JPH04202895A - セルロース系嵩高性シート - Google Patents

セルロース系嵩高性シート

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JPH04202895A
JPH04202895A JP2332227A JP33222790A JPH04202895A JP H04202895 A JPH04202895 A JP H04202895A JP 2332227 A JP2332227 A JP 2332227A JP 33222790 A JP33222790 A JP 33222790A JP H04202895 A JPH04202895 A JP H04202895A
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JP
Japan
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pulp
fibers
sheet
heat
crosslinking agent
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JP2332227A
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Ryoji Takahashi
高橋 良次
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Chisso Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は壁材、天井材等の建築材料、車両、家具、装飾
品類、濾材、包装材、吸収材などに用いられる加工性、
装飾性、機能性に優れリサイクル又は廃棄処理容易なセ
ルロース系嵩高性シート及びマットに関するものである
[従来技術とその問題点] パルプを主体とする嵩高性マット及びシートとしては、
従来解繊されたパルプを積層し、バインダーで接着する
乾式法による不織布、或はこれらの片面もしくは両面に
レーヨンなどの長繊維を付加したもの又は、熱溶融繊維
又は粉体なパルプ繊維と混合し加熱融着させシートを形
成させたものがある。
これらは嵩高性は大であるがパルプ繊維をそのまま使用
しているため水と接触した場合嵩高性は失われ再乾燥し
ても復元性に乏しい。
エンボス加工をほどこしたマット及びシートとしては、
発泡剤を加えた塩化ビニル樹脂コンパウンドを加熱発泡
エンボス加工して製造したシートが壁紙などに使用され
ているがセルロース系主体のものはない。該シートは塩
化ビニル樹脂を主体とするもので、吸湿性が全くなく、
建築材料として使用する場合、湿度調整機能がなく結露
性であり、燃焼時には発煙量が極めて大で且つハロゲン
系化合物のガスが多量に発生することが火災時の安全対
策上問題となっている。
パルプにホルマリン等を架橋反応させて嵩高性とする技
術は知られているがその様にしてパルプの嵩高性を大と
しようとすれば架橋後の解繊時に短繊維化される欠点が
ある。これを避けるために解繊助剤をパルプに対して1
%以上付着させて解繊を容易にさせようとする技術があ
り、パルプ系の嵩高性不織布の可能性は推測されている
しかし、この技術は、架橋反応による水酸基の減少、従
って水が関与する水素結合量の低下、又嵩高性のため接
着点が少ないなどからそのままシート化しても嵩高性に
は優れていてもシート強度が著しく低下し成形、加工性
もなく、実用的なレベルのシートは得られない。
[発明が解決しようとする問題点コ 本発明の目的は吸湿性を有し、水と接触しても嵩高性を
失わず且つ十分な強度を保持し、ヒートシール、エンボ
ス加工などの成形性に優れたセルロース系嵩高性シート
を提供することである。
[問題点を解決するための手段] 本発明は上記目的を達成するものでその要旨は以下の通
りである。
(1)繊維の柔軟剤の存在下で架橋剤を反応させて得ら
れる架橋パルプ70〜95重量%と熱融着性繊維を30
〜5重量%の混合物を成形してなるセルロース系嵩高性
シート。
(2)湿式法により製造してなる前記第(1)項記載の
セルロース系嵩高性シート。
(3)パルプ70〜95重量%と疎水性の熱融着性繊維
30〜5重量%の混合物に架橋剤を反応させて得られる
架橋パルプ混合物を成形してなるセルロース系嵩高性シ
ート。
(4)熱融着性繊維として融点の異なる2種類以上の熱
可塑性ポリマーを複合溶融紡糸してなる複合熱融着性繊
維を使用する前記第(3)項記載のセルロース系嵩高性
シート。
上記第(1)項に記載された本発明のシートは、パルプ
に架橋剤を反応させて製造した架橋パルプと熱融着性繊
維を所定の重量比で均一に混合してシートを調整し、熱
処理を行うことにより強度を保持しヒートシール、エン
ボス加工などの成形加工性に優れたシートを製造するこ
とが出来る。
ここでパルプに架橋剤を反応させる系の媒体として水を
用いる場合、微量の繊維の柔軟剤を共存させて反応させ
、解繊して得られた架橋パルプを熱融着性繊維と混合し
てシートを調整することにより、柔軟性を有し引張強度
が更に向上し加工性に優れた実用性の高いセルロース系
嵩高性シートとなる。
該シートの製造法としては架橋パルプ繊維、熱融着性繊
維及び必要に応じ他の繊維例えばパルプを混合して空気
を使用してこれらのMl維を移送及び積層し、ラテック
スバインダーなどで接口或は熱融着性繊維を活用した加
熱接着などにより製造する乾式法に適用することも出来
るが、好ましい製法としては湿式の抄紙法があげられる
即ち、本発明に係る架橋パルプと熱融着性繊維のチョッ
プ(註、繊維をIC園以下好ましくは数m慣に切断した
もの)を用い更に必要によりパルプ他の繊維のチョップ
を水中で混合分散させて製造する抄紙法により均一な嵩
高性シートを高速で製造することが出来る。
次に、本発明に係る架橋パルプは繊維の柔軟剤の存在下
に於てパルプに架橋剤を反応させて得られるが、シート
製造時に疎水性の熱融着性繊維を混抄して加工性の優れ
た嵩高性シートを得ようとする場合には、あらかじめパ
ルプと疎水性熱融着付を均一に混合し、mMの柔軟剤の
存在下で架橋剤を反応させる。
このように実施することにより、更に解繊性に優れ、こ
れらを用いて紙料を調整し抄造する場合には単に抄造時
に混合して、使用する場合に比して容易に均一なものと
することが出来、均一で加工性の優れたシートを得るこ
とが出来る。
本発明においてパルプをリファイナーなどによりフィブ
リル化したものを原料とする架橋パルプは強度を保持し
た嵩高性シートをもたらすが、このフィブリル化パルプ
の架橋反応に於て架橋反応後、繊維の形状を保ったまま
解繊することは困難である。
従もて、本発明の繊維の柔軟剤の添加と共に疎水性の熱
融着性繊維のチョップを混合して架橋させる方法により
これらの問題点を解決することが出来る。
本発明に於る熱融着性繊維とは熱可塑性繊維の内、軟化
点が150℃以下、物によっては100℃以下の低いポ
リマーの繊維で加熱により溶融し接着強度を上げ、熱圧
着することにより容易にヒートシール又はエンボス加工
が可能な繊維をいう。
その具体例としては、エチレン−酢ビ共重合繊維、ポリ
エステル繊維、ポリアミド繊維などを挙げることができ
、特に製紙用として開発されたフィブリル化されたポリ
エチレン系低融点合成パルプなどが好ましい。
更に好ましいものとしては融点の異なる2種類以上のポ
リマーで複合化された複合熱融着性繊維である。
該複合熱融着性繊維を配合する場合、本発明のシートの
エンボス加工、ヒートシールなどの成形加工は加熱温度
を該繊維中の高融点ポリマーの軟化点より低いが低融点
ポリマーの軟化点より高い温度で彫加工をほどこす。
例としてエンボス加工について云えば、このことにより
加熱加工時に低融点ポリマー繊維が溶解し、複合熱融着
性繊維が相互に固着しエンボス加工が行われる。高融点
ポリマー繊維は、形状が変わらずシート自体の強度保持
に寄与しエンボス加工時に加熱されない部分は、嵩高性
パルプにより嵩高性が保たれるので嵩高性で且エンボス
加工された強固で装飾性に優れた本発明のセルロース系
嵩高性シートを得ることが出来る。
本発明のシートにおいて複合熱融着性繊維の比率が少な
ければエンボス加工がされにくくエンボス加工されたシ
ート自体の強度も落ちてくる。混合比率が多(なれば嵩
高性パルプの特徴が失われる。
従って、複合熱融着性繊維の混合比率は重量比で5%以
上必要で50重量%程度までの範囲が好ましい、逆に熱
融雪性繊維を多くして吸湿性や風あいなどをコントロー
ルすることも出来る。
複合熱融着性繊維中の低融点ポリマーの融点が高い場合
にはエンボス加工温度を高くする必要があり、パルプ繊
維の劣化をおこし易いので該融点は低いほどよ<200
℃以下で好ましくは180℃以下80℃以上である。
融点の異なる2種類以上のポリマーを組み合わせた複合
熱融着性繊維としてはその組み合わせるポリマー及び該
繊維の製法については数多くあり、それらは本発明の対
象繊維として使用出来る。
その具体例としては第1にポリプロピレン/ポリエチレ
ン複合繊維(商品名:チッソポリブロES繊維)があり
低融点成分の融点がいずれも135℃以下であり 10
0℃以下のものもありか\る目的には特に望ましいもの
である。
そのほかにポリエステル/低融点ポリエステル、ポリエ
ステル/低融点ポリエチレン、ポリプロピレン/低融点
エチレン−酢ピコポリマー、ナイロン66/ナイロン6
、ナイロン6/ポリエチレン、ポリエステル/ナイロン
6などがあり同様に使用出来る。
架橋反応によりパルプに嵩高性を与えるものとしては分
子内にセルロースと反応する2ヶ以上の官能基を有する
ものでこれらはセルロース分子内又は分子間架橋により
パルプの形状を捲縮状態に固定化させるため嵩高性とな
り、寸法安定性の優れたものとなる。
架橋剤の化学構造は官能基間に少なくても2ヶ以上の原
子を有するものでメチロール、アルコキシメチル、アル
デヒド、インシアネート、エボキシ、ビニルカルボン酸
、酸無水物その他セルロースのヒドロキシル基と反応す
るものを複数個有する。
又エピクロルヒドリンの様な含ハロゲン化合物について
は苛性ソーダなどのアルカリを用いることにより効果的
に架橋させ使用することが出来る。
更に好ましくは架橋性官能基間に環状構造を有するもの
である。特に架橋性官能基としてN−メチロール基を有
する化合物は反応性に冨み好ましい、又これらの安定化
又は/及び反応性のコントロールのためのアルコキシ化
したN−アルコキシメチル化合物も同様である。具体例
としては次のものがあげられる。ジメチロールエチレン
尿素、ジメチロールジヒドロキシエチレン尿素、ジメチ
ールプロピレン尿素、ジメチロールウロン、(テトラ、
トリ、ジ)メチロールアセチレンジ尿素、(テトラ、ト
リ、ジ)メチロールメラミンなどである。
これらのN−メチロール化合物を使用した場合、高温で
の処理PHを中性以外での処理などで微量のホルマリン
が生成する。この対策としてホルマリン捕捉剤の使用な
どで遊離のホルマリンを抑制する方法がある。
又、非ホルマリン系の架橋剤を使用することによって解
決出来る。この様ものとしてはエチレングリコールジグ
リシジルエーテル、プロピレンゲリールジグリシジルエ
ーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタ
エリスリトールポリグリシジルエーテル、ネオペンチル
グリコールジグリシジルエーテル、トリグリシジルトリ
ス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートなどのエ
ポキシ化合物、ジヒドロキシエチレン尿素及び1.3ジ
メチル誘導体などが有効である。
これらの架橋剤の使用量はパルプに対して2重量%以上
反応させたものが有効で50%以内が好ましい。
本発明に於ける繊維の柔軟剤としては通常繊維工業に於
て使用されている柔軟剤及び柔軟仕上剤、平滑剤などが
使用出来る。これらは繊維表面の摩擦抵抗を下げ滑り易
くすることで解繊を容易とし且生成物が架橋構造をとる
ので本来は硬いものとなるがこれを柔らげしなやかなも
のとする。
又家庭用として市販されている洗濯時に使用されている
柔軟仕上剤も有効である。これらの柔軟剤としてはカチ
オン系、アニオン系、両性、ノニオン系があり又これら
を組み合わせて使用することが出来る。好ましいものと
してはカチオン系がある。パルプ繊維は水中でマイナス
に帯電しているためカチオン系のものは吸着しやす(少
量で効果を発揮する。
これらは単独で乳化又は樹脂及び非イオン系基材などを
加えて乳化して使用出来る。カチオン系のものとして第
4級アンモニウム塩系、アミン系、アミド系があり。
第4級アンモニウム塩の例としては、 夏 CH1 Cl。
アミン系としては、 CH,CH!OH。
アミド系としては、 RCONH(CH,1,N(CM!lオNHCORC=
0 RCONHfcH□l J [CHll INHcOR
CHICHオOH / CON \ CH,(:H,OH などがある。
アニオン系としては高級アルコールの硫酸エステル塩、
スルホサクシネート塩他がありノニオン系としては、ポ
リオキシエチレン誘導体、シリコーン系などがある。
製造するシート又はマットを吸収材料として使用するた
め吸水性に冨むものとしたい場合はアニオン系の柔軟剤
を使用して目的を達することが出来る。
本発明に於ける柔軟剤の使用料は0.1%以下の付着で
十分効果が得られる0通常0.05%以下の付着量で使
用出来るので解繊し抄紙する場合排水上COD又はBO
D負荷が軽いものとなり好ましい。
パルプの架橋反応時に微量の繊維の柔軟剤を存在させる
。更には疎水性の熱融着性繊維を混合させて製造した架
橋パルプを用いることにより嵩高性でシート強度を向上
させることが出来るが特に好ましいものとしてはフィブ
リル化したパルプに微量の繊維の柔軟剤を存在させて架
橋剤を反応させて得られる架橋パルプは嵩高性に冨み、
これを使用し抄造して得られるシートは更に強度が向上
したものとなる。
これはパルプ繊維の表面に分枝生成ブラッシ状化したフ
ィブリル、ミクロフィブリルが架橋反応によりそのま\
捲縮状態で固定化されより嵩高性のものとなると思われ
る。抄紙時にはこれが相互にからみ合い引張り強度を上
げると思われる。
フィブリル化は通常実施されているリファイナーやビー
タ−によって行われる。
本発明に於ける架橋パルプの製造方法はパルプ又はフィ
ブリル化したパルプを架橋剤及び触媒、繊維の柔軟剤を
添加した溶液に接触させた後所定量の架橋剤が付着する
ようにしぼり、しかる後乾燥し加熱架橋反応を行わせる
0次いで解繊し濾別、乾燥して製造する。
か\る方法により、しなやかで嵩高性の極めて大きな架
橋パルプを製造することが出来、該架橋パルプは無処理
のものと比較して厚みが無荷重で8〜14倍のものが得
られる。
上記方法によって製造された本発明に係る架橋パルプは
熱融着性繊維及び必要に応じ熱水溶解性繊維(バインダ
ー繊維好ましくはそのチョップ)と共に通常の方法で抄
紙又゛は集積させ若干の加圧下船熱乾燥及び/又は熱処
理し嵩高性のシート又はマットを得る。
加熱時の圧力よって異なるが、この様にして得られたも
のは未架橋パルプを使用し、同様にして得たものと比し
て容易に3倍以上の嵩高性とすることが出来風あいに優
れたものとなる。
ニーで使用される熱水溶解性繊維は架橋パルプを主体と
する系の湿式法シート化が湿紙の強度が低く困難である
ため湿潤時の強度を上げ高速で均質な嵩高性シートを得
るためにバインダーとして加える。
そしてこれらは架橋パルプ繊維を相互に接着させるので
乾燥時の強度を大巾に上げることが出来る。この湿潤時
に使用されるバインダー繊維である熱水溶解性繊維とし
てはポリビニールアルコール系繊維のチョップがある。
これらは抄紙原料に対して1%以上30%以内で使用さ
れる。
又生成シートの強度を上げるためには通常使用されるポ
リアクリルアミド系紙力増強剤などの紙力増強剤を用い
ることも極めて有効である0本発明に係る架橋パルプ、
熱融着性繊維及びバインダー繊維の混合物又は生成シー
トの性能を向上させるため上記紙力増強剤以外にも種々
の添加剤が混合使用される。
その場合、該添加剤の種類又は、量によってシートの厚
みが変わってくる。か\る添加剤としては耐熱性、耐候
性、耐水性、耐炎性、柔軟性、強度の向上剤などの改良
剤であり、それぞれ公知の改良剤を添加使用して性能向
上の効果を発揮出来る。
これらのシートの用途として建造物、車両、船などに使
用される難燃性を要する材料を製造する場合には、抄造
時に不溶性の難燃剤粉末を配して容易にセルロース系難
燃性嵩高性シートを製造することが出来る。
使用される難燃剤としては不溶性のポリリン酸アンモニ
ウムが好ましい。又水酸化アルミニウム、水酸化マグネ
シウムなども使用出来る。架橋パルプの原料として用い
られるパルプは、針葉樹パルプのみならず広葉樹パルプ
化のいわゆるセルロース系のパルプ状のものが使用出来
るし、新聞紙、雑誌他の刊行物を回収再解繊して使用す
ることも出来る。
又はパルプ繊維のみならず、レーヨン、ビニロン、ナイ
ロン、ポリエステル、アクリル、アラミド、ポリオレフ
ィンなどの合成繊維、アルミナ、セラミックス、金属、
ガラス、炭素などの無機繊維これらのチョップを1種類
又は2種類以上混抄してそれぞれの特徴を持たせること
も出来る。
又本発明に係る架橋パルプは抄紙法でのシートの製造の
みならず、乾式法例えば解繊したパルプを空気で輸送し
積層してバインターで接着させて製造するシートについ
ても適用出来る。更に熟融肴性繊維と共に使用すれば本
発明の目的とする親水性で十分な強度を持ち、水と接触
後乾燥により嵩高性が復元し、且加工成形性の優れたセ
ルロース系嵩高性シートを製造することが出来る。
[作用効果1 本発明によりパルプを主体とした嵩高性の極めて高(強
度、寸法安定性、風あいなどの優れた嵩高性加工シート
を得ることが出来、セルロース系の特徴を生かした種々
の分野に活用出来る。更に該シートに印刷、エンボス加
工をほどこすことにより装飾性の極めて優れたものとす
ることが出来、より高度の利用が可能となる。
特に嵩高性で成形性に優れていることから、その空間を
利用して種々の機能性材料を分散させて加工し機能性シ
ートとして多分野に使用出来る。
例えば吸水性、吸油性、鮮度保持性、導電性、脱臭及び
消臭性、芳香性、防虫性、殺菌性他のシート又は成形品
である。
実施例1゜ (架橋パルプの製造) 針葉樹パルプを下記の処理液中で家庭用小型ミキサーを
用いて浸漬、難解を行った。
処理液組成 ジメチロールジヒドロキシエチレン尿素 5部硝酸亜鉛
               1部ジアルキルジメチ
ルアンモニウム   0.02NSクロライド (ミヨシ油脂■製エポコール5D−751水     
                       94
部浸漬難解後ガラス製のロートで吸引濾過し、しぼり率
が約寓へ(液/パルプ)とし、これを100661時間
乾燥し次いで120’c l S分加熱反応させた。こ
のものを家庭用ミキサーを用いて水中で解繊した。ミキ
サーの回転負荷をスライダックで40Vに調節し弱い撹
判で解繊を行った所90%以上解繊されたと認められる
時間は20秒以内であった・ 解繊後、ガラス製のロートを用いてや\圧縮しながら吸
引濾過し、シート状のサンプルを得てこれを乾燥した。
このもの\重量増は9.8%であり厚みは無荷重で測定
した結果、架橋剤なしで同様な処理を行ったものに比し
て1).7倍であった。
(嵩高性シートの製造) 上記によって得られた架橋パルプとポリプロピレン/ポ
リエチレン複合熱融着性繊維(チッソ■製、チッソポリ
プロ繊維EAチョップ 3デニール、カット長5sn+
)及びポリビニールアルコール繊維(PVAバインダー
繊維;クラレfll製VP105−21を分散剤として
ポリアクリルアミド(製鉄化学■製PAMIを用いて水
中に混合分散させタラピー型標準シートマシンで抄紙コ
ーチロールで水切りの後、熱風乾燥機で乾燥し嵩高性シ
ートを製造した。坪量は200g/w”に設定した。
このシートを巾4.0mm高さ1.2mmの凸状の模様
のついた型で130°03分エンボス加工を行った。
エンボスの深さを測定した復水に浸漬、30分後引上げ
エンボス状態の変化を観察した。
別にシート片をとり水に10分間浸漬後引き上げ金網の
上に置き5分後重量を測定し吸水量を算出した。又水の
代わりにサラダ油を用いて吸油量を算出した。配合及び
結果は表に示す。
実施例2 実施例1に於て抄紙後ヤンキードライヤーにより乾燥し
、嵩高性シートを製造した0坪量は200g/腸2に設
定した。厚みを測定しJIS P81)3に従って引張
試験を行い裂断長を測定した0次に実施例1と同様にし
てエンボス性を測定した。結果は表に示す。
比較例1 実施例1に於て架橋パルプに代えてパルプを使用して行
った。結果は表に示す。
比較例2 熱融着性繊維を使用しない以外は実施例1と同様にして
行った。結果は表に示す。
比較例3 実施例2に於て架橋パルプに代えてパルプを使用して行
った。結果は表に示す。
比較例4 熱融着性繊維を使用しない以外は実施例2と同様にして
行った。結果は表に示す。
実施例3 実施例1と同様にして針葉樹パルプを下記の処理液で処
理し架橋パルプを製造した。
処理液 ジメチロールジヒドロキシエチレン尿素 lO部硝酸亜
鉛               1部エボコール5D
−75           0.02部水     
                        8
9部架橋パルプの重量増は18.3%で厚みは無荷重で
測定した結果、架橋剤なしで同様な処理をしたものに比
して12.2倍であった0反応後の解繊性は実施例1の
場合と同様であった。
次にこれを用い実施例1と同様にしてシートを製造しエ
ンボス性、吸収性を測定した。結果は表に示す。
比較例4 実施例3に於て架橋パルプを製造する際に繊維の柔軟剤
を除いて同様にして製造した0重量増は18.0で厚み
は無荷重で測定した結果、架橋剤なしで同様な処理をし
たものに比して10.6倍であった。尚、解繊性につい
ては実施例1と同様にして測定した結果、回転負荷がス
ライダック40Vでは120秒でも解繊状態のものは3
0%以下であった。
80Vに負荷を上げ解繊した。上記架橋パルプを便用し
て実施例3と同様にしてシートを製造しエンボス性、吸
収性を測定した。結果は表に示す。
実施例4 実施例1と同様にして針葉樹パルプを下記の処理液で処
理し架橋パルプを製造した。
処理液 ジメチロールジヒドロキシエチレン尿素 15部硝酸亜
鉛               2部市販アニオン系
柔軟剤        0.02部(ミヨシ油脂■製、
ソフミン5N−12)水              
               83部架橋パルプの重
量増は26.5%で厚みは無荷重で測定した結果、架橋
剤なしで同様な処理をしたものに比して12.6倍であ
った0反応後の解繊性は実施例1と同様であった0次に
これを用い実施例1と同様にしてシートを製造しエンボ
ス性、吸収性を測定した。結果は表に示す。
実施例5 針葉樹パルプと熱融着性繊維(チッソポリプロ繊維ES
チョップ)を8:2の比率でとり実施例1と同様な処理
液で同様にして処理し熱融着性繊維を含む嵩高性架橋パ
ルプを製造した。但し架橋反応温度は1)5℃20分と
した。このものを用いて実施例2と同様にしてシートを
製造し引張強痩地を測定した。結果は表に示す。
実施例6 針葉樹パルプをKRKリファイナー(熊谷理機工業■製
)にかけフリーネス約400のものを調整しフィブリル
化パルプとして使用した。フィブリル化パルプを下記の
処理液で処理し実施例1と同様にして架橋パルプを製造
した。
処理液 ジメチロールジヒドロキシエチレン尿素2.5部硝酸亜
鉛              0.5部エポコール5
D−75          0.02部水     
                   97.o 部
架橋パルプの重量増は5.4%で厚みは無荷重で測定し
た結果架橋剤なしで同様にして処理したものに比して1
000倍であった。解繊性は実施例1の場合と同様であ
った。次にこれを用いて実施例2と同様にしてシートを
製造し引張強痩地を測定した。結果は表に記す。
実施例7 針葉樹パルプを下記の処理液で処理し架橋パルプを製造
した。但し架橋反応は、120℃40分間とした。
処理液 グリセロールジグリシジルエーテル   10部Zn 
(BF41 *              2部エボ
コール5D−75          0.02部水 
                         
 88部架橋パルプの重量増は13.9%で厚みは無荷
重で測定した結果、架橋剤なしで同様な処理をしたもの
に比して8.7倍であった6反応後の解繊性は実施例1
と同様であった0次にこれを用いて実施例2と同様にし
てシートを製造し引張強痩地の測定を行った。結果は表
に示す。
実施例8 針葉樹パルプに代えて広葉樹パルプを使用した以外は実
施例2と同様にして行った。結果は表に示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)繊維の柔軟剤の存在下で架橋剤を反応させて得ら
    れる架橋パルプ70〜95重量%と熱融着性繊維を30
    〜5重量%の混合物を成形してなるセルロース系嵩高性
    シート。
  2. (2)湿式法により製造してなる特許請求範囲第(1)
    項記載のセルロース系嵩高性シート。
  3. (3)パルプ70〜95重量%と疎水性の熱融着性繊維
    30〜5重量%の混合物に架橋剤を反応させて得られる
    架橋パルプ混合物を成形してなるセルロース系嵩高性シ
    ート。
  4. (4)熱融着性繊維として融点の異なる2種類以上の熱
    可塑性ポリマーを複合溶融紡糸してなる複合熱融着性繊
    維を使用する特許請求範囲第(3)項記載のセルロース
    系嵩高性シート。
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