%以下
であると、高度な難燃性を付与することが出来ない。
又、セピオライトを無機粉体の40重量%を越えて使用
すると、燃焼後の灰の形状保持性等は優れたものになる
が、ダクト用紙の抄造時に抄紙用金網からの脱水速度が
遅くなり、生産効率を著しく低下させ、かつ高坪量の紙
の製造に支障を来すことになる。更に10重量%以下で
使用すると、生産効率は向上するが、前述した特性を失
ってしまうので好ましくない。
【0019】本発明ではこの混合物100重量部に対し
てサイズ剤を0.2〜3重量部添加する。使用可能なサ
イズ剤は、強化ロジンサイズ剤、エマルション型ロジン
サイズ剤、合成サイズ剤、合成樹脂サイズ剤等の酸性抄
紙用サイズ剤やアルキルケテンダイマーサイズ剤、アル
ケニル無水コハク酸サイズ剤、カチオンポリマー型サイ
ズ剤等の中性抄紙用サイズ剤のいずれも使用出来るが、
特に硫酸バンドを定着剤として使用しない中性抄紙用の
内添サイズ剤が望ましい。添加量は、0.2重量%以下
だとサイズ度が出にくいし、3重量%以上添加してもサ
イズ度は向上しないので、0.2〜3重量%が望まし
い。
【0020】本発明に使用される有機結合剤としては、
SBR、MBR等の合成ゴムラテックス、アクリルエマ
ルション、酢酸ビニルエマルション、エチレン酢ビエマ
ルション、塩化ビニルエマルション、塩化ビニリデンエ
マルション、及びこれらの共重合エマルション等、澱
粉、ポリビニルアルコール等々を適宜組み合わせて添加
するが、難燃性や水滴落下限界能力値を低下させずに、
かつ所望の物理的強度を得る為には、100重量部に対
して固形分で、2〜10重量部を添加することが望まし
い。
【0021】湿潤紙力増強剤としては、メラミン樹脂、
尿素樹脂、ポリアミド・エピクロルヒドリン樹脂、ポリ
アクリルアミド系樹脂等の公知の湿潤紙力増強剤がいず
れも使用でき、0.3kgf/15mm以上の耐水強度
を出すために必要な量が添加される。通常、パルプ絶乾
重量に対して0.2〜2重量%の範囲で湿潤紙力増強剤
を添加する。
【0022】本発明においては、前述のセルロース繊維
を主体とする繊維に無機粉体を定着剤を用いて定着させ
る。定着剤としては、ポリアクリルアミド類、変性ポリ
アクリルアミド類、ポリアクリル酸ソーダ類、アクリル
アミド・アクリル酸ソーダ共重合物、ポリエチレングリ
コール類等の高分子凝集剤、硫酸アルミニウム、塩化ア
ルミニウム等のアルミニウム塩類、塩化第二鉄、硝酸第
二鉄等の第二鉄塩類、ポリエチレンイミン、ポリエピク
ロルヒドリン等、公知の凝集剤や定着剤が適宜1種以上
使用できる。定着剤の使用量は0.02〜1重量部が好
適である。
【0023】さらに本発明では、セピオライト以外の無
機粉体が水酸化アルミニウムであり、その含有量が無機
粉体の90〜60重量%であることが好ましい。水酸化
アルミニウムの含有量は、多ければ多いほど高度な難燃
性が得られるが、燃焼後の灰の形状保持性は90重量%
を越えると著しく低下する。60重量%以下であると前
述の抄紙上の理由により不適となる。
【0024】抄紙するに際しては、セルロース繊維に無
機填料、サイズ剤、有機結合剤、湿潤紙力増強剤、定着
剤、必要に応じてその他の副資材を適宜添加し、通常フ
リーネス300〜620ml C.S.F.で円網抄紙
機、長網抄紙機等を使用して常法により坪量150〜7
50g/m2、水滴落下限界能力値が70〜1000g
/m2で抄紙する。
【0025】本発明ではこのようにして抄造した原紙に
対して難燃化剤を含浸させることもできる。含浸は抄紙
機上(即ちオンマシン加工)のサイズプレス装置やビル
ブレードコーター、ゲートロールコーター等で行う。含
浸させる難燃剤としては、スルファミン酸グアニジン、
リン酸グアニジン、スルファミン酸アンモニウム、縮合
リン酸アルキルエステル誘導体、硫酸グアニジン、リン
酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、等の水溶液もしく
は水に分散が可能なものを使用することができる。また
これに、澱粉、サイズ剤、染料等の製紙用副資材やジシ
アンジアミド,メラミンのメチロール化物,ジシアンジ
アミドのメチロール化物等の耐熱助剤を併用してもよ
い。含浸量は対原紙重量の5〜15重量%が望ましい。
5重量%以下だと難燃効果が乏しく、15重量%以上で
あると燃焼時の発煙量が多くなりすぎて好ましくない。
【0026】さらに必要に応じて、用紙の表面、裏面あ
るいは表裏両面に水酸化アルミニウムとバインダーを主
体とする塗工液を塗工してもよい。これらの加工は、原
紙を抄造後(即ちオフマシン加工)に行ってもよい。こ
の加工によりダクト成型時の成型性や難燃性、印刷適性
等を向上できる。
【0027】かくして抄造された用紙は、本発明の空調
ダクト用紙として要求される優れた水滴落下限界能力
値、耐水性、強度、成形性、結露水の放散性、断熱性、
難燃性、燃焼後の形状保持性等を具備したものとなる。
【0028】
【実施例】
実施例1 NBKP10重量部を叩解し、フリーネス400ml
C.S.Fに調整した。これに水酸化アルミニウム(商
品名[B−153]、日本軽金属(株)製)81重量部
及びセピオライト(商品名[セピオライトTM]水沢化
学工業(株)製造)9重量部を混合し、耐水化剤(商品
名[エピノックスP−130]、ディックハーキュレス
(株)製造)1重量部、サイズ剤(商品名[サイズパイ
ンK−902]、荒川化学工業(株)製造)0.3重量
部、塩化ビニリデンエマルション(商品名[サランX−
106]、旭化成(株)製造)3重量部、定着剤(商品
名[ハイホルダー351]、栗田工業(株)製造)0.
05重量部を加え、長網抄紙機を使用して常法により坪
量160g/m2のダクト用紙を抄造した。
【0029】実施例2 NBKP10重量部を叩解し、フリーネス400ml
C.S.Fに調整した。これに実施例1と同様な水酸化
アルミニウム54重量部とセピオライト36重量部を添
加混合した後、実施例1と同様なる薬剤を加え、常法に
より坪量740g/m2のダクト用紙を得た。
【0030】実施例3 NBKP30重量部を叩解し、フリーネス400ml
C.S.Fに調製した。これに水酸化アルミニウム(商
品名「B−153」、日本軽金属(株)製)50重量部
および、セピオライト(商品名「セピオライトTM」水
沢化学工業(株)製造)20重量部を混合し、サイズ剤
(商品名「サイズパインK−902」、荒川化学工業
(株)製造)0.3重量部、湿潤紙力増強剤剤(商品名
「エピノックスP−130」、ディックハーキュレス
(株)製)1重量部、塩化ビニリデンエマルジョン(商
品名「サランX−106」、旭化成(株)製造)5重量
部、定着剤(商品名「ハイホルダー351」、栗田工業
(株)製)0.05重量部を加え、長網抄紙機を使用し
て常法により500g/m2の原紙を抄造した。抄造途
中のサイズプレス装置により難燃剤(商品名「リン酸グ
アニジン」、チッソ(株)製造)を50g/m2含浸さ
せた。
【0031】実施例4 NBKP35重量部を叩解し、フリーネス430ml
C.S.Fに調整した。これに実施例1と同じ水酸化ア
ルミニウム58.5重量部とセピオライト6.5重量部
を添加混合した後、塩化ビニリデンエマルション(商品
名[サランX−106]、旭化成(株)製造)7重量部
を加え、他は実施例1と同量・同薬剤を加え、常法によ
り坪量155g/m2のダクト用紙を得た。
【0032】実施例5 前記実施例4のうち、水酸化アルミニウム39重量部と
セピオライト26重量部に変えて、実施例4と同様なる
方法で坪量745g/m2のダクト用紙を得た。
【0033】比較例1 NBKP40重量部を叩解し、フリーネス420ml
C.S.Fに調整した。これに実施例1と同じ薬品を用
いて、水酸化アルミニウム55重量部、セピオライト5
重量部を加え、更にサイズパインK−902を0.3重
量部、サランX−106を15重量部、エピノックスP
−130を1重量部、ハイホルダー351を0.05重
量部添加した後、常法により120g/m2のダクト用
紙を得た。
【0034】比較例2 比較例1と全く同様なる方法で、坪量800g/m2の
ダクト用紙を得た。
【0035】比較例3 比較例1と同じ材料を用いて、NBKP7重量部、水酸
化アルミニウム43重量部、セピオライト50重量部
に、サイズパインK−902を0.3重量部、サランX
−106を10重量部、エピノックスP−130を1重
量部、ハイホルダー351を0.05重量部を加え、常
法により810g/m2のダクト用紙を得た。
【0036】各用紙の構成、及び評価結果を表1に示
す。坪量はJIS P8124、耐水強度はJIS P
8135に規定する方法で測定した。抄紙性は長網抄紙
機を使用して抄紙した際の抄紙網上の紙匹の脱水性を目
視により判断し、5点法で評価した。3点以上が実用上
問題の無い範囲である。水滴落下限界能力値は、Wa
(g/m2)の絶乾した紙の試験片を水に浸漬し、4時
間後に引き上げてこれを垂直に吊し、試験片表面に付着
した過剰水の滴下が終了した後秤量してこの重量をWb
(g/m2)とし、絶乾紙単位面積当りの飽和吸収水量
を計算した(即ち、水滴落下限界能力値は[Wb−W
a](g/m2)により定義される)。
【0037】さらに、ドライラミネーション法によりポ
リウレタン系接着剤を5g/m2使用して、各用紙を厚
さ120μmのアルミニウム薄板に貼合し、用紙を貼合
したアルミニウム薄板について、JIS A 1321
に基づく難燃性を評価した。また目視と触診により灰の
形状保持性を5点法で評価した。3点以上が実用上問題
の無い範囲である。
【0038】さらに、用紙を貼合したアルミニウム薄板
を用い、フレキシブルスパイラルダクト製造機で、筒の
直径160mm、コルゲート状リブの間隔7mm、リブ
の山の高さ3mmに成形しダクト成型加工性を5点法で
評価した。3点以上が実用上問題の無い範囲である。
【0039】結露防止性は、温度22〜30℃、湿度5
0〜70%に変化させた可変空調室で、ダクト内に温度
14℃の冷気を連続的に流し、表面に結露する結露水の
状態や水滴の落下の有無を観察した。観察時間は最大3
時間である。5点法により評価し、3点以上が実用上問
題の無い範囲である。
【0040】各実施例及び比較例の構成、及び評価結果
を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】表1から明らかのように、本発明の実施例
1〜5の用紙は灰の形状保持性に優れ、またいずれも結
露防止性およびダクト成型加工性ともに良好であったの
に対し、パルプ比率が多く、有機結合剤の添加量も多い
比較例1においては水滴落下限界能力値が70g/m2
に達せず、灰の形状保持性が悪い。また、坪量が750
g/m2を越える比較例2ではダクト成型加工性も悪い
ことが判る。また、無機粉体の比率が90重量%を越え
る比較例3ではダクト成型加工性が悪いことが判る。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明の難燃性に優
れた空調ダクト用紙は構成され下記に述べるような顕著
な効果が得られる。 1)難燃性があり、燃焼後の灰の形状保持性に優れる。 2)用紙は弱塩基性を示す。これによりダクトを構成す
る金属の腐食を防止することができる。 3)吸水量が多く、水の保持性に優れる。 4)吸湿、放湿性に優れる。 5)セピオライトを併用することで、有機結合剤の定着
を向上させ、用紙の強度は向上し、廃水の負荷を低減さ
せる。 6)セピオライトは抄造時の泡立ちを防止する効果に優
れる。 7)成型加工性に優れた用紙が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 断面長方形の角ダクトの連結部分を示す一部
破断斜視図である。
【符号の説明】
10 螺旋状に巻回した筒状体 11 ハゼ合わせ部 12 コルゲート状リブ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロース繊維を主体とする繊維10〜
    35重量%と無機粉体が90〜65重量%の混合物から
    なり、無機粉体の10〜40重量%がセピオライトで構
    成される混合物100重量部に対してサイズ剤0.2〜
    3重量部、有機結合剤2〜10重量部、湿潤紙力増強剤
    0.2〜2重量部、定着剤0.02〜1重量部を添加し
    て抄造された坪量150〜750g/m2、耐水強度が
    0.3kgf/15mm以上、水滴落下限界能力値が7
    0〜1000g/m2であることを特徴とする空調ダク
    ト用紙。
  2. 【請求項2】 セピオライト以外の無機粉体が水酸化ア
    ルミニウムであり、その含有量が無機粉体の90〜60
    重量%であることを特徴とする請求項1記載の空調ダク
    ト用紙。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2155320A1 (es) * 1998-02-16 2001-05-01 Guerrero Felix Canada Un nuevo componente de la pasta para la fabricacion de papel o carton.
JP2003089998A (ja) * 2001-09-14 2003-03-28 Asahi Kasei Corp 不燃性軟質面材
US7789996B2 (en) * 2005-02-11 2010-09-07 International Paper Company Paper substrates useful in wallboard tape applications

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