JPH0770098A - 生理活性ペプチド系化合物 - Google Patents
生理活性ペプチド系化合物Info
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- JPH0770098A JPH0770098A JP3241593A JP3241593A JPH0770098A JP H0770098 A JPH0770098 A JP H0770098A JP 3241593 A JP3241593 A JP 3241593A JP 3241593 A JP3241593 A JP 3241593A JP H0770098 A JPH0770098 A JP H0770098A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- formula
- cathepsin
- catestatin
- physiologically active
- active peptide
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- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Epoxy Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 骨疾患、特に骨粗鬆症の治療薬として有用
な、カテプシンLに対して特異的で、優れた阻害作用を
有する化合物を提供する。 【構成】 式(I)で示される生理活性ペプチド系化合
物またはその薬学的に許容される塩もしくはその水和
物。当該化合物は、海綿から分離された海洋細菌である
SCRC−OB16株によって産生される。
な、カテプシンLに対して特異的で、優れた阻害作用を
有する化合物を提供する。 【構成】 式(I)で示される生理活性ペプチド系化合
物またはその薬学的に許容される塩もしくはその水和
物。当該化合物は、海綿から分離された海洋細菌である
SCRC−OB16株によって産生される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカテプシンLに対して優
れた阻害活性を有する生理活性ペプチド系化合物に関す
る。更に詳しくは、本発明は式(I)
れた阻害活性を有する生理活性ペプチド系化合物に関す
る。更に詳しくは、本発明は式(I)
【0002】
【化2】
【0003】(式中、Rは水素原子又は水酸基を表す)
で示される生理活性ペプチド系化合物またはその薬学的
に許容される塩もしくはその水和物に関するものであ
る。
で示される生理活性ペプチド系化合物またはその薬学的
に許容される塩もしくはその水和物に関するものであ
る。
【0004】
【従来技術】近年問題となっている骨疾患、骨粗鬆症に
おいて、骨を溶かす原因酵素は、従来カテプシンBと考
えられていたが、カテプシンBの特異的阻害剤が骨から
のカルシウム遊離を抑制しない事等から、カテプシンB
ではなく、カテプシンLが骨溶解に重要な働きをしてい
ると考えられるようになった。従って、現在はカテプシ
ンLの特異的阻害剤が骨粗鬆症の治療薬として期待され
るようになったが、現時点において臨床応用可能なカテ
プシンL特異的阻害剤はまだ見い出されていない。ま
た、カテプシンLは、癌の発生や転移に強く係わってい
るとも言われており[Cancer Res., 51, 1478-1481 (19
91)]、カテプシンL特異的阻害剤は制癌剤としても利
用できる可能性もある。
おいて、骨を溶かす原因酵素は、従来カテプシンBと考
えられていたが、カテプシンBの特異的阻害剤が骨から
のカルシウム遊離を抑制しない事等から、カテプシンB
ではなく、カテプシンLが骨溶解に重要な働きをしてい
ると考えられるようになった。従って、現在はカテプシ
ンLの特異的阻害剤が骨粗鬆症の治療薬として期待され
るようになったが、現時点において臨床応用可能なカテ
プシンL特異的阻害剤はまだ見い出されていない。ま
た、カテプシンLは、癌の発生や転移に強く係わってい
るとも言われており[Cancer Res., 51, 1478-1481 (19
91)]、カテプシンL特異的阻害剤は制癌剤としても利
用できる可能性もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は医薬として有用なカテプシンLに対して特異的
で、優れた阻害作用を有する化合物を提供することにあ
る。
目的は医薬として有用なカテプシンLに対して特異的
で、優れた阻害作用を有する化合物を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者はカテ
プシンLに阻害活性を有する化合物を海洋細菌の中から
得るべく探索した結果、海綿分離菌が生産する後記式
(I)で表される生理活性ペプチド系化合物が優れた阻
害活性を示すことを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、式(I)
プシンLに阻害活性を有する化合物を海洋細菌の中から
得るべく探索した結果、海綿分離菌が生産する後記式
(I)で表される生理活性ペプチド系化合物が優れた阻
害活性を示すことを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、式(I)
【0007】
【化3】
【0008】(式中、Rは水素原子又は水酸基を表す)
で示される生理活性ペプチド系化合物またはその薬学的
に許容される塩もしくはその水和物である。
で示される生理活性ペプチド系化合物またはその薬学的
に許容される塩もしくはその水和物である。
【0009】本発明において薬学的に許容される塩と
は、たとえばナトリウム、カリウム、マグネシウムなど
を含む無機塩基(水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、
水酸化カリウム、炭酸カリウム、硫酸マグネシウムな
ど)の塩、アンモニア、トリエチルアミン、シクロヘキ
シルアミン、アルギニン、リジン、などの有機塩基や塩
基性アミノ酸との塩、硫酸、塩酸、リン酸などの鉱酸と
の塩または酢酸、乳酸、酒石酸、フマ−ル酸マレイン
酸、グルタミン酸アスパルギン酸などの有機酸や酸性ア
ミノ酸との塩が挙げられる。
は、たとえばナトリウム、カリウム、マグネシウムなど
を含む無機塩基(水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、
水酸化カリウム、炭酸カリウム、硫酸マグネシウムな
ど)の塩、アンモニア、トリエチルアミン、シクロヘキ
シルアミン、アルギニン、リジン、などの有機塩基や塩
基性アミノ酸との塩、硫酸、塩酸、リン酸などの鉱酸と
の塩または酢酸、乳酸、酒石酸、フマ−ル酸マレイン
酸、グルタミン酸アスパルギン酸などの有機酸や酸性ア
ミノ酸との塩が挙げられる。
【0010】以後、上記の式(I)の化合物をカテスタ
チン(Cathestatin)と称し、基Rが水素原子の場合に
はカテスタチンA(Cathestatin A)、基Rが水酸基の
場合はカテスタチンB(Cathestatin B)と称する。
チン(Cathestatin)と称し、基Rが水素原子の場合に
はカテスタチンA(Cathestatin A)、基Rが水酸基の
場合はカテスタチンB(Cathestatin B)と称する。
【0011】本発明の生理活性ペプチド系化合物は神奈
川県横須賀市三崎の海域から採取した海綿より新たに分
離した菌株から生産され、該菌株は微生物寄託番号〔微
工研菌寄第 (FERM P− )「S
CRC−OB16」〕として、工業技術院微生物工業技
術研究所に寄託されている。
川県横須賀市三崎の海域から採取した海綿より新たに分
離した菌株から生産され、該菌株は微生物寄託番号〔微
工研菌寄第 (FERM P− )「S
CRC−OB16」〕として、工業技術院微生物工業技
術研究所に寄託されている。
【0012】この菌株は「SCRC−OB16」と命名
した。
した。
【0013】上記カテスタチンの生産は、概ね一般醗酵
生産物を生産する場合に準じて行われる。すなわち、各
種の栄養物質を含む培地でSCRC−OB16株を好気
的条件下で培養する。
生産物を生産する場合に準じて行われる。すなわち、各
種の栄養物質を含む培地でSCRC−OB16株を好気
的条件下で培養する。
【0014】培地は主として液体培地を用い、炭素源と
してはグルコ−ス、廃糖蜜、スタ−チなどを単独または
混合して用いることができる。窒素源としてはポリペプ
トン、大豆粉、酵母エキスなどを単独かまたは混合して
用いることができる。その他、菌株の生育を助けカテス
タチンの生産を促進する有機物および無機塩を必要によ
り添加することができる。
してはグルコ−ス、廃糖蜜、スタ−チなどを単独または
混合して用いることができる。窒素源としてはポリペプ
トン、大豆粉、酵母エキスなどを単独かまたは混合して
用いることができる。その他、菌株の生育を助けカテス
タチンの生産を促進する有機物および無機塩を必要によ
り添加することができる。
【0015】培養方法は振盪培養、通気撹拌培養などの
好気培養が適しており、pH6〜7、温度20〜30℃
で2〜10日間培養する。
好気培養が適しており、pH6〜7、温度20〜30℃
で2〜10日間培養する。
【0016】カテスタチンは、このようにして培養して
得られる培養液及び菌体中に存在する。菌体中のカテス
タチンは常法により、集菌後、破砕処理するこにより溶
出させ、この溶出液を下記の培養液中に存在するカテス
タチンと同様に処理してカテスタチンを分離・採取する
ことができる。
得られる培養液及び菌体中に存在する。菌体中のカテス
タチンは常法により、集菌後、破砕処理するこにより溶
出させ、この溶出液を下記の培養液中に存在するカテス
タチンと同様に処理してカテスタチンを分離・採取する
ことができる。
【0017】培養液中に生産されたカテスタチンを単離
するには、醗酵生産物を採取する一般的な方法に準じて
行えば良い。すなわち培養終了後、遠心分離又は濾過に
より分離した培養濾液を、活性炭に吸着させアセトンに
て溶出する。この溶出液は非イオン性吸着樹脂又はイオ
ン交換樹脂に吸着させ低級アルコ−ルにて再溶出させる
ことも可能である。溶出されたカテスタチンの画分を、
通常の有機化合物を分離精製する手段を適宜組み合わせ
ることにより式(I)で表されるカテスタチンA、カテ
スタチンBを精製単離することができる。
するには、醗酵生産物を採取する一般的な方法に準じて
行えば良い。すなわち培養終了後、遠心分離又は濾過に
より分離した培養濾液を、活性炭に吸着させアセトンに
て溶出する。この溶出液は非イオン性吸着樹脂又はイオ
ン交換樹脂に吸着させ低級アルコ−ルにて再溶出させる
ことも可能である。溶出されたカテスタチンの画分を、
通常の有機化合物を分離精製する手段を適宜組み合わせ
ることにより式(I)で表されるカテスタチンA、カテ
スタチンBを精製単離することができる。
【0018】以上の精製法によって得られた生理活性物
質カテスタチンは、1H−NMRスペクトル、13C−N
MRスペクトル、Massスペクトル、赤外線吸収(I
R)スペクトルの解析によりその構造式が次の如く決定
された。カテスタチンAの物理化学的性質
質カテスタチンは、1H−NMRスペクトル、13C−N
MRスペクトル、Massスペクトル、赤外線吸収(I
R)スペクトルの解析によりその構造式が次の如く決定
された。カテスタチンAの物理化学的性質
【0019】
【化4】
【0020】外観:白色粉末 分子式:C17H23N3O5、分子量:349 Massスペクトル:(SI-Mass) 350(M+H)+ 溶解性:水、DMSO、酢酸に可溶。ベンゼン、酢酸
エチル、クロロホルムには不溶。 呈色反応:ニンヒドリン反応に陽性。 IRスペクトル:1650,1560,1450,1390,1300,900cm-1.1 H−NMRスペクトル(400MHz):1 H-NMR (DMSO-d6, ppm):δ 1.45(m,4H),2.72(m,2H),2.8
4(dd,1H),2.91(d,1H),2.97(dd,1H),3.06(m,2H),3.23(d,
1H),4.39(ddd,1H),7,25(m,5H),8.09(t,1H),8.78(d,1H). D2O中での1H-NMR測定では8.09,8.78のシグナルは消失し
た。カテスタチンBの物理化学的性質
エチル、クロロホルムには不溶。 呈色反応:ニンヒドリン反応に陽性。 IRスペクトル:1650,1560,1450,1390,1300,900cm-1.1 H−NMRスペクトル(400MHz):1 H-NMR (DMSO-d6, ppm):δ 1.45(m,4H),2.72(m,2H),2.8
4(dd,1H),2.91(d,1H),2.97(dd,1H),3.06(m,2H),3.23(d,
1H),4.39(ddd,1H),7,25(m,5H),8.09(t,1H),8.78(d,1H). D2O中での1H-NMR測定では8.09,8.78のシグナルは消失し
た。カテスタチンBの物理化学的性質
【0021】
【化5】
【0022】外観:白色粉末 分子式:C17H23N3O6、分子量:365 Massスペクトル:(SI-Mass) 366(M+H)+ 溶解性:水、DMSO、酢酸に可溶。ベンゼン、酢酸
エチル、クロロホルムには不溶。 呈色反応:ニンヒドリン反応に陽性。 IRスペクトル:1660,1550,1520,1450,1300,1250,120
0,1160,900cm-1.1 H-NMRスペクトル(400MHz)及び13C-NMRスペクトル:1 H-NMR (DMSO-d6, ppm):δ 1.46(m,4H),2.68(dd,1H),2.
73(m,2H),2.96(dd,1H),3.06(m,2H),3.17(d,1H),3.44(d,
1H),4.36(m,1H),6.64(d,2H),7.01(d,2H),7.86(bs,2H),
8.20(t,1H),8.70((d,1H). D2O中での1H-NMR測定では7.86,8.20,8.70のシグナルは
消失した。13 C-NMR (DMSO-d6, ppm): 24.39,25.78,36.77,37.31,
37.76,52.26,52.51,54.64,114.81,127.54,129.91,155.7
6,165.82,169.19,170.60
エチル、クロロホルムには不溶。 呈色反応:ニンヒドリン反応に陽性。 IRスペクトル:1660,1550,1520,1450,1300,1250,120
0,1160,900cm-1.1 H-NMRスペクトル(400MHz)及び13C-NMRスペクトル:1 H-NMR (DMSO-d6, ppm):δ 1.46(m,4H),2.68(dd,1H),2.
73(m,2H),2.96(dd,1H),3.06(m,2H),3.17(d,1H),3.44(d,
1H),4.36(m,1H),6.64(d,2H),7.01(d,2H),7.86(bs,2H),
8.20(t,1H),8.70((d,1H). D2O中での1H-NMR測定では7.86,8.20,8.70のシグナルは
消失した。13 C-NMR (DMSO-d6, ppm): 24.39,25.78,36.77,37.31,
37.76,52.26,52.51,54.64,114.81,127.54,129.91,155.7
6,165.82,169.19,170.60
【0023】本発明におけるこれらの化合物は治療のた
めに経口的あるいは非経口的に投与することができる。
めに経口的あるいは非経口的に投与することができる。
【0024】経口投与剤とてしは散剤、顆粒剤、カプセ
ル剤、錠剤などの固形製剤あるいはシロップ剤、エリキ
シル剤などの液状製剤とすることができる。
ル剤、錠剤などの固形製剤あるいはシロップ剤、エリキ
シル剤などの液状製剤とすることができる。
【0025】また、非経口投与剤として注射剤とするこ
とができる。これらの製剤は活性成分に薬学的に認容さ
れる製造助剤を加えることにより常法に従って製造され
る。更に公知の技術により持続性製剤とすることも可能
である。
とができる。これらの製剤は活性成分に薬学的に認容さ
れる製造助剤を加えることにより常法に従って製造され
る。更に公知の技術により持続性製剤とすることも可能
である。
【0026】経口投与用の固形製剤を製造するには活性
成分と賦形剤例えば乳糖、デンプン、結晶セルロ−ス、
乳糖カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、
無水ケイ酸などとを混合して散剤とするか、さらに必要
に応じて白糖、ヒドロキシプロピルセルロ−ス、ポリビ
ニルピロリドンなどの結合剤、カルボキシメチルセルロ
−ス、カルボキシメチルセルロ−スカルシウムなどの崩
壊剤などを加えて湿式又は乾式造粒して顆粒剤とする。
錠剤を製造するにはこれらの散剤及び顆粒剤をそのまま
あるいはステアリン酸マグネシウム、タルクなどの滑沢
剤加えて打錠すればよい。これらの顆粒又は錠剤はヒド
ロキシプロピルメチルセルロ−スフタレ−ト、メタアク
リル酸、メタアクリル酸メチルコポリマ−などの腸溶性
基剤で被覆して腸溶性製剤、あるいはエチルセルロ−
ス、カルナウバロウ、硬化油などで被覆して持続性製剤
とすることもできる。また、カプセル剤を製造するには
散剤又は顆粒剤を硬カプセルに充填するか、活性成分を
グリセリン、ポリエチレングリコ−ル、ゴマ油、オリ−
ブ油などに溶解したのちゼラチン膜で被覆し軟カプセル
剤とすることができる。
成分と賦形剤例えば乳糖、デンプン、結晶セルロ−ス、
乳糖カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、
無水ケイ酸などとを混合して散剤とするか、さらに必要
に応じて白糖、ヒドロキシプロピルセルロ−ス、ポリビ
ニルピロリドンなどの結合剤、カルボキシメチルセルロ
−ス、カルボキシメチルセルロ−スカルシウムなどの崩
壊剤などを加えて湿式又は乾式造粒して顆粒剤とする。
錠剤を製造するにはこれらの散剤及び顆粒剤をそのまま
あるいはステアリン酸マグネシウム、タルクなどの滑沢
剤加えて打錠すればよい。これらの顆粒又は錠剤はヒド
ロキシプロピルメチルセルロ−スフタレ−ト、メタアク
リル酸、メタアクリル酸メチルコポリマ−などの腸溶性
基剤で被覆して腸溶性製剤、あるいはエチルセルロ−
ス、カルナウバロウ、硬化油などで被覆して持続性製剤
とすることもできる。また、カプセル剤を製造するには
散剤又は顆粒剤を硬カプセルに充填するか、活性成分を
グリセリン、ポリエチレングリコ−ル、ゴマ油、オリ−
ブ油などに溶解したのちゼラチン膜で被覆し軟カプセル
剤とすることができる。
【0027】経口投与用の液状製剤を製造するには活性
成分と白糖、ソルビト−ル、グリセリンなどの甘味剤と
を水に溶解して透明なシロップ剤、更に精油、エタノ−
ルなどを加えてエリキシル剤とするか、アラビアゴム、
トラガント、ポリソルベ−ト80、カルボキシメチルセ
ルロ−スナトリウムなどを加えて乳剤又は懸濁剤として
もよい。これらの液状製剤には所望により矯味剤、着色
剤、保存剤などを加えてもよい。
成分と白糖、ソルビト−ル、グリセリンなどの甘味剤と
を水に溶解して透明なシロップ剤、更に精油、エタノ−
ルなどを加えてエリキシル剤とするか、アラビアゴム、
トラガント、ポリソルベ−ト80、カルボキシメチルセ
ルロ−スナトリウムなどを加えて乳剤又は懸濁剤として
もよい。これらの液状製剤には所望により矯味剤、着色
剤、保存剤などを加えてもよい。
【0028】注射剤を製造するには活性成分を必要に応
じ塩酸、水酸化ナトリウム、乳剤、乳酸ナトリウム、リ
ン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウムなどの
pH調整剤、塩化ナトリウム、ブドウ糖などの等張化剤
とともに注射用蒸留水に溶解し、無菌濾過してアンプル
に充填するか、更にマンニト−ル、デキストリン、シク
ロデキストリン、ゼラチンなどを加えて真空下凍結乾燥
し、用時溶解型の注射剤としてもよいし、活性成分にレ
シチン、ポリソルベ−ト80、ポリオキシエチレン、硬
化ヒマシ油などを加えて水中で乳化せしめ注射用乳剤と
することもできる。
じ塩酸、水酸化ナトリウム、乳剤、乳酸ナトリウム、リ
ン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウムなどの
pH調整剤、塩化ナトリウム、ブドウ糖などの等張化剤
とともに注射用蒸留水に溶解し、無菌濾過してアンプル
に充填するか、更にマンニト−ル、デキストリン、シク
ロデキストリン、ゼラチンなどを加えて真空下凍結乾燥
し、用時溶解型の注射剤としてもよいし、活性成分にレ
シチン、ポリソルベ−ト80、ポリオキシエチレン、硬
化ヒマシ油などを加えて水中で乳化せしめ注射用乳剤と
することもできる。
【0029】本発明の生理活性ペプチド系化合物の投与
量は患者の年齢、体重及び病態によって異なるが、通常
1日約50mg〜200mgであり、1乃至数回に分け
て投与することが望ましい。
量は患者の年齢、体重及び病態によって異なるが、通常
1日約50mg〜200mgであり、1乃至数回に分け
て投与することが望ましい。
【0030】以下、実施例および試験例を挙げて本発明
を具体的に説明する。
を具体的に説明する。
【0031】実施例1 カテスタチンの生産 500mlのフラスコを用いて、75%人工海水100
ml当たり、グルコ−ス1g、バクトペプトン0.5
g、バクト−酵母エキス0.1g、リン酸第二鉄0.0
1gを含む無菌液体培地、100mlにOB16株を接
種し、25℃で72時間振盪培養した。次に、2Lのフ
ラスコを用いて、種培養と同じ組成の無菌培地500m
lに前記種培養液5mlを接種し、25℃で148時間
通気撹拌、培養した。
ml当たり、グルコ−ス1g、バクトペプトン0.5
g、バクト−酵母エキス0.1g、リン酸第二鉄0.0
1gを含む無菌液体培地、100mlにOB16株を接
種し、25℃で72時間振盪培養した。次に、2Lのフ
ラスコを用いて、種培養と同じ組成の無菌培地500m
lに前記種培養液5mlを接種し、25℃で148時間
通気撹拌、培養した。
【0032】カテスタチンの精製(菌体からの精製) 培養終了後、5基分の培養液10Lを吸引濾過し、菌体
を得た。この菌体を破砕処理し、メタノ−ル抽出を行
い、濃縮後100mlの水に溶かし不溶物は濾過により
除き、水溶性画分を活性炭に吸着させた。50%アセト
ンで溶出後、その活性画分を濃縮し、水に溶かして不溶
物を濾過により除去した。再濃縮物をシリカODSカラ
ムを用いた高速液体クロマトグラフフィ−に付した。展
開液としてアセトニトリルと水の混合溶媒を用い5:9
5から100:0まで6時間かけて変化させ、流速6m
l/minで、カテスタチンAは保持時間50分、カテ
スタチンBは保持時間35分流出画分として単離した。
を得た。この菌体を破砕処理し、メタノ−ル抽出を行
い、濃縮後100mlの水に溶かし不溶物は濾過により
除き、水溶性画分を活性炭に吸着させた。50%アセト
ンで溶出後、その活性画分を濃縮し、水に溶かして不溶
物を濾過により除去した。再濃縮物をシリカODSカラ
ムを用いた高速液体クロマトグラフフィ−に付した。展
開液としてアセトニトリルと水の混合溶媒を用い5:9
5から100:0まで6時間かけて変化させ、流速6m
l/minで、カテスタチンAは保持時間50分、カテ
スタチンBは保持時間35分流出画分として単離した。
【0033】試験例 下記の方法により、カテプシンLに対する阻害活性を測
定し、その結果を表1に示した。
定し、その結果を表1に示した。
【0034】〔カテプシンL阻害活性測定〕種々の濃度
の被験薬5μlに希釈剤として0.1%ブリッジ50μ
lとカテプシンL125ngとDTT(8mM)を含む0.34
M酢酸緩衝液(pH 5.5)25μlを加え、30℃で1分間
プレインキュベ−トした後、20μMの基質(ベンジル
オキシカルボニル−L−フェニルアラニン−L−アルギ
ニン 4−メチルクマリル−7−アミド)25μlを加
えて反応を開始し、30℃で10分間インキュベ−トし
た後、100mMモノクロロ酢酸緩衝液(pH 4.3)100
μlを加えて反応を停止させた。遊離した4−メチル−
7−アミノクマリンの螢光を励起波長370nm、螢光
波長460nmで測定した。被験薬を加えないで同様に
測定した値を用いて算出した阻害率より、50%阻害に
必要な被験薬の濃度を算出しIC50値として示した。
の被験薬5μlに希釈剤として0.1%ブリッジ50μ
lとカテプシンL125ngとDTT(8mM)を含む0.34
M酢酸緩衝液(pH 5.5)25μlを加え、30℃で1分間
プレインキュベ−トした後、20μMの基質(ベンジル
オキシカルボニル−L−フェニルアラニン−L−アルギ
ニン 4−メチルクマリル−7−アミド)25μlを加
えて反応を開始し、30℃で10分間インキュベ−トし
た後、100mMモノクロロ酢酸緩衝液(pH 4.3)100
μlを加えて反応を停止させた。遊離した4−メチル−
7−アミノクマリンの螢光を励起波長370nm、螢光
波長460nmで測定した。被験薬を加えないで同様に
測定した値を用いて算出した阻害率より、50%阻害に
必要な被験薬の濃度を算出しIC50値として示した。
【0035】
【表1】表1 カテプシンL阻害活性値 ──────────────── 被験薬 IC50(ng/ml) ──────────────── カテスタチンA 83 カテスタチンB 59 エスタチンB* 69 E−64** 200 ────────────────* 特開昭62−76号** [Agric. Biol. Chem., 42, 523-528,(1978)]
【0036】
【発明の効果】本発明の生理活性ペプチド系化合物は優
れたカテプシンLの阻害活性を有することから、コラ−
ゲンの溶解により生じる骨粗鬆症の有効な治療剤として
有用である。
れたカテプシンLの阻害活性を有することから、コラ−
ゲンの溶解により生じる骨粗鬆症の有効な治療剤として
有用である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】本発明の生理活性ペプチド系化合物は神奈
川県横須賀市三崎の海域から採取した海綿より新たに分
離した菌株から生産され、該菌株は微生物寄託番号〔微
工研菌寄第13390号(FERM P−13390)
「SCRC−0B16]〕として、工業技術院微生物工
業技術研究所に寄託されている。
川県横須賀市三崎の海域から採取した海綿より新たに分
離した菌株から生産され、該菌株は微生物寄託番号〔微
工研菌寄第13390号(FERM P−13390)
「SCRC−0B16]〕として、工業技術院微生物工
業技術研究所に寄託されている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:645)
Claims (1)
- 【請求項1】 式 【化1】 (式中、Rは水素原子又は水酸基を表す)で示される生
理活性ペプチド系化合物またはその薬学的に許容される
塩もしくはその水和物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3241593A JPH0770098A (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | 生理活性ペプチド系化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3241593A JPH0770098A (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | 生理活性ペプチド系化合物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0770098A true JPH0770098A (ja) | 1995-03-14 |
Family
ID=12358324
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3241593A Pending JPH0770098A (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | 生理活性ペプチド系化合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0770098A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5679708A (en) * | 1994-05-31 | 1997-10-21 | Takeda Chemical Industries, Ltd. | Epoxysuccinic acid derivatives, their production and use |
-
1993
- 1993-01-29 JP JP3241593A patent/JPH0770098A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5679708A (en) * | 1994-05-31 | 1997-10-21 | Takeda Chemical Industries, Ltd. | Epoxysuccinic acid derivatives, their production and use |
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