JPH07278055A - 抗菌性物質be−40665類 - Google Patents

抗菌性物質be−40665類

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JPH07278055A
JPH07278055A JP9364194A JP9364194A JPH07278055A JP H07278055 A JPH07278055 A JP H07278055A JP 9364194 A JP9364194 A JP 9364194A JP 9364194 A JP9364194 A JP 9364194A JP H07278055 A JPH07278055 A JP H07278055A
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JP
Japan
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compound
formula
actinoplanes
microorganism
hydrogen atom
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Application number
JP9364194A
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English (en)
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Masahisa Tsukamoto
匡央 塚本
Shigeru Nakajima
中島  茂
Hajime Suzuki
肇 鈴木
Katsuhisa Ojiri
勝久 小尻
Hiroyuki Suda
寛之 須田
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MSD KK
Original Assignee
Banyu Phamaceutical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Banyu Phamaceutical Co Ltd filed Critical Banyu Phamaceutical Co Ltd
Priority to JP9364194A priority Critical patent/JPH07278055A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】式: 【化1】 [式中、R1は水素原子又は低級アルキル基を示し、X
及びYは同一又は異なって水素原子又はハロゲン原子を
示す]で表される化合物又はその薬学的に許容しうる
塩。 【効果】本発明に係るBE−40665類はMRSAを
含む各種の病原性微生物に対して顕著な抗菌活性を示
す。従って、これらの病原性微生物を起炎菌とする疾病
に対しての治療剤として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は医薬の分野で有用であ
り、より具体的には微生物の増殖を阻害して抗菌作用を
発揮する新規化合物群、その製造法及び用途並びに該化
合物を産生する微生物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】黄色ブドウ球菌(Staphyloco
ccus aureus)は化膿性疾患の起炎菌として
知られているが、特に重症患者をかかえる大病院ではメ
チシリン耐性黄色ブドウ球菌(Methicillin
resistant Staphylococcus
aureus:以下MRSAと略す)などの多剤耐性
菌の院内感染が多く、臨床上深刻な問題となっている
[小栗ら、臨床と微生物、15巻、7〜15頁(198
8年)参照]。かかる状況下、MRSAに対して有効な
薬剤の開発が求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、既存の抗菌剤が充分効果を発揮できない多
剤耐性のMRSAに対しても、優れた抗菌活性を有する
新規化合物を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、抗菌活性を有する微生物二次代謝産物を鋭意スク
リーニングした結果、下記一般式[I]で表される化合
物が優れた抗菌作用を示すことを見いだし本発明を完成
した。
【0005】即ち、本発明は新規な一般式[I]
【0006】
【化8】 [式中、R は水素原子又は低級アルキル基を示し、X及
びYは同一又は異なって水素原子又はハロゲン原子を示
す]で表される抗菌性物質BE−40665類又はその
薬学的に許容しうる塩、その製造法及び用途、並びにB
E−40665類を生産する能力を有するアクチノプラ
ネス(Actinoplanes)属に属する微生物に
関するものである。次に本明細書において使用する用語
について説明する。
【0007】「低級」なる語は、この語の付された基ま
たは化合物の炭素数が6個以下、好ましくは4個以下で
あることを意味する。
【0008】「低級アルキル基」とは炭素数が1〜6個
の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し例えば、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチ
ル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、
ヘキシル基等が挙げられる。
【0009】「ハロゲン原子」とはフッ素原子、塩素原
子、臭素原子又はヨウ素原子を意味し、特に塩素原子又
は臭素原子が好ましい。
【0010】以下に本発明に係るBE−40665類の
物理化学的な性状を示す。
【0011】ここで、一般式[II]においてX及びY
が共に塩素原子である化合物をBE−40665Aと称
する。下記にNMR測定における略号の意味を示す。 s :シングレット d :ダブレット t :トリプレット q :カルテット m :マルチプレット br:ブロード J : カップリング定数 Hz: ヘルツBE−40665Aの物理化学的性状 性状 :黄色アモルファス状固体若しくは結晶 分子式 :C444414Cl2 質量分析:[高分解能FAB−MS] [M]+として: 計算値 866.2108 実測値 866.2098 比旋光度:[α]20 D =− 187 °(c1.0,アセ
トン) 紫外吸収スペクトル:λmax(MeOH,nm)23
6,275,425 赤外吸収スペクトル:(KBr,cm-1 )3427,1
682,1616, 1404,1373,1317,
1217,1093,822,700,6111 H−NMRスペクトル(500MHz,アセトン−d6
,δppm) 0.54(6H,d,J=7.0H
z),1.16(6H,d,J=6.7 Hz),1.
38(6H,d,J=6.7Hz),2.13(2H,
m),3.50(2H,q,J=7.0Hz),3.5
9(6H,s),4.70 (2H,br s),5.
51,(2H,s),6.06,(2H,s),7.8
0(2H,d,J=8.8Hz),7.86(2H,
d,J=8.8 Hz),10.4(2H,s),1
6.7(2H,br s)13 C−NMRスペクトル(125MHz,DMSO−d
6 ,δppm)8.2(q),18.1(q),2
0.5(q),36.6(d),46.1(d),4
9.8(d),56.7(q),77.9(s),9
6.2(d),112.8(s),114.6(s),
115.7(d),121.0(s),122.2
(s),133.6(s),136.2(s),13
7.0(d),156.4(s),164.5(s),
171.2(s),171.3(s),208.1
(s) 溶解性 :メタノール、ジメチルスルホキシド等の有機
溶媒に溶け易く、水に溶けにくい。 酸性、中性、塩基性物質の区別:酸性 薄層クロマトグラフィー:[メルク社製キーゼルゲル6
0F254] Rf値 0.49[展開溶媒:クロロホルム−メタノー
ル−水(14:6:1)] 呈色反応:硫酸反応 陽性 また本発明化合物は塩の形で存在することができ、その
ような塩としては例えばナトリウム塩、カリウム塩等の
アルカリ金属塩、例えばトリメチルアミン塩、トリエチ
ルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、エタノールア
ミン塩、ジエタノールエミン塩、トリエタノールアミン
塩、プロカイン塩等の脂肪族アミン塩、例えばN,N−
ジベンジルエチレンジアミン等のアラルキルアミン塩、
例えばピリジン塩、ピコリン塩、キノリン塩、イソキノ
リン塩等の複素環芳香族アミン塩、例えばテトラメチル
アンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、ベンジ
ルトリメチルアンモニウム塩、ベンジルトリエチルアン
モニウム塩、ベンジルトリブチルアンモニウム塩、メチ
ルトリオクチルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニ
ウム塩等の第4級アンモニウム塩、アルギニン塩、リジ
ン塩等の塩基性アミノ酸塩等が挙げられる。BE−40665類の抗菌活性 BE−40665類の抗菌活性を各種の病原性微生物に
対して測定し、その最少発育阻止濃度を求めた。BE−
40665Aについての結果を第1表に示す。
【0012】
【表1】 第1表に示したごとくBE−40665類は、MRSA
を含む各種の病原性微生物に対して顕著な抗菌活性を示
す。従って、これらの病原性微生物を起炎菌とする疾病
に対しての治療剤として有用である。
【0013】次にBE−40665類の製造法について
説明する。本発明の抗菌性物質BE−40665類の製
造に使用する微生物又はその変異株は、抗菌性物質BE
−40665類を生産するものならばいずれでも良い
が、例えば以下の菌学的性状を有する微生物が挙げられ
る。 1.形態 A40665株は気菌糸を着生せず、分岐する基生菌糸
に生ずる胞子のう柄の先端に胞子のうを1個ずつ形成す
る。胞子のうの表面は平滑で、その形状は亜球形〜不規
則型であり大きさは6〜10×10〜12μm程度であ
る。胞子のうには多数の胞子が内蔵され、成熟した胞子
のうを水中に投じると胞子が放出され、その胞子は遊走
性を示す。 2.各種寒天平板培地における培養性状(28゜C、1
4日間培養)
【0014】
【表2】 3.生育温度(イースト・麦芽寒天培地、14日間培
養) 12゜C:生育せず 28゜C:生
育非常に良好 16゜C:生育良好 32゜C:生
育非常に良好 19゜C:生育非常に良好 37゜C:生
育せず 23゜C:生育非常に良好 4.生理学的諸性質 (1)ゼラチンの液化 陽性 (グルコース・ペプトン・ゼラチン培地) (2)スターチの加水分解 陽性 (スターチ・無機塩寒天培地) (3)脱脂粉乳の凝固 陰性 (スキムミルク培地) (4)脱脂粉乳のペプトン化 陰性 (スキムミルク培地) (5)メラニン様色素の生成 陽性 (チロシン寒天培地) (6)硝酸塩の還元 陽性 (0.1%硝酸カリウム含有ブロス) (7)チロシンの分解 陰性 (チロシン添加栄養寒天培地) (8)カゼインの分解 陽性 (スキムミルク寒天培地) (9)食塩耐性 食塩含有量2%以下で生育 (イースト・麦芽寒天培地) 5.炭素源の利用能 プリドハム・ゴドリーブ寒天を基礎培地とし、下記各種
糖を添加して28゜C14日間培養した。
【0015】 D−グルコース + ラフィノース + D−キシロース + D−マンニトール + L−アラビノース + イノシトール + L−ラムノース + サリシン + D−フルクトース + シュクロース + D−ガラクトース + 6.菌体成分 細胞壁からは、メソージアミノピメリン酸、3−ヒドロ
キシ−ジアミノピメリン酸およびグリシンが検出され、
細胞壁タイプはII型であると考えられる。また、分類
上特徴ある全菌体糖成分はアラビノースおよびキシロー
スであり、糖パターンはD−型であった。
【0016】以上の菌学的諸性質よりA 40665株
は放線菌アクチノプラネス属に属すると考えられる。し
たがってA 40665株をアクチノプラネス エスピ
ーA40665(Actinoplanes sp.A
40665)と称することとした。
【0017】尚、本菌株は通商産業省工業技術院生命工
学工業技術研究所に寄託されており、その受託番号はF
ERM P−14069である。
【0018】本発明で使用する抗菌性物質BE−406
65類を生産する微生物の変異株は、例えばX線もしく
は紫外線等の照射処理、例えばナイトロジェンマスター
ド、アザセリン、亜硝酸、2−アミノプリンもしくはN
−メチル−N’−ニトロ−N−ニトロソグアニジン(N
TG)等の変異誘起剤による処理、ファージ接触、形質
転換、形質導入又は接合等の通常用いられる菌種変換処
理方法によりBE−40665生産菌を変異させた微生
物である。
【0019】本発明のBE−40665類を製造するに
あたり、BE−40665類の生産菌株を栄養源含有培
地に接種して好気的に発育させることにより、BE−4
0665類を含む培養物が得られる。
【0020】栄養源としては、放線菌の栄養源として公
知のものが使用できる。
【0021】例えば、炭素源としては、市販されている
ブドウ糖、麦芽糖、デンプン、庶糖、糖密又はデキスト
リン等を単独又は混合物として用いることができる。
【0022】窒素源としては、市販されている大豆粉、
コーンステイープリカー、肉エキス、酵母エキス、乾燥
酵母、綿実粉、ペプトン、小麦胚芽、魚粉、ミートミー
ル、脱脂米ヌカ、脱脂肉骨粉、無機アンモニウム塩又は
硝酸ナトリウム等を単独又は混合物として用いることが
できる。
【0023】無機塩としては、市販されている炭酸カル
シウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸マグネシ
ウム、臭化ナトリウム、ホウ酸ナトリウム又は各種リン
酸塩等を用いることができる。
【0024】その他必要に応じて、鉄、マンガン、亜
鉛、コバルト、モリブデン等の重金属塩を微量添加する
ことができる。
【0025】また、発泡の激しい場合には消泡剤とし
て、例えば大豆油又は亜麻仁油等の植物油、オクタデカ
ノール等の高級アルコール類、各種シリコン化合物等を
適宜添加してもよい。
【0026】これら以外でも、該生産菌が利用し、BE
−40665類の生産に役立つもの、例えば3−(N−
モルホリノ)プロパンスルホン酸又はホウ酸ナトリウム
等であればいずれも使用することができる。
【0027】培養方法としては、一般の微生物代謝産物
の生産方法と同様に行なえばよく、固体培養でも液体培
養でもよい。液体培養の場合は、静置培養、攪拌培養、
振とう培養又は通気培養等のいずれを実施してもよい
が、特に振盪培養又は深部通気攪拌培養が望ましい。
【0028】培養温度は16〜32℃が適当であるが、
好ましくは19〜32℃である。好ましい培地のpHは
4〜8の範囲で、培養時間は48時間〜360時間、好
ましくは72時間〜240時間である。
【0029】培養物から目的とするBE−40665類
を採取するには、微生物の生産する代謝物から採取する
のに通常使用される分離手段が適宜利用される。
【0030】BE−40665類は培養濾液中及び菌体
中に存在するので、培養濾液または菌体より通常の分離
手段、例えば溶媒抽出法、イオン交換樹脂法又は吸着も
しくは分配クロマトグラフィー法及びゲル濾過法等を単
独又は組み合わせて行なうことにより精製できる。また
高速液体クロマトグラフィーや薄層クロマトグラフィー
等も抽出精製に適宜利用可能である。
【0031】好ましい分離精製の例としては次の方法が
挙げられる。まず培養液を濾過し、濾液を得る。得られ
た濾液を酢酸エチルなどの有機溶媒を用いて抽出する。
得られた粗抽出物について、メタノール抽出および濃縮
操作等を行なうことにより、BE−40665類を黄色
粉末として得ることができる。
【0032】一般式[II]で表される化合物は、有機
化学の分野で公知のアルキルエステル化法により一般式
[III]の化合物に容易に変換することができる。
【0033】例えばBE−40665AをN,N−ジメ
チルホルムアミド等の不活性溶媒中で、2〜3当量の炭
酸セシウム等のアルカリ金属炭酸塩の存在下に、2〜5
当量のハロゲン化低級アルキル等のアルキル化剤と反応
させ一般式[III]の化合物に導くことができる。
【0034】本発明の化合物BE−40665類は、病
原性微生物の増殖を阻害し抗菌効果を発揮するが、本発
明化合物を抗菌剤として使用する際の投与形態としては
各種の形態を選択でき、例えば錠剤、カプセル剤、散
剤、顆粒剤もしくは液剤などの経口剤、又は例えば溶液
もしくは懸濁液などの殺菌した液状の非経口剤が挙げら
れる。
【0035】固体の製剤は、そのまま錠剤、カプセル
剤、顆粒剤又は粉末の形態として製造することもできる
が、適当な添加物を使用して製造することもできる。そ
のような添加物としては、例えば乳糖もしくはブドウ糖
等の糖類、例えばトウモロコシ、小麦もしくは米等のデ
ンプン類、例えばステアリン酸等の脂肪酸類、例えばメ
タケイ酸アルミン酸マグネシウムもしくは無水リン酸カ
ルシウム等の無機塩類、例えばポリビニルピロリドンも
しくはポリアルキレングリコール等の合成高分子類、例
えばステアリン酸カルシウムもしくはステアリン酸マグ
ネシウム等の脂肪酸塩類、例えばステアリルアルコール
もしくはベンジルアルコール等のアルコール類、例えば
メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、エチ
ルセルロースもしくはヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース等の合成セルロース誘導体類、又は水、ゼラチン、
タルク、植物油、アラビアゴムなど通常用いられる添加
物が挙げられる。
【0036】これらの錠剤、カプセル剤、顆粒剤及び粉
末等の固形製剤は一般的には0.1〜100重量%、好
ましくは5〜100重量%の有効成分を含む。
【0037】液状製剤は、水、アルコール類又は例えば
大豆油、ピーナッツ油もしくはゴマ油等の植物由来の油
等液状製剤において通常用いられる適当な添加剤を使用
し、懸濁液、シロップもしくは注射剤等の形態として製
造される。
【0038】特に、非経口的に筋肉内注射、静脈内注射
又は皮下注射で投与する場合の適当な溶剤としては、例
えば注射用蒸留水、塩酸リドカイン水溶液(筋肉注射
用)、生理食塩水、ブドウ糖水溶液、エタノール、静脈
内注射用液体(例えばクエン酸及びクエン酸ナトリウム
などの水溶液)もしくは電解質溶液(点滴静注及び静脈
内注射用)等、又はこれらの混合溶液が挙げられる。
【0039】これらの注射剤はあらかじめ溶解したもの
の他に、粉末のままあるいは適当な添加剤を加えたもの
を用時溶解する形態もとり得る。
【0040】これらの注射液は通常、0.1〜10重量
%、好ましくは1〜5重量%の有効成分を含む。
【0041】また経口投与の懸濁剤又はシロップ剤など
の液剤は、0.5〜10重量%の有効成分を含む。
【0042】本発明の化合物の好ましい投与量は、使用
される化合物の種類、配合された組成物の種類、適用頻
度及び患者の病状によって変化することに注意すべきで
ある。例えば、1日当りの成人の投与量は、経口投与の
場合、10〜500mgであり、非経口投与好ましくは
静脈内注射の場合、1日当り、10〜100mgであ
る。なお、投与回数は投与方法及び症状によって異なる
が、1回ないし5回である。
【0043】以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に
説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるもの
ではない。 実施例1 BE−40665Aの製造法 斜面軟寒天培地に接種した放線菌A40665株をグル
コース0.2%、デキストリン2%、ミートミール0.
5%、脱脂米ヌカ0.5%、脱脂肉骨粉0.2%、乾燥
酵母0.1%、硫酸マグネシウム0.05%、臭化ナト
リウム0.05%、塩化ナトリウム0.5%、リン酸水
素二カリウム0.1%、硫酸第一鉄0.0002%、塩
化第二銅0.00004%、塩化マンガン0.0000
4%、塩化コバルト0.00004%、硫酸亜鉛0.0
0008%、ホウ酸ナトリウム0.00008%及びモ
リブデン酸アンモニウム0.00024%からなる培地
(pH7.2)100mlを含む500ml容の三角フ
ラスコ2本に接種し、28℃で72時間、回転振盪機
(毎分180回転)上で培養した。
【0044】この培養液を3mlずつ上記の培地を10
0ml含む500ml容の三角フラスコ50本に接種し
28℃で240時間、回転振盪機(毎分180回転)上
で培養した。
【0045】このようにして得られた培養液(5L)か
ら濾過により菌体を分離し、この濾液のpHを1N塩酸
でpH3に調整してから酢酸エチル5Lを加えて抽出し
た。酢酸エチル層を減圧下に濃縮乾固し、メタノール1
00mlを加え活性物質を抽出後、減圧濃縮し得られた
沈殿を濾取して乾燥し、BE−40665Aを黄色粉末
として667mg得た。
【0046】以下に本発明の化合物の製剤例を示すが、
本発明の化合物の製剤は本製剤例に限定されるものでは
ない。 製剤例1 本物質(BE−40665A) 10部 重質酸化マグネシウム 15部 乳糖 75部 を均一に混合して、350μm以下の粉末状又は細粒状
の散剤とする。この散剤をカプセル容器に入れカプセル
剤とした。 製剤例2 本物質(BE−40665A) 45部 澱粉 15部 乳糖 16部 結晶性セルロース 21部 ポリビニルアルコール 3部 蒸留水 30部 を均一に混合した後、破砕造粒して乾燥し、次いで篩別
して直径1410〜177μmの大きさの顆粒剤とし
た。 製剤例3 製剤例2と同様の方法で顆粒剤を作製した後、この顆粒
剤96部に対してステアリン酸カルシウム3部を加えて
圧縮成形し直径10mmの錠剤を作製した。 製剤例4 製剤例2の方法で得られた顆粒剤90部に対して結晶性
セルロース10部及びステアリン酸カルシウム3部を加
えて圧縮成形し、直径8mmの錠剤とした後、これにシ
ロップゼラチン、沈降性炭酸カルシウム混合懸濁液を加
えて糖衣錠を作製した。 製剤例5 本物質(BE−40665A) 0.6部 非イオン系界面活性剤 2.4部 生理的食塩水 97部 を加温混合してからアンプルに入れ、滅菌を行なって注
射剤を作製した。
【0047】
【発明の効果】本発明に係るBE−40665類はMR
SAを含む各種の病原性微生物に対して顕著な抗菌活性
を示す。従って、これらの病原性微生物を起炎菌とする
疾病に対しての治療剤として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 1/20 A 8828−4B C12P 7/44 8114−4B //(C12P 7/44 C12R 1:045) (72)発明者 小尻 勝久 茨城県つくば市大久保3番地 萬有製薬株 式会社つくば研究所内 (72)発明者 須田 寛之 茨城県つくば市大久保3番地 萬有製薬株 式会社つくば研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式[I] 【化1】 [式中、R1は水素原子又は低級アルキル基を示し、X
    及びYは同一又は異なって水素原子又はハロゲン原子を
    示す]で表される化合物又はその薬学的に許容しうる
    塩。
  2. 【請求項2】アクチノプラネス(Actinoplan
    es)属に属し、一般式[II] 【化2】 [式中、X及びYは同一又は異なって水素原子又はハロ
    ゲン原子を示す]の化合物を産生する能力を有する微生
    物又はその変異株を培養し、その培養液及び菌体から一
    般式[II]で表される化合物を採取することを特徴と
    する一般式[II] 【化3】 [式中、X及びYは同一又は異なって水素原子又はハロ
    ゲン原子を示す]で表される化合物又はその薬学的に許
    容しうる塩の製造法。
  3. 【請求項3】アクチノプラネス(Actinoplan
    es)属に属し、一般式[II] 【化4】 [式中、X及びYは同一又は異なって水素原子又はハロ
    ゲン原子を示す]の化合物を産生する能力を有する微生
    物又はその変異株を培養し、その培養液及び菌体から一
    般式[II]で表される化合物を採取し、一般式[I
    I]の化合物を低級アルキルエステル化することを特徴
    とする一般式[III] 【化5】 [式中、R2は低級アルキル基を示し、X及びYは同一
    又は異なって水素原子又はハロゲン原子を示す]の化合
    物又はその薬学的に許容しうる塩の製法。
  4. 【請求項4】微生物又はその変異株が、アクチノプラネ
    スエスピー(Actinoplanes sp.)であ
    る請求項2記載の製法。
  5. 【請求項5】一般式[I] 【化6】 [式中、R1は水素原子又は低級アルキル基を示し、X
    及びYは同一又は異なって水素原子又はハロゲン原子を
    示す]で表される化合物又はその薬学的に許容しうる塩
    を有効成分とする抗菌剤。
  6. 【請求項6】一般式[II] 【化7】 [式中、X及びYは同一又は異なって水素原子又はハロ
    ゲン原子を示す]の化合物を産生する能力を有するアク
    チノプラネス(Actinoplanes)属に属する
    微生物又はその変異株。
  7. 【請求項7】微生物が、アクチノプラネス エスピーA
    40665(Actinoplanes sp.A40
    665)である請求項6記載の微生物又はその変異株。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011036182A (ja) * 2009-08-11 2011-02-24 Microbial Chem Res Found 新規化合物ウォークマイシン、その製造方法、及びその用途

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