JPH06207398A - 吸放湿性繊維シート及びその製造法 - Google Patents

吸放湿性繊維シート及びその製造法

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JPH06207398A
JPH06207398A JP5199482A JP19948293A JPH06207398A JP H06207398 A JPH06207398 A JP H06207398A JP 5199482 A JP5199482 A JP 5199482A JP 19948293 A JP19948293 A JP 19948293A JP H06207398 A JPH06207398 A JP H06207398A
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JP
Japan
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fiber
fiber sheet
desorptive
weight
moisture
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JP5199482A
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English (en)
Inventor
Fumiaki Nishino
文昭 西野
Yasuyuki Oku
恭行 奥
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い吸放湿性を有し、こしが強く、寸法安定
性が良好であり、膨潤性が低いという特長を有する吸放
湿性繊維シート及びその製造法を提供する。 【構成】 特定の金属架橋繊維を20〜80重量%含有
し、湿式抄紙法を用いて抄紙し、加圧加熱処理してなる
吸放湿性繊維シート及びその製造法である。さらに、該
金属架橋繊維に加えて接着性繊維又はパルプ状繊維の少
なくとも1種以上混合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吸放湿性繊維シート及
びその製造法に関するものである。更に詳しくは、優れ
た高吸湿性を有し、こしが強く、寸法安定性が良好であ
り、膨潤性が低く、加湿器用吸水材、結露吸水材、空調
用熱交換用セパレーター、靴のインナー等に用いられる
吸放湿性繊維シート及びその製造法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、空気中の湿度については、い
ろいろとその扱いに多くの手段が取られてきた。同一温
度でも、湿度が高ければ不快な気分を催し、逆に低くけ
れば乾燥状態が高く水分を要求する度合が多くなり、例
外的な生物があるものの人間を含めた生物にとって快適
な生活を営むことができない。特に、人間にとって中間
的な湿度の条件が、快適な生活を営む上で重要な問題で
ある。近年、生活環境における居住空間、肌着等の衣類
のように人間に係わる用途、極端に湿度を嫌う機器類へ
の用途、高い湿度による菌類の増殖を防止させる食品の
包装等の用途等、湿度に係わる用途は多くの分野に及ん
でいる。
【0003】湿度に関しては、吸湿剤或は乾燥剤が身近
なものであり、例えば、シリカゲル、合成ゼオライト、
硫酸ナトリウム、活性アルミナ、活性炭、塩化リチウ
ム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、五酸化リン等
が挙げられる。また、これらをパルプや繊維と共に抄き
込んだり、含浸させたりしたシート状のものもある。し
かし、これらは吸湿性を持つものの放湿性を持つもので
はない。
【0004】一方、吸湿性を有する合成繊維には、例え
ば、特開平3−227411号公報に記載されている吸
湿性複合繊維がある。同公報の該複合繊維は、アルカリ
金属やアルカリ土類金属を導入した疎水性ポリエステル
とアルカリ金属を導入したナイロン−4系ポリマーから
なるものであり、優れた吸湿性の繊維を開示している。
また、特開平3−130416号公報には、芯鞘複合ポ
リエステル繊維が記載されている。同公報の該ポリエス
テル繊維は、特定分子量のポリエチレングリコールを一
定量ポリエステルと共重合したものであり、吸放湿特性
を有する該ポリエステル繊維を開示している。さらに、
特開平2−84565号公報には、吸放湿性繊維合成繊
維が記載されている。同公報の該合成繊維は、合成繊維
(ポリエステル等)にセルロース超微粉末を繊維表面に
固着させたものであり、吸放湿特性を有する該合成繊維
を開示している。
【0005】これらの各種合成繊維は、吸湿性或は吸放
湿性の特性を有することから、衣料用の用途等に広く利
用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような合成繊維は、一般的に吸湿性が極めて低いため、
現状では、衣類、シーツ等の吸湿性が要求される分野へ
の進出は限定されている。又、合成繊維に吸湿剤等の素
材をブレンド或は固着させた方法では、吸湿性或は吸放
湿性に限界がある。又、加湿器、空調設備等の用途とし
て、シート状の形態のものには、主にフェノール樹脂含
浸タイプ、ガラスファイバー等を使用したシート状のも
のが見受けられるが、これらは、吸水性、防かび性の耐
久性や人体に対するに有害性等、未だ問題があり、改良
が望まれている。本発明は、上記の各種問題点につい
て、検討し、優れた吸放湿特性を有する吸放湿性繊維シ
ートを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するため鋭意研究を行った結果、本発明の吸放
湿性繊維シート及びその製造法を発明するに至った。即
ち、本発明の吸放湿性繊維シートは、アクリル系繊維に
架橋結合を導入し、加水分解反応により2〜9m mo
l/gのカルボキシル基と残部にアミド基を導入し、次
いで一価金属 イオンを付加あるいは多価金属イオンを
架橋させて得られる繊維で、且つ引張強度が1g/d以
上、20℃−65%RHにおける吸湿率が40%以上で
ある繊維(金属架橋繊維)を全繊維中20〜80重量%
含有する水性スラリーを、湿式抄紙法により抄紙し、加
圧加熱処理してなることを特徴とするものである。
【0008】また、吸放湿性繊維シートが、坪量として
40g/m2以上、密度として0.1〜0.8g/cm3
であることを特徴とするものである。
【0009】本発明の吸放湿性繊維シートにおいて、水
性スラリーが、金属架橋繊維に加えて、接着性繊維また
はパルプ状繊維の少なくとも1種以上を含有するもので
あり、該接着性繊維、パルプ状繊維の吸放湿性繊維シー
トに対する含有量が、それぞれ0〜50重量%、0〜3
0重量%であることを特徴とするものである。
【0010】本発明の吸放湿性繊維シートにおいて、接
着性繊維が熱溶融性繊維または熱水溶解性繊維の群から
選ばれる1種以上からなることを特徴とするものであ
る。
【0011】本発明の吸放湿性繊維シートは、該吸放湿
性繊維シートを少なくとも2枚以上積層してなることを
特徴とするものである。
【0012】さらに、本発明の吸放湿性繊維シートの製
造法において、金属架橋繊維20〜80重量%、接着性
繊維0〜50重量%、木材パルプ0〜30重量%を含有
する水性スラリーを調整し、湿式抄紙法により抄紙し、
加圧加熱処理して製造することを特徴とするものであ
る。
【0013】以下、本発明の吸放湿性繊維シート及びそ
の製造法について、詳細に説明する。本発明の吸放湿性
繊維シートの金属架橋繊維は、アクリル繊維を改質した
ものである。
【0014】用いられるアクリル系繊維は、アクリロニ
トリルを40重量%以上含有するアクリロニトリル重合
体により形成された繊維である。アクリル繊維に架橋結
合を導入する方法としては、ヒドラジン、ヒドロキシル
アミン等で残存ニトリル基を処理する方法、ホルムアル
デヒド、ベンズアルデヒド等のアルデヒド類を酸性触媒
存在下で反応させる方法等がある。
【0015】また、加水分解反応により、カルボキシル
基と残部にアミド基を導入する方法としては、アルカリ
金属水酸化物、アンモニア等の塩基性水溶液、或は硝
酸、硫酸、塩酸等の鉱酸水溶液中で原料繊維を加熱処理
する方法等がある。この加水分解により、アクリル系繊
維中のニトリル基が実質的に消失し、カルボキシル基と
残部にアミド基が導入される。
【0016】加水分解に当たって、カルボキシル基の量
は、2〜9m mol/gが適当であり、 好ましくは3
〜8m mol/gである。2m mol/g未満では、
吸湿性の特性が劣り、9m mol/gを超えて多いと
熱収縮が激しく、吸放湿性シートの製造工程上好ましく
な い。
【0017】架橋、加水分解した繊維に金属イオンを付
加あるいは架橋する方法としては、亜鉛、銅、カルシウ
ム、鉄等の多価の金属塩水溶液、リチウム、ナトリウ
ム、カリウム等の一価の金属塩水溶液で処理する方法が
挙げられる。
【0018】金属架橋繊維の特性としては、引張強度が
1g/d以上、20℃−65%RH(相対湿度)におけ
る吸湿率が40%以上であることが好ましい。
【0019】本発明に用いられる金属架橋繊維として
は、例えば、高吸湿性繊維”N−38”(商品名;N−
38、東洋紡社製)等が例示されるが、これに限定され
るものではない。
【0020】本発明に用いられる金属架橋繊維は、それ
自体がシリカゲルの約2倍、綿、ナイロンの約7倍もの
高吸湿性能を有するものであり、更に、吸脱湿性、消臭
性、坑菌性、防かび性、難燃性等の特性をも有するもの
である。
【0021】本発明で用いられる金属架橋繊維は、目的
に応じて選択することが可能で、水に分散するものであ
ればいずれも使用できる。水に分散しにくい場合は、粘
剤や分散剤を適宜添加し攪拌して使用することができ
る。平均繊維長は1mm〜20mmで、好ましくは1.
5mm〜6mmである。1mm未満では緻密なシートが
可能であるが、水引きが悪くなり、製造工程上好ましく
ない。さらに、シート強度が弱くなるという問題点があ
る。又、20mmを超えるものは、水中での分散性が悪
くなり均一なシートが得られない。繊維径は特に制限は
ないが、水性スラリーの濾水度、ウェブの含水率を考慮
すると、3μm〜30μmが好ましく、さらに、好まし
くは10μm〜20μmである。3μm未満では濾水度
がきわめて小さくなり、生産効率が低くなる。30mm
を超えると、ウェブの含水率が低くなり、ワイヤーから
のピックアップが困難になる。
【0022】本発明において、吸放湿性繊維シートに使
用される金属架橋繊維は、該シートの全繊維中に20〜
80重量%含有されるものである。
【0023】本発明において、上記の金属架橋繊維と共
に用いられる繊維としては、該金属架橋繊維と接着性を
有する接着性繊維、あるいはパルプ状繊維が例示され
る。接着性繊維としては、熱溶融性繊維、あるいは熱水
溶解性繊維が例示される。前者はポリエステル、ポリオ
レフィン、ポリアミド等の合成樹脂から選ばれた繊維状
のもので、樹脂の融点以上の温度をかけることで、樹脂
が溶解し、低温にさらされると固まり、接着、強度を発
現するものである。後者はビニロン、エチレンビンルア
ルコール等の合成樹脂から選ばれた繊維状のもので、含
水状態のウェブ中で、加熱により水を乾燥させる工程
で、水温の上昇により溶解し、水が乾燥することで、接
着、強度を発現するものである。これら接着性繊維の繊
度は特に制限はないが、水性スラリーの濾水度、ウェブ
の含水率を考慮すると、0.1〜15デーニル(以下
d)が好ましく、さらに、好ましくは0.3〜5dであ
る。0.1d未満では濾水度がきわめて小さくなり、生
産効率が低くなる。15dを超えると、ウェブの含水率
が低くなり、ワイヤーからのピックアップが困難にな
る。
【0024】又、接着性繊維に加えてパルプ状繊維を混
合することができる。パルプ状繊維としては、針葉樹パ
ルプ、広葉樹パルプ、麻パルプ、コットンパルプ、その
他水酸基を有するフィブリル化パルプが利用できる。こ
れらのパルプ状繊維は混合することで、シート強度を向
上させるだけでなく、接着性繊維のみを使用した場合
に、低下する吸放湿性を補強し、シートの水濡れ性を向
上させることができる。
【0025】本発明の吸放湿性繊維シートにおいて、金
属架橋繊維、接着性繊維、パルプ状繊維を主成分とし
て、混合して湿式抄造されたものである。吸放湿性の主
体となるのは、金属架橋繊維で、20〜80重量%含有
することが好ましい。さらに好ましくは、接着性繊維
が、0〜50重量%であり、パルプ状繊維は、0〜30
重量%である。ここで、接着性繊維が50重量%を超え
て多い場合には、強度が強いが、吸放湿性、水濡れ性等
の性能面が低下するため好ましくない。又、パルプ状繊
維が30重量%を超える場合には、シートが柔らかくな
り、また、カビ、菌に対する抵抗性が弱くなるため好ま
しくない。
【0026】次に、本発明の吸放湿性繊維シートの製造
法について、具体的に説明する。まず、上記の金属架橋
繊維と接着性繊維又はパルプ状繊維のいずれか1種以上
を水中に均一に混合分散し、水性スラリーとし、通常の
抄紙機(円網、長網、傾斜、あるいはこれらの複合マシ
ーン)を用いて抄紙する。ここで、水性スラリーの繊維
濃度は、均一な分散状態を得るため、また、効率的に生
産するため、0.1〜5重量%が好ましい。抄紙後、乾
燥は、シリンダードライヤー、ヤンキードライヤー、エ
アードライヤー等を用いることができる。続いて、加圧
加熱処理は、熱カレンダー、ホットプレス等によって加
工することができる。あるいは、抄紙後、直接、加圧熱
処理することも可能である。このような工程を経て製造
された吸放湿性繊維シートは、坪量が、40g/m2
上のものが好ましい。ここで、40g/m2未満では、
金属架橋繊維の量が少なく、吸放湿性が低く好ましくな
い。又、上限に特に制限はないが余りに坪量が大きいも
のは、抄紙速度が極端に遅くなったり、乾燥が困難であ
るため、抄紙機の能力に見合った坪量を選択する必要が
ある。しかし、上記に坪量規定した吸放湿性繊維シート
について、これを2枚以上積層、接着した吸放湿性繊維
シートとして用いることは何等制限されるものではな
い。
【0027】本発明の吸放湿性繊維シートは、カッタ
ー、スリッター等で容易に切断加工可能であり、ユニッ
ト等に組み込み、フィルターとして使用してもよい。
又、ひだ折り加工、波型加工をしても破損することがな
く、片面或は両面段ボールを作成し、波型の稜線方向
が、平行または直行するように積層し、或は円筒状に巻
き付けたハニカム構造体とし、フィルターとして使用す
ることもできる。
【0028】
【作用】本発明の吸放湿性繊維シートは、吸放湿性特性
を有する特殊な金属架橋繊維を含有する吸放湿性繊維シ
ートであり、好ましくは接着性繊維を0〜50重量%、
パルプ状繊維を0〜30重量%含有するものである。吸
放湿性繊維シートは、金属架橋繊維に接着性繊維又はパ
ルプ状繊維を混合した水性スラリーとして湿式抄紙法を
用いて、該シートを形成することができる。本発明の吸
放湿性シートは吸放湿性に優れ、該シートのこしが強
く、寸法安定性が良好であり、膨潤性が低く有効に作用
する。
【0029】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
尚、実施例において記載の部、%は全て重量部、重量%
によるものである。
【0030】実施例に先だって、吸放湿性繊維シートの
評価方法をつぎに説明する。 1.吸脱率(%) 20℃−45RH%と20℃−90RH%の条件で、各
々の条件による吸湿率を1週間継続して測定し、その平
均値を吸脱率(%)とした。ここで、20℃−45%R
Hの条件で吸脱率10〜30%、20℃−90%RHの
条件で吸脱率40〜90%の範囲内にあることが本発明
の条件である。 2.吸湿率(%) 相対湿度20℃−65%RHの条件下で、絶乾試料を2
4時間放置した時の重量増加率を吸湿率(%)とした。
ここで、吸湿率が多い方が好ましく、吸湿率10%未満
では不良である。 3.吸水率(%) 試料を水に24時間浸漬した時の重量増加率を吸水率
(%)とした。ここで、吸水率が多い方が好ましく、吸
水率が10%未満では、不良である。 4.膨潤率(%) 絶乾試料を使用し、これを水に24時間浸漬した後、絶
乾試料と浸漬後の試料との厚みの変化を膨潤率(%)と
した。ここで、膨潤率100%以上では、不良である。 5.熱収縮率(%) 試料を150℃、1分間の条件に保持し、試験前後の試
料について、縦横の寸法を測定し、その相加平均値の変
化を熱収縮率(%)とした。ここで、10%以下では良
好である。 6.こし 20℃−65%RHの条件で、試料を24時間保持し、
その試料のこしの強さを目視判定し、○を良好、△をや
や良好、×を不良として評価した。なお、こしの強さ
は、ひだ折り加工等の加工条件として必須である。
【0031】実施例1 アクリル系繊維に架橋結合を導入し、加水分解反応によ
り2m mol/gのカルボキシル基と残部にアミド基
を導入し、次いで1価のナトリウムイオンを付加して得
られた金属架橋繊維(3d×3mm)40重量部を水中
に添加して、0.7%濃度にて調製し、SV型往復反転
式攪拌機(島崎製作所製、アジター)で分散後、接着性
繊維としてポリエステルバインダー繊維(メルティー4
080、2d×5mm、ユニチカ社製)40重量部と、
カナダ標準濾水度600mlの離解された針葉樹パルプ
20重量部をアジターで攪拌しながら添加混合し、水性
スラリーを得た。なお、使用した金属架橋繊維は、20
℃−65%RHにおける吸湿率が40%であった。又、
引張強度は、1.4g/dであった。次いで、該水性ス
ラリーに水を加え、0.1重量%に希釈し、乾燥重量で
500g/m2のシートを角型手抄装置(金網80メッ
シュ−金網寸法25cm×25cm)で抄紙後、プレス
し、110℃でシリンダードライヤーを用いて乾燥して
吸放湿性繊維シートを得た。
【0032】実施例2 実施例1で用いた2m mol/gのカルボキシル基か
らなる金属架橋繊維を5m mol/gのカルボキシル
基からなる金属架橋繊維に代えた以外は実施例1と同様
にして吸放湿性繊維シートを得た。なお、使用した金属
架橋繊維は、20℃−65%RHにおける吸湿率が56
%であった。又、引張強度は1.4g/dであった。
【0033】実施例3 実施例1で用いた2m mol/gのカルボキシル基か
らなる金属架橋繊維を9m mol/gのカルボキシル
基からなる金属架橋繊維に代えた以外は実施例1と同様
にして吸放湿性繊維シートを得た。なお、使用した金属
架橋繊維は、20℃−65%RHにおける吸湿率が83
%であった。又、引張強度は1.1g/dであった。
【0034】比較例1 実施例1で用いた2m mol/gのカルボキシル基か
らなる金属架橋繊維を1m mol/gのカルボキシル
基からなる金属架橋繊維に代えた以外は実施例1と同様
にして吸放湿性繊維シートを得た。なお、使用した金属
架橋繊維は、20℃−65%RHにおける吸湿率が24
%であった。
【0035】比較例2 実施例1で用いた2m mol/gのカルボキシル基か
らなる金属架橋繊維を10m mol/gのカルボキシ
ル基からなる金属架橋繊維に代えた以外は実施例1と同
様にして吸放湿性繊維シートを得た。なお、使用した金
属架橋繊維は、20℃−65%RHにおける吸湿率が9
2%であった。
【0036】実施例1〜3及び比較例1〜2で得た吸放
湿性繊維シートについて、上述した評価方法に従って評
価した結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】実施例4 実施例2の金属架橋繊維50重量部、ポリエステルバイ
ンダー繊維50重量部に代えた以外は実施例1と同様に
して吸放湿性繊維シートを得た。
【0039】実施例5 実施例2の金属架橋繊維80重量部、ポリエステルバイ
ンダー繊維20重量部に代えた以外は実施例1と同様に
して吸放湿性繊維シートを得た。
【0040】実施例6 実施例2の金属架橋繊維50重量部、ポリエステルバイ
ンダー繊維40重量部部、NBKP(濾水度600m
l)10重量部に代えた以外は実施例1と同様にして吸
放湿性繊維シートを得た。
【0041】実施例7 実施例2に金属架橋繊維50重量部、ポリエステルバイ
ンダー繊維40重量部、熱水可溶性ビニロン繊維(VP
B102、1d×5mm、クラレ社製)10重量部に代
えた以外は実施例1と同様にして吸放湿性繊維シートを
得た。
【0042】実施例8 実施例2の金属架橋繊維50重量部、ポリエステルバイ
ンダー繊維20重量部、ビニロン繊維30重量部に代え
た以外は実施例1と同様にして吸放湿性繊維シートを得
た。
【0043】実施例9 実施例2の金属架橋繊維25重量部、熱水可溶性ビニロ
ン繊維(VPB102、1d×5mm、クラレ)20重
量部、NBKP(濾水度600ml)25重量部、レイ
ヨン繊維(1.5d×3mm)30重量部に代えた以外
は実施例1と同様にして吸放湿性繊維シートを得た。
【0044】比較例3 実施例2の金属架橋繊維10重量部、ポリエステルバイ
ンダー繊維50重量部、NBKP(濾水度600ml)
40重量部に代えた以外は実施例1と同様にして吸放湿
性繊維シートを得た。
【0045】比較例4 実施例6の金属架橋繊維20重量部、ポリエステルバイ
ンダー繊維60重量部、NBKP(濾水度600ml)
20重量部に代えた以外は実施例1と同様にして吸放湿
性繊維シートを得た。
【0046】比較例5 実施例6の金属架橋繊維90重量部、ポリエステルバイ
ンダー繊維10重量部、に代えた以外は実施例1と同様
にして吸放湿性繊維シートを得た。
【0047】実施例4〜9及び比較例3〜5で得た吸放
湿性繊維シートについて、上述した評価方法に従って評
価した結果を表2に示す。
【0048】
【表2】
【0049】実施例10〜12 実施例6と同一の方法で吸放湿性繊維シートを作製し、
熱プレスにて、密度0.1g/m2としたものを実施例
10の吸放湿性繊維シート、密度0.5g/m2とした
ものを実施例11の吸放湿性繊維シート、密度0.8g
/m2としたものを実施例12の吸放湿性繊維シートと
して、それぞれに吸放湿性繊維シートを得た。
【0050】比較例6〜7 実施例6と同一の方法でで作製した吸放湿性繊維シート
を熱プレスにて、密度0.08g/m2としたものを比
較例6、密度0.9g/m2としたものを比較例7の吸
放湿性繊維シートとして、それぞれに吸放湿性繊維シー
トを得た。
【0051】実施例13 実施例1で用いた金属架橋繊維を9m mol/gのカ
ルボキシル基からなり、2価の亜鉛イオンを架橋させた
金属架橋繊維に代えた以外は実施例1と同様にして吸放
湿性繊維シートを得た。なお、使用した金属架橋繊維
は、20℃−65%RHにおける吸湿率が45%であっ
た。又、引張強度は1.6g/dであった。
【0051】実施例10〜13及び比較例6〜7で得た
吸放湿性繊維シートについて、上述した評価方法に従っ
て評価した結果を表3に示す。
【0052】
【表3】
【0053】
【発明の効果】本発明の吸放湿性繊維シートは、特定の
金属架橋繊維に、接着性繊維、又はパルプ状繊維の内の
少なくとも1種を混合し、湿式抄紙法を用いて抄紙して
なるもので、シートは地合が良好で均一あるため、品質
が安定している。本発明の吸放湿性繊維シートは、高い
吸放湿性を有し、こしが強く、寸法安定性が良好であ
り、膨潤が少ないという特長を有する吸放湿性繊維シー
トである。本発明の吸放湿性繊維シートは、加湿器用吸
水材、結露吸水材、空調熱交換用セパレーター等、種々
の用途があり、工業的価値が高い。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D03D 15/00 A 7199−3B D06M 11/00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリル系繊維に架橋結合を導入し、加
    水分解反応により2〜9m mol/gのカルボキシル
    基と残部にアミド基を導入し、次いで一価金属イオンを
    付加あるいは多価金属イオンを架橋させて得られる繊維
    で、且つ引張強度が1g/d以上、20℃−65%RH
    における吸湿率が40%以上である繊維(以下、金属架
    橋繊維とする)を全繊維中20〜80重量%含有する水
    性スラリーを、湿式抄紙法により抄紙し、加圧加熱処理
    してなる吸放湿性繊維シート。
  2. 【請求項2】 吸放湿性繊維シートが、坪量として40
    g/m2以上、密度として0.1〜0.8g/cm3であ
    ることを特徴とする請求項1記載の吸放湿性繊維シー
    ト。
  3. 【請求項3】 水性スラリーが、金属架橋繊維に加え
    て、接着性繊維またはパルプ状繊維の少なくとも1種以
    上を含有するものであり、該接着性繊維、パルプ状繊維
    の吸放湿性繊維シートに対する含有量が、それぞれ0〜
    50重量%、0〜30重量%であることを特徴とする請
    求項1又は2記載の吸放湿性繊維シート。
  4. 【請求項4】 接着性繊維が熱溶融性繊維または熱水溶
    解性繊維の群から選ばれる1種以上からなることを特徴
    とする請求項3記載の吸放湿性繊維シート。
  5. 【請求項5】 吸放湿性繊維シートが、該吸放湿性繊維
    シートを少なくとも2枚以上積層してなることを特徴と
    する請求項1から4のいずれか記載の吸放湿性繊維シー
    ト。
  6. 【請求項6】 吸放湿性繊維シートの製造法において、
    金属架橋繊維20〜80重量%、接着性繊維0〜50重
    量%、木材パルプ0〜30重量%を含有する水性スラリ
    ーを調整し、湿式抄紙法により抄紙し、加圧加熱処理し
    て製造することを特徴とする吸放湿性繊維シートの製造
    法。
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